JP2007083956A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 側面開口部を有する空調ケースを備えた車両用空調装置において、初期組み立て時には側面開口部用のシール部材を廃止できるようにする。
【解決手段】 車室内へ送風される空気の通路を形成するケース11a〜11cと、ケース11a〜11c内に配置され、空気を冷却する冷却用熱交換器12とを備え、ケース11a〜11cには、冷却用熱交換器12を略水平方向に引き抜くための開口部14が形成され、ケース11a〜11cには、開口部14を閉塞するカバー部材16が装着される車両用空調装置において、開口部14には、冷却用熱交換器12で発生した凝縮水を堰き止める堰部15がケース11a〜11cと一体に形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用空調装置に関するものであって、特に凝縮水の外部洩れ防止構造に関するものである。
従来、車両用空調装置において、エバポレータを収納する空調ケースを垂直方向に分割面を有する縦割れタイプの2つの分割ケースから構成することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
これによると、ケース分割数の削減に伴い部品点数を削減でき、さらに部品点数の削減により組み付け工数をも少なくすることができる。この結果、低コストの車両用空調装置を提供することができる。
そして、縦割れタイプの2つの分割ケースから構成される空調ケースにおいては、エバポレータにて発生する凝縮水が分割面からケース外部に漏れだすという不具合が生じるため、空調ケースの分割部位には、各分割面の間を密閉するシール部材を配置して、分割面から凝縮水が漏れだすことを防止している。
このシール部材は柔軟性に富むポリウレタン系の発泡材にて略円柱状に形成され、分割ケースの分割部位の形状に合わせて配置される。
特開平10−100642号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の車両用空調装置においては、空調ケースの分割部位に柔軟性に富むシール部材を配置することにより、以下のような問題が生じる。即ち、シール部材が捻れた状態で組み付けられやすく、捻れ部に発生する微少な空隙によってシール不良が発生しやすいという問題がある。
さらに、シール部材の形状が安定しないため、シール部材を所定の位置に組み付ける作業性が良くないという問題もある。
この問題を解決するために、空調ケースを上側の2つのケースと下側の1つのケースとに3分割し、これにより、1つの下側ケースのみで凝縮水の受け皿部を形成する構成が公知になっている。この構成によると、凝縮水の受け皿部に水漏れの原因となるケース分割面が存在しないので、シール部材を用いることなく、下側ケースからの水漏れを防止することができる。
ところで、車両用空調装置においては、エバポレータを点検交換するために、エバポレータを空調ケースから取り出すことがある。エバポレータを点検交換する頻度は非常に低いのであるが、エバポレータの点検交換作業を容易にするために、空調ケースのエバポレータ側方部、即ち、空調ケースの側面部に側面開口部を設ける場合がある。
これにより、空調ケースが車両に組み付けられた状態のままで、エバポレータを側面開口部から引き抜くことができるので、エバポレータの点検交換作業を容易に行うことができる。
この側面開口部は、通常時はカバー部材によって閉塞されているが、空調ケースとカバー部材との間の隙間から凝縮水がケース外部に漏れだすのを防止するために、当該隙間を密閉するシール部材を空調ケースとカバー部材との間に配置する必要がある。
このため、側面開口部を有する空調ケースにおいては、3分割構造の空調ケースであっても、縦割れタイプの空調ケースの場合と同様にシール部材の捻れによってシール不良が発生するという問題や、シール部材の組み付け作業性が良くないという問題が生じる。
本発明は、上記点に鑑み、側面開口部を有する空調ケースを備えた車両用空調装置において、初期組み立て時には側面開口部用のシール部材を廃止できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、車室内へ送風される空気の通路を形成するケース(11a〜11c)と、
ケース(11a〜11c)内に配置され、空気を冷却する冷却用熱交換器(12)とを備え、
ケース(11a〜11c)には、冷却用熱交換器(12)を略水平方向に引き抜くための開口部(14)が形成され、
ケース(11a〜11c)には、開口部(14)を閉塞するカバー部材(16)が装着される車両用空調装置において、
開口部(14)には、冷却用熱交換器(12)で発生した凝縮水を堰き止める堰部(15)がケース(11a〜11c)と一体に形成されることを特徴とする。
これによると、ケース(11a〜11c)と一体に形成された堰部(15)が冷却用熱交換器(12)で発生した凝縮水を堰き止めるので、凝縮水がケース(11a〜11c)とカバー部材(16)との間の隙間から外部に洩れ出すことを防止することができる。
このため、ケース(11a〜11c)とカバー部材(16)との間の隙間を密閉するためのシール部材(37)を廃止することができる。
また、本発明は、堰部(15)が、冷却用熱交換器(12)を開口部(14)から引き抜くときにはケース(11a〜11c)から除去される構造になっている。
また、本発明は、具体的には、堰部(15)が、開口部(14)の底部から上下方向の中間部まで延びる板状に形成される。
また、本発明は、堰部(15)の根元部には、開口部(14)周縁に沿って延びる根元溝部(15a)が形成される。
これによると、根元溝部(15a)では、根元溝部(15a)の深さの分だけ堰部(15)の板厚が薄くなるので、堰部(15)を根元溝部(15a)に沿って容易に切断できる。このため、堰部(15)を容易に除去できる。
この結果、冷却用熱交換器(12)を点検交換する場合には、堰部(15)を除去することによって冷却用熱交換器(12)を開口部(14)から略水平方向に引き抜くことができる。
また、本発明のように、根元溝部(15a)を、堰部(15)の表裏両面のうちケース(11a〜11c)の外面側の面に形成すれば、切断すべき部位をケース外部から容易に視認できる。
また、本発明のように、堰部(15)の板厚(t1)を、開口部(14)の外周部の板厚(t2)と比較して薄く形成しても、堰部(15)を容易に切除できる。
また、本発明は、ケース(11a〜11c)のうち開口部(14)の外周部分に、ケース(11a〜11c)とカバー部材(16)との間の隙間を密閉するシール部材(37)を装着するためのシール部材装着部(20)が形成される。
これによると、堰部(15)の除去後にはシール部材(37)によってケース(11a〜11c)とカバー部材(16)との間の隙間を密閉することができるので、堰部(15)を除去しても凝縮水がケース(11a〜11c)とカバー部材(16)との間から外部に洩れ出すことを防止することができる。
なお、本発明におけるカバー部材(16)が開口部(14)を閉塞するとは、以下の2つの場合を指している。1つは、カバー部材(16)が開口部(14)の全面を塞いでケース(11a〜11c)内の空間とケース外部の空間とを完全に遮断する場合である。
他の1つは、カバー部材(16)がケース(11a〜11c)の送風空気流入部をなしている場合であり、具体的には、送風空気がカバー部材(16)に形成された送風空気流入口を介してケース(11a〜11c)内に流入するようになっているとともに、カバー部材(16)の送風空気流入口以外の部分が開口部(14)を塞ぐようになっている場合である。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態による車両用空調装置の室内ユニットの組み付け構造を表す構造図である。図2は、図1におけるA方向拡大矢視図であり、図3は、図2におけるB−B拡大断面図であり、図4は、図2におけるC−C拡大断面図である。図中の前後、上下、左右の各矢印は本車両用空調装置が搭載される車両の前後、上下、左右の各方向を示す。
図1に示す室内ユニットは、左ハンドル用のものであって、図示しない車室内のインストルメントパネル部内で車両幅方向中央部から助手席側の足元にかけて設置されている。
室内ユニットは、大別して内外気送風ユニット部10と、この内外気送風ユニット部10から送風された空気の温度調節を行う調整部をなす温調ユニット部11とから構成されている。
内外気送風ユニット部10は、車室内のインストルメントパネル部内において助手席側の足元に設置されている。温調ユニット部11は、内外気送風ユニット部10と車両幅方向に並んで設置されており、車両幅方向中央部に設置されている。
内外気送風ユニット部10には、内気導入口10aと外気導入口10bとこれら導入口10a、10bを選択的に開閉する内外気切換ドア(図示せず)が設けられている。そして、内外気送風ユニット部10内には送風機(図示せず)が設けられており、この送風機によって内外気切換ドアにて選択された内気または外気を温調ユニット部11に送風するようになっている。
温調ユニット部11は、ポリプロピレン等の機械的強度に優れた樹脂の成形品で構成されたケースを有し、このケースの内部に車室内へ向かって空気が流れる通風路を形成している。なお、温調ユニット部11のケースは具体的には、左右2つに分割された上側ケース11a、11bと、下側の1つのケース11cとにより構成される。
このように、ケースを3分割する理由は、第1には、下側ケース11cに水漏れの原因となるケース分割面を設けないためである。そして、第2には、後述する空気通路開閉ドア等の機器を上側ケース内部へ容易に組み付けできるようにするためである。
上記の3分割されたケース11a、11b、11cは、その内部空間に後述のエバポレータ12、ヒータコア13、空気通路開閉ドア等の機器を収納した後に各分割面を嵌合し、この嵌合部をねじ、金属ばねクリップ等の締結手段を用いて一体に締結するようになっている。
ケースの右側面であって車両前方側には略矩形状の側面開口部14が形成されている。この側面開口部14は、本発明における開口部に該当するものであり、エバポレータ12の点検交換時にエバポレータ12を略水平に引き抜くことができるようにするために設けられる。
具体的には、側面開口部14のうち上側半割れ部である上側開口部14aが上右側ケース11aに形成され、側面開口部14のうち下側半割れ部である下側開口部14bが下側ケース11cに形成され、ケース11a、11b、11cを一体に組み付けることにより1つの側面開口部14が形成されるようになっている。
図2に示すように、側面開口部14の下部には、側面開口部14の底部から上下方向の中間部まで延びる平板状の堰部15が下側ケース11cと一体に形成されている。図2及び図3に示すように、この堰部15の根元部であって表裏両面側には、断面V字状の根元溝部15aが形成されている。この根元溝部15aは、側面開口部14の周縁に沿って延びるように形成されており、堰部15の切除を容易にするために設けられるものである。
これにより、エバポレータ12の点検交換時には、堰部15を根元溝部15aに沿って切除することによって、エバポレータ12を側面開口部14から略水平に引き抜くことができる。
側面開口部14を閉塞する略矩形状のカバー部材16がケース外面側から装着され、このカバー部材16には内外気送風ユニット2との接続部をなす略角筒状のダクト部17が形成されている。このダクト部17の中空部を介して内外気送風ユニット2内の空間と温調ユニット部11のケース内の空間とが連通するようになっている。
即ち、カバー部材16はケースの送風空気流入部をなしており、ダクト部17の中空部がケースの送風空気流入口をなしている。
側面開口部14の外周部のうち堰部15よりも上方側の部位には、カバー部材16側を向いた嵌合溝部18が形成されている。一方、カバー部材16の側面開口部14側の面であって嵌合溝部18に対応する部位には、嵌合溝部18に嵌合される突起部19が形成される。
図2及び図4に示すように、カバー部材16の突起部19がケース11a、11cの嵌合溝部18に嵌合することにより、ケース11a、11cとカバー部材16との間の密閉性を高めて、温調ユニット部11内の空気が外部に洩れ出すのを防止することができる。
図2及び図3に示すように、側面開口部14の外周部のうち下方側の部位、換言すれば堰部15が配置される部位には、カバー部材16側を向いたシール溝部20が形成されている。なお、シール溝部20は、本発明におけるシール部材装着部に該当するものである。
一方、カバー部材16の側面開口部14側の面であってシール溝部20に対応する部位には、シール溝部20に挿入される突起状の挿入部21が形成される。この挿入部21の先端角部には、テーパー状の傾斜部21aが形成されており、挿入部21の先端面中央には、三角形状に突出する突出部21bが形成されている。突出部21bの先端とシール溝部20の底部との間には所定の間隔Xが設けられている。
ケース11a、11b、11c内であって車両前方側に収納されるエバポレータ12は、本発明における冷却用熱交換器に該当するものであり、冷凍サイクルの蒸発器である。このエバポレータ12は、周知のごとく冷媒が通過するチューブとこのチューブの外表面に接合されたフィンとからなる熱交換コア部を有している。
カバー部材16のダクト部17を介して温調ユニット部11内に取り入れられた空気(内気または外気)は、この熱交換コア部の空隙部を車両前方側から車両後方側へ向かって通過し、この通過空気から冷凍サイクルの低温の低圧冷媒が吸熱して蒸発することにより空気を冷却する。
エバポレータ12で発生する凝縮水は、下側ケース11cの最低部位に成形される図示しないドレンパイプから外部に排出されるようになっている。
ケース11c内であってエバポレータ12の車両後方かつ下方側に収納されるヒータコア13は、車両のエンジンの冷却水(温水)を熱源として空気を加熱する温水式熱交換器であって、周知のごとく温水が通過するチューブとこのチューブの外表面に接合されたフィンとからなる熱交換コア部を有している。
この熱交換コア部の空隙部をエバポレータ12を通過した空気が通過し、この通過空気に温水の熱を伝達することにより空気を加熱する。
ケース11a、11b内であってエバポレータ12の車両後方かつ上方側には、エバポレータ12を通過した冷風がヒータコア13をバイパスする冷風通路22が形成される。
また、ヒータコア13の後面側及び後上方側には、下側ケース11cの後壁面と上側ケース11a、11bの温風ガイド壁23とに囲まれて温風通路24が形成される。これにより、車両前方側から車両後方側へ向かってヒータコア13を通過し加熱された温風は温風通路24を流れてヒータコア13の上方へと導かれる。
温風通路24の下流部にはエアミックスドア25が配置され、このエアミックスドア25が温風通路24を開閉することにより、冷風通路22と温風通路24との風量割合を調節して温調ユニット部11から吹き出される空調風の温度を調節する。
このエアミックスドア25は回転軸25aによりケースに回転可能に保持された板ドアから構成されている。具体的には、エアミックスドア25の回転軸25aの両端部が、上側ケース11a、11bの側壁部にそれぞれ形成される挿入孔26に挿入される。
冷風通路22と温風通路24の下流側、即ち、ケース11a、11b内部における後方上部には、エアミックスドア25にて温調された空調風を車室内に導くための第1流路27及び第2流路28が形成されている。
第1流路27は下方から上方に延びるように形成され、その上端部には、窓ガラス内面に向かって空調風を吹き出すためのデフロスタ開口部29と、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すためのフェイス開口部30とが配置される。
デフロスタ開口部29は、図示しないデフロスタダクトを介して車両前面窓ガラスの内面に向けて空調風を吹き出すものである。
フェイス開口部30は車両幅方向に並んで配置される3つの開口部によって構成されている。3つの開口部のうち車両幅方向中央に配置されるセンターフェイス開口部30aは、図示しないセンターフェイスダクトを介してインストルメントパネルの車両幅方向略中央部から前席乗員の顔部側に向けて空調風を吹き出すものである。
3つの開口部のうち残余の2つのサイドフェイス開口部30bは、それぞれ図示しないサイドフェイスダクトを介してインストルメントパネルの車両幅方向両端部から前席乗員の顔部側に向けて空調風を吹き出すものである。
第1流路27の下流部、即ち、上側ケース11a、11bの上方部にはフェイス開口部30とデフロスタ開口部29とを切替開閉するフェイスドア31が配置されている。このフェイスドア31は回転軸31aによりケースに回転可能に保持された板ドアから構成されている。具体的には、フェイスドア31の回転軸31aの両端部が、上側ケース11a、11bの側壁部にそれぞれ形成される挿入孔32に挿入される。
第2流路28は、冷風通路22と温風通路24の下流側において上方から下方に延びるように形成され、その車両幅方向両端部、即ち、上側ケース11a、11bの各側面部に前席用フット開口部33が開口している。この前席用フット開口部33は、それぞれ図示しない前席用フットダクトを介して前席乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すものである。
また、第2流路28は下側ケース11cの車両後方下部に形成される2つの後席用フット開口部34と連通している。この2つの後席用フット開口部34は、それぞれ図示しない後席用フットダクトを介して後席乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すものである。
第2流路28の上流部には第2流路28を開閉するフットドア35が配置されている。このフットドア35は回転軸35aによりケースに回転可能に保持された板ドアから構成されている。具体的には、フットドア35の回転軸35aの両端部が、上側ケース11a、11bの側壁部にそれぞれ形成される挿入孔36に挿入される。
次に、上記構成に基づいて本実施形態の作動を説明する。内外気送風ユニット部10内の送風機に通電して送風ファンを回転駆動すると、内気導入口10aまたは外気導入口10bから内気または外気が吸入される。この吸入空気は、送風機によりカバー部材16のダクト部17を介して温調ユニット部11内に送風される。
温調ユニット部11内に送風された内気または外気はエバポレータ12を通過して冷却され、冷風通路22を流れる。エバポレータ12を通過した空気(冷風)の一部は、ヒータコア13を通過して加熱され、温風通路24を流れる。エアミックスドア25が温風通路24を開閉することにより、冷風通路22と温風通路24との風量割合を調節して所望温度の空調風を得ることができる。
フェイスドア31がフェイス開口部30とデフロスタ開口部29とを切替開閉し、フットドア35が前席用フット開口部33及び後席用フット開口部34と連通する第2流路28を開閉することにより、所定の吹出口から車室内に向けて空調風を吹き出すことができる。
ところで、エバポレータ12の冷却、除湿作用によってエバポレータ12の熱交換コア部表面に凝縮水が発生する。この凝縮水は最終的には下側ケース11cの最低部位に設けられるドレンパイプから外部に排出されるのであるが、凝縮水が一時的にエバポレータ12下方の下側ケース11c底部に溜まることがある。
図3に示す液面Yは、下側ケース11c底部に凝縮水が溜まった状態を示している。図3に示すように、下側ケース11cの堰部15は液面Yよりも上方まで形成されている。具体的には、液面Yの高さがエバポレータ12の除湿量や車両の傾き、振動によって変動することを考慮して、堰部15の高さを液面Yの最大高さ以上に設定している。
このため、下側ケース11c底部に溜まった凝縮水は堰部15に堰き止められるので、凝縮水が下側ケース11cとカバー部材16との間の隙間から外部に洩れ出すことを防止できる。
次に、エバポレータ12を点検交換する要領について説明する。まず、室内ユニットが車両に搭載された状態において、内外気送風ユニット部10を取り外し、次にカバー部材16を取り外す。
そして、図5に示すように、温調ユニット部11の下側ケース11cの堰部15を根元溝部15aに沿って切除する。これにより、エバポレータ12を側面開口部14から略水平に引き抜くことができる。即ち、温調ユニット部11を車両から取り外すことなく、エバポレータ12を点検交換することができる。
このとき、堰部15の表裏両面に形成された根元溝部15aのうちカバー部材16側の根元溝部15aを外部から視認できるので、切除する部位を容易に視認することができる。
また、堰部15を切除する方法としては、例えば、加熱したホットカッタを使用することができる。このとき、堰部15のうち切除する部分の板厚は、根元溝部15aの深さの分だけ堰部15の他の部分の板厚と比較して薄くなっているので、堰部15を容易に切除することができる。
エバポレータ12を再組み付けするときは、エバポレータ12を側面開口部14から温調ユニット部11内に略水平に挿入する。次に、カバー部材16を側面開口部14に取り付けるのであるが、堰部15を切除したことによって、凝縮水が下側ケース11cとカバー部材16との間の隙間から外部に洩れ出すという問題が生じる。
そこで、エバポレータ12の再組み付け時には、図5に示すように、下側ケース11cとカバー部材16との間にシール部材37を配置して凝縮水が下側ケース11cとカバー部材16との間の隙間から外部に洩れ出すのを防止する。
具体的には、側面開口部14下部かつ外周側のシール溝部20内に略円柱状のシール部材37を配置する。本例では、このシール部材37を柔軟性に富むポリウレタン系の発泡材にて成形しているので、シール部材37をシール溝部20の形状に合わせて配置することができる。
そして、シール部材37をシール溝部20内に挿入した状態でカバー部材16を組み付けると、カバー部材16の挿入部21がシール溝部20内に挿入され、シール部材37がシール溝部20と挿入部21との間で圧縮される。
ここで、シール部材37による密閉性を高めるためには、シール部材37をより圧縮するのが好ましいのであるが、シール部材37を圧縮し過ぎるとシール部材37の耐久性が悪化する。
そこで、本例では、この挿入部21の先端部に突出部21bと傾斜部21aとを形成している。これによると、突出部21bを設けることにより、シール部材37がシール溝部20の幅方向(図5の上下方向)に押し広げられるように変形する。
さらに、傾斜部21aを設けることにより、押し広げられたシール部材37が傾斜部21aとシール溝部20との間に入り込む。このため、シール部材37による密閉性を高めることができる。
この結果、適度な圧縮力で下側ケース11cとカバー部材16との間の隙間の密閉性を確保することができる。
そして、カバー部材16を組み付けたのち、内外気送風ユニット部10をカバー部材16に組み付ければ、エバポレータ12の点検交換作業が完了する。
上述のように、本例では、側面開口部14に堰部15を設けることにより、初期組み立て時にシール部材37を配置することなく、凝縮水が下側ケース11cとカバー部材16との間の隙間から外部に洩れ出すのを防止することができる。
この結果、シール部材37の捻れによってシール不良が発生するという問題や、シール部材37の組み付け作業性が良くないという問題を解消することができる。
一方、エバポレータ12を点検交換する際には、堰部15を切除する必要があるとともに、点検交換後の再組み付け時にはシール部材37を配置する必要があるが、エバポレータ12を点検交換する頻度は非常に低いため、堰部15を切除する手間が発生するという問題、シール部材37の捻れによってシール不良が発生するという問題、及び、シール部材37の組み付け作業性が良くないという問題が顕在化することはない。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、堰部15の根元部の表裏両面側に根元溝部15aを形成しているが、本実施形態では、図6に示すように、堰部15の根元部の表面側のみに根元溝部15aを形成する。
図6は、本実施形態における要部拡大断面図である。本実施形態では、堰部15の根元部の裏面側の根元溝部15aを廃止し、表面側のみに断面V字状の根元溝部15aを形成している。
このように根元溝部15aを形成しても、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
上記各実施形態では、側面開口部14下部の堰部15の根元部に根元溝部15aを形成することにより堰部15の切除を容易にしているが、本実施形態では、図6に示すように、堰部15の板厚t1を下側ケース11cのうち堰部15の外周側部位の板厚t2と比較して薄くすることにより、根元溝部15aを形成することなく堰部15の切除を容易にする。
図7は、本実施形態における要部拡大断面図である。本実施形態では、堰部15の根元溝部15aを廃止しているが、堰部15自体の板厚t1を下側ケース11cのうち堰部15の外周側部位の板厚t2と比較して薄く形成している。
このため、根元溝部15aを形成することなく堰部15の切除を容易にすることができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、堰部15を平板状に形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば、成形上の都合等により堰部15を曲板状に形成してもよい。
また、上記第1、第2実施形態では、堰部15の根元溝部15aを断面V字状に形成しているが、根元溝部15aの断面形状はこれに限定されるものではなく、例えば、断面凹状等、堰部15の根元に薄肉部が形成される形状にすればよい。
また、上記各実施形態では、堰部15の上端位置とシール溝部20の上端位置とを略同一にしているが、必ずしも堰部15の上端位置とシール溝部20の上端位置とを略同一にする必要はなく、堰部15の上端位置とシール溝部20の上端位置とをそれぞれ液面Yの最大高さ以上の適宜位置に設定すればよい。
また、上記各実施形態では、エバポレータ12の点検交換時にエバポレータ12を側面開口部14から略水平に引き抜いているが、エバポレータ12の点検交換時、下側ケース11cを取り外してエバポレータ12を下方に取り出すようにしてもよい。このようにしてエバポレータ12を取り出せば、堰部15を切除する必要がないため、エバポレータ12の再組み付け時にシール部材37をシール溝部20内に配置しなくてよい。
また、上記各実施形態では、温調ユニット部11のケースは、左右2つに分割された上側ケース11a、11bと、下側の1つのケース11cとにより構成される3分割ケース構造となっているが、温調ユニット部11のケースを垂直方向のみに分割面を有する縦割れタイプの2分割ケース構造としてもよい。
また、上記各実施形態では、内外気送風ユニット2がカバー部材16を介して温調ユニット部11のケースに接続されているためカバー部材16に中空状のダクト部17を設けているが、内外気送風ユニット2を温調ユニット部11のケースに直接接続することによりカバー部材16のダクト部17を廃止してカバー部材16がケース内の空間とケース外部の空間とを完全に遮断するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態による車両用空調装置の室内ユニットの組み付け構造図である。 図1におけるA方向拡大矢視図である。 図2におけるB−B拡大断面図である。 図2におけるC−C拡大断面図である。 本発明の第1実施形態において堰部を切除し、シール部材を配置した状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態による車両用空調装置の室内ユニットの要部拡大断面図である。 本発明の第3実施形態による車両用空調装置の室内ユニットの要部拡大断面図である。
符号の説明
11c…下側ケース(ケース)、12…エバポレータ(冷却用熱交換器)、
14…側面開口部(開口部)、15…堰部、15a…根元溝部、
20…シール溝部(シール部材装着部)。

Claims (7)

  1. 車室内へ送風される空気の通路を形成するケース(11a〜11c)と、
    前記ケース(11a〜11c)内に配置され、前記空気を冷却する冷却用熱交換器(12)とを備え、
    前記ケース(11a〜11c)には、前記冷却用熱交換器(12)を略水平方向に引き抜くための開口部(14)が形成され、
    前記ケース(11a〜11c)には、前記開口部(14)を閉塞するカバー部材(16)が装着される車両用空調装置において、
    前記開口部(14)には、前記冷却用熱交換器(12)で発生した凝縮水を堰き止める堰部(15)が前記ケース(11a〜11c)と一体に形成されることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記堰部(15)は、前記冷却用熱交換器(12)を前記開口部(14)から引き抜くときには前記ケース(11a〜11c)から除去される構造になっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記堰部(15)は、前記開口部(14)の底部から上下方向の中間部まで延びる板状に形成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記堰部(15)の根元部には、前記開口部(14)周縁に沿って延びる根元溝部(15a)が形成されることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記根元溝部(15a)は、前記堰部(15)の表裏両面のうち前記ケース(11a〜11c)の外面側の面に形成されることを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 前記堰部(15)の板厚(t1)は、前記ケース(11a〜11c)のうち前記開口部(14)の外周部分の板厚(t2)と比較して薄く形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用空調装置。
  7. 前記ケース(11a〜11c)のうち前記開口部(14)の外周部分には、前記ケース(11a〜11c)と前記カバー部材(16)との間の隙間を密閉するシール部材(37)を装着するためのシール部材装着部(20)が形成されることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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