JP2007086531A - 帯電部材、帯電装置および画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、帯電装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 像担持体表面のフィルミングを除去することができ、像担持体を帯電させる際に必要な電荷量を増大させることなく、像担持体を安定して帯電させることができる帯電部材を提供する。
【解決手段】 像担持体に当接して像担持体を帯電させる帯電部材1の少なくとも像担持体に当接する表面部を、導電性材料から成る導電性研磨剤3および非導電性材料から成る非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5を含有する材料により構成することによって、像担持体表面を研磨し、像担持体表面に固着するトナーなどのフィルミングを除去することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯電部材、帯電装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いる画像形成装置は、一般に、回転する像担持体である感光体と、その周りに配置される帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段およびクリーニング手段とを含んで構成される。帯電手段は、感光体の表面を均一に帯電する。露光手段は、帯電された感光体表面に画像情報に応じた光を露光して帯電領域と非帯電領域を形成し、感光体表面に静電潜像を形成する。現像手段は、現像剤中に含まれるトナーを攪拌して摩擦帯電させ、該摩擦帯電させたトナーを感光体表面に形成された静電潜像に付着させることによってトナー像を形成する。転写手段は、トナーと逆極性の電荷を紙などの記録媒体に与えることによってトナー像を記録媒体上に転写させる。定着手段は、加熱手段および加圧手段を用いることなどによって、記録媒体上に転写されるトナーを定着させる。クリーニング手段は、記録媒体に転写されずに感光体表面に残留するトナーを回収する。このように構成される画像形成装置によって、記録媒体上に所望の画像が形成される。
このような画像形成装置で用いられるトナーは、少なくとも結着樹脂および着色剤を含有する組成物である。結着樹脂は、それ自身では成型できない着色剤などを結着樹脂中に分散させ、成型するための樹脂である。着色剤は、有機または無機の顔料、染料などの色材である。トナーは、たとえば、粉砕法、懸濁重合法、乳化重合法などの方法によって製造される。
画像形成装置に搭載される定着手段としては、前述のように、加熱ローラなどの加熱手段および加圧ローラなどの加圧手段によってトナー像を定着する熱圧着方式を用いるものが一般的である。このような定着手段は、加熱ローラと加圧ローラとが圧接されて形成されるニップ部をトナー像の転写された記録媒体が通過する際、該トナー像が転写される記録媒体を加熱および加圧することによって記録媒体上にトナー像を定着させる。
このような定着手段では、加熱ローラとトナー像との離型性を高めるために加熱ローラにシリコーンオイルなどが塗布されるけれども、最近では、トナーにワックス成分を含有させることにより加熱ローラとトナー像との離型性を確保し、加熱ローラへのオイルの塗布を行わないオイルレス定着を用いるものが主流である。オイルレス定着を用いると、加熱ローラからの熱により蒸発するオイルの蒸気により露光手段の光学系に異物が付着するのを防止できるので、光学系への異物付着による形成画像への白筋の発生を防止することができる。また、オイルが記録媒体および定着されるトナー像に付着することにより、形成画像が過剰な光沢を有することを防止できる。さらに、オイルの補充が不要であるとともに、定着手段の寿命が向上するという利点を有する。
また、定着手段には、加熱ローラを加熱する手段としてヒータなどの加熱装置を用いることによって消費電力が大きくなり、その消費電力が画像形成装置における全消費電力のうちの半分以上を占めるという問題がある。近年、地球温暖化対策として省エネルギー化が志向され、電子写真方式を用いる画像形成装置においても、トナー像を記録媒体に定着させる際の消費電力を低減することが求められる。このことから、熱圧着方式を用いる定着手段として、ヒータなどの加熱装置による加熱ローラの加熱温度を低下させるものが望まれている。
このような、より低温でトナー像を定着させる定着手段が搭載される画像形成装置には、低温定着可能なトナーを用いる必要がある。低温定着可能なトナーは、たとえば、結着樹脂として軟化点、ガラス転移点がより低いものを用いることにより製造される。
ここで、近年用いられるトナーは、高画質化のために、たとえば10μm以下に小粒径化されている。このため、転写手段により感光体表面のトナー像を転写した後、感光体表面に残留するトナーをクリーニングブレードなどのクリーニング手段で掻取って除去する際、クリーニングブレードによっても掻取り切れないトナーが感光体表面に残留する頻度が高くなる。クリーニングブレードによっても掻取れなかった残留トナーは、感光体とクリーニングブレードとの摩擦によって溶融し、感光体表面にトナーなどが固着したフィルミングを発生する。このようなフィルミングは、一旦形成されてしまうと、クリーニングブレードなどのクリーニング手段によって除去することは非常に困難である。
上記のようなフィルミングは、低温定着可能なトナーを用いる場合、結着樹脂の軟化点、ガラス転移点が低くなるので、特に起こりやすい。また、オイルレス定着を用いる場合、トナーがワックス成分を含み、一般的に結着樹脂よりも軟化点およびガラス転移点の低いワックス成分が感光体とクリーニングブレードとの摩擦によって溶融しやすいので、フィルミングを一層発生させやすくなる。感光体表面に発生するフィルミングは、感光体の帯電性能、転写性能を低下させ、画像むらなどを発生させるので、形成画像の高画質化を阻害する。
したがって、このような感光体表面に発生するフィルミングを除去することが望まれる。フィルミングを除去する手段は、フィルミングを生じさせる原因となるクリーニング手段と、感光体を帯電させる帯電手段との間に配置されることが好ましいけれども、フィルミングを除去する手段を新たに設置することは、部品数増加によるコストの増大、装置の大型化を招来する。このため、感光体に接触して帯電させる帯電手段に感光体表面に発生したフィルミングを除去する効果が期待されるもの(たとえば、特許文献1参照)、感光体に接触して帯電させる帯電手段に感光体表面に発生したフィルミングを除去する機能を担わせるもの(たとえば、特許文献2参照)がそれぞれ提案されている。
ここで、感光体の表面を均一に帯電する帯電手段には、非接触方式を用いるものと接触方式を用いるものとがある。非接触方式を用いる帯電手段は、たとえばコロナ放電などによって感光体表面を帯電する手段である。非接触方式を用いる帯電手段によれば、低コストで感光体を帯電させることができるけれども、放電によってオゾンが発生し、発生したオゾンが感光体を酸化させることによって感光体の感度低下、帯電性能の劣化を生じさせるという問題がある。また非接触方式を用いる帯電手段は帯電効率が悪く、高電荷を付与する必要があるので、装置が大型化してしまうなどの問題がある。
接触方式を用いる帯電手段は、たとえば帯電ローラ、帯電ブラシなどの帯電部材を感光体に直接接触させて感光体表面を帯電する手段である。接触方式を用いる帯電手段は、非接触方式を用いる帯電手段と比べてオゾンの発生量が少なく、高電荷を付与する場合であっても装置が大型化しないという利点を有する。さらに接触方式を用いる帯電方式は、長期にわたって、たとえば使用環境の変化などがあっても安定して感光体を帯電させることができ、また、帯電むらが少なく感光体の表面を均一に帯電させることができるので、特に高速機(たとえば、1分間の画像形成処理能力が45枚程度)の画像形成装置に好適に用いられる。特許文献1および2に開示される帯電手段についても、このような接触方式が用いられる。
特許文献1では、導電性の芯金の周囲に弾性層および抵抗層を形成し、抵抗層として導電性フィラーを含有させたものを用い、抵抗層の比摩耗量を5.0×10−4(mm/N・km)以上とした帯電ローラを含む帯電手段が開示される。特許文献2では、導電性の芯金の周囲に弾性層、抵抗層、保護層を順次積層し、保護層の表面に、たとえば重量平均粒径が5μm以下のチタン酸ストロンチウムなどの鉱物微粉体を付着させた帯電ローラを含む帯電手段が開示される。
特許文献1および2に開示される帯電手段によれば、感光体を帯電させる際に帯電ローラと感光体とが接触し、帯電ローラの表面部に形成される導電性フィラーを含む層または保護層の上に付着される鉱物微粉体により、感光体表面を研磨し摩耗させることができるので、感光体表面に発生するフィルミングを除去することができるとされる。
しかしながら、特許文献1および2に開示の帯電手段には、次のような課題がある。特許文献1に開示される帯電手段は、上記のように感光体表面を研磨することもできるけれども、本来の目的は感光体表面に残留したトナーが帯電ローラに付着することによる帯電むらを防止するために帯電ローラ自体を研磨するように提案されたものである。このため、帯電ローラが感光体よりも研磨されやすく、フィルミングを除去できるほど感光体を研磨できる能力を帯電ローラに持たせることが困難である。
特許文献2に開示される帯電手段は、感光体表面を磨耗させることによって、感光体表面のフィルミングを除去することができる。しかしながら、鉱物微粉体として、たとえばチタン酸ストロンチウムを用いる場合、付与される電荷、環境温度などにより抵抗が変化するというチタン酸ストロンチウム特有の電気特性により、帯電手段としての帯電安定性が低下する。また、チタン酸ストロンチウム以外の鉱物微粉体として、特許文献2に開示されるような非導電性の材料を用いることは、感光体の研磨性能を高める点では好ましいけれども、帯電ローラ自体の抵抗値を高めることとなる。このため、感光体を帯電させる際に必要な帯電ローラに付与する電荷量を大きくする必要がある。
特開2000−75595号公報 特開2001−117319号公報
本発明の目的は、像担持体表面のフィルミングを除去することができるとともに、像担持体を帯電させる際に必要な電荷量を増大させることなく、像担持体を安定して帯電させることができる帯電部材および帯電装置ならびに画像形成装置を提供することである。
本発明は、像担持体に形成される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成し、トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられ、像担持体に当接して像担持体を帯電させる帯電部材であって、
少なくとも像担持体に当接する表面部が、導電性材料から成る導電性研磨剤および非導電性材料から成る非導電性研磨剤を含む混合研磨剤を含有する材料から成ることを特徴とする帯電部材である。
また本発明は、前記像担持体に当接する表面部は、
結合剤に混合研磨剤が含有される複合材料から成ることを特徴とする。
また本発明は、混合研磨剤は、
結合剤100重量部に対して、2重量部以上60重量部以下の範囲の重量比で含有されることを特徴とする。
また本発明は、混合研磨剤における導電性研磨剤の重量配合率は、
10%以上90%以下であることを特徴とする。
また本発明は、非導電性研磨剤は、
像担持体の表面部の硬度よりも高い硬度を有することを特徴とする。
また本発明は、非導電性研磨剤は、
酸化チタン、ポリアミド、ウレタン−シリコーン共重合体のうちの少なくとも1種の材料から成ることを特徴とする。
また本発明は、前記のいずれか1つに記載の帯電部材と、
帯電部材に電荷を与える電荷付与手段とを備えることを特徴とする帯電装置である。
また本発明は、像担持体と、
前記記載の帯電装置と、
像担持体に担持される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段と、
トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する転写手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、像担持体に当接して像担持体を帯電させる帯電部材の少なくとも像担持体に当接する表面部が、導電性材料から成る導電性研磨剤および非導電性材料から成る非導電性研磨剤を含む混合研磨剤を含有する材料から構成される。このような帯電部材は、像担持体に当接することにより像担持体表面を研磨し、像担持体表面に固着するトナーなどのフィルミングを除去することができる。また、フィルミングは、先に発生したフィルミングに残留トナーがさらに固着することによって発生することが多いけれども、像担持体表面を常に清浄化されたフレッシュな状態に保持することができ、先に発生したフィルミングを存在させることがないので、像担持体への新たなフィルミングの発生を防止することができる。また、混合研磨剤中に非導電性研磨剤が含有されることによって、像担持体に対する研磨効率である研磨性を向上させることができ、導電性研磨剤が含有されることによって、非導電性研磨剤の存在により増大する帯電部材としての抵抗値を小さくすることができるので、像担持体を帯電させる際に必要な電荷量を増大させることなく、安定して像担持体を帯電させることができる。
また本発明によれば、像担持体に当接する表面部は、結合剤に混合研磨剤が含有される複合材料から構成される。結合剤に混合研磨剤が含有される複合材料が像担持体を研磨する材料として備えられると、帯電部材の像担持体に当接する表面部よりも内側の部分、たとえば、帯電部材が芯金の周囲に形成される弾性層と、弾性層の上に形成される前記複合材料からなる層とによって形成される場合、弾性層から混合研磨剤が長期使用などによって脱離することを防止できる。したがって、帯電部材の寿命が短縮されることなく、また長期にわたって像担持体の表面を研磨することができ、フィルミングの除去およびフィルミングの発生防止効果を得ることができる。
また本発明によれば、混合研磨剤は、結合剤100重量部に対して、2重量部以上60重量部以下の範囲の重量比で含有される。混合研磨剤がこのような重量比で含有されると、像担持体に対する研磨性を低下させることなく、帯電部材の像担持体に当接する表面部よりも内側の部分から混合研磨剤が長期使用などによって脱離することを防止できる。
また本発明によれば、混合研磨剤における導電性研磨剤の重量配合率は、10%以上90%以下である。導電性研磨剤の重量配合率をこのような範囲とすることにより、非導電性研磨剤の存在により増大する恐れのある帯電部材としての抵抗値を、好適な値とすることができる。
また本発明によれば、非導電性研磨剤は、像担持体の表面部の硬度よりも高い硬度を有する。このことにより、帯電部材の像担持体に対する研磨性を一層向上させることができ、像担持体を一層効率よく清浄化することができる。
また本発明によれば、非導電性研磨剤は、酸化チタン、ポリアミド、ウレタン−シリコーン共重合体のうちの少なくとも1種の材料から成る。このような材料を用いることによって、像担持体に対する研磨性に優れ、像担持体を充分に清浄化することができる帯電部材が得られる。
また本発明によれば、上記のような帯電部材と、帯電部材に電荷を与える電荷付与手段とを備える帯電装置が提供される。このような帯電装置では、像担持体に当接して設けられる帯電部材が、像担持体表面に固着するフィルミングの除去効果および像担持体への新たなフィルミングの発生防止効果を有するので好ましい。また、帯電部材が好適な抵抗値を有するので、像担持体を帯電させる際に要する電荷付与手段からの電荷量を増大させることがない。
また本発明によれば、像担持体と、前記記載の帯電装置と、像担持体に担持される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段と、トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する転写手段とを備える画像形成装置が提供される。このような画像形成装置では、帯電部材により、像担持体が常に清浄化される状態に保持されるので、像担持体の帯電性能および転写性能の低下が防止され、長期にわたって画像むらなどのない高画質な画像を形成することができる。
図1は本発明の実施の一形態である帯電部材1を軸線に垂直な切断面から見たときの構成を概略的に示す断面図であり、図2は図1に示す帯電部材1を、軸線を含む切断面から見たときの断面図であり、図3は図2に示す帯電部材1の研磨層2の一部を拡大して示す拡大断面図である。なお、図3において、導電性研磨剤3と非導電性研磨剤4とを異なるハッチングを付して示す。右下がりの斜線で示すものが導電性研磨剤3であり、右上りの斜線で示すものが非導電性研磨剤4である。
帯電部材1は、像担持体に形成される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成し、トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられ、像担持体に当接して像担持体を帯電させる部材であって、少なくとも像担持体に当接する表面部が、導電性材料から成る導電性研磨剤3および非導電性材料から成る非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5を含有する材料から成ることを特徴とする。
本実施形態の帯電部材1は、導電性の円柱形状または円筒形状の部材からなる芯金6と、芯金6の周方向全周にわたって芯金6を覆うように設けられる弾性層7と、像担持体に当接する表面部に形成される層であって、導電性材料から成る導電性研磨剤3および非導電性材料から成る非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5を含有する材料から成る研磨層2とを含んで構成される。帯電部材1は、芯金6の軸線まわりに回転駆動可能に構成され、像担持体表面に当接して像担持体を帯電させる帯電ローラである。以後、帯電部材1を帯電ローラ1とも称する。
芯金6は、電荷が付与されるたとえば直径8mmの円柱形状の導電性支持部材である。芯金6は、たとえば、ステンレス鋼、鉄製の丸棒に無電解ニッケルめっきを施したものなどを用いることができる。芯金6に電荷が付与されることにより、帯電ローラ1に当接して設けられる像担持体を帯電することができる。
芯金6の周方向全周にわたって芯金6を覆うように設けられる弾性層7は、芯金6の軸線方向の両端部間の中間部を半径方向外方から芯金6を覆うように形成される。なお、弾性層7は芯金6の軸線方向の両端部を覆うように設けられてもよい。弾性層7は、たとえば厚み3mmの導電性の弾性材料から成る層である。弾性層7は、たとえば、カーボンブラック、金属などの導電性制御剤を含む、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴムなどの材料から構成される。
研磨層2は、導電性材料から成る導電性研磨剤3および非導電性材料から成る非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5を含む混合研磨剤5を含有する。なお、本発明における導電性材料とは、体積固有抵抗が10Ωcm以上10Ωcm未満の材料であり、非導電性材料とは、体積固有抵抗が10Ωcm以上の材料である。
導電性研磨剤3としては、上記のような体積固有抵抗を有する導電性材料であれば特に限定されることなく、たとえば、マグネタイト(Fe)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化マグネシウム(MgO)、グラファイト、カーボンブラックなどの粒子を用いることができる。このような粒子としては、像担持体表面を均一に研磨することができる球形のものが好ましいけれども、粒径や含有量に応じて異型化または針状のものを好適に選択することができる。
導電性研磨剤3として用いられる粒子が略球形状のものである場合、粒径D1としては特に限定されないけれども、10nm以上10μm以下であるものが好ましく、0.1μm以上5μm以下であることがさらに好ましい。導電性研磨剤3を構成する導電性材料の粒子の粒径D1が10nm未満であると、粒子が小径であるので凝集しやすく、研磨層2中での導電性研磨剤3の分散が不均一になり、像担持体への均一な帯電性を得られない恐れがある。粒径D1が10μmを超えると、帯電ローラ1が像担持体に当接する際、導電性研磨剤3によって像担持体が傷つけられて像担持体表面が荒らされ、ハーフトーン画像の濃度の均一性が低下する恐れがある。
非導電性研磨剤4としては、上記のような体積固有抵抗を有する非導電性材料を用いることができ、像担持体の表面部の硬度よりも高い硬度を有するものを特に好ましく用いることができる。このことにより、帯電ローラ1の像担持体に対する研磨性を一層向上させることができ、像担持体を一層効率よく清浄化することができる。
像担持体の表面部の硬度よりも高い硬度を有する非導電性研磨剤4としては、たとえば、酸化チタン、ナイロン(商標名)などのポリアミド、ウレタン−シリコーン共重合体などが好ましく用いられる。さらに、酸化チタンとしては、比較的高い硬度を有するルチル型の二酸化チタン(TiO)が特に好ましく用いられる。ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などが特に好ましく用いられる。ウレタン−シリコーン共重合体としては、ダイアロマーSP(大日精化工業(株)製)などが特に好ましく用いられる。
本実施形態では、非導電性研磨剤4として、前述のような体積固有抵抗を有する非導電性材料の粒子を用いる。非導電性材料の粒子の粒径D2としては、10nm以上10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上5μm以下であることがさらに好ましい。非導電性材料の粒子の粒径D2が10nm未満であると、帯電ローラ1を像担持体に当接させても、非導電性研磨剤4によって像担持体上にトナーなどが固着するフィルミングを充分に除去できない恐れがある。粒径が10μmを超えると、帯電ローラ1が像担持体に当接する際、非導電性研磨剤4によって像担持体が傷つけられ、像担持体表面が荒らされてハーフトーン画像の濃度均一性が低下する恐れがある。
このような導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5において、導電性研磨剤3の重量配合率は、導電性研磨剤3の体積固有抵抗と非導電性研磨剤4の体積固有抵抗とのそれぞれの値、像担持体表面部を構成する材料、帯電ローラ1と像担持体との接触圧力、帯電ローラ1および像担持体の回転速度などにもよるけれども、10%以上90%以下であることが好ましく、30%以上70%以下であることがより好ましい。導電性研磨剤3の重量配合率が50%であることが最も好ましい。
導電性研磨剤3の重量配合率が10%未満であると、導電性研磨剤3に対する非導電性研磨剤4の配合率が高くなり過ぎて帯電ローラ1の抵抗値が高くなり、特に低温低湿環境(たとえば、温度5℃湿度15%RH(Relative Humidity))において像担持体を帯電させる際に必要な帯電ローラ1に付与する電荷量を大きくする必要があるので、消費電力の増大を招来する恐れがある。一方、導電性研磨剤3の重量配合率が90%を超えると、好ましくは像担持体表面の硬度よりも高い硬度を有する非導電性研磨剤4の配合率が導電性研磨剤3に対して低くなり過ぎて、像担持体表面のフィルミングを除去できるほどの研磨性を得られない恐れがあり、また、特に高温高湿環境(たとえば、温度35℃湿度85%RH)において、像担持体への電荷のリークを発生する恐れがある。
本実施形態では、このような導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5は、結合剤8に含有され、複合材料として研磨層2を形成する。導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4が結合剤に含有されずに弾性層7表面に形成するとき、混合研磨剤5が研磨層2の下層の弾性層7から脱離する恐れがあるけれども、混合研磨剤5を結合剤8に含有させることによってこれを防止でき、帯電ローラ1を長寿命化することができる。
結合剤8に使用可能な材料としては、導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4を、研磨層2の下層の弾性層7に対して結着させることができるとともに、結合剤8中で導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4を分散させることができるものであれば特に限定されるものではない。結合剤8としては、公知の樹脂を用いることができ、たとえば、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4を含む混合研磨剤5を結合剤8に含有させる場合、混合研磨剤5は、100重量部の結合剤8に対して、2重量部以上60重量部以下の範囲の重量比で含有されることが好ましい。混合研磨剤5が2重量部未満であると、像担持体に対する研磨性が悪く、像担持体表面のフィルミングを除去できない恐れがある。混合研磨剤5が60重量部を超えると、結合剤8中での混合研磨剤5の含有量が多くなり、結合剤8中での混合研磨剤5の分散性が悪くなるとともに、結合剤8または研磨層2の下層の弾性層7から混合研磨剤5が脱離する恐れがある。さらに、研磨層2による像担持体表面の研磨性が高くなりすぎ、像担持体表面が過剰に磨耗されることによって像担持体の寿命を短縮させる恐れがある。
研磨層2は、導電性研磨剤3、非導電性研磨剤4、結合剤8などの研磨層2構成材料を溶媒に溶解または分散させた研磨層2用塗布液を、たとえばスプレー法、リングコート法、ロールコーティング法、ブレード法、浸漬法などの公知の塗布方法によって芯金6を覆う弾性層7上に均一な厚さで塗布し、その後乾燥させることによって塗膜に含まれる溶媒を除去することにより形成される。溶媒としては、特に限定されるものではなく、たとえば、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、トルエン、キシレンなどの公知の溶媒を用いることができる。
研磨層2の厚みTは、研磨層2中に含まれる導電性研磨剤3の粒径D1および非導電性研磨剤4の粒径D2などにもよるけれども、5μm以上200μm以下となるように形成されることが好ましく、10μm以上50μm以下に形成されることがさらに好ましい。
研磨層2の厚みTが5μm未満であると、研磨層2用塗布液を塗布する際、塗膜の厚みの制御が困難となり乾燥後の研磨層2の厚みTについても均一性が得られなくなるので、帯電ローラ1としての像担持体への帯電性が悪化する恐れがある。また、研磨層2から混合研磨剤5が露出して脱離し易くなったり、研磨層2が弾性層7から剥離して弾性層7が露出し、像担持体への電荷のリークを生じたりする恐れがある。一方、研磨層2の厚みTが200μmを超えると、塗膜の乾燥に長時間を要して乾燥むらが発生しやすくなる恐れがある。乾燥むらが発生すると、研磨層2の厚みTの均一性が得られない恐れがあるとともに、厚みTが不均一となることによって研磨層2中での導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4の分散性が悪化し、像担持体を均一に研磨および帯電することが困難となる恐れがある。
このような芯金6、弾性層7および研磨層2を含んで構成される帯電ローラ1は、帯電ローラ1全体の体積固有抵抗が1×10Ωcm以上1×10Ωcm以下に調整されることが好ましく、5×10Ωcm以上5×10Ωcm以下に調整されることがより好ましい。帯電ローラ1全体の体積固有抵抗の調整は、弾性層7中の導電性制御剤の含有率、研磨層2中の導電性研磨剤3および非導電性研磨剤4の含有率の調整などによって行うことができる。
帯電ローラ1全体の体積固有抵抗が1×10Ωcm未満であると、帯電ローラ1に付与される電荷量が多くなり過ぎて像担持体の帯電電位を必要以上に高くしてしまい、像担持体の表面部にピンホールを発生する恐れがある。体積固有抵抗が1×10Ωcmを超えると、帯電ローラ1に付与される電荷量の絶対値が像担持体を帯電させるために必要な放電開始電荷量の絶対値よりも小さくなり、像担持体を帯電させるためには帯電ローラ1に付与する電荷量を増大させなければならない恐れがある。
このような帯電ローラ1は、芯金6に接続される電荷付与手段により電荷が付与され、像担持体を帯電させることができる。すなわち、帯電ローラ1と電荷付与手段とを含む構成により、像担持体を帯電させる帯電装置が実現される。
帯電ローラ1によれば、像担持体に当接することにより像担持体表面を研磨し、像担持体表面に固着するトナーなどのフィルミングを除去することができる。また、フィルミングは、先に発生したフィルミングに残留トナーがさらに固着することにより発生することが多いけれども、帯電ローラ1を用いることによって、像担持体表面を常に清浄化されたフレッシュな状態に保持することができ、先に発生したフィルミングを存在させることがないので、像担持体への新たなフィルミングの発生を防止することができる。
さらに、混合研磨剤5中に非導電性研磨剤4が含有されることによって、像担持体に対する研磨性を向上させることができる。また、混合研磨剤5中に導電性研磨剤3が含有されることによって、非導電性研磨剤4の存在により増大する帯電ローラ1の抵抗値を小さくすることができるので、像担持体を帯電させる際に必要な電荷量を増大させることなく、安定して像担持体を帯電させることができる。
なお、このような帯電ローラ1は上記の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。たとえば、芯金6と弾性層7との間に帯電ローラ1の抵抗を調整するための抵抗調整層などが形成されてもよく、弾性層7と研磨層2との間に、弾性層7を保護するための保護層などが形成されてもよい。
図4は、図1に示す帯電ローラ1を備える画像形成装置11の構成を概略的に示す図である。画像形成装置1は、像担持体である感光体12と、図1に示す帯電ローラ1と電荷付与手段13とを含んで構成される帯電装置である帯電手段14と、不図示の露光手段と、感光体12に担持される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段15と、トナー像を記録媒体27に転写して記録媒体27に画像を形成する転写手段16と、定着手段17と、クリーニング手段18とを含んで構成される。なお、本実施形態の画像形成装置11は、負に帯電されるトナーとキャリアとを含む二成分現像剤が用いられ、反転現像方式によって画像形成を行う。
感光体12は、不図示の駆動手段により軸線まわりに回転駆動可能に支持される円筒状または円柱状の導電性基体と、導電性基体の表面に形成される有機感光層とを含んで構成される。感光体12には、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、導電性基体であるアルミニウム素管と、アルミニウム素管の表面に形成される有機感光層とを含む、直径30mmの感光体ドラムが用いられる。有機感光層は、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを積層して形成される。有機感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質とを1つの層に含むものであってもよい。
感光体12は、50mm/秒以上500mm/秒以下のプロセススピードで回転されることが好ましい。プロセススピードが50mm/秒未満であると、たとえば単位時間あたりに画像を形成する用紙の枚数である画像形成処理能力が低下する恐れがある。プロセススピードが500mm/秒を超えると、現像手段15から感光体12へのトナーの供給を安定して行うことができず、形成画像に画像かぶりなどを発生する恐れがある。
帯電手段14は、図1に示す帯電ローラ1と、電荷付与手段13とを含んで構成され、感光体12の表面を所定の極性の電位に帯電させる。本実施形態の画像形成装置11において帯電ローラ1は不図示の駆動手段により芯金6の軸線まわりに回転駆動可能に支持され、感光体12と当接して当接部であるニップ部を形成し、このニップ部で感光体12を帯電する。
なお、帯電ローラ1は、軸線周りに回転可能に構成されることに限定されるものではなく、感光体12表面に当接するように固定されて設けられるものであってもよいけれども、感光体12表面のフィルミングを効率よく除去するために、回転駆動可能に構成されることが好ましい。帯電ローラ1が回転駆動可能に構成される場合、その回転速度は、感光体12のプロセススピードにもよるけれども、感光体12のプロセススピードが上記のような好ましい範囲である場合、40mm/秒以上550mm/秒以下であることが好ましい。帯電ローラ1の回転速度が40mm/秒未満であると、帯電ローラ1を回転させて研磨効率を向上させる効果が得られない恐れがある。帯電ローラ1の回転速度が550mm/秒を超えると、帯電ローラ1の回転が速くなりすぎ、安定して感光体12を帯電できなくなる恐れがある。
また、帯電ローラ1は、5×10−4N/cm以上1×10−2N/cm以下の線圧で感光体12に当接するように設けられることが好ましい。帯電ローラ1と感光体12との線圧が5×10−4N/cm未満であると、帯電ローラ1と感光体12との接触圧力が小さくなりすぎ、帯電ローラ1による感光体12の研磨が行えない恐れがある。一方線圧が1×10−2N/cmを超えると、帯電ローラ1と感光体12との接触圧力が大きくなりすぎ、感光体12の摩耗速度が速くなり、感光体12が低寿命化する恐れがある。
電荷付与手段13は、本実施形態のように負帯電トナーを用いて反転現像方式によって画像形成を行う場合、トナーと同極性の電荷である負電荷を帯電ローラ1に付与して感光体12をトナーと同じ極性に帯電させる。
不図示の露光手段は、帯電手段14により帯電された感光体12表面に画像情報に対応するレーザ光を照射して静電潜像を形成する。なお、本実施形態のように反転現像方式によって画像形成を行う場合、露光手段は、画像を形成する部分(トナーを付着させ、現像する部分)にレーザ光を照射する。レーザ光の光源には、半導体レーザなどが用いられる。
現像手段15は、現像剤を収容する現像剤収容容器19と、感光体12を臨んで回転自在に設けられる現像ローラ20と、現像剤収容容器19中でトナーおよびキャリアを攪拌する攪拌ローラ21と、現像剤収容容器19にトナーを補給するトナーホッパ22とを含んで構成される。
現像剤収容容器19は、現像剤を収容するための、たとえば硬質の合成樹脂などから成る容器である。現像剤収容容器19は感光体12を臨んで開口部を有し、その開口部から一部が露出する状態で感光体12に対向し、わずかに離間するように現像ローラ20が設けられる。現像ローラ20は、現像剤収容容器19内で軸線まわりに回転可能に支持され、不図示のモータにより回転駆動される。また、現像剤収容容器19内には、トナーおよびキャリアを攪拌する攪拌ローラ21が設けられ、攪拌ローラ21の攪拌によって摩擦帯電されたトナーを担持するキャリアが現像ローラ20に供給される。
現像ローラ20は、図示しないけれども、回転可能な非磁性の現像スリーブと、複数の磁極を有する磁石部材とを含む所謂マグネットローラである。現像スリーブは、アルミニウムなどからなる円筒状部材である。磁石部材は、現像ローラ20に内包され、極性が異なる磁石部材を略交互に周方向に配置して設けられる。現像ローラ20は、その磁力によって現像剤すなわちトナーを担持するキャリアを吸着し、現像スリーブ上に磁気ブラシとよばれる現像剤の穂を形成する。現像ローラ20は、現像スリーブを感光体12と反対方向に回転させることによって、現像ローラ20と感光体12との最近接対向部である現像領域へと現像剤を搬送し、帯電された感光体12の電位と現像ローラ20の電位との差を利用してトナーのみを感光体12に供給し、トナー像を形成する。
トナーホッパ22は、現像剤収容容器19と同様に硬質の合成樹脂からなる中空の容器状部材であるホッパ本体23を有する。ホッパ本体23には、現像剤収容容器19へトナーを補給するための不図示のトナー補給口が形成され、トナー補給口によりホッパ本体23と現像剤収容容器19とが連通される。ホッパ本体23の内部には、トナー補給口付近に設けられるトナー補給ローラ24と、ホッパ本体23の内部に収容されるトナーを攪拌し搬送する攪拌羽根部材25とが、それぞれ回転自在に装着される。
ホッパ本体23の内部に収容されるトナーは、攪拌羽根部材25の回転によって、大きく攪拌されるとともにトナー補給ローラ24に供給される。トナー補給ローラ24は、供給されるトナーを、トナー補給口から現像剤収容容器19内に補給する。なお、トナーホッパ22に対しては、不図示のトナーカートリッジからトナーが補給される。
転写手段16は、本実施形態ではローラ状に形成される転写ローラであり、感光体12に当接しかつその軸線回りに回転駆動可能に設けられる。転写手段16には、不図示の電荷付与手段によりトナーと逆極性の電荷である正電荷が付与され、記録媒体搬送ローラ26によりタイミングを合わせて搬送される紙などの記録媒体27をトナーと逆極性に帯電させる。このことによって感光体12表面に形成されたトナー像を記録媒体27上に静電的に付着させ、転写する。
なお転写手段16は、上記のような転写ローラを用いる構成に限定されることなく、たとえば、転写ローラに代えて、ベルト状に形成される転写ベルトを備える構成であってもよい。また転写手段16は、直接記録媒体27にトナー像を転写する接触転写方式を用いる転写手段に限定されることなく、転写ベルトにトナー像を転写し、該トナー像が転写された転写ベルト上のトナー像を記録媒体27に転写する中間転写方式を用いる転写手段であってもよい。
定着手段17は、加熱ローラ28および加圧ローラ29を含んで構成される熱圧着方式を用いる定着手段である。加熱ローラ28は、記録媒体27のトナー像が転写された面に接触するように設けられ、加熱ローラ28を加熱する手段である加熱ランプ30を内部に備える。加熱ローラ28は、加熱ランプ30によって予め定められる温度に加熱される。
定着手段17は、転写手段16によってトナー像が転写される記録媒体27を、記録媒体案内部材31により加熱ローラ28と加圧ローラ29との当接部に供給し、加熱ローラ28および加圧ローラ29によって加熱および加圧してトナー像を記録媒体27に定着する。トナー像が定着される記録媒体27は、加熱ローラ28および加圧ローラ29に狭持され、加熱ローラ28および加圧ローラ29の回転によって搬送され、不図示の排紙ローラにより画像形成装置11外に排出される。
クリーニング手段18は、弾性材料からなるブレードであって、感光体12表面に残留するトナーを掻取るクリーニングブレード32と、クリーニングブレード32によって掻取られるトナーを回収するトナー回収容器33とを含んで構成される。このようなクリーニング手段18によって、トナー像が記録媒体27に転写された後に感光体12表面に残
留するトナーを除去する。
画像形成装置11では、感光体12の表面が帯電手段14によって帯電され、露光手段から露光が行われて、感光体12表面に静電潜像が形成される。露光手段によって形成される静電潜像は、現像手段15から供給されるトナーによって現像され、感光体12表面にトナー像が形成される。このトナー像は、転写手段16によって記録媒体27上に転写される。転写手段16によって記録媒体27上に転写されたトナー像は、定着手段17にて定着される。記録媒体27へのトナー像転写後、感光体12は、クリーニング手段18により残留トナーの除去が行われる。この一連の操作が繰返し実行されることによって、画像を形成することができる。
画像形成装置11によれば、クリーニングブレード32によっても掻取り切れないトナーおよび主に感光体12とクリーニングブレード32との間で摩擦により溶融し感光体12表面に固着するトナーなどを含むフィルミングを、感光体12と当接状態にある帯電ローラ1によって除去することができるので、感光体12が常に清浄化される状態に保持される。このため、感光体12表面にフィルミングが発生することにより生じる感光体12の帯電性能および転写性能の低下が防止され、長期にわたって画像むらなどのない高画質な画像を形成することができる。
なお、帯電ローラ1によって除去されたフィルミングは、再度感光体12に付着し、現像剤収容容器19に回収されて現像に用いられる恐れがあるけれども、除去されるフィルミングは微々たる量である。したがって、感光体12にフィルミングが付着しても、帯電不良、露光不良、現像不良などの問題を生じるほどのものではない。また、現像剤収容容器19に回収されるフィルミングが感光体12に再度付着することにより新たなフィルミングが発生する恐れがあるけれども、新たに発生するフィルミングについても帯電ローラ1にて除去できるので問題は生じない。また、感光体12から除去されるフィルミングが帯電ローラ1に付着するけれども、この場合についても特に問題は生じない。
以上のように、帯電ローラ1へのフィルミングの付着は特に問題とならないけれども、帯電ローラ1には、帯電ローラ1に付着する感光体12から除去したフィルミングを除去するための帯電ローラクリーニング手段が備えられることがより好ましい。帯電ローラクリーニング手段としては、たとえば、クリーニングブレード、クリーニングブラシなどのクリーニング部材を帯電手段に当接させて除去する手段などを用いることができる。このような手段を備えることにより、感光体12表面の一層の清浄化が図れる。
なお、このような画像形成装置11は、上記の構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。
現像剤としては、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤が用いられることに限定されるものではなく、キャリアを含まない一成分現像剤が用いられてもよい。また、画像形成装置11は、反転現像方式を用いて現像を行うものに限定されることなく、正転現像方式を用いるものであってもよい。トナーは、負帯電トナーに限定されるものではなく、正帯電トナーであってもよい。
また、本発明の帯電ローラ1は、記録媒体27に転写されずに感光体12表面に残留するトナーを、現像手段15による静電潜像の可視像化と同時に回収するクリーナレス方式を用いる画像形成装置に用いられてもよい。クリーナレス方式を用いる画像形成装置では、クリーニングブレードと感光体との摩擦により発生するフィルミングが形成されにくいので、帯電ローラ1がフィルミングを除去する効果は薄いけれども、帯電ローラ1で感光体を研磨することによって、感光体の表面を常に清浄化される状態に保持することができる。
以下本発明の実施例および比較例について説明する。実施例および比較例では、以下のようにして帯電ローラを作製した。
(実施例1)
直径8mm、体積固有抵抗1×10Ωcmのステンレス鋼SUS304から成る芯金の表面を、エピクロルヒドリンゴム(商品名:エピクロマー、ダイソー(株)製)100重量部に対してカーボンブラック25重量部を分散させたもので射出成形加工により被覆して外径が14mmとなるように成型し、弾性層を形成した。なお、弾性層の体積固有抵抗は1×10Ωcmであった。次に、結合剤としてのアクリル樹脂(商品名:アクリット、大成ファインケミカル(株)製)100重量部に、導電性研磨剤である粒径0.5μmのマグネタイト(Fe)1重量部および非導電性研磨剤である粒径1.0μmの酸化チタン(TiO)1重量部を混合させたものを70重量部のテトラヒドロフランに分散させて研磨層用塗布液を作製した。この研磨層用塗布液をスプレー法により弾性層の表面に塗布し、乾燥させて溶媒を除去し、厚み20μmの研磨層を含む実施例1の帯電ローラを作製した。このような実施例1の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は3×10Ωcmであった。なお、弾性層および帯電ローラ全体の体積固有抵抗は、SUSの板金をローラ両端に各250g、合計500gのばねで押し当て、印加電圧100Vにおける電流値を測定することにより算出した。
(実施例2)
マグネタイトを2.5重量部、酸化チタンを2.5重量部使用したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の帯電ローラを作製した。なお、実施例2の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は2×10Ωcmであった。
(実施例3)
マグネタイトを10重量部、酸化チタンを10重量部使用したこと以外は実施例1と同様にして、実施例3の帯電ローラを作製した。なお、実施例3の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は1×10Ωcmであった。
(実施例4)
マグネタイトを25重量部、酸化チタンを25重量部使用したこと以外は実施例1と同様にして、実施例4の帯電ローラを作製した。なお、実施例4の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は8×10Ωcmであった。
(実施例5)
マグネタイトを30重量部、酸化チタンを30重量部使用したこと以外は実施例1と同様にして、実施例5の帯電ローラを作製した。なお、実施例5の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は6×10Ωcmであった。
(比較例1)
マグネタイトを20重量部使用し、酸化チタンを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の帯電ローラを作製した。なお、比較例1の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は1×10Ωcmであった。
(比較例2)
酸化チタンを20重量部使用し、マグネタイトを使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の帯電ローラを作製した。なお、比較例2の帯電ローラ全体の体積固有抵抗は1×10Ωcmであった。
以上のようにして作製した帯電ローラをそれぞれ画像形成装置に搭載し、フィルミング防止効果、感光体の寿命、形成画像についてそれぞれ評価した。なお、画像形成装置としては、AR−450(シャープ(株)製)の改造機を用いた。画像形成装置に搭載される感光体は、直径30mmの有機感光体(OPC:Organic Photo Conductor)であり、ポリカーボネート樹脂から成る最表面層の電荷輸送層の厚みが25μmであった。画像形成装置は、1分間あたりの画像形成枚数が45枚であり、感光体のプロセススピードは225mm/秒であった。このような画像形成装置に、実施例および比較例の帯電ローラを、該感光体に線圧5×10−3N/cmで接触させ、200mm/秒で感光体と反対方向に回転駆動されるように設定して搭載した。また、上記画像形成装置による画像の形成は、温度23℃、湿度55%RHの常温常湿環境下にて行った。
フィルミング除去効果、感光体の寿命、形成画像の評価は、それぞれ次のようにして行った。
〔フィルミング除去効果〕
前述の画像形成装置を使用して印字率5%の原稿を10,000枚連続複写した後、感光体表面を目視により観察し以下のような基準で評価を行った。
○;良好。感光体表面に発生する直径0.5mm以上のフィルミングの数が2個以下。
△;可。感光体表面に発生する直径0.5mm以上のフィルミングの数が3個以上6個以下。
×;不可。感光体表面に発生する直径0.5mm以上のフィルミングの数が7個以上。
〔感光体寿命評価〕
前述の画像形成を用いて画像形成を行う際の感光体の膜減りに伴う印字可能枚数を以下のような基準で評価した。なお、感光体が印字可能であるか否かの判断は、画像形成時において最低帯電電位を確保するために必要な残存膜厚みを有するか否かにて行った。
○;良好。印字可能枚数が100,000枚以上。
△;可。印字可能枚数が90,000枚以上100,000枚未満。
×;不可。印字可能枚数が90,000枚未満。
〔形成画像評価〕
前述の画像形成装置を使用して印字率5%の原稿を10,000枚連続複写した後、平均画像濃度0.4のハーフトーン画像を形成し、該ハーフトーン画像における同一用紙内での濃度のばらつきを評価した。なお、画像濃度は、マクベス濃度計RD914(Machbeth社製)により測定した。評価基準は以下の通りである。
○;良好。平均画像濃度0.4に対する濃度ばらつきが±10%未満。
△;可。平均画像濃度0.4に対する濃度ばらつきが±10%以上±15%未満。
×;不可。平均画像濃度0.4に対する濃度ばらつきが±15%以上。
実施例および比較例の帯電ローラの研磨層に含まれるアクリル樹脂100重量部に対するマグネタイトの含有量、酸化チタンの含有量および混合研磨剤(マグネタイトおよび酸化チタン)の含有量と、フィルミング防止効果、感光体の寿命、形成画像の評価結果とをあわせて表1に示す。
Figure 2007086531
表1に示されるように、本発明の帯電ローラを用いた場合(実施例1〜5)、フィルミング除去効果、感光体の寿命、形成画像の評価についてすべて良好な結果を得ることができた。一方、帯電ローラの研磨層に導電性研磨剤であるマグネタイトを含有させ、非導電性研磨剤である酸化チタンを含有させなかった場合(比較例1)、感光体表面を充分に研磨することができず、フィルミング除去効果が得られなかった。また、帯電ローラの研磨層に非導電性研磨剤である酸化チタンを含有させ、導電性研磨剤であるマグネタイトを含有させなかった場合(比較例2)、感光体表面を充分に研磨し、フィルミングを除去することができたけれども、感光体の摩耗速度が速く、形成画像に濃度ばらつきが発生するとともに、感光体寿命を短縮させる結果となった。
本発明の実施の一形態である帯電部材1を軸線に垂直な切断面から見たときの構成を概略的に示す断面図である。 図1に示す帯電部材1を、軸線を含む切断面から見たときの断面図である。 図2に示す帯電部材1の研磨層2の一部を拡大して示す拡大断面図である。 図1に示す帯電ローラ1を備える画像形成装置11の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1 帯電部材
2 研磨層
3 導電性研磨剤
4 非導電性研磨剤
5 混合研磨剤
6 芯金
7 弾性層
8 結合剤
11 画像形成装置
12 感光体
13 電荷付与手段
14 帯電手段
15 現像手段
16 転写手段
17 定着手段
18 クリーニング手段
19 現像剤収容容器
20 現像ローラ
21 攪拌ローラ
22 トナーホッパ
23 ホッパ本体
24 トナー補給ローラ
25 攪拌羽根部材
26 記録媒体搬送ローラ
27 記録媒体
28 加熱ローラ
29 加圧ローラ
30 加熱ランプ
31 記録媒体案内部材
32 クリーニングブレード
33 トナー回収容器

Claims (8)

  1. 像担持体に形成される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成し、トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する画像形成装置に設けられ、像担持体に当接して像担持体を帯電させる帯電部材であって、
    少なくとも像担持体に当接する表面部が、導電性材料から成る導電性研磨剤および非導電性材料から成る非導電性研磨剤を含む混合研磨剤を含有する材料から成ることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記像担持体に当接する表面部は、
    結合剤に混合研磨剤が含有される複合材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 混合研磨剤は、
    結合剤100重量部に対して、2重量部以上60重量部以下の範囲の重量比で含有されることを特徴とする請求項2に記載の帯電部材。
  4. 混合研磨剤における導電性研磨剤の重量配合率は、
    10%以上90%以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の帯電部材。
  5. 非導電性研磨剤は、
    像担持体の表面部の硬度よりも高い硬度を有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の帯電部材。
  6. 非導電性研磨剤は、
    酸化チタン、ポリアミド、ウレタン−シリコーン共重合体のうちの少なくとも1種の材料から成ることを特徴とする請求項5に記載の帯電部材。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の帯電部材と、
    帯電部材に電荷を与える電荷付与手段とを備えることを特徴とする帯電装置。
  8. 像担持体と、
    請求項7に記載の帯電装置と、
    像担持体に担持される静電潜像を、トナーを含む現像剤によって現像してトナー像を形成する現像手段と、
    トナー像を記録媒体に転写して記録媒体に画像を形成する転写手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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