JP2007081078A - 制御システム及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高精度なステージ制御を実現すること。
【解決手段】 フィルタ53は、ウエハ干渉計18の計測値を入力し、あるサンプリング時点でのフィルタ53への入力と、そのサンプリング時点の1サンプリング前のサンプリング時点におけるフィルタ53への入力との差分の重み付け積算値を出力し、ウエハ干渉計18の計測値に含まれる低周波なノイズ成分を除去する。フィルタ57は、レチクル干渉計16の計測値を入力し、あるサンプリング時点でのフィルタ57への入力と、そのサンプリング時点の1サンプリング前のサンプリング時点におけるフィルタ57への入力との差分の重み付け積算値を出力し、レチクル干渉計16の計測値に含まれる低周波なノイズ成分を除去する。
【選択図】図2

Description

本発明は、制御システム及び露光装置に係り、さらに詳しくは、2つの物体の相対的な位置を制御する制御システム及び該制御システムを備える露光装置に関する。
従来より、露光装置においては、レチクル上の回路パターンの像を、ウエハ上に正確に転写することができるように、そのパターンの像を投影する投影光学系と、ウエハを保持するウエハステージや、レチクルを保持するレチクルステージとの相対位置を一定に保つ位置制御が行われている。より具体的には、投影光学系の側面に設置された参照鏡とウエハステージに設けられた移動鏡との相対変位を、レーザ干渉計で計測し、その計測値に対応する両者の相対位置を一定に保つような制御が行われている。
近年、露光装置内の温度や気圧変動などにより、投影光学系の光軸と参照鏡との間の距離が低周波で変動し、この変動が、レーザ干渉計の計測値に基づく両者の相対位置制御に悪影響(転写位置のずれ等)を与えてしまう虞があることがわかってきており、そのような低周波振動に対する対策が必要となってきている。
一方、従来より、露光装置のステージの加減速移動に伴って発生する装置内の局所的な弾性振動(例えば、参照鏡近傍に発生する加速度)を検出し、その弾性振動に対する補償を、ステージの位置制御系に積極的に与える技術も提案されているが(例えば特許文献1参照)、このような制振技術を用いても上記低周波振動の影響を除去することは困難である。
特開平11−204406号公報
本発明は、第1の観点からすると、2つの物体の相対的な位置情報に相当する信号を出力する計測装置と;前記位置情報に相当する信号における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力する機能を有するフィルタと;前記フィルタの出力に基づいて、前記2つの物体のうちの一方の物体に対する他方の物体の相対位置を制御する制御装置と;を備える制御システムである。
これによれば、2つの物体の相対的な位置情報に相当する信号における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力する機能を有するフィルタを備え、そのフィルタの出力に基づいて2つの物体の相対位置制御を行うので、2つの物体の相対的な位置情報に混入される低周波のノイズに影響されない高精度な相対位置制御が可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、投影光学系と;該投影光学系を介した投影像が投影される物体を保持する移動体と;前記投影光学系と、前記移動体との相対位置を制御する本発明の制御システムと;を備える露光装置である。かかる場合には、本発明の制御システムを用いて、投影光学系と移動体との相対位置を高精度に制御しながら、移動体に保持された物体を用いて露光を行うので、高精度な露光を実現することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1、図2に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置である。図1では、後述する投影光学系PLの光軸AX方向をZ軸方向とし、これに直交する面内でレチクルRとウエハWとが相対走査される方向をY軸方向とし、これらZ軸及びY軸に直交する方向をX軸方向として示している。
この露光装置100は、照明光(露光光)ILによりレチクルRを照明する照明系10、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持するウエハステージWST、レチクルステージRST及び投影光学系PLなどを搭載するボディBD及びこれらの制御系等を備えている。
照明系10は、レチクルR上のスリット状の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとしては、一例としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
レチクルステージRSTは、ボディBDの一部を構成するベース上に、その底面に設けられた不図示のエアベアリングなどによって例えば数μm程度のクリアランスを介して浮上支持されている。このレチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着(又は静電吸着)により固定されている。レチクルステージRSTは、ここでは、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動部11により、後述する投影光学系PLの光軸AXに垂直なXY平面内で2次元的に(X軸方向、Y軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微少駆動可能であるとともに、ベース上を所定のY軸方向に指定された走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置は、レチクルレーザ干渉計(以下、レチクル干渉計という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。この場合、投影光学系PLの側面に固定された固定鏡14を基準として位置計測が行われる。すなわち、厳密に言えば、レチクル干渉計16の計測値は、固定鏡14に対する、移動鏡15の相対位置となる。
ここで、実際には、レチクルステージRST上にはY軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡とX軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡とが設けられ、これらの移動鏡に対応してレチクルY干渉計とレチクルX干渉計とが設けられ、更に、これに対応して、X軸方向位置計測用の固定鏡と、Y軸方向位置計測用の固定鏡が設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡15、レチクル干渉計16、固定鏡14として示されている。
また、レチクルY干渉計とレチクルX干渉計の一方、例えばレチクルY干渉計は、測長軸を2軸有する2軸干渉計であり、このレチクルY干渉計の計測値に基づきレチクルステージRSTのY位置に加え、θz方向の回転も計測できるようになっている。レチクル干渉計16の計測値は、ステージ制御装置19(図2参照)に送られている。ステージ制御装置19では、レチクル干渉計16の計測値に基づいてレチクルステージ駆動部11を介してレチクルステージRSTを駆動制御する。
投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図1における下方でボディBDの一部を構成する定盤にフランジFLGを介して保持されている。投影光学系PLとしては、例えばZ軸方向の共通の光軸AXを有する複数のレンズ(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられている。また、投影光学系PL内には、空気(酸素)の含有率が数ppm未満とされたクリーンなヘリウムガス(He)または乾燥窒素ガス(N)が充填されている。この投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。ここで、ウエハWは、例えば半導体(シリコンなど)又はSOI(Silicon Insulator)などの円板状の基板であり、その上にレジストが塗布されている。
ウエハステージWSTは、ボディBDの一部を構成するベースの上面の上方に配置されている。このウエハステージWST上に、不図示のウエハホルダを介してウエハWが真空吸着(又は静電吸着)によって固定されている。
ウエハステージWSTのXY面内の位置情報は、その上部に固定された移動鏡17に測長ビームを照射するウエハレーザ干渉計(以下、ウエハ干渉計という)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。このウエハ干渉計18は、ボディBDの一部に吊り下げ状態で固定され、投影光学系PLの側面に固定された固定鏡58の反射面を基準とする移動鏡17の反射面の位置情報をウエハステージWSTの位置情報として計測する。
ここで、ウエハステージWST上には、実際には、走査方向であるY軸方向に直交する反射面を有する移動鏡と非走査方向であるX軸方向に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、これに対応してレーザ干渉計及び固定鏡も、X軸方向位置計測用とY軸方向位置計測用のものがそれぞれ設けられているが、図1ではこれらが代表的に移動鏡17、ウエハ干渉計18、固定鏡58として図示されている。また、X軸方向位置計測用のレーザ干渉計及びY軸方向位置計測用のレーザ干渉計は、ともに測長軸を複数有する多軸干渉計であり、ウエハステージWSTのX、Y位置の他、回転(ヨーイング(θz方向の回転)、ピッチング(θx方向の回転)、ローリング(θy方向の回転))も計測可能となっている。従って、以下の説明ではウエハ干渉計18によって、ウエハステージWSTのX、Y、θz、θy、θxの5自由度方向の位置が計測されるものとする。また、多軸干渉計は45°傾いてウエハステージWSTに設置される反射面を介して、投影光学系PLが保持されるボディBDの一部に設けられる不図示の反射面にレーザビームを照射し、投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)に関する相対位置情報を検出するようにしても良い。
図2に示されるように、ウエハ干渉計18で計測されたウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は、ステージ制御装置19に送られ、ステージ制御装置19では、ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)に基づいて、ウエハステージ駆動部24を介してウエハステージWSTのXY面内の位置を制御する。
図2には、本実施形態の露光装置100のステージ制御に関連する制御系のブロック図が示されている。この図2の制御系は、主制御装置20及びステージ制御装置19を中心に構成されている。
主制御装置20は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含んで構成され、装置全体を統括して制御する。
ステージ制御装置19には、図2に示されるような、両ステージWST、RSTの制御系が構築されている。この制御系は、指令出力部51と、フィルタ53と、ウエハステージコントローラWSCと、同期演算部55と、フィルタ57と、レチクルステージコントローラRSCとを備えている。
指令出力部51は、主制御装置20から送られた情報に基づいて、ウエハステージWSTに対する位置指令を作成して出力する。
一方、フィルタ53は、ウエハ干渉計18からのウエハステージWSTの位置情報に対し所定のフィルタ処理を施す。ここで、このフィルタ53のフィルタ処理について具体的に説明する。tを現在のサンプリング時点を表すサンプリング番号とする。ここで、ウエハ干渉計18の出力(すなわちフィルタ53への入力)をf(t)とすると、このフィルタ処理の演算式は次式で表される。
Figure 2007081078
すなわち、このフィルタ53では、ウエハ干渉計18の計測値f(t)を入力し、上記式(1)のg(t)を出力するようになる。
ここで、式(1)について、さらに詳細に説明する。上記式(1)を展開すると、α0・(f(t)−f(t−1))+α1・(f(t−1)−f(t−1−1))+α2・(f(t−2)−f(t−2−1))+…+αT・(f(t−T)−f(t−T−Δt))となる。すなわち、この式(1)は、あるサンプリング時点でのフィルタ53への入力と、そのサンプリング時点の1サンプリング前のサンプリング時点におけるフィルタ53への入力との差分の重み付け積算値となる。重みαt'は、α0>α1>α2>α3…>αTとなるように設定されている。すなわち、フィルタ53では、入力が過去のものになるにつれて、その出力に与える入力の重みが軽減されるように設定されている。
上記式(1)の展開結果からもわかるように、このフィルタ53は、現在の入力と過去の入力との差分に基づく値を出力としているため、入力の低周波数成分を除去するハイパスフィルタとして機能する。言い換えると、フィルタ53は、ウエハステージWSTの位置情報に相当する信号における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力する機能を有するように動作する。このフィルタ53のカットオフ周波数は、重みαt'によって決定される。
なお、上記式(1)は、次式のように変形することもできる。
Figure 2007081078
ここで、βt'=αt'−αt'+1とおくと、次式が満たされることが重みβt'の設定条件となる。
Figure 2007081078
すなわち、βt'は、その総和が0となるように決定されるのが望ましい。このように設定すれば、フィルタ53の出力に不要なオフセット成分が表れることはない。
ウエハステージコントローラWSCでは、指令出力部51から出力される位置指令と、フィルタ53の出力との偏差に基づいて、ウエハステージ駆動部24に対する駆動指令を作成して出力する。この駆動指令は、ウエハステージ駆動部24に送られ、ウエハステージ駆動部24は、この駆動指令に従って、ウエハステージWSTを駆動する。
フィルタ53の出力は、同期演算部55にも送られている。同期演算部55は、ウエハステージWSTに対するレチクルステージRSTの同期位置を演算して出力する。
一方、フィルタ57は、レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報に対し所定のフィルタ処理を施す。フィルタ57は、上記フィルタ53の同様のハイパスフィルタであり、レチクル干渉計16の計測値(レチクルステージRSTの実測位置情報)に相当する信号における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力するように動作する。
レチクルステージコントローラRSCは、レチクルステージWSTの同期位置と、フィルタ57の出力との偏差に基づいて、レチクルステージ駆動部11への駆動指令を出力する。レチクルステージ駆動部11は、その駆動指令に従って、レチクルステージRSTを駆動制御する。
ところで、ウエハ干渉計18の計測値に含まれるノイズ成分には、様々なものがある。例えば、投影光学系PLの例えばレンズ調整によるその光軸AXと固定鏡58との間の距離の変動がある。この変動は、約100nm程度の振幅成分を有しており、要求される露光精度からいえばこれを無視することができない。また、この変動は、投影光学系PLの温度変化や、ガス圧の変動により引き起こされるものであるため、その周波数帯域は数Hz程度と非常に低くなっている。したがって、ウエハ干渉計18の計測値に含まれるこれらの低周波成分を、ハイパスフィルタであるフィルタ53により除去すれば、ウエハステージWSTがこの変動成分に追従しないようになり、投影光学系PLの光軸と、ウエハステージWSTとの相対位置関係を示すべきウエハステージWSTの位置情報の検出精度が向上する。
同様に、レチクル干渉計16の出力に含まれるノイス成分にも、様々なものがある。例えば、投影光学系PLの光軸AXと固定鏡14との間の距離の変動がある。この変動成分もその周波数帯域が低いので、ハイパスフィルタであるフィルタ57の作用によりその成分が除去される。このようにすれば、レチクルステージWSTがこの変動成分に追従しないようになり、投影光学系PLの光軸とレチクルステージRSTとの相対位置関係を示すべきレチクルステージRSTの位置情報の検出精度が向上する。
このように、両ステージWST、RSTの位置情報の検出精度が向上したため、それらの位置情報を用いたレチクルステージRSTに保持されたレチクルRと、ウエハステージWSTに保持されたウエハWとの同期制御の制御性能が向上し、高精度な露光を実現することができる。
以上詳細に述べたように、本実施形態によれば、ウエハステージWST又はレチクルステージRSTと投影光学系PLとの相対的な位置情報に相当する信号(すなわちウエハ干渉計18又はレチクル干渉計16の出力)における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力する機能を有するフィルタ53、57を備え、そのフィルタ53、57の出力に基づいて2つの物体の相対位置制御を行うので、投影光学系PL内部の温度や、気圧の変化に起因するような、その光軸と、固定鏡58との位置関係の変動のような低周波のノイズに影響されない相対位置制御を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、フィルタ53、57の出力は、上記式(1)又は(2)に示されるように、サンプリング間隔毎にサンプリングされるウエハ干渉計18の位置情報に相当する信号の差分の重み付け積算値となる。すなわち、このフィルタ53、57は、入力信号の差分を出力とするため、ハイパスフィルタとして機能するが、その差分の重み付け積算値であるため、ステージの制御系に加えられる外乱に対して頑健なフィルタとなる。
また、本実施形態によれば、重み付け積算値における各差分の重みは、古い順に小さくなるように設定されている。すなわち、過去の差分であればあるほど、フィルタ53、57の出力に対する重みが軽くなるように設定されている。このようにすれば、現在の制御系に影響を与えない程度に時間が経過したデータについては、フィルタ53、57の出力に影響を与えないように設定している。
なお、この差分データの重みは、上記条件を満たすものであれば、任意の設定値とすることができるが、除去すべき低周波成分の周波数帯域などを考慮して決定されるようになる。
なお、上記実施形態では、フィルタ53、57の出力を、サンプリング間隔毎に得られるウエハステージWST、レチクルステージRSTの位置情報に相当する信号の差分の重み付け積算値としたが、これには限られない。フィルタ53、57は、ウエハ干渉計18、レチクル干渉計16からの出力に含まれる低周波成分を除去可能なハイパスフィルタであればよい。
例えば、次式で示されるg(t)をフィルタの出力とすることができる。
Figure 2007081078
すなわち、ある期間での干渉計18の計測値の総和から、その期間での干渉計18の計測値の移動平均値を引いた値を、ハイパスフィルタの出力とすることができる。
このように、一般に、ハイパスフィルタとしては、ローパスフィルタへの入力と、そのローパスフィルタからの出力との差を出力とすることができるので、比較的容易に設計することができる。
また、フィルタ53、57は、バンドパスフィルタであってもよい。この場合には、投影光学系PLなどに起因する低周波成分を除去することができるとともに、制御系に悪影響を与える干渉計の出力に含まれる高周波帯域のノイズ成分をも除去することが可能となる。
また、上記実施形態では、ウエハステージWSTとレチクルステージRSTとの同期制御に用いられる各干渉計の出力に含まれる低周波のノイズ成分を除去するためのシステムについて述べたが、ウエハステージWST、レチクルステージRSTの単独の位置制御に、本発明を適用することができるのは勿論である。また、フィルタ53、57のいずれか一方はなくてもよい。
また、上記実施形態では、投影光学系PLと、両ステージWST、RSTとの相対位置情報の検出に対するフィルタリングをしたが、本発明はこれには限られず、露光装置100内の2つの物体の相対位置情報の検出などをする際には適用することが可能である。例えば、照明系10と、レチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハステージWSTとの間の相対位置制御、ボディBDの部材間の相対位置制御にも適用することが可能である。
なお、上記実施形態では、本発明が、スキャニング・ステッパに適用された場合について例示したが、本発明の適用範囲がこれに限定されるものではなく、本発明は、マスクと基板とを静止した状態で露光を行うステッパ等の静止型の露光装置や、ステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも本発明は好適に適用できる。
また、露光装置の露光対象である物体は、上記の実施形態のように半導体製造用のウエハに限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイや有機ELなどのディスプレイ装置の製造用の角型のガラスプレートや、薄膜磁気へッド、撮像素子(CCDなど)、マスク又はレチクルなどを製造するための基板であっても良い。
また、上記実施形態の露光装置における投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)や、F2レーザ光(波長157nm)などであっても良い。投影光学系としては、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザ光などを用いる場合はホタル石その他のフッ化物結晶を用いる必要がある。
また、例えば真空紫外光としては、ArFエキシマレーザ光やF2レーザ光などが用いられるが、これに限らず、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、近年、70nm以下のパターンを露光するために、SORやプラズマレーザを光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させるとともに、その露光波長(例えば13.5nm)の下で設計されたオール反射縮小光学系、及び反射型マスクを用いたEUV露光装置の開発が行われている。この装置においては、円弧照明を用いてマスクとウエハを同期走査してスキャン露光する構成が考えられるので、かかる装置も本発明の転写特性計測方法により、パターンの転写特性を計測することができる。さらに、例えば国際公開WO99/49504号パンプレットなどに開示される、投影光学系PLとウエハとの間に液体(例えば純水など)が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置も、本発明は適用できる。なお、電子線露光装置は、ペンシルビーム方式、可変成形ビーム方式、セルプロジェクション方式、ブランキング・アパーチャ・アレイ方式、及びマスク投影方式のいずれであっても良い。
なお、本発明に係るステージ装置は、露光装置に限らず、その他の基板の処理装置(例えば、レーザリペア装置、基板検査装置その他)、あるいはその他の精密機械における試料の位置決め装置、ワイヤーボンディング装置等にも広く適用できる。
なお、複数のレンズ等から構成される照明ユニット、投影光学系などを露光装置本体に組み込み、光学調整をする。そして、上記のウエハステージ、レチクルステージ、並びにその他の様々な部品を機械的及び電気的に組み合わせて調整し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の露光装置100等の本発明に係る露光装置を製造することができる。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
なお、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたレチクルを製作するステップ、シリコン材料からウエハを製作するステップ、前述した制御システムによりパターンの転写特性が調整される上記実施形態の露光装置で、マスクに形成されたパターンを感光物体上に転写するリソグラフィステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置が用いられるので、高集積度のデバイスを歩留り良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の制御システムは、2つの物体の相対位置制御を行うのに適しており、本発明の露光装置は、マイクロデバイスの製造に適している。
本発明の一実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 ステージ制御装置の制御系の構成を示すブロック図である。
符号の説明
10…照明系、11…レチクルステージ駆動部、14…固定鏡、15…移動鏡、16…レチクル干渉計、17…移動鏡、18…ウエハ干渉計、19…ステージ制御装置、20…主制御装置、24…ウエハステージ駆動部、51…指令出力部、53…フィルタ、55…同期演算部、57…フィルタ、58…固定鏡、100…露光装置、BD…ボディ、FLG…フランジ、IL…照明光、PL…投影光学系、R…レチクル、RSC…レチクルステージコントローラ、RST…レチクルステージ、WSC…ウエハステージコントローラ、W…ウエハ、WST…ウエハステージ。

Claims (5)

  1. 2つの物体の相対的な位置情報に相当する信号を出力する計測装置と;
    前記位置情報に相当する信号における所定の周波数以上の周波数帯域の成分が定常状態にある場合には、一定値を出力する機能を有するフィルタと;
    前記フィルタの出力に基づいて、前記2つの物体のうちの一方の物体に対する他方の物体の相対位置を制御する制御装置と;を備える制御システム。
  2. 前記フィルタの出力は、
    所定のサンプリング間隔毎に得られる前記位置情報に相当する信号の差分の重み付け積算値であることを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記重み付け積算値における前記各差分の重みは、古い順に小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の制御システム。
  4. 所定のパターンを投影光学系を介して感光物体に転写する露光装置に用いられ、
    前記2つの物体は、前記投影光学系と、前記感光物体及び前記所定のパターンが形成された部材のいずれか一方の物体を保持する移動体とであり、
    前記計測装置は、前記投影光学系及び前記移動体にそれぞれ測定光を照射するレーザ干渉計であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御システム。
  5. 投影光学系と;
    該投影光学系を介した投影像が投影される物体を保持する移動体と;
    前記投影光学系と、前記移動体との相対位置を制御する請求項4に記載の制御システムと;を備える露光装置。
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