JP2007081114A - 固体撮像装置およびカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】スミア特性を改善したカラー固体撮像装置、および当該固体撮像装置を備えたカメラを提供する。
【解決手段】本実施形態は、透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタ30R,30G,30Bが画素8毎に配置された固体撮像装置であって、各画素8は、基板10に形成された受光部5と、受光部5に隣接する転送チャネル7と、転送チャネル上に形成された転送電極20と、転送チャネル7を遮光し、受光部5に対応する領域に開口部24aを有する遮光膜24と、遮光膜24の上層であって、受光部5に対応する領域に配置されたカラーフィルタ30とを有し、画素8の転送チャネル7と、当該画素8に隣接する画素8の開口部24aとの間の距離が、相対的に感度の低い画素8Bにおいて長く、相対的に感度の高い画素8R,8Gにおいて短く設定されている(d1>d2)。
【選択図】図4
【解決手段】本実施形態は、透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタ30R,30G,30Bが画素8毎に配置された固体撮像装置であって、各画素8は、基板10に形成された受光部5と、受光部5に隣接する転送チャネル7と、転送チャネル上に形成された転送電極20と、転送チャネル7を遮光し、受光部5に対応する領域に開口部24aを有する遮光膜24と、遮光膜24の上層であって、受光部5に対応する領域に配置されたカラーフィルタ30とを有し、画素8の転送チャネル7と、当該画素8に隣接する画素8の開口部24aとの間の距離が、相対的に感度の低い画素8Bにおいて長く、相対的に感度の高い画素8R,8Gにおいて短く設定されている(d1>d2)。
【選択図】図4
Description
本発明は、固体撮像装置およびカメラに関し、特に、カラーフィルタを有するCCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像装置、並びに当該固体撮像装置を備えたカメラに関する。
CCD固体撮像装置においては、カラー情報を得るために光学手段を利用してRGBの3原色に対応した信号を得ている。カラー情報を得る手法として、1つのCCD固体撮像装置でカラー情報が得られる単板式と、3つのCCD固体撮像装置でカラー情報が得られる3板式に大別される。単板式には、主に、固体撮像装置の表面に、画素毎に原色のレッド(R),グリーン(G)、ブルー(B)のカラーフィルタを設け、あるいは補色のイエロー(Ye)、シアン(Ce)、マゼンタ(Mg)などの補色カラーフィルタを設けて、カラー情報を同時に得られるものがある(例えば、特許文献1参照)。
単板式の固体撮像装置では、カラーフィルタの光透過率等の違いにより、色毎に画素の感度が異なり、原色フィルタを例にとると、グリーンおよびレッドの画素の感度が高く、ブルーの画素の感度が最も低い。補色フィルタを例にとると、シアンの画素の感度が最も低くなる。このように、カラーフィルタの種類に応じて画素間で感度差が発生する。
ところで、固体撮像装置において、斜め光入射により発生するスミアは、固体撮像装置の特性を評価する現象の1つである。白黒の固体撮像装置の場合には、カラーフィルタは存在しないことから、隣接する画素への入射光量は一定となり、スミアの発生量は全ての画素で一定となる。
特開2002−368206号公報
しかしながら、カラーフィルタを有する固体撮像装置では、両隣の画素への入射光量がカラーフィルタの透過率に応じて変わるため、画素によってスミアの発生量が異なる。すなわち、ある画素のスミア成分には、隣の画素のカラーフィルタを通過した斜め光に起因するスミアも含まれるため、特に感度の低い画素においてはスミア特性値(信号量に対するスミア信号の比で表される)が増大するという問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、スミア特性を改善したカラー固体撮像装置、および当該固体撮像装置を備えたカメラを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の固体撮像装置は、透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタが画素毎に配置された固体撮像装置であって、各画素は、基板に形成された受光部と、前記受光部に隣接して前記基板に形成され、前記受光部の信号電荷を転送する転送チャネルと、前記転送チャネル上に形成された転送電極と、前記転送チャネルおよび前記転送電極を遮光し、前記受光部に対応する領域に開口部を有する遮光膜と、前記遮光膜の上層であって、前記受光部に対応する領域に配置されたカラーフィルタとを有し、前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の前記開口部との間の距離が、相対的に感度の低い画素において長く、相対的に感度の高い画素において短く設定されている。
上記の目的を達成するため、本発明のカメラは、透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタが画素毎に配置された固体撮像装置と、前記固体撮像装置の撮像面に光を結像させる光学系と、前記固体撮像装置からの出力信号に対して所定の信号処理を行う信号処理回路とを有し、前記固体撮像装置の各画素は、基板に形成された受光部と、前記受光部に隣接して基板に形成され、前記受光部の信号電荷を転送する転送チャネルと、前記転送チャネル上に形成された転送電極と、前記転送チャネルおよび前記転送電極を遮光し、前記受光部に対応する領域に開口部を有する遮光膜と、前記遮光膜の上層であって、前記受光部に対応する領域に配置されたカラーフィルタとを有し、前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の前記開口部との間の距離が、相対的に感度の低い画素において長く、相対的に感度の高い画素において短く設定されている。
上記の本発明では、ある画素の転送チャネルと当該画素に隣接する画素の開口部との間の距離が、相対的に感度の高い画素に比べて、相対的に感度の低い画素において長く設定されている。このため、相対的に感度の低い画素において、隣接する感度の高い画素に入射した光に起因するスミア成分が低減される。
本発明によれば、スミア特性を改善した固体撮像装置およびカメラを実現することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明をインターライントランスファ方式のCCD(Charge Coupled Device)型の固体撮像装置に適用した例について説明する。ただし、転送方式に特に限定はない。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成図である。本実施形態に係る固体撮像装置1は、撮像部2と、水平転送部3と、出力部4とを有する。
図1は、本実施形態に係る固体撮像装置の概略構成図である。本実施形態に係る固体撮像装置1は、撮像部2と、水平転送部3と、出力部4とを有する。
撮像部2には、画素毎に行列状に配置された複数の受光部5と、受光部5の垂直列ごとに配置された複数本の垂直転送部(転送チャネル)7と、受光部5と転送チャネル7との間に配置された読み出しゲート部6とを有する。
受光部5は、例えばフォトダイオードからなり、被写体から入射する像光(入射光)をその光量に応じた電荷量の信号電荷に光電変換して蓄積する。受光部5に蓄積された信号電荷は、読み出しゲート部6を介して転送チャネル7に読み出される。
転送チャネル7は、4相のクロック信号φV1,φV2,φV3,φV4によって駆動され、受光部5から読み出された信号電荷を垂直方向(図中、下方向)に転送する。なお、クロック信号としては、4相に限定されるものではない。クロック信号φV1〜ΦV4は、例えば0Vあるいは−8.5Vである。
水平転送部3は、2相のクロック信号φH1,φH2によって駆動され、転送チャネル7から垂直転送された信号電荷を、水平方向(図中、左方向)に転送する。
転送チャネル7および水平転送部3上には、絶縁膜を介在させた状態で、上記のクロック信号を供給する複数の転送電極が転送方向に並べられている。
出力部4は、例えば、フローティングディフュージョンにて構成された電荷−電圧変換部4aを有し、水平転送部3により水平転送された信号電荷を電気信号に変換して、アナログ画像信号として出力する。
1つの受光部5と、当該受光部5の信号電荷の読み出しを行う読み出しゲート部6と、当該受光部5の信号電荷の転送を行う転送チャネル7により1つの画素8が構成される。本実施形態に係る固体撮像装置はカラー撮像方式の固体撮像装置であり、画素8毎にカラーフィルタが配置されている。
図2は、カラーフィルタの配置を示す図である。
本実施形態では、原色タイプのカラーフィルタ30を採用する。すなわち、画素毎に、レッドカラーフィルタ30Rと、グリーンカラーフィルタ30Gと、ブルーカラーフィルタ30Bが配置されている。なお、特に色を区別する必要がない場合には、単にカラーフィルタ30と称する。
また、RGB縦ストライプの配列を採用することが好ましい。RGB縦ストライプの配列では、レッドカラーフィルタ30Rの列と、グリーンカラーフィルタ30Gの列と、ブルーカラーフィルタ30Bの列が、水平方向にこの順で並んでいる。
なお、補色タイプのカラーフィルタを採用してもよい。この場合であっても、縦ストライプの配列を採用することが好ましい。縦ストライプの配列を採用することが好ましい理由については、後述する。
図3は、撮像部2における要部平面図である。図3では、カラーフィルタの下層の転送電極の配置を図解している。
マトリックス状に配置された受光部5に隣接して、転送方向に伸びる転送チャネル7が形成されている。転送チャネル7上には、絶縁膜を介在させた状態で、第1転送電極21と第2転送電極22が転送方向に交互に繰り返し並んでいる。第1転送電極21および第2転送電極22を区別する必要がない場合には、単に転送電極20と称する。転送方向に並んだ第1転送電極21および第2転送電極22は、端部が互いに重なるように配置されている。
水平方向における第1転送電極21および第2転送電極22は、互いに接続されている。第1転送電極21は1層目のポリシリコン層により形成され、第2転送電極22は2層目のポリシリコン層により形成される。本実施形態では、2層構造の転送電極の例について説明するが、単層構造であっても、3層以上の構造であってもよい。
第1転送電極21および第2転送電極22に電圧を印加すると、転送チャネル7に電位井戸が形成される。この電位井戸を形成するためのクロック信号φV1,V2,V3,V4が、転送方向に並べられた第1転送電極21および第2転送電極22に対して位相をずらして印加されることで、電位井戸の分布が順次変化し、電位井戸内の電荷が転送方向に沿って転送される。
図4は、本実施形態に係る固体撮像装置の要部断面図である。図4は、図3のA−A’線における断面図に相当する。
例えば、n型のシリコン基板(以下、基板10という)に、p型ウェル11が形成されている。p型ウェル11は、オーバーフローバリアを形成する。
p型ウェル11内に画素毎に受光部5が形成されている。受光部5は、p型ウェル11とpn接合を形成するn型領域により主として構成される。図示はしないが、受光部5の基板表層には薄いp+領域が形成されている。p+領域は、受光部5の表面近くで発生し、雑音源となる暗電流を抑制するために設けられている。
受光部5のn型領域、p型ウェル11および基板10により、npn構造が形成されている。このnpn構造は、受光部5に強い光が入射して過剰に発生した信号電荷がp型ウェル11により形成されるオーバーフローバリアを超えると、当該信号電荷を基板10側に排出する縦型オーバーフロードレイン構造を構成する。
また、上記の受光部5は電子シャッタの機能を備えている。すなわち、基板10に供給される基板電位を高レベル(例えば+12V)にすることにより、p型ウェル11の電位障壁が下がり、受光部5のn型領域に蓄積された電荷が当該電位障壁を乗り越えて、縦方向すなわち基板10に掃き捨てられる。これにより露光期間を調整することができる。
p型ウェル11には、受光部5の左側に、当該受光部5の信号電荷を転送するn型領域からなる転送チャネル7が配置されている。1つの受光部5と、当該受光部5の左側の転送チャネル7が同一の画素8に属する。詳細は後述するが、本実施形態では、画素毎に転送チャネル7の幅W1,W2が異なるように形成されている。図示はしないが、転送チャネル7の下には、p型ウェル11よりも高濃度のp型領域が形成されている。このp型領域は、転送チャネル7の下に電位障壁を形成する。このため、基板10の深部で光電変換された信号電荷が転送チャネル7へ入ることが防止され、スミアの発生が抑制される。
転送チャネル7と、読み出し対象となる右側の受光部5との間には、p型領域からなる読み出しゲート部6が形成されている。読み出しゲート部6は、受光部5と転送チャネル7との間に電位障壁を形成する。読み出し時には、転送電極に正の読み出し電圧(例えば15V)が印加されて、読み出しゲート部6の電位障壁が引き下げられて、信号電荷は受光部5から転送チャネル7へと移される。
転送チャネル7と、その左側の受光部5との間には、p+領域からなるチャネルストップ領域9が形成されている。チャネルストップ領域9は、信号電荷に対して電位障壁を形成し、信号電荷の流出入を防止する。
読み出しゲート部6、転送チャネル7およびチャネルストップ領域9上には、図示しないゲート絶縁膜を介して、転送電極20が形成されている。例えば、ゲート絶縁膜は酸化シリコンからなり、転送電極20はポリシリコンからなる。
転送電極20上には、図示しない酸化シリコン等からなる絶縁膜を介して、遮光膜24が形成されている。遮光膜24は、転送チャネル7を遮光するため、転送電極20を被覆するように形成されている。遮光膜24は、例えばタングステンなどの高融点金属からなる。遮光膜24には、受光部5に光を入射させるための開口部24aが形成されている。
遮光膜24上には、例えばBPSG(Boron Phosphorous Silicate glass)や、窒化シリコン膜からなる層間絶縁膜25が形成されている。層間絶縁膜25は、単一の層であっても、複数の層により形成されていてもよい。層間絶縁膜25の表面は、平坦化されている。
層間絶縁膜25上には、カラーフィルタ30が形成されている。本実施形態では、各受光部5に対応して、レッドカラーフィルタ30R、グリーンカラーフィルタ30Gおよびブルーカラーフィルタ30Bが配置されている。
カラーフィルタ30上には、例えばアクリル熱硬化樹脂からなる平坦化膜40が形成されている。平坦化膜40上には、各受光部5に対応してマイクロレンズ50が形成されている。
上記の本実施形態では、全ての画素8において転送チャネル7の幅が同じではなく、最も感度の低いブルー画素8Bの転送チャネル7の幅W1が、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gの転送チャネル7の幅W2よりも狭く形成されている。この結果、ある画素の転送チャネル7と、その隣の画素8の受光部5の開口部24aとの距離が、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gに比べてブルー画素8Bの方が長くなる(d1>d2)。
また、本実施形態では、ある画素8の転送チャネル7と、その隣の受光部5とを分離するチャネルストップ領域9の幅が、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gに比べて、ブルー画素8Bの方が広く形成されている。
上記構成の本実施形態に係る固体撮像装置の効果について説明する。図5は、本実施形態に係る固体撮像装置の各色のスミア特性値の計算結果を示す図である。図6は、比較例の固体撮像装置の断面図である。図7は比較例の固体撮像装置の各色のスミア特性値の計算結果を示す図である。まず、比較例について説明する。
比較例の固体撮像装置では、全ての転送チャネル7の幅Wが同じに形成されており、転送チャネル7と隣の画素の開口部24aとの距離dも全て同じに形成されている例である。マイクロレンズ50で集束された光は、レッドカラーフィルタ30R、グリーンカラーフィルタ30G、ブルーカラーフィルタ30Bで分光されて、基板10に形成された受光部5に入射する。
この時、フィルタの透過率に応じた感度(Sens)が得られ、同じくフィルタの透過率に応じたスミア(Smear)が発生する。いわゆるスミア特性値(スミア抑圧比ともいう)は、この感度とスミアの比で計算され、抑圧比を表現するためにdB表示される。
すなわち、スミア特性値=20×log10(Smear/Sens)で計算される。
すなわち、スミア特性値=20×log10(Smear/Sens)で計算される。
ここで、ある画素のスミアの成分は、その色画素に入射した光L1に起因するスミア成分と、隣の色画素に入射した光L2に起因するスミア成分に大別される。縦ストライプ配列のカラーフィルタを有する固体撮像装置においては、上記の2つのスミア成分のうち隣の色画素に入射した光L2に起因するスミア成分が重要となってくる。
このことを、図7を用いて説明する。まず、簡単のために、カラーフィルタ30の透過率がRed:Green:Blue=3:3:1であると仮定する。この時、その透過率に応じて感度とスミアが図7に示すように計算される。図7からわかるように、ブルー画素8Bのスミアが、隣のグリーン画素8Gに入射した光の影響を大きく受け、最もスミア特性の良いレッド画素8Rのスミアに対して約10dBも悪化するという問題が生じる。上記の計算結果は、モデルを単純化した上での結果であるが、実際も同様なスミアの悪化が起こる。
一方で、本実施形態では、ブルー画素8Bの転送チャネル7の幅W1を他の画素の転送チャネル7の幅W2よりも狭くして、最も感度の低いブルー画素8Bの転送チャネル7と、その隣のグリーン画素8Gの開口部24aとの距離を、他の画素に比べて大きくしている(d1>d2)。
受光部5の開口部24aと転送チャネル7との距離が大きくなるにつれて、一般にスミアは減少する。図5は、本実施形態におけるスミアの改善量を先ほどと同様の方法で算出した結果を示している。図5の計算結果では、比較例の構造に対して約1.5倍の距離d1(d1=1.5d、すなわちd1=1.5d2)を確保し、グリーン画素8Gからのスミア成分が1/1.5になった場合を想定している。この場合、約2.5dBのスミア改善が見込める。
以上説明したように、本実施形態に係る固体撮像装置によれば、画素8の転送チャネル7と、当該画素8に隣接する画素8の受光部5の開口部24aとの間の距離を、相対的に感度の高い感度のグリーン画素8Gおよびレッド画素8Rに比べて、感度の低いブルー画素8Bにおいて長くすることにより、スミア特性を改善したカラー固体撮像装置を実現することができる。
また、縦ストライプ配列のカラーフィルタに本発明を適用することによる利点について説明する。本実施形態では、転送チャネル7の幅を狭めることから、この転送チャネル7の取り扱い電荷量は減少する。しかしながら、縦ストライプ配列の場合には、幅を狭めた転送チャネル7は全てブルー画素8Bに共有されているものである。ブルー画素8Bの感度はグリーン画素8Gおよびレッド画素8Rに比べて低い(例えば1/3)ため、ブルー画素8Bの転送チャネル7の取り扱い電荷量は、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gの1/3あれば十分であるといえる。このため、特定の転送チャネル7の取り扱い電荷量の減少に起因する撮像特性の低下もない。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置は、以下のようにして製造される。図8〜図9は、本実施形態に係る固体撮像装置の製造における工程断面図である。
図8(a)に示すように、n型のシリコンからなる基板10に、イオン注入法により、p型ウェル11、n型の受光部5、n型の転送チャネル7、p型の読み出しゲート部6、p型のチャネルストップ領域9を形成する。その後、基板10上に、熱酸化法により図示しない酸化シリコンからなるゲート絶縁膜を形成する。
次に、図8(b)に示すように、読み出しゲート部6、転送チャネル7、チャネルストップ領域9上に、ゲート絶縁膜を介して転送電極20を形成する。転送電極20は、ポリシリコンを堆積した後に、レジストを用いてポリシリコンをエッチングすることにより形成する。転送電極20を形成した後に、例えばCVD法により、転送電極を被覆する図示しない酸化シリコンからなる絶縁膜を形成する。
次に、図8(c)に示すように、受光部5の位置に開口部24aをもち、転送電極20を被覆する遮光膜24を形成する。遮光膜24は、例えば基板10上にタングステンなどの高融点金属膜を堆積し、レジストマスクを用いたドライエッチングにより高融点金属膜を加工して形成される。
次に、図9(a)に示すように、基板10上に、例えばBPSGを堆積させて、リフロー処理を行うことにより層間絶縁膜25を形成する。なお、BPSG膜の上に、さらにプラズマCVD法により窒化シリコン膜を堆積し、窒化シリコン膜の表面を平坦化加工することにより2層構造の層間絶縁膜25を形成してもよい。
次に、図9(b)に示すように、層間絶縁膜25上にカラーフィルタ30を形成する。カラーフィルタ30は、例えばカラーレジスト法を用いて形成する。例えば層間絶縁膜25上にグリーンカラーレジストを形成した後に、グリーンカラーレジストを露光および現像することにより、グリーンカラーフィルタ30Gのパターンを形成する。同様に、カラーレジストの形成、露光および現像を行うことにより、レッドカラーフィルタ30Rおよびブルーカラーフィルタ30Bを形成する。なお、カラーフィルタ30の形成順序に限定はない。
次に、カラーフィルタ30の表面凹凸を平坦化する目的で、カラーフィルタ30上に透明な平坦化膜40を形成する(図4参照)。平坦化膜40としては、例えばアクリル熱硬化樹脂を用いる。
さらに、平坦化膜40上に、画素8毎にマイクロレンズ50を形成する(図4参照)。マイクロレンズ50は、例えばレンズ材を形成した後に、レンズ形状のレジストマスクを形成し、当該レジストマスクとレンズ材のエッチング選択比が1となるような条件で全面エッチングを施すことにより形成される。
以上のように、本実施形態に係る固体撮像装置が製造される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置は、図8(a)に示すイオン注入時のマスクのパターンを変更することにより、製造することができる。このため、比較例の固体撮像装置と比べて、製造工程を増加させることなく、スミア特性の改善したカラー固体撮像装置を製造することができる。
上記の固体撮像装置は、例えば、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、あるいは電子内視鏡用カメラなどのカメラに用いられる。
図10は、上記の固体撮像装置が用いられるカメラの概略構成図である。
カメラ100は、上記した固体撮像装置1と、光学系102と、駆動回路103と、信号処理回路104とを有する。
光学系102は、被写体からの像光(入射光)を固体撮像装置1の撮像面上に結像させる。これにより、固体撮像装置1の各受光部5において、入射光は入射光量に応じた信号電荷に変換され、受光部5のn型領域において、一定期間当該信号電荷が蓄積される。
駆動回路103は、上述した4相のクロック信号φV1,φV2,φV3,φV4および2相のクロック信号φH1,φH2などの各種のタイミング信号を固体撮像装置1に与える。これにより、固体撮像装置1の信号電荷の読み出し、垂直転送、水平転送などの各種の駆動が行われる。また、この駆動により、固体撮像装置1の出力部4からアナログ画像信号が出力される。
信号処理回路104は、固体撮像装置1から出力されたアナログ画像信号に対して、ノイズ除去やディジタル信号への変換といった各種の信号処理を行う。信号処理回路104による信号処理が行われた後に、メモリなどの記憶媒体に記憶される。
上記の本実施形態に係る固体撮像装置を備えたカメラによれば、スミア特性の改善した単板式カラーカメラを実現することができる。
(第2実施形態)
図11は、第2実施形態に係る固体撮像装置の断面図である。なお、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明は省略する。
図11は、第2実施形態に係る固体撮像装置の断面図である。なお、第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付しており、その説明は省略する。
第2実施形態では、最も感度の低いブルー画素8Bの転送チャネル7の幅が、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gの転送チャネル7の幅よりも狭く形成されている点については第1実施形態と同様である。この結果、ある画素の転送チャネル7と、その隣の画素8の受光部5の開口部24aとの距離が、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gに比べてブルー画素8Bの方が長くなる(d1>d2)。
さらに、第2実施形態では、ブルー画素8Bの転送チャネル7を制御する転送電極20の幅T1を、レッド画素8Rおよびグリーン画素8Gの転送チャネル7を制御する転送電極20の幅T2に比べて狭くしている(T1<T2)。そして、ブルー画素8Bの転送電極20を遮光する遮光膜24のグリーン画素8G側への張り出し量を、他の画素のものに比べて大きくしている(H1>H2)。
スミアの原因の1つとして、基板10と遮光膜24との間を多重反射して転送チャネル7に入射する光がある。このため、ブルー画素8Bの転送チャネル7を遮光する遮光膜24のグリーン画素8G側への張り出し量を大きくすることにより、グリーン画素8Gに入射した光L2の多重反射に起因するスミア成分を低減できる。
図12に、第2実施形態に係る固体撮像装置によるスミアの改善量を上述した方法と同様の方法で算出した結果を示す。本例では、従来の構造に対して約2倍の張り出し量が確保できたと仮定し(すなわち、H1=2H2)、グリーン画素8Gからの光に起因するスミア成分が1/2になった場合を考えている。この場合、第1実施形態と比較してさらに3.5dBのスミア改善が見込め、グリーン画素8Gと同等のスミア特性を確保することができる。
本発明は、上記の実施形態の説明に限定されない。
本実施形態では、グリーン画素8Gおよびレッド画素8Rについては、転送チャネル7の幅を同じとしたが、グリーン画素8Gおよびレッド画素8Rの間においても転送チャネル7の幅を変えて、転送チャネル7と開口部24aとの間の距離を変えてもよい。また、本実施形態では、原色の縦ストライプカラーフィルタ構成の固体撮像装置について説明したが、補色の縦ストライプカラーフィルタを採用してもよい。本発明は、インターライントランスファ方式以外にも、フレームトランスファ方式、フレームインターライントランスファ方式の固体撮像装置に適用することもできる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
本実施形態では、グリーン画素8Gおよびレッド画素8Rについては、転送チャネル7の幅を同じとしたが、グリーン画素8Gおよびレッド画素8Rの間においても転送チャネル7の幅を変えて、転送チャネル7と開口部24aとの間の距離を変えてもよい。また、本実施形態では、原色の縦ストライプカラーフィルタ構成の固体撮像装置について説明したが、補色の縦ストライプカラーフィルタを採用してもよい。本発明は、インターライントランスファ方式以外にも、フレームトランスファ方式、フレームインターライントランスファ方式の固体撮像装置に適用することもできる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
1…固体撮像装置、2…撮像部、3…水平転送部、4…出力部、4a…電荷―電圧変換部、5…受光部、6…読み出しゲート部、7…転送チャネル、8…画素、8R…レッド画素、8G…グリーン画素、8B…ブルー画素、9…チャネルストップ領域、10…基板、11…p型ウェル、20…転送電極、21…第1転送電極、22…第2転送電極、24…遮光膜、24a…開口部、25…層間絶縁膜、30…カラーフィルタ、30R…レッドカラーフィルタ、30G…グリーンカラーフィルタ、30B…ブルーカラーフィルタ、40…平坦化膜、50…マイクロレンズ、100…カメラ、102…光学系、103…駆動回路、104…信号処理回路
Claims (10)
- 透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタが画素毎に配置された固体撮像装置であって、
各画素は、
基板に形成された受光部と、
前記受光部に隣接して前記基板に形成され、前記受光部の信号電荷を転送する転送チャネルと、
前記転送チャネル上に形成された転送電極と、
前記転送チャネルおよび前記転送電極を遮光し、前記受光部に対応する領域に開口部を有する遮光膜と、
前記遮光膜の上層であって、前記受光部に対応する領域に配置されたカラーフィルタと
を有し、
前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の前記開口部との間の距離が、相対的に感度の低い画素において長く、相対的に感度の高い画素において短く設定されている
固体撮像装置。 - 前記受光部は、マトリックス状に配置され、
前記転送チャネルは、前記受光部の各列に隣接して配置され、
前記カラーフィルタは、前記受光部の各列に対応してストライプ状に配置された
請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記画素の前記転送チャネルの幅が、相対的に感度の低い画素において狭く、相対的に感度の高い画素において広く設定されている
請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記転送電極の幅が、相対的に感度の低い画素において狭く、相対的に感度の高い画素において広く設定されている
請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の受光部との間にチャネルストップ領域が形成されており、当該チャネルストップ領域の幅が、相対的に感度の低い画素において広く、相対的に感度の高い画素において狭く設定されている
請求項1記載の固体撮像装置。 - 透過光の波長帯域の異なる複数種のカラーフィルタが画素毎に配置された固体撮像装置と、
前記固体撮像装置の撮像面に光を結像させる光学系と、
前記固体撮像装置からの出力信号に対して所定の信号処理を行う信号処理回路と
を有し、
前記固体撮像装置の各画素は、
基板に形成された受光部と、
前記受光部に隣接して前記基板に形成され、前記受光部の信号電荷を転送する転送チャネルと、
前記転送チャネル上に形成された転送電極と、
前記転送チャネルおよび前記転送電極を遮光し、前記受光部に対応する領域に開口部を有する遮光膜と、
前記遮光膜の上層であって、前記受光部に対応する領域に配置されたカラーフィルタと
を有し、
前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の前記開口部との間の距離が、相対的に感度の低い画素において長く、相対的に感度の高い画素において短く設定されている
カメラ。 - 前記受光部は、マトリックス状に配置され、
前記転送チャネルは、前記受光部の各列に隣接して配置され、
前記カラーフィルタは、前記受光部の各列に対応してストライプ状に配置されている
請求項6記載のカメラ。 - 前記画素の前記転送チャネルの幅が、相対的に感度の低い画素において狭く、相対的に感度の高い画素において広く設定されている
請求項6記載のカメラ。 - 前記転送電極の幅が、相対的に感度の低い画素において狭く、相対的に感度の高い画素において広く設定されている
請求項6記載のカメラ。 - 前記画素の前記転送チャネルと、当該画素に隣接する画素の受光部との間にチャネルストップ領域が形成されており、当該チャネルストップ領域の幅が、相対的に感度の低い画素において広く、相対的に感度の高い画素において狭く設定されている
請求項6記載のカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005266866A JP2007081114A (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | 固体撮像装置およびカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005266866A JP2007081114A (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | 固体撮像装置およびカメラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007081114A true JP2007081114A (ja) | 2007-03-29 |
Family
ID=37941095
Family Applications (1)
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JP2005266866A Pending JP2007081114A (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | 固体撮像装置およびカメラ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007081114A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113923382A (zh) * | 2020-07-07 | 2022-01-11 | 爱思开海力士有限公司 | 图像感测装置 |
-
2005
- 2005-09-14 JP JP2005266866A patent/JP2007081114A/ja active Pending
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