JP2007083117A - 固液分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 得られる固形物質の純度を向上させる。
【解決手段】 濾過部11aの表面に供給された混合体Sを、濾過部11aの裏面側に設けられ真空吸引装置に連結された回収手段14により真空吸引しながら、濾過部11aの表面側に設けられた加圧手段13によって加圧することにより、液状物質と固形物質とに分離する固液分離方法であって、前記真空吸引を開始した後、該真空吸引を継続した状態で、前記加圧を開始する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、混合体から液状物質と固形物質とを分離する固液分離方法に関するものである。
この種の固液分離方法を実施するための装置としては、例えば下記特許文献1に示されるような、表面に前記混合体が供給される濾過部と、該濾過部の表面に供給された前記混合体を加圧する加圧手段と、前記濾過部の裏面側に設けられ、真空吸引装置に連結された回収手段とが備えられた構成が知られている。さらに、この文献1の前記加圧手段は、複数の貫通孔が穿設されて、これらの貫通孔の開口する表面が前記混合体に接触して加圧する加圧板を備え、該加圧板により前記混合体を加圧した状態で、前記貫通孔に圧力流体を通過させて、この圧力流体により当該混合体を加圧する構成とされている。
以上により、混合体は、前記加圧板および前記圧力流体の双方により加圧されて、該混合体から液状物質が搾り出されるのと同時に、前記回収手段により回収されることによって、混合体から液状物質と固形物質とが分離されるようになっている。
特許第3311417号公報
ところで前記従来の固液分離方法では、前記加圧手段により加圧する初期段階の混合体には液状物質が大量に含有されているため、該加圧の初期段階で、混合体が周囲に飛散したり、あるいは前記濾過部の表面に沿った方向において、前記加圧板の、前記貫通孔が開口し、かつ混合体に接触して加圧する表面(以下、「加圧領域」という)の外周縁よりも外方に押出されるおそれがあった。
このように押出等された混合体は、前記加圧領域に位置しているものよりも液状物質の残存量が多くなり、得られる固形物質の純度にばらつきが生じて、この純度を向上させることが困難であるという問題があった。また、前記押出し等により、前記加圧領域に位置している混合体の量が僅少になり、固液分離効率の低下を招くおそれもあった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、加圧の初期段階で、前記濾過部の表面に沿った方向において、混合体が加圧領域よりも外方に押出される、あるいは飛散することを防ぐことが可能になり、得られる固形物質の純度がばらつくことを抑制し、この固形物質の純度を向上させることができるとともに、固液分離効率の向上を図ることができる固液分離方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の固液分離方法は、濾過部の表面に供給された混合体を、前記濾過部の裏面側に設けられ、真空吸引装置に連結された回収手段により真空吸引しながら、前記濾過部の表面側に設けられた加圧手段により加圧することによって、液状物質と固形物質とに分離する固液分離方法であって、前記真空吸引を開始した後、該真空吸引を継続した状態で、前記加圧を開始することを特徴とする。
この発明によれば、前記真空吸引を開始した後、該真空吸引を継続した状態で、前記加圧を開始するので、該加圧に先立って予め、混合体が含有する液状物質の量を低減させて、この混合体を硬くしておくことが可能になる。したがって、この混合体を前記加圧手段により加圧したときに、当該混合体が周囲に飛散したり、あるいは前記濾過部の表面に沿った方向において、前記加圧手段により加圧されている領域(以下、「加圧領域」という)から外方へ押出されることを防ぐことが可能になる。これにより、前記加圧手段による加圧時に、前記加圧領域内に位置する前記混合体の量が僅少になることを抑えることが可能になり、固液分離効率の向上を図ることが可能になるばかりでなく、得られる固形物質の純度がばらつくことを抑制し、この純度を向上させることができる。
ここで、前記混合体を前記加圧手段により加圧するに際し、前記混合体に対する加圧力を経時的に徐々に上昇させてもよい。
この場合、前記加圧力を経時的に徐々に上昇させるので、この加圧時に、混合体が周囲に飛散等することを防ぐことが可能になる。特に、前記加圧の初期段階における混合体では、液状物質の含有量が多いため、前記飛散等が発生し易いにもかかわらず、該初期段階の前記加圧力を、前記加圧されて液状物質の含有量が少なくなった後段階の混合体に対する加圧力と比べて小さくすることによって、このような飛散等の発生を抑えることが可能になる。
また、前記加圧して固液分離する過程において、前記加圧力を徐々に大きくすることによって、前記飛散等を発生させることなく、混合体の含有する液状物質の量を徐々に減少させてその硬さを高めながら、その硬さに適した加圧力、つまり前記飛散等を発生させない程度の最大の加圧力を、常に若しくはその都度、前記混合体に付与することが可能になる。したがって、前記飛散等を生じさせることなく、効率的な固液分離の実施をすることができる。
また、前記加圧手段は、前記濾過部の表面に対して進退可能に支持されるとともに、複数の貫通孔が穿設されて、これらの貫通孔に圧力流体が通過させられる通気板を備え、該通気板を前進移動させて、この通気板の前記貫通孔が開口する表面を前記混合体に接触させた後に、該接触を維持した状態で、前記通気板の裏面側から前記貫通孔に前記圧力流体を通過させて、この圧力流体による前記混合体の加圧を開始してもよい。
この場合、前記通気板を混合体に接触させた後に、該接触を維持した状態で、前記圧力流体による加圧を開始するので、この圧力流体による加圧時に混合体が周囲に飛散することを確実に抑制することができる。すなわち、前記圧力流体による加圧では、この圧力流体を混合体に吹き付けることにより液状物質を搾り出すので、該吹き付けにより混合体は周囲に飛散し易いが、この圧力流体による加圧の前に予め、前記通気板を混合体に接触させる、つまり混合体を通気板と濾過部の表面とにより挟み込み拘束しておくことによって、このような飛散の発生を阻止することが可能になる。前述のように、加圧の初期段階では、混合体の含有する液状物質の量が多いので、この初期段階では、特に前記飛散が発生し易いが、このような場合においても、前記飛散の発生を抑えることができる。
ここで、前記通気板を混合体に接触させることには、該通気板により混合体を加圧することが含まれるものとする。つまり、前記加圧手段は、前記通気板および前記圧力流体の双方により混合体を加圧するようにしてもよい。
さらに、前記圧力流体による加圧を停止した後に、前記通気板を後退移動させ、得られた固形物質から離間させてもよく、この場合、前記飛散の発生を確実に抑えることができる。
さらにまた、前記混合体を加圧した後、前記通気板を後退移動させ、得られた固形物質から離間させたときに、前記貫通孔に圧力流体を通過させてもよく、この場合、前記貫通孔の内周面を含む前記通気板に付着していた混合体等を前記圧力流体により除去することが可能になり、次の混合体を加圧して固液分離するときに、前の混合体等が当該次の混合体に付着して混入されることを回避することが可能になる。したがって、固液分離により得られる固形物質の純度が、固液分離処理ごとでばらつくことを抑制することができる。なお、この圧力流体を貫通孔に通過させるには、通気板の表面側、および裏面側のいずれからでもよい。
また、前記濾過部の表面に向けて進退可能に支持されるとともに、枠状若しくは環状に設けられたシール部を有するシール手段が備えられ、前記シール部を前進移動させ、該シール部により前記混合体を囲繞してシールした状態で、該囲繞された前記混合体を前記真空吸引しながら前記加圧して、液状物質を固形物質から分離するようにしてもよい。
この場合、前記シール手段が備えられているので、前記飛散等の発生を確実に抑えることができる。
さらにまた、前記濾過部の表面は、装置本体に略水平に走行可能に設けられた濾布により構成され、前記回収手段は前記濾布の下に当該濾布の走行方向に複数設けられるとともに、前記真空吸引装置に連結された真空トレイにより構成され、前記濾過部の表面の走行を停止させた状態で、前記真空吸引を開始した後に、該真空吸引を継続しつつ前記加圧手段による加圧を開始してもよい。
この場合、混合体を濾布により間欠的に走行させながら、その停止時に前記加圧および真空吸引して、固液分離することが可能になり、得られる固形物質の純度が向上された固液分離処理を高効率に実施することができる。
なお、前記シール部を進退駆動する駆動手段と、前記通気板を進退駆動する駆動手段とを各々独立して設けることにより、シール部と通気板とが各々独立して駆動可能とされた場合には、前記濾過部の表面に向けたシール部の前進駆動力や、前記通気板による混合体に対する加圧力等を、例えば混合体の性状等に応じて適宜変更することが可能になり、前記加圧手段による混合体の加圧時に、この混合体が前記外方へ押出される、あるいは飛散することを、混合体の種類を問わず防ぐことができる。これにより、様々な種類の混合体を圧搾・通気ろ過する際にも、混合体を飛散させることなく安定したろ過を行うことが可能になり、固液分離効率の向上を図ることができるとともに、この固液分離装置の取り扱い性の向上を図ることが可能になる。
また、前記シール部として、その形態は特に限定されるものではないが、例えば枠状若しくは環状に設けられるとともに、その開口面が全周に亙って前記濾過部の表面、または該表面に供給された前記混合体に押圧されて密接可能となるように支持されたシール材を採用することもできる。あるいは、前記シール部の周方向における少なくとも一部が、前記濾過部の表面に供給された前記混合体をその厚さ方向に突き刺す壁部とされ、前記濾過部の表面に供給された前記混合体を、前記壁部により突き刺した状態で当該シール部により囲繞する構成を採用することもできる。さらに、前記壁部のみで前記シール部を構成するようにしてもよい。
固液分離効率の向上を図ることが可能になるばかりでなく、得られる固形物質の純度がばらつくことを抑制し、この固形物質の純度を向上させることができる。
以下、図1から図4に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の固液分離装置10では、表面に混合体が供給される濾過部11aと、枠状若しくは環状のシール部を有するシール手段12と、濾過部11aの表面に供給された混合体を加圧する加圧手段13と、濾過部11aの裏面側に設けられ、図示されない真空吸引装置に連結された回収手段14とが備えられている。本実施形態の前記シール部は、後述するシール材12aのみにより構成されている。
本実施形態の濾過部11aは、装置本体10aに略水平に走行可能に設けられた濾布11の一部により構成されている。すなわち、濾布11は、図4に示すように、装置本体10aに回転自在に設けられた多数の案内ロール15に無端状に張設されていて、装置本体10aの上側に水平に張設された部分(以下、「水平部分」という)11aが前記濾過部を構成している(以下、前記水平部分11aを「濾過部11a」という)。
回収手段14は、濾過部11aの裏面側に、当該濾過部11aの走行方向Fに沿って複数(図示の例では4個)設けられるとともに、図示されない真空吸引装置に連結された箱形状の真空トレイA1〜A4により構成されている。また、前記混合体は液状物質中に固形物質を含むいわゆるスラリーSとされている。
複数の真空トレイA1〜A4の上面はそれぞれ、図1および図2に示すように、濾過部11aの走行方向Fから見てその断面の中央部が水平部14bとされ、該水平部14bの両端部に外方へ向けて斜め上方に立上がる傾斜部14cが連設された略V字状とされている。ここで、濾過部11aは、真空トレイA1〜A4の上面に配置されることにより、該濾過部11aも、真空トレイA1〜A4の上面に沿うように前記略V字状とされている。なお、真空トレイA1〜A4の上面のうち、前記水平部14b、および前記傾斜部14cの水平部14b側には、複数の貫通孔が形成されており、該貫通孔を介して、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSに真空吸引力が作用し、かつ、スラリーSからの液状物質が真空トレイA1〜A4の内部に流入されるようになっている。
複数の真空トレイA1〜A4は、それぞれ独立して、図示されない制御弁と濾液槽とに連結されており、各濾液槽は、図示されない真空ポンプおよび濾液ポンプに連結されている。そして、各真空トレイA1〜A4は、独立して所要の真空圧および大気開放操作を行い得るようになっている。また、各真空トレイA1〜A4上の濾布11、つまり濾過部11aはそれぞれ、ケーキ形成区画、第1、第2洗浄区画、脱水区画に区分されている。
濾過部11aの上方には、移動フレーム10bに支持されたスラリー供給装置16および第1、第2洗浄装置17a、17bが、互いに連結された状態で、濾過部11aの走行方向Fに沿って往復移動自在に設けられている。また、スラリー供給装置16は、前記ケーキ形成区画にスラリーSを供給するとともに、各洗浄装置17a、17bは、前記第1、第2洗浄区画に、それぞれ、第2洗浄濾液(第2洗浄区画を透過した回収液)および新鮮な洗浄液(例えば水道水)を供給するようになっている。
また、装置本体10aの下部には、図4に示すように、支持部材19が取り付けられており、この支持部材19上に走行台車18が濾過部11aの走行方向Fに沿って走行自在に配置されている。この走行台車18には、真空トレイA1〜A4の下方に位置する濾布11をその厚さ方向から狭持する図示されない挟持シリンダが設けられている。
さらに、装置本体10aの下部には、軸線が前記走行方向Fに延在するように移動シリンダ20が垂設されており、この移動シリンダ20の一端部(走行方向Fの後端部)20aが走行台車18に連結されている。
以上により、前記狭持シリンダが、真空トレイA1〜A4の下方に位置する濾布11を狭持した状態で、移動シリンダ20の前記一端側20aが前記走行方向Fの反対方向へ向けて移動されると、走行台車18、および真空トレイA1〜A4の下方に位置する濾布11が前記走行方向Fと反対側へ向けて走行させられるとともに、濾過部11aが前記走行方向Fに向けて走行されるようになっている。
なお、移動シリンダ20の他端部(前記走行方向Fの前端部)20bには、洗浄パイプ21が連結されており、この洗浄パイプ21の先端(前記走行方向Fの前端部)に、得られた固形物質を剥離した後の濾布11を洗浄する洗浄ノズル22が、洗浄水の飛散防止用の覆い23に囲まれて設けられている。
そして、本実施形態の固液分離装置10には、濾過部11aの上方において、第2洗浄液供給手段17bよりも前記走行方向Fの前方側(図示の例では、前記走行方向Fにおける前端に位置する真空トレイA4の配設位置)に、前記加圧手段13およびシール手段12が配設されている。なお、加圧手段13およびシール手段12は、濾過部11aの走行方向Fにおける同一位置に配置されており、濾過部11aの表面における同一のスラリーSに対して同時に作用させることができるようになっている。
加圧手段13は、図1から図3に示すように、平面視矩形状の本体部13aと、濾過部11aの表面に対向する本体部13aの下面側に配設された平板状の通気板13bと、本体部13aおよび通気板13bを濾過部11aの表面に向けて進退可能に支持する加圧手段駆動部13cと、本体部13aに圧力流体を供給する図示されない圧力流体供給手段とが備えられている。
本体部13aの前記下面には、図2に示すように、濾過部11aの表面に対して開口する開口部13e、13fが設けられている。本実施形態の開口部13e、13fは複数設けられ、濾過部11aの表面における幅方向中央部に開口する主開口部13eと、濾過部11aの表面における幅方向両端部に開口する副開口部13f、13fとが備えられている。これらの開口部13e、13fの内部は、圧力流体供給孔13hを介して前記圧力流体供給手段と連通されて、圧力流体が供給可能とされている。なお、本実施形態では、圧力流体としてエアを採用した。
また、本体部13aの上面には加圧手段駆動部13cが連結されており、この駆動部13cを駆動することによって、本体部13aが通気板13bごと濾過部11aの表面に対して進退移動できるようになっている。
通気板13bは、本体部13aの下面に開口部13e、13fを閉塞するように取り付けられている。この通気板13bには、厚さ方向に貫通する貫通孔13gが複数穿設されており、これにより、前記開口部13e、13fに圧力流体供給孔13hを介して供給された圧力流体が、貫通孔13gを通過して、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSに接触し、該スラリーSを加圧できるようになっている。
シール手段12は、図1から図3に示すように、枠状のシール材12aと、該シール材12aの上面に接着されたバックアッププレート12bと、バックアッププレート12bの上面に連結されて、バックアッププレート12bをシール材12aごと濾過部11aの表面に対して進退可能に支持するシリンダ装置等のシール部駆動手段12cとを備え、シール材12aの開口面をその全周に亙って、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに押圧されて密接させることができるようになっている。
なお、シール部駆動手段12cは、加圧手段駆動部13cとは異なる別の構成要素により構成され、シール材12aは、通気板13bとは独立して、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSを押圧できるようになっている。
また、シール手段12は、加圧手段13の本体部13aの外周縁部に備えられ、シール材12aは、その下面側が本体部13aの下面から突出するように配設され、バックアッププレート12bは、本体部13aの内側に配設され、シール部駆動手段12cは本体部13aの上面に配設された構成とされている。
バックアッププレート12bは、図1に示すように、シール材12aの上面の略全域を覆うように配設されるとともに、その周方向で複数に分割された構成とされている。すなわち、バックアッププレート12bは、シール材12aのうち、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面を押圧する部分と、該表面に供給されたスラリーSを押圧する部分とで分割された構成とされている。
シール部駆動手段12cは、複数に分割されたバックアッププレート12bに対応して複数備えられ、当該分割されたバックアッププレート12bが各別に、複数のシール部駆動手段12cにより濾過部11aの表面に対して互いに独立して進退されるようになっている。これにより、一体的に形成されたシール材12aが、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面を押圧する部分と、該表面に供給されたスラリーSを押圧する部分とで、その密接力を異ならせて、これらの密接状態がシール材12aの全周に亙って均一にできるようになっている。本実施形態のシール材12aは、例えば発泡ゴム、単泡スポンジ若しくはウレタンにより形成されており、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに押圧して密接したときに弾性変形するようになっている。
ここで、シール手段12および加圧手段13の平面視において、シール材12aの内周縁形状は、加圧手段13の通気板13bの外周縁形状と略同一の形状とされて、これらの内周縁と外周縁との間に略隙間がない状態とされている。すなわち、本実施形態の通気板13bおよびシール材12aは、通気板13bの外周縁の一部がシール材12aの内周縁に食い込むようにして配設された構成とされている。
また、シール材12aは前記前進移動された際、図2に示すように、その下面のうち、濾過部11aの幅方向における外周縁側が、真空トレイA4の前記傾斜部14cの上面に濾布11を介して密接し、濾過部11aの幅方向における内周縁側が、スラリーSの当該幅方向の外周縁部に密接するようになっている。また、シール材12aの下面のうち、前記走行方向Fにおける両端部は、図3に示すように、スラリーSに密接するようになっている。
次に、以上のように構成された固液分離装置10によりスラリーSから液状物質と固形物質とに分離する方法について説明する。
まず、各真空トレイA1〜A4への真空吸引を休止した後、前記挟持シリンダにより、真空トレイA1〜A4の下方に位置する濾布11を挟み込んだ状態で、移動シリンダ20の前記一端部20aを前記走行方向Fと反対方向に向けて所定距離だけ移動させる。これにより、真空トレイA1〜A4の下方に位置する濾布11は、前記走行方向Fの反対側へ向けて移動され、濾過部11aが前記走行方向Fに向けて所定距離だけ移動させられる。
次に、各真空トレイA1〜A4の真空吸引を開始する。この際、スラリー供給装置16によって真空トレイA1の上面のケーキ形成区画にスラリーSが均一に供給されるとともに、第1、第2洗浄装置17a、17bによって真空トレイA2、A3の上面の第1、第2洗浄区画にそれぞれ第2洗浄濾液および新鮮な洗浄液が万遍なく散布されて、該第1、第2洗浄区画に形成されたケーキ状のスラリーSの洗浄が行なわれる一方、洗浄ノズル22によって濾布11に洗浄水が供給されて濾布11の洗浄が行なわれる。また、真空トレイA4の上面の脱水区画においては、洗浄後のスラリーSを真空吸引することにより、脱水乾燥が行なわれる。
以上により、前記挟持シリンダおよび移動シリンダ20によって、濾過部11aを走行方向Fに所定距離ずつ間欠移動するとともに、濾過部11aの表面にスラリー供給装置16によってスラリーSを供給してこれを真空吸引することによりケーキ状のスラリーSとした後に、このスラリーSに、第1、第2洗浄装置17a、17bによって、第2洗浄濾液および洗浄液を供給して真空吸引することによりこれを洗浄し、さらにこのスラリーSを真空吸引することにより脱水乾燥を行い、図示されないスクレーパによって濾布11から固形物質を剥ぎ取って回収する。
ここで、本実施形態では、前記走行方向Fにおける最先端部に位置する真空トレイA4(前記脱水区画)において、前記第2洗浄濾液および洗浄液の供給されたスラリーSを、濾布11の走行を停止させた状態で、まず真空トレイA4による真空吸引を開始する。そして、この真空吸引を継続した状態で、加圧手段13の加圧手段駆動部13cを濾過部11aの表面に向けて前進駆動し、本体部13cを通気板13bごと当該濾過部11aの表面に向けて、通気板13bの下面がスラリーSと接触するまで前進移動させる。
この際、シール手段12のシール部駆動手段12cを濾過部11aの表面に向けて前進駆動し、バックアッププレート12bを介してシール材12aを当該濾過部11aの表面に向けて前進移動させ、シール材12aの下面を、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSを押圧して密接させる。このとき、シール材12aはその厚さ方向に弾性変形される。
以上により、シール材12aの下面が、前記濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに押圧して密接するのと略同時に、通気板13bの下面がシール材12aに囲繞されてシールされたスラリーSに接触する。
そして、シール材12aによるスラリーSの前記囲繞、通気板13bの下面による前記接触、および真空トレイA4による真空吸引を維持した状態で、前記圧力流体供給手段を作動させて、本体部13aに形成された圧力流体供給孔13hを介して圧力流体を前記開口部13e、13fに供給し始める。これにより、本体部13aの前記開口部13e、13fの内部は、通気板13bおよびスラリーSにより閉塞されて、その内圧が上昇することとなる。そして、通気板13bに穿設された貫通孔13gを介して、当該上昇した内圧、および開口部13e、13fに供給された前記圧力流体がスラリーSに作用することとなる。
以上により、シール材12aの開口面内側で通気板13bの下面に接触して位置するスラリーSは、真空トレイA4により濾過部11aの下面側から真空吸引された状態で、前記開口部13e、13f内に供給された圧力流体により加圧されることによって、このスラリーSが固形物質と液状物質とに分離される。
ここで、本実施形態では、前記圧力流体により加圧する過程において、スラリーSに対する加圧力を経時的に徐々に上昇させる。例えば、加圧時間の経過に伴って、連続的若しくは段階的に前記加圧力を上昇させる。
以上より、固液分離が終了すると、まず前記圧力流体の供給を停止させ、その後、通気板13bを後退移動させて、得られた固形物質の表面から離間させる。そして、通気板13bの下面と当該固形物質とが非接触となったときに、圧力流体供給孔13hを介して圧力流体を前記開口部13e、13fに供給することによって、この圧力流体を通気板13bの上面側から吹き掛ける。この圧力流体は、前記貫通孔13gを通過することによって、通気板13bの下面側にも吹き掛けられ、これにより、通気板13bに付着していたスラリーS等が除去される。なお、この際の圧力流体の流量は、スラリーSを前記加圧するときの流量と同等としてもよい。また、シール材12aは、前記圧力流体の供給を停止させた後に後退移動させ、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面上の得られた固形物質から離間させる。
以上説明したように本実施形態による固液分離方法によれば、前記真空吸引を開始した後、該真空吸引を継続した状態で、前記加圧を開始するので、該加圧に先立って予め、スラリーSが含有する液状物質の量を低減させて、このスラリーSを硬くしておくことが可能になる。したがって、このスラリーSを加圧手段13により加圧したときに、当該スラリーSが周囲に飛散したり、あるいは濾過部11aの表面に沿った方向において、加圧手段13により加圧されている領域(以下、「加圧領域」という)から外方へ押出されることを防ぐことが可能になる。これにより、加圧手段13による加圧時に、前記加圧領域内に位置するスラリーSの量が僅少になることを抑えることが可能になり、固液分離効率の向上を図ることが可能になるばかりでなく、得られる固形物質の純度がばらつくことを抑制し、この純度を向上させることができる。
また、加圧手段13によるスラリーSに対する加圧力を経時的に徐々に上昇させるので、この加圧時に、スラリーSが前記飛散等されることを防ぐことが可能になる。特に、加圧手段13により加圧する初期段階におけるスラリーSでは、液状物質の含有量が多いため、前記飛散等が発生し易いにもかかわらず、該初期段階の前記加圧力を、前記加圧されて液状物質の含有量が少なくなった後段階のスラリーSに対する加圧力と比べて小さくすることによって、このような飛散等の発生を抑えることが可能になる。
さらに、前記加圧して固液分離する過程において、前記加圧力を徐々に大きくすることによって、前記飛散等を発生させることなく、スラリーSの含有する液状物質の量を徐々に減少させてその硬さを高めながら、その硬さに適した加圧力、つまり前記飛散等を発生させない程度の最大の加圧力を、常に若しくはその都度、スラリーSに付与することが可能になる。したがって、前記飛散等を生じさせることなく、効率的な固液分離の実施をすることができる。
また、通気板13bをスラリーSに接触させた後に、該接触を維持した状態で、前記圧力流体による加圧を開始するので、この圧力流体による加圧時にスラリーSが周囲に飛散することを確実に抑制することができる。すなわち、前記圧力流体による加圧では、この圧力流体をスラリーSに吹き付けることにより液状物質を搾り出すので、該吹き付けによりスラリーSは周囲に飛散し易いが、圧力流体による加圧の前に予め、通気板13bをスラリーSに接触させる、つまりスラリーSを通気板13bと濾過部11aの表面とにより挟み込み拘束しておくことによって、このような飛散の発生を阻止することが可能になる。前述のように、加圧の初期段階では、スラリーSの含有する液状物質の量が多いので特に前記飛散が発生し易いが、この初期段階においても、前記飛散の発生を抑えることができる。
さらに、前記圧力流体による加圧を停止した後に、通気板13bを後退移動させ、得られた固形物質から離間させるので、前記飛散の発生を確実に抑えることができる。
さらにまた、通気板13bを前記離間させたときに、前記貫通孔13gに圧力流体を通過させるので、前記貫通孔13gの内周面を含む通気板13bに付着していたスラリーS等を前記圧力流体により除去することが可能になり、次のスラリーSを加圧して固液分離するときに、前のスラリーS等が当該次のスラリーSに付着して混入されることを回避することが可能になる。したがって、固液分離により得られる固形物質の純度が、固液分離の処理ごとでばらつくことを抑制することができる。
また、本実施形態では、シール手段12が備えられ、シール材12aによりスラリーSを囲繞してシールした状態で、該囲繞されたスラリーSを前記真空吸引しながら前記加圧して、液状物質を固形物質から分離するので、前記飛散等の発生を確実に抑えることができる。
さらに、前記圧力流体による加圧を停止した後に、シール材12aを後退移動させ、このシール材12aによる前記囲繞を解除するので、前記加圧の過程において、シール材12aによりスラリーSを囲繞し続けることが可能になり、前記飛散等の発生をさらに確実に抑えることができる。
また、シール材12aは前記弾性変形する材質により形成されているので、シール材12aを、濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに弾性変形させて密接させた状態で、シール材12aの開口面内側に位置するスラリーSを加圧して固液分離することが可能になり、該加圧時に、このスラリーSがシール材12aの開口面内側から前記外側へ押出等されることを確実に抑制することが可能になり、固液分離効率の向上および固形物質の純度のばらつきをさらに抑制することができる。
なお、シール材12aが、バックアッププレート12bを介して、シール部駆動手段12cにより前記進退移動可能に支持されているので、シール材12aが前記材質により形成され、高い柔軟性を具備するにもかかわらず、このシール材12aをシール部駆動手段12cにより容易かつ確実に進退移動させることが可能になる。
さらに、シール材12aは、その周方向に複数に分割された領域で互いに独立して、濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに対して押圧可能とされているので、シール材12aの周方向位置ごと、すなわち本実施形態では、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面を押圧する部分と、該表面に供給されたスラリーSを押圧する部分とで、その密接力を異ならせることが可能になる。例えば、前記スラリーSを押圧する部分における押圧力を、前記濾過部11aの表面を押圧する部分における押圧力よりも小さくすることが可能になる。これにより、シール材12aの全周に亙って前記密接の状態を均一にすることが可能になり、スラリーSがシール材12aの開口面内側から前記外方へ押出等されることを確実に抑制することができる。
さらにまた、濾過部11aの表面は、装置本体10aに略水平に走行可能に設けられた濾布11により構成され、回収手段14は濾布11の下に当該濾布11の走行方向Fに複数設けられるとともに、図示されない真空吸引装置に連結された真空トレイA1〜A4により構成され(以下、「水平式真空濾過機の構成」という)、濾過部11aの表面の走行を停止させた状態で、前記真空吸引を開始した後に、該真空吸引を継続しつつ加圧手段13による加圧を開始するので、スラリーSを濾布11により間欠的に走行させながら、その停止時に前記加圧および真空吸引して固液分離することが可能になり、得られる固形物質の純度が向上された固液分離処理を高効率に実施することができる。
また、シール部駆動手段12cは、加圧手段駆動部13cとは異なる別の構成要素により構成され、シール材12aは、通気板13bとは独立して、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSを押圧できるようになっているので、例えば濾過部11aの表面に供給されるスラリーSの性状等に応じて、通気板13bおよびシール材12aの、濾過部11aの表面に向けた前記押圧の荷重を適宜変更することが可能になる。これにより、加圧手段13によるスラリーSの加圧時に、このスラリーSが前記外方へ押出される、あるいは飛散することを、スラリーSの種類を問わず防ぐことができる。これにより、様々な種類のスラリーSを圧搾・通気ろ過する際にも、スラリーSを飛散させることなく安定したろ過を行うことが可能になり、固液分離効率の向上を図ることができるとともに、この固液分離装置10の取り扱い性の向上を図ることが可能になる。
次に、本発明に係る第2実施形態について図5に従い説明するが、前記第1実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
このシール手段40は、シール手段12のシリンダ装置等からなるシール部駆動手段12cに代えて、ダイヤフラムからなるシール部駆動手段41を備えた構成とされている。すなわち、加圧手段13の本体部13aに形成された圧力流体供給孔42に圧力流体が供給され、該圧力流体がシール部駆動手段41内に供給されたときに、該シール部駆動手段41が弾性的に膨張変形し、該変形によってシール材12aが濾過部11aの表面側へ向けて前進移動され、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSを押圧できるようになっている。
本実施形態では、シール部駆動手段41が複数備えられ、これらのシール部駆動手段41の個数に応じて本体部13aに複数の圧力流体供給孔42が形成されており、個々の圧力流体供給孔42からそれぞれのシール部駆動手段41の内部に互いに独立して圧力流体が供給可能とされている。これにより、シール材12aにおいて、濾過部11aの表面を押圧する部分と、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSを押圧する部分とで、その押圧力を異ならせることができるようになっている。
本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の固液分離方法を実施することが可能になり、前記第1実施形態と略同様の作用効果を奏することができる。特に、前記第1実施形態のシール手段12と比べて、シール手段40の構成要素の数を削減することが可能になり、取り扱い性の向上を図ることが可能になるとともに、装置の高コスト化を抑制することができる。
次に、本発明に係る第3実施形態について図6に従い説明するが、前記第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
本実施形態のシール手段30は、第1実施形態のシール材12aおよびバックアッププレート12bに代えて、ダイヤフラムにより形成されたシール材31が備えられるとともに、加圧手段13の本体部13aに、シール材31の内部と、図示されない圧力流体供給手段とを連結する圧力流体供給孔32が配設された構成とされている。そして、該圧力流体供給孔32を介してシール材31の内部に圧力流体が供給されることにより、該シール材31が膨張変形し、これにより、シール材31の下面が、濾過部11aの表面に弾性変形した状態で密接するようになっている。
本実施形態においても、前記第1実施形態と同様の固液分離方法を実施することが可能になり、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができるばかりでなく、前記第2実施形態と比べて、シール手段30のさらなる構成要素の削減を図ることが可能になる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、シール手段12のシール部として、シール材12aのみからなる構成を示したが、これに代えて、図7に示すように、前記シール部の周方向における少なくとも一部が、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSをその厚さ方向に突き刺す壁部12dとされ、このスラリーSを、壁部12dにより突き刺した状態で当該シール部により囲繞する構成とすることもできる。この場合、前記シール部をその全周に亙ってシール材12aにより構成するとともに、該シール部の前記走行方向Fにおける両端部を、前記壁部12dおよびシール材12aの双方により構成するようにしてもよい。さらに、図8に示すように、前記壁部12dのみで前記シール部を構成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、圧力流体として、エアを採用した構成を示したが、例えば水や洗浄液等といった液体を採用してもよい。また、通気板13bを有さない固液分離装置10を採用してもよい。
さらに、通気板13bを、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSを加圧する加圧板として用いてもよい。例えば、加圧手段駆動部13cを濾過部11aの表面に対して前進駆動したときに、通気板13bの下面により濾過部11aの表面のスラリーSを加圧するようにして、この通気板13bによる加圧を維持した状態で、前記圧力流体によりスラリーSを加圧するようにしてもよい。あるいは、前記圧力流体を用いずに、通気板13bのみによりスラリーSを加圧するようにしてもよい。
加圧手段13によりスラリーSを加圧する態様として、前記圧力流体および通気板13bのいずれか一方のみによるものと、前記圧力流体および通気板13bの双方によるものとの3つを示したが、これらの各態様において、前記加圧時に、シール手段12、40、30によりスラリーSを囲繞しなくてもよい。
また、図6で示したシール手段30に代えて、シール材31をその周方向で複数に分割した構成を採用してもよい。言い換えると、図5で示したシール手段40において、シール材12aを取り除き、ダイヤフラムにより形成された複数のシール部駆動手段41をシール材として用いるようにしてもよい。そして、この場合、複数のシール材(シール部駆動手段41)の内部に圧力流体供給孔42を介して各別に圧力流体が供給されて、各シール材が膨張変形したときに、それらの下面が、真空トレイA4の前記傾斜部14cと対応する部分に位置する濾過部11aの表面、および該表面に供給されたスラリーSに密接するとともに、その周方向で隣り合うシール部駆動手段41の周端部同士が弾性変形した状態で密接するようにするのが望ましい。
さらに、図1から図3に示す前記第1実施形態、図5に示す第2実施形態、図7に示す第4実施形態、および図8に示す第5実施形態において、シール部(シール材12a、壁部12d)を濾過部11aの表面に向けて進退移動させるシール部駆動手段12c、41を、前記本体部13aおよび通気板13bを濾過部11aの表面に向けて進退可能に支持する加圧手段駆動部13cとは別の構成要素により構成したが、これに代えて、前記シール部を加圧手段駆動部13cにより濾過部11aの表面に向けて進退移動させるようにしてもよい。すなわち、前記第1、第2、第4および第5実施形態において、シール部駆動手段12c、41、およびバックアッププレート12bを有しない固液分離装置を採用してもよい。このような構成においても、前記シール部は、加圧手段駆動部13cにより本体部13aおよび通気板13bとともに、濾過部11aの表面に向けて進退移動されることとなり、濾過部11aの表面に供給されたスラリーSを加圧手段13により加圧する際に、このスラリーSを前記シール部により囲繞することが可能になる。
また、前記各実施形態では、固液分離装置10として、前記水平式真空濾過機の構成を示したが、これに代えて、表面が固定され、走行可能に支持されていない濾過部11aと加圧手段13と前記真空吸引装置に連結された回収手段14とを有する構成を採用してもよい。さらに、前記各実施形態では、回収手段14として、真空トレイA1〜A4を示したが、この構成に限られるものではない。
加圧時に、混合体が、前記濾過部の表面に沿った方向において、加圧領域よりも外方に押出される、あるいは飛散することを防ぐことが可能になり、得られる固形物質の純度がばらつくことを抑制し、この固形物質の純度を向上させることができる。
本発明の第1実施形態として示した固液分離装置の要部概略図である。 図1の固液分離装置において、濾布の走行方向から見た断面平面図である。 図1の固液分離装置において、濾布の走行方向と直交する方向から見た断面平面図である。 本発明の一実施形態として示した固液分離装置の全体概略図である。 本発明の第2実施形態として示した固液分離装置の要部概略図である。 本発明の第3実施形態として示した固液分離装置の要部概略図である。 本発明の第4実施形態として示した固液分離装置において、濾布の走行方向と直交する方向から見た断面平面図である。 本発明の第5実施形態として示した固液分離装置の要部概略図であって、(a)濾布の走行方向から見た断面平面図、(b)濾布の走行方向と直交する方向から見た断面平面図である。
符号の説明
10 固液分離装置
10a 装置本体
11 濾布
11a 濾過部
12 シール手段
12a シール材(シール部)
13 加圧手段
13b 通気板
13g 貫通孔
14 回収手段
A1〜A4 真空トレイ
F 走行方向
S スラリー(混合体)

Claims (7)

  1. 濾過部の表面に供給された混合体を、前記濾過部の裏面側に設けられ、真空吸引装置に連結された回収手段により真空吸引しながら、前記濾過部の表面側に設けられた加圧手段により加圧することによって、液状物質と固形物質とに分離する固液分離方法であって、
    前記真空吸引を開始した後、該真空吸引を継続した状態で、前記加圧を開始することを特徴とする固液分離方法。
  2. 請求項1記載の固液分離方法において、
    前記混合体を前記加圧手段により加圧するに際し、前記混合体に対する加圧力を経時的に徐々に上昇させることを特徴とする固液分離方法。
  3. 請求項1または2記載の固液分離方法において、
    前記加圧手段は、前記濾過部の表面に対して進退可能に支持されるとともに、複数の貫通孔が穿設されて、これらの貫通孔に圧力流体が通過させられる通気板を備え、
    該通気板を前進移動させて、この通気板の前記貫通孔が開口する表面を前記混合体に接触させた後に、該接触を維持した状態で、前記通気板の裏面側から前記貫通孔に前記圧力流体を通過させて、この圧力流体による前記混合体の加圧を開始することを特徴とする固液分離方法。
  4. 請求項3記載の固液分離方法において、
    前記圧力流体による加圧を停止した後に、前記通気板を後退移動させ、得られた固形物質から離間させることを特徴とする固液分離方法。
  5. 請求項3または4に記載の固液分離方法において、
    前記混合体を加圧した後、前記通気板を後退移動させ、得られた固形物質から離間させたときに、前記貫通孔に圧力流体を通過させることを特徴とする固液分離方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の固液分離方法において、
    前記濾過部の表面に向けて進退可能に支持されるとともに、枠状若しくは環状に設けられたシール部を有するシール手段が備えられ、
    前記シール部を前進移動させ、該シール部により前記混合体を囲繞してシールした状態で、該囲繞された前記混合体を前記真空吸引しながら前記加圧して、液状物質を固形物質から分離することを特徴とする固液分離方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の固液分離方法において、
    前記濾過部の表面は、装置本体に略水平に走行可能に設けられた濾布により構成され、前記回収手段は前記濾布の下に当該濾布の走行方向に複数設けられるとともに、前記真空吸引装置に連結された真空トレイにより構成され、
    前記濾過部の表面の走行を停止させた状態で、前記真空吸引を開始した後に、該真空吸引を継続しつつ前記加圧手段による加圧を開始することを特徴とする固液分離方法。

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