JP2007085720A - 冷凍システム - Google Patents

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Kazuhiko Mihara
一彦 三原
Satoshi Tabei
聡 田部井
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Abstract

【課題】
圧縮機の運転制御の更新時間が長いことによる効率の悪化を効果的に解消できる冷凍システムを提供するものである。
【解決手段】
圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器により冷媒回路が構成され、この蒸発器によって冷却される被冷却空間を有し、前記圧縮機の低圧側圧力及び設定圧力に基づきこの圧縮機の容量を制御すると共に、所定の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度の偏差に基づき前記設定圧力を変更する冷凍システムにおいて、前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止した信号により、前記所定の周期と関係無く前記設定圧力を所定値に変更し前記圧縮機の容量を制御するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば店舗等において室内空調や冷却貯蔵設備の庫内冷却を行うための冷凍システムに関するものである。
従来、コンビニエンスストア等の店舗の店内は、空気調和機によって冷暖房空調(空調)されている。また、店内には商品を陳列販売する冷蔵或いは冷凍用のオープンショーケースや扉付きのショーケース(冷却貯蔵設備)が設置されており、これらは冷凍機によって庫内冷却が行われている(特許文献1参照)。
特開2002−174470号公報
ところで、前記冷却貯蔵設備等の庫内(被冷却空間)を冷却する蒸発器は、圧縮機、凝縮器及び膨張弁等の減圧装置と共に冷媒回路を構成する。また、前記圧縮機は運転周波数の制御などにより容量制御可能とされると共に、前記膨張弁は弁開度が調整可能な温度膨張弁や電動膨張弁によって構成され、蒸発器における冷媒の過熱度が一定となるように制御される。
従って、庫内の冷却が十分な場合には、膨張弁は弁開度を絞るようになるため、圧縮機の低圧側圧力は低下していく。この低圧側圧力が平均して低い状況となると、圧縮機のCOPが低下し運転効率が悪化する。そのため、従来は設定圧力を設け、この設定圧力の上下に設定した上限値と下限値のうちの下限値まで前記低圧側圧力が低下した場合、圧縮機の運転周波数を下げて容量を低下させ、膨張弁の弁開度を拡大させる方向に制御すると共に、蒸発器により冷却される被冷却空間の温度とこの被冷却空間の設定温度との温度偏差に基づき、前記設定圧力を変更している。
一方で、被冷却空間の扉の開閉や商品の出し入れなどにより被冷却空間内の温度は変動が激しいため、その被冷却空間の設定温度との温度偏差も激しく変動し、圧縮機の制御が困難となる問題があった。そのため、従来から被冷却空間内の温度については一定間隔における平均値として取り扱うことで、温度偏差の変動を抑制している。
よって、平均化を行っている間は被冷却空間の温度は運転制御に随時反映されておらず、実際の温度が設定温度よりも低い状態で持続され、運転効率の低下につながっていた。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、被冷却空間の平均温度の更新時間が長いことによる圧縮機の運転効率の悪化を効果的に解消できる冷凍システムを提供するものである。
本発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び複数の蒸発器により冷媒回路が構成され、これらの蒸発器によって冷却される被冷却空間を複数有し、前記圧縮機の低圧側圧力及び設定圧力に基づきこの圧縮機の容量を制御すると共に、所定の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度の偏差のうち最大の温度偏差に基づき前記設定圧力を変更する冷凍システムにおいて、全ての前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止した信号により、前記所定の周期と関係無く前記設定圧力を所定値に変更し前記圧縮機の容量を制御することを特徴とする。
請求項2の発明の冷凍システムは、上記において前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止した信号により、対応する前記温度偏差を所定値と置き換えて記録することを特徴とする。
請求項3の発明の冷凍システムは、上記において前記被冷却空間の温度が所定の温度を超えた信号により、この被冷却空間に対応する実際の温度偏差を記録することを特徴とする。
請求項4の発明の冷凍システムは、請求項1乃至請求項3の各発明において全ての前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止し、前記圧縮機の容量制御を行った後、全ての実際の温度偏差を記録することを特徴とする。
本発明は、蒸発器が被冷却空間の冷却を停止した時、前記温度偏差を所定値に置き換えて記録し、全ての蒸発器が被冷却空間の冷却を停止した信号により前記温度偏差を前記設定圧力に反映させる。これにより、例えば、蒸発器が被冷却空間の冷却を停止した信号により、前記設定圧力を上げる方向でこの設定圧力を変更するため、所定の周期と関係無く圧縮機の運転周波数を低下させ、弁開度を拡大する方向に制御して低圧側圧力の上昇を促すことが可能となる。よって、冷蔵設備内の冷え過ぎを防ぎ、さらに圧縮機の低圧側圧力が低下してしまう不都合を解消することで、圧縮機のCOPを改善させて冷凍システムの運転効率を向上させることができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明を適用した実施例の冷凍システム1の冷媒回路を含むシステム構成を説明する図である。実施例の冷凍システム1は、例えばコンビニエンスストアの店内2の空調と、そこに設置されている冷却貯蔵設備として複数台の冷蔵ケース3の庫内や冷凍ケース4の庫内の冷却を実現するものである。
尚、実際のコンビニエンスストアなどでは冷蔵ケース3が複数台設置されているが、図面では第1と第2の冷蔵ケース3の2台のみ示す。また、これら冷蔵ケース3、冷凍ケース4は前面や上面が開口するオープンショーケースの他、透明ガラス扉にて開口が開閉自
在に閉塞されたショーケースであり、各冷蔵ケース3の庫内は冷蔵温度(+3℃〜+10℃)に冷却され、飲料やサンドイッチなどの冷蔵食品が陳列されると共に、冷凍ケース4の庫内は冷凍温度(−10℃〜−20℃)に冷却され、冷凍食品やアイスクリームなどの冷菓が陳列されるものである。
6は空調用冷媒回路7を備える空気調和機(空調系統)であり、8は前記冷蔵ケース3や冷凍ケース4の庫内を冷却するための冷却貯蔵設備用冷媒回路9を備えた冷却装置(冷却貯蔵設備系統)である。空気調和機6は、店内2の天井などに設置された室内機11と、店外に設置された室外ユニット12とから構成され、これらの間に渡って空調用冷媒回路7が配管構成されている。
この空調用冷媒回路7は、室外ユニット12の外装ケース内に設置された二台の圧縮機13A(インバータによる周波数制御運転)及び13B(定速運転)と、逆止弁5A及び5Bと、オイルセパレータ10と、四方弁14と、熱源側熱交換器16と、膨張弁(弁開度を調整可能な電動膨張弁から成る減圧手段)17、18及び19と、カスケード熱交換器21と、逆止弁22、アキュムレータ23等と、室内機11側に設置された利用側熱交換器27から系統構成されている。
26は温度や圧力に基づいて空気調和機6の室外ユニット12側の機器を制御するための室外機コントローラ(汎用のマイクロコンピュータにて構成される)であり、室外ユニット12に設けられている。また、24は熱源側熱交換器16に外気を通風するための送風機であり、室外ユニット12内の熱源側熱交換器16に対応する位置に設けられている。28は温度や圧力に基づいて空気調和機6の室内機11側の機器を制御するための室内機コントローラ(汎用のマイクロコンピュータで構成される)であり、室内機11にそれぞれ設けられている(一方は図示せず)。また、15は利用側熱交換器27に店内2の空気を通風するための送風機であり、室内機11内の利用側熱交換器27にそれぞれ対応する位置に設けられている。
圧縮機13A及び13Bは相互に並列接続されており、各圧縮機13A、13Bの吐出側は逆止弁5A、5Bをそれぞれ介して合流され、オイルセパレータ10を介して四方弁14の一方の入口に接続されている。尚、逆止弁5A及び5Bは四方弁14方向が順方向とされている。また、四方弁14の一方の出口は熱源側熱交換器16の入口に接続されている。この熱源側熱交換器16は多数の並列配管から成る流路抵抗の比較的小さい入口側16Aとこれらが少数の並列配管若しくは単数の配管に集約される出口側16Bとで構成されている。そして、この熱源側熱交換器16の出口側16Bの出口は膨張弁17を介して膨張弁18の入口に接続され、膨張弁18の出口は室内機11に渡って分流し、各利用側熱交換器27の入口に接続されている。
各利用側熱交換器27の出口は合流した後、室外ユニット12に渡り、四方弁14の他方の入口に接続され、四方弁14の他方の出口は逆止弁22を介してアキュムレータ23に接続されている。そして、このアキュムレータ23の出口が圧縮機13A、13Bの吸込側に接続されている。尚、逆止弁22はアキュムレータ23側が順方向とされている。
また、膨張弁17と18の間の配管は膨張弁19の入口に接続され、膨張弁19の出口はカスケード熱交換器21の空調側通路21Aの入口に接続されている。このカスケード熱交換器21の空調側通路21Aの出口はアキュムレータ23を介して圧縮機13A、13Bの吸込側に接続されている。
一方、冷却装置8は前記室外ユニット12と店内2に設置された冷蔵ケース3及び冷凍ケース4との間に渡って冷却貯蔵設備用冷媒回路9が配管構成されている。この冷却貯蔵
設備用冷媒回路9は、室外ユニット12の外装ケース内に設置された第1の圧縮機37と、凝縮器(熱交換器)38と、二つの四方弁39及び41と、逆止弁42と、オイルセパレータ31と、レシーバータンク36等と、冷蔵ケース3に設置されて冷蔵ケース3の庫内をそれぞれ冷却する冷蔵用蒸発器43、膨張弁(弁開度を調整可能な電動膨張弁)44、電磁弁46及び47、逆止弁48と、冷凍ケース4に設置されて冷凍ケース4の庫内を冷却する冷凍用蒸発器49、膨張弁(弁開度を調整可能な電動膨張弁)51、電磁弁52及び53、第2の圧縮機54、逆止弁30及びオイルセパレータ45等から構成されている。
32は温度や圧力に基づいて冷却装置8の室外ユニット12側の機器を制御する冷凍機コントローラ(汎用のマイクロコンピュータで構成される)であり、室外ユニット12に設けられている。また、35は凝縮器38に外気を通風するための送風機であり、室外ユニット12の凝縮器38に対応する位置に設けられている。また、50は温度や圧力に基づいて冷蔵ケース3側の機器を制御する冷蔵ケースコントローラ(汎用のマイクロコンピュータで構成される)であり、冷蔵ケース3にそれぞれ設けられている(一方は図示せず)。尚、この冷蔵ケースコントローラ50と前記冷凍機コントローラ32により本発明における制御装置が構成される。更に、55は温度や圧力に基づいて冷凍ケース4側の機器を制御する冷凍ケースコントローラ(冷却貯蔵設備系統制御手段を構成するコントローラであり、汎用のマイクロコンピュータで構成される)であり、冷凍ケース4に設けられている。
また、20は冷蔵用蒸発器43に各冷蔵ケース3の庫内冷気を通風するための送風機であり、冷蔵ケース3内の各冷蔵用蒸発器43にそれぞれ対応する位置に設けられている。25は冷凍用蒸発器49に冷凍ケース4の庫内冷気を通風するための送風機であり、冷凍ケース4内の冷凍用蒸発器49に対応する位置に設けられている。
圧縮機37の吐出側はオイルセパレータ31を介して四方弁39の一方の入口に接続され、この四方弁39の一方の出口が凝縮器38の入口に接続されている。この凝縮器38は多数の並列配管から成る流路抵抗の比較的小さい入口側38Aとこれらが少数の並列配管若しくは単数の配管に集約される出口側38Bとで構成されている。そして、この凝縮器38の出口側38Bの出口はレシーバータンク36の入口に接続され、このレシーバータンク36の出口が四方弁41の一方の入口に接続されている。
そして、四方弁41の一方の出口はカスケード熱交換器21のケース側通路21Bの入口に接続されている。尚、カスケード熱交換器21は、内部に構成された空調側通路21Aとケース側通路21Bをそれぞれ通過する冷媒を相互に熱交換させるものであり、これによって空調用冷媒回路7の低圧側と冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側とは熱的に結合される。なお、空調側通路21Aとケース側通路21Bをそれぞれ通過する冷媒の流れは対向流となっている。
カスケード熱交換器21のケース側通路21Bの出口は、四方弁39の他方の入口に接続されており、この四方弁39の他方の出口は四方弁41の他方の入口に接続されている。そして、この四方弁41の他方の出口は室外ユニット12から出て店内2に入り分岐する。分岐した一方の配管は更に分岐し、その分岐した一方は電磁弁47、46を順次介して膨張弁44の入口に接続され、膨張弁44の出口は第1冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43の入口に接続されている。分岐した他方は電磁弁46を介して膨張弁44の入口に接続され、膨張弁44の出口は第2冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43の入口に接続されている。
店内2に入って分岐した他方の配管は、電磁弁52を介して膨張弁51の入口に接続さ
れ、膨張弁51の出口は冷凍用蒸発器49の入口に接続されている。尚、電磁弁53は電磁弁52と膨張弁51の直列回路に並列に、電磁弁52の入口と膨張弁51の出口を接続している。
冷凍用蒸発器49の出口は、逆止弁30を介して圧縮機54の吸込側に接続されている。尚、逆止弁30は圧縮機54側が順方向とされている。この圧縮機54は圧縮機37よりも出力の小さい圧縮機であり、その吐出側はオイルセパレータ45を介して圧縮機37の吸込側に接続されている。即ち、圧縮機37と圧縮機54は冷媒回路上直列に接続される。尚、冷蔵用蒸発器43の出口は合流した後、圧縮機54の吐出側に配されたオイルセパレータ45の出口側に接続されている。また、逆止弁48は圧縮機54の逆止弁30手前と電磁弁46、47間に接続され、電磁弁46、47方向が順方向とされている。更に、逆止弁42は圧縮機37の吸込側とオイルセパレータ31を出た配管の間に接続され、オイルセパレータ31方向が順方向とされている。そして、冷媒回路7、9内には例えばR−410A、R−404A等の冷媒が所定量封入される。
以上の構成で本発明の冷凍システム1の動作を説明する。尚、前記圧縮機37及び13Aはインバータによりその運転周波数を制御することにより容量制御を行い、圧縮機13Bと圧縮機54は定速で運転されるものとする。また、冷凍システム1全体の動作は汎用マイクロコンピュータから構成された主コントローラ(主制御手段)56により制御される。
ここで、主コントローラ56は前記室外機コントローラ26、室内機コントローラ28、冷凍機コントローラ32、冷蔵ケースコントローラ50及び冷凍ケースコントローラ55とデータ通信可能に接続されており、各コントローラから現在の運転状態に関するデータを受信して収集する。そして、受信データに基づき、後述するその時点での最適な運転パターンを決定し、この最適運転パターンに関するデータ及び各機器の運転データを室外機コントローラ26、室内機コントローラ28、冷凍機コントローラ32、冷蔵ケースコントローラ50及び冷凍ケースコントローラ55に送信する。室外機コントローラ26、室内機コントローラ28、冷凍機コントローラ32、冷蔵ケースコントローラ50及び冷凍ケースコントローラ55は主コントローラ56から受信した最適運転パターンに関するデータ及び各機器の運転データに基づいて後述する制御動作を実行する。
(1)最適運転パターン1:空気調和機の冷房運転(図1)
先ず、夏場等に主コントローラ56が空気調和機6の冷房運転が最適であると判断した場合、最適運転パターン1に関するデータが室外機コントローラ26、室内機コントローラ28、冷凍機コントローラ32、冷蔵ケースコントローラ50及び冷凍ケースコントローラ55に送信される。
受信データに基づき、室外機コントローラ26は四方弁14のオイルセパレータ10の出口側の入口を熱源側熱交換器16の入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させる。また、膨張弁17を全開とする。そして、圧縮機13A及び13Bを運転する。尚、室外機コントローラ26は圧縮機13Aの運転周波数を調整して能力制御するものとする。
圧縮機13A及び13Bが運転されると、圧縮機13A及び13Bの吐出側から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁14を経て熱源側熱交換器16の入口側16Aに入る。この熱源側熱交換器16には送風機24により外気が通風されており、冷媒はここで放熱し、凝縮液化する。即ち、この場合熱源側熱交換器16は凝縮器として機能する。この液冷媒は熱源側熱交換器16の入口側16Aから出口側16Bを経てこの出口側16Bから出る。そして、膨張弁17を通過した後、分岐する。分岐した一方は膨張弁18に至り
、そこで絞られて減圧された後、各利用側熱交換器27に分岐して流入し、そこで蒸発する。
この利用側熱交換器27には送風機15により店内2の空気が通風されており、冷媒の蒸発による吸熱作用で店内2の空気は冷却される。これにより、店内2の冷房が行われる。利用側熱交換器27を出た低温のガス冷媒は合流した後、四方弁14の他方の入口から他方の出口へと通過し、逆止弁22、アキュムレータ23を順次経て圧縮機13A及び13Bの吸込側に吸い込まれる循環を繰り返す。室内機コントローラ28は利用側熱交換器27の温度やそこに吸い込まれる空気温度に基づき、店内2の温度を設定温度とするよう利用側熱交換器27に通風する送風機15を制御する。室内機コントローラ28からの情報は主コントローラ56に送信されており、室外機コントローラ26はこの情報に基づいて圧縮機13A及び13Bの運転を制御する。
膨張弁17を通過して分岐した冷媒の他方は膨張弁19に至り、そこで絞られて減圧された後、カスケード熱交換器21の空調側通路21Aに流入し、そこで蒸発する。係る空調用冷媒回路7の冷媒の蒸発による吸熱作用でカスケード熱交換器21は冷却され、低温となる。カスケード熱交換器21を出た低温のガス冷媒はアキュムレータ23を経て圧縮機13A及び13Bの吸込側に吸い込まれる循環を繰り返す。
室外機コントローラ26は利用側熱交換器27の出入口の冷媒温度、或いは、利用側熱交換器27の温度と、カスケード熱交換器21の出入口の冷媒温度、或いは、カスケード熱交換器21の温度に基づいて適正な過熱度となるように膨張弁18及び19の弁開度を調整する。
一方、冷凍機コントローラ32は冷却装置8の冷却貯蔵設備用冷媒回路9における四方弁39のオイルセパレータ31の出口側の入口を熱源側熱交換器38の入口側の出口に連通させ、他方の入口を他方の出口に連通させる。また、四方弁41のレシーバタンク36の出口側の入口をカスケード熱交換器21のケース側通路21Bの入口側の出口に連通させ、他方の入口を他方の出口に連通させる。そして、圧縮機37及び圧縮機54を運転する。圧縮機37から吐出された高温高圧のガス冷媒は、オイルセパレータ31にてオイルを分離された後、四方弁39を経て凝縮器38の入口側38Aに入る。この凝縮器38にも送風機35により外気が通風されており、凝縮器38に流入した冷媒はそこで放熱し、凝縮していく。
この凝縮器38の入口側38Aを通過した冷媒は出口側38Bに至り、そこから出ていく。凝縮器38から出た冷媒はレシーバータンク36の入口側からこのレシーバータンク36内に入り、そこに一旦貯留されて気/液が分離される。分離された液冷媒はレシーバータンク36の出口から出て四方弁41を通過した後、カスケード熱交換器21のケース側通路21Bに入る。このケース側通路21Bに入った冷却貯蔵設備用冷媒回路9の冷媒は、前述の如き空調側通路21Aの冷媒の蒸発によって低温となっているカスケード熱交換器21によって冷却され、更に過冷却状態が増す。
このカスケード熱交換器21にて過冷却された冷媒は四方弁39、四方弁41を順次通過した後に分岐し、一方は更に分岐して一方は電磁弁47及び46を順次通過して膨張弁44に至り、そこで絞られ減圧された後、第1の冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43に流入し、そこで蒸発する。また、分岐した他方は電磁弁46を通過して膨張弁44に至り、そこで絞られ減圧された後、第2の冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43に流入し、そこで蒸発する。各冷蔵用蒸発器43には送風機20により冷蔵ケース3の庫内空気がそれぞれ通風・循環されており、冷媒の蒸発による吸熱作用で各庫内空気は冷却される。これにより、冷蔵ケース3の庫内冷却が行われる。冷蔵用蒸発器43を出た低温のガス冷媒は合流した
後、圧縮機54のオイルセパレータ45の出口側に至る。
四方弁41を出て分岐した冷媒の他方は電磁弁52を通過して膨張弁51に至り、そこで絞られ減圧された後、冷凍用蒸発器49に流入し、そこで蒸発する。この冷凍用蒸発器49にも送風機25により冷凍ケース4の庫内空気が通風・循環されており、冷媒の蒸発による吸熱作用で庫内空気は冷却される。これにより、冷凍ケース4の庫内冷却が行われる。
冷凍用蒸発器49を出た低温のガス冷媒は逆止弁30を経て圧縮機54に至り、そこで、圧縮されて冷蔵用蒸発器43の出口側の圧力(冷蔵系統の低圧側圧力)まで昇圧された後、圧縮機54から吐出され、オイルセパレータ45でオイルを分離された後、冷蔵用蒸発器43からの冷媒と合流する。この合流した冷媒は圧縮機37の吸込側に吸い込まれる循環を繰り返す。
このように、カスケード熱交換器21の空調側通路21Aを流れる空調用冷媒回路7の低圧側冷媒によって冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側冷媒を過冷却することができるので、冷蔵ケース3や冷凍ケース4の蒸発器43及び49における冷却能力と冷却貯蔵設備用冷媒回路9の運転効率が改善される。尚、この場合、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側の冷媒は、凝縮器38を介してカスケード熱交換器21のケース側通路21Bに流すので、空調用冷媒回路7の過熱度も適正範囲に維持できる。
また、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の冷凍用蒸発器49から出た冷媒の圧力は、その蒸発温度が低くなることから冷蔵用蒸発器43を出た冷媒より低くなるが、冷蔵用蒸発器43から出た冷媒と合流させる以前に圧縮機54により圧縮されて昇圧されるので、冷蔵ケース3と冷凍ケース4の庫内を各蒸発器43及び49によりそれぞれ円滑に冷却しながら、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の圧縮機37に吸い込まれる冷媒の圧力を調整して支障無く運転を行うことができるようになる。
(2)低圧側圧力の設定圧力の変更制御
ここで、冷蔵ケースコントローラ50は冷蔵ケース3の庫内温度(被冷却空間の温度)TP若しくは冷蔵用蒸発器43を経た吐出冷気温度或いは冷蔵用蒸発器43への吸込冷気温度と、冷蔵用蒸発器43の出口側の冷媒温度、或いは、冷蔵用蒸発器43の温度とに基づいて各膨張弁44の弁開度をそれぞれ調整する。これにより、各冷蔵ケース3の庫内を前述した冷蔵温度に冷却維持しながら、各冷蔵用蒸発器43における冷媒の過熱度を適正な一定値とする。
即ち、冷蔵ケース3の庫内温度TPが高く、冷却が必要な場合には、冷蔵ケースコントローラ50はこの冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43に対応する膨張弁44の弁開度を拡大して冷蔵用蒸発器43に冷媒をより多く流す。また、冷蔵ケース3の庫内温度TPが低く、冷却をあまり必要としない場合には膨張弁44の弁開度を絞り、冷蔵用蒸発器43への冷媒の流入量を削減する。これにより、各冷蔵ケース3の庫内温度TPをそれぞれ設定温度TSに制御すると共に、冷蔵用蒸発器43における冷媒の過熱度を一定に保ち、そして、設定温度TSより低い所定の下限温度より庫内温度TPが低く低下した場合など、冷却が不要な場合には最終的に膨張弁44を閉じる。
また、冷凍ケースコントローラ55は冷凍ケース4の庫内温度若しくは冷凍用蒸発器49を経た吐出冷気温度或いは冷凍用蒸発器49への吸込冷気温度と、冷凍用蒸発器49の出口側の冷媒温度、或いは、冷凍用蒸発器49の温度とに基づいて膨張弁51の弁開度を調整する。これにより、冷凍ケース4の庫内を前述した冷凍温度に冷却維持しながら、適正な過熱度(過熱度一定)とする。尚、膨張弁51の制御は上述の膨張弁44と同様であ
る。
冷凍機コントローラ32は、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPに基づいて圧縮機37の運転周波数CHzを制御する。この場合、冷凍機コントローラ32には予め規定された低圧側圧力の設定圧力LPSがデフォルトで規定されている。尚、この設定圧力LPSの上下には一定のディファレンシャルを有して上限値LPSHと下限値LPSLが自動的に設定され、設定圧力LPSが変更されれば、自動的に平行移動で上限値LPSHと下限値LPSLも変更される。そして、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPが上記下限値LPSLまで低下した場合には圧縮機37の運転周波数CHzを低周波数LHzに低下させる。
このように冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPが下限値LPSLまで低下した場合に、圧縮機37の運転周波数CHzを低下させることで、冷蔵ケース3の冷蔵用蒸発器43への冷媒流入量も減少するため、冷却能力も低下する。これにより、冷蔵ケースコントローラ50は膨張弁44の弁開度を拡張させる方向に制御するので、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPの低下は防止される。従って、低圧側圧力LPの低下による圧縮機37のCOPの低下が防止されることになる。
そして、全ての膨張弁44及び51が全閉となって低圧側圧力LPが極めて低い値に低下すると圧縮機37を停止する。その後、何れかの膨張弁44及び51が開き、低圧側圧力LPが上昇すれば、冷凍機コントローラ32は圧縮機37を起動すると共に、低圧側圧力LPが上記上限値LPSHまで上昇すると、圧縮機37の運転周波数CHzを高周波数HHzに上昇させて運転する。
また、設定圧力LPSが一定のときには、特に各冷蔵ケース3の庫内負荷が軽いなどの状況下で、頻繁に圧縮機37の運転周波数CHzの切り替えが行われ、低圧側圧力LPが平均的に低くなると共に、オーバーシュートが発生するため、運転周波数CHzが高い状態で運転・停止を繰り返すようになる。
そこで、冷凍機コントローラ32は冷蔵ケースコントローラ50から前記冷蔵ケース3の庫内温度TPと設定温度TSを受信し、一定時間t(例えば15分)当たりの庫内温度TPの移動平均温度TPAを算出する。次に、この移動平均温度TPAと設定温度TSとの温度偏差e(e=TPA−TS)に基づいて上記設定圧力LPSを変更する。以下に係る低圧側圧力LPの設定圧力LPSの変更制御について説明する。
この場合の制御は、現在の設定圧力LPSにおける飽和温度−温度偏差eを算出し、これを圧力に換算して変更後の設定圧力LPSとするものである。即ち、庫内温度TPが設定温度TSより高い場合には、温度偏差eはプラスとなるので、冷凍機コントローラ32は設定圧力LPSを下げる方向に変更すると共に、この温度偏差eがプラスに大きい程、即ち、庫内温度TPが設定温度TSより高い程、設定圧力LPSを大きく下げる方向に変更する。一方、庫内温度TPが設定温度TSより低い場合には、温度偏差eはマイナスとなるので、冷凍機コントローラ32は設定圧力LPSを上げる方向に変更すると共に、この温度偏差eがマイナスに大きい程、即ち、庫内温度TPが設定温度TSより低い程、設定圧力LPSを大きく上げる方向に変更することになる。
このように、冷蔵ケース3の庫内温度TPとこの庫内の設定温度TSとの温度偏差eに基づき、設定圧力LPSを変更すると共に、庫内温度TPが設定温度TSより高い場合に設定圧力LPSを下げ、庫内温度TPが設定温度TSより低い場合に設定圧力LPSを上げる方向でこの設定圧力LPSを変更するので、庫内温度TPが高い状態では圧縮機37の運転周波数CHz(容量)の低下を遅くして冷蔵用蒸発器43の冷却能力を維持できる
ようになる。
一方、庫内温度TPが充分冷却されて膨張弁44が弁開度を絞り、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力が低下していく状況では、より早い段階で圧縮機37の運転周波数CHzを低下させ、膨張弁44の弁開度を拡大する方向に制御して低圧側圧力の上昇を促すことが可能となる。これにより、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPが平均して低下してしまう不都合を解消し、圧縮機37のCOPを改善させて冷凍システム1の運転効率を向上させることができるようになる。
ここでは、冷蔵ケース3の庫内温度を検知する装置としてサーモスイッチを用いている。サーモスイッチはバイメタルやサーミスタのような熱物性を利用したものが多くあり、冷蔵ケース3の庫内温度TPが設定温度TSよりも高い場合にON状態となり前記蒸発器の膨張弁44を作動させ冷却を行い、庫内温度TPが設定温度TSよりも低い場合にOFF状態となり膨張弁44を閉じて冷却を停止させる制御を行う。なお、この制御は温度センサによって計測された温度を元に電気的な制御方法によって行うことも可能である。
本発明では、図4のフローチャートに基づいて、前記サーモスイッチのON/OFFによる制御を行う。冷蔵ケース3の図示しない前記サーモスイッチのON/OFF状態を冷蔵ケースコントローラ50が受信し(S100)、その状態を確認する(S101)。冷蔵ケース3のあるサーモスイッチがOFFになった場合にはこのサーモスイッチOFF状態を記録する(S102)。続いて、冷蔵ケース3の全てのサーモスイッチがOFF状態にあるかを確認し(S103)、冷蔵ケース3の全てのサーモスイッチがOFF状態にない場合には、サーモスイッチがOFFとなっている冷蔵ケース3について温度偏差eを負の値を持つ設定偏差eS(例えば−1℃)置き換えて記録する(S108)。温度偏差eの最大値を冷蔵コントローラに送信(S109)した後、サーモスイッチがOFF状態にある冷蔵ケース3の実際の温度偏差を確認する(S110)。この実際の温度偏差が所定温度偏差eM(ここでは+2℃としている)以上である場合にはその冷蔵ケース3の温度偏差eを実際の温度偏差に置き換える(S111)。その後、再び全体についてサーモスイッチの状態の確認を行う(S101)。
一方で、冷蔵ケース3の全てのサーモスイッチがOFF状態にある場合には、冷蔵ケースコントローラ50は設定偏差eSを温度偏差eとして主コントローラ56に送信する(S104)。これにより、主コントローラ56は受信した温度偏差eに相当するだけ設定圧力LPSを変更する(S105)。さらに、冷蔵ケース3の全サーモスイッチについて、OFFの状態記録を消去し(S106)、冷蔵ケースコントローラ50に記録された温度偏差eを設定偏差eSから実際の温度偏差に戻し記録する(S107)。
これにより、全ての冷蔵ケース3の庫内温度TPが設定温度TSよりも低い場合、つまり、膨張弁44が弁開度を絞り、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力が低下していく状況では、より早い段階で圧縮機37の運転周波数CHz(容量)を低下させ、膨張弁44の弁開度を拡大する方向に制御して低圧側圧力の上昇を促すことが可能となる。これにより、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の低圧側圧力LPが平均して低下してしまう不都合を解消し、圧縮機37のCOPを改善させて冷凍システム1の運転効率を向上させることができるようになる。
(3)冷蔵用蒸発器の除霜時における低圧側圧力の設定圧力の変更制御
次に、冷蔵ケースコントローラ50は所定時刻に、或いは、所定時間おきに冷蔵用蒸発器43の除霜を行う。この除霜は膨張弁44を全閉とし、冷蔵用蒸発器43への冷媒の流入を断った状態で送風機20により冷蔵用蒸発器43に通風することにより実行されるものであるが、この冷蔵用蒸発器43の除霜開始は主コントローラ56にも通知される。主
コントローラ56はこの冷蔵用蒸発器43の除霜中は、前記低圧側圧力LPの設定圧力LPSの変更制御を行わず、除霜開始前の設定圧力LPSを維持する。
そして、例えば所定時間経過後に冷蔵ケースコントローラ50は冷蔵用蒸発器43の除霜を終了し、前述した膨張弁44の弁開度の制御を再開するものであるが、冷凍機コントローラ32はこの冷蔵用蒸発器43の除霜終了後に前記低圧側圧力LPの設定圧力LPSを前述したデフォルトの低い値に戻す。
ここで、除霜終了後は冷蔵ケース3の庫内温度TPは高くなっており、膨張弁44が開放されると冷却貯蔵設備用冷媒回路9にとっては負荷が急激に上昇することになる。そのため、除霜開始前の設定圧力LPSが高い値とされていると、圧縮機37の運転周波数CHzが早期に低下せられてしまい、負荷上昇に追従できなくなるが、除霜終了後にデフォルトの低い値に設定圧力LPSを戻すことで除霜後の急激な負荷上昇に対応できるようになる。
ここで、上述の如く除霜終了後に低圧側圧力LPの設定圧力LPSをデフォルトの低い値に戻すことで、除霜終了後のプルダウン中、圧縮機37は高周波数HHzで長時間或いは、全過程を運転されることになる。従って、冷蔵ケース3の庫内温度TPは早期に前記下限温度まで低下し、それによって膨張弁44も閉じられるようになる。従って、膨張弁51が閉じていれば圧縮機37も早期に停止するようになり、そのままでは圧縮機37が頻繁な運転−停止を繰り返すようになる。
そこで、除霜終了後の圧縮機37の運転を開始してから停止するまでの時間にあたる運転時間TOを計測しており、この運転時間TOが例えば12分より短かった場合には、冷蔵用蒸発器43における冷媒の蒸発温度で2℃に相当する分だけ上記設定圧力LPSを上昇させる。また、運転時間TOが例えば12分以上15分未満であった場合には、冷蔵用蒸発器43における冷媒の蒸発温度で1℃に相当する分だけ上記設定圧力LPSを上昇させる。即ち、運転時間TOが短い程、設定圧力LPSの上昇幅を大きくする。
これにより、圧縮機37の運転時間に基づいて徐々に低圧側圧力LPの設定圧力LPSを上昇させていくことにより、除霜終了後のプルダウンに要する時間を短縮しながら、圧縮機37の運転時間を延ばしていき、頻繁な運転−停止を解消して運転効率の改善を図る。そして、主コントローラ56は圧縮機37の運転時間TOが15分以上となった場合には前記温度偏差eに基づく設定圧力LPSの変更制御(2−1)に移行する。
(4)最適運転パターン2:空気調和機の暖房運転(図2)
次に、冬場等の空気調和機6の暖房運転について図2を用いて説明する。尚、この場合にも前述した低圧側圧力の設定圧力の変更制御は行われる。主コントローラ56が空気調和機6の暖房運転が最適であると判断した場合、最適運転パターン2に関するデータが室外機コントローラ26、室内機コントローラ28、冷凍機コントローラ32、冷蔵ケースコントローラ50及び冷凍ケースコントローラ55に送信される。
受信データに基づき、室外機コントローラ26は四方弁14のオイルセパレータ10の出口側の入口を利用側熱交換器27の入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させるように切り換える。また、膨張弁17は全閉、膨張弁18は全開とされる。そして、圧縮機13A及び13Bを運転する。圧縮機13A及び13Bが運転されると、圧縮機13A及び13Bの吐出側から吐出された高温高圧のガス冷媒は、オイルセパレータ10から四方弁14を経て利用側熱交換器27に入る。この利用側熱交換器27には前述の如く送風機15により店内2の空気が通風されており、冷媒はここで放熱し、店内2の空気を加熱する一方自らは凝縮液化する。これにより、店内2の暖房が行われる。
利用側熱交換器27で液化した冷媒は利用側熱交換器27から出て膨張弁18を通り、膨張弁19に至り、そこで絞られて減圧された後、カスケード熱交換器21の空調側通路21Aに流入し、そこで蒸発して吸熱した後、アキュムレータ23を経て圧縮機13A及び13Bの吸込側に吸い込まれる循環を繰り返す。
室外機コントローラ26は、カスケード熱交換器21の出入口の冷媒温度、或いは、カスケード熱交換器21の温度に基づいて適正な過熱度となるように膨張弁19の弁開度を調整する。また、室内機コントローラ28は利用側熱交換器27の温度やそこに吸い込まれる空気温度に基づき、店内2の温度を設定温度とするよう利用側熱交換器27に通風する送風機15を制御する。また、前述同様に室外機コントローラ26により圧縮機13A及び13Bの運転が制御される。
一方、冷凍機コントローラ32は冷却装置8の冷却貯蔵設備用冷媒回路9における四方弁39のカスケード熱交換器21のケース側通路21Bの出口側の入口を凝縮機38の入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させるように切り換えると共に、四方弁41のレシーバタンク36の入口側の入口を電磁弁46、47及び52の入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させるように切り換える。尚、他の電磁弁等は前述した冷房運転時と同様である。即ち、電磁弁46及び47及び52を開き、圧縮機37及び54を運転する。
これにより、圧縮機37から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁39及び41を順次通過して先ずカスケード熱交換器21のケース側通路21Bに入る。即ち、圧縮機37から吐出された高温高圧のガス冷媒は凝縮器38に行く前に、直接カスケード熱交換器21のケース側通路21Bに供給される。このケース側通路21Bに入った冷却貯蔵設備用冷媒回路9の冷媒は、カスケード熱交換器21において放熱するので、前述の如く空調側通路21Aで蒸発する空調用冷媒回路7の冷媒によって冷却され、熱量を受け渡す。これにより、空調用冷媒回路7の冷媒は冷却貯蔵設備用冷媒回路9の冷媒の廃熱を汲み上げることになる。
このカスケード熱交換器21のケース側通路21Bを通過した冷媒は、次に四方弁39を経て凝縮器38の入口側38Aに入る。この凝縮器38にも送風機35により外気が通風されており、凝縮器38に流入した冷媒はそこで放熱する。
この凝縮器38の入口側38Aを通過した冷媒は出口側38Bに至り、そこから出ていく。凝縮器38から出た冷媒はレシーバータンク36の入口側からこのレシーバータンク36内に入り、そこに一旦貯留されて気/液が分離される。分離された液冷媒はレシーバータンク36の出口から出て四方弁41を通過した後に分岐し、前述同様に電磁弁46、47及び52に向かうことになる。
このような運転により、空気調和機6の空調用冷媒回路7の暖房運転時には、カスケード熱交換器21で冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側冷媒の廃熱を回収して空調用冷媒回路7の利用側熱交換器27に搬送することができるようになる。これにより、空気調和機6の暖房能力の改善を図ることができるようになり、総じて、店内空調と冷蔵ケース3、冷凍ケース4の庫内冷却を行う冷凍システム1の効率改善を図り、省エネ化を図ることが可能となる。
特にこの場合、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側の冷媒を、凝縮器38より先にカスケード熱交換器21に流すので、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側冷媒からの廃熱回収を効率的に行い、空調用冷媒回路7の利用側熱交換器27における暖房能力をより一層向
上させることができるようになる。
ここで、店内2が比較的暖かいなど空気調和機6が軽負荷となると、室外機コントローラ26は膨張弁19の弁開度を絞って冷媒流量を低減させていくようになるので、カスケード熱交換器21における冷却貯蔵設備用冷媒回路9の冷媒の放熱量が過剰となってくるが、本発明では冷却貯蔵設備用冷媒回路9の高圧側の冷媒をカスケード熱交換器21に流した後、凝縮器38に流すようにしているので、空調用冷媒回路7の暖房運転時において冷却貯蔵設備用冷媒回路9のカスケード熱交換器21における冷媒の放熱量が過剰となった場合には、凝縮器38にてこの過剰な熱量が放出される。これにより、安定した廃熱回収運転を実現することができるようになる。
また、上述した如く四方弁39及び41を用いて流路を切り換え、空調用冷媒回路7の冷房運転時及び暖房運転時において、冷却貯蔵設備用冷媒回路9の凝縮器38及びその出口に接続されたレシーバータンク36に流れる冷媒の流通方向を同一としている。これにより、冷房運転時と暖房運転時とで凝縮器38やレシーバータンク36内の冷媒の流れが反対となる場合に比して冷却貯蔵設備用冷媒回路9内を流れる冷媒の圧力損失の発生を防止若しくは抑制することができるようになり、効率的な運転が可能となる。特に、二個の四方弁39及び41にて流路を切り換えているので冷却貯蔵設備用冷媒回路9の構成を簡素化することができるようになる。
(5)最適運転パターン3:空気調和機の暖房運転時における冷却装置のカスケード熱交換器での放熱を殆ど必要としない時の制御(図3)
ここで、上述の如き空気調和機6の暖房運転時に、店内空気の負荷が一層小さくなり、暖房能力が過大となると、室外機コントローラ26は店内温度の情報に基づいて圧縮機13Bの運転周波数を低下させ、暖房能力を低下させていく。一方、このような制御を行い、且つ、上述のように凝縮器38にて過剰な熱量が放出されたとしても、冷却装置8の冷却貯蔵設備用冷媒回路9のカスケード熱交換器21における放熱が殆ど必要とされない状況となると、図2の回路のままでは空気調和機6の暖房能力が過剰となる。
係る場合には、冷凍機コントローラ32は図2から図3の状態に各四方弁39及び41を切り換える。即ち、この場合冷凍機コントローラ32は四方弁39のオイルセパレータ31の出口側の入口を凝縮器38の入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させるように切り換える。また、四方弁41のレシーバタンク36の出口側の入口をカスケード熱交換器21のケース側通路21Bの入口側の出口に、他方の入口を他方の出口に連通させるように切り換える。
これにより、圧縮機37から吐出された高温高圧の冷媒は、図1の場合と同様に凝縮器38を通過して放熱してからカスケード熱交換器21に流れるようになるので、空調用冷媒回路7の冷媒がカスケード熱交換器21にて過剰に加熱される不都合を回避することと、冷却貯蔵設備の過冷却により効率を向上させることができるようになる。ここで、この場合にも前述した低圧側圧力の設定圧力の変更制御は行われる。
尚、実施例ではコンビニエンスストアにおいて店内の空調と冷却貯蔵設備の冷却を行う冷凍システムにて本発明を説明したが、それに限らず、冷却貯蔵設備の冷却のみを行うものでも本発明は有効である。更に、実施例では圧縮機の容量制御をインバータによる運転周波数の制御によって実現したが、それに限らず、種々の容量制御を適用可能である。更にまた、上記設定圧力LPSの変更制御は、庫内温度TPと設定温度TSによらず、冷蔵用蒸発器43における冷媒の蒸発温度が測定できる場合には、この蒸発温度とその設定温度に基づいて行ってもよい。また、上記実施例では圧縮機37と13Aをインバータにより運転周波数制御することで容量制御するものとしたが、容量制御の意味としてはそれに
限らず、圧縮機を複数台並列接続(例えば複数の定速圧縮機の並列接続、一つの定速圧縮機と一つのインバータ制御圧縮機の並列接続など)して運転される台数を切り換え、或いはそれに加えて運転周波数を制御する場合も含むものである。
本発明を適用した実施例における空気調和機の冷房運転時の冷媒回路を含む冷凍システムの構成を説明する図である。 本発明を適用した実施例における空気調和機の暖房運転時の冷媒回路を含む冷凍システムの構成を説明する図である。 本発明を適用した実施例における空気調和機の暖房運転においてカスケード熱交換器での放熱を殆ど必要としない時の冷媒回路を含む冷凍システムの構成を説明する図である。 本発明を適用した冷凍システムの制御方法に関するフローチャートである。
符号の説明
1 冷凍システム
3 冷蔵ケース
4 冷凍ケース
6 空気調和機
7 空調用冷媒回路
8 冷却装置
9 冷却貯蔵設備用冷媒回路
13A、13B、37、54 圧縮機
14 四方弁
16 熱源側熱交換器
21 カスケード熱交換器
27 利用側熱交換器
32 冷凍機コントローラ
38 凝縮器
39、41 四方弁(流路制御手段)
43 冷蔵用蒸発器
44、51 膨張弁
49 冷凍用蒸発器
50 冷蔵ケースコントローラ

Claims (4)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁及び複数の蒸発器により冷媒回路が構成され、これらの蒸発器によって冷却される被冷却空間を複数有し、
    前記圧縮機の低圧側圧力及び設定圧力に基づきこの圧縮機の容量を制御すると共に、
    所定の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度の偏差のうち最大の偏差に基づき前記設定圧力を変更する冷凍システムにおいて、
    全ての前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止した信号により、前記所定の周期と関係無く前記設定圧力を所定値に変更し前記圧縮機の容量を制御することを特徴とする冷凍システム。
  2. 前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止した信号により、対応する前記偏差を所定値と置き換えて記録することを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  3. 前記被冷却空間の温度が所定の温度を超えた信号により、この被冷却空間に対応する実際の偏差を記録することを特徴とする請求項2記載の冷凍システム。
  4. 全ての前記蒸発器による前記被冷却空間の冷却が停止し、前記圧縮機の容量制御を行った後、全ての実際の偏差を記録することを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の冷凍システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010175203A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Hitachi Appliances Inc 冷凍装置
CN102889668A (zh) * 2012-10-25 2013-01-23 宁波奥克斯空调有限公司 变频空调在低电压下的控制方法
JP2017053585A (ja) * 2015-09-11 2017-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 冷凍システム

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