JP4473024B2 - 物品管理システム - Google Patents
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しかし、ファイル管理を確実に且つ自動化して行うためには、その設備に多大のコストと多くの開発期間を必要とする。そこで、各書類にその書類の管理情報を記憶したRFIDタグを取り付け、書類単位に管理する方法が一般化している。この場合、それぞれのRFIDタグの管理情報の記憶は個々に行われるため、各RFIDに記憶された各管理情報は相互に全く関連性がなく独立した情報であった。そのため関連性のある必要な書類を検索するには多大の時間を要していた。
図9は従来のファイル管理を説明するための模式図である。例えば、図9(a)では書類がA60〜D63まであり、それぞれに管理情報が記憶されたRFIDタグ64〜67が取り付けられている。そして書類A60、B61、C62がホルダF68に保管され、書類D63がホルダH69に保管されているとする。しかし、各書類同士、及び書類とファイルには関連付けがなされていないため、図9(b)のように図示しないパソコン等により、そのメモリ内にキーワードにより各書類とホルダを関連付けしておかなければならなかった。例えば、書類A60、B61、C62を関連付けるために夫々に同じキーワード「XX」が与えられる。このとき書類A60、B61、C62は同じホルダFに保管されるためホルダ名はFが記憶される。同様にして書類D63は他の書類と関連付けるために異なるキーワード「YY」が与えられ、ホルダ名はHが記憶される。即ちこの図から、書類A、C、Bが同じホルダFに保管され、且つキーワードが「XX」と同じであるので関連された書類であることがわかる。そして、書類D63は書類A60、B61、C62とは関連がないことがわかる。
また関連性のある必要な書類を検索するためには、パソコンの画面を開いて検索しなければならず、検索のために多大の時間を要するといった問題があった。
また、関連付けの作業を手作業により行うため手間がかかり、作業ミスを招く虞があった。
本発明は、かかる課題に鑑み、各物品に付したRFIDタグにそれぞれの物品の識別コードの他に関連付け情報を記録することにより、物品管理を確実に行い、且つ必要物品の検索を迅速に行うことが可能な物品管理システムを提供することを目的とする。
また他の目的は、関連付け情報の記憶方法を確実に、且つ迅速に行う物品管理システムを提供することである。
制御手段のメモリには読み取った順番で自己ID領域に記憶されている識別コードが記憶される。そして次にその識別コードを記憶する時は、記憶するRFIDタグと同じ識別コードが1つ存在する。そこで本発明では、同じ識別コードを除いて記憶することにより、余分な記憶領域を使用することを防止できる。
かかる発明によれば、RFIDタグの関連ID領域に関連付けられた識別コードを記憶する場合、当該RFIDタグの自己ID領域に記憶されている識別コードを除いて記憶するので、少ない記憶領域を有効に使用することができる。
請求項2は、既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、前記制御手段は、前記既に関連付けられた物品と新たな物品とに夫々付された各RFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、前記既に関連付けられた物品と新たな物品に付された各RFIDタグの関連ID領域に、前記関連付けられた識別コードを上書きすることを特徴とする。
既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける方法として最も簡単な方法は、既に関連付けられた物品と新たな物品を一括して、最初から関連付けの動作をし直すことである。このとき既に記憶されている識別コードは必要ないので上書きして消去する必要がある。本発明では、この方法を採用するものである。
かかる発明によれば、既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、制御手段は、既に関連付けられた物品と新たな物品とに付された各RFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、既に関連付けられた物品と新たな物品に付されたRFIDタグの関連ID領域に関連付けられた識別コードを上書きするので、簡単な方法で既に記憶された識別コードを消去しながら新たな識別コードを記憶することができる。
既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付けるもう一つの方法として、既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品とを関連づける方法である。この場合は、関連付ける物品の数が多い場合に有効であり、最小限の物品のみで多くの物品と関連付けが可能となる。
かかる発明によれば、既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、制御手段は、既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品とに付されたRFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品に付されたRFIDタグの関連ID領域に関連付けられた識別コードを記憶するので、最小限の物品のみで多くの物品と関連付けが可能となる。
また請求項2では、既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、制御手段は、既に関連付けられた物品と新たな物品とに付されたRFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、既に関連付けられた物品と新たな物品に付されたRFIDタグの関連ID領域に関連付けられた識別コードを上書きするので、簡単な方法で既に記憶された識別コードを消去しながら新たな識別コードを記憶することができる。
また請求項3では、既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、制御手段は、既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品とに付されたRFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品に付されたRFIDタグの関連ID領域に関連付けられた識別コードを記憶するので、最小限の物品のみで多くの物品と関連付けが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態のRFIDタグ用リーダライタの構成を示すブロック図である。このRFIDタグ用リーダライタ100は、外部にありリーダライタ100に対してデータの授受を行ってシステム全体を制御するコンピュータ(上位機器)50と、外部のコンピュータ50とのデータの通信プロトコルを司る送受信装置1と、リーダライタ100全体の動作を制御する制御装置2と、制御装置2を動作させる手順を記憶したファームウェアと読み取ったデータを格納するメモリ装置3と、制御装置2からのデータを搬送波に乗せて変調する変調器4と、操作コマンドを入力する入力装置5と、制御装置2により制御された情報を表示する表示装置6と、制御装置2からの交流信号である電力供給用信号と変調器4からの書き込みコマンドを電力増幅する電力増幅器7と、ループアンテナ9から受信した搬送波から2値化データに変換する検波復調器8と、図示しないRFIDタグとの電力用搬送波とデータの授受をするループアンテナ9とを備えて構成されている。
次に、本構成によるリーダライタ100の動作を説明する前に、対を成すRFIDタグの構成を先に説明しておく。図2は、本発明の実施形態のRFIDタグの構成を示すブロック図である。本実施形態のRFIDタグ200は、リーダライタ100からの電力用搬送波によりデータの授受をするループアンテナ20と、書き込みコマンド読み出しコマンドを生成する送受信回路21と、ループアンテナ20からの電力用搬送波を受け、それを整流して直流電力に変換する電力生成回路22と、制御用ファームウェアとデータの記憶を司るメモリ装置23と、制御回路26からの送信コマンドに搬送波を乗せて変調する変調器24と、送受信回路21からの搬送波データから2値化データに変換する検波器25と、RFIDタグ200の全体の動作を制御する制御回路26と、を備えて構成されている。
次に、制御回路26は、まず送受信回路21からコマンドを検波器25で復調して2値化信号に変換し、そのコマンドを解析する。その結果自分が呼び出されていることを認識すると、レスポンスを変調器24により変調して送受信回路21を介してループアンテナ20から送信する。このレスポンスをリーダライタ100がループアンテナ9で受信して、検波復調器8で2値化コードに変換し、制御回路2により解析してRFIDタグ200が規格に合致したタグであると認識する。それにより、以後リーダライタ100とRFIDタグ200の間でポーリングが行われる。
また本実施形態では、説明を簡略化するために、書類群30に付された夫々のRFIDタグ200には、イニシャル状態の管理情報として各書類の識別コードのみが記録されているものとする。以下、各書類を関連付ける概略動作について説明する。リーダライタ100は、RFIDタグ200に記憶されている管理情報を単独で読み書きするタイプとする。例えば、図3の書類A、B、Cを関連付ける場合、PC50はリーダライタ100を読み取りモードに設定する。そして順番は不同で構わないが、3種類の書類を順次リーダライタ100に近接する。リーダライタ100は書類に付されたRFIDタグ200に記録されている管理情報を読み取りPC50に入力する。PC50ではその管理情報をメモリに順次記憶していく。尚、管理情報はリアルタイムにモニタ51に表示しても良い。そして3種類の全ての管理情報をPC50のメモリの所定の領域に関連付け情報として記憶される。次にPC50のメモリに記憶された関連付け情報をRFIDタグ200に記録するために、PC50はリーダライタ100を書き込みモードに設定する。そして再び同じ書類を順不同でも構わないが、リーダライタ100に順次近接ことにより、PC50のメモリに記憶された関連付け情報がRFIDタグ200に記録される(詳細は後述する)。
このように各書類に付されたRFIDタグ200には、管理情報として少なくとも自己の識別コードが記録されている。そしてこの識別コードはRFIDタグごとに全て異なるものであり、言い換えれば各書類ごとに異なるコードであり各書類を特定することができる。即ち、複数の書類を関連付けるためには、識別コードを関連付ければよいことが分る。そこで本実施形態では、関連付けする書類30に付されたRFIDタグ200の識別コードを読んでPC50のメモリに関連付けて一旦記憶し、その記憶した識別コードを同じ書類30のRFIDタグ200の記憶領域に記録するものである。その結果、各書類のRFIDタグには自己の識別コードの他に関連付けられた書類の識別コードが記録されることになる。
図5(a)は書類A40、書類B41、及び書類C42を関連付ける動作を説明する図である。図5(a)の左側はRFIDタグa45、b46、c47のイニシャル時のメモリ領域の内容を表し、自己ID領域(各符号の末尾にaが付された領域)には各RFIDタグの自己の識別コードが記録されている。例えば、RFIDタグa45には「aaa」、RFIDタグb46には「 bbb」、RFIDタグc47には「ccc」が記録されている。また関連ID領域(各符号の末尾にbが付された領域)には未だ関連付けがされていないので何も記録されていない。またホルダID領域(各符号の末尾にcが付された領域)には全て同じホルダF57の識別コード「fff」が記録されている。
また図5(a)中央部はPC50のメモリ領域55に関連付け情報が記憶された状態を表している。例えば書類A40、書類B41、及び書類C42が順番にリーダライタ100に近接されると、PC50のメモリ領域55に順次自己ID領域の識別コード「aaa」、「bbb」、「ccc」が記憶される。そして予めこのメモリ領域55に記憶された識別コードは、互いに関連付けされた識別コードであると決めておけばよい。
また、図5(a)の右側はPC50のメモリ領域55に記憶された識別コード(以下、関連付け識別コードと呼ぶ)を書類A40、書類B41、及び書類C42の各RFIDタグの関連ID領域に記録した状態を表している。例えばRFIDタグa45の関連ID領域45bには、関連付け識別コード「bbb」、「ccc」が記録される。同じくRFIDタグb46の関連ID領域46bには、関連付け識別コード「aaa」、「ccc」が記録される。同じくRFIDタグc47の関連ID領域47bには、関連付け識別コード「aaa」、「bbb」が記録される。ここで本実施形態では各RFIDタグの関連ID領域に関連付け識別コードを記録する場合、各RFIDタグの自己ID領域(一番上の領域)に記録されている識別コードを除いて記録している。これにより、少ないメモリ領域を有効に使用することができる。
また図5(b)の中央部はPC50のメモリ領域55に関連付け情報が記憶された状態を表している。例えば書類C42と書類D43が順番にリーダライタ100に近接されると、PC50のメモリ領域55に順次自己ID領域の識別コード「ccc」、「ddd」が記憶される。
尚、ホルダF57の識別コード「fff」は前述のイニシャル時に記録する他に、書類とホルダの関連付けにより45c〜47cに記録させても良い。
また図5(b)の右側はPC50のメモリ領域55に記憶された関連付け識別コードを書類C42、書類D43の各RFIDタグの関連ID領域に記録した状態を表している。例えばRFIDタグc47の関連ID領域47bには、関連付け識別コード「aaa」、「bbb」、「ddd」が記録される。同じくRFIDタグd48の関連ID領域48bには、関連付け識別コード「ccc」が記録される。これによりRFIDタグc47の関連ID領域47bには識別コード「ddd」が追加され、書類C42に書類D43が追加して関連付けられたことになる。更にRFIDタグd48の関連ID領域48bには識別コード「ccc」が記録され、書類D43と書類C42が関連付けられたことになる。その結果、書類D43は書類A40、書類B41、及び書類C42と関連付けられる。
このように既に関連付けられた書類に新たな書類を関連付ける場合、既に関連付けられた書類の中の少なくとも1つ以上の書類と新たな書類とに付されたRFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コード(ここでは「ccc」と「ddd」)を関連付けて記録し、既に関連付けられた書類の中の少なくとも1つ以上の書類と新たな書類とに付されたRFIDタグの関連ID領域に、関連付けられた識別コードを記録するので、最小限の書類のみで多くの書類と関連付けが可能となる。
また既に関連付けられた書類に新たな書類を関連付ける方法として最も簡単な方法は、既に関連付けられた書類と新たな書類を一括して、最初から関連付けの動作をし直すことである。このとき既に記録されている識別コードは必要ないので上書きして消去する必要がある。
本実施形態のように関連付けする書類を単独でリーダライタに近接する場合、通常は関連付けする書類を一括して用意して行うものである。従って、書類を近接する間隔は所定の時間内に完了するものと推測することができる。即ち、所定の時間経過しても次の書類が近接されない場合は、関連付けの動作が終了したと判断することができる。
リーダライタには、もう一つのタイプとして同時に複数のRFIDタグからの情報を読み書きできるタイプがある。本実施形態のシステムでは、このようなタイプのリーダライタを使用して書類を関連付ける場合、まずリーダライタ100を読み取りモードにして、関連付ける複数の書類をリーダライタに同時に近接してRFIDタグに記録されている自己ID領域の識別コードを一括して読み取る。そしてその識別コードをPC50のメモリ領域55に記憶していき関連付け情報を作成する。次に、リーダライタ100を書き込みモードにして、読み取ったときと同じ書類のRFIDタグの関連ID領域にPC50のメモリ領域55の関連付け情報を一括して記録する。
以上、本実施形態では書類にRFIDタグを付して複数の書類同士を関連付ける実施形態について説明したが、書類に限らず他の物品、例えば、カメラに関連するカメラ本体、取り扱い説明書、及び三脚等により1つの商品を構成する場合、これらにRFIDタグを付して夫々関連情報を記録しておくことにより、商品構成の漏れを未然に防止することができる。即ち、物品が複数の構成要件から成る場合、夫々の構成要件に本発明のRFIDタグを付して関連付けの管理を行っても本発明の主旨を逸脱するものではない。
Claims (3)
- 物品に付されて該物品に係る管理情報を記憶したRFIDタグと、前記RFIDタグに対して管理情報の読み書きを行うリーダライタと、該リーダライタを制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記リーダライタにより読み取られた前記管理情報の中から識別コードを関連付けて記憶し、該関連付けられた識別コードを前記RFIDタグの記憶領域に記憶することにより、当該RFIDタグが付された物品同士の関連付けを行い、前記RFIDタグの記憶領域は、当該RFIDタグの識別コードを記憶する自己ID領域と、前記関連付けられたRFIDタグの識別コードを記憶する関連ID領域と、当該RFIDタグが付された物品の保管ホルダ名を記憶するホルダID領域と、を備え、前記RFIDタグの前記関連ID領域に前記関連付けられた識別コードを記憶する場合、当該RFIDタグの自己ID領域に記憶されている識別コードを除いて記憶することを特徴とする物品管理システム。
- 既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、前記制御手段は、前記既に関連付けられた物品と新たな物品とに夫々付された各RFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、前記既に関連付けられた物品と新たな物品に付された各RFIDタグの関連ID領域に、前記関連付けられた識別コードを上書きすることを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。
- 既に関連付けられた物品に新たな物品を関連付ける場合、前記制御手段は、前記既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品とに付されたRFIDタグの自己ID領域から読み取られた識別コードを関連付けて記憶し、前記既に関連付けられた物品の中の少なくとも1つ以上の物品と新たな物品に付されたRFIDタグの関連ID領域に、前記関連付けられた識別コードを記憶することを特徴とする請求項1に記載の物品管理システム。
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