JP2007085015A - 框組み扉 - Google Patents

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Abstract

【目的】框内に鏡板を嵌合してなる框組み扉において該鏡板の表面に立体的な凹凸、特に曲面を与えるに際して、リブ上への化粧板の貼着を確実に行う共に組立作業を簡単にする。
【構成】框内に鏡板4を嵌合してなる框組み扉において、該鏡板が、平板状の芯材41と、該芯材の少なくとも一方の面において少なくとも上端側及び下端側にそれぞれ設けられる横リブ42a,42bと、該芯材面においてこれら上下の横リブ間に設けられる複数の縦リブ43a〜43dと、これら横リブ及び縦リブを被覆するように貼着される化粧板44とを有する。横リブ及び縦リブは一面が略平坦に設けられるとともに他面が曲面状に設けられ、略平坦面を芯材側、曲面を表面側にして設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、框内に鏡板を嵌合してなる框組み扉に関する。
框内に鏡板を嵌合してなる框組み扉として、下記特許文献1には、平板状の芯材の少なくとも一方の面に複数の横リブを扉の上下方向に間隔をおいて互いに平行に貼着し、この横リブを被覆するように化粧板を貼着して鏡板を構成し、この鏡板を縦框及び横框とで形成される框内に嵌合してなるものが示されている。横リブは芯材より幅が小さく、芯材の幅方向両端には横リブが貼着されない部分が残されており、化粧板は、横リブの両端を越えてさらに外方に延長する両端部において芯材面に直接貼着される。
この框組み扉によれば、横リブの表面に任意の曲面形状が与えることができるので、この表面形状に対応した多様な曲面を呈するように鏡板を構成することができ、簡単な工程で意匠性に優れた扉を提供することができ、これにより、扉の設計上の自由度を広げることができる。また、芯材面に上下方向に間隔をおいて複数本のリブ材が設けられることにより、リブ材の高さに相当する空間がリブ材間に形成され、鏡板の軽量化が達成されるので、扉を扉枠に丁番を介して取り付けたときに過度の力ないし回転力が丁番や扉枠にかかることがなく、扉が下がったり、扉の開閉に支障が生ずる等の問題を防止することができる。
特開2004−263453号公報
特許文献1記載の框組み扉においては、複数の横リブを扉の上下方向に間隔をおいて平行に設け、且つ、左右方向の位置を揃えて両端に残される芯材上のスペースを均一にしなければならない。すなわち、横リブの位置決め精度が要求される。横リブの位置決め精度が不十分であると、この上に貼着される化粧板との間に隙間が生じ、化粧板の貼着が不完全となり、組立に支障を来す。
また、横リブの数を多く必要とするため、部品数が多くなると共に部材管理も煩雑であった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、框組み扉を提供するに際して、特許文献1記載の技術思想をベースとしつつ、リブ上への化粧板の貼着が確実に行われると共に組立が簡単に行われるように改良することにある。
上記課題を解決するため、請求項1にかかる本発明は、框内に鏡板を嵌合してなる框組み扉において、該鏡板が、平板状の芯材と、該芯材の少なくとも一方の面において少なくとも上端側及び下端側にそれぞれ設けられる横リブと、該芯材面においてこれら横リブ間に設けられる複数の縦リブと、これら横リブ及び縦リブを被覆するように貼着される化粧板とを有することを特徴としている。
本発明によれば、芯材の少なくとも一方の面において少なくともその上端側及び下端側にそれぞれ横リブが設けられると共に、これら横リブ間に複数の縦リブが設けられるので、芯材面に対する横リブの左右方向の位置決めを確実且つ容易に行うことができ、したがって縦リブの位置決めも確実且つ容易に行うことができる。これにより、横リブ及び縦リブを被覆するように化粧板を貼着したときに、これらの間に隙間が発生せず、化粧板の接着が確実に行われるので、扉の表面に、リブによる曲面形状を規定通りに与えることができる。また、組立も容易である。さらに、横リブの数が少なくて済むので部材管理も容易となる。
以下、添付の図1〜図7を参照して本発明の一実施形態による框組み扉について説明する。
この框組み扉1は、左右一対の縦框2,3間に鏡板4を設けて構成されており、一方の縦框2には所定の高さ位置に取手用の孔5が設けられ、他方の縦框3の木口縁に固定した上下一対の丁番6,6を介して、扉枠7内で開閉可能に設置されている。この框組み扉1の幅Wは略700mm、高さHは略2000mmである。この実施形態では、扉枠7が、壁厚に応じて幅調整可能なケーシング枠8内に設けられているが、ケーシング枠8を用いずに、扉枠7を直接壁体に施工するタイプのものとしてもよい。また、丁番6,6に代えてピボット方式の支持手段を用い、該ピボットを中心として回転可能な扉として構成してもよい。
鏡板4は、芯材41と、その両面に設けられる横リブ42a,42b及び縦リブ43a,43b,43c,43dと、これら横リブ及び縦リブ上に貼着される化粧板44とから形成される。 鏡板4は、芯材41の両面において同一に構成されている。
芯材41は、表裏が略平坦面とされた平面視矩形状の平板状の木質材であり、たとえば針葉樹や広葉樹から得られた単板を積層してなる針葉樹合板や広葉樹合板を用いることができる。その寸法は、たとえば幅W=550mm、高さH=2000mm、厚さT=5.5mmである。
横リブ42a,42bは、芯材41の両面においてその上端及び下端に近接した位置に設けられる。横リブ42a,42bは同一寸法及び同一形状であり、一面が略平坦面に形成されると共に他面が曲面状(通常は図示実施形態のように円弧面)に形成された断面略三日月形状を有し、たとえば長さL=390mm、幅W=24mmであり、厚さは両端で2.8mm、中央で11mmである。横リブ42a,42bは、その断面略三日月形状の平坦面を芯材41側とし、芯材41の中央に、すなわちその両側にそれぞれ(W−L)/2=80mmを残すようにして、エチレン酢酸ビニル樹脂接着剤などの接着剤を用いて接着される。横リブ42a,42bは、通常製造される平板状の素材からこのような特殊形状に切り出す必要があることから、木質材の中でも加工性に優れたものを用いることが好ましく、特にMDF(中質繊維板)を用いることが好ましい。
縦リブ43a〜43dは、上下の横リブ42a,42b間において間隔をおいて高さ方向に平行に複数本設けられる。この実施形態では、上下の横リブ42a,42bの両端近辺の幅方向位置に設けられる縦リブ43a,43dと、その間を略3等分する幅方向位置に設けられる縦リブ43b,43cの計4本の縦リブが用いられている。この場合、各縦リブ43a〜43dは、その一面が略平坦面に形成されると共に他面が曲面状(通常は図示実施形態のように円弧面)に形成されており、この曲面形状は、各縦リブの位置において横リブ42a,42bによって与えられる曲面形状に沿うように形成されている。したがって、両端の縦リブ43a,43dは互いに同一同一形状であり、残る2本の縦リブ43b,43cも互いに同一形状であるがその表面形状は両端の縦リブ43a,43bの表面形状とは異なっている。各縦リブ43a〜43dは、たとえば長さL=1952mm、幅W=24mmであり、厚さは両端の縦リブ43a,43dが薄く、中央に近い縦リブ43b,43cが比較的厚く形成されている。各縦リブ43a〜43dは、その平坦面を芯材41側とし、上述のような幅方向位置にて間隔をおいた状態で、エチレン酢酸ビニル樹脂接着剤などの接着剤を用いて接着される。縦リブ43a〜43dは、通常製造される平板状の素材からこのような特殊形状に切り出す必要があることから、木質材の中でも加工性に優れたものを用いることが好ましく、特にMDF(中質繊維板)を用いることが好ましい。
化粧板44は、表裏が略平坦面とされた平面視矩形状の薄板材であり、横リブ42a,42b及び縦リブ43a〜43dの各円弧状曲面に沿って貼着可能な程度の可撓性を有することが要求されるため、たとえば、MDF等よりなる薄い木質材の表面に合成樹脂、紙、合成樹脂含浸紙等の化粧シート状物を貼着したものを用いる。この実施形態では、厚さT=4mmのMDFの平板表面に化粧用のオレフィンシートを貼着して形成され、芯材41上に上述のようにして貼着された横リブ42a,42b及び縦リブ43a〜43dの各曲面上にエチレン酢酸ビニル樹脂接着剤などの接着剤を用いて接着される(特に図2、図7参照)と共に、その幅方向両端部においてコの字形のタッカー釘9で芯材41の幅方向両端近くに固定される。
縦框2,3の各内周面には、その略全長(上下方向)にわたって、鏡板4の両端木口が嵌入される嵌入溝が形成されている。縦框2の内周面に形成された嵌入溝10について説明すると、図3に示すように、この嵌入溝10は、鏡板4の幅方向外方に突出している芯材41の端部を挿入するために幅狭且つ深く形成される第1溝11と、鏡板の表裏を構成している化粧板44,44の端部(特に横リブ42a,42bを介さずに直接芯材41の表裏に接合してタッカー釘9で固着されている端部領域)を挿入するために第1の嵌入溝11よりも幅広且つ浅く形成される第2溝12とを有する二段溝として形成されている。第1溝11の溝幅は芯材41の厚さと略同一寸法とされ(したがって図示実施形態では第1溝11の溝幅は約5.5mm)、第2溝12の溝幅は芯材41と表裏の化粧板44,44との合計厚みと略同一に形成されている(したがって図示実施形態では第2溝12の溝幅は約13.5mm)。縦框3の内周面にも同様の形状及び構成を有する嵌入溝が形成されている。
鏡板4の製造工程について詳しく説明すると、前述のような形状及び寸法を有する芯材41を1枚、横リブ42a,42bを各2本、縦リブ43a〜43dを各2本準備した後、まず、芯材41の両面にその上下端に沿うように横リブ42a,42bを、その平坦面側を芯材面に向き合わせて、前述の接着剤等を用いて貼着する。このとき、これら横リブ42a,42bよりも幅広である芯材41に対して幅方向中心を合わせ、横リブ42a,42bの両側に同一の余白部を形成する。次いで、このようにして芯材41の両面の上下端に沿うように貼着された横リブ42a,42bの間に縦リブ43a〜43dを前述の所定の幅方向位置にて、その平坦面側を芯材面に向き合わせて、前述の接着剤等を用いて貼着する。これにより図4、図5に示す状態の中間製品が得られる。
次いで、このようにして芯材41の両面においてそれぞれ所定の位置で貼着された横リブ42a,42b及び縦リブ43a〜43dの各曲面上に重ねるようにして、化粧板44,44を同じく前述の接着剤等を用いて貼着し、さらに化粧板44,44の両端部領域においてコの字タッカー釘9,9(図3)により芯材41の両面に対して直接固定することにより、鏡板4が得られる(図6,図7)。化粧板44,44の貼着の際も、これよりも幅広である芯材41及び幅狭である横リブ42a,42bに対して幅方向中心を合わせ、横リブ42a,42bを完全に被覆するとともに、横リブ42a,42bの両端を越えてさらに外方に延長する部分が化粧板44,44の両端において同一幅に得られ、且つ、この延長部分において芯材41の両面にそれぞれ直接貼着されるようにする。
このようにして得られた鏡板4においては、その幅方向両端に、芯材41のみで構成されて芯材41と同一厚みを有する先端領域45,45と、芯材41の両面に化粧板44,44が直接貼着されてこれらの合計厚みを有する隣接領域46,46とが形成されている。
上記のようにして製造された図6及び図7に示す鏡板4を準備するとともに、内周面に第1溝11及び第2溝12の二段溝からなる嵌入溝10が形成された縦框2,3を別途準備しておき、鏡板4の左右両端の先端領域45,45を第1溝11に挿入するとともに隣接領域46,46を第2溝12に挿入して接着剤にて接着固定することにより、図1〜図3に示す框組み扉1が完成する。
図示実施形態では横リブ42a,42bの表面を円弧状曲面として形成したが、横リブ42a,42bの表面には任意の曲面形状を与えることができ、その上に沿うように化粧板44,44を貼着することにより、鏡板4の表裏面を横リブ42a,42bの表面形状に対応した多様な曲面とすることができる。この場合、もちろん各縦リブ43a〜43dの表面は、その幅方向固定位置において横リブ42a,42bが有する表面形状に対応した形状を有する。
本発明の一実施形態による框組み扉の正面図である。 図1中A−A切断線による断面図である。 この框組み扉の縦框と鏡板との接合状態を示す拡大横断面図である。 この框組み扉の製造過程において芯材の両面にリブ材を貼着した状態を示す正面図(a)及び側面図(b)である。 図4(a)中B−B切断線による断面図である。 図4の状態からリブ材上に化粧板を貼着した状態を示す正面図である。 図6中C−C切断線による断面図である。
符号の説明
1 框組み扉
2,3 縦框
4 鏡板
41 芯材
42a,42b 横リブ
43a,43b,43c,43d 縦リブ
44 化粧板
45 先端領域
46 隣接領域
5 取手用の孔
6 丁番
7 扉枠
8 ケーシング枠
9 タッカー釘
10 嵌入溝
11 第1溝
12 第2溝

Claims (1)

  1. 框内に鏡板を嵌合してなる框組み扉において、該鏡板が、平板状の芯材と、該芯材の少なくとも一方の面において少なくとも上端側及び下端側にそれぞれ設けられる横リブと、該芯材面においてこれら横リブ間に設けられる複数の縦リブと、これら横リブ及び縦リブを被覆するように貼着される化粧板とを有することを特徴とする框組み扉。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010196287A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Force One Holdings Kk ドア板
JP2020190121A (ja) * 2019-05-22 2020-11-26 株式会社Lixil 木目調部材及び木目調建具、並びに木目調壁構造

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