JP2007083526A - 凹部付き基板の製造方法および凹部付き基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の深さの異なる凹部が、簡便かつ高い寸法精度で形成された凹部付き基板を製造する凹部付き基板の製造方法、および、かかる製造方法により製造された凹部付き基板を提供すること。
【解決手段】凹部付き基板10は、基板1上に互いにほぼ等しいパターンの無機膜2とレジスト膜とを形成し、レジスト膜の一部を露光・現像により除去してレジスト残膜31を得、レジスト残膜31を加熱して一旦溶融または軟化させ、露光・現像の際に退縮した部分を直下の無機膜2のパターンに一致するように復帰させ、溶融または軟化状態のレジスト残膜31を硬化させ、無機膜2から露出する基板1を除去して第1の凹部11を形成し、レジスト残膜31から露出する無機膜2を除去して無機残膜21を得、無機残膜21から露出する基板1を除去して第1の凹部11の深さを深くするとともに、第2の凹部12を形成することにより製造される。
【選択図】図3

Description

本発明は、凹部付き基板の製造方法および凹部付き基板に関するものである。
例えば、インクジェットヘッド等の各種デバイスを構成する基板には、複数の深さの異なる凹部や段差形状が形成されたものを用いることがある。
特許文献1には、かかる基板の製造方法が開示されている。この特許文献1に記載の方法では、基板上に開口(貫通孔)のサイズの異なるマスクを繰り返し形成、除去し、基板をエッチングする。
ところが、かかる方法では、複数のマスクを何度も形成、除去する必要がある。この操作は、煩雑であり、基板の加工がコスト高となるという問題がある。
特開2005−153369号公報
本発明の目的は、複数の深さの異なる凹部が、簡便かつ高い寸法精度で形成された凹部付き基板を製造する凹部付き基板の製造方法、および、かかる製造方法により製造された凹部付き基板を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の凹部付き基板の製造方法は、基板に、第1の凹部と、前記第1の凹部より深さの浅い第2の凹部とを形成して凹部付き基板を製造する凹部付き基板の製造方法であって、
前記基板上に、無機材料膜を形成する第1の工程と、
該無機材料膜上に、所定パターンのレジスト膜を形成し、該レジスト膜をマスクとして前記無機材料膜をパターンニングして、前記レジスト膜とほぼ等しいパターンの無機膜を得る第2の工程と、
前記レジスト膜のうち、前記第2の凹部を形成する領域に対応する部分を露光・現像することにより除去して、レジスト残膜を得る第3の工程と、
該レジスト残膜を加熱することにより一旦溶融または軟化させ、前記露光・現像の際に退縮した部分を、その直下の前記無機膜のパターンに一致するように復帰させる第4の工程と、
前記無機膜から露出する前記基板を除去することにより、前記第1の凹部を形成する第5の工程と、
前記レジスト残膜から露出する前記無機膜を除去して、無機残膜を得る第6の工程と、
該無機残膜から露出する前記基板を除去することにより、前記第1の凹部の深さを深くするとともに、前記第2の凹部を形成する第7の工程とを有することを特徴とする。
これにより、基板に、複数の深さの異なる凹部を、簡便かつ高い寸法精度で形成することができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第3の工程と前記第4の工程との間に、前記レジスト残膜から露出する前記無機膜の表面に、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜との濡れ性を向上させる濡れ性向上処理を施す工程を有することが好ましい。
これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜を、その幅方向に円滑に広げることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記濡れ性向上処理は、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜との親和性の高い官能基を有する化合物で構成される薄膜を形成することにより行われることが好ましい。
これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜との親和性が高く、かつ、均一かつ非常に薄い薄膜を形成することができる。また、化合物が有する反応性基を選択することにより、当該化合物を無機膜の表面に選択的に結合させることもできる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第4の工程において、前記加熱に先立ってまたは前記加熱とともに、前記レジスト残膜を、当該レジスト残膜を溶解または膨潤し得る溶媒の雰囲気に曝すことが好ましい。
これにより、レジスト残膜がより溶融または膨潤した状態となり易くなり、その流動性をより高めることができ、その幅をより確実に広げることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第4の工程において、前記加熱は、加圧雰囲気中で行われることが好ましい。
これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜に押圧力が加わるため、その幅を確実に広げることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第4の工程と前記第5の工程との間に、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜の少なくとも表面付近を硬化させる硬化処理工程を有することが好ましい。
これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜は、その流動性が早期に消失する。このため、次工程に速やかに移行することができる。また、後工程における各種処理に対する耐性をレジスト残膜に付与することができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記硬化処理工程において、前記硬化は、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜に対して、前記第4の工程における加熱の温度より高い温度での加熱処理、イオンを注入するイオン注入処理および紫外線を照射する紫外線照射処理のうちの少なくとも1つを施すことにより行われることが好ましい。
これらの方法によれば、レジスト残膜が不要に変質・劣化するのを生じるのを防止しつつ、レジスト残膜を確実に硬化させることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記硬化処理工程において、前記硬化は、減圧雰囲気中で行われることが好ましい。
これにより、レジスト残膜が含有する溶媒が効率よく除去されるため、レジスト残膜がより変形し難くなり、基板に対する各種処理に対する耐性(特に、ドライエッチング耐性)を向上させることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第5の工程において、前記除去は、ドライエッチングにより行われることが好ましい。
これにより、寸法精度の高い第1の凹部を形成することができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第6の工程において、前記除去は、ウェットエッチングにより行われることが好ましい。
これにより、製造コスト削減、寸法精度向上、歩留り向上という効果が得られる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第5の工程と前記第6の工程との間に、前記無機膜の表面の前記ウェットエッチングに用いるエッチング液に対する濡れ性を向上させる親液化処理を施す工程を有することが好ましい。
これにより、無機膜の除去を効率よく行うことができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記親液化処理は、前記無機膜の表面に、オゾンを含有する処理液を接触させる処理およびプラズマを照射するプラズマ処理の少なくとも一方を施すことにより行われることが好ましい。
これらの処理によれば、無機膜の表面に親水性基(−OH基)を容易に導入して、親液化を図ることができる。また、親液処理工程までの工程において、無機膜の表面(側面および上面)に形成された薄膜や、各種処理により無機膜および基板の表面に付着した汚れ等を除去することができる。このようなことから、より効率のよい無機膜の除去が可能となる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記プラズマ処理は、大気圧中で行われることが好ましい。
これにより、減圧装置やチャンバ等の大掛かりな設備が不要となるため、凹部付き基板の製造コストの削減を図ることができる。
本発明の凹部付き基板の製造方法では、前記第7の工程において、前記除去は、ドライエッチングにより行われることが好ましい。
これにより、寸法精度の高い第1の凹部および第2の凹部を形成することができる。
本発明の凹部付き基板は、本発明の凹部付き基板の製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、複数の深さの異なる凹部が、高い寸法精度で形成された凹部付き基板が得られる。
以下、本発明の凹部付き基板の製造方法および凹部付き基板を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、それぞれ、本発明の凹部付き基板の製造方法を説明するための図(断面図)である。
なお、図1〜図3中、上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」として説明する。
本発明の凹部付き基板の製造方法は、図3(n)に示すように、基板1の一方の面に、第1の凹部11と、第1の凹部11より深さの浅い第2の凹部12とを形成して、凹部付き基板10を製造する方法である。
本実施形態の凹部付き基板の製造方法は、膜形成工程[1]と、レジスト膜一部除去工程[2]と、濡れ性向上処理工程[3]と、レジスト残膜形状復帰工程[4]と、レジスト残膜硬化処理工程[5]と、第1の基板除去工程[6]と、親液化処理工程[7]と、無機膜一部除去工程[8]と、第2の基板除去工程[9]と、残膜除去工程[10]とを有する。
以下、各工程について、順次説明する。
[1] 膜形成工程
基板1上に、互いにほぼ等しいパターンの無機膜2と、この無機膜2の基板1と反対側(上側)に接触するレジスト膜3とを形成する。
まず、基板1を用意する。
この基板1は、例えば、石英ガラス、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、各種低誘電率材料(いわゆる、low−K材)等の各種絶縁材料(誘電体)や、シリコン(例えば、アモルファスシリコン、多結晶シリコン等)、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO)、アンチモンティンオキサイド(ATO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)、Al、Al合金、Cr、Mo、Ta等の導電性材料で構成された基板、または、これらのうちの任意に2種以上を用いて構成された基板(例えば、複数層の積層基板)等が挙げられる。
次に、図1(a)に示すように、基板1上に無機材料膜2aを形成する(第1の工程)。
この無機材料膜2aは、例えば、電解めっき、浸漬めっき、無電解めっき等の湿式めっき法、真空蒸着、スパッタリング、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVD等の化学蒸着法(CVD)、イオンプレーティング等の気相成膜法(乾式めっき法)、無機シートの接合等により形成することができる。
また、無機材料膜2a(無機膜)2の構成材料としては、例えば、Al、Pt、Au、Ni、Cr、Cu、Ta、W、Ti、Siまたはこれらを含む合金のような金属、またはその酸化物等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いて構成することができる。
次に、図1(c)に示すように、無機材料膜2a上に、所定パターンの(形成すべき無機膜2の形状に対応した)レジスト膜3を形成する(第2の工程)。
このレジスト膜3は、例えば、無機材料膜2a上に、レジスト材料膜3aを形成した後、図1(b)に示すように、形成すべき無機膜2に対応する形状のフォトマスク4、本実施形態では、形成すべき無機膜2と反対パターンで開口41を有するフォトマスク4を介して、光(例えば、紫外線等)を照射し、光が照射された部分を現像液(例えば、アルカリ溶液等)を用いて現像(除去)することにより形成することができる。
レジスト材料膜3aは、例えば、レジスト材料を無機材料膜2a上に供給した後、乾燥することにより形成することができる。
また、レジスト材料を無機材料膜2a上に供給する方法としては、例えば、ディップコート法、スピンコート法、スリットコート法、キャップコート法、ディスペンサー法、スプレーコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等の各種塗布法が好適に用いられる。塗布法によれば、容易、確実かつ均一に、レジスト材料を無機材料膜2aの上面に供給することができる。
レジスト材料としては、後述するように、加熱により溶融または軟化する形態のもの(熱リフロー性を有するもの)であれば特に制限はなく、各種のものが使用可能であるが、中でも、ポジ型のものが好適に用いられる。
この熱リフロー性を有するポジ型レジスト材料としては、例えば、ノボラック樹脂、ジアゾナフトキノン、シリコーン樹脂、ビニル樹脂、ポリメチルメタクリラート、ポリブテン−1スルホン等を主成分として含有するレジスト材料が挙げられる。
次に、このレジスト膜3をマスクとして、無機材料膜2aのレジスト膜3から露出する部分を除去する。すなわち、無機材料膜2aをパターニングする(図1(d)参照。)。これにより、レジスト膜3とほぼ等しいパターンの無機膜2が得られる。
無機材料膜2aの除去(パターニング)には、例えば、リアクティブイオンエッチング、プラズマエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等のドライエッチングや、ウェットエッチングのうち1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。このうち、ウェットエッチングを用いるのが好ましい。これにより、真空装置等の大がかりな装置を用いずに、簡易な装置および工程でエッチングを行うことができる。また、レジスト膜3に対するダメージの低減を図ることもできる。
[2] レジスト膜一部除去工程(第3の工程)
次に、レジスト膜3のうち、第2の凹部12を形成する領域に対応する部分を露光・現像することにより除去する。
これは、除去すべき部分に対応する形状のフォトマスク5、本実施形態では、除去すべき部分に対応する開口51を有するフォトマスク5を介して、光(例えば、紫外線等)を照射し、光が照射された部分を現像液(例えば、アルカリ溶液等)を用いて現像(除去)する(図1(e)参照)。
これにより、無機膜2上には、第2の凹部12を形成する領域に対応する部分が除去されたレジスト膜3の残部(レジスト残膜31)が得られる(図2(f)参照。)。
このとき、照射光が不本意な箇所にも照射される(開口51から漏れ出す)ことや、現像の際に感光しない部分のレジスト膜3が現像液に微量ながら溶解すること等、これらが一つの要因となり、レジスト残膜31の少なくとも一部に退縮が生じる。
[3] 濡れ性向上処理工程
次に、レジスト残膜31から露出する無機膜2の表面に、次工程[4]において、溶融または軟化状態のレジスト残膜31との濡れ性を向上させる濡れ性向上処理を施す。
この濡れ性向上処理には、例えば、A:溶融または軟化状態のレジスト残膜31との親和性の高い官能基を有する化合物で構成される薄膜を形成する方法、B:溶融または軟化状態のレジスト残膜31との親和性の高いイオンを打ち込む方法、C:溶融または軟化状態のレジスト残膜31との親和性の高い材料で構成される層を形成する方法とが挙げられるが、Aの方法が好ましい。
Aの方法によれば、溶融または軟化状態のレジスト残膜31との親和性が高く、かつ、均一かつ非常に薄い薄膜6を形成することができる。また、化合物が有する反応性基を選択することにより、当該化合物を無機膜2の表面に選択的に結合させることもできる。
このような化合物としては、無機膜2およびレジスト膜3がそれぞれ前述のような材料で構成される場合、例えば、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)のようなシラザン類、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシランのようなアルコキシシラン類、メチルトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフロロプロピル、トリクロロシランのようなクロロシラン類が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
これにより、レジスト残膜31から露出する無機膜2の表面に、薄膜6が形成される(図2(g)参照。)。
なお、Aの具体的な方法としては、例えば、前記化合物を含有する処理液(前記化合物の原液またはその希釈液)中に、無機膜2およびレジスト残膜31が形成された基板1を浸漬する方法、前記化合物の蒸気に無機膜2およびレジスト残膜31が形成された基板1を曝す方法等が挙げられる。
後者の場合、基板1を蒸気に曝す時間は、用いる化合物の種類等によっても若干異なるが、30秒〜20分間程度であるのが好ましく、1〜10分間程度であるのがより好ましい。
[4] レジスト残膜形状復帰工程(第4の工程)
次に、レジスト残膜31を加熱することにより一旦溶融または軟化させる。これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜31を広がらせ、その直下の無機膜2のパターンに一致するように復帰させる(図2(h)参照。)。
このとき、前記工程[2]の後においてレジスト残膜31から露出する無機膜2の表面には、濡れ性向上処理が施されている(本実施形態では、薄膜6が形成されている)ので、溶融または軟化状態のレジスト残膜31を円滑に広げることができる。
加熱の温度は、レジスト材料の種類によっても若干異なり、特に限定されないが、75〜150℃程度であるのが好ましく、90〜120℃程度であるのがより好ましい。
また、加熱の時間は、0.1〜45分間程度であるのが好ましく、1〜30分間程度であるのがより好ましい。
本工程[4]において加熱は、加圧雰囲気中または減圧雰囲気中のいずれの雰囲気で行ってもよいが、加圧雰囲気中で行うのが好ましい。これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜31に押圧力が加わるため、その幅を確実に広げることができる。
この場合、加圧の圧力は、10〜500kPa程度であるのが好ましく、50〜300kPa程度であるのがより好ましく、100〜200kPa程度であるのがさらに好ましい。
また、本工程[4]においては、加熱に先立ってまたは加熱とともに、レジスト残膜31を、レジスト残膜31を溶解または膨潤し得る溶媒の雰囲気に曝すのが好ましい。これにより、レジスト残膜31がより溶融または膨潤した状態となり易くなり、その流動性をより高めることができ、その幅をより確実に広げることができる。
レジスト残膜31を溶解または膨潤し得る溶媒としては、レジスト材料の種類等に応じて適宜選択され、特に限定されないが、例えば、水(水蒸気)、乳酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エタノール、アセトン、キシレン等が挙げられ、これらを単独または混合して使用することができる。
ここで、本工程[4]を設けない場合、後述する工程において、レジスト残膜31から露出する無機膜2部分が除去されることになる。そして、本来除去したい部分のみならず、意図しない部分まで基板1の除去(エッチング)が進み、第1の凹部11や第2の凹部12の側面に段差が形成され、凹部11、12自体の形状が歪となってしまう。
これに対して、本発明では、本工程[4]を設けることにより、後述する工程において、不要な部分が除去されるのを確実に防止することができ、寸法精度の高い第1の凹部11や第2の凹部12を形成することが可能である。
また、最初に形成した無機膜2およびレジスト膜3を利用して、基板1の除去(エッチング)を繰り返し行うため、凹部付き基板10の製造コストの削減を図ることができる。
[5] レジスト残膜硬化処理工程
次に、溶融または軟化状態のレジスト残膜31の少なくとも表面付近を硬化させる(図2(i)参照。)。
これにより、溶融または軟化状態のレジスト残膜31は、その流動性が早期に消失する。このため、次工程[6]に速やかに移行することができる。また、後工程[6]、[8]、[9]におけるエッチングや、[7]における親液化処理に対する耐性をレジスト残膜31に付与することができる。
この硬化は、溶融または軟化状態のレジスト残膜31に対して、前記工程[4]における加熱の温度より高い温度での加熱処理、イオンを注入するイオン注入処理および紫外線を照射する紫外線照射処理のうちの少なくとも1つを施すことにより好適に行われる。
これらの方法によれば、レジスト残膜31が不要に変質・劣化するのを生じるのを防止しつつ、レジスト残膜31を確実に硬化させることができる。
加熱処理を施す場合、加熱の温度は、特に限定されないが、90〜250℃程度であるのが好ましく、100〜200℃程度であるのがより好ましい。
また、加熱の時間は、1〜45分間程度であるのが好ましく、10〜30分間程度であるのがより好ましい。
イオン注入処理を施す場合、イオンの加速電圧は、1〜200keV程度であるのが好ましく、10〜150keV程度であるのがより好ましい。
イオン注入量は、レジスト残膜31の表面における濃度として、1×1010〜1×1020ion/cm程度とするのが好ましく、1×1013〜1×1020ion/cm程度とするのがより好ましい。
また、注入するイオン種は、特に限定されないが、リンイオン(P3−)、ヒ素イオン(As3−)、ホウ素イオン(B3+)、フッ化ホウ素イオン(BF )、等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線照射処理を施す場合、紫外線の波長は、400nm以下であるのが好ましく、200〜350nm程度であるのがより好ましい。
紫外線の強度は、10〜1000mJ/cm程度であるのが好ましく、50〜750mJ/cm程度であるのがより好ましい。
また、紫外線の照射時間は、1〜30分間程度であるのが好ましく、5〜15分間程度であるのがより好ましい。
本工程[5]において硬化は、減圧雰囲気、加圧雰囲気や、酸化性雰囲気、非酸化性雰囲気、還元性雰囲気等のいかなる雰囲気で行ってもよいが、減圧雰囲気中で行うのが好ましい。これにより、レジスト残膜31が含有する溶媒が効率よく除去されるため、レジスト残膜31がより変形し難くなり、後述する基板1に対する各種処理に対する耐性(特に、ドライエッチング耐性)を向上させることができる。また、前記工程[4]において、レジスト残膜31を、これを溶解または膨潤し得る溶媒の雰囲気に曝した場合には、当該溶媒を溶融または軟化状態のレジスト残膜31中から除去することができ、レジスト残膜31をより短時間で硬化させることができるという利点もある。
なお、前記工程[4]において、加熱終了後、溶融または軟化状態のレジスト残膜31が自然に硬化に至るような場合には、本工程[5]は省略することもできる。
[6] 第1の基板除去工程(第5の工程)
次に、無機膜2から露出する基板1を除去する。すなわち、無機膜2をマスクとして基板1の上面にエッチングを施す。これにより、第1の凹部11を形成する(図2(j)参照。)。
この基板1の除去には、前述したようなドライエッチングやウェットエッチングを単独または組み合わせて用いることができるが、ドライエッチングを用いるのが好ましい。ドライエッチングを用いることにより、寸法精度の高い第1の凹部11を形成することができる。
ドライエッチングとして、リアクティブイオンエッチング(ICP型)を行う場合、例えば、次のような条件で行われる。
RFパワーは、500〜3000W程度であるのが好ましく、750〜2000W程度であるのがより好ましい。
また、ステージRFパワーは、1〜200W程度であるのが好ましく、10〜150W程度であるのがより好ましい。
また、処理時間は、5分〜1時間程度であるのが好ましく、10〜45分間程度であるのがより好ましい。
[7] 親液化処理工程
次に、無機膜2の表面に親液化処理(親水化処理)を施す(図3(k)参照。)。
ここで、後述するように、次工程[8]において無機膜2を部分的に除去する際には、好ましくはウェットエッチングが用いられる。この際、このウェットエチングに用いられるエッチング液に対して、無機膜2の表面の濡れ性が高い場合、無機膜2の除去が効率よくなされる。
この親液化処理としては、例えば、オゾンを含有する処理液を接触させる処理(薬液処理)、プラズマを照射するプラズマ処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、親水性ポリマーによる被膜の形成、酸化膜の形成等が挙げられるが、これらの中でも、特に、薬液処理およびプラズマ処理の少なくとも一方を用いるのが好ましい。これらの処理によれば、無機膜2の表面に親水性基(−OH基)を容易に導入して、親液化を図ることができる。また、前記工程[6]までの工程において、無機膜2の表面(側面および上面)に形成された薄膜6や、各種処理により無機膜2および基板1の表面に付着した汚れ等を除去することができる。このようなことから、より効率のよい無機膜2の除去が可能となる。
薬液処理を施す場合、処理液中のオゾン濃度は、1〜100ppm程度であるのが好ましく、5〜20ppm程度であるのがより好ましい。
また、処理液の温度は、20〜80℃程度であるのが好ましく、20〜40℃程度であるのがより好ましい。
処理液を無機膜2の表面に接触させる方法としては、例えば、処理液中に基板1を浸漬する方法(浸漬法)、処理液を無機膜2の表面に塗布する方法(塗布法)、処理液を無機膜2の表面にシャワー状に供給する方法(噴霧法)等が挙げられる。
また、処理液を無機膜2の表面に接触させる時間(例えば、浸漬時間)は、1〜20分間程度であるのが好ましく、2〜10分間程度であるのがより好ましい。
一方、プラズマ処理を施す場合、プラズマ処理は、大気圧中および減圧雰囲気中のいずれで行うようにしてもよい。すなわち、プラズマ処理としては、大気圧プラズマ処理および真空プラズマ処理のいずれも使用可能である。なお、大気圧プラズマ処理を用いることにより、減圧装置やチャンバ等の大掛かりな設備が不要となるため、凹部付き基板10の製造コストの削減を図ることができる。
大気圧プラズマ処理を用いる場合、プラズマを発生させるガス種としては、例えば、ヘリウムガス、酸素ガスまたはこれらを含む混合ガス等が挙げられる。
また、ガス流量は、10〜100mL/min程度であるのが好ましく、20〜75mL/min程度であるのがより好ましい。
RFパワーは、100〜1000W程度であるのが好ましく、400〜700W程度であるのがより好ましい。
処理時間は、1秒間以上であるのが好ましく、1〜20秒間程度であるのがより好ましい。
一方、真空プラズマ処理を用いる場合、プラズマを発生させるガス種としては、例えば、ヘリウムガス、アルゴンガス、酸素ガスまたはこれらを含む混合ガス等が挙げられる。
また、ガス流量は、10〜1000sccm程度であるのが好ましく、500〜1000sccm程度であるのがより好ましい。
RFパワーは、200〜1000W程度であるのが好ましく、400〜700W程度であるのがより好ましい。
処理時間は、1分間以上であるのが好ましく、1〜20分間程度であるのがより好ましい。
また、真空度は、1〜100Pa程度であるのが好ましく、10〜75Pa程度であるのがより好ましい。
なお、次工程[8]において、無機膜2の部分的な除去に、例えば、ドライエッチングやレーザ加工等を用いる場合、本工程[6]は省略することもできる。
[8] 無機膜一部除去工程(第6の工程)
次に、レジスト残膜31から露出する無機膜2を除去する。
これにより、無機膜2上には、第2の凹部12を形成する領域に対応する部分が除去された無機膜2の残部(無機残膜21)が得られる(図3(l)参照。)。
この無機膜2の除去には、前述したようなドライエッチングやウェットエッチングを単独または組み合わせて用いることができるが、ウェットエッチングを用いるのが好ましい。ウェットエッチングを用いることにより、製造コストが安い、生産性向上という効果が得られる。
また、前記工程[7]の処理により、無機膜2の表面は、エッチング液に対する濡れ性が向上しており、このため、無機膜2は、より効率よくエッチングされることとなる。
エッチング液には、例えば、無機膜2が金属材料で構成される場合、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素、りん酸、酢酸、クエン酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、TMAH(トラメチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)、エタノールアミン等が、また、無機膜2が金属酸化物材料で構成される場合、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素、りん酸、酢酸、クエン酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、TMAH(テトラメチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)、エタノールアミン等が好適に使用される。
エッチング液の温度は、20〜80℃程度であるのが好ましく、20〜40℃程度であるのがより好ましい。
[9] 第2の基板除去工程(第7の工程)
次に、無機残膜21から露出する基板1を除去する。すなわち、無機残膜21をマスクとして基板1の上面にエチングを施す。これにより、第1の凹部11の深さを深くするとともに、第2の凹部12を形成する(図3(m)参照。)。
この基板1の除去には、前述したのと同様の理由から、ドライエッチングを用いるのが好ましい。これにより、寸法精度の高い第1の凹部11および第2の凹部12を形成することができる。
[10] 残膜除去工程
最後に、無機残膜21およびレジスト残膜31を除去して、本発明の凹部付き基板10を得る(図3(n)参照。)。
これらの除去は、例えば、それぞれに適した剥離液を用いることにより、容易に行うことができる。
以上のような凹部付き基板の製造方法は、例えば、液滴吐出ヘッドが備えるキャビティ基板の製造の他、各種振動子、各種センサ、各種ジャイロ等が備える基板の製造に適用することができる。
以上、本発明の凹部付き基板の製造方法および凹部付き基板について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の凹部付き基板の製造方法では、1または2以上の任意の工程を追加することもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.凹部付き基板の製造
以下に示すようにして、各実施例および比較例の凹部付き基板を製造した。
(実施例1)
<1> ・まず、平均厚さ0.6mmの多結晶シリコン基板を用意した。
・次に、この多結晶シリコン基板の上面に、真空蒸着法により、Alを被着させた。
これにより、平均厚さ500Åの無機材料膜を得た。
・次に、無機材料膜の上面に、スピンコート法(1200rpm)により、熱リフロー性を有するポジ型レジスト材料(東京応化株式会社製、「OFPR800LB」)を供給した後、100℃×5分間で乾燥した。
これにより、平均厚さ2.0μmのレジスト材料膜を得た。
・次に、形成すべき無機膜と反対パターンで開口を有するフォトマスク介して、紫外線を照射し、光が照射された部分を現像液(東京応化株式会社製、「NMD−3」)を用いて現像した。
これにより、形成すべき無機膜に対応する形状のレジスト膜を得た。
・次に、このレジスト膜をマスクとして、無機材料膜のレジスト膜から露出する部分を、エッチング液(多磨化学工業株式会社製、「TMAH」)を用いて除去した。
これにより、レジスト膜とほぼ等しいパターンで無機膜を得た。
<2> ・次に、レジスト膜に対して、第2の凹部を形成する領域に対応する開口を有するフォトマスクを介して、前記と同様にして紫外線を照射した後、現像した。
これにより、第2の凹部を形成する領域に対応する部分が除去されたレジスト膜(レジスト残膜)を得た。
なお、このとき、レジスト残膜の一部に退縮が生じた。
<3> ・次に、多結晶シリコン基板を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)の水溶液に3分間浸漬した。
これにより、レジスト残膜から露出する無機膜の表面に、ヘキサメチルジシラザンで構成される薄膜を形成した。
<4> ・次に、水蒸気雰囲気(圧力150kPa)中において、多結晶シリコン基板を、90℃×5分間で加熱した。
これにより、レジスト残膜を軟化状態として、直下の無機膜のパターンに一致するまで変化(復帰)させた。
<5> ・次に、軟化状態のレジスト残膜に対して、減圧雰囲気(圧力10Pa)中において、150℃×20分間で加熱処理を施した。
これにより、軟化状態のレジスト残膜を硬化させた。
<6> ・次に、無機膜をマスクとして、多結晶シリコン基板に対してリアクティブイオンエッチング(ICP型)を行った。
これにより、無機膜から露出する多結晶シリコン基板を除去して、平均深さ80μmの第1の凹部を形成した。
なお、RFパワーを1500W、ステージRFパワーを100W、処理時間を30分間とした。
<7> ・次に、多結晶シリコン基板を、オゾン含有量10ppmのオゾン水(20℃)に、5分間浸漬した。
これにより、無機膜の表面に親水化処理を施した。
<8> ・次に、レジスト残膜から露出する無機膜を、エッチング液(多磨化学工業株式会社製、「TMAH(テトラメチル・アンモニウム・ハイドロオキサイド)」)を用いて除去した。
これにより、第2の凹部を形成する領域に対応する部分が除去された無機膜の残部(無機残膜)を得た。
なお、エッチング液の温度は、20℃とした。
<9> ・次に、無機残膜をマスクとして、多結晶シリコン基板に対してリアクティブイオンエッチング(ICP型)を行った。
これにより、無機残膜から露出する多結晶シリコン基板を除去して、第1の凹部の平均深さを100μmとするとともに、平均深さ20μmの第2の凹部を形成した。
<10> ・最後に、剥離液を用いて、無機残膜およびレジスト残膜を除去して、凹部付き基板を得た。
(実施例2)
前記工程<5>において、軟化状態のレジスト残膜に対してイオン注入処理を施すことにより硬化させた以外は、前記実施例1と同様にして、凹部付き基板を製造した。
なお、イオン注入処理は、軟化状態のレジスト残膜に対して、リンイオンを加速電圧100keVで、表面における濃度が1×1018ion/cmとなるように打ち込んだ。
(実施例3)
前記工程<5>において、軟化状態のレジスト残膜に対して加熱処理を施した後、さらに、紫外線照射処理を施すことにより硬化させた以外は、前記実施例1と同様にして、凹部付き基板を製造した。
なお、加熱処理における処理時間を10分間とし、紫外線照射処理は、軟化状態のレジスト残膜に対して、波長254nm、強度550mJ/cmの紫外線を10分間照射することにより行った。
(実施例4)
前記工程<7>において、親水化処理を大気圧プラズマ処理により行った以外は、前記実施例1と同様にして、凹部付き基板を製造した。
なお、大気圧プラズマ処理は、大気圧中、混合ガス(ヘリウムガス:酸素ガス=容積比で80:20)を50mL/minで流し、RFパワー600Wで生成させたプラズマを無機膜の表面に5秒間照射することにより行った。
(比較例)
前記工程<4>を省略した以外は、前記実施例1と同様にして、凹部付き基板を製造した。
2.凹部形状の評価
各実施例および比較例で得られた凹部付き基板について、それぞれ、第1の凹部および第2の凹部の形状を走査電子顕微鏡で観察した。
その結果、各実施例では、いずれも、各凹部が目的とする矩形形状、すなわち、凹部の側面が底面に対してほぼ垂直をなす形状であることが確認された。
これに対して、比較例では、各凹部の側面に複数の段差が形成され、歪な形状をなしていることが確認された。
本発明の凹部付き基板の製造方法を説明するための図(断面図)である。 本発明の凹部付き基板の製造方法を説明するための図(断面図)である。 本発明の凹部付き基板の製造方法を説明するための図(断面図)である。
符号の説明
1……基板 11……第1の凹部 12……第2の凹部 2……無機膜 21……無機残膜 2a……無機材料膜 3……レジスト膜 31……レジスト残膜 3a……レジスト材料膜 4、5……フォトマスク 6……薄膜 41、51……開口 10……凹部付き基板

Claims (15)

  1. 基板に、第1の凹部と、前記第1の凹部より深さの浅い第2の凹部とを形成して凹部付き基板を製造する凹部付き基板の製造方法であって、
    前記基板上に、無機材料膜を形成する第1の工程と、
    該無機材料膜上に、所定パターンのレジスト膜を形成し、該レジスト膜をマスクとして前記無機材料膜をパターンニングして、前記レジスト膜とほぼ等しいパターンの無機膜を得る第2の工程と、
    前記レジスト膜のうち、前記第2の凹部を形成する領域に対応する部分を露光・現像することにより除去して、レジスト残膜を得る第3の工程と、
    該レジスト残膜を加熱することにより一旦溶融または軟化させ、前記露光・現像の際に退縮した部分を、その直下の前記無機膜のパターンに一致するように復帰させる第4の工程と、
    前記無機膜から露出する前記基板を除去することにより、前記第1の凹部を形成する第5の工程と、
    前記レジスト残膜から露出する前記無機膜を除去して、無機残膜を得る第6の工程と、
    該無機残膜から露出する前記基板を除去することにより、前記第1の凹部の深さを深くするとともに、前記第2の凹部を形成する第7の工程とを有することを特徴とする凹部付き基板の製造方法。
  2. 前記第3の工程と前記第4の工程との間に、前記レジスト残膜から露出する前記無機膜の表面に、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜との濡れ性を向上させる濡れ性向上処理を施す工程を有する請求項1に記載の凹部付き基板の製造方法。
  3. 前記濡れ性向上処理は、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜との親和性の高い官能基を有する化合物で構成される薄膜を形成することにより行われる請求項2に記載の凹部付き基板の製造方法。
  4. 前記第4の工程において、前記加熱に先立ってまたは前記加熱とともに、前記レジスト残膜を、当該レジスト残膜を溶解または膨潤し得る溶媒の雰囲気に曝す請求項1ないし3のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  5. 前記第4の工程において、前記加熱は、加圧雰囲気中で行われる請求項1ないし4のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  6. 前記第4の工程と前記第5の工程との間に、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜の少なくとも表面付近を硬化させる硬化処理工程を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  7. 前記硬化処理工程において、前記硬化は、溶融または軟化状態の前記レジスト残膜に対して、前記第4の工程における加熱の温度より高い温度での加熱処理、イオンを注入するイオン注入処理および紫外線を照射する紫外線照射処理のうちの少なくとも1つを施すことにより行われる請求項6に記載の凹部付き基板の製造方法。
  8. 前記硬化処理工程において、前記硬化は、減圧雰囲気中で行われる請求項6または7に記載の凹部付き基板の製造方法。
  9. 前記第5の工程において、前記除去は、ドライエッチングにより行われる請求項1ないし8のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  10. 前記第6の工程において、前記除去は、ウェットエッチングにより行われる請求項1ないし9のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  11. 前記第5の工程と前記第6の工程との間に、前記無機膜の表面の前記ウェットエッチングに用いるエッチング液に対する濡れ性を向上させる親液化処理を施す工程を有する請求項10に記載の凹部付き基板の製造方法。
  12. 前記親液化処理は、前記無機膜の表面に、オゾンを含有する処理液を接触させる処理およびプラズマを照射するプラズマ処理の少なくとも一方を施すことにより行われる請求項11に記載の凹部付き基板の製造方法。
  13. 前記プラズマ処理は、大気圧中で行われる請求項12に記載の凹部付き基板の製造方法。
  14. 前記第7の工程において、前記除去は、ドライエッチングにより行われる請求項1ないし13のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の凹部付き基板の製造方法により製造されたことを特徴とする凹部付き基板。
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