JP2007087827A - 電極触媒、および、その製造方法 - Google Patents

電極触媒、および、その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 酸性雰囲気下で化学的安定性に優れ、触媒活性も高い非Pt系触媒成分を含む電極触媒を提供する。
【解決手段】 触媒成分と導電性材料とを含む電極触媒であって、前記触媒成分が、貴金属元素を含有するニッケル二硫化物を含む電極触媒である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電極触媒に関し、より詳細には貴金属元素の使用量が低下された電極触媒に関する。
燃料電池は、水素(燃料)と酸素とを電気化学的に反応させることにより発電させるシステムである。この反応による生成物は原理的に水であることから環境への負荷が少なく、中でも固体高分子型燃料電池は、固体酸化物型、溶融炭酸塩型、リン酸型といった他の燃料電池と比較して低温で作動可能であることから、自動車等の移動体動力源として期待され開発が進められている。
固体高分子型燃料電池は、水素イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜、及びその膜を挟んで2つの電極、すなわち、水素が供給されるアノードと酸素が供給されるカソードが配置されている基本構成であり、これを膜−電極接合体(MEA)と呼んでいる。その電極は、電極反応を促進させる触媒成分、導電性材料、およびイオン伝導性を有する固体高分子電解質との混合物により形成された多孔性のものであり、触媒層とも呼ばれている。
かようなMEAでは、下記化学式に示すように、アノードでは燃料の水素含有ガスを酸化して水素イオンに変える水素の酸化反応、カソードでは酸化剤ガスに含まれる酸素を還元して固体高分子電解質膜を通ってきた水素イオンと結びつき水となる酸素の還元反応が起こる。固体高分子型燃料電池は、かような化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得るものである。
Figure 2007087827
固体高分子型燃料電池の電極触媒として用いられる触媒成分としては、一般的に、PtまたはPt合金が用いられる(特許文献1)。
現状では、発電性能および耐久性の観点から、自動車一台当り、100g以上のPtを用いる必要がある。しかしながら、Ptは、非常に高価であり、資源的にも稀少な金属であるため、非Pt系の触媒成分の開発が求められている。カソードにおける非Pt系触媒成分としては、Pd−Co・ポリフィリンCo錯体やタンタルオキシナイトライドなどが提案されている(非特許文献1および2)。
特開平05−36418号公報 O.Savadogo et al.,「Electrochemistry Communications」,第6巻,2004年,p.105〜109 土井将太郎等,「第23回水素エネルギー協会大会」,講演予稿集B04,2003年,p.89〜92
非Pt系触媒成分には、特にカソードにおいては、強酸性電解質中などの酸性雰囲気下で化学的な安定性に優れ、かつ、高い酸素還元活性が求められる。しかしながら、一般的な金属酸化物および金属化合物では強酸性雰囲気において溶出するなどの問題があり、化学的安定性に欠け、PtおよびPt合金以外の新規触媒として有効なものが見つかっていないのが現状である。
従って、本発明は、酸性雰囲気下で化学的安定性に優れ、触媒活性も高い非Pt系触媒成分を含む電極触媒を提供することを目的とする。
本発明は、触媒成分と導電性材料とを含む電極触媒であって、前記触媒成分が、貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物を含む電極触媒である。
本発明によれば、白金等の貴金属元素の使用量が低減された、触媒性能に優れる電極触媒を提供することができる。
本発明の第一は、上述した通り、触媒成分と導電性材料とを含む電極触媒であって、前記触媒成分が、貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物を含む電極触媒である。
単相の金属硫化物は、他の金属化合物や金属酸化物に比べて、Nafion(登録商標)などの強酸性電解質等の強酸性雰囲気下(pH4以下)であっても溶出せずに化学的安定性に優れ、触媒活性も高い。本発明では、かような金属二硫化物に着目し、上記課題を解決すべく検討した結果、ニッケル二硫化物の一部を貴金属元素で部分置換した触媒成分によれば、強酸性雰囲気下(pH4以下)において高い化学的安定性を維持したまま触媒活性が著しく向上することを見出した。従って、本発明によれば、白金などの貴金属元素の使用量が低減された、触媒性能に優れる電極触媒を提供することができる。これにより、電極触媒の原料コストを大幅に低減することが可能となる。
本発明の電極触媒は、触媒成分として、貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物を少なくとも含有する。すなわち、本発明の電極触媒は、ニッケル二硫化物において、ニッケル元素の一部が貴金属元素などの他の金属元素で置換された部分置換ニッケル二硫化物を触媒成分として含有する。
前記貴金属元素としては、特に制限されず、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtよりなる群から選択される少なくとも一種が好ましく挙げられる。
前記貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物は、酸素還元活性が向上することから、遷移金属元素をさらに含有するのが好ましい。すなわち、本発明の電極触媒は、ニッケル硫化物において、ニッケル元素の一部が貴金属元素およびニッケル元素以外の遷移金属元素で置換された部分置換ニッケル二硫化物を触媒成分として含有するのが好ましい。
前記遷移金属としては、化学的安定性および触媒活性に優れる電極触媒が得られることから、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnよりなる群から選択される少なくとも一種が好ましく挙げられる。
前記貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物としては、下記式(1)で示される二硫化物が好ましく挙げられる。
Figure 2007087827
(前記式中、Xは、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnよりなる群から選択される少なくとも一種の遷移金属元素であり、Yは、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtよりなる群から選択される少なくとも一種の貴金属元素であり、aはNiの原子比を表わし0.05〜0.5であり、bはXの原子比を表わし0.0〜0.5であり、cはYの原子比を表わし0.05〜0.5であり、a+b+c=1.0である。)
前記式(1)で示される触媒成分は、強酸性雰囲気下(pH4以下)であっても溶出せずに化学安定性に優れ、特に触媒活性が高い。
前記式(1)において、Xとしては、酸素還元活性と構造安定性に優れる触媒成分が得られることから、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnが好ましく挙げられる。
前記式(1)において、Yとしては、酸素還元活性と耐酸性に優れる触媒成分が得られることから、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtが特に好ましく挙げられる。
前記式(1)において、1−aは0.5〜0.95であり、bは0.0〜0.5であり、cは0.05〜0.5である。
前記式(1)で示される最も好ましい二硫化物の一例としては、Ni0.9Ru0.1、Ni0.7Ru0.3、Ni0.9Ag0.1、Ni0.9Pt0.1などが挙げられる。
なお、前記貴金属元素および遷移金属元素を含有するニッケル二硫化物において、各成分元素は完全に溶け合い固溶体となっていてもよく、各成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成していてもよい。
前記電極触媒における触媒成分の組成は、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)により測定できる。
本発明の電極触媒において、上述した触媒成分の形状や大きさは、特に制限されず公知の触媒成分と同様の形状及び大きさが使用できるが、触媒成分は、粒状であることが好ましい。触媒成分の平均粒子径は、小さいほど電気化学反応が進行する有効電極面積が増加するため触媒活性も高くなり好ましいが、実際には平均粒子径が小さすぎると却って触媒活性が低下する現象が見られる。従って、触媒成分の平均粒子径は、数nm〜数百nmであることが好ましい。
なお、本発明における「触媒成分の平均粒径」は、X線回折における触媒成分の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径あるいは透過型電子顕微鏡像より調べられる触媒成分の粒子径の平均値により測定することができる。
本発明の電極触媒は、電極反応を促進させるための上述した触媒成分の他に、導電性材料を含む。これにより、前記電極触媒を用いて作製した電極触媒層において、燃料ガスまたは酸化剤ガスなどの反応ガスを十分に拡散させるための空隙を確保することができる。従って、得られる電極触媒の酸素還元活性の更なる向上が図れる。また、集電体として十分な電子導電性を有している導電性材料を用いることにより、電極反応を阻害することもない。
本発明の電極触媒において、前記触媒成分および前記導電性材料は単に混合されて用いられてもよいが、好ましくは前記触媒成分は導電性材料に担持されて用いられる。このように導電性材料を触媒担体として用いることにより、前記触媒成分の高い分散性を維持することができ、長期にわたって高い触媒活性が得られる。
前記導電性材料としては、触媒成分を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子導電性を有しているものであればよく、主成分がカーボンであるのが好ましい。
「主成分がカーボンである」とは、主成分として炭素原子を含むことをいい、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
前記導電性材料として、具体的には、アセチレンブラック、バルカン、ケッチェンブラック、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、およびカーボンフィブリルよりなる群から選択される少なくとも一種が挙げられる。
前記導電性材料のBET比表面積は、触媒成分を高分散担持させるのに十分な比表面積であればよいが、好ましくは20〜1600m/g、より好ましくは80〜1200m/gとするのがよい。前記比表面積が、20m/g未満であると前記導電性材料への触媒成分の分散性が低下して十分な発電性能が得られない恐れがあり、1600m/gを超えると触媒成分の有効利用率が却って低下する恐れがある。
また、前記導電性材料の大きさは、特に限定されないが、担持の容易さおよび触媒利用率を適切な範囲で制御するなどの観点からは、平均直径を5〜200nm、好ましくは10〜100nm程度とするのがよい。
本発明の電極触媒において、触媒成分の含有量は、電極触媒の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%とするのがよい。前記含有量が、80質量%を超えると触媒成分の導電性材料上での分散度が下がり、担持量が増加するわりに発電性能の向上が小さく経済上での利点が低下する恐れがある。また、前記担持量が、10質量%未満であると、単位質量あたりの触媒活性が低下して所望の触媒活性を得るために多量の電極触媒が必要となり好ましくない。なお、触媒成分の含有量は、誘導結合プラズマ発光分光法(ICP)によって調べることができる。
また、導電性材料に触媒成分を担持させるには、後述する方法の他、公知の方法で行うことができる。例えば、含浸法、液相担持法、蒸発乾固法、コロイド吸着法、噴霧熱分解法、逆ミセル(マイクロエマルジョン法)などの公知の方法が使用できる。なかでも、高い触媒活性および化学的安定性を有する電極触媒が得られることから、後述する方法を用いるのが好ましい。
本発明の電極触媒の用途は、特に制限されず、上記では高分子電解質型燃料電池における電極触媒を例に挙げて説明したがこれに限定されず、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、に代表される酸型電解質の燃料電池、ダイレクトメタノール燃料電池、マイクロ燃料電池などの各種燃料電池における電極触媒として用いることができる。
なかでも、小型かつ高密度・高出力化が可能であるから、固体高分子型燃料電池における電極触媒として用いられるのが好ましい。本発明の電極触媒は、優れた触媒活性を有するが、特に2H+2e+1/2O→HO等で示される酸素還元活性に優れることから、カソード触媒として用いられるのが好ましい。
本発明の第二は、上述した本発明の第一の電極触媒と、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒と、を含む電極触媒組成物である。このように、本発明の第一の電極触媒を、従来一般的に用いられている触媒成分として貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を含む電極触媒と混合して用いることにより、Pt使用量の大幅な低減が図れるとともに、本発明の第一の電極触媒による電極反応が促進され触媒活性がさらに優れる電極触媒組成物が得られる。
前記電極触媒組成物において、本発明の第一の電極触媒については上述した通りであるため詳細な説明は省略する。
また、前記電極触媒組成物において、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒としては、燃料電池における電極触媒などにおいて従来一般的に用いられているものであれば特に制限されずに用いられる。
導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒において、貴金属粒子としては、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、銀、およびオスミウムよりなる群から選択される少なくとも一種の貴金属からなるものが好ましく挙げられる。
また、電極触媒の耐溶解性、触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、触媒成分として貴金属合金粒子を用いてもよい。前記貴金属合金粒子としては、特に制限されないが、二種以上の貴金属元素のみからなる合金、貴金属元素とその他の金属元素とを含む合金などが挙げられる。
前記貴金属合金粒子は、高い触媒活性が得られることから、白金を基体とした貴金属合金触媒が好ましい。前記貴金属合金触媒として、具体的には、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムなどの白金以外の貴金属、金、銀、クロム、鉄、チタン、マンガン、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群から選ばれる1種以上の金属と、白金との合金が好ましい。
前記合金の組成は、合金化する金属の種類にもよるが、白金が30〜90原子%、合金化する金属が10〜70原子%とするのがよい。
なお、合金とは、一般に金属元素に1種以上の金属元素または非金属元素を加えたものであって、金属的性質をもっているものの総称である。合金の組織には、成分元素が別個の結晶となるいわば混合物である共晶合金、成分元素が完全にとけ合い固溶体となっているもの、成分元素が金属間化合物または金属と非金属との化合物を形成しているものなどがあり、本願ではいずれであってもよい。
導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒において、触媒成分として貴金属粒子および貴金属合金粒子の双方を用いる場合、貴金属粒子および貴金属合金粒子は、同じ導電性材料に担持されてもよく、異なる導電性材料にそれぞれを担持させてもよい。
なお、前記導電性材料として具体的には、本発明の第一の電極触媒に用いられる導電性材料と同様のものが用いられるため、ここでは詳細な説明を省略する。
前記導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒において、貴金属粒子および/または貴金属合金粒子などの触媒成分の担持量は、電極触媒の全量に対して、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%とするのがよい。前記担持量が、80質量%を超えると触媒成分の導電性材料上での分散度が下がり、担持量が増加するわりに発電性能の向上が小さく経済上での利点が低下する恐れがある。また、前記担持量が、10質量%未満であると単位質量あたりの触媒活性が低下して所望の発電性能を得るために多量の電極触媒が必要となり好ましくない。
前記電極触媒組成物において、本発明の第一の電極触媒の含有量は、前記電極触媒組成物の全量に対して、好ましくは20〜80質量%とするのがよい。本発明の第一の電極触媒の含有量が、20質量%未満であると部分置換ニッケル硫化物による酸素還元活性が十分に発現しない恐れがあり、80質量%を超えると貴金属粒子および貴金属合金粒子による酸素還元活性が十分に発現しない恐れがある。
電極触媒組成物の用途は、特に制限されず、高分子電解質型燃料電池、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、に代表される酸型電解質の燃料電池、ダイレクトメタノール燃料電池、マイクロ燃料電池などの各種燃料電池における電極触媒層に用いることができる。なかでも、小型かつ高密度・高出力化が可能であるから、固体高分子型燃料電池における電極触媒層に用いられるのが好ましい。
本発明の第三は、本発明の第一の電極触媒、または、本発明の第二の電極触媒組成物と、高分子電解質とを含有する電極触媒層である。
上述した通り、本発明による電極触媒およびこれを用いた電極触媒組成物は、高価な貴金属元素の使用量が低減され、かつ、触媒活性および化学的安定性などに優れる。従って、前記電極触媒または前記電極触媒組成物を用いた電極触媒層によれば、製造コストが低減され、長期に亘って高い発電性能を維持することができる電極触媒層を提供することが可能となる。
前記電極触媒層は、前記電極触媒または前記電極触媒組成物を用いる以外は、従来一般的な電極触媒層と同様な構成を有する。
前記電極触媒層に用いられる高分子電解質としては、特に限定されず公知のものを用いることができるが、少なくとも高いプロトン伝導性を有する部材であればよい。この際使用できる固体高分子電解質は、ポリマー骨格の全部又は一部にフッ素原子を含むフッ素系電解質と、ポリマー骨格にフッ素原子を含まない炭化水素系電解質とに大別される。
前記フッ素系電解質として、具体的には、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマー、ポリトリフルオロスチレンスルフォン酸系ポリマー、パーフルオロカーボンホスホン酸系ポリマー、トリフルオロスチレンスルホン酸系ポリマー、エチレンテトラフルオロエチレン−g−スチレンスルホン酸系ポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリビニリデンフルオリド−パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーなどが好適な一例として挙げられる。
前記炭化水素系電解質として、具体的には、ポリスルホンスルホン酸、ポリアリールエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルスルホン酸、ポリベンズイミダゾールアルキルホスホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリエーテルエーテルケトンスルホン酸、ポリフェニルスルホン酸等が好適な一例として挙げられる。
高分子電解質は、耐熱性、化学的安定性などに優れることから、フッ素原子を含むのが好ましく、なかでも、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)などのフッ素系電解質が好ましく挙げられる。
前記電極触媒層において、前記電極触媒または前記電極触媒組成物の含有量は、全電極触媒層成分量(電極触媒と高分子電解質などとの総和)に対して、好ましくは10〜90質量%とするのがよい。前記含有量が、10質量%未満であると十分な発電性能が得られない恐れがあり、90質量%を超えると電極触媒または電極触媒組成物の含有量の増加に見合った発電性能の向上が得られない恐れがある。
本発明の第一の電極触媒を含む電極触媒層において、電極触媒層を二層構造とし、どちらか一方の電極触媒層に第一の電極触媒を含ませてもよい。
すなわち、前記電極触媒層は、電極触媒層(1)と、電極触媒層(2)とが、前記電極触媒層の厚さ方向に積層されてなり、
前記電極触媒層(1)が本発明の第一の電極触媒および前記高分子電解質を含み、
前記電極触媒層(2)が導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒および前記高分子電解質を含む構成を有していてもよい。
これにより、発電性能または耐久性がさらに向上された電極触媒層が提供することが可能となる。例えば、上記二層構造を有する電極触媒層を用いて後述する膜電極接合体を組立てる際に前記電極触媒層(1)を電解質膜側に配置することで、電極反応の副反応により生成した過酸化水素の分解を本発明の第一の電極触媒が促進し、これにより過酸化水素による電極触媒層や電解質膜に含まれる電解質の劣化を抑制することができ、電極触媒層や膜電極接合体の耐久性をさらに向上させることが可能となる。また、上記二層構造を有する電極触媒層を用いて後述する膜電極接合体を組立てる際に前記電極触媒層(1)を電解質膜とは反対側に配置することで、外部から供給される酸素含有ガスなどの反応ガスの活性化が図れ、電極触媒層(1)および電極触媒層(2)における電極反応を促進して電極触媒層の発電性能を向上させることが可能となる。
前記電極触媒層(2)は、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒および前記高分子電解質を含む。前記電極触媒としては、本発明の第二において上述したのと同様のものが用いられる。
上述した本発明の第一の電極触媒、または、本発明の第二の電極触媒組成物を含む電極触媒層によれば、発電性能および耐久性に優れ、製造コストが大幅に低減された膜電極接合体を提供することが可能となる。従って、本発明の第四は、上述した電極触媒層を用いた膜電極接合体(単に「MEA」とも記載する)である。
前記MEAの構成は、酸素極触媒層および燃料極触媒層が、高分子電解質膜の両面に対向して配置されてなり、前記酸素極触媒層および前記燃料極触媒層のうち少なくとも一方が、上述した本発明の第三の電極触媒層である構成などが好ましく挙げられる。また、前記二層構造を有する電極触媒層を用いることにより、発電性能または耐久性がさらに向上された膜電極接合体を提供することが可能となる。
前記MEAにおいて、本発明の第三の電極触媒層は、燃料極触媒層および酸素極触媒層のうちいずれか一方に用いられればよいが、酸素還元活性に特に優れる電極触媒を用いていることから、酸素極触媒層に少なくとも用いられるのが好ましく、燃料極触媒層および酸素極触媒層の双方に用いられるのがより好ましい。
本発明のMEAに用いられる高分子電解質膜としては、特に限定されず、電極触媒層に用いたものと同様の高分子電解質からなる膜が挙げられる。また、デュポン社製の各種のNafion(デュポン社登録商標)やフレミオンに代表されるパーフルオロスルホン酸膜、ダウケミカル社製のイオン交換樹脂、エチレン−四フッ化エチレン共重合体樹脂膜、トリフルオロスチレンをベースポリマーとする樹脂膜などのフッ素系高分子電解質や、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂系膜など、一般的に市販されている固体高分子型電解質膜、高分子微多孔膜に液体電解質を含浸させた膜、多孔質体に高分子電解質を充填させた膜などを用いてもよい。前記固体高分子電解質膜に用いられる固体高分子電解質と、各電極触媒層に用いられる固体高分子電解質とは、同じであっても異なっていてもよいが、各電極触媒層と固体高分子電解質膜との密着性を向上させる観点から、同じものを用いるのが好ましい。
前記高分子電解質膜の厚さは、得られるMEAの特性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜200μm、特に好ましくは15〜150μmである。製膜時の強度やMEA作動時の耐久性の観点から5μm以上であることが好ましく、MEA作動時の出力特性の観点から300μm以下であることが好ましい。
前記膜電極接合体は、ガス拡散層をさらに有していてもよい。前記ガス拡散層は、電極触媒層の電解質膜が接する面とは反対の面に配置される。
前記ガス拡散層は、特に限定されず公知のものが同様にして使用でき、例えば、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布といった導電性及び多孔質性を有するシート状の基材からなるものなどが挙げられる。
前記基材の厚さは、得られるガス拡散層の特性を考慮して適宜決定すればよいが、30〜500μm程度とすればよい。厚さが、30μm未満であると十分な機械的強度などが得られない恐れがあり、500μmを超えるとガスや水などが透過する距離が長くなり望ましくない。
前記前記基材には、撥水性をより高めてフラッディング現象などを防ぐことを目的として、撥水剤を含んでいるのが好ましい。前記撥水剤としては、特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが挙げられる。
また、撥水性をより向上させるために、前記ガス拡散層は、前記基材上に撥水剤を含むカーボン粒子の集合体からなるカーボン粒子層を有するものであってもよい。
前記カーボン粒子としては、特に限定されず、カーボンブラック、黒鉛、膨張黒鉛などの従来一般的なものであればよい。なかでも、電子伝導性に優れ、比表面積が大きいことから、オイルファーネスブラック、チャネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラックが好ましく挙げられる。
前記カーボン粒子層に用いられる撥水剤としては、前記基材に用いられる上述した撥水剤と同様のものが挙げられる。なかでも、撥水性、電極反応時の耐食性などに優れることから、フッ素系の高分子材料が好ましく用いられる。
前記カーボン粒子層におけるカーボン粒子と、撥水剤との混合比は、カーボン粒子が多過ぎると期待するほど撥水性が得られない恐れがあり、撥水剤が多過ぎると十分な電子伝導性が得られない恐れがある。これらを考慮して、カーボン層におけるカーボン粒子と撥水剤との混合比は、質量比で、90:10〜40:60程度とするのがよい。
前記カーボン粒子層の厚さは、得られるガス拡散層の撥水性を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1〜100μm、より好ましくは5〜60μmとするのがよい。
本発明の第五は、上述した膜電極接合体を用いた燃料電池である。本発明によれば、発電性能および耐久性に優れ、製造コストが大幅に低減された燃料電池を提供することが可能となる。
前記燃料電池の種類としては、特に限定されず、上記した説明中では固体高分子型燃料電池を例に挙げて説明したが、この他にも、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、に代表される酸型電解質の燃料電池、ダイレクトメタノール燃料電池、マイクロ燃料電池などが挙げられる。なかでも小型かつ高密度・高出力化が可能であるから、固体高分子型燃料電池が好ましく挙げられる。
前記燃料電池は、定置用電源の他、搭載スペースが限定される自動車などの移動体用電源などとして有用である。なかでも、製造コストが低減され、かつ、発電性能に優れることから、自動車などの移動体用電源として用いられるのが特に好ましい。
前記セパレータとしては、緻密カーボングラファイト、炭素板等のカーボン製や、ステンレス等の金属製のものなど、従来公知のものであれば制限なく用いることができる。セパレータは、空気と燃料ガスとを分離する機能を有するものであり、それらの流路を確保するための流路溝が形成されてもよい。セパレータの厚さや大きさ、流路溝の形状などについては、特に限定されず、得られる燃料電池の出力特性などを考慮して適宜決定すればよい。
さらに、燃料電池が所望する電圧等を得られるように、セパレータを介して膜電極接合体を複数積層して直列に繋いだスタックを形成してもよい。燃料電池の形状などは、特に限定されず、所望する電圧などの電池特性が得られるように適宜決定すればよい。
本発明の第六は、本発明の第一において好ましく用いられる電極触媒の製造方法である。すなわち、前記式(1)で示される部分置換ニッケル二硫化物を含む触媒成分と、導電性材料と、を含む電極触媒の製造方法であって、
Figure 2007087827
(前記式中、Xは、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnよりなる群から選択される少なくとも一種の遷移金属元素であり、Yは、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtよりなる群から選択される少なくとも一種の貴金属元素であり、aはNiの原子比を表わし0.05〜0.5であり、bはXの原子比を表わし0.0〜0.5であり、cはYの原子比を表わし0.05〜0.5であり、a+b+c=1.0である。)
ニッケル化合物と、貴金属化合物とを含む溶液に、沈殿剤として硫化物を添加し、混合液のpHを酸性に調整した後、前記混合液をろ過して得られた固形物を焼成する工程を有する電極触媒の製造方法である。
下記式(1)で示される二硫化物を含む触媒成分を含む電極触媒の製造方法では、触媒活性および化学的安定性に優れた電極触媒を得るために、単相の部分置換ニッケル二硫化物を調製するのが重要である。単相の部分置換ニッケル二硫化物とは、NiSのX線回折パターンと類似した結晶構造を有する二硫化物である。単相の二硫化物を調製するには、金属元素の原料、沈殿剤の選択、沈殿反応を起こすときの溶液のpHなどが重要である。
本発明の方法では、まず、ニッケル化合物と、貴金属化合物とを含む溶液を調製する。前記ニッケル化合物としては、ニッケル元素を含有する化合物であり、ニッケル元素を含有する硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物などのハロゲン塩、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物などが例示でき、これらを溶解する溶媒の種類やpHなどによって適宜選択することができる。
前記ニッケル化合物は、単相の部分置換ニッケル二硫化物の結晶構造が得られることから、塩化ニッケルを用いるのが好ましい。前記ニッケル化合物は、塩化ニッケル(II)六水和物(NiCl・6HO)など、水和物の形態で用いられてもよい。前記ニッケル化合物の含有量は、得られる電極触媒の特性を考慮して適宜決定すればよい。
前記貴金属化合物としては、貴金属元素を含有する化合物を使用することができる。このような化合物としては、上記貴金属の硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、塩化物などのハロゲン塩、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物などが例示できる。
前記貴金属化合物としては、単相のニッケル二硫化物の結晶構造への部分置換効果が得られることから、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化パラジウム、硝酸銀、塩化イリジウム、および塩化白金酸アンモニウム((NHPtCl)よりなる群から選択される少なくとも一種を用いるのが好ましい。これらの貴金属化合物は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いられてもよい。また、前記貴金属化合物は、例えば、塩化ルテニウム水和物(RuCl・nHO)、塩化パラジウム二水和物(PdCl・2HO)、塩化イリジウム水和物(IrCl・nHO)など、水和物の形態で用いられてもよい。前記貴金属化合物の含有量は、得られる電極触媒の特性を考慮して適宜決定すればよい。
本発明により製造される電極触媒に含まれる触媒成分は、高い触媒活性および化学的安定性が得られることから、ニッケル元素および貴金属元素の他、ニッケル元素以外の遷移金属元素をさらに含むのが好ましい。従って、前記ニッケル化合物と、貴金属化合物とを含む溶液は、さらに、遷移金属化合物を含むのがよい。
前記遷移金属化合物としては、ニッケル元素以外の遷移金属元素を含む化合物が好ましく用いられ、具体的には、ニッケル元素以外の遷移金属元素を含有する硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、ハロゲン塩、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物などが例示でき、これらを溶解する溶媒の種類やpHなどによって適宜選択することができる。
前記遷移金属化合物としては、単相のニッケル二硫化物の結晶構造への部分置換効果が得られることから、塩化マンガン、塩化鉄、塩化コバルト、塩化銅、および塩化亜鉛よりなる群から選択される少なくとも一種が好ましく用いられる。また、前記遷移金属化合物は、塩化マンガン(II)六水和物(MnCl・6HO)、塩化鉄(II)六水和物(FeCl・6HO)、塩化コバルト(II)六水和物(CoCl・6HO)、塩化銅(II)二水和物(CuCl・2HO)など、水和物の形態で用いられてもよい。前記遷移金属化合物の含有量は、得られる電極触媒の特性を考慮して適宜決定すればよい。
前記ニッケル化合物と貴金属化合物と、必要であれば遷移金属化合物とを含む溶液に用いられる溶媒としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、ヘプタノール、オクタノール、ドデシルアルコール、セチルアルコール、イソオクタン、n−ヘプタン、n−ヘキサン、n−デカン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの有機溶媒、水、などを使用することができる。前記溶媒は、1種を単独で使用するほか、2種以上を併用することもできる。
次に、本発明の方法では、前記ニッケル化合物と貴金属化合物と、必要であれば遷移金属化合物とを含む溶液に、沈殿剤として硫化物を添加する。硫化物を添加することにより、単相の部分置換ニッケル二硫化物の結晶構造が得られる。かような効果が特に得られることから、前記硫化物としては、硫化アンモニウム((NHS)が好ましく用いられる。
前記硫化物は、前記ニッケル化合物と貴金属化合物とを含む溶液にそのまま添加してもよいが、適宜希釈水溶液としてゆっくり添加するのがよい。これにより、単相の二硫化物を溶液中に沈殿させることができる。
硫化物を含有する水溶液の添加速度は、0.1〜5ml/min、好ましくは1〜2ml/min程度とするのがよい。前記添加速度が0.1ml/min未満であると製造に要する時間がかかり過ぎる恐れがあり、5ml/minを超えると硫化物前駆体の組成が不均一となり単相の部分置換ニッケル二硫化物の結晶構造が調製できない恐れがある。
次に、本発明の方法では、前記硫化物が添加された混合液のpHを酸性に調整する。これにより、単相のニッケル二硫化物の結晶構造とすることができる。
前記硫化物が添加された混合液のpHを酸性に調整するには、塩酸(HCl)、硫酸、硝酸などの酸を添加することにより前記混合液のpHを、0以上7未満、好ましくは0〜4とするのがよい。前記酸のうち、塩酸を用いるのが特に好ましい。
本発明では、その後、混合液中に沈殿させた触媒成分を吸引瀘過などの瀘別手段などの公知の手段を用いて、濾取し、得られた固形物を焼成することにより、上記式(1)で示される単層の部分置換ニッケル二硫化物からなる触媒成分を得ることができる。
前記焼成温度は、好ましくは200〜500℃とするのがよい。前記焼成温度が、200℃未満であると二硫化物の結晶構造の発達が不十分になる恐れがあり、500℃を超えると触媒成分の表面積が著しく低下する恐れがある。
前記焼成は、特に限定されないが、大気中、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性雰囲気中、または水素のような可燃性ガスを含んだ還元雰囲気中で行われればよいが、アルゴン雰囲気などの不活性雰囲気中で行われるのが好ましい。また、焼成時間は、1〜10時間、好ましくは2〜5時間程度行われればよい。
前記固形物は、前記焼成前に、自然乾燥、蒸発乾固法、ロータリーエバポレーター、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーなど公知の方法を用いて乾燥させてもよい。乾燥時間や感想温度は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。
本発明の方法により得られる電極触媒は、上記化学式(1)で示される触媒成分の他、導電性材料を含む。前記導電性材料と触媒成分とは単に混合されて電極触媒として用いられてもよく、前記導電性材料に触媒成分が担持されて電極触媒として用いられてもよい。
前記導電性材料と触媒成分とが単に混合された電極触媒とするには、上記の通りにして得られた触媒成分に導電性材料を混合すればよい。
前記導電性材料に触媒成分が担持された電極触媒とするには、前記硫化物を含有する混合液を、pHを酸性に調製した後に、導電性材料を混合分散させればよい。前記導電性材料の分散手段としては、超音波、ホモジナイザーなどの公知の攪拌装置を用い、混合液に導電性材料材料を分散混合した後に、該溶液を混合・撹拌し、10〜60℃、1〜10時間反応させて触媒成分を導電性材料に担持させることが好ましい。その後、上記したのと同様の方法を用いて、混合液をろ過し、得られた固形物を焼成することにより、前記導電性材料に触媒成分が担持されてなる電極触媒が得られる。
以下に、実施例および参考例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
純水1000mlに、塩化ニッケル(NiCl・6HO)0.09molを加え攪拌した後、塩化ルテニウム(RuCl・nHO)0.01molを加え攪拌することにより、溶液(A)を調製した。
次に、純水1000mlに、硫化アンモニウム((NHS)0.2molを加え攪拌することにより、溶液(B)を調製した。
前記溶液(A)を攪拌しながら、前記溶液(B)を滴下速度1〜2ml/minとしてゆっくり滴下した後、さらに1時間攪拌した。これにより、NiとRuの硫化物を含む懸濁液を得た。この懸濁液に、10%塩酸を徐々に滴下し、pHを2〜3の範囲になるように調整した。前記懸濁液を吸引ろ過して、濾取した固形物を、純水1000mlに加えて攪拌し懸濁させ、再度、吸引ろ過して、固形物を濾取し、この操作を2回繰り返した。
そして、得られた固形物をアルゴンガス流通下、120℃で12時間乾燥した後、300℃に昇温し、2時間焼成し、室温まで降温した後、取り出し、乳鉢で粉砕した。これによって、Ni0.9Ru0.1の組成を有する触媒成分が得られた。
前記触媒成分0.3gに、導電性材料としてカーボンブラック(ケッチェンブラックEC)0.4gを混合することにより電極触媒を得た。
(実施例2)
実施例1と同様にしてNi0.7Ru0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例3)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例4)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化ロジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Rh0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例5)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化パラジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Pd0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例6)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化イリジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Ir0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例7)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化白金を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Pt0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例8)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.8Cu0.1Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例9)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化コバルトと硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.8Co0.1Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例10)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化マンガンと硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.8Mn0.1Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例11)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化鉄と硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.8Fe0.1Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例12)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化亜鉛と硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.8Zn0.1Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例13)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と硝酸銀を用いたした以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.3Ag0.1の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例14)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と塩化ルテニウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.1Ru0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例15)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と塩化ロジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.1Rh0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例16)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と塩化パラジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.1Pd0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例17)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と塩化イリジウムを用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.1Ir0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例18)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、塩化銅と塩化白金を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.6Cu0.1Pt0.3の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(実施例19)
実施例1において、塩化ルテニウムに代わって、硝酸銀を用いた以外は、実施例1と同様にしてNi0.9Ag0.1の組成を有する触媒成分得た。この触媒成分をカーボン担体(ケッチェンブラックインターナショナル製 KetjenblackEC(BET表面積800m/g)、触媒担持量50wt%)に担持した電極触媒を得た。
さらに、前記Ni0.9Ag0.1担持カーボンと、白金担持カーボン(田中貴金属工業株式会社製 TEC10E50E、白金含量46.5wt%)とを、質量比で90:10となるように混合することにより、電極触媒組成物を得た。
(実施例20)
実施例19と同様にしてNi0.7Ru0.3/C(90)+Pt/C(10)の組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。さらに、前記電極触媒と、白金担持カーボン(田中貴金属工業株式会社製 TEC10E50E、白金含量46.5wt%)とを、質量比で90:10となるように混合することにより、電極触媒組成物を得た。
(参考例1)
実施例1において、塩化ルテニウムを用いない以外は、実施例1と同様にしてNiSの組成を有する触媒成分を含む電極触媒を得た。
(評価)
上記で作製した電極触媒、または、電極触媒組成物の触媒活性の評価を下記手順に従って測定した。
1.ガス拡散電極の作製
カーボンブラック(アセチレンブラック)6gと、界面活性剤(トライトンX−100)6gと、純水180mlと、を混合し、さらに、PTFE分散液(ダイキン工業社製ポリフロンD−1E、PTFE60wt%)を固形分換算で0.3gを加え、ホモジナイザーで粉砕・混合した。これを吸引濾過した後、120℃で12時間乾燥させた。これを粉砕して微粒化し、280℃で3時間熱処理して、トライトンX−100を除去した。さらに、これを粉砕して、ガス拡散層形成用粉末を得た。
1−ブタノール10ml、および、純水100mlを混合した溶液に、電極触媒または電極触媒組成物を0.4g加え、1時間攪拌した後、PTFE分散液(ダイキン工業社製ポリフロンD−1E、PTFE60wt%)を固形分換算で0.3gを加え、さらに1時間攪拌した。これを吸引濾過し、120℃で12時間乾燥し、さらにこれを粉砕して触媒層形成用粉末を得た。
ホットプレスの金型に、Niメッシュをのせ、この上に、ガス拡散層形成用粉末120mgを均一に充填し、さらに、触媒層形成用粉末60mgを均一に充填し、これを30MPaで10分間プレスした。金型から取り出した成形体を金板で挟み、これを550℃に加熱した電気炉に投入して、成形体の内温を380℃に昇温した後、再度取り出し、60MPaで10分間プレスした後、取り出した。これにより、Niメッシュ101の上に、ガス拡散層102および触媒層103からなる図1に示すガス拡散電極100を得た。
なお、ガス拡散層は、厚さ0.2mm、直径15mmφとし、電極触媒層は、厚さ0.2mm、直径15mmφとした。
2.ガス拡散電極の評価
上記で作製したガス拡散電極の還元電流を図1に示す装置を用いて測定し、得られた還元電流から交換電流密度I0.4を算出した。
上記で作製したガス拡散電極100をセルに取り付け、2N−HSO水溶液110中で、対極130には白金板を、参照極(RHE)140には水素電極を用い、反応ガスには純酸素を80ml/minで流した。ポテンシオスタット150を用いて、10分間10mAの電流を流した後、電位を負方向に掃引させ、還元電流を測定し、X−Tレコーダー160で記録した。
また、還元電流から交換電流密度I0.4の算出をした。結果を表1に示す。
Figure 2007087827
実施例において作製したガス拡散電極の模式断面図である。 実施例において作製したガス拡散電極の還元電流を測定するために用いた装置の模式図である。
符号の説明
100…ガス拡散電極、
101…Niメッシュ、
102…ガス拡散層、
103…触媒層、
110…2N−HSO水溶液、
120…水浴、
130…対極、
140…参照極、
150…ポテンシオスタット、
160…X−Tレコーダー、
170…ルギン細管。

Claims (18)

  1. 触媒成分と導電性材料とを含む電極触媒であって、
    前記触媒成分が、貴金属元素を含有する部分置換ニッケル二硫化物を含む電極触媒。
  2. 前記部分置換ニッケル二硫化物が、遷移金属元素をさらに含有する請求項1記載の電極触媒。
  3. 前記部分置換ニッケル二硫化物が、下記式(1)で示される請求項1または2に記載の電極触媒。
    Figure 2007087827
    (前記式中、Xは、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnよりなる群から選択される少なくとも一種の遷移金属元素であり、Yは、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtよりなる群から選択される少なくとも一種の貴金属元素であり、aはNiの原子比を表わし0.05〜0.5であり、bはXの原子比を表わし0.0〜0.5であり、cはYの原子比を表わし0.05〜0.5であり、a+b+c=1.0である。)
  4. 前記触媒成分が前記導電性材料に担持されてなる請求項1〜3のいずれかに記載の電極触媒。
  5. 前記導電性材料が、アセチレンブラック、バルカン、ケッチェンブラック、ブラックパール、黒鉛化アセチレンブラック、黒鉛化バルカン、黒鉛化ケッチェンブラック、黒鉛化ブラックパール、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、およびカーボンフィブリルよりなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれかに記載の電極触媒。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電極触媒と、導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒と、を含む電極触媒組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の電極触媒、または、請求項6に記載の電極触媒組成物と、高分子電解質とを含有する電極触媒層。
  8. 前記電極触媒層は、電極触媒層(1)と、電極触媒層(2)とが、前記電極触媒層の厚さ方向に積層されてなり、
    前記電極触媒層(1)が請求項1〜5のいずれかに記載の電極触媒および前記高分子電解質を含み、
    前記電極触媒層(2)が導電性材料に貴金属粒子および/または貴金属合金粒子を担持させた電極触媒および前記高分子電解質を含む請求項7に記載の電極触媒層。
  9. 請求項7または8に記載の電極触媒層を用いた膜電極接合体。
  10. 請求項9に記載の膜電極接合体を用いた燃料電池。
  11. 下記式(1)で示される部分置換ニッケル二硫化物を含む触媒成分と、導電性材料と、を含む電極触媒の製造方法であって、
    Figure 2007087827
    (前記式中、Xは、Mn、Fe、Co、Cu、およびZnよりなる群から選択される少なくとも一種の遷移金属元素であり、Yは、Ru、Rh、Pd、Ag、Ir、およびPtよりなる群から選択される少なくとも一種の貴金属元素であり、aはNiの原子比を表わし0.05〜0.5であり、bはXの原子比を表わし0.0〜0.5であり、cはYの原子比を表わし0.05〜0.5であり、a+b+c=1.0である。)
    ニッケル化合物と、貴金属化合物とを含む溶液に、沈殿剤として硫化物を添加し、混合液のpHを酸性に調整した後、前記混合液をろ過して得られた固形物を焼成する工程を有する電極触媒の製造方法。
  12. 前記溶液が、遷移金属化合物をさらに含む請求項11に記載の電極触媒の製造方法。
  13. 前記ニッケル化合物が塩化ニッケルである請求項11または12に記載の電極触媒の製造方法。
  14. 前記貴金属化合物が、塩化ルテニウム、塩化ロジウム、塩化パラジウム、硝酸銀、塩化イリジウム、および塩化白金酸アンモニウムよりなる群から選択される少なくとも一種である請求項11〜13のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
  15. 前記遷移金属化合物が、塩化マンガン、塩化鉄、塩化コバルト、塩化銅、および塩化亜鉛よりなる群から選択される少なくとも一種である請求項12〜14のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
  16. 前記硫化物が、硫化アンモニウムである請求項11〜15のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
  17. 前記混合液に、塩酸を添加することによりpHを0以上7未満に調整する請求項11〜16のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
  18. 前記焼成は、200〜500℃で行われる請求項11〜17のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
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