JP2007087022A - 光学情報読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製品コストの上昇、故障率の増大や装置の大型化等を招くことなく、手ぶれを補正し得る光学情報読取装置を提供する。
【解決手段】 2次元コードリーダでは、画像蓄積処理40aにより、受光センサから出力されたコード像およびマーカ像の画像データをローリングシャッタ方式で取り込んでコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積し、この蓄積されたコード像およびマーカ像の画像データからマーカ像をマーカ像取得処理40bにより判別して取得しマーカ像画像情報格納領域35bに格納する。この取得されたマーカ像に基づいてマーカ像の基準位置の画像データに対する当該マーカ像の、2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向をズレ量算出処理40cにより算出し、このズレ量およびズレ方向に基づいてコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データによるコード像を画像補正処理40dにより所定位置に戻す。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ローリングシャッター方式の光学情報読取装置に関し、特に手ぶれ補正が可能な光学情報読取装置に関するものである。
従来より、バーコードリーダや2次元コードリーダ等の光学情報読取装置においては、紙や商品等に印刷された情報コード(バーコードや2次元コード)を読み取るため、LEDやレーザによる照明光を読取口から情報コードに照射しその反射光を当該読取口内の受光センサ等で受光することによって当該情報コードによる光学情報を読取可能にしている。そして、このような光学情報読取装置では、通常、読取口から情報コードまでの間隔を5〜10センチメートル前後といった比較的近距離に保って読取作業を行うことが多い。
ところが、近年では、読取口から数十センチメートルあるいは1〜2メートル前後といった比較的離れた位置から情報コードを読み取らせたいという要望が少なくない。その一方で、従来の光学情報読取装置では、比較的近傍の情報コードを専ら読取対象としているので、このような遠隔にある情報コードを読み取ろうとすると、受光センサに入射した反射光による画像が作業者の手ぶれによってぶれることがある(以下「像ぶれ」という)。このため、従来の光学情報読取装置では、遠隔にある情報コードを読み取りにくいという問題が指摘されていた。
そこで、このような手ぶれ(像ぶれ)の問題を解決するために、例えば、下記特許文献1に開示される「光学系」や下記特許文献2に開示される「像ぶれ補正装置」を用いた光学情報読取装置が考えられる。例えば、特許文献1の開示技術では、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群といった複数のレンズ群により結像光学系を構成し、第2レンズ群の一部を構成する手ぶれ補正群を光軸に垂直方向に移動可能に構成することで、手ぶれ補正を可能にしている。また特許文献2の開示技術では、移動枠に保持された像ぶれ補正レンズ群を複数の電磁アクチュエータにより当該移動枠を介して光軸の直交方向に移動可能に構成することで、像ぶれ補正を可能にしている。したがって、これらの開示技術を光学情報読取装置に適用すれば、手ぶれ(像ぶれ)の問題は解決可能であると考えられる。
特開平9−236742号公報 特開2003−57707号公報
しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に開示される技術によると、いずれにおいても、レンズ等を駆動可能にする電磁アクチュエータ等の駆動装置や駆動機構、さらにはこれらを制御する制御装置が必要になる。また、作業者による手ぶれの方向を検出するためには加速度センサ(Gセンサ)も必要となる。さらに、これらの駆動装置、制御装置やセンサ等を実装するためには、相当の実装空間が装置内に必要となる。
したがって、このような特許文献1、2による開示技術を前述した光学情報読取装置に適用した場合には、手ぶれや像ぶれを防止することは可能であっても、(1) 新たに機械的、電気的な構成部品を追加しなければならないことから、部品点数の増加を招き、製品コストの上昇や故障率の増大に結びつく、(2) これらの機構や制御回路を収容する空間が必要となることから、装置の大型化を避けられない、という技術的な課題が発生し得る。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、製品コストの上昇、故障率の増大や装置の大型化等を招くことなく、手ぶれを補正し得る光学情報読取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の光学情報読取装置では、情報コードに照射し得る照明光を発光可能な照明光源と、前記照明光源から前記情報コードに照射されて反射した反射光を受光可能な受光素子を2次元に配列して受光面を形成する受光センサと、前記照明光の照射可能範囲内の所定位置を示し得るマーカ光で、前記情報コードに照射されて反射したマーカ反射光が前記受光素子の2次元配列の列方向の成分を有するマーカ光を発光可能なマーカ光源と、前記反射光による前記情報コードのコード像および前記マーカ反射光によるマーカ像を前記受光センサの受光面に結像可能な結像光学系と、情報処理機能を有する画像情報蓄積手段であって、前記受光センサから出力された前記コード像および前記マーカ像の画像情報を、当該情報処理機能によりローリングシャッタ方式で取り込み蓄積可能な画像情報蓄積手段と、前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像および前記マーカ像の画像情報から前記マーカ像を判別して取得可能なマーカ像取得手段と、前記マーカ像取得手段により取得されたマーカ像に基づいて、前記所定位置に対する当該マーカ像の、前記2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向を算出可能なズレ量算出手段と、前記ズレ量算出手段により算出された前記ズレ量および前記ズレ方向に基づいて、前記画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報による前記コード像を前記所定位置に戻す画像補正手段と、を備え、前記マーカ像取得手段、前記ズレ量算出手段および前記画像補正手段は、前記画像情報蓄積手段が有する前記情報処理機能により実現されていることを技術的特徴とする。
なお、「情報コード」とは、1次元コード(EAN/UPC、インターリーブド2オブ5、コーダバー、コード39/128、スタンダード2オブ5、RSS等)に限られず、2次元コード(QRコード、PDF417、データマトリックス、マキシコード、RSSコンポジット等)等の各種のコードシンボルを含む概念である。
また、特許請求の範囲に記載の請求項2の光学情報読取装置では、請求項1記載の光学情報読取装置において、前記ズレ量算出手段は、前記マーカ像の行方向成分のズレ部分を検出可能なズレ部分検出手段と、前記ズレ部分検出手段により検出された前記ズレ部分が占めるズレ範囲を判定可能なズレ範囲判定手段と、を備え、前記ズレ範囲判定手段により判定されたズレ範囲およびその外周辺範囲について前記ズレ量および前記ズレ方向を算出することを技術的特徴とする。
さらに、特許請求の範囲に記載の請求項3の光学情報読取装置では、請求項1または2記載の光学情報読取装置において、前記ズレ量算出手段は、前記2次元配列を構成する行のうち、複数行を飛ばして所定の2行以上についてズレ量を算出し、これら2行以上のズレ量に基づいて、前記飛ばした複数行のズレ量を算出することを技術的特徴とする。
また、特許請求の範囲に記載の請求項4の光学情報読取装置では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学情報読取装置において、前記マーカ像取得手段は、前記反射光の成分と前記マーカ反射光の成分との相違から前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像から前記マーカ像を判別することを技術的特徴とする。
さらに、特許請求の範囲に記載の請求項5の光学情報読取装置では、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学情報読取装置において、前記マーカ像取得手段は、前記反射光の輝度と前記マーカ反射光の輝度との相違から前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像から前記マーカ像を判別することを技術的特徴とする。
また、特許請求の範囲に記載の請求項6の光学情報読取装置では、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学情報読取装置において、前記マーカ光は、前記情報コード上でほぼ十字形状を形成し得るように照射されることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、画像情報蓄積手段により、受光センサから出力されたコード像およびマーカ像の画像情報をローリングシャッタ方式で取り込んで蓄積し、この画像情報蓄積手段に蓄積されたコード像およびマーカ像の画像情報からマーカ像をマーカ像取得手段により判別して取得する。そして、マーカ像取得手段により取得されたマーカ像に基づいて所定位置に対する当該マーカ像の、2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向をズレ量算出手段により算出し、ズレ量算出手段により算出されたズレ量およびズレ方向に基づいて画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報によるコード像を画像補正手段により所定位置に戻す。
これにより、例えば、作業者の手ぶれによって、画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報によるコード像に像ぶれが発生しても、ズレ量算出手段により算出されたズレ量およびズレ方向に基づいて画像補正手段により所定位置に戻すことが可能になるので、像ぶれを防止することができる。そして、マーカ像取得手段、ズレ量算出手段および画像補正手段は、画像情報蓄積手段が有する情報処理機能、即ち情報処理装置(CPU、半導体メモリ等)により提供される機能により実現されているので、前述の特許文献1、2による開示技術のように機械的、電気的な構成部品を追加することなく、既存の画像情報蓄積手段が有する情報処理機能を用いて像ぶれを防止することができる。したがって、製品コストの上昇、故障率の増大や装置の大型化等を招くことなく、手ぶれを補正することができる。
請求項2の発明では、ズレ量算出手段は、ズレ部分検出手段とズレ範囲判定手段とを備え、ズレ範囲判定手段により判定されたズレ範囲およびその外周辺範囲についてズレ量およびズレ方向を算出する。これにより、マーカ像の行方向成分がズレていない部分については、ズレ部分検出手段により検出されないので、ズレ範囲に含まれることはなく、ズレ量およびズレ方向の算出対象にならない。このため、ズレ量算出手段では、このようなズレのない部分を除いてズレ量およびズレ方向の算出を行うことから、画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報のすべてについてズレ量およびズレ方向を算出する場合に比べて当該算出処理の速度を向上することができ、また処理負荷を軽減することができる。したがって、手ぶれ補正の高速化が可能になる。
請求項3の発明では、ズレ量算出手段は、2次元配列を構成する行のうち、複数行を飛ばして所定の2行以上についてズレ量を算出し、これら2行以上のズレ量に基づいて、飛ばした複数行のズレ量を算出する。これにより、飛ばした複数行については、ズレ量を直接的に算出することなく、所定の2行以上について得られたズレ量に基づいて間接的にズレ量を算出することから、画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報のすべての行についてズレ量およびズレ方向を算出する場合に比べて当該算出処理の速度を向上することや、情報処理機能の負荷を軽減することができる。したがって、手ぶれ補正の高速化が可能になる。
請求項4の発明では、マーカ像取得手段は、反射光の成分とマーカ反射光の成分との相違から画像情報蓄積手段に蓄積されたコード像からマーカ像を判別するので、照射光を発光可能な照明光源の発光色とマーカ光を発光可能なマーカ光源の発光色とを異なるように設定することで、コード像からマーカ像を容易に判別することが可能となる。
請求項5の発明では、マーカ像取得手段は、反射光の輝度とマーカ反射光の輝度との相違から画像情報蓄積手段に蓄積されたコード像からマーカ像を判別するので、照射光を発光可能な照明光源の発光強度とマーカ光を発光可能なマーカ光源の発光強度とを異なるように設定することで、コード像からマーカ像を容易に判別することが可能となる。
請求項6の発明では、マーカ光は、情報コード上でほぼ十字形状を形成し得るように照射される。これにより、当該十字形状の縦棒を、受光素子の2次元配列の列方向成分にする一方で、当該十字形状の縦棒と横棒との交点を目印に、読取対象となる情報コードを正確に狙うことができる。
以下、本発明の光学情報読取装置を2次元コードリーダに適用した実施形態について図を参照して説明する。まず、本実施形態に係る2次元コードリーダ10の構成概要を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、2次元コードリーダ10は、丸みを帯びた薄型のほぼ矩形箱状なすハウジング本体11と、このハウジング本体11の下面ほぼ中央後端寄りにハウジング本体11に一体に形成されるグリップ部12と、からなるガンタイプのハウジングを備えている。このグリップ部12は、作業者が片手で把持可能な程度の外径に設定されており、当該グリップ部12を握った作業者の人差し指が当接する部位に、後述する照明光Lfやマーカ光Mfの出射を指示するトリガースイッチ14が設けられている。
ハウジング本体11の内部には、後述する回路部20が収容されており、またハウジング本体11の先端部には、当該回路部20から発せられる照明光Lf等の出射を可能にしたり、反射光Lrの入射を可能にする読取口11aが形成されている。なお、図1には、回路部20を構成するプリント配線板15,16や、このプリント配線板16に実装される受光センサ23、マーカ光源25、レーザダイオード25a、結像レンズ27等が図示されている。
図2に示すように、回路部20は、主に、照明光源21、受光センサ23、結像レンズ27等の光学系と、メモリ35、制御回路40、操作スイッチ42、液晶表示器46等のマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)系と、電源スイッチ41、電池49等の電源系と、から構成されており、前述したプリント配線板15,16に実装あるいはハウジング本体11内に内装されている。
光学系は、照明光源21、受光センサ23、マーカ光源25、結像レンズ27等から構成されている。照明光源21は、照明光Lfを発光可能な照明光源として機能するもので、例えば、赤色のLEDとこのLEDの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズ等とから構成されている。本実施形態では、受光センサ23を挟んだ両側に照明光源21が設けられており、ハウジング本体11の読取口11aを介して読取対象物Rに向けて照明光Lfを照射可能に構成されている。なお、この読取対象物Rには、情報コードとしての2次元コードQが貼付されている。
受光センサ23は、読取対象物Rや2次元コードQに照射されて反射した反射光Lrを受光可能に構成されるもので、例えば、C−MOSやCCD等の固体撮像素子である受光素子22を100万個オーダでm行n列の2次元に配列したエリアセンサが、これに相当する。この受光センサ23の受光面23aは、ハウジング本体11外から読取口11aを介して外観可能に位置しており、受光センサ23は、結像レンズ27を介して入射する入射光をこの受光面23aで受光可能にプリント配線板16に実装されている。
マーカ光源25は、照明光Lfの照射可能範囲内の所定位置を示し得るマーカ光Mfを発光可能なマーカ光源として機能するもので、例えば、レーザダイオード25aとこのレーザダイオード25aの出射側に設けられる拡散レンズ、集光レンズやマーカ光Mfのガイドパターンを形成可能なスリット板、結像レンズ、絞り板等とから構成されている(図1参照)。図3(A) に示すように、本実施形態では、マーカ光Mfのガイドパターンは、受光センサ23の撮像視野(照射可能範囲内の所定位置)の四隅を示す4つのL字形状の視野ガイドMaと、当該撮像視野のほぼ中央を示す十字形状の中央ガイドMbと、から構成されている。これにより、読取対象物Rに向けて当該マーカ光Mfが照射されると、当該読取対象物Rの表面には、4つの視野ガイドMaとその中央を示す中央ガイドMbとが映し出されるので、これらの視野ガイドMaで囲まれた範囲内、つまり撮像視野内に読取ターゲットとなる2次元コードQを位置決めできる(図3(A) 参照)。なお、本実施形態では、4つの視野ガイドMaの中央を示す中央ガイドMbを十字形状に構成したので、当該十字形状の縦棒部分Pmcと横棒部分Pmrとの交点を目印に、読取対象物Rの2次元コードQを正確に狙うことが可能となる。
結像レンズ27は、外部から読取口11aを介して入射する入射光を集光して受光センサ23の受光面23aに像を結像可能な結像光学系として機能するもので、例えば、鏡筒とこの鏡筒内に収容される複数の集光レンズとにより構成されている。本実施形態では、照明光源21から照射された照明光Lfが2次元コードQに反射して読取口11aに入射する反射光Lrや、マーカ光源25から照射されたマーカ光Mfが読取対象物Rに反射して読取口11aに入射するマーカ反射光Mrを集光することにより、受光センサ23の受光面23aにコード像Pcやマーカ像Pmを結像可能にしている。これにより、例えば、中央ガイドMbのマーカ像Pmが結像レンズ27に入射すると、m行n列の2次元に配列された複数の受光素子22からなる受光面23aには、十字形状が結像される(図3(B) 参照)。なお、この十字形状を構成する縦棒部分Pmcは、2次元配列の列方向の成分に相当し、十字形状を構成する横棒部分Pmrは、2次元配列の行方向の成分に相当する(図3(B) 参照)。
次に、図2に戻ってマイコン系の構成概要を説明する。マイコン系は、増幅回路31、A/D変換回路33、メモリ35、アドレス発生回路36、同期信号発生回路38、制御回路40、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等から構成されている。このマイコン系は、その名の通り、マイコン(情報処理装置)として機能し得る制御回路40およびメモリ35と中心に構成されるもので、前述した光学系によって撮像されたコード像Pcやマーカ像Pm等の画像信号をハードウェア的およびソフトウェア的に信号処理し得るものである。また制御回路40は、当該2次元コードリーダ10の全体システムに関する制御も行っている。
光学系の受光センサ23から出力される画像信号(アナログ信号)は、増幅回路31に入力されることで所定ゲインで増幅された後、A/D変換回路33に入力されると、アナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、ディジタル化された画像信号、つまり画像データ(画像情報)は、メモリ35に入力されると、所定のコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積される。なお、同期信号発生回路38は、受光センサ23およびアドレス発生回路36に対する同期信号を発生可能に構成されており、またアドレス発生回路36は、この同期信号発生回路38から供給される同期信号に基づいて、メモリ35に格納される画像データの格納アドレスを発生可能に構成されている。
本実施形態では、受光センサ23から出力される画像信号を全ての受光素子22、つまり全画素(m行n列)について一度に露光してその全部を取り込む方式(グローバルシャッター方式)ではなく、受光面23aを構成する2次元配列の1行づつを先頭から順番に露光して行ごとに順次取り込む方式(ローリングシャッター方式)を採用しているので、当該メモリ35のコード像・マーカ像画像情報格納領域35aには、受光面23aを構成する2次元配列の、1行m列→2行m列→3行m列→…→(n−1)行m列→n行m列の順番に各画像データが蓄積されていく。
メモリ35は、半導体メモリ装置で、例えばRAM(DRAM、SRAM等)やROM(EPROM、EEPROM等)がこれに相当する。このメモリ35のうちのRAMには、前述したコード像・マーカ像画像情報格納領域35aのほかに、マーカ像画像情報格納領域35bや、制御回路40が算術演算や論理演算等の各処理時に利用する作業領域も確保可能に構成されている。またROMには、後述する画像蓄積処理40a、マーカ像取得処理40b、ズレ量算出処理40c、画像補正処理40d等を実行可能な所定プログラムやその他、照明光源21、受光センサ23やマーカ光源25等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が予め格納されている。
制御回路40は、2次元コードリーダ10全体を制御可能なマイコンで、CPU、システムバス、入出力インタフェース等からなるもので、メモリ35とともに情報処理装置を構成し得るもので情報処理機能を有する。この制御回路40には、内蔵された入出力インタフェースを介して種々の入出力装置(周辺装置)と接続可能に構成されており、本実施形態の場合、電源スイッチ41、操作スイッチ42、LED43、ブザー44、液晶表示器46、通信インタフェース48等を接続されている。これにより、例えば、電源スイッチ41や操作スイッチ42の監視や管理、またインジケータとして機能するLED43の点灯・消灯、ビープ音やアラーム音を発生可能なブザー44の鳴動のオンオフ、さらには読み取った2次元コードQによるコード内容を画面表示可能な液晶表示器46の画面制御や外部機器とのシリアル通信を可能にする通信インタフェース48の通信制御等を可能にしている。なお、操作スイッチ42には、前述のトリガースイッチ14が含まれている。
電源系は、電源スイッチ41、電池49等により構成されており、制御回路40により管理される電源スイッチ41のオンオフによって、上述した各装置や各回路に、電池49から供給される駆動電圧の導通や遮断が制御されている。なお、電池49は、所定の直流電圧を発生可能な2次電池で、例えば、リチウムイオン電池等がこれに相当する。
このように2次元コードリーダ10を構成することによって、例えば、電源スイッチ41がオンされて所定の自己診断処理等が正常終了し、2次元コードQの読み取りが可能な状態になると、制御回路40が同期信号を基準に所定周期で発光信号をマーカ光源25に出力する。これにより、発光信号を受けたマーカ光源25は、レーザダイオード25aを間欠的に発光させてマーカ光Mfを発するため、作業者は読取口11aを読取対象物Rに向けることで、当該読取口11aから出射されたマーカ光Mfが読取対象物Rに照射されることによって視野ガイドMaおよび中央ガイドMbを視認することが可能となる。
そして、作業者が、4つの視野ガイドMaで囲まれる撮像視野内に読取ターゲットとなる2次元コードQを位置決めした後、トリガースイッチ14を押圧しオンにすると、制御回路40が同期信号を基準に照明光源21に発光信号を出力する。これにより、当該発光信号を受けた照明光源21は、LEDを発光させて照明光Lfを照射するため、当該撮像視野内に位置する2次元コードQに照明光Lfが照射されてその反射光Lrが読取口11aを介して結像レンズ27に入射する。また、読取対象物Rや2次元コードQに照射されていたマーカ光Mfによるマーカ光Mfも読取口11aを介して結像レンズ27に入射する。このため、受光センサ23の受光面23aには、結像レンズ27によりコード像Pcおよびマーカ像Pmが結像され、それぞれの像が受光センサ23の受光素子22に対して露光可能となる。
例えば、マーカ像Pmの中央ガイドMbの場合、作業者による手ぶれがなく、像ぶれが全くないときには、図3(B) に示すように、照射時の十字形状がほぼそのままマーカ像Pm(縦棒部分Pmcと横棒部分Pmr)として受光面23aに結像される。これに対し、作業者が把持する2次元コードリーダ10の読取口11aから遠隔にある2次元コードQを読み取る場合には、例えば、トリガースイッチ14を押圧してオンしようとする指の動きに伴う手ぶれの影響を受けやすいため、後述するように、受光面23aに結像されるマーカ像Pmに像ぶれが発生し得る。このような場合には、コード像Pcにも同様の像ぶれが起きるので、当該コードのデコード処理においてエラーをする可能性が高い。
そこで、本実施形態に係る2次元コードリーダ10では、以下説明する手ぶれ補正処理によって、このような遠隔にある2次元コードQ等を読み取る場合に発生しがちな作業者の手ぶれによる像ぶれを補正可能にしている。なお、図3(B) に示す受光面23aは、m行n列の一部分を便宜的に取り出し、9行14列の配列(第1行、第2行、第3行、第4行、第5行、第6、第7、第8行、第9行(以下これらをまとめて「第1行〜第9行」という)/イ列、ロ列、ハ列、ニ列、ホ列、ヘ列、ト列、チ列、リ列、ヌ列、ル列、ヲ列、ワ列、カ列(以下これらをまとめて「第イ列〜第カ列」という)で図面上表現している。
次に、2次元コードリーダ10による手ぶれ補正処理を図4〜図8に基づいて説明する。まず、図4を参照して本実施形態に係る手ぶれ補正処理の流れを概観する。なお、この手ぶれ補正処理は、前述した制御回路40およびメモリ35により実行されるもので、図4には、手ぶれ補正処理を構成する、画像蓄積処理40a、マーカ像取得処理40b、ズレ量算出処理40cおよび画像補正処理40dの関係を示すブロック図が示されている。
図4に示すように、手ぶれ補正処理では、画像蓄積処理40aにより、受光センサ23から出力されたコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データをローリングシャッタ方式で取り込んでコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積する。次にマーカ像取得処理40bにより、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積されたコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データからマーカ像Pmを判別して取得する。このマーカ像Pmは、マーカ像画像情報格納領域35bに格納される。
そして、ズレ量算出処理40cにより、マーカ像画像情報格納領域35bに格納されたマーカ像Pmに基づいて所定位置に対する当該マーカ像Pmの、2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向を算出し、このズレ量算出処理40cにより算出されたズレ量およびズレ方向に基づいてコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データによるコード像Pcを画像補正処理40dにより所定位置に戻す。
これにより、例えば、作業者の手ぶれによって、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データによるコード像Pcに像ぶれが発生しても、ズレ量算出処理40cにより算出されたズレ量およびズレ方向に基づいてコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データによるコード像Pcを画像補正処理40dにより所定位置に戻すことが可能になるので、像ぶれを防止することができる。
続いて、図4に基づいて概観した手ぶれ補正処理を図5および図6を参照して、具体的に説明する。なお、図5には、当該手ぶれ補正処理の流れを示すフローチャートが示されており、また図6には、受光センサ23の受光面23aに結像したマーカ像Pmをメモリ35上のマーカ像画像情報格納領域35bに展開したイメージ図が示されている。
図5に示すように、手ぶれ補正処理は、トリガースイッチ14のオンをトリガにして、まずステップS101による照明光照射処理からスタートする。この処理は、前述した照明光源21による照明光Lfの照射を行うもので、制御回路40が同期信号を基準に照明光源21に発光信号を出力することでそれを受けた照明光源21がLEDを発光させて照明光Lfを照射する。なお、マーカ光源25から照射されるマーカ光Mfは、前述したように、例えば、2次元コードリーダ10の電源スイッチ41がオンされると、間欠的に点灯・消灯を繰り返して読取口11aから照射されている。
読取対象物Rに照明光Lfが照射されると、次にステップS103により画像読取処理が行われる。この処理は、照明光Lfやマーカ光Mfが照射されて読取対象物Rに反射した反射光Lrやマーカ反射光Mrが、結像レンズ27を介して前述した受光センサ23に入射したときに行われるもので、制御回路40が同期信号を基準に受光センサ23に露光信号を出力する。
本実施形態の場合、ローリングシャッター方式を採用しているため、露光信号を受けた受光センサ23は、受光面23aの最上行から最下行に向かって1行づつ最下行に至るまで内部カウンタにより順番に露光する。より具体的には図6(A) に示すように、m行n列のうち、最初の露光信号により第1行についてイ列〜カ列をひとまとまりとして受光センサ23を露光させる。次の露光信号により第2行のイ列〜カ列をひとまとまり、その次の露光信号により第3行のイ列〜カ列をひとまとまり、…、というように、露光信号ごとに最下行に向かって順次露光させ、最下行の第9行の露光が終わると、内部カウンタをリセットしてまた最上行から露光を開始する。
続くステップS105では、画像情報蓄積処理が行われる。この処理は、前述した画像蓄積処理40aに相当するもので、受光センサ23から行ごとに順次出力される画像信号を、A/D変換回路33を介することでディジタルデータ、つまりコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データに変換し、それをローリングシャッタ方式で取り込んでメモリ35のコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積する。受光センサ23からは、第1行、第2行、…というように各行について順次出力されるので、このコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに対する画像データの蓄積もローリングシャッタ方式に従う。
次のステップS107では、マーカ像取得処理が行われる。この処理は、前述したマーカ像取得処理40bに相当するもので、ステップS105によってコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積されたコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データから、マーカ像Pmを判別して取得しマーカ像画像情報格納領域35bに格納する。即ち、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aには、コード像Pcとマーカ像Pmとの双方が蓄積され格納されているので、この中からマーカ像Pmを判別し取得する処理が行われる。
このステップS107による判別処理としては、例えば、照明光源21の発光色を赤色に設定し、マーカ光源25の発光色を青色に設定することで、コード像Pcを結像可能な照明光Lfの成分と、マーカ像Pmを結像可能なマーカ反射光Mrの成分との相違から、グレースケールによる色の明度差によってフィルタリング処理を施す。これにより、フィルタ特性によって、色の異なる像を選択的に取り出し得るので、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積されたコード像Pcからマーカ像Pmを容易に判別することが可能となる。
また、この判別処理としては、例えば、照明光源21の発光強度を強く設定し、これよりも弱い発光強度をマーカ光源25に設定することで、コード像Pcを結像可能な照明光Lfの輝度と、マーカ像Pmを結像可能なマーカ反射光Mrの輝度との相違から、信号レベルの強弱によってフィルタリング処理を施す。これにより、フィルタ特性によって、信号強度の異なる像を選択的に取り出し得るので、このような方法によっても、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積されたコード像Pcからマーカ像Pmを容易に判別することが可能となる。
このステップS107により取得されたマーカ像Pmは、例えば、図6(A) に示すように、取り出されてマーカ像画像情報格納領域35bに格納される。なお、この領域は、m行n列の2次元配列で定義されており、前述した受光センサ23の受光面23aを同様に概念できる。そのため、図6(A) および図6(B) においては、受光面の符号23aが括弧内にを付してある。また、これらの図では、マーカ像Pmのうち、中央ガイドMbの一部に相当する画像データ「1」が格納された配列を■(黒四角)で示し、それ以外の画像データ「0」が格納された配列を□(白四角)で示している(図7、図8において同じ)。
この図6(A) に示す例では、マーカ像画像情報格納領域35b(または受光面23a)において、マーカ像Pmの基準位置の画像データ(第1行ト列、第2行ト列、第3行ト列、第4行ト列、第5行イ列〜第5行カ列、第6行ト列、第7行ト列、第8行ト列、第9行ト列)の「1」に加えて、第2行チ列、第4行チ列、第4行リ列、第6行チ列、第6行リ列、第6行ヌ列、第7行チ列、第7行リ列、第7行ヌ列、第8行チ列、第8行リ列、第8行ヌ列、第8行ル列、第9行チ列、第9行リ列、第9行ヌ列、第9行ル列の画素相当分の画像データについても「1」が設定されている。なお、このマーカ像Pmの基準位置は、本実施形態では、ローリングシャッター方式により画像データを取り込んでいるので、最初に露光する第1行ト列の「1」を基準として設定している。
これは、作業者による手ぶれが紙面向かって左側に生じたことによる、ローリングシャッター方式特有の像ぶれによる画素成分によるもので、これらが次のステップS109によるズレ量算出処理によってズレ量として算出される。即ち、ステップS109では、マーカ像Pmの基準位置に基づいて、マーカ像画像情報格納領域35bに格納されたマーカ像Pmの、2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向を算出される。この処理は、前述したズレ量算出処理40cに相当するものである。
このステップS109では、マーカ像Pmの基準位置に設定される第1行ト列の「1」を基準にそれ以降の行のズレ量とズレ方向を算出する。図6(A) に示す例では、例えば、第2行はト列の「1」が右隣のチ列についても「1」となっているので、「チ列方向」に1画素分ぶれていることがわかる。したがって、紙面向かって右側(+側)に1画素分のズレ量が存在するので、第2行はズレ量「+1」と算出される。
同様に、第4行はト列の「1」が右隣のチ列、またその右隣のリ列についてもそれぞれ「1」となっているので、「チ列方向」に2画素分ぶれていることがわかり、ズレ量「+2」と算出される。同様に、第6行はズレ量「+3」、第7行はズレ量「+3」、第8行はズレ量「+4」、第9行はズレ量「+4」とそれぞれ算出される。なお、第3行はト列の右隣のチ列等には「1」はないので、ズレ量は「+0」となる。また、第5行については、マーカ像Pm(中央ガイドMb)を構成する横棒部分Pmrによって、全ての列に「1」が入っているので、当該第5行については、ズレ量は算出することはできない。
このような処理を、各行(第2行〜第9行)ト列の左隣のヘ列についても行い、ズレ量が算出された場合には、ズレ量「−1」等とする。ローリングシャッター方式においては左右両方向に像ぶれを起こすことは考え難いが、左(へ列方向)、右(チ列方向)のいずれかの方向に像ぶれを起こす可能性があるので、両方向についてズレ量を算出しズレ方向を決定する。
ステップS109によりズレ量算出処理が完了すると、続くステップS111により画像補正処理が行われる。この処理は、前述した画像補正処理40dに相当するもので、ズレ量算出処理により算出されたズレ量およびズレ方向に基づいてコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データによるコード像Pcを、本来のコード像Pcの画像データ(所定位置)に戻す。
即ち、ステップS109により得られた各行のズレ量分だけズレ方向と反対側に戻す。例えば、図6(A) に示す例では、第2行のズレ量は「+1」であるから、1画素分マイナス側、つまり左側に戻す。第3行〜第9行についても、同様にそれぞれのズレ量分だけ左側に戻す。これにより、図6(B) に示すように、本来の十字形状をなす中央ガイドMbに補正される。なお、図6の例では、マーカ像Pmについて補正したが、コード像PcについてもステップS111による画像補正処理を施すことで、像ぶれのない本来のコード像Pcに補正することが可能となる。
ステップS111によりコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに格納された画像データに画像補正処理が施されると、続くステップS113によりデコード処理が行われる。この処理は、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに格納された、コード像Pcおよびマーカ像Pmのうち、コード像Pcだけを対象にするが、メモリ35上では両者が重複して存在しているため、例えば、グレースケール等によるフィルタリング処理によって色の明度差でコード像Pcとマーカ像Pmとを選択する。
そして、コード像Pcが2次元コードQ(例えばQRコード)であれば、コード像Pcのうち、マーカ像Pmと重複していた部分は、コードが存在しなくても所定の誤り訂正処理によってリカバリできるので、通常の2次元コードQと同様のデコード処理を行う。また、コード像Pcが1次元コード(例えばバーコード)であれば、コード像Pcのうち、マーカ像Pmと重複していていない部分について、1次元コードと同様のデコード処理を行う。1次元コードの場合には、コード像Pcとマーカ像Pmとが重複していないラインを選択してデコードしても良い。
ステップS113によるデコード処理が終わると、続くステップS115ではデコードが成功したか否かを判断する処理が行われる。即ち、ステップS113によるデコード処理が誤り訂正処理によっても訂正できない場合や、パリティチェック(チェックキャラクタ)エラーに該当する場合等については、再度、2次元コードQ等の情報コードを読み取る必要があることから、その場合にはステップS115による判断処理を「No」としてステップS101に処理を移行する。一方、デコード処理が正常に終了している場合には、「Yes」になるので、当該手ぶれ補正処理を終了する。
このように本実施形態に係る2次元コードリーダ10では、画像蓄積処理40aにより、受光センサ23から出力されたコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データ(画像情報)をローリングシャッタ方式で取り込んでメモリ35のコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積し、このコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積されたコード像Pcおよびマーカ像Pmの画像データ(画像情報)からマーカ像Pmをマーカ像取得処理40bにより判別して取得し、メモリ35のマーカ像画像情報格納領域35bに格納する。そして、マーカ像取得処理40bにより取得されたマーカ像Pmに基づいてマーカ像Pmの基準位置の画像データ(所定位置)に対する当該マーカ像Pmの、2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向をズレ量算出処理40cにより算出し、ズレ量算出処理40cにより算出されたズレ量およびズレ方向に基づいてコード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データ(画像情報)によるコード像Pcを画像補正処理40dにより所定位置に戻す。
これにより、例えば、作業者の手ぶれによって、コード像・マーカ像画像情報格納領域35aに蓄積された画像データ(画像情報)によるコード像Pcに像ぶれが発生しても、ズレ量算出処理40cにより算出されたズレ量およびズレ方向に基づいて画像補正処理40dにより本来のコード像Pcの画像データ(所定位置)に戻すことが可能になるので、像ぶれを防止することができる。
そして、マーカ像取得処理40b、ズレ量算出処理40cおよび画像補正処理40dは、画像蓄積処理40aが有する情報処理機能、即ち制御回路40(CPU、半導体メモリ等)により提供される機能により実現されているので、[背景技術]の欄で述べた特許文献1、2による開示技術のように機械的、電気的な構成部品を追加することなく、既存の画像蓄積処理40aが有する情報処理機能を用いて像ぶれを防止することができる。したがって、製品コストの上昇、故障率の増大や装置の大型化等を招くことなく、手ぶれを補正することができる。
次に、ズレ量算出処理40cの改変例1を図7に基づいて説明する。
図7(A) に示すように、改変例1のズレ量算出処理40c’では、「ズレ部分検出処理」と「ズレ範囲判定処理」とを備える。ズレ部分検出処理では、マーカ像Pmの行方向成分のズレ部分(第4行チ列、第6行チ列、第6行リ列、第6行ヌ列、第7行チ列、第7行リ列、第7行ヌ列、第8行チ列、第8行リ列、第8行ヌ列、第8行ル列、第9行チ列、第9行リ列、第9行ヌ列、第9行ル列)を検出し、この検出されたズレ部分が占めるズレ範囲αをズレ範囲判定処理により判定する。
そして、図7(B) に示すように、このズレ範囲αおよびズレ範囲αの外周辺範囲βについてズレ量およびズレ方向を算出する。このズレ量およびズレ方向の算出は、前述のズレ量算出処理40cと同様に行われる。
これにより、マーカ像Pmの行方向成分がズレていない部分(1行イ列〜1行カ列、2行イ列〜2行カ列)については、ズレ量算出処理40cにより検出されないので、ズレ範囲αに含まれることはなく、ズレ量およびズレ方向の算出対象にならない。このため、ズレ量算出処理40cでは、このようなズレのない部分を除いてズレ量およびズレ方向の算出を行うことから、マーカ像画像情報格納領域35bに蓄積された画像データ(画像情報)のすべてについてズレ量およびズレ方向を算出する場合に比べて当該ズレ量算出処理40c’の速度を向上することができ、また処理負荷を軽減することができる。したがって、手ぶれ補正の高速化が可能になる。
続いて、ズレ量算出処理40cの改変例2を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、改変例2のズレ量算出処理40c”では、m行n列の2次元配列を構成する行のうち、第3行〜第8行(複数行)を飛ばして第2行と第9行と(所定の2行以上)についてズレ量を算出し、これら第2行と第9行のズレ量に基づいて、飛ばした第3行〜第8行のズレ量を算出する。例えば、第2行のズレ量は「+1」であるのに対し第9行のズレ量は「+5」であるから、これらの平均値((+1+5)/2=+3)等から補正値を求める。
これにより、飛ばした第3行〜第8行については、ズレ量を直接的に算出することなく、第2行と第9行について得られたズレ量に基づいて間接的にズレ量を算出することから、マーカ像画像情報格納領域35bに蓄積された画像データ(画像情報)のすべての行についてズレ量およびズレ方向を算出する場合に比べて当該ズレ量算出処理40c”の速度を向上することや、制御回路40の負荷を軽減することができる。したがって、手ぶれ補正の高速化が可能になる。
なお、本実施形態では、受光センサ23の露光にローリングシャッター方式を採用しているため、像ぶれ(手ぶれ)の最小値は第2行(=最上行+1)行になり、像ぶれ(手ぶれ)の最大値は第m行(最下行)となることから、図8に示す例では、第2行と第9行の2行を選択した。精度を高めるため、図8に示す例では、例えば、第2行と第6行と第9行の3行を選択して良い。
上述した実施形態では、マーカ像Pmの太さを1画素相当の場合を例示して説明したが、本発明では、マーカ像Pmの太さを2画素相当や3画素相当にしても、上述した各例示と同様の作用および効果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る2次元コードリーダのハウジング等の構成概要を示す部分縦断面図である。 本発明の実施形態に係る2次元コードリーダの回路部の構成概要を示すブロック図である。 図3(A) は、マーカ光が示す読取可能エリア内に2次元コードが入った一例を示す説明図で、図3(B) は、受光センサの受光面に結像したマーカ像の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る2次元コードリーダの制御回路により実行される画像補正処理、マーカ像取得処理、ズレ量算出処理、画像補正処理の関係を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る2次元コードリーダによる手ぶれ補正処理の流れを示すフローチャートである。 受光センサの受光面に結像したマーカ像をメモリ上に展開したイメージ図で、図6(A) は像ぶれ(手ぶれ)が発生している例、図6(B) は図6(A) の像ぶれ(手ぶれ)を補正した後の例である。 受光センサの受光面に結像したマーカ像(線幅1画素)をメモリ上に展開したイメージ図で、図7(A) は像ぶれ(手ぶれ)が発生している範囲を切り出す前を示すもの、図7(B) は像ぶれ(手ぶれ)が発生している範囲を切り出した後の例図7(A) の像ぶれを補正した後を示すものである。 受光センサの受光面に結像したマーカ像(線幅1画素)をメモリ上に展開したイメージ図で、第2行のズレ量と第9行のズレ量とから、他の行(第3行〜第8行)のズレ量を推定して補正する場合を示す説明図である。
符号の説明
10…2次元コードリーダ(光学情報読取装置)
20…回路部
21…照明光源
22…受光素子
23…受光センサ
23a…受光面
25…マーカ光源
27…結像レンズ(結像光学系)
35…メモリ(画像情報蓄積手段、マーカ像取得手段、ズレ量算出手段、画像補正手段)
35a…コード像・マーカ像画像情報格納領域(画像情報蓄積手段)
35b…マーカ像画像情報格納領域(マーカ像取得手段)
40…制御回路(画像情報蓄積手段、マーカ像取得手段、ズレ量算出手段、画像補正手段)
40a…画像蓄積処理(画像情報蓄積手段)
40b…マーカ像取得処理(マーカ像取得手段)
40c…ズレ量算出処理(ズレ量算出手段)
40d…画像補正処理(画像補正手段)
Lf…照明光
Lr…反射光
Ma…視野ガイド
Mb…中央ガイド
Mf…マーカ光
Mr…マーカ反射光
Pc…コード像
Pm…マーカ像
Q…2次元コード(情報コード)
R…読取対象物
m…行(2次元配列の行)
n…列(2次元配列の列)

Claims (6)

  1. 情報コードに照射し得る照明光を発光可能な照明光源と、
    前記照明光源から前記情報コードに照射されて反射した反射光を受光可能な受光素子を2次元に配列して受光面を形成する受光センサと、
    前記照明光の照射可能範囲内の所定位置を示し得るマーカ光で、前記情報コードに照射されて反射したマーカ反射光が前記受光素子の2次元配列の列方向の成分を有するマーカ光を発光可能なマーカ光源と、
    前記反射光による前記情報コードのコード像および前記マーカ反射光によるマーカ像を前記受光センサの受光面に結像可能な結像光学系と、
    情報処理機能を有する画像情報蓄積手段であって、前記受光センサから出力された前記コード像および前記マーカ像の画像情報を、当該情報処理機能によりローリングシャッタ方式で取り込み蓄積可能な画像情報蓄積手段と、
    前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像および前記マーカ像の画像情報から前記マーカ像を判別して取得可能なマーカ像取得手段と、
    前記マーカ像取得手段により取得されたマーカ像に基づいて、前記所定位置に対する当該マーカ像の、前記2次元配列の行方向のズレ量およびズレ方向を算出可能なズレ量算出手段と、
    前記ズレ量算出手段により算出された前記ズレ量および前記ズレ方向に基づいて、前記画像情報蓄積手段に蓄積された画像情報による前記コード像を前記所定位置に戻す画像補正手段と、を備え、
    前記マーカ像取得手段、前記ズレ量算出手段および前記画像補正手段は、前記画像情報蓄積手段が有する前記情報処理機能により実現されていることを特徴とする光学情報読取装置。
  2. 前記ズレ量算出手段は、
    前記マーカ像の行方向成分のズレ部分を検出可能なズレ部分検出手段と、
    前記ズレ部分検出手段により検出された前記ズレ部分が占めるズレ範囲を判定可能なズレ範囲判定手段と、を備え、
    前記ズレ範囲判定手段により判定されたズレ範囲およびその外周辺範囲について前記ズレ量および前記ズレ方向を算出することを特徴とする請求項1記載の光学情報読取装置。
  3. 前記ズレ量算出手段は、前記2次元配列を構成する行のうち、複数行を飛ばして所定の2行以上についてズレ量を算出し、これら2行以上のズレ量に基づいて、前記飛ばした複数行のズレ量を算出することを特徴とする請求項1または2記載の光学情報読取装置。
  4. 前記マーカ像取得手段は、前記反射光の成分と前記マーカ反射光の成分との相違から前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像から前記マーカ像を判別することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学情報読取装置。
  5. 前記マーカ像取得手段は、前記反射光の輝度と前記マーカ反射光の輝度との相違から前記画像情報蓄積手段に蓄積された前記コード像から前記マーカ像を判別することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学情報読取装置。
  6. 前記マーカ光は、前記情報コード上でほぼ十字形状を形成し得るように照射されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学情報読取装置。
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