JP2007083762A - ヘッドライナ端末構造およびヘッドライナ内装材 - Google Patents

ヘッドライナ端末構造およびヘッドライナ内装材 Download PDF

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将之 藤田
Takeshi Shibata
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Abstract

【課題】内装材として良好な外観を維持しながらヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせ、エアバッグを意図した通りに展開させることを課題とする。
【解決手段】 ヘッドライナ内装材10における端末部12を、車外側となる裏面12aにおいてエアバッグ80が展開するときに突き当たる部位に溝20を形成し、また、裏面12aにおいて溝20よりも車幅方向内側に裏面の一般面10bよりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部30を形成し、エアバッグ80が展開するときに該エアバッグに突き当てられて溝20の位置で車室SP1側へ膨出する方向へ折り曲げられるとともに帯状薄肉部30の位置で車室SP1側へ曲げられることにより側面側内装材40の上縁42との間に隙間CL1を生じさせて該隙間からエアバッグ80を車室SP1内に展開させるように形成した。
【選択図】図9

Description

本発明は、ヘッドライナ内装材の車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグをヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造、および、該構造に用いられるヘッドライナ内装材に関する。
自動車には、各種の内装材が配設されている。天井部に配設されるヘッドライナ内装材は、自己支持性のある板状基材を成形してなり、ルーフパネルに対して下方に取り付けられる。ヘッドライナ内装材の乗員室内に面する表面にはファブリック等からなる表皮材が貼着され、意匠性が高められている。ヘッドライナ内装材は、重力によって垂れたり落下したりしないように適宜間隔をおいて複数箇所でルーフパネルに対して係合されて支持され、天井部に配設される。
ヘッドライナ内装材の裏面の一般面に係合具を接着し、該係合具でヘッドライナ内装材をルーフパネルに係合している。また、自動車の天井部にモジュールされるサンバイザやアシストグリップやイルミネーションランプなどの各種のアクセサリをルーフパネルに対して係着する際にヘッドライナ内装材を挟持し、ヘッドライナ内装材に隣接してピラーパネルに配設されるピラーガーニッシュの端縁やオープニングトリムのリップにヘッドライナ内装材の端縁を載せて支持することにより、ヘッドライナ内装材の端縁が垂れ下がらない配設構造にしている。
カーテンエアバッグは、乗員室から普段は見えないようにヘッドライナ内装材の左右の端縁の背後に沿って配設されるものであり、一定以上の衝撃が感知された場合にインフレータが作動し、カーテンエアバッグが瞬時に膨張して下方に垂下して乗員と左右のドア窓の間でカーテン状に展開され、側方の障害から乗員が保護される。カーテンエアバッグは、下方に膨張する際、ヘッドライナ内装材の端縁をピラーガーニッシュやオープニングトリムによる支持から外してヘッドライナ内装材の端縁と車体との間に隙間(出口)を形成し、垂下しながら膨張する。
特許文献1には、図17(同文献の図1)に示されるように、ルーフトリム(8)の車外側の面に車体の前後方向に延在する細い溝(9)が設けられ、ルーフトリムの該溝(9)よりも下側に可動部(8a)が形成され、この可動部(8a)の下縁とピラーガーニッシュ(5)の上縁とが突き合わされていることが記載されている。
同図1(c)に示されるように、インフレータ(16)が作動してガスが保護バッグ(1)内に供給されると、まず、該バッグ(1)が溝(9)よりも下側の可動部(8a)に突き当たり、可動部(8a)が車室内へ開き出す。従って、溝(9)の位置ではルーフトリム(8)が車外側へ尖るように折り曲げられることになる。
特許文献2には、同文献の図1に示されるように、ルーフトリム(3)の車外側の面に、エアバッグモジュール(5)の膨張時に押されて開くように、ヒンジ機能を有するドア部(3a)が設けられていることが記載されている。
同図1に示されるように、エアバッグモジュール(5)の膨張時に、バッグが細溝形状のヒンジよりも下側のドア部(3a)に突き当たり、ルーフトリム(3)のドア部(3a)が車室内へ押し開かれる。従って、ヒンジの位置ではルーフトリム(3)が車外側へ尖るように折り曲げられることになる。
特許文献3には、同文献の図1に示されるように、トップシーリング(12)の車外側の面に、車体の前後方向に延びる、例えばV形溝などからなる溝状ヒンジ部(22)が形成されていることが記載されている。
同図1に示されるように、エアバッグ膨張時に、バッグが溝状ヒンジ部(22)よりも先端側の屈曲部(12c)に突き当たり、屈曲部(12c)が車室内へ押し開かれる。従って、溝状ヒンジ部(22)の位置ではトップシーリング(12)が車外側へ尖るように折り曲げられることになる。
特開2000−71928号公報 特開2001−246989号公報 特開2002−154400号公報
特許文献1〜3記載の技術では、エアバッグ膨張時に溝の位置からずれてルーフトリムやトップシーリングが折れ曲がることがあった。このような現象は、溝の位置で折れ曲がることを想定してルーフトリムやトップシーリングの車外側の面に溝を形成しても折れ曲がる位置にばらつきが生じることになるため、防ぐことが望まれていた。
また、互いに突き合わされる可動部とピラーガーニッシュ等とは段差等により互いに掛止されているので、可動部が車室方向へ押し開かれる際に段差等を乗り越える力がエアバッグから加えられる必要があるとともに、可動部の縁部が裂ける可能性が考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、内装材として良好な外観を維持しながらヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせ、エアバッグを意図した通りに展開させることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、自動車の車室の天井部に設けられたヘッドライナ内装材の車幅方向の端末部と前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁とを密接させ、前記ヘッドライナ内装材の車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造であって、前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、車外側となる裏面において前記エアバッグが展開するときに突き当たる部位に溝が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とする。
ヘッドライナ内装材の端末部の裏面にはエアバッグ展開時に突き当たる部位に溝が形成されているので、エアバッグが膨張すると、ヘッドライナ内装材の端末部はエアバッグに突き当てられて溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられる。すると、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に隙間が生じ、エアバッグが車室内に展開する。
ヘッドライナ内装材の端末部は、従来とは反対の車室側へ膨出する方向へ折り曲げられるので、正確に溝の位置で折り曲げられる。このように、エアバッグ展開時に意図した箇所でヘッドライナ内装材の端末部が折れ曲がるので、該端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができる。また、前記端末部の裏面に溝が形成されているので、ヘッドライナ内装材の良好な外観が維持される。
上記側面側内装材は、ピラーガーニッシュ、ドアオープニングトリム、等が含まれる。
ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁とを密接させることには、前記端末部の縁部と側面側内装材の上縁とを突き合わせること、前記端末部の車室側面に側面側内装材の上縁を突き合わせること、前記端末部の車室側面と側面側内装材の上縁の裏面とを接触させて掛止させること、等が含まれる。
前記溝が前記端末部の裏面の一般面よりも車室側へ凹んだ断面V字状に形成されていると、より確実にエアバッグ展開時に意図した箇所でヘッドライナ内装材の端末部が折れ曲がる。前記溝は、前記端末部の裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた形状に形成されてもよい。
前記ヘッドライナ内装材が繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて内部に空隙が生じるように成形して形成された基材を有する場合、前記端末部の溝は、基材の成形時に成形型形状で形成するか、基材の成形後に前記基材の裏面に押圧部材を押し込んで形成するか、所定の刃で前記基材の裏面を切断して形成された溝とされてもよい。ヘッドライナ内装材の端末部の溝を一体的に成形すると溝の部分が高密度化されるが、前記手法で溝を形成すると端末部における溝の部分が高密度化されないので、溝の部位の弾性率が大きくなり、折れ曲がりやすくなる。
また、本発明は、前記エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造であって、前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、車外側となる裏面において該裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記帯状薄肉部を中心として曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とする。
ヘッドライナ内装材の端末部の裏面には帯状薄肉部が形成されているので、エアバッグが膨張すると、ヘッドライナ内装材の端末部はエアバッグに突き当てられて帯状薄肉部を中心として曲げられる。すると、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に隙間が生じ、エアバッグが車室内に展開する。
帯状薄肉部は、帯状に凹んで前記端末部の一般部よりも薄くされているので、同じ深さの細溝よりも弾性を弱めることができる。これにより、帯状薄肉部の位置で車室側が凹むように曲げられる場合でも、正確に帯状薄肉部の位置で曲げられる。また、一般部よりも薄くされた部位が幅広に形成されているので、膨張するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきが帯状薄肉部の幅の範囲内で吸収され、意図通りにヘッドライナ内装材の端末部が曲がる。このように、エアバッグ展開時に意図した箇所でヘッドライナ内装材の端末部が曲がるので、該端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができる。また、前記端末部の裏面に帯状薄肉部が形成されているので、ヘッドライナ内装材の良好な外観が維持される。なお、細溝で前記端末部の弾性を十分に弱めようとすると、細溝が透けて見えてしまい、良好な外観が得られないので、現実的ではない。
なお、上述したヘッドライナ端末構造に用いられるヘッドライナ内装材単独でも、上述した作用により、同様の効果が得られる。
請求項1、請求項10〜請求項14にかかる発明によれば、内装材としての良好な外観を維持しながらヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、エアバッグを意図した通りに展開させることが可能になる。
請求項2、請求項3、請求項6〜請求項9にかかる発明では、より確実に前記端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、より確実にエアバッグを意図した通りに展開させることが可能になる。
請求項4にかかる発明では、エアバッグが意図通りに展開される具体例が提供されるとともに、前記端末部の溝が浅くて済むので該端末部の車室側面に溝が透けて見えることを防ぐことができ、ヘッドライナ内装材の車室側面の外観を良好に保つことができる。
請求項5にかかる発明では、前記端末部の溝を浅くすることができるので、より確実に該端末部の車室側面に溝が透けて見えることを防ぐことができ、ヘッドライナ内装材の車室側面の外観を向上させることができる。
以下、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)ヘッドライナ端末構造の構成:
(2)ヘッドライナ端末構造の作用、効果:
(3)変形例:
(4)試験例:
(1)ヘッドライナ端末構造の構成:
図1は本発明の一実施形態に係るヘッドライナ端末構造ST1を採用した路上走行自動車100の内装の要部を示す側面図、図2はエアバッグ80が展開した様子を示す側面図、図3は本発明の一実施形態に係るヘッドライナ内装材10を上面から見て示す平面図、図4は本ヘッドライナ端末構造ST1を図3のA1−A1の位置から見て示す垂直断面図、図5はアシストグリップ近傍のヘッドライナ端末構造を図3のA2−A2の位置から見て示す垂直断面図、図6は本ヘッドライナ端末構造を図3のA3−A3の位置から見て示す垂直断面図、図7は溝20を有するヘッドライナ内装材10の要部を垂直断面にて示す図、図8は帯状薄肉部30を有するヘッドライナ内装材10の要部を垂直断面にて示す図、図9と図10はエアバッグ展開時のヘッドライナ内装材の端末部の動作を示す垂直断面図である。
本実施形態の自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備されたステーションワゴンタイプの乗用自動車としてあるが、セダンタイプの乗用自動車にも本発明を適用可能である。また、本自動車は、フロントシート98aとリヤシート98bとサードシート98cとを備える3列シートタイプのモータビークルとしているが、2列シートタイプのモータビークルにも本発明を適用可能である。
本自動車には、フロントシート98aの前にフロントウインドやインストルメントパネルが設けられるとともに、フロントドア96aの前にAピラー(フロントピラー)、フロントドア96aとリヤドア96bとの間にBピラー(センターピラー)、リヤドア96bの後にCピラー、その後のはめこみの窓の後にDピラー、が天井を支えるために設けられている。
乗降用ドア96a,bの車室側にはドアトリム内装材が設けられ、天井パネル(車体パネルの一種)91にはヘッドライナ内装材10が設けられている。自動車の車室SP1の天井部SP2に設けられるヘッドライナ内装材10は、単にヘッドライナと呼ばれることもある。本ヘッドライナ内装材10は、ボルトおよびナットからなるアシストグリップ固定具62でアシストグリップ60がインナパネル(車体パネルの一種)92に共締めされるとともに、サンバイザ97、ルームランプ、等の天井部まわりのアクセサリが車体パネル91,92に共締めされる。なお、アシストグリップ60は、前列と第2列の乗員の乗降用のために4箇所設けられている。
Aピラーの車室側にはAピラーガーニッシュ51が設けられ、Bピラーの車室側ではBピラーガーニッシュ52がインナパネル94に取り付けられて固定され、CピラーとDピラーの車室側ではC・Dピラー一体化ガーニッシュ53がインナパネル93に取り付けられて固定され、インナパネル92にはドア96a,bの開口を縁取る位置にドアオープニングトリム54,55が設けられている。これらのピラーガーニッシュ51〜53やドアオープニングトリム54,55は、車室SP1の側面部SP3に設けられた側面側内装材40とされる。該側面側内装材40の上縁42は、自動車の前後方向D2に向いて形成されている。該側面側内装材の上縁42と、ヘッドライナ内装材10の車幅方向D1の端末部12とは、突き合わされて、密接させられている。
ヘッドライナ内装材の車幅方向の端末部12の車外側には、左右にそれぞれ、折り畳み状態のエアバッグ80が設置されている。本発明のヘッドライナ端末構造は、折り畳み状態のエアバッグ80が展開するときに該エアバッグを端末部12と側面側内装材の上縁42との間から車室内に展開させるものである。
上記エアバッグ80は、シールドカーテンエアバッグとも呼ばれ、自動車100の車幅方向D1両側縁部で略前後方向D2に向けて配置されている。エアバッグ80は、不織布など所定の気密性を有する布で偏平かつ内部を複数のセルに仕切った袋状に形成され、空気を抜いた状態で折り畳まれてヘッドライナ内装材10と車体パネルとの間で該車体パネルに取り付けられて固定される。側突センサにより車両の側面衝突が検知されると電子制御ユニットの制御によりインフレータが作動し、該インフレータに蓄えられたガスがエアバッグ80内の各セルに流れ込む。すると、エアバッグ80は素早く膨張し、ヘッドライナ内装材の端末部12をはじいて、側面側内装材の上縁42から端末部12を外す。これにより、端末部12と側面側内装材の上縁42との間に隙間CL1が形成され、図2に示すように隙間CL1からエアバッグ80が下方へ垂下して車室内に展開して、乗員を側方の衝撃から保護する。
前後方向に長尺のエアバッグ80は、ヘッドライナ内装材10の裏面10aの両側に沿って長手方向を前後方向D2に向けて設置され、ヘッドライナ内装材の縁部15より40〜60mm程度内側に位置する。エアバッグ80は、インナパネルに固定されるアシストグリップ60の周囲では、蛇行してアシストグリップ60よりも車幅方向D1外側に配置されている。
ヘッドライナ内装材における端末部12には、車外側となる裏面12aにおいてエアバッグ80が展開するときに突き当たる部位に溝20が形成されている。同端末部12は、エアバッグ80が展開するときに最初に該エアバッグに突き当てられて溝20の位置で裂けることなく車室SP1側へ膨出する方向へ折り曲げられることにより、側面側内装材の上縁42との間に隙間CL1を生じさせて該隙間からエアバッグ80を車室SP1内に展開させるように形成されている。エアバッグ80は、端末部の溝20に沿って該溝に突き当たる位置に設置されている。
また、同端末部12には、裏面12aにおいて溝20よりも車幅方向内側に裏面12aの一般面12bよりも車室SP1側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部30が形成されている。同端末部12は、エアバッグ80が展開するときに該エアバッグに突き当てられて帯状薄肉部30を中心として曲げられることにより、側面側内装材の上縁42との間に隙間CL1を生じさせて該隙間からエアバッグ80を車室SP1内に展開させるように形成されている。
図7と図8に示すように、ヘッドライナ内装材10は、車外側から車室側へ、裏打フィルム18c、基材17、接着用フィルム18b、表皮材18a、が順に積層されて形成されている。
基材17は、車室の天井部SP2の形状に合わせて形成される。同基材には、繊維を集合させて成形したもの、熱可塑性樹脂等の樹脂を発泡させて成形したもの、等を用いることができる。繊維を集合させて基材を形成する場合、繊維としては、無機繊維、熱可塑性樹脂の繊維、熱可塑性樹脂に充てん材等の添加材を添加した繊維、その他の樹脂繊維等を用いることができ、カーボン繊維(無機繊維)、ガラス繊維(無機繊維)、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン(PP)繊維、ポリエチレン(PE)繊維、レーヨン繊維、木質繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、さらに充てん材等の添加材(例えば樹脂よりも少ない配合比)を添加した材質の繊維、等を用いることができる。
本実施形態では、10〜90重量%の無機繊維と10〜90重量%の低融点熱可塑性樹脂とを混合して車室の天井部の形状に合わせて内部に空隙が生じるようにプレス成形(熱成形)して厚み3.0〜8.0mm、単位面積当たりの重量400〜1000g/m2の基材17を形成している。すなわち、基材17は、熱可塑性樹脂をバインダにして熱成形により熱可塑性樹脂を溶融させて無機繊維を部分的に結束して(無機繊維どうしを結びつけて)内部に空隙を残した基材とされている。無機繊維を用いることにより、形成されるヘッドライナ内装材について、寸法ばらつきが少なく、耐熱性が優れ、また、曲げ弾性率が高いことにより弾性的に撓みやすい良質の製品が得られる。
なお、樹脂を発泡させて基材を形成する場合、樹脂としては、PP、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹脂)、等の各種熱可塑性樹脂(合成樹脂の一種)、各種熱硬化性樹脂(合成樹脂の一種)、合成樹脂に所定の軟質成分を配合してエラストマー的な性質を高めた改質樹脂、等を用いることができる。発泡剤としては、ブタンやペンタン等の炭化水素を発生させる揮発性発泡剤、炭酸アンモニウム等の炭酸ガス等を発生させる無機系発泡剤、等を用いることができる。そして、基材用の素材を発泡させながらプレス成形や射出成形等の成形にて基材の形状に成形することにより、基材が形成される。
車室側面12cを形成する表皮材18aは、内装材としての意匠性を付与する目的で車室側の面に設けられる表層であり、例えば、厚み0.2〜8.0mm、目付100〜600g/m2に形成される。同表皮材には、不織布や織物や編物を用いることができる。
接着用フィルム18bは、表皮材18aを基材17の車室側面に接着するために設けられる層であり、例えば、厚み20〜200μmに形成される。同接着用フィルムには、熱可塑性樹脂等の樹脂のホットメルトフィルム、等を用いることができる。
裏打フィルム18cは、基材17の車外側面を裏打ちするために設けられる層であり、例えば、厚み20〜200μmに形成される。同裏打フィルムには、上記接着用フィルムと同じ材質のフィルムを用いることができ、熱可塑性樹脂等の樹脂のフィルム、等を用いることができる。
図3は、ヘッドライナ内装材10の裏面10aを示している。ヘッドライナ内装材10は、周囲を自動車100の天井部の輪郭に沿う形にトリミングされて形成される。図の例では、中央側にルームランプ共締め用の開口10bが形成されており、前部中央にサンバイザのブラケット固定用の開口10cが形成されている。また、左右の両側端縁近傍では、アシストグリップを挿通させるための開口10dが4箇所形成されている。
上述したルームランプ、ブラケット、アシストグリップ等の部品は、ヘッドライナ内装材10に形成した開口10b〜dを貫通して自動車100の天井部鋼板に係合されて取り付けられる。これらの部品が取り付けられるとき、同時にヘッドライナ内装材10が共締めされる。
ヘッドライナ内装材10の両側縁部15は、5〜15mm程度、ピラーガーニッシュ51〜53の上縁およびドアオープニングトリム54,55のリップに重ね合わされて、支持されている。
端末部12における側面側内装材40側の縁部15には、自動車の前後方向D2に向けて切欠部16が形成されている。切欠部16は、側面側内装材の上縁42の形状に合わせて端末部の縁部15の車外側が切り欠かれて形成されている。切欠部16が側面側内装材の上縁42に突き合わせられると、該上縁42の裏面に端末部の縁部15が重ね合わされて掛止される。
ルームランプ、ブラケット、アシストグリップ等は、ねじやクリップで固定されるものであり、エアバッグ80が膨張して展開しても外れない設計とされている。一方、ピラーガーニッシュ51〜53では、上縁がヘッドライナ内装材の車幅方向の縁部15と5〜15mm程度重ね合わされているだけであり、固定構造は無いので、エアバッグ80膨張時にヘッドライナ内装材の縁部15が重ね合わされていたピラーガーニッシュ51〜53やドアオープニングトリム54,55から外れて、ピラーガーニッシュ51〜53の上縁やドアオープニングトリム54,55のリップとヘッドライナ内装材の縁部15との間にエアバッグの展開出口としての隙間CL1が形成される。
図3〜図6に示すように、ヘッドライナ内装材10は、車幅方向D1において、左右の両端末部12,12と、該両端末部12,12の車幅方向D1内側に繋がる本体部11とを有する構成とされている。この本体部11は、車幅方向において、僅かに上に凸とされ、曲率が0に近い(曲率半径R1が大きい)曲線形状とされて、略水平方向に向けて配置されている。各端末部12,12は、本体部11の車幅方向D1の縁部から車幅方向外側へ向かいながら下方へ曲げられた曲率変化部13と、該曲率変化部における車幅方向の縁部から下方へ延出した下方延出部14とを有する構成とされている。曲率変化部13は、車幅方向において、車外側が凸とされ、本体部11の曲率よりも大きい曲率の部分(曲率半径R2がR1より小さい部分)を有する曲線形状とされている。この部分は、曲率が下方延出部14の曲率よりも大きく(曲率半径R2が下方延出部14の曲率半径R3よりも小さく)されている。
左右の各端末部12には、アシストグリップ60の近傍を除いて、裏面12aにおいてエアバッグ80が展開するとき最初に突き当たる部位に裏面12aの一般面12bよりも車室SP1側へ凹んだ断面V字状の溝20が形成されている。該溝20は、下方延出部14において、側面側内装材の上縁42に沿う前後方向D2に向けて形成されている。本実施形態の溝は、ヘッドライナ内装材をプレス成形して形成するときに一体的にプレス成形されて形成された溝とされているが、ヘッドライナ内装材を形成した後に溝を形成してもよい。本溝20は、エアバッグ膨張時に従来とは反対の車室側へ膨出する方向へ正確に折り曲げられ、端末部12と側面側内装材の上縁42との間に設計通りの隙間を生じさせる機能を有する。
図7に示すように、端末部12の溝20で基材17が該基材の裏面17aの一般面17bよりも車室側へ凹んだ深さt2は、1.0〜2.0mmが好ましい。この範囲は、端末部12の基材17の厚みt1が3.0〜8.0mmである場合には特に好ましい。また、基材の厚みt1に対する溝の深さt2の比t2/t1は、0.1〜0.5が好ましい。深さt2および比t2/t1を前記下限以上にするとエアバッグ膨張時に溝の位置で非常に正確に端末部12が折れ曲がって端末部12と側面側内装材の上縁42との間に意図した隙間を生じさせることができるためであり、深さt2および比t2/t1を前記上限以下にすると確実に端末部12の車室側面12cに溝が透けて見えることを防ぐことができるためである。このように、深さが約1〜2mmの尖鋭の刻み目である潜在的な折れ線がヘッドライナ内装材の端末部に形成されているので、確実にエアバッグが意図通りに展開されるとともに、端末部の車室側面に溝が透けて見えることが防がれ、ヘッドライナ内装材の車室側面の外観が良好に保たれる。
また、断面V字状の溝20の挟角θ1は、例えば60〜120°(一例として90°)とすることができる。成形時に溝を形成する場合、挟角が小さいと加工が難しくなるため、挟角θ1をある程度多くするのが好ましい。
溝の断面形状としては、挟角を形成する両辺を直線状とする以外にも、該両辺を曲線状にしてもよい。また、溝を形成する成形型の断面形状としては、挟角を形成する両辺を直線状とする以外にも、該両辺を曲線状にしてもよい。特に、溝を形成する成形型の断面形状として、該両辺がともに挟角を形成する側へ、すなわち、対向する辺に向かって若干膨らんだ曲線状となるようにされていると、成形後に溝の断面形状が挟角を形成する両辺を直線状とするように形成され、エアバッグ膨張時において非常に正確に溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられる。
なお、図17で示したように、膨張するエアバッグをヘッドライナ内装材の端末部の溝よりも下側の部位に突き当てさせ、該溝の位置でヘッドライナ内装材の車室側を凹ませるように折り曲げて該端末部の車幅方向外側の端部を車室内へ開き出させるようにすると、溝の位置からずれてヘッドライナ内装材が折れ曲がることがある。実験を行ったところ、ヘッドライナ内装材を溝の位置で正確に折り曲げようとすると、車室側面に溝を形成するか、裏面に非常に深い溝を形成する必要があることが分かった。しかし、車室側面に溝を形成するのは内装材の外観として好ましくないし、裏面に非常に深い溝を形成すると車室側から溝が透けて見えてしまうため好ましくない。また、互いに突き合わされるヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁とは段差等により互いに掛止されているので、ヘッドライナ内装材の端末部が車室方向へ押し開かれる際に段差等を乗り越える力がエアバッグから加えられる必要があるとともに、該端末部の縁部が裂ける可能性が考えられる。
本ヘッドライナ端末構造では、エアバッグ展開時に該エアバッグを溝の位置に突き当てて端末部を溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げるようにして、上述した課題を全て解決している。
また、左右の端末部12には、アシストグリップ60の近傍を除いて、裏面12aにおいて溝20よりも車幅方向D1内側に前記裏面12aの一般面12bよりも車室SP1側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が形成されている。該帯状薄肉部30は、曲率変化部13において、溝20に沿う前後方向D2に向けて幅広かつ平坦に形成されている。本実施形態の帯状薄肉部は、ヘッドライナ内装材をプレス成形して形成するときに一体的にプレス成形されて形成された薄肉部とされているが、ヘッドライナ内装材を形成した後に帯状薄肉部を形成してもよい。本帯状薄肉部30は、ヘッドライナ内装材10において溝20よりも50〜300mm内側でヘッドライナ内装材10の両側の立壁部と中央側の平面部の境界近傍の位置に形成されている。ヘッドライナ内装材の車幅方向の垂直断面における曲率の変化部位の近傍部分(いわゆるRエンド)はエアバッグ膨張時に荷重が集中しやすい傾向があるので、該部分に帯状薄肉部を形成するのは好ましい。帯状薄肉部30は、ヘッドライナ内装材10を線状に折るための部位ではなく、エアバッグ膨張時にヘッドライナ内装材の端末部12が変位した場合に帯状薄肉部の幅で弾性的に曲がることにより、展開するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきを帯状薄肉部の幅の範囲内で吸収し、端末部12を設計通りに変位させる部位とされている。
本帯状薄肉部30は、垂直断面が逆台形状(下底よりも上底が長い台形状)に形成されており、下底部分が平坦な帯状とされて一般面12bと平行に形成されている。むろん、帯状薄肉部は、下底部分が波形など一般面12bに対して非平行に形成されてもよいし、垂直断面が矩形状に形成されてもよい。
図8に示すように、帯状薄肉部30の幅(一般面12bから凹んだ部分の幅)w1は3.0〜30.0mmが好ましく、帯状薄肉部を除く部分の基材17の厚みt4に対する帯状薄肉部30の部分の基材17の厚みt3の比t3/t4は0.15〜0.80が好ましく、0.15〜0.50がさらに好ましい。なお、断面逆台形状の帯状薄肉部30における下底部分の長さw2は、2.0〜29.0mmが好ましい。これらの範囲は、端末部12の基材17の厚みt3が3.0〜8.0mmである場合には特に好ましい。
なお、帯状薄肉部を垂直断面が長方形となるように加工するのは難しく、断面長方形となるように加工すると仕上がりとして車室側面に段差が見えてしまう可能性があるため、帯状薄肉部の垂直断面の形状は逆台形状の方が好ましい。
幅w1を前記下限以上にすると、帯状薄肉部の位置で曲げ荷重を十分に小さくして一般部(帯状薄肉部以外の部分)からの連続性を遮断して十分に曲がるので、好ましい。特に、エアバッグはヘッドライナ内装材の車外側で非直線状に配置され、ヘッドライナ内装材も三次元的に立体的な形状であるため、帯状薄肉部の幅が狭いとヘッドライナ内装材において曲がる部位が帯状薄肉部の幅の範囲外となる可能性があるが、幅w1を前記下限以上にすることにより、確実に帯状薄肉部の幅の範囲内で曲がり、意図通りにエアバッグを展開させることができる。一方、幅w1を前記上限以下にすると、帯状薄肉部の位置で最低限必要な曲げ荷重を確実に得ることができるので、好ましい。
繊維を集合させてプレス成形してヘッドライナ内装材を形成する場合、厚みの比t3/t4を前記下限未満に圧縮することは困難であるため、厚みの比t3/t4を前記下限以上にするのが好ましい。一方、JIS K7171に準拠した3点曲げ試験から得られる曲げ弾性勾配値(N/mm)は幅w1を一定にした帯状薄肉部の厚みt4の3乗に比例する傾向があるため、厚みの比t3/t4を前記上限以下にすると、帯状薄肉部の曲げ弾性勾配値が一般部の略50%以下となって曲げ弾性勾配値の差として十分に有意な差が生じるので、好ましい。
なお、帯状薄肉部30と溝20を形成する位置は、特にヘッドライナ内装材の端末部がピラーガーニッシュにて支持される部位で効果が大きいため、ピラーガーニッシュにて支持される部位を選択的に、あるいは、優先的に形成すればよい。
溝20や帯状薄肉部30をヘッドライナ内装材と一体的にプレス成形して形成する場合、プレス成形用の型に溝20や帯状薄肉部30の形状に合わせて突出あるいは膨出させた隆条を形成しておき、この型を用いてプレス成形することにより、溝20や帯状薄肉部30をヘッドライナ内装材と同時に成形して形成することができる。
ヘッドライナ内装材の端末部を支持する側面側内装材40については、例えば、PP、ABS樹脂などの各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂、等の樹脂をプレス成形や射出成形等で所定の形状に成形して基材を形成し、該基材の車室側面に適宜表皮材を貼付することにより、形成することができる。
(2)ヘッドライナ端末構造の作用、効果:
本ヘッドライナ端末構造ST1を形成するには、以下のようにすればよい。
まず、ヘッドライナ内装材10と側面側内装材40とを所定の形状に形成するとともに、折り畳んだ状態のエアバッグ80を左右それぞれ形成する。次に、エアバッグ膨張時にヘッドライナ内装材の端末部12の溝20に突き当たる位置で左右のエアバッグ80をそれぞれ車体パネルに取り付けて固定し、ヘッドライナ内装材10を車体パネルに取り付けて固定し、端末部12の切欠部16に上縁42を突き合わせて側面側内装材40を車体パネルに取り付けて固定する。すると、側面側内装材の上縁42の裏面にヘッドライナ内装材の端末部の縁部15が重合されて掛止される。これにより、エアバッグ展開時に溝20がエアバッグ80に突き当てられて車室側へ膨出する方向へ折り曲げられることにより端末部12の縁部15と側面側内装材の上縁42との間に生じる隙間CL1からエアバッグを車室内に展開させるヘッドライナ端末構造ST1が形成される。
端末部12がC・Dピラー一体化ガーニッシュ53で支持されている図3のA1−A1断面部分では、図4に示すように、エアバッグ80の車室方向に溝20が形成され、ヘッドライナ内装材の曲率変化部13では帯状薄肉部30の車幅方向外側の縁部から外側の部分で曲率が大きくなる(曲率半径R2が小さくなる)ようにされたヘッドライナ端末構造ST1が形成されている。また、端末部12とピラーガーニッシュ53との間に隙間や段差を生じないよう、端末部12の車外方向の縁部15に切欠部16が形成され、端末部12の車外方向の縁部15とピラーガーニッシュ53の上縁とは5mm程度重合して互いに組み合い、確実に引っ掛かっている。
エアバッグが膨張し始めると、まず、エアバッグ80は最初に溝20の位置で端末部12にぶつかる。エアバッグ80に突き当てられた圧力により、端末部12は溝20の位置で車室SP1側へ膨出する方向へ裂けることなく「く」字状に折り曲げられる(図4のLO1の位置)。すると、端末部12の車幅方向外側の縁部15は、上向きに移動し、側面側内装材の上縁42との掛止から円滑に解放されて離れる。これにより、図9に示すように、ヘッドライナ内装材の端末部12とピラーガーニッシュの上縁42との間にエアバッグ80を車室側へ展開させるための隙間CL2が生じる。
エアバッグ80のさらなる膨張によって端末部12には車室側へ押される向きの負荷が作用し、これに伴って曲げ荷重の弱められた帯状薄肉部30を中心として端末部12は車室SP1方向へ曲げられる(図4のLO2の位置)。すると、図10に示すように、端末部12とピラーガーニッシュ53との間の隙間CL2が広がる。これにより、エアバッグ80は、隙間CL2から車室内へ円滑に膨張し、下方へ垂下して、車室内でカーテン状に展開する。
端末部12がBピラーガーニッシュ52で支持されている図3のA3−A3断面部分でも、図6に示すように、エアバッグ80の車室方向に溝20が形成され、曲率変化部13では帯状薄肉部30の車幅方向外側の縁部から外側の部分で曲率が大きくなるようにされたヘッドライナ端末構造ST1が形成されている。また、端末部12とピラーガーニッシュ52との間に隙間や段差を生じないよう、端末部12の車外方向の縁部15に切欠部16が形成されるとともにピラーガーニッシュ52の上縁42には端末部の縁部15を受け入れる段溝が形成され、端末部12の車外方向の縁部15とピラーガーニッシュ52の上縁とは5mm程度重合して互いに組み合い、確実に引っ掛かっている。
エアバッグ膨張時、まず、エアバッグ80は最初に溝20の位置で端末部12に突き当たり、端末部12が溝20の位置で車室SP1側へ膨出する方向へ裂けることなく「く」字状に折り曲げられる。すると、端末部12の車幅方向外側の縁部15は、上向きに移動し、ピラーガーニッシュの上縁42との掛止から円滑に解放されて離れ、ピラーガーニッシュの上縁42との間に隙間CL4が生じる(すなわち、図6のLO1の位置)。さらに、帯状薄肉部30を中心として端末部12は車室SP1方向へ曲げられ(図6のLO2の位置)、隙間CL4が広がり、エアバッグ80は、隙間CL4から車室内へ円滑に展開する。
アシストグリップ60の取付位置となる図3のA2−A2断面部分では、図5に示すように、アシストグリップ60がヘッドライナ内装材10を挟持して天井部のインナパネル92に螺着等によって取り付けられて固定されており、溝20や帯状薄肉部30は形成されていない。アシストグリップ60は、エアバッグ展開時でもインナパネル92から外れない設計とされている。アシストグリップ取付位置近傍の端末部12は、車幅方向外側の下方延出部14が車外方向へ曲げられた形状に形成されるとともに、該下方延出部の車幅方向外側の縁部15がドアオープニングトリム55の軟質のひれ部55aで支えられている。
以上の構成により、アシストグリップ取付位置近傍におけるヘッドライナ内装材の端末部12では、エアバッグ膨張時、溝20や帯状薄肉部30を形成した部分の端末部12に引っ張られて、アシストグリップ60で固定された部位を中心として回動してドアオープニングトリムのひれ部55aとの掛止から円滑に解放されて離れ、ドアオープニングトリムの上縁42との間に隙間CL3が生じる(図5のLO2の位置)。これにより、エアバッグ80は、隙間CL2から車室内へ円滑に展開する。
ヘッドライナ内装材の端末部12は、溝20の部分では従来とは反対の車室側へ膨出する方向へ折り曲げられるので、正確に溝20の位置で折り曲げられる。これにより、エアバッグ展開時に意図した箇所で端末部12が折れ曲がるため、該端末部12と側面側内装材の上縁42との間に意図した隙間を生じさせることができる。また、帯状薄肉部30は、帯状に凹んで端末部12の一般部よりも薄くされているので、同じ深さの細溝よりも弾性が弱められている。本実施形態のように、帯状薄肉部の位置で車室側が凹むように曲げられる場合でも、正確に帯状薄肉部の位置で曲げられる。また、帯状薄肉部30が幅広に形成されているので、膨張するエアバッグ80との相対的な位置関係のばらつきが帯状薄肉部30の幅の範囲内で吸収され、意図通りに端末部12が曲がる。さらに、端末部12の裏面に溝20や帯状薄肉部30が形成されているので、ヘッドライナ内装材の良好な外観が維持されている。従って、内装材としての良好な外観を維持しながらヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、エアバッグを意図した通りに展開させることが可能になる。
また、溝20が断面V字状に形成されたり、該溝20よりも車幅方向内側に帯状薄肉部30が形成されたり、該帯状薄肉部30がヘッドライナ内装材の曲率変化部13において自動車の前後方向へ向けて形成されていたりしているので、非常に精度よくヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、非常に正確にエアバッグを意図した通りに展開させることが可能になる。
(3)変形例:
なお、本発明は、種々の変形例が考えられる。
ヘッドライナ内装材の端末部の縁部と側面側内装材の上縁とを密接させる際、重ね合わせることなく端末部の縁部と側面側内装材の上縁とを突き合わせてもよいし、端末部の車外側面に側面側内装材の上縁を突き合わせてもよいし、端末部の車室側面と側面側内装材の上縁の裏面とを接触させて掛止させてもよいし、端末部の裏面と側面側内装材の上縁の車室側面とを接触させて掛止させてもよい。
ヘッドライナ内装材の下方延出部は、垂直断面が直線状となるように下方へ延出した部位でもよいし、垂直断面が曲線状となるように下方へ延出した部位でもよい。
ヘッドライナ内装材の形状やエアバッグの位置に応じて、部分的に帯状薄肉部や溝の本数を2本以上に分けたり、部分的に帯状薄肉部や溝の幅や深さを変えたりして、エアバッグ膨張時にヘッドライナ内装材の端末部が曲がりにくい場所に対処するようにしてもよい。
なお、雰囲気温度が変化すると、ヘッドライナ内装材の曲げ弾性勾配や最大曲げ荷重は2倍程度変化する可能性があるが、帯状薄肉部や溝がそれぞれ曲げ弾性勾配値や最大曲げ荷重を低減させているので、設計どおりにエアバッグ展開口を形成することができる。
溝20が形成されておらずに帯状薄肉部30のみ形成されたヘッドライナ内装材であっても、以下の作用により、本発明の効果が得られる。
すなわち、帯状薄肉部は、帯状に凹んで前記端末部の一般部よりも薄くされているので、同じ深さの細溝よりも弾性が弱められている。これにより、帯状薄肉部の位置で車室側が凹むように曲げられる場合でも、正確に帯状薄肉部の位置で曲げられる。また、膨張するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきが帯状薄肉部の幅の範囲内で吸収されるので、端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができる。
図11に示すように、ヘッドライナ内装材の端末部12に、該端末部の裏面12aの一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた形状の溝120を形成してもよい。この場合でも、端末部12は、従来とは反対の車室側へ膨出する方向へ折り曲げられるので、正確に溝120の位置で折り曲げられる。また、膨張するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきが帯状の溝120の幅の範囲内で吸収されるので、端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができる。
図12に示すように、端末部12に、基材17の成形後にヘッドライナ内装材10の端末部12の裏面へ押圧部材229を押し込んで該裏面を車室SP1側へ凹ませて溝220を形成してもよい。図示の例では、押圧部材229として先端が若干丸みを帯びた押子を用い、溝220を形成する位置に沿って押圧部材229をスライドさせて、裏打フィルム18cを切除することなく裏面17a側の基材17の構造を壊して裏面17aの一般面17bよりも車室SP1側へ凹んだ溝220を後加工している。
ヘッドライナ内装材の端末部の溝を一体的に成形すると溝の部分も他の部分と同じ構造に形成されるが、ヘッドライナ内装材を成形した後に押圧部材を押し込んで溝を後加工するとヘッドライナ内装材の端末部における溝の部分の構造が他の部分の構造よりも弱くされ、溝を一体成形した場合よりも溝の部位の弾性率が大きくなって折れ曲がりやすくなる。特に、繊維を集合させて車室の天井部の形状に合わせて成形してヘッドライナ内装材を形成する場合、バインダによる繊維の結束が一部壊されることにより、溝の部位の弾性率が大きくなって折れ曲がりやすくなる効果が顕著に現れる。従って、溝を浅くすることができ、ヘッドライナ内装材の車室側面に溝が透けて見えることがなく、ヘッドライナ内装材の外観を向上させることができる。
図13に示すように、端末部12に、基材17の成形後にヘッドライナ内装材10の端末部12の裏面へ押圧部材239を押し込んで該裏面を車室SP1側へ凹ませて帯状薄肉部230を形成してもよい。図示の例では、押圧部材239として先端側の角が若干丸みを帯びた押子を用い、帯状薄肉部230を形成する位置に沿って押圧部材239をスライドさせて、裏打フィルム18cを切除することなく裏面17a側の基材17の構造を壊して裏面17aの一般面17bよりも車室SP1側へ凹んだ溝230を後加工している。すると、ヘッドライナ内装材の端末部における帯状薄肉部の部分の構造が他の部分の構造よりも弱くされ、帯状薄肉部を一体成形した場合よりも帯状薄肉部の部位の弾性率が大きくなって折れ曲がりやすくなる。特に、繊維を集合させて成形してヘッドライナ内装材を形成する場合、バインダで結束された繊維が一部壊されることにより、帯状薄肉部の部位の弾性率が大きくなって折れ曲がりやすくなる効果が顕著に現れる。従って、帯状薄肉部を浅くすることができ、ヘッドライナ内装材の車室側面に帯状薄肉部が透けて見えることがなく、ヘッドライナ内装材の外観を向上させることができる。
なお、表皮材や接着用フィルムや裏打フィルムを設けずに基材のみでヘッドライナ内装材を形成してもよい。本変形例でも、例えば、繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて成形して形成される基材の厚みt1を3.0〜8.0mmとし、溝の位置で基材が該基材の裏面の一般面よりも車室側へ凹んだ断面V字状の溝を形成し、溝の深さt2を1.0〜2.0mmとすることができる。本内装材でも、溝が裏面に形成されているので、内装材として良好な外観が維持される。そして、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせ、エアバッグを意図した通りに展開させる効果が得られる。
ヘッドライナ内装材としては、基材の車室側面にのみ表皮材を貼り付けたヘッドライナ内装材でもよいし、基材の裏面にのみ裏打フィルムを設けたヘッドライナ内装材でもよいし、基材の表裏両面に表皮材を貼り付けたヘッドライナ内装材でもよい。
(4)試験例:
以下、試験例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は試験例により限定されるものではない。
[試験例1]
本試験例は、本発明を構成する溝を裏面に形成したヘッドライナ内装材の曲げ強度を比較した例である。
ヘッドライナ内装材の基材、接着用フィルムおよび裏打フィルムを形成するための積層シートとして、ケープラシート株式会社製のスタンパブルシートを用いた。このスタンパブルシートは、特許3495522号公報に開示されたスタンパブルシートの製法に従って作製されており、同公報に記載されたグラスファイバーの代わりにカーボン繊維を用い、該カーボン繊維とPPパウダーとの配合比をカーボン繊維15重量%、PPパウダー85重量%にするとともに、基材の一方の面に厚さ100μmのオレフィン系接着用フィルムを積層し、他方の面に50ミクロンのオレフィン系裏打フィルムを積層した積層シートである。
上記接着用フィルムに接着させるための表皮材として、PET繊維からなるプレーン調ニードルパンチ不織布(単位面積当たりの重量200g/m2)を用いた。
上記積層シートの接着用フィルムに上記表皮材を重ね、190℃まで加熱して昇温させた。次に、各試験区に応じた深さの溝に合わせた隆条を設けた平板状の型面を有する成形型の中で前記表皮材を重ねた積層シートを60秒間冷型成形して付形し、厚み6.5mm、長さ100mm、幅50mmの大きさで、溝を有するヘッドライナ内装材のサンプルを一体的に形成した。なお、溝の幅を2mmとし、幅方向に溝を形成した。
各試験区で、JIS K7171「プラスチック−曲げ特性の試験方法」に従い、支点間距離を50mmとして内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、支点間の中心位置で内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧し、発生する荷重を測定して、押圧子の移動距離(ストローク、単位:mm)に対する曲げ荷重(単位:N)をグラフにプロットした。

図14の番号 1 2 3 4
試験区 試験区1 試験区2 比較試験区1 比較試験区2
溝 深さ1.0mm 深さ2.0mm 深さ1.0mm 無し

なお、上記比較試験区1は、比較例として、基材サンプル裏面に深さ1.0mmの溝を形成したが、押圧子の押圧方向を試験区1の押圧方向とは反対方向とし、内装材サンプルの裏面を2点で支持し、内装材サンプルの表皮材側面を速度50mm/minで押圧子により押圧した試験区とした。また、上記比較試験区2は、比較例として、基材サンプルに溝を全く形成しなかった内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧した試験区とした。
[評価結果]
図14は、上記各試験区の曲げ荷重の変化を示している。なお、エアバッグを正確に展開させるための最も重要なファクターはヘッドライナ内装材の曲げ弾性勾配であり、次に重要なファクターはヘッドライナ内装材の最大曲げ荷重である。曲げ弾性勾配は、横軸にストローク(mm)、縦軸に曲げ荷重(N)をとったグラフでの、最初の立ち上がりの傾斜(N/mm)に相当し、この傾斜が小さくなるほど曲げ弾性勾配が小さく、曲がりやすいと言える。
また、試験区1,2、比較試験区1のいずれも、溝が表皮材側面に透けて見えることは無かった。
溝とは反対側の表皮材側面を押圧子で押圧した比較試験区1では、溝を形成しなかった比較試験区2と同様の曲げ荷重の変化を示し、ストローク5mm付近で曲げ荷重が最大となるようなピークが生じ、また、溝の位置からずれた位置で折れた。従って、溝の位置でヘッドライナ内装材を車外側へ尖るように折り曲げていた従来の構造では、溝が折れる位置として十分に機能しない可能性が示唆された。
一方、溝を形成した裏面を押圧子で押圧した試験区1では、溝の深さは比較試験区1と同じ1.0mmであるが、ストロークに対する曲げ荷重の変化(単位:N/mm)が小さくなり、比較試験区1,2のようにストローク5mm付近で曲げ荷重が最大となるようなピークは生じなかった。このことは、比較試験区1,2と比べて曲げ弾性勾配が有意に低下していることを意味し、ヘッドライナ内装材において溝の部位が一般部と比べて顕著に曲げ弾性勾配を低下させた部位であることが示され、この部位で折れやすいことが示された。また、深さ2mmの溝を形成した試験区2では、さらにストロークに対する曲げ荷重の変化が小さくなり、溝の部位でさらに折れやすいことが示された。
さらに、試験区1,2のいずれも、内装材サンプルは、正確に溝の位置で折れた。従って、厚み6.5mmのヘッドライナ内装材に対して厚み1.0〜2.0mmという浅い溝を形成することにより、内装材としての良好な外観を維持しながら正確に溝の位置でヘッドライナ内装材を折り曲げることができることが確認された。このことから、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、エアバッグを意図した通りに展開させることが可能になると言える。
[試験例2]
本試験例は、本発明を構成する帯状薄肉部を裏面に形成したヘッドライナ内装材の曲げ強度を比較した例である。
ヘッドライナ内装材の基材、接着用フィルム、裏打フィルム、表皮材には、試験例1と同じものを使用した。
上記積層シートの接着用フィルムに上記表皮材を重ね、190℃まで加熱して昇温させた。次に、各試験区に応じた厚みt4の帯状薄肉部の深さに合わせた隆条を設けた平板状の型面を有する成形型の中で前記表皮材を重ねた積層シートを60秒間冷型成形して付形し、厚み6.5mm、長さ100mm、幅50mmの大きさで、帯状薄肉部を有するヘッドライナ内装材のサンプルを一体的に形成した。なお、帯状薄肉部の幅(w1)を30.0mmとし、幅方向に帯状薄肉部を形成した。
各試験区で、JIS K7171に従い、支点間距離を50mmとして内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、支点間の中心位置で内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧し、発生する荷重を測定して、押圧子の移動距離に対する曲げ荷重をグラフにプロットした。

図15の番号 1 2 3 4
試験区 試験区1 試験区2 試験区3 比較試験区
帯状薄肉部 厚み3.0mm 深さ1.5mm 深さ1.2mm 無し
厚みの比 46.2% 23.1% 18.5% 0%

なお、上記比較試験区は、比較例として、基材サンプルに帯状薄肉部を全く形成しなかった内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧した試験区とした。
[評価結果]
図15は、上記各試験区の曲げ荷重の変化を示している。また、試験区1,2,3のいずれも、帯状薄肉部が表皮材側面に透けて見えることは無かった。
深さ3.0mm(厚みの比46.2%)の帯状薄肉部を形成した試験区1では、曲げ荷重が最大となるピークがストローク6mm付近と、比較試験例の5mm付近よりも長いストローク側にシフトし、最大曲げ荷重が比較試験区よりも小さくなるとともに、ストロークに対する曲げ荷重の変化が小さくなった。また、厚み1.5mm(厚みの比23.1%)の帯状薄肉部を形成した試験区2では、ストロークに対する曲げ荷重の変化がさらに小さくなり、曲げ荷重が最大となるようなピークは生じなかった。さらに、厚み1.2mm(厚みの比18.5%)の帯状薄肉部を形成した試験区3では、ストロークに対する曲げ荷重の変化がさらに小さくなった。
以上より、試験区1,2,3では比較試験区と比べて曲げ弾性勾配が有意に低下していることを意味し、ヘッドライナ内装材において帯状薄肉部の部位が一般部と比べて顕著に曲げ弾性勾配を低下させた部位であることが示され、この部位で曲がりやすいことが示された。
さらに、試験区1,2,3のいずれも、内装材サンプルは、正確に帯状薄肉部の幅の範囲内で曲がった。帯状薄肉部は幅広に形成されているので膨張するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきが帯状薄肉部の幅の範囲内で吸収されることになるので、内装材としての良好な外観を維持しながら意図通りにヘッドライナ内装材の端末部が曲がると言える。従って、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、エアバッグを意図した通りに展開させることが可能になると言える。
[試験例3]
本試験例は、基材を加熱成形した後に本発明を構成する帯状薄肉部を後加工したヘッドライナ内装材の曲げ強度を比較した例である。
ヘッドライナ内装材の基材を形成する素材、接着用フィルム、裏打フィルム、表皮材には、試験例1と同じものを使用した。
上記積層シートの接着用フィルムに上記表皮材を重ね、190℃まで加熱して昇温させた。次に、平板状の型面を有する成形型の中で前記表皮材を重ねた積層シートを60秒間冷型成形して付形し、厚み6.5mm、長さ100mm、幅50mmの大きさで、帯状薄肉部を形成していないヘッドライナ内装材のサンプルを形成した。
さらに、各試験区に応じた帯状薄肉部の幅、帯状薄肉部の深さとなるように先端が丸みを帯びた押子をスライドさせながらサンプルの裏面に押し込んで、幅方向に帯状薄肉部を形成した。
各試験区で、JIS K7171に従い、支点間距離を50mmとして内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、支点間の中心位置で内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧し、発生する荷重を測定して、押圧子の移動距離に対する曲げ荷重をグラフにプロットした。

図16の番号 1 2 3 4 5
試験区 試験区1 試験区2 試験区3 試験区4 比較試験区
帯状薄肉部の幅 10.0mm 6.0mm 10.0mm 10.0mm 無し
帯状薄肉部の深さ 4.0mm 4.0mm 2.0mm 3.0mm

なお、上記比較試験区は、比較例として、基材サンプルに帯状薄肉部を全く形成しなかった内装材サンプルの表皮材側面を2点で支持し、内装材サンプルの裏面を速度50mm/minで押圧子により押圧した試験区とした。
[評価結果]
図16は、上記各試験区の曲げ荷重の変化を示している。また、試験区1,2,3,4のいずれも、帯状薄肉部が表皮材側面に透けて見えることは無かった。
試験区1〜4のいずれも、ストロークに対する曲げ荷重の変化が比較試験区よりも小さくなり、曲げ荷重が最大となるようなピークは生じなかった。このことは、比較試験区と比べて曲げ弾性勾配が有意に低下していることを意味し、ヘッドライナ内装材において帯状薄肉部の部位が一般部と比べて顕著に曲げ弾性勾配を低下させた部位であることが示され、この部位で曲がりやすいことが示された。
さらに、試験区1〜4のいずれも、内装材サンプルは、正確に帯状薄肉部の幅の範囲内で曲がった。帯状薄肉部が幅広に形成されているので膨張するエアバッグとの相対的な位置関係のばらつきが帯状薄肉部の幅の範囲内で吸収されることになり、内装材としての良好な外観を維持しながら意図通りにヘッドライナ内装材の端末部が曲がると言える。従って、ヘッドライナ内装材の端末部と側面側内装材の上縁との間に意図した隙間を生じさせることができ、エアバッグを意図した通りに展開させることが可能になると言える。
なお、基材を加熱成形した後に帯状薄肉部を後加工すると、一体成形した場合と比べて曲げ弾性勾配の低下、最大曲げ荷重の低下が顕著となり、帯状薄肉部を浅くすることができる。本帯状薄肉部は、薄肉化の度合いが少ないので車室側面から帯状薄肉部が透けて見えることをより確実に防ぐことができ、また、基材を圧縮しない帯状薄肉部を形成することができるので、表皮材に傷みが生じないという利点がある。
また、試験例3の溝をエアバッグ展開時に突き当たる部位に形成する溝に適用することも可能である。この場合、一体成形した場合と比べて溝を浅くすることができるので、車室側面から溝が透けて見えることをより確実に防ぐことができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、有用なヘッドライナ端末構造およびヘッドライナ内装材を提供することができる。
ヘッドライナ端末構造を採用した自動車の内装の要部を示す側面図。 エアバッグが展開した様子を示す側面図。 ヘッドライナ内装材を上面から見て示す平面図。 ヘッドライナ端末構造を図3のA1−A1の位置から見て示す垂直断面図。 アシストグリップ近傍のヘッドライナ端末構造を図3のA2−A2の位置から見て示す垂直断面図。 ヘッドライナ端末構造を図3のA3−A3の位置から見て示す垂直断面図。 溝を有するヘッドライナ内装材の要部を示す垂直断面図。 帯状薄肉部を有するヘッドライナ内装材の要部を示す垂直断面図。 エアバッグ展開時のヘッドライナ内装材の端末部の動作を示す垂直断面図。 エアバッグ展開時のヘッドライナ内装材の端末部の動作を示す垂直断面図。 変形例のヘッドライナ端末構造を図3のA1−A1の位置から見て示す垂直断面図。 変形例において溝を有するヘッドライナ内装材の要部を示す垂直断面図。 変形例において帯状薄肉部を有するヘッドライナ内装材の要部を示す垂直断面図。 各試験区でストロークに対する曲げ荷重を示すグラフ形式の図。 各試験区でストロークに対する曲げ荷重を示すグラフ形式の図。 各試験区でストロークに対する曲げ荷重を示すグラフ形式の図。 従来例において乗員頭部保護バッグ及びその設置構造を示す縦断面図。
符号の説明
10…ヘッドライナ内装材、10a…裏面、
11…本体部、
12…車幅方向の端末部、12a…裏面、12b…一般面、12c…車室側面、
13…曲率変化部、14…下方延出部、
15…側面側内装材側の縁部、16…切欠部
17,317…基材、17a,317a…裏面、17b,317b…一般面、
18a…表皮材、18b…接着用フィルム、18c…フィルム、
20,120,220…溝、
30,230…帯状薄肉部、
40…側面側内装材、42…上縁、
51…Aピラーガーニッシュ、52…Bピラーガーニッシュ、
53…C・Dピラー一体化ガーニッシュ、
54,55…ドアオープニングトリム、55a…ひれ部、
60…アシストグリップ、62…アシストグリップ固定具、
80…エアバッグ、
91…天井パネル、92〜94…インナパネル、
100…自動車、
CL1〜CL4…隙間、
D1…車幅方向、D2…前後方向、
LO1,LO2…端末部の位置、
SP1…車室、SP2…車室の天井部、SP3…車室の側面部、
ST1…ヘッドライナ端末構造、

Claims (14)

  1. 自動車の車室の天井部に設けられたヘッドライナ内装材の車幅方向の端末部と前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁とを密接させ、前記ヘッドライナ内装材の車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造であって、
    前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、車外側となる裏面において前記エアバッグが展開するときに突き当たる部位に溝が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とするヘッドライナ端末構造。
  2. 前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、前記側面側内装材側の縁部が前記側面側内装材の上縁の裏面に重ね合わされて掛止され、前記溝が前記側面側内装材の上縁に沿う向きに形成されており、
    前記エアバッグは、前記端末部の溝に沿って該溝に突き当たる位置に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のヘッドライナ端末構造。
  3. 前記端末部の溝は、該端末部の裏面の一般面よりも車室側へ凹んだ断面V字状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッドライナ端末構造。
  4. 前記ヘッドライナ内装材は、繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて成形して厚み3.0〜8.0mmに形成された基材を有し、
    前記断面V字状の溝では、前記基材が該基材の裏面の一般面よりも車室側へ1.0〜2.0mm凹んでいることを特徴とする請求項3に記載のヘッドライナ端末構造。
  5. 前記ヘッドライナ内装材は、繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて成形して形成された基材を有し、
    前記端末部の溝は、前記基材の成形後に前記ヘッドライナ内装材の端末部の裏面へ押圧部材を押し込んで該裏面を凹ませて形成された溝とされていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のヘッドライナ端末構造。
  6. 前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、裏面において前記溝よりも車幅方向内側に前記裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられるとともに前記帯状薄肉部の位置で車室側へ曲げられるように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のヘッドライナ端末構造。
  7. 前記ヘッドライナ内装材は、前記端末部の車幅方向内側に繋がる本体部が略水平方向に向けて配置されるとともに、前記端末部が前記本体部の車幅方向の縁部から車幅方向外側へ向かいながら下方へ曲げられた曲率変化部および該曲率変化部から下方へ延出した下方延出部を有し、
    前記帯状薄肉部は、前記曲率変化部において前記自動車の前後方向へ向けて形成されていることを特徴とする請求項6に記載のヘッドライナ端末構造。
  8. 前記ヘッドライナ内装材は、繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて成形して厚み3.0〜8.0mmに形成された基材を有し、
    前記帯状薄肉部の幅が3.0〜30.0mmとされ、前記帯状薄肉部を除く部分の前記基材の厚みに対する前記帯状薄肉部の部分の前記基材の厚みの比が0.15〜0.80である、請求項7に記載のヘッドライナ端末構造。
  9. 前記ヘッドライナ内装材は、繊維を集合させて前記車室の天井部の形状に合わせて成形して形成された基材を有し、
    前記端末部の帯状薄肉部が前記基材の成形後に前記ヘッドライナ内装材の端末部の裏面へ押圧部材を押し込んで該裏面を車室側へ凹ませて形成された、請求項6〜請求項8のいずれかに記載のヘッドライナ端末構造。
  10. 前記端末部の溝は、該端末部の裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヘッドライナ端末構造。
  11. 自動車の車室の天井部に設けられたヘッドライナ内装材の車幅方向の端末部と前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁とを密接させ、前記ヘッドライナ内装材の車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造であって、
    前記ヘッドライナ内装材は、10〜90重量%の無機繊維と10〜90重量%の熱可塑性樹脂とを混合して前記車室の天井部の形状に合わせて内部に空隙が生じるように熱成形して厚み3.0〜8.0mmに形成された基材と、車室側面を形成する表皮材とが少なくとも積層されて形成され、
    前記側面側内装材の上縁は、前記自動車の前後方向に向いて形成され、
    前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、前記側面側内装材の上縁の形状に合わせて前記側面側内装材側の縁部の車外側が切り欠かれた切欠部が前記自動車の前後方向に向いて形成され、該切欠部が前記側面側内装材の上縁に合わせられて前記側面側内装材側の縁部が前記側面側内装材の上縁の裏面に重ね合わされて掛止され、かつ、車外側となる裏面において前記エアバッグが展開するときに突き当たる部位に該裏面の一般面よりも車室側へ凹んだ断面V字状の溝が前記側面側内装材の上縁に沿う向きに形成されるとともに、該裏面において前記溝よりも車幅方向内側に前記裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が前記溝に沿って形成され、前記エアバッグが展開するとき最初に該エアバッグに突き当てられて前記溝の位置で裂けることなく車室側へ膨出する方向へ折り曲げられるとともに前記帯状薄肉部の位置で車室側へ曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成され、
    前記エアバッグは、前記端末部の溝に沿って該溝に突き当たる位置に設置されており、
    前記端末部の断面V字状の溝では、前記基材が該基材の裏面の一般面よりも車室側へ1.0〜2.0mm凹んでおり、
    前記ヘッドライナ内装材は、前記端末部の車幅方向内側に繋がる本体部が略水平方向に向けて配置されるとともに、前記端末部が前記本体部の車幅方向の縁部から車幅方向外側へ向かいながら下方へ曲げられた曲率変化部および該曲率変化部から下方へ延出した下方延出部を有し、
    前記帯状薄肉部は、前記曲率変化部において前記自動車の前後方向へ向けて、幅が3.0〜30.0mm、前記帯状薄肉部を除く部分の前記基材の厚みに対する前記帯状薄肉部の部分の前記基材の厚みの比が0.15〜0.80となるように形成されていることを特徴とするヘッドライナ端末構造。
  12. 自動車の車室の天井部に設けられたヘッドライナ内装材の車幅方向の端末部と前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁とを密接させ、前記ヘッドライナ内装材の車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるヘッドライナ端末構造であって、
    前記ヘッドライナ内装材における前記端末部は、車外側となる裏面において該裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記帯状薄肉部を中心として曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とするヘッドライナ端末構造。
  13. 自動車の車室の天井部に設けられ、車幅方向の端末部を前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁に密接させ、車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるように形成されるヘッドライナ内装材であって、
    前記端末部は、車外側となる裏面において前記エアバッグが展開するときに突き当たる部位に溝が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記溝の位置で車室側へ膨出する方向へ折り曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とするヘッドライナ内装材。
  14. 自動車の車室の天井部に設けられ、車幅方向の端末部を前記車室の側面部に設けられた側面側内装材の上縁に密接させ、車外側に設置された折り畳み状態のエアバッグが展開するときに該エアバッグを前記端末部と前記側面側内装材の上縁との間から車室内に展開させるように形成されるヘッドライナ内装材であって、
    前記端末部は、車外側となる裏面において該裏面の一般面よりも車室側へ帯状に凹むことにより薄くされた帯状薄肉部が形成され、前記エアバッグが展開するときに該エアバッグに突き当てられて前記帯状薄肉部を中心として曲げられることにより前記側面側内装材の上縁との間に隙間を生じさせて該隙間から前記エアバッグを車室内に展開させるように形成されていることを特徴とするヘッドライナ内装材。
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