JP2007089319A - モーター制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 位置検出手段の出力パルス信号が最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、同期電動機の駆動制御を円滑に開始する。
【解決手段】 同期電動機の磁極位置に対応するパルス信号を出力する位置検出手段を用い、位置検出手段の出力信号レベルが変化してからの経過時間を計時して同期電動機の磁極位置を演算し、磁極位置に基づいて同期電動機を駆動制御するモーター制御装置において、同期電動機に所定の電流を流して回転させ、位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、演算した磁極位置に基づく同期電動機の駆動制御を開始する。
【選択図】 図7

Description

本発明はモーターの制御装置に関する。
同期モーターの磁極位置を3相ホール素子を用いて検出するようにしたモーター制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2000−116175号公報
しかしながら、上述した従来のモーター制御装置では、3相ホール素子から120度おきに出力される3相パルスを用いて磁極位置を検出しているので、同期モーターの停止時に電気角で最大60度の検出ずれが発生する可能性がある。この磁極位置の検出ずれによって、同期モーターの駆動制御を円滑に開始できないという問題がある。
同期電動機の磁極位置に対応するパルス信号を出力する位置検出手段を用い、位置検出手段の出力信号レベルが変化してからの経過時間を計時して同期電動機の磁極位置を演算し、磁極位置に基づいて同期電動機を駆動制御するモーター制御装置において、同期電動機に所定の電流を流して回転させ、位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、演算した磁極位置に基づく同期電動機の駆動制御を開始する。
本発明によれば、位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、同期電動機の駆動制御を円滑に開始することができる。
本願発明のモーター制御装置をハイブリッド車両のモーター制御装置に適用した一実施の形態を説明する。なお、本願発明はハイブリッド車両のモーター制御装置に限定されるものではなく、電気自動車、あるいは車両以外のモーター制御装置に適用することができる。
図1は一実施の形態のハイブリッド車両の構成を示す図である。この一実施の形態のハイブリッド車両はエンジン104とモータージェネレーター105を備え、エンジン104とモータージェネレーター105のいずれか一方、または両方の駆動力により走行する。モータージェネレーター105は1台で走行駆動、エンジン始動、回生制動および発電の機能を有する。
モータージェネレーター105はクラッチ109を介してエンジン104に連結され、エンジン104の始動を行うとともに、エンジン104に駆動されて発電を行う。モータージェネレーター105はまた、クラッチ110を介してトランスミッション106に連結され、不図示の駆動輪を走行駆動する。
なお、モータージェネレーター105は、複数の極に分割着磁されたマグネットを有するローターと、複数の駆動用コイルと所定の角度を有して配置された磁気検出器とを有するステーターとからなる同期電動機であり、この一実施の形態では3相同期電動機を用いた例を示す。また、この一実施の形態では上述した磁気検出器に3相ホール素子を用いた例を示す。
インバーター108はバッテリー(不図示)の直流電力を交流電力に変換してモータージェネレーター105へ供給し、モータージェネレーター105から走行駆動力を発生させるとともに、モータージェネレーター105の回生電力を直流電力に逆変換し、バッテリーを充電する。
車両コントローラー102は車速、トランスミッションシフト位置、ブレーキペダルの踏み込み圧、アクセルペダルの踏み込み量などの車両情報101に基づいて車両の所要駆動力を演算し、燃料消費量が最少となるようにエネルギーマネージメントを行ってエンジン104のトルク指令値Tengとモータージェネレーター105のトルク指令値Tmgを決定する。車両コントローラー102はまた、車両情報101に基づいてエンジンコントローラー103へエンジン104の始動、停止指令を送信するとともに、シャットダウン時(ハイブリッド車両のメインキーオフ時)はモーターコントローラー107へ放電要求を送信する。
車両コントローラー102はさらに、モーターコントローラー107からクラッチ要求を受信し、クラッチ109,110の開閉制御を行う。すなわち、エンジン始動時にはクラッチ109を接続するとともにクラッチ110を解放し、モータージェネレーター105によりエンジン104を駆動して始動する。一方、シャットダウン時はインバーター108の平滑コンデンサー(不図示)の充電電荷を放電するためにクラッチ109,110を解放する。
エンジンコントローラー103は車両コントローラー102のエンジン始動停止指令にしたがってエンジン104の始動と停止を行うとともに、エンジントルク指令値Tengにしたがって不図示のスロットルバルブ開閉装置、燃料噴射装置、点火時期制御装置を制御し、エンジン104の出力トルクを調節する。
モーターコントローラー107は車両コントローラー102のモータージェネレータートルク指令値Tmgにしたがってインバーター108を制御し、モータージェネレーター105の出力トルクを調節する。モーターコントローラー107はまた、車両コントローラー102から放電要求を受信し、インバーター108を制御してモータージェネレーター105にd軸電流を流し、インバーター108の平滑コンデンサー(不図示)の充電電荷を放電する。一方、エンジン104の始動時には、車両コントローラー102へクラッチ109,110の開閉指令を出力する。
車両コントローラー102、エンジンコントローラー103およびモーターコントローラー107は、それぞれマイクロコンピューターとROM、RAM、A/Dコンバーターなどの周辺部品を備え、車両内の通信網を介して情報の授受を行う。
図2はモーターコントローラー107の詳細な構成を示すブロック図である。電流指令部1は2相直流電流指令値のテーブルを有し、後述するトルク指令値Tmgとモータージェネレーター105の電気角周波数ωに応じたdq軸電流指令値id、iqを設定する。なお、放電要求を受信したときはq軸電流iqを0にする。電流指令部1はまた、エンジン104の始動時とコンデンサーの放電要求時にクラッチ109,110の開閉要求を車両コントローラー102へ出力する。
電流制御部2はd、q軸の実電流id、iqを指令値id、iqに一致させるためのd、q軸電圧指令値vd、vqを演算する。2相3相変換部3はモータージェネレーター105の磁極位置検出値θに基づいてd、q軸電圧指令値vd、vqを3相交流電圧指令値vu、vv、vwに変換する。インバーター108は3相交流電圧指令値vu、vv、vwにしたがってIGBTなどのスイッチング素子によりバッテリー111の直流電源をスイッチングし、3相交流電圧vu、vv、vwに変換する。
3相2相変換部4は、電流センサー112〜114により検出したモータージェネレーター105の3相交流実電流iu、iv、iwを磁極位置検出値θに基づいて2相直流実電流id、iqに変換する。磁極位置検出部5は、モータージェネレーター105の回転軸に直結された位置センサー115からのパルス信号に基づいてモータージェネレーター105の磁極位置θを検出する。モータージェネレーター電気角周波数検出部6は、位置センサー115からのパルス信号に基づいてモータージェネレーター105の電気角周波数ωを検出する。
なお、位置センサー115は、3相同期電動機であるモータージェネレーター105のステーターコイル(不図示)に配置された3相ホール素子であり、ローター(不図示)の磁極位置に対応する3相パルス信号を出力する。
図3は位置センサー115から出力される3相パルス信号U、V、Wを示す。U、V、W各相パルス信号は電気角180度の幅を有し、互いに電気角120度ずつ位相がずれている。したがって、位置センサー115から出力されるモータージェネレーター105の位置信号は電気角60度ごとに変化し、モータージェネレーター105の電気角周波数ωは次式で求められる。
ω=2π・(1/6)・(1/(60度ごとのセンサー信号変化時間))・・・(1)
また、モータージェネレーター105の磁極位置θは、位置センサー115の3相U、V、Wパルス信号のレベルをHまたはLで表し、位置センサー115の60度ごとの信号変化からの経過時間をΔTとすると、
(U,V,W)=(H,L,H)のときは磁極位置θは0〜60度の間にあり、
θ=0+ω・ΔT・(180/π) ・・・(2)、
(U,V,W)=(H,L,L)のときは磁極位置θは60〜120度の間にあり、
θ=60+ω・ΔT・(180/π) ・・・(3)、
(U,V,W)=(H,H,L)のときは磁極位置θは120〜180度の間にあり、
θ=120+ω・ΔT・(180/π) ・・・(4)、
(U,V,W)=(L,H,L)のときは磁極位置θは180〜240度の間にあり、
θ=180+ω・ΔT・(180/π) ・・・(5)、
(U,V,W)=(L,H,H)のときは磁極位置θは240〜300度の間にあり、
θ=240+ω・ΔT・(180/π) ・・・(6)、
(U,V,W)=(L,L,H)のときは磁極位置θは300〜0度の間にあり、
θ=300+ω・ΔT・(180/π) ・・・(7)
となる。
位置センサー115の出力信号レベルが変化してからの経過時間ΔTは、モーターコントローラー107のマイクロコンピューターのクロックを用いて計時する。モータージェネレーター105が回転しているときは、位置センサー115の60度ごとの信号レベル変化からの経過時間ΔTを計測すれば上記(2)〜(7)式により磁極位置θを正確に検出することができる。ところが、モータージェネレーター105が停止しているときは、位置センサー115の3相パルス信号(U,V,W)のレベルに基づいて、磁極位置θが0〜60度、60〜120度、120〜180度、180〜240度、240〜300度、300〜360度のどの範囲にあるかは検出できるが、その検出範囲内の詳細な位置までは検出できない。つまり、モータージェネレーター105の停止時は0〜60度の範囲の磁極位置検出ずれがある。
図4は、モータージェネレーター起動時の磁極位置検出ずれに対する出力トルクの変化を示す図である。図4において、横軸の電流位相[度]は図6に示すdq軸電流idとiqの位相角である。モータージェネレーター105の正確な磁極位置を検出して電流指令値通りにdq軸電流id、iqを流した場合は、図中の黒丸印で示す始動トルク出力ポイントの最大トルクを発生するが、A〜Bの磁極位置検出ずれがあると出力トルクが最大A、Bポイントのトルクまで低下する可能性がある。このため、極低温下でのエンジン始動時に、モータージェネレーター105の出力トルクがエンジン103の静止トルクよりも小さくなって始動不能になる。このような磁極位置検出ずれ分のトルク低下を補う電流を含めた電流マップを作成して利用してもよいが、効率的ではない。
また、ハイブリッド車両においてモーター走行を開始するときにも上述したエンジン始動時と同様な問題が発生する。すなわち、モータージェネレーター105により駆動輪を駆動して走行を開始するときに、磁極位置検出ずれによりモータージェネレーター105の出力トルクが低下すると、勾配路などの走行抵抗や高負荷にうち勝って車両を走行させることができなくなる。
図5は、システムシャットダウン時にインバーター平滑コンデンサーの充電電荷をモータージェネレーター105へ放電するときの、磁極位置検出ずれに対する出力トルクの変化を示す図である。図5において、横軸の電流位相[度]は図6に示すdq軸電流idとiqの位相角である。モータージェネレーター105の正確な磁極位置を検出して電流指令値通りにdq軸電流id、iqを流した場合は、図中の黒丸印で示すゼロトルクのポイントで放電できるが、C〜Dの磁極位置ずれがあると最大C、Dポイントの出力トルクを発生する可能性がある。このため、モータージェネレーター105の両端のクラッチ109,110が解放されていると、モータージェネレーター105が無負荷で回転上昇し、運転者に違和感を与える。
この一実施の形態では、上述した磁極位置検出ずれによる問題を解決するために、モーターコントローラー7により図7に示す制御プログラムを実行してエンジン始動や車両走行駆動のためのトルク出力やコンデンサー放電を行う。ステップ1において車両コントローラー102から放電要求があるのか、トルク出力要求があるのかを確認する。トルク出力要求の場合はステップ2へ進み、車両コントローラー102からのトルク指令値Tmgとモータージェネレーター105の電気角周波数ωに基づいて、予めマップ化して記憶されているdq軸電流指令値テーブルから最少の電流で所望のトルクTmgを発生するdq軸電流指令値id、iqを検索し、出力する。ここで、トルク指令値Tmgは、エンジン始動時はエンジン104を始動するための目標トルクであり、車両の走行駆動時は駆動輪(不図示)を駆動するための目標トルクである。
ステップ3においてモータージェネレーター105の電気角周波数ωの絶対値が所定値αより大きいか否かを判定する。ここで、所定値αは、上記(2)〜(7)式の磁極位置θの演算式において、電気角周波数ωの補正項ω・ΔT・(180/π)がマイクロコンピューターの演算処理において“0”となってしまうωをαとする。電気角周波数ωの絶対値が所定値αより大きいときは、上記(2)〜(7)式における補正項ω・ΔT・(180/π)が0にならないから磁極位置θを正確に演算することができ、ステップ7へ進んでクラッチ接続要求を車両コントローラー102へ送信する。このとき、エンジン始動のためのトルク出力の場合はクラッチ109の接続要求を出力し、走行駆動のためのトルク出力の場合はクラッチ110の接続要求を出力する。
一方、ステップ3でモータージェネレーター105の電気角周波数ωの絶対値が所定値α以下と判定されたときは、上記(2)〜(7)式における補正項ω・ΔT・(180/π)が0になってしまうから磁極位置θを演算することができない。そこで、ステップ4へ進み、位置センサー115の出力信号レベルに変化があったか、またはすでに信号レベル変化があってクラッチ接続要求を出しているか否かを判定する。
位置センサー115の信号レベル変化があったときは、位置センサー115の信号レベル変化ポイントまでモータージェネレーター105が回転したため位置検出ずれがなくなり、正確な磁極位置θに基づいて目標トルクを発生できる。また、前回までのこの制御プログラム実行時にすでに位置センサー115の信号レベル変化があってクラッチ接続要求を出しているときは、もちろん正確な磁極位置θに基づいて目標トルクを発生できる。このような場合は、ステップ6へ進んでクラッチ109の接続要求を車両コントローラー102へ送信する。このとき、エンジン始動のためのトルク出力の場合はクラッチ109の接続要求を出力し、走行駆動のためのトルク出力の場合はクラッチ110の接続要求を出力する。
位置センサー115の信号レベル変化がなく、またクラッチ接続要求も出していないときは、0〜60度の位置検出ずれが発生している可能性があるため、ステップ5で半クラッチ要求を車両コントローラー102へ出力する。ここで、半クラッチとは、完全な接続状態でない半接続状態であり、クラッチが滑りながら回転する状態である。車両コントローラー102は、モータージェネレータートルク指令値Tmgに対して、モータージェネレーター105の磁極検出位置が最大60度ずれているときのトルク低減率βを乗じたトルク(β・Tmg)でモータージェネレーター105が回転できる半クラッチ量(半接続量)になるように、クラッチ109を制御する。なお、エンジン始動のためのトルク出力の場合はクラッチ109の半クラッチ要求を出力し、走行駆動のためのトルク出力の場合はクラッチ110の半クラッチ要求を出力する。
これにより、仮に位置検出ずれが発生していたとしても、モータージェネレーター105を回転させることができ、回転中に位置センサー115の信号レベル変化ポイントを通過する。位置センサー115の信号レベル変化があったときはステップ4からステップ6へ進み、上述したようにクラッチ接続要求を車両コントローラー102へ送信する。このとき、エンジン始動のためのトルク出力の場合はクラッチ109の接続要求を出力し、走行駆動のためのトルク出力の場合はクラッチ110の接続要求を出力する。
ステップ1において車両コントローラー102からコンデンサーの放電要求を受信しているときはステップ8へ進み、磁極位置検出ずれによりモータージェネレーター105が回転して車両に衝撃を与えるのを防止するため、クラッチ109、110の解放要求を車両コントローラー102へ送信する。
ステップ9で位置センサー115の出力信号レベルの変化があったか、またはすでに信号レベル変化があってインバーター108へ放電電流指令を出しているか否かを判定する。位置センサー115の信号レベル変化があったときは、位置センサー115の信号レベル変化ポイントまでモータージェネレーター105が回転したため磁極位置の検出ずれがなくなり、正確な磁極位置θに基づいてトルクを発生させずにコンデンサーの放電電流を流すことができる。また、前回までのこの制御プログラム実行時にすでに位置センサー115の信号レベル変化があって放電電流指令を出しているときは、もちろん正確な磁極位置θに基づいてトルクを発生させずにコンデンサーの放電電流を流すことができる。このような場合はステップ11へ進み、d軸のみの放電電流id=id2、iq=0を指令する。これにより、インバーター108のコンデンサー放電時にモータージェネレーター105が回転して乗員に違和感を与えるのを防止することができる。
一方、位置センサー115の信号レベル変化がなく、また放電電流指令も出していないときは、0〜60度の位置検出ずれが発生している可能性があるため、位置センサー115の信号レベル変化ポイントまでモータージェネレーター105を回転させる。すなわち、ステップ10において、最大60度の位置検出ずれが発生していると仮定し、モータージェネレーター105が所定時間T1内で60度回転するトルク指令値Tmg_Bとω=0で電流マップを検索し、id=id1,iq=iq1を設定する。ここで、所定時間T1はモータージェネレーター105が60度を超えて無用に回転するのを避けるために予め設定した時間であり、この所定時間T1内でモータージェネレーター105が60度回転するトルク指令値Tmg_Bを予め実験などにより設定しておく。
これにより、モータージェネレーター105が時間T1で60度回転し、回転中に位置センサー115の信号レベル変化ポイントを通過する。位置センサー115の信号レベル変化があったときはステップ9からステップ11へ進み、上述したようにd軸のみの放電電流id=id2、iq=0を指令する。
このように、一実施の形態によれば、同期電動機であるモータージェネレーター105の磁極位置に対応するパルス信号を出力する位置センサー115を用い、位置センサー115の出力信号レベルが変化してからの経過時間ΔTを計時してモータージェネレーター105の磁極位置を演算し、磁極位置に基づいてモータージェネレーター105を駆動制御するモーター制御装置において、モータージェネレーター105に所定の電流を流して回転させ、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化した後は、演算した磁極位置に基づくモータージェネレーター105の駆動制御を開始するようにしたので、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、モータージェネレーター105の駆動制御を円滑に開始することができる。
また、一実施の形態によれば、同期電動機であるモータージェネレーター105によりエンジン104を始動するときに、クラッチ109を半接続状態にしてモータージェネレーター105に目標トルクに応じた電流を流して回転させ、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化した後は、クラッチ109を完全に接続して磁極位置検出部5で演算した磁極位置に基づくモータージェネレーター105の駆動制御を開始し、モータージェネレーター105から目標トルクを出力させるようにしたので、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、低温環境下で静止摩擦トルクが大きな状態のエンジン104を確実に始動することができる。
さらに、一実施の形態によれば、同期電動機であるモータージェネレーター105により駆動輪を駆動して車両の走行駆動を開始するときに、クラッチ110を半接続状態にしてモータージェネレーター105に目標トルクに応じた電流を流して回転させ、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化した後は、クラッチ110を完全に接続して磁極位置検出部5で演算した磁極位置に基づくモータージェネレーター105の駆動制御を開始し、モータージェネレーター105から目標トルクを出力させるようにしたので、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、勾配路などの走行抵抗や高負荷にうち勝って車両を走行させることができる。
さらにまた、一実施の形態によれば、インバーター108の電源平滑用コンデンサーを放電するときに、クラッチ110を解放してモータージェネレーター105に所定トルクに応じた電流を流して回転させ、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化した後は、磁極位置検出部5で演算した磁極位置に基づくモータージェネレーター105の駆動制御を開始し、モータージェネレーター105にd軸電流を流すようにしたので、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、コンデンサー放電時のモータージェネレーター105の回転上昇を抑制でき、乗員に違和感を与えるのを防止できる。
《発明の一実施の形態の変形例》
図8は一実施の形態の変形例のハイブリッド車両の構成を示す図である。なお、図1に示す機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。この変形例は、モータージェネレーター105の出力軸に、ベルトまたはチェーンなどの動力伝達機構120とクラッチ121を介して補機122を連結したものである。インバーター108のコンデンサー放電時に車両への衝撃やモータージェネレーター105の回転上昇を抑制するために、クラッチ121を接続してモータージェネレーター105に補機122を連結し、モータージェネレーター105の負荷を大きくする。
図9は一実施の形態の変形例の電流制御プログラムを示すフローチャートである。なお、図7に示すステップと同様な処理を行うステップに対しては同一のステップ番号を付して相違点を中心に説明する。ステップ1で車両コントローラー102からコンデンサー放電要求を受信しているときは、ステップ8でクラッチ109,110の解放要求とクラッチ121の接続要求を車両コントローラー102へ出力する。これにより、モータージェネレーター105は負荷状態になる。続くステップ9において位置検出ずれの有無に拘わらず放電電流id=id2、iq=0を設定する。位置センサー115の位置検出ずれによりモータージェネレーター105にトルクが発生しても補機122が吸収するため、モータージェネレーター105の回転上昇が抑制され、乗員に違和感を与えるのを防止できる。
このように、一実施の形態の変形例によれば、インバーター108の電源平滑用コンデンサーを放電するときに、クラッチ110を解放するとともにクラッチ121を接続してモータージェネレーター105にd軸電流を流すようにしたので、位置センサー115の出力信号レベルが最初に変化するまでの間に磁極位置の検出ずれがあっても、コンデンサー放電時に補機122がモータージェネレーター105の負荷になって回転上昇が抑制され、乗員に違和感を与えるのを防止できる。
特許請求の範囲の構成要素と一実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、位置センサー115が位置検出手段を、モーターコントローラー107が計時手段および駆動制御手段を、磁極位置検出部5が位置演算手段を、クラッチ109が第1クラッチ、クラッチ110が第2クラッチを、クラッチ121が第3クラッチをそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項との対応関係になんら限定も拘束もされない。
一実施の形態のハイブリッド車両の構成を示す図である。 一実施の形態のモーターコントローラーの構成を示す図である。 3相ホール素子を用いた位置センサーの出力信号を示す図である。 位置センサーの位置検出ずれによるトルク低減の様子を示す図である。 位置センサーの位置検出ずれによるトルク発生の様子を示す図である。 dq軸電流id、iqの位相関係を示す図である。 一実施の形態の電流制御プログラムを示すフローチャートである。 一実施の形態の変形例のハイブリッド車両の構成を示す図である。 一実施の形態の変形例の電流制御プログラムを示すフローチャートである。
符号の説明
1 電流指令部
2 電流制御部
3 2相3相変換部
4 3相2相変換部
5 磁極位置検出部
6 モータージェネレーター電気角周波数検出部
102 車両コントローラー
104 エンジン
105 モータージェネレーター
107 モーターコントローラー
108 インバーター
109,110,121 クラッチ
111 バッテリー
112〜114 電流センサー
115 位置センサー
120 動力伝達機構
122 補機

Claims (6)

  1. 同期電動機の磁極位置に対応するパルス信号を出力する位置検出手段と、
    前記位置検出手段の出力信号レベルが変化してからの経過時間を計時する計時手段と、
    前記計時手段による計時時間に基づいて前記同期電動機の磁極位置を演算する位置演算手段と、
    前記位置演算手段により演算した磁極位置に基づいて前記同期電動機を駆動制御する駆動制御手段とを備えるモーター制御装置であって、
    前記駆動制御手段は、前記同期電動機に所定の電流を流して回転させ、前記位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、前記位置演算手段で演算した磁極位置に基づく前記同期電動機の駆動制御を開始することを特徴とするモーター制御装置。
  2. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記同期電動機は第1クラッチを介して車両のエンジンに連結され、
    前記駆動制御手段は、前記同期電動機により前記エンジンを始動するときに、前記第1クラッチを半接続状態にして前記同期電動機に目標トルクに応じた電流を流して回転させ、前記位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、前記第1クラッチを完全に接続して前記位置演算手段で演算した磁極位置に基づく前記同期電動機の駆動制御を開始し、前記同期電動機から目標トルクを出力させることを特徴とするモーター制御装置。
  3. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記同期電動機は第2クラッチを介して車両の駆動輪に連結され、
    前記駆動制御手段は、前記同期電動機により前記駆動輪を駆動して車両の走行駆動を開始するときに、前記第2クラッチを半接続状態にして前記同期電動機に目標トルクに応じた電流を流して回転させ、前記位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、前記第2クラッチを完全に接続して前記位置演算手段で演算した磁極位置に基づく前記同期電動機の駆動制御を開始し、前記同期電動機から目標トルクを出力させることを特徴とするモーター制御装置。
  4. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記同期電動機は第2クラッチを介して車両の駆動輪に連結され、
    前記駆動制御手段は、内蔵するインバーターの電源平滑用コンデンサーを放電するときに、前記第2クラッチを解放して前記同期電動機に所定トルクに応じた電流を流して回転させ、前記位置検出手段の出力信号レベルが最初に変化した後は、前記位置演算手段で演算した磁極位置に基づく前記同期電動機の駆動制御を開始し、前記同期電動機にd軸電流を流すことを特徴とするモーター制御装置。
  5. 請求項4に記載のモーター制御装置において、
    前記所定トルクを、前記同期電動機が所定時間内に所定角度だけ回転するトルクとすることを特徴とするモーター制御装置。
  6. 請求項1に記載のモーター制御装置において、
    前記同期電動機は第2クラッチを介して車両の駆動輪に連結されるとともに、第3クラッチを介して車載補機と連結され、
    前記駆動制御手段は、内蔵するインバーターの電源平滑用コンデンサーを放電するときに、前記第2クラッチを解放するとともに前記第3クラッチを接続して前記同期電動機にd軸電流を流すことを特徴とするモーター制御装置。
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