JP2007088006A - 半導体製造装置の反応管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外管と内管の2重構造からなる半導体基板を加熱処理するための反応管の外管と内管との間にプロセスガスを流すことで行っていた均熱化処理では、プロセスガスの流量が処理条件毎に異なるため、十分な均熱化を行うことが困難であった。そこで、均熱性が高い領域を安定して形成しうる半導体製造装置の反応管を供給することを目的としている。
【解決手段】 プロセスガスの条件に依存することなく反応管内部での均熱性を向上させるため、反応管の外管と内管との間にプロセスガスではなく均熱性を向上させるために専用の温度制御ガスを供給するようにした。プロセスガスの供給条件とは無関係に温度制御ガスの供給条件を設定できるのでプロセスガスと連動して温度制御ガスの条件を変える必要がなく、ガス滞留部の温度をプロセスガスの流量と関わりなく広い領域で温度分布の少ない状態に保つことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 プロセスガスの条件に依存することなく反応管内部での均熱性を向上させるため、反応管の外管と内管との間にプロセスガスではなく均熱性を向上させるために専用の温度制御ガスを供給するようにした。プロセスガスの供給条件とは無関係に温度制御ガスの供給条件を設定できるのでプロセスガスと連動して温度制御ガスの条件を変える必要がなく、ガス滞留部の温度をプロセスガスの流量と関わりなく広い領域で温度分布の少ない状態に保つことができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は少なくとも一部の領域に半導体を用いてなる半導体基板を加熱処理するための半導体製造装置の反応管に関する。
上記した半導体製造装置の反応管は、例えば特許文献1に示されるように第1端は封止され、第2端には後述する内管が挿入できるよう開口された形状を有する外管と、第1端にはプロセスガスの導入部を有し、第2端には半導体基板を挿入できるよう開口された形状を有する内管が、同軸状に挿入された状態に配置された2重管構成を取るものが知られている。前記外管の第2端と前記内管の第2端とは封止されるよう形成されている。
当該構成を用いて加熱処理を行う場合には前記プロセスガスが前記外管に備えられた導入部より導入され、前記外管と前記内管との間を通り、前記内管に設けられた前記放出口より前記内管中へ導かれる。この際、前記プロセスガスは前記外管と前記内管との間を通る間に広がりながら加熱されるため、通常室温で導入されるプロセスガスに起因した冷却による均熱性の低下を抑えて前記プロセスガスが前記内管中に供給される。
しかしながら、上記した特許文献1に示された構成を用いて半導体ウェハを加熱処理する場合、前記外管と前記内管との間に流れる前記プロセスガスの流量や流速、圧力等は熱反応工程毎に異なるため前記外管と前記内管との間にプロセスガスの対流等により形成される均熱性が高い領域を安定して形成することは困難である。
また前記プロセスガスは室温の状態で供給された場合前記内管と直接プロセスガスとが接触することで部分的に冷却されるため、均熱性を十分に高めることが困難な場合がある。
そこで、本発明では従来のこのような問題点を解決し、均熱性が高い領域を安定して形成しうる半導体製造装置の反応管を供給することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の半導体製造装置の反応管は、少なくとも一部の領域に半導体を用いてなる半導体基板を加熱処理するための半導体製造装置の反応管であって、プロセスガスを導入するために開口された第1の端部と、前記半導体基板が通過できるよう開口された第2の端部を有する柱状の内管と、少なくとも一部が前記内管を包むように配置され、前記内管の第1の端部に近い方の端部側が前記プロセスガスを前記内管中に導入できるよう開口された第3の端部と前記内管が通過できるよう開口された第4の端部を有し前記内管を覆える形状を有する柱状の外管と、前記プロセスガスが前記内管の内部にのみ供給されるよう前記内管の第1の端部と前記外管の第3の端部との間が前記外管中に前記内管を挿入した場合に塞がれるよう形成された閉塞部と、更に前記外管中に前記内管を挿入した場合に前記内管の第2の端部と前記外管の第4の端部との間が塞がれるよう形成しておくことで得られる前記外管と前記内管との間に位置するガス滞留部と、前記閉塞部に囲まれるように形成されたプロセスガス放出部と、前記ガス滞留部に温度制御ガスを供給するために前記外管に形成された温度制御ガス導入部と、前記温度制御ガス導入部から前記ガス滞留部に導入された前記温度制御ガスを排出するために前記外管に形成された温度制御ガス排出部とを有することを特徴とする。
この構成によれば、前記ガス滞留部には前記温度制御ガスを供給する前記温度制御ガス導入部と前記温度制御ガスを排出する前記温度制御ガス排出部とが備えられており、前記開口部から供給される前記プロセスガスと独立に制御される。
そのため、前記半導体基板の熱処理条件によって変動する前記プロセスガスの供給条件とは無関係に前記温度制御ガスの供給条件を設定できるので前記プロセスガスと連動して前記温度制御ガスの条件を変える必要がなく、前記ガス滞留部の温度を前記プロセスガスの流量と関わりなく広い領域で温度分布の少ない状態に保つことができる。
また、上記した半導体製造装置の反応管は、前記閉塞部の内周と前記柱状の前記外管及び前記内管とが軸を揃えられて配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記プロセスガスを軸対称に供給することが可能となり、前記半導体基板に生じる加工むらの発生を抑えることができる。
また、上記した半導体製造装置の反応管は、前記外管と前記内管が一体化されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記外管と前記内管との合わせ位置の誤差により発生する前記半導体基板に生じる加工むらの発生を抑えることができる。
また、上記した半導体製造装置の反応管は、前記プロセスガス放出部に前記プロセスガスを供給するための配管を前記外管を這わせるように配置したことを特徴とする。
この構成によれば、前記半導体基板を加熱処理する前記内管には前記プロセスガスの配管は前記温度制御ガスを介してのみ熱伝導が生じる。前記温度制御ガスは流動しているため前記プロセスガスによる影響を極めて小さく抑えることができる。また、通常前記外管に比べ前記プロセスガスの配管は細く機械的強度が小さいため、前記外管に前記プロセスガスの配管を這わせることで前記プロセスガスの配管の機械的強度が大きくなり、過失により前記プロセスガスの配管が破壊される危険性を低減することができる。
また、上記した半導体製造装置の反応管は、前記ガス滞留部の雰囲気は、前記温度制御ガスの流量を制御するための流量制御装置、前記温度制御ガスの温度を制御するための温度制御装置、又は前記ガス滞留部の圧力を制御するための圧力制御装置を備えた半導体製造装置により制御を受けることを特徴とする。
この構成によれば、前記温度制御ガスの流量、温度、又は圧力が制御されているため、前記ガス滞留部の温度分布を高い再現性を持ち且つ良好に制御することができる。
以下、本発明に係る半導体製造装置の反応管の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図では、図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。
図1は、本発明に係る半導体製造装置の反応管の断面図、図2は、図1と直交する方向に描いた半導体製造装置の反応管の側面図である。
外管103は内管101を覆うように配置されており、外管103と内管101との間にはガス滞留部102が形成されている。内管101と外管103は円筒形の石英により形成されており、軸を同じくするよう配置されている。ガス滞留部102に導入される温度制御ガスは温度制御ガス導入部106からガス滞留部102に供給され、温度制御ガス排出部108を通して排出される。
加熱処理を行う場合には、まず外管103の外側にあるヒーター(図示せず)からの熱により外管103が加熱される。加熱された外管103はガス滞留部102を加熱する。ガス滞留部102中の温度制御ガスは例えば対流によりガス滞留部102内を移動、拡散するため外管103の熱分布を緩和しながら加熱される。そのため内管101は高い均熱性を持ったガス滞留部102中の温度制御ガスにより加熱されることとなり、内管101は高い均熱性を持って加熱される。内管101は高い均熱性を持って加熱されるため、ヒーター(図示せず)と反応管100との間に炭化珪素等からなる均熱管等を用いなくとも内管101中での温度分布を十分小さく抑えることができる。
プロセスガスは、プロセスガス流入部107より供給され、外管103に這わせるように配置されたプロセスガス導入管104を通して、内管101と外管103と軸を同じくするよう形成された閉塞部109に囲まれるように形成されたプロセスガス放出部105より内管101の内部に放射される。
プロセスガスは外管103に這わせるように配置されたプロセスガス導入管104を通してプロセスガス放出部105に供給されている。そのため、外管103は部分的にプロセスガスにより冷却されるが、内管102と外管103との間にはガス滞留部102が存在しているため、ガス滞留部102中の温度制御ガスは例えば対流によりガス滞留部102内を移動、拡散するため外管103の熱分布を緩和しながら加熱される。内管101は高い均熱性を持ったガス滞留部102中の温度制御ガスにより加熱されるので、内管101は高い均熱性を持って加熱され、プロセスガス導入管104により生じる外管103の局所的な冷却による温度分布の発生は実用上無視できる範囲に抑えることができる。また、外管103に這わせるようにプロセスガス導入管104を配置することで、外管103に比べ通常細く形成されるプロセスガス導入管104の機械的強度を実用上大きくすることができるため、プロセスガス導入管104が誤って破壊される危険性を低減することができる。
図3は、本発明に係る半導体製造装置の反応管に供給されるプロセスガス制御の流れを説明するためのブロック図である。例えば窒素からなる温度制御ガスは、まず開放・遮断を制御するバルブ301に送られる。半導体基板を処理しない場合には、バルブ301で温度制御ガスを遮断しておくことで温度制御ガスの消費量を抑えることができる。半導体基板を処理する場合には、バルブ301を開放の状態にし温度制御ガスが通過できる状態とする。
バルブ301を通過した温度制御ガスは、流量を制御するための例えばマスフローコントローラを用いた流量制御装置302により流量の制御を受ける。本実施形態では毎分0.2リットルの温度制御ガスを流している。流量制御装置302を通過した温度制御ガスは例えばヒーターを用いた温度制御装置303により内管101の設定温度と同程度の温度にまで昇温されて温度制御ガス導入部106に送られる。なお、ガス滞留部102中で温度制御ガスは均熱化されるため、温度制御装置303を省略しても内管101の均熱性は良好な状態に保たれる。
ガス滞留部102を通って温度制御ガス排出部108を出てきた温度制御ガスは、圧力制御装置304により圧力が制御されている。本実施形態では大気圧に設定している。
なお、プロセスガスとして用いられるガスの種類等には特に制限はなく、熱処理を行う場合に例えば酸素や水蒸気や笑気等の酸化性のプロセスガスを導入することで半導体基板を酸化することができる。
また、熱処理を行う場合に例えばシランやジシラン等珪素を含むプロセスガスを導入することで半導体基板上にポリシリコン層を形成することができる。
また、例えばシラン等珪素を含むプロセスガスに酸素ガス等酸化性を有するガスを混入したプロセスガスを用いることでシリコン酸化膜を成膜することができる。この際酸化性を有するガスに代えてアンモニア等窒素を供給する性質を有するガスを混入することでシリコン窒化膜を成膜することができる。
次に、上述した本実施形態の効果について説明する。
(1)温度制御ガスとプロセスガスとを独立に供給しているため、半導体基板の熱処理条件によって変動するプロセスガスの供給条件とは無関係に温度制御ガスの供給条件を設定できる。そのためプロセスガスと連動して温度制御ガスの条件を変える必要がなく、ガス滞留部102の温度をプロセスガスの流量と関わりなく広い領域で温度分布の少ない状態に保つことができる。
(2)内管101と外管103を円筒形で軸を同じくするよう配置したためで、軸がずれることに起因する内管101内部の温度むらを小さく抑えることが可能である。
(3)プロセスガスを外管103に這わせるように配置されたプロセスガス導入管104を通してプロセスガス放出部105に供給している。そのため外管103に比べ通常細く形成されるプロセスガス導入管104の機械的強度を実用上大きくすることができるのでプロセスガス導入管104が誤って破壊される危険性を低減することができる。
(4)流量制御装置302、温度制御ガスの温度を制御するための温度制御装置303やガス滞留部102の圧力を制御するための圧力制御装置304を備えたため、温度制御ガスの流量、温度、および圧力が再現性を持って制御されるため、ガス滞留部102の温度分布を高い再現性を持ち且つ良好に制御することができる。
<変形例>
本実施形態では、内管101と外管103とを別に形成した場合の反応管100について説明したが、これは内管101と外管103とを結合し一体化しても良い。一体化することで、内管101と外管103との配置ずれによる内管101内部の温度むら発生を抑制することができる。
本実施形態では、内管101と外管103とを別に形成した場合の反応管100について説明したが、これは内管101と外管103とを結合し一体化しても良い。一体化することで、内管101と外管103との配置ずれによる内管101内部の温度むら発生を抑制することができる。
また、温度制御ガスの温度を内管101の設定温度と同程度の温度にまで温度制御装置303を用いて昇温して流すことに代えて、例えば半導体基板を内管101に挿入した場合のように内管101の温度が低下した場合には、大流量で内管101の設定温度以上に加熱した温度制御ガスを供給して内管101の内部温度を速やかに上昇させても良い。
また、熱処理を終えた場合、温度制御装置303を用いて温度制御ガスの温度を室温の状態で大流量の温度制御ガスをガス滞留部102中に供給することで内管101を冷却することで内管101の内部温度を速やかに下降させても良い。
上記したように半導体基板を短い時間で昇降温させることが可能となるため、半導体基板の熱履歴をより精密に制御することが可能となり、半導体基板内の熱拡散量や熱酸化量をより精密に制御することができる。
また、本実施形態では内管101と外管103とを円筒形に形成しているが、これは円筒形に限定する主旨ではなく、例えばディスプレイ用の液晶基板等矩形上の基板を扱う場合には内管101と外管103とを矩形状にした反応管100を用いることができる。
100…反応管、101…内管、102…ガス滞留部、103…外管、104…プロセスガス導入管、105…プロセスガス放出部、106…温度制御ガス導入部、107…プロセスガス流入部、108…温度制御ガス排出部、109…閉塞部、301…バルブ、302…流量制御装置、303…温度制御装置、304…圧力制御装置。
Claims (5)
- 少なくとも一部の領域に半導体を用いてなる半導体基板を加熱処理するための半導体製造装置の反応管であって、
プロセスガスを導入するために開口された第1の端部と、前記半導体基板が通過できるよう開口された第2の端部を有する柱状の内管と、
少なくとも一部が前記内管を包むように配置され、前記内管の第1の端部に近い方の端部側が前記プロセスガスを前記内管中に導入できるよう開口された第3の端部と前記内管が通過できるよう開口された第4の端部を有し前記内管を覆える形状を有する柱状の外管と、
前記プロセスガスが前記内管の内部にのみ供給されるよう前記内管の第1の端部と前記外管の第3の端部との間が前記外管中に前記内管を挿入した場合に塞がれるよう形成された閉塞部と、
更に前記外管中に前記内管を挿入した場合に前記内管の第2の端部と前記外管の第4の端部との間が塞がれるよう形成しておくことで得られる前記外管と前記内管との間に位置するガス滞留部と、
前記閉塞部に囲まれるように形成されたプロセスガス放出部と、
前記ガス滞留部に温度制御ガスを供給するために前記外管に形成された温度制御ガス導入部と、
前記温度制御ガス導入部から前記ガス滞留部に導入された前記温度制御ガスを排出するために前記外管に形成された温度制御ガス排出部とを有することを特徴とする半導体製造装置の反応管。 - 前記閉塞部の内周と前記柱状の前記外管及び前記内管とが軸を揃えられて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置の反応管。
- 前記外管と前記内管が一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置の反応管。
- 前記プロセスガス放出部に前記プロセスガスを供給するための配管を前記外管を這わせるように配置することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置の反応管。
- 前記ガス滞留部の雰囲気は、前記温度制御ガスの流量を制御するための流量制御装置、前記温度制御ガスの温度を制御するための温度制御装置、又は前記ガス滞留部の圧力を制御するための圧力制御装置を備えた半導体製造装置により制御を受けることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置の反応管。
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JP2005271489A JP2007088006A (ja) | 2005-09-20 | 2005-09-20 | 半導体製造装置の反応管 |
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Cited By (1)
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KR101743551B1 (ko) | 2015-05-06 | 2017-06-05 | (주)에코엔텍 | 반도체 폐가스 처리용 스크러버의 제조방법 및 이에 따른 스크러버, 이 스크러버를 이용한 내부식성 향상 및 산화물 부착방지 방법 |
-
2005
- 2005-09-20 JP JP2005271489A patent/JP2007088006A/ja not_active Withdrawn
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KR101743551B1 (ko) | 2015-05-06 | 2017-06-05 | (주)에코엔텍 | 반도체 폐가스 처리용 스크러버의 제조방법 및 이에 따른 스크러버, 이 스크러버를 이용한 내부식성 향상 및 산화물 부착방지 방법 |
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