JP2007086293A - 光拡散板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光拡散板1は、ダイヤモンドツールに固着されたダイヤモンド砥粒の粒径に基づいてガラス粉体7の粒径を選定し、作製されたガラス粉体7を水ガラス等5に混ぜ、これをガラス基板3上にシルク印刷することにより分散固着して30〜40μmの凹凸が形成されている。
【選択図】 図1
Description
また光拡散層を形成する方法としては、常温硬化型水ガラスと耐熱性球状樹脂粒子とを含有させた光拡散層形成塗料の提案がある(例えば特許文献3)。
さらに上記従来の特許文献3のような塗料では光拡散層を形成できるが、梨地を形成するための型をも形成可能にするためには改善の余地がある。
また請求項2記載の発明は、ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体をモノマー及び溶剤のいずれかにより基材上に分散固着して凹凸を形成した構成を有する。
さらに請求項3記載の発明は、上記構成に加え、基材がアクリル樹脂であり、光拡散板をシボ樹脂板として利用可能であることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、凹凸が形成された光拡散板を凹凸を転写する型として利用することを特徴とする。
また請求項6記載の発明は、ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を作製する工程と、作製された無機材料粉体をモノマー及び溶剤のいずれかに混合して原料液を作製する工程と、原料液を基材に塗布する工程と、塗布された基材を乾燥させて光拡散板を作製する工程とを備える。
さらに請求項7記載の発明は、凹凸が形成された光拡散板を型として加熱する工程と、型に加熱された樹脂を押圧して凹凸を樹脂に転写する工程と、押圧した樹脂を冷却して樹脂製の光拡散板を作製する工程とを備えるものである。
また、本発明の光拡散板の製造方法では、粒径を選定した無機材料粉体を水ガラス及び接着剤のいずれかに混ぜてシルク印刷するだけで梨地が形成された光拡散板を製造することができるという効果を有する。
さらに本発明の光拡散板の製造方法では、無機材料粉体を樹脂に混ぜて基材に塗布することにより梨地又はシボ地を容易に形成した光拡散板を製造することができるという効果を有する。
本発明に係る光拡散板を型として利用する場合には、型の凹凸を加熱した樹脂に転写して光拡散板を製造することができるという効果を有する。
図1を参照して、本実施形態に係る光拡散板1は石英ガラスなどの基材3上で固化した水ガラス5に均一に分散させた無機材料粉体の、例えば、石英ガラスの粉体7を有する。
基材3は透明ガラスであれば種類を問わず、またアクリル樹脂のようなモノマーでもよい。
アクリル樹脂上に凹凸を形成する場合、光拡散板としてだけでなく、シボ樹脂板としても利用できる。
無機材料粉体はダイヤモンドツールで石英ガラスや硝子のインゴットを削ることにより作製されるが、無機材料粉体の粒径はダイヤモンドツールのダイヤモンド砥粒の粒度により決められる。
なお、ツールはダイヤモンド(DIA)ツールが好ましい。
図2及び図3を参照して、本実施形態では、ダイヤモンドツールのDIA砥粒の粒度により、透明な石英ガラス及び硝子を削って作製される粉体の粒径の大きさを決定することができる。
したがって、本実施形態の光拡散板の凹凸の形成は、分散して固着する無機材料粉体の粒径により決めることができ、この形成された凹凸の荒さにより拡散光のきめこまかさを制御することができる。
このスケッチ図から求めた平均粒径は約44μmである。
なお、図4中、275/325は用いたダイヤモンド砥粒の粒度をJIS表示法で記載したものである。
さらに本実施形態では、基材3に分散して固着する粉体7の粒径の選定により、必要な光拡散の程度を選択することができる。
またガラス上の無機材料粉体が同質のガラスで作製可能であるので、光の透過率も高く、水分(湿気)や熱にも強い。
本実施形態に係る光拡散板の製造方法は、ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を作製する第1工程と、作製された無機材料粉体を水ガラス及び接着剤のいずれかに混合して原料液を作製する第2工程と、この原料液を基材にシルク印刷する第3工程と、シルク印刷された基材を乾燥させて光拡散板を作製する第4工程とを備える。
次に、このガラス粉体を純水とともに水ガラスに混合し、よく撹拌して原料液を作製する。この原料液の粘度はシルク印刷用に調整するが、シルク印刷でなく基材上にスピンコート法などで塗布する場合は、塗布方法に合わせて調整するのが好ましい。
なお、本実施形態では水ガラスを使用したが、接着剤であってもよい。
そして、この原料液を基材にシルク印刷する。
図5〜図8はシルク印刷工程を示す図である。
シルク印刷は、木枠に設けられたテトロン、ナイロン及びシルクの版に穴をあけてインクをスキージーで押し出して被印刷物に印刷するものであるが、本実施形態では、インクに代えて、無機材料粉体と水ガラスを混合した原料液を用いる。
そして、版13を開き、印刷されたガラス基板12を取り出し、乾燥させる。
この実施形態では、ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を作製する工程と、作製された無機材料粉体をモノマー及び溶剤のいずれかに混合して原料液を作製する工程と、この原料液を基材に塗布する工程と、塗布された基材を乾燥させて光拡散板を作製する工程とを備える。
溶剤としては、無機材料粉体を透明に分散固着するものであればよく、例えば、メタクリル酸メチル、MEK(メチルエチルケトン)等や接着剤が使用可能である。
また塗布する工程は上記したシルク印刷であってもよい。
このアクリル樹脂の厚さを薄くすれば薄い物が、厚くすれば厚い物ができる。
したがって、本実施形態では光拡散板としてだけでなく、シボ樹脂板としても作製可能である。
作製された光拡散板を型として利用する光拡散板の製造方法では、凹凸が形成された光拡散板を型として加熱する工程と、この型に加熱された板状の樹脂を押圧して凹凸を板状の樹脂に転写する工程と、押圧した板状の樹脂を冷却して樹脂製の光拡散板を作製する工程とを備える。
加熱された型の温度は70〜100℃程度であり、押圧される板状の樹脂を冷やさない程度でよい。また加熱された板状の樹脂は、型よりも少々高い温度で、90〜100℃程度でよい。
その結果を倍率50倍で顕微鏡観察し、スケッチをしたのが図9及び図10である。
図9及び図10のスケッチ図から、光拡散板の表面から突出している粉体の平均粒径は、約30μmであった。
メッシュ150及びメッシュ180でシルク印刷した光拡散板の拡散光を写真に撮り比較したところ、メッシュ150で作製した方が良好であった。
図11にメッシュ150で作製した光拡散板の拡散光を示す。
3 基材
5 水ガラス
7 粉体
11 印刷台
12 ガラス基板
13 版
15 メッシュ
17 原料液
19 スキージー
Claims (7)
- ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を水ガラス及び接着剤のいずれかにより基材上に分散固着して凹凸を形成した光拡散板。
- ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体をモノマー及び溶剤のいずれかにより基材上に分散固着して凹凸を形成した光拡散板。
- 前記基材がアクリル樹脂であり、前記光拡散板をシボ樹脂板として利用可能であることを特徴とする請求項2記載の光拡散板。
- 凹凸が形成された光拡散板を凹凸を転写する型として利用することを特徴とする請求項1〜3に記載の光拡散板。
- ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を作製する工程と、作製された無機材料粉体を水ガラス及び接着剤のいずれかに混合して原料液を作製する工程と、この原料液を基材にシルク印刷する工程と、シルク印刷された基材を乾燥させて光拡散板を作製する工程と、を備える光拡散板の製造方法。
- ツールに固着された砥粒の粒径に基づいて粒径を選定して形成された無機材料粉体を作製する工程と、作製された無機材料粉体をモノマー及び溶剤のいずれかに混合して原料液を作製する工程と、この原料液を基材に塗布する工程と、塗布された基材を乾燥させて光拡散板を作製する工程と、を備える光拡散板の製造方法。
- 前記請求項1及び前記請求項2のいずれかにより凹凸が形成された光拡散板を型として加熱する工程と、この型に加熱された樹脂を押圧して凹凸を樹脂に転写する工程と、押圧した樹脂を冷却して樹脂製の光拡散板を作製する工程と、を備える光拡散板の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011215568A (ja) * | 2010-03-18 | 2011-10-27 | Vision Development Co Ltd | ダイヤモンドを含有する光散乱膜、及びそれを形成する方法 |
JP2017027026A (ja) * | 2015-07-17 | 2017-02-02 | Jxエネルギー株式会社 | ガラス複合体、それを備えた透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000193805A (ja) * | 1998-12-28 | 2000-07-14 | Keiwa Inc | 光拡散シートの製造方法 |
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2005
- 2005-09-21 JP JP2005273668A patent/JP2007086293A/ja active Pending
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