以下、本発明の実施例としてのファイル(物品)管理システムを図面に基づいて説明すると、まず図1は本実施例におけるファイル管理システムの全体構成を示す図であり、図2はキャビネットの扉を解放した状態を示す部分斜視図であり、図3は電子ラベルを示す正面図であり、図4は図3の電子ラベルの表示部の構造を示す要部拡大断面図であり、図5は電子ラベルの構成を示すブロック図であり、図6はファイル管理システムの構成を示すブロック図であり、図7は電子ラベルの表示状態を示す概略図である。
図1には、本発明の実施例としてのファイル管理システムの構成が示されており、本実施例におけるファイル管理システムは、収納形態の異なる什器の一例としてのキャビネット1〜3と、キャビネット1〜3に内蔵された各種装置と接続され、キャビネット1〜3内に収納されている物品の一例であるファイルW(図2参照)の収納状況を管理する管理コンピュータ10と、から主に構成されている。
キャビネット1は、引き出し構造の下部キャビネット1aと、その上部に載置された引戸構造の上部キャビネット1bと、から構成され、他のキャビネット2,3は、上記と同じ構造の下部キャビネット2a,3aと、その上部に載置された観音開き構造の上部キャビネット2b,3bとから構成されている。
各キャビネット1〜3における下部キャビネット1a,2a,3aないし上部キャビネット1b,2b,3bの前面には、各キャビネット1〜3の扉や引き出しの施・解錠装置を構成する電子錠5a〜5fと、該電子錠5a〜5fの施・解錠状態を報知する表示ランプ6a〜6fが近接して配置されている。
この施・解錠装置を構成する電子錠5a〜5fは、詳細な説明は省略するが、マニュアル操作により施・解錠を行う既存の手動キーとなるシリンダ錠と、このシリンダ錠の後方に連接され電気的な操作で施・解錠を行う電動アクチュエータと、からなる電子錠として構成されており、故障時等においては、シリンダ錠を介して施・解錠できるようになっている。
各キャビネット1〜3の下部キャビネット1a,2a,3aは、上下3段の引き出しから構成されており、これら各引き出しの前面板裏面には、後述するように各ファイルWに設けられたICタグ30に記憶されている情報の読み出し及び書き換えが可能なリーダ/ライタ装置R(R1〜R3、R1’〜R3’、R1’’〜R3’’)が取り付けられている。
キャビネット1における上部キャビネット1bの引戸裏面には、内部に配置される上下棚に対応するリーダ/ライタ装置R4,R5が取り付けられており、キャビネット2,3における上部キャビネット2b,3bの観音開き構造として構成される開閉扉D1,D2の裏面にも、内部の上下棚に対応するリーダ/ライタ装置R4’,R5’、R4’’,R5’’が取り付けられ、上部キャビネット1b〜3b内部に設けられる上下棚の中央には、所望のファイルが当該棚上に収納されている旨を使用者に報知するファイル表示ランプ25a,25b(図2、図7参照)が設けられている。
下部キャビネット1a及び上部キャビネット1bの前面開口部上方の前面板Fには、電子錠5a、5b並びに表示ランプ6a,6bが隣接して配設され、これら電子錠5a、5b並びに表示ランプ6a,6bは制御ユニット14aに接続されている。
また、キャビネット1における下部キャビネット1a及び上部キャビネット1bのリーダ/ライタ装置R1〜R3、及び引戸の裏面のリーダ/ライタ装置R4、R5も制御ユニット14aにそれぞれ接続されている。
観音開き構造の開閉扉D1、D2を持つキャビネット2、3の上部キャビネット2b、3b、下部キャビネット2a、3aの電子錠5c〜5f及び表示ランプ6c〜6fは、制御ユニット14b、14cにそれぞれ接続されている。
下部キャビネット2a、3aにおける引き出しのリーダ/ライタ装置R1’〜R3’、R1’’〜R3’’及び開閉扉D1、D2裏面の各上下棚に対応するリーダ/ライタ装置R4’,R5’、R4’’,R5’’は、制御ユニット14b、14cにそれぞれ接続されている。
これら制御ユニット14b、14cは、キャビネット1の制御ユニット14aとともにコントロールユニット15に接続されており、コントロールユニット15は、キャビネット1におけるファイルWの収納状況や、ファイルWの使用及び返却履歴等を管理する管理コンピュータ10に接続されている。
また、管理コンピュータ10には、ファイルWの使用及び返却時において、当該使用者がファイルWの使用権限者であるか否かを確認するために、該使用者が所有するIDカード(図示略)を受け付けるためのカードリーダ19が接続されている。
また、各キャビネット1〜3における下部キャビネット1a,2a,3a及び上部キャビネット1b,2b,3bの内部に収納される物品の一例であるファイルW(W1,W2,W3…Wn)には、図3に示されるように、当該ファイルに関わるファイル情報が記憶されたICタグ30と、情報の表示が可能な表示部38が搭載された表示ラベルT(T1〜Tn)が設けられている。
本実施例では、通常時においては全てのファイルWの表示部38にはファイル名は表示されておらず、後述するように、いずれかのファイルWが使用される際において、使用が許可されたファイルWの表示部38にのみファイル名が表示されるようになっている。
また、表示ラベルTに搭載された前記非接触ICタグ30には、当該ICタグ30に固有に付与された識別IDを含む当該ファイルWに関するファイル情報が予め記憶されており、これらファイル情報は、各キャビネット1〜3にそれぞれ設けられた読み出し装置としてのリーダ/ライタ装置R(R1〜R5,R1’〜R5’,R1’’〜R5’’)により無線通信により非接触にて読み出され、読み出されたファイル情報は管理コンピュータ10に送信されるようになっている。
ここで、電子ラベルTの構成を、図3及び図5に基づいて説明すると、まず電子ラベルTは、電子ラベルTを構成する基板39の下部に搭載された非接触ICタグ30(以下、ICタグ30と略称する)と、その上方に配置され、ファイル情報を表示可能な電子ペーパーにて構成される表示部38と、から主に構成されている。ICタグ30は、当該ICタグ30に固有に付与された識別ID等のデータを記憶可能とされているとともに、前述したリーダ/ライタ装置Rと無線による非接触データ通信により当該記憶しているデータの送信並びに受信による記憶データの書き換えが可能とされた非接触ICチップ35(以下ICチップ35と略称する)と、該ICチップ35に接続されて非接触データ通信を実施するための通信用アンテナコイル及びリーダ/ライタ装置Rから送信される電力用の電波を受信するための電力用アンテナコイルが同心状に設けられたループアンテナからなるアンテナコイル36と、表示部38によるファイル情報の表示制御を実施する表示制御部37と、から構成されている。
また、ICチップ35には、特に詳細な図示はしないが、リーダ/ライタ装置Rから送信される電力用の電波によりアンテナコイル36に生じる起電力を整流して直流電圧に変換して供給する整流回路や、整流した直流電力の電圧並びにICチップ35に供給される電流等を検出するための各種検出回路や、整流した電力をICチップ35へ供給等の制御を実施するための制御回路が設けられている。
また、本実施例に用いたICチップ35は、公知の非接触ICチップ、特には、パッシブ(低電力)で動作可能な非接触ICが使用されているが、アクティブ(高電力)で動作可能な非接触ICを使用してもよい。
ICチップ35は、図5に示されるように、アナログ部32と、デジタル制御部33と、前記識別IDやファイル名等のファイルデータを記憶するための記憶手段としての不揮発性のメモリ34とで主に構成されており、該アナログ部32にアンテナコイル36が接続される。アナログ部32は、検波、変復調、クロック抽出など、通信用アンテナコイル36にて受信したアナログ信号の処理を行う。
デジタル制御部33には表示制御部37が接続されており、表示部38にてファイル名等を表示するときに、メモリ34に記憶されているファイル情報が使用されるようになっている。デジタル制御部33は、表示部38にファイル名を表示するときには、表示制御部37に対して表示部38に表示するファイル情報を含む表示コマンドを表示制御部37に対して出力し、表示制御部37は当該表示コマンドから特定されるファイル情報(本実施例ではファイル名)を表示させるようになっている。
このように、電子ラベルTにて表示可能とするファイル情報が、ICタグ30に含まれるメモリ34に記憶されていることで、電子ラベルTにてファイル情報を表示するたびに、表示するファイル情報をリーダ/ライタ装置Rから非接触通信にて受信しなくて済むため、表示制御の負荷を効果的に低減できる。
また、ICチップ35は、例えば、リーダ/ライタ装置Rからの質問信号に対する応答信号に応じて自身のアンテナ間の負荷を変化させることによって、リーダ/ライタ装置R側の受信回路に現れる信号に振幅変調をかけて通信を行うことができる。但し、これら非接触データ通信の方式自体はこれに限定されるものではなく、これらの振幅変調による方式以外のものを使用するようにしても良い。また、デジタル制御部33は、送受信データの処理や、その他、ICチップ35内の動作やメモリ34の記憶データへのアクセスや書き換え等を統括的にコントロールする。
一方、上述したリーダ/ライタ装置Rは、内蔵されたアンテナ(図示略)を介してICタグ30のアンテナコイル36との間で電波の送・受信を行なうもので、非接触で各種ファイルデータを読み出し可能となっているとともに、ICタグ30に対して、識別IDの取得を要求するコマンドや、表示部38によるファイル名の表示や消去等を要求するコマンド(表示コマンド)を送信(出力)可能とされている。
ここで、本実施例における電子ラベルTにおける表示部38の構造を、図4に基づいて簡単に説明する。表示部38は、図示しない印字ヘッドによる磁界の印加により印字並びに該印字の消去が可能とされた、いわゆる電子ペーパーにて構成され、図4に示すように、カバーフィルム44の上面に形成された磁気泳動記録層45と、該磁気泳動記録層45を覆う透明性を有する保護層43と、から構成されている。
本実施例において用いた磁気泳動記録層45には、磁気に感応して発色する大小の無数のマイクロカプセル41が内在されており、これら磁気泳動記録層45並びに保護層43の形成方法としては、スクリーン印刷等の一般的な印刷方法を使用することができる。
このマイクロカプセル41の内部には、適宜な粘性を有する粘性流体が内封されており、該粘性流体には略黒色の磁性粉としての磁性粒子42および略白色の非磁性粒子が分散されている。たとえば、磁性粒子42として粒径0.1〜5μmの黒色酸化鉄(FeO)粒子が用いられ、非磁性粒子として粒径0.1〜5μmの白色酸化チタン粒子が用いられる。また、前記粘性流体としては、水性液体、油脂、界面活性剤系溶剤等を含む有機溶剤が用いられ、マイクロカプセル41の球殻材料としては、主にゼラチン等の水溶性高分子等が用いられ、該マイクロカプセル41の粒径としては10〜1000μmの範囲とされている。
これらマイクロカプセル41の粒径が前記10μm以下であると、マイクロカプセル41内に少量の磁性粒子42および非磁性粒子しか含むことができず、略黒色である磁性粒子42を表面に吸引し印字を行った場合、磁性粒子42の量が少ないため略白色である非磁性粒子が透けて見えてしまい灰色の印字となり良好なコントラストが得られず好ましくない。また、粒径が1000μm以上であると、印字ヘッド(図示略)における磁心(図示略)先端部の径小部の直径Dと粒径の大きさが近くなり1つの印字ドットを表現するマイクロカプセル41の数が減少し適正な印字ドット形成がしにくくなる。また、マイクロカプセル41の大きさが大きくなるにつれて、磁性粒子42を移動させる距離が長くなるため、印字速度が低下するばかりか、前記印字ヘッド(図示略)に多大な電流量が必要となるため好ましくない。これらの理由によりマイクロカプセル41の粒径は10〜1000μmの範囲が適しているといえる。
また、この磁気泳動記録層45を覆う保護層43としては、磁気泳動記録層45の印字のコントラストを低下させない適宜な透明性を有し、且つ擦れ等の機械的摺動から磁気泳動記録層45を保護可能な硬度を有する樹脂が好適とされ、具体的にはナイロン樹脂やアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等が例示され、本実施例においては、紫外線に硬化可能な紫外線硬化型のアクリル樹脂を塗布、硬化させて保護層43を形成している。
ここで、磁気泳動記録層45の記録並びに消去の原理を説明すると、印字信号に応じて図示しない印字ヘッドのコイルに選択的な通電がなされると、磁心の軸方向に沿って磁界が発生し、磁心およびヨークから成る磁気回路を通過し、磁心端部の空隙から磁気泳動記録層45に向けて記録磁界が発生する。
この発生された磁界により前記マイクロカプセル41内に分散されている磁性粒子42が保護層43側に引き寄せられ、その反動圧力によって非磁性粒子がカバーフィルム44側に移動する。すると、保護層43側から磁気泳動記録層45を目視すると磁界の印加部分が略黒色に発色したように観察され、千鳥配列のドットマトリクス状に配置された各画素に対応するコイル(図示略)に順次通電して磁界の印加を行うことで、文字や記号等を記録(表示)できる。
次に、これら文字や記号等の印字を消去する場合には、図示しない消去ヘッドに通電することにより、マイクロカプセル41内に分散されている磁性粒子42がカバーフィルム44側に引き寄せられ、その反動圧力によって非磁性粒子が保護層43側に移動することにより、保護層43側から磁気泳動記録層45を目視すると磁界の印加部分が略白色になり、該磁界を消去対象領域に印加することによって表示部38における消去対象となる文字や記号等の印字が消去される。
また、マイクロカプセル41中の前述の粘性流体は、磁界印加によって保護層43側或いはカバーフィルム44側に移動した磁性粒子42による表示状態を保持するために所定の粘性を有する液体が選定されている。すなわち、液体の粘性が低いと一旦表面側もしくは裏面側に移動した粒子が沈降したり振動などで移動することで表示状態が崩れることを防止している。したがって、図示しない印字ヘッドおよび消去ヘッドにより印加される磁界の吸引力としては、上記粘性流体の粘性による降伏値を上回る力が必要であり、これによって表示の書き込みや消去が行われるものであり、表示部38に表示された表示内容が、電源がOFFとされた後(電力の供給が停止した後)においても保持されるようになっている。
このように本実施例の表示部38は、印字領域が磁性粒子42並びに非磁性粒子が粘性流体とともに内封された無数のマイクロカプセル41から成る磁気泳動記録層45によって形成され、図示しない印字ヘッド並びに消去ヘッドによる磁場の印加により、磁性流体を移動させることで印字領域における文字や記号等の印字及び消去が実施されるようになっており、印字ヘッド並びに消去ヘッドと磁気泳動記録層45とが離間した状態であっても、これら文字や記号等の印字及び消去を良好に実施できるため、これら印字領域の損耗を大幅に軽減でき、印字領域の寿命を著しく向上できる。
なお、本実施例では、通常時において、各キャビネット1〜3に収納されている複数のファイルWそれぞれに設けられている電子ラベルTの表示部38にはファイル名は表示されておらず、所定の使用者がファイルWを使用する際に、当該使用者が使用するファイルWの表示部38にファイル名が表示されるようになっている。
次に、管理コンピュータ10の構成を図6に基づいて説明すると、管理コンピュータ10は、データの送受を行うデータバス20と、RAM,ROM等から成る記憶部24と、各種登録処理等を実施するCPU(中央演算処理装置)22と、キーボードやマウス等の入力装置18と、表示装置としてのディスプレイ16と、ICタグ30との間で通信するリーダ/ライタ装置R(R1〜R5,R1’〜R5’,R1’’〜R5’’)と、ファイルWを使用する複数の使用者を識別するために、個人認証情報が記憶された使用者が所有するIDカード(図示略)を受け付ける認証端末としてのカードリーダ19、上述したコントロールユニット15及び表示ランプ6a〜6fと、から主に構成され、データバス20には、記憶部24及びCPU22が接続されるとともに、入力装置18、ディスプレイ16、リーダ/ライタ装置R及び表示ランプ6a〜6f、カードリーダ19及びコントロールユニット15はインターフェイスI/Fを介して接続されている。
次に、本実施例におけるファイル管理システムの使用状況について、図面に基づいて説明する。
まず、本実施例では、各ファイルWの電子ラベルTに搭載されたICタグ30には、識別IDを含む当該ファイルに関わるファイル情報が記憶されており、キャビネット1〜3のいずれかに収納されている状態において、各棚及び各引き出し毎に設けられたリーダ/ライタ装置Rにより、ICタグ30のメモリ34に記憶されている識別IDを含むファイル情報が無線通信にて読み出され、読み出されたデータは、制御ユニット14a〜14c及びコントロールユニット15を介して管理コンピュータ10に送信されるようになっている。
管理コンピュータ10では、各キャビネット1〜3から送信されてくるファイル情報に基づいて、キャビネット1〜3におけるファイルWの使用・収納状況を管理するようになっている。詳しくは、管理コンピュータ10のデータベース(図示略)には、各ファイルW毎に付与された識別IDに対応付けて、各ファイルのファイル名、ファイル番号、ファイル内容の要約や、ファイルの収納位置、ファイルの使用履歴(使用及び返却日時や、使用者名等)が登録されている。
また、管理コンピュータ10には、ファイルWの使用を受け付けるためのカードリーダ19が接続されており、使用者に関する個人認証情報が記憶されている使用者所有のICカード(図示略)を受け付けることができるようになっている。このICカードを受け付けたときは、管理コンピュータ10のCPU22は、該受け付けたICカードに記録されている個人認証情報を非接触にて読み出し、該読み出した個人認証情報に基づいて、受け付けたICカードの所有者が、キャビネット1〜3に収納されているファイルWの使用権限を有する者であるか否かを判定する。ここで、使用権限を有するものであると判定したときには、キャビネット1〜3におけるファイルWの収納状況を確認するために、各キャビネット1〜3のリーダ/ライタ装置Rに対して、全てのファイルWに設けられているICタグ30に対して識別IDの取得を要求するコマンドを送信させるためのコマンドを出力する。つまり、本実施例におけるCPU22は、使用者の個人認証情報を受け付けてファイルの使用権限を有する者であると確認できたことに基づいて所定の表示許可条件が成立したとして、後述するようにファイルWの電子ラベルTにファイル名を表示させることを許可する表示情報許可手段を構成している。
これに応じて各リーダ/ライタ装置Rは、全てのファイルWに設けられているICタグ30に対して識別IDの取得を要求するコマンドを無線通信にて送信し、各ICタグ30から読み出した識別ID情報を、制御ユニット14a〜14c及びコントロールユニット15を介して管理コンピュータ10に送信する。管理コンピュータ10のCPU22は、このようにして収集された識別ID情報に基づいて、データベースの更新を行うとともに、更新したデータベースに登録されている複数のファイルWのうち、当該使用者が使用可能なファイルWを特定するとともに、これらファイルWの有無及び収納位置を検索可能な状態とする。
使用者が所望するファイルWの有無及び収納位置が確認できたら、CPU22は、当該ファイルWの使用を可能とするために、ファイルWの収納位置に対応する扉または引き出しの施・錠装置を駆動して電子錠5a〜5fを解錠する信号及びファイルWの収納位置に対応する表示ランプ6a〜6f及びファイル表示ランプ25a,25bを点灯する信号をコントロールユニット15に対して出力し、コントロールユニット15を介して扉または引き出しを開放可能とするとともに、ファイルWの収納位置を点灯させてファイルWの収納位置を報知する処理を行う。
これにより、使用者は表示ランプ6a〜6fが点灯しているキャビネット1〜3が、使用を所望するファイルWが収納されているキャビネット1〜3であることを容易に把握することができるとともに、扉または引き出しが解錠されることで、収納位置に対応する扉や引き出しを開放できるようになる。
さらに、扉や引き出しを開放したときに、キャビネット1〜3内に設けられた棚前端面に設けられたファイル表示ランプ25a,25bの点灯状況を確認することで、キャビネット1〜3内におけるファイルWの収納位置を容易に探し出すことができる。
また、CPU22は、前述した電子錠5a〜5fの解錠処理及びファイルWの収納位置の報知処理を行うと同時に、使用者が所望するファイルWの電子ラベルTに、当該ファイルWのファイル名を表示させるためのファイル情報表示処理を行う。
本実施例においては、電子ラベルTに表示させるファイル情報の種別として、予め設定されている情報(本実施例ではファイル名)を表示させるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばファイルWの収納の有無及び収納位置を確認した後等において、電子ラベルTに表示させるファイル情報を、予め登録されている複数種類のファイル情報のうちからいずれかを選択可能な選択画面(図示略)を表示し、該選択画面にて選択されたファイル情報を表示させるファイル情報として設定するようにしてもよい。
CPU22が行うファイル情報表示処理の内容を説明すると、まず、ファイルWの収納位置に対応するリーダ/ライタ装置Rを特定し、該特定したリーダ/ライタ装置Rに対して、前記検索により抽出されたファイルW、すなわち、使用者が使用を所望するファイルWの電子ラベルTに、ファイル名を表示させるための表示情報としての表示コマンドを送信する。リーダ/ライタ装置Rは、対象となるファイルWの識別ID及びファイル名の表示を開始する旨を示す表示コマンドを、当該リーダ/ライタ装置Rによる情報の読み出し対象となるエリアに収納されている全てのファイルWに対して送信する。つまり、本実施例におけるリーダ/ライタ装置Rは、使用者が所望するファイルを特定可能なファイル特定情報(識別ID)を前記ICタグ30に対して無線通信にて出力する物品特定情報出力手段を構成している。
そして、表示コマンドを受信した複数のファイルWにおけるICタグ30のデジタル制御部33は、受信した表示コマンドから特定される識別IDが自身の識別IDと一致しているか否かを判定し、一致していると判定したときに、表示制御部37に対して、当該ファイルWのファイル名を表示させるための表示駆動信号を送信する。表示駆動信号を受信した表示制御部37は、表示部38にファイル名を表示させる表示制御を行う。これにより、図7に示されるように、使用者が所望するファイルW、つまり使用権限があるファイルWの電子ラベルTの表示部38のみにファイル名が表示されることになる。尚、使用者の所望するファイルWが複数ある場合には、複数のファイルWの電子ラベルTにファイル名が表示されることになる。
また、本実施例においては、リーダ/ライタ装置RからICタグ30に対して表示コマンドが送信されたときに、このコマンドの受信にてアンテナコイル36が誘起した際に発生した電力を利用して、デジタル制御部33による識別IDの比較、判定処理や、一致した際には表示制御部37に対する表示開始信号を送信する処理及び表示制御部37に対して表示部38にファイル名を表示させるための処理を行うようになっている。
このように、本実施例では、各ファイルW毎に、電子ラベルTのICタグ30を駆動させるための電力や、表示部38に所定情報を表示させるための電力を供給するためのバッテリ(電池)等を設けたり、外部から電力を受給する必要がないため、電子ラベルTにかかるコストを極力抑えることができる。
また、ファイル名等の情報を表示させるための電子ラベルTとして、図4に基づいて説明したいわゆる電子ペーパーを適用することで、液晶表示器等に比べて小さな電力にて表示部38に所定の情報を表示させることができるとともに、表示部38にファイル名を表示させた後、電力の供給が停止されても、ファイル名の表示状態が保持され、表示中に常に電力を供給する必要がないため、電子ラベルTに対して電力を供給するための構造が複雑化すること等がない。
また、扉や引き出しの開放中においては、所定期間(例えば5秒間隔)おきに、リーダ/ライタ装置RによるICタグ30に記憶されている識別IDを読み出すためのコマンドが送信されるようになっており、例えば使用者が所望するファイルWがキャビネット1〜3の棚や引き出しから取り出されたときに、そのファイルWに該当する識別IDが管理コンピュータ10に送信されなくなることで、管理コンピュータ10のCPU22は、当該ファイルWが使用されたことを確認し、データベースにおける当該ファイルWの使用日時や使用者等の情報を更新する。
また、開放されていた扉や引き出しが閉鎖されたことが図示しない検出センサにて検出されたときには、所定時間(例えば1分)経過後において、電子錠5a〜5fを施錠させ、当該使用者によるファイルの使用制御処理を終了する。
また、使用者がファイルWを返却する際には、前述したようなファイルWを使用するときと同様に、カードリーダ19によるICカードの受け付けを行った後、返却位置に対応する扉または引き出しの電子錠5a〜5fの解錠及び表示ランプ6a〜6f、ファイル表示ランプ25a,25bの点灯を行う。
そして、例えば使用者がファイルWをキャビネット1〜3の棚や引き出しに返却したときに、そのファイルWに該当する識別IDが管理コンピュータ10に送信されることで、管理コンピュータ10のCPU22は、当該ファイルWが返却されたことを確認し、データベースにおける当該ファイルWの返却日時や使用者等の情報を更新する。
また、使用されていたファイルWが返却された際には、返却された電子ラベルTの表示部38に表示されている情報の表示を終了(表示クリア)する処理が行われる。具体的には、前述したように、開放されていた扉や引き出しが閉鎖されたことが図示しない検出センサにて検出され、電子錠5a〜5fの施錠が行われたときに、CPU22は、返却されたファイルWの収納位置に対応するリーダ/ライタ装置Rに対して、返却されたファイルWの電子ラベルTに、ファイル名の表示を終了させるための表示終了情報としての表示コマンドを送信する。具体的には、リーダ/ライタ装置Rは、対象となるファイルWの識別ID及び表示を終了する旨を示す表示コマンドを、当該リーダ/ライタ装置Rによる情報の読み出し対象となるエリアに収納されている全てのファイルWに対して送信する。
そして、表示コマンドを受信した複数のファイルWのICタグ30のデジタル制御部33は、受信した表示コマンドから特定される識別IDが自身の識別IDと一致しているか否かを判定し、一致していると判定したときに、表示制御部37に対して、当該ファイルWのファイル名の表示を終了させるための表示終了信号を送信する。表示終了信号を受信した表示制御部37は、表示部38に表示されているファイル名をクリアさせる表示制御を行う。これにより、返却したファイルWの電子ラベルTの表示部38に表示されていたファイル名がクリアされることになる。尚、返却されたファイルWが複数ある場合には、複数のファイルWの電子ラベルTに表示されていたファイル名がクリアされることになる。
また、この場合においても、リーダ/ライタ装置RからICタグ30に対して表示コマンドが送信されたときに、このコマンドの受信にてアンテナコイル36が誘起した際に発生した電力を利用して、デジタル制御部33による識別IDの比較、判定処理や、一致した際には表示制御部37に対する表示終了信号を送信する処理及び表示制御部37が表示部38のファイル名の表示を終了させる処理を行う。
以上説明してきたように、本実施例におけるファイル管理システムにあっては、各キャビネット1〜3に設けられたリーダ/ライタ装置Rにより、各ファイルWに設けられたICタグ30から無線通信にて読み出された識別IDを含むファイル情報に基づいて、いずれのキャビネット1〜3にどのようなファイルWが収納されているかを簡単に探し出すことができるとともに、所定のファイルWがどのキャビネット1〜3に返却されても、そのファイルWを簡単に探し出すことができる。
また、使用者が使用を所望するファイルWを複数のファイルWの中から探し出す際には、無線通信により目的のファイルWに設けられたICタグ30に対して電子ラベルTによるファイル名の表示要求を行うことで、所望のファイルWの電子ラベルTにのみファイル名が表示されるため、使用者は所望のファイルWを目視にて容易に探し出すことができるばかりか、他のファイルWの電子ラベルTにはファイル名が表示されないことで、使用権限がないファイルWがどのような内容のファイルであるかがわからないため、ファイルWの使用時において、他のファイルWに興味を持って不正使用されることを効果的に防止できる。
また、ICタグ30のデジタル制御部33は、リーダ/ライタ装置Rから出力されたコマンドを受信する際に発生する起電力を用いて表示部38へのファイル名の表示制御を行うため、表示処理に必要な電力を蓄電するバッテリ等をファイルW毎に設けたり、キャビネット1〜3等から受給する必要がないため、コストの低減化を図ることができる。
また、各キャビネット1〜3には、ファイル情報を非接触で読み出し可能なリーダ/ライタ装置R(R1〜R5,R1’〜R5’,R1’’〜R5’’)が取り付けられ、管理コンピュータ10からのファイル情報の取得指令により各ファイルWのファイル情報が読み出されて管理コンピュータ10に送信され、所定の識別IDのファイルWがどのキャビネット1〜3に収納されているかを検索できるので、ファイルWを複数のうちいずれのキャビネット1〜3に戻しても探し出すことが可能である。
また、各キャビネット1,2,3には、表示ランプ6a〜6fが設けられているので、該当する電子錠5d解錠時に表示ランプ6dを点灯させることで、ファイルW3が収納されている上部キャビネット2bの開閉扉D1、D2が解錠されていることを目視にて確認することができる。
さらに、上部キャビネット1b〜3bには、表示ランプ25a,25bを各々有する複数の棚が設けられていると共に、各棚毎に載置したファイルWのファイル情報を読み取ることができるリーダ/ライタ装置Rが開閉扉や引き出しの裏面に配置され、管理コンピュータ10で指定したファイル情報を有するファイルWが収納されている棚の表示ランプ25aまたは25bが点灯するので、指定したファイルWがどの棚に存在するか直ぐに確認できる。
また、リーダ/ライタ装置Rからのファイル情報が管理コンピュータ10の記憶部24に登録されることによって、ファイルWの収納状態を確認可能となるので、例えファイルWが間違った場所に戻されても、ファイルWの収納位置や使用状況を管理できる。
さらに、管理コンピュータ10からのファイル情報の指定によりキャビネット1〜3の扉や引き出しを解錠した場合、その解錠情報及びその後の施錠情報が記録されることで、施解錠履歴、つまりいずれの使用者がいつ、どのファイルWを使用及び返却したかを管理することができる。
次に、本発明の実施例2としてのファイル管理システムにおいて、特にファイル情報を表示するためのファイル表示システムを、図8〜図10に基づいて説明する。図8は本施例2におけるファイル管理システムの全体構成を示す図であり、図9(a)(b)は表示装置の使用状況の一例を示す正面図であり、図10(a)〜(d)は電子ラベルの表示状態を示す概略図である。なお、以下の説明において、前記実施例1と同様の構成部位に関しては、同様の符号を付すことにより、その詳細な説明は省略することとする。
前記実施例1におけるファイル管理システムにおけるキャビネット1〜3には、ファイル収納部へのアクセスを規制する規制部としての扉や引き出し等が設けられ、さらにこれらには施・解錠装置が設けられており、使用が許可されなければファイルを取り出すことができない構成とされていたが、本実施例2にあっては、什器の一例として扉や引き出し等がないオープン式の棚1’〜3’が適用されている。
これら各棚1’〜3’には、図8に示されるように4段の棚板55a〜55dが配設されて各棚板55a〜55d上に収納部が形成されている。各ファイルWには、前述した電子ラベルTが設けられており、後述する複数種類のファイル情報を表示可能であるとともに、リーダ/ライタ装置R(図示略)が各棚板55a〜55d内に個別に設けられており、各棚上に収納されたファイルWのファイル情報を読み出し及び書き出し可能になっており、これら各ファイルWに設けられたICタグ30(図示略)に記憶されているファイル情報が読み出されて管理コンピュータ10に送信されることで、ファイルWの収納状況や使用状況が管理されるようになっている。
前記実施例1のファイル管理システムにあっては、管理コンピュータ10に接続されたカードリーダ19にて使用者の個人認証情報を受け付けるようになっていたが、本実施例2においては、各棚1’〜3’それぞれの側方に配置されたスペース棚1a’〜3a’(3a’は図示略)に設けられ、管理コンピュータ10に接続される表示装置50(図9参照)において使用者の個人認証情報を受け付けるようになっている。
詳しくは、表示装置50は、図9に示されるように、液晶表示器51と、使用者固有の識別IDを含む個人認証情報が記憶された図示しないICカードに記憶されている使用者情報を非接触にて読み出すカードリーダ52とが設けられている。なお、液晶表示器51にはタッチセンサ(図示略)が設けられており、図9(b)に示されるように画面上に表示される操作部を触れることで該操作が検出されるようになっている。
このように構成される本実施例2におけるファイル管理システムにあっては、ファイルの収納状況や使用状況の管理は前述の実施例1と同様に、リーダ/ライタ装置RとICタグ30との間で行われる無線データ通信及び管理コンピュータ10との間で行われるデータ通信にて行われるが、本実施例2にて実施例1と相違する点は、使用者によるファイルの使用許可を表示装置50にて行う点と、使用が許可されたときに、ICタグ30のメモリ34に記憶されている複数種類のファイル情報のうちから所望の情報を使用者が選択して表示できる点である。
具体的に説明すると、まず通常時においては、図8に示されるように、複数のファイルWそれぞれの電子ラベルTの表示部38には、ファイル情報は表示されないようになっている。この状態において、例えば所定のファイルの使用を所望する使用者が、図9(a)に示される画面表示に従って、表示装置50のカードリーダ52の読み取り部にICカード(図示略)をかざすと、読み取った個人認証情報が管理コンピュータ10に送信され、当該棚1’〜3’に収納されている複数のファイルWのうち、受け付けた使用者が使用なファイルがあるか否かが確認され、使用可能なファイルがあることが確認された場合、つまり使用者によるファイルの使用が許可された場合には、図9(b)に示されるように、液晶表示器51の表示画面に、各ファイルWのメモリ34に記憶されている複数種類のファイル情報のいずれかを選択させるための選択画面が表示される。
そして、いずれかの操作部が選択された場合、表示装置50は各リーダ/ライタ装置Rに対して選択された情報を表示させる旨のコマンドを送信するとともに、コマンドを受け取ったリーダ/ライタ装置Rは、各ICタグ30に対して選択された情報の表示を開始する旨のコマンドを送信するため、各電子ラベルTにおいて、選択されたファイル情報が表示されるようになっている。なお、図10(a)は、図9(b)においてファイル名表示が選択された場合における表示状況、図10(b)は、図9(b)においてファイル番号表示が選択された場合における表示状況、図10(c)は、図9(b)においてファイルの要約表示が選択された場合における表示状況、図10(d)は、図9(b)において使用者が使用権限を有するファイルのみのファイル名表示が選択された場合における表示状況がそれぞれ示されている。
このように、本実施例2におけるファイル管理システムにおいては、ファイルWに関する複数種類のファイル情報のうちから、使用者が所望するファイル情報を選択して表示できるようになっているため、使用者は、所望するファイルWを探し出しやすい情報を表示させることで所望のファイルを簡単に探しだすことができるばかりか、使用が許可されるまでは他のファイルWの電子ラベルTにはファイル情報は表示されないので、使用者によるファイルの使用が行われていない通常時において、使用権限がないファイルに他の者が興味を持ってしまうことを効果的に防止することができる。
また、本実施例2においても、全てのファイルWの電子ラベルTでなく、図10(d)に示されるように、使用権限を有する特定のファイルWの電子ラベルTのみにファイル情報を表示させることができるため、前述と同様の作用・効果を得ることができる。
また、本実施例2においては、各ファイルWに設けられたICタグ30と各棚1’〜3’に設けられたリーダ/ライタ装置Rとの間で行う無線データ通信にて各棚1’〜3’におけるファイルWの収納状況や使用及び返却履歴等が管理されるようになっているが、単に使用者によるファイルの使用が許可(ICカードの受け付けにて個人認証情報が確認された)されたときに、予め登録されている複数種類のファイル情報のうちから使用者が所望するファイル情報を選択することで、ファイルWの電子ラベルTに、当該使用者により選択されたファイル情報が表示されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例の電子ラベルTにあっては、リーダ/ライタ装置Rとの無線通信を行うICタグ30に、表示部38の表示制御部37が一体的に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ICタグ30と、表示制御部37及び表示部38とをそれぞれ別個に設け、互いの制御部同士を接続してもよい。
また、前記実施例では、ICタグ30としてパッシブ(低電力)で動作可能な非接触ICが適用されており、リーダ/ライタ装置Rとの無線通信により生じる電力を利用してリーダ/ライタ装置Rとのデータ通信及び表示部38によるファイル名の表示及び消去を行うようになっていたが、例えばファイル毎にバッテリを搭載し、当該バッテリからの電力の少なくとも一部を用いてデータ通信や表示部38によるファイル名の表示及び消去を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、使用者の特定をICカード(図示略)に記憶されている個人認証情報をカードリーダ19により読み出して確認することで行っていたが、このような使用者の特定はICカードに記憶された個人認証情報に基づいて行うものに限定されるものではなく、例えば使用者固有に付与された暗証番号等を使用者に入力させ、当該入力された暗証番号データに基づいて確認するようにしてもよいし、あるいはICカードの代わりに携帯情報端末等に記憶されている個人認証情報等を読み出し、該読み出したデータに基づいて確認するようにしてもよい。
また、前記実施例1では、使用者の特定を管理コンピュータ10にて行っていたが、使用や返却を所望する使用者を受け付けるためのコンピュータを、管理コンピュータ10とは別個に設けてもよい。
また、前記実施例では、物品の一例としてファイルが適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば書籍等であってもよい。また、ICタグ30は各物品毎に設けられていなくても、例えば複数のファイルを収納可能なファイルボックス等に設け、ファイルボックス毎に個別に管理するようにしてもよい。
また、前記実施例では、電子ラベルの一例として電子ペーパーが適用されていたが、例えば液晶表示装置やEL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示装置等、種々の情報を表示可能な表示装置を電子ラベルとして適用してもよい。