JP2007079333A - 定着装置 - Google Patents

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彰久 丸山
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Abstract

【課題】 クリーニング装置で回収されたトナーを現像装置に戻して再利用するトナーリクレーム方式のメリットを享受しつつ、装置全体としての廃棄物の減量化、並びにメンテナンスの軽減を実現し得る画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 現像装置104とクリーニング装置108とが複数の搬送路A,Bで結合され、搬送路A,Bを介して現像剤の少なくとも一部が、現像装置104とクリーニング装置108との間を循環し、当該現像剤と共に、クリーニング装置108で回収されたトナーがクリーニング装置108から現像装置104に搬送される構成を有し、現像装置104が、装置内に補給用現像剤を必要に応じて供給し、現像装置104に収容されている現像剤を必要に応じて排出する機構(CおよびD)を有しており、前記現像剤に、前記トナーと同極性に帯電された潤滑剤粒子が含まれてなることを特徴とする画像形成装置である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真方式を利用した画像形成装置に関し、特に廃棄トナーの減量化を目的として、クリーニング装置で回収されたトナーを再利用するいわゆるトナーリクレーム方式を採用した画像形成装置の改良に関する。
従来、電子写真方式を利用した画像形成装置では、定期的なメンテナンスが必要であり、そのためのメンテナンスコストがユーザーとしては負担が大きい。また、環境対応の観点より、装置から排出される廃棄物を極力減らさなければならない課題もある。これらの課題に対しては、現像剤や感光体(潜像担持体)等の消耗品の長寿命策が検討され、また、転写残トナーをクリーニング装置で回収して現像装置に戻して再利用する方式(いわゆる「トナーリクレーム方式」)が検討されている。
従来の粉砕トナーを用いた場合に、形状や帯電性の元もとのばらつきから、クリーニング装置で回収されたトナーにおける再利用可能なトナーの割合はあまり高くなく、トナーリクレーム方式を採用する意義もあまり高くなかった。
近年、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の湿式製法によるトナー製造の研究が進み、これら製法による湿式トナーの実用化が既に為されている。湿式トナーは、トナー形状が球形に近く、粒径のばらつきも小さい。そのため、これを用いた場合に、クリーニング装置で回収されたトナーにおける再利用可能な割合も格段に高くなっている。そのため、トナーリクレーム方式の技術が見直され、その実用化に向けた開発も盛んになってきている。
トナーリクレーム方式においては、クリーニング装置で回収されたトナー(以下、単に「回収トナー」という場合がある。)を、リクレーム経路を介して現像装置に搬送する際に、トナー同士で凝集を生じてしまい、これを再利用した際にトナーの凝集物に起因する画質欠陥を生ずる懸念があるといった技術的課題がある。
これに対して、特許文献1には、現像装置に収容された現像剤(トナーおよびキャリアを含む二成分現像剤)の一部をクリーニング装置に直接搬送し、これを回収トナーと混合攪拌した上で現像装置に戻す機構を設ける技術が開示されている。特許文献1には、当該技術によって、トナーのみを搬送した場合のリクレーム経路におけるトナー同士の凝集を防ぎ、トナーの凝集物に起因する画質欠陥による現像剤交換を低減することができる旨謳っている。
しかし、当該技術を採用した場合、現像装置、クリーニング装置、およびリクレーム経路を含む現像剤戻し機構のいずれの箇所にも現像剤が存在している状態となり、搬送経路が長く、現像剤が関与する箇所が複数箇所となるため、例えば、現像剤寿命による現像剤交換時には、メンテナンスが煩雑となり、多大な労力とメンテナンス時間ないしコストが必要になってしまうという欠点がある。
トナーリクレーム方式によるメリット、および現像剤の長寿命化の両立化策として、特許文献2には、補給トナーと共に新しいキャリアを一定比率で補給し、現像性能の低下したキャリアを徐々に新しいキャリアと交換することによって、メンテナンス時の現像剤の交換を必要としなくする、いわゆるトリクル現像方式(特許文献3参照)と、上記トナーリクレーム技術との組み合わせに関する技術が開示されている。特許文献2には、当該技術によって、現像剤品質が維持されるため、メンテナンスコストを低減することができる旨謳っている。
しかし、現像剤だけが長寿命化しても、他の消耗部材、例えば感光体やクリーニングブレードの寿命が延びなければ、メンテナンス頻度を下げることができず、メンテナンスコストの低減効果はあまり期待できない。
一般に、感光体やクリーニングブレードの長寿命化を目的として、ステアリン酸金属塩等の潤滑剤を含む現像剤を使用することが行われている。しかし、これを特許文献2に適用すると、前記潤滑剤がトナーとは帯電極性が異なるため、転写工程で転写されにくく、大量の潤滑剤が回収トナーに含まれる状態となってしまう。そのため、当該回収トナーと新たなトナーとの帯電特性の違いによる現像剤の帯電劣化や、潤滑剤とトナーとの凝集体による画像欠陥を引き起こして、結果的に現像剤寿命が低下してしまう懸念があるという欠点があり、感光体やクリーニングブレードを含めたトータルでのメンテナンスの軽減(各部材の長寿命化やメンテナンスすべき部材点数の減少によるメンテナンス時間の短縮化およびメンテナンスコストの低減等)には至っていない。
特開2002−14588号公報 特開2001−194908号公報 特開昭59−100471号公報(特公平02−021591)
したがって、本発明の目的は、クリーニング装置で回収されたトナーを現像装置に戻して再利用するトナーリクレーム方式のメリットを享受しつつ、装置全体としての廃棄物の減量化、並びにメンテナンスの軽減を実現し得る画像形成装置を提供することにある。
上記目的は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、少なくとも、潜像担持体と、該潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、トナーおよびキャリアを含む現像剤が収容され、該トナーを現像ロールにより前記潜像担持体表面に供給して、前記静電潜像を現像しトナー画像を形成する現像装置と、前記トナー画像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の前記潜像担持体表面を清掃し、残留するトナーを回収するクリーニング装置と、を有し、
前記現像装置とクリーニング装置とが複数の搬送路で結合され、該搬送路を介して前記現像剤の少なくとも一部が、前記現像装置と前記クリーニング装置との間を循環し、当該現像剤と共に前記回収されたトナーが前記クリーニング装置から前記現像装置に搬送される構成を有し、
前記現像装置が、該現像装置内に補給用現像剤を必要に応じて供給し、該現像装置に収容されている現像剤を必要に応じて排出する機構を有しており、
前記現像剤に、前記トナーと同極性に帯電された潤滑剤粒子が含まれてなることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の画像形成装置によれば、いわゆるトリクル現像方式の技術によって現像剤の交換を基本的に不要とし、あるいは少なくとも交換頻度を低減し、トナーリクレーム方式の技術によって装置からの廃棄物を極力抑え、さらに潤滑剤粒子を現像剤に加えることで有効に潜像担持体(感光体)とクリーニングブレードとの間の摩擦による磨耗やキズが防止され、これらの部材の長寿命化が図られる。
すなわち、本発明の画像形成装置によれば、現像剤交換を不要あるいは交換頻度を低減し、廃棄物処理量も低減し、さらに各部材交換のメンテナンスサイクルを長期化することができ、メンテナンスを簡素化することができる。かかるメンテナンスの簡素化によって、メンテナンス時間の短縮化およびメンテナンスコストの低減を実現することができる。また、前記潤滑剤粒子はトナーと同極に帯電しているため、転写手段でトナーばかりが転写され、クリーニング装置に前記潤滑剤粒子ばかりが溜まってしまうといったトラブルを生じることがなく、トナーリクレーム方式の稼動に支障を来たさない。
本発明の画像形成装置においては、前記潜像担持体表面に形成されるトナー画像のトナー量に応じて、前記潜像担持体表面における非通紙部にトナーを供給して担持させる動作が為されるように制御されてなることが好ましい。
前記潜像担持体表面における非通紙部にトナーを供給して担持させると、該トナーは転写手段で転写されることなくクリーニング装置にまで搬送されるが、本発明においてトナーと同極性に帯電されている前記潤滑剤粒子も、トナーと共にクリーニング装置にまで搬送される。すなわち、上記のように制御されることにより、クリーニング装置に適切に前記潤滑剤粒子を供給することができる。
特に、形成される画像においてトナーの印字率が低く、すなわちトナー画像のトナー量が少ない場合には、前記潤滑剤粒子のクリーニング装置への供給も不足しがちになるが、このように強制的にトナーと共に前記潤滑剤粒子を前記潜像担持体表面に担持させ転写手段で転写させることなくクリーニング装置まで搬送することにより、適切な量の前記潤滑剤粒子をクリーニング装置に供給することができる。
前記潤滑剤粒子としては、例えば、高級アルコールからなる粒子を好適に用いることができる。この場合の適切な体積平均粒子径は、3〜15μmの範囲内である。
本発明によれば、クリーニング装置で回収されたトナーを現像装置に戻して再利用するトナーリクレーム方式のメリットを享受しつつ、装置全体としての廃棄物の減量化、並びにメンテナンスの軽減を実現し得る画像形成装置を提供することができる。
すなわち、本発明によれば、まず、画像形成装置の構成部材のメンテナンスサイクルを格段に延ばすことができる。従来技術では最も寿命の短い部材でメンテナンスサイクルが決まってしまうため特にコスト上の問題を有していたトナーリクレーム方式であるが、かかる技術を適用しつつ、現像装置や潜像担持体(感光体)の同時交換が可能となり、本発明によってメンテナンスの軽減が達成される。部材の同時交換が可能なので、これら部材を一体構成してやれば、交換容易化によるメンテナンス時間の短縮、さらにはユーザーによる交換も可能となり、サービスコストの大幅な低減が可能となる。
以下、本発明を好ましい実施形態を挙げて、図面に基づき詳細に説明する。
図1に、本発明の例示的一態様である実施形態の画像形成装置を模式構成図として示す。図1において、一点鎖線で表される矢印は、現像剤の流れであり、実際には、必要に応じて内部に搬送用のスパイラルが配されたパイプ等、粉体状の現像剤を矢印方向に搬送可能な構造の部材で構成される。
<全体構成>
図1に示される本実施形態の画像形成装置の基本構成を説明すると、101は矢印X方向に回転駆動する潜像担持体であり、その周囲に順に、潜像担持体101表面を均一帯電する帯電器102と、潜像担持体101表面に像様の光を照射して静電潜像を形成する書き込み装置(潜像形成手段)103と、トナーを含む現像剤を収容し、これを現像剤担持体111により潜像担持体101表面に供給し静電潜像を現像してトナー画像を得る現像装置104と、潜像担持体101表面に形成されたトナー画像を被転写体110に転写する転写器(転写手段)106と、潜像担持体101表面に残存するトナーをクリーニングブレード107によって除去するクリーニング装置108と、潜像担持体101表面の静電潜像を除去する除電器109と、が配されてなる。
潜像担持体101は、金属製ドラムの表面に有機感光材料、アモルファスセレン系感光材料、アモルファスシリコン系感光材料等からなる感光体層を形成したものを用いることができる。
帯電器102は、ステンレススチール、アルミニウム等の導電性を有する金属のロールに高抵抗材料のコーティングを施したロール状の接触型帯電器であり、潜像担持体101に当接し、従動回転するようになっている。そして、所定の電圧が印加されることにより、帯電器102と潜像担持体101との接触部近傍における微小間隙内で継続的な放電が生じ、潜像担持体101の表面をほぼ一様に帯電するものである。
なお、本実施形態では、接触型帯電器を用いているが、本発明においては、これに限定されず、いわゆる非接触型の帯電器を用いても構わない。
書き込み装置103は、画像信号に基づいて点滅するレーザー光を発生し、これをポリゴンミラーによって潜像担持体101の主走査方向にスキャンするものであり、これにより潜像担持体101の表面に静電潜像を形成するものである。
現像装置104は、トナーおよびキャリア、並びに本発明に特徴的な潤滑剤粒子からなる現像剤を収容しており、当該現像剤を担持した現像剤担持体111を潜像担持体101と近接・対向させ、潜像担持体101表面に形成された静電潜像に対応してトナーを転移し、可視化したトナー像(未定着像)を形成する(現像する)ものである。
転写器106は、導電性もしくは半導電性のロール状部材からなり、潜像担持体101との間に転写用バイアス電圧を印加することによって、潜像担持体101表面のトナー像を被転写体110に転写するものである。
クリーニング装置108は、潜像担持体101の表面に圧接されるクリーニングブレード107を有し、潜像担持体101表面に残留するトナーを掻き取るように除去し、クリーニング装置108内に回収するものである。なお、クリーニングブレード107としては、このようなブレード状のものに代えて、ロール状部材によってトナーを掻き取ったり、ブラシによってトナーを掃き出すものであってもよい。
除電器109は、潜像担持体101表面を一様に露光することができるランプであり、書き込み装置103で露光されていなかった部位にも光を当てて、潜像担持体101表面の電位を一様にするためのものである。
本実施形態の画像形成装置における基本的な画像形成サイクルについて説明する。
矢印X方向に回転駆動する潜像担持体101は、帯電器102によりその表面が均一に帯電された後、書き込み装置103によって像様に露光される。すると、潜像担持体101表面には、静電潜像が形成される。
静電潜像が形成された潜像担持体101表面が、現像装置104の現像剤担持体111に対向する位置に来ると、キャリアに担持されて搬送された電荷を帯びたトナーが、潜像担持体101表面の静電潜像に静電的に引き寄せられて供給され、静電潜像が可視化する。すなわち、現像剤担持体111表面にトナー画像が形成される。
トナー画像が形成された潜像担持体101表面が、被転写体110を挟んで転写器106と対向する位置に来ると、転写器106の静電引力により潜像担持体101表面のトナー画像が引き寄せられ、被転写体110表面に転写する。潜像担持体101表面に僅かに残ったトナー(残留トナー)は、クリーニングブレード107によって掻き取られクリーニング装置108内に回収される。
最後に、潜像担持体101表面は、除電器109により除電され、次の画像形成サイクルに供される。この画像形成サイクルが、潜像担持体101の矢印X方向への回転により繰り返されて、被転写体110表面には連続的ないし断続的にトナー画像が記録される。
被転写体110は、記録紙やOHPシート等のいわゆる記録媒体でもよいし、中間転写体でもよい。中間転写体の場合、転写器106による上記転写は1次転写に相当し、そのまままたは多色のトナーが積層されて、2次転写位置で記録媒体に2次転写される。最終的にトナー画像が転写された記録媒体は、不図示の定着装置により熱や圧力等が加えられて、トナー画像が定着されて永久画像が形成される。
本実施形態の画像形成装置は、以上説明した一般的な画像形成装置に、トナーリクレーム方式の技術およびトリクル現像方式の技術を取り込み、さらに通常とは逆極性に当たる潤滑剤粒子を現像剤に含ませることで、現像剤のみならず静電潜像担持体やクリーニングブレード等各種消耗部品を総合的に長寿命化し、メンテナンスの軽減と廃棄物の減量化とを実現するものである。以下、本発明に特徴的なこれら構成について説明する。
<トナーリクレーム方式の技術>
本実施形態において、クリーニング装置108に回収された回収トナーは、回収トナー同士の凝集を防止するために、クリーニング装置108内に配された攪拌機112で攪拌される。そして、一般的なトナーリクレーム方式の技術においては、該回収トナーをそのまま矢印Aの搬送路で現像装置104に搬送して回収トナーの再利用に供している。しかし、この搬送の際に、トナー同士が凝集して凝集トナーとなってしまい、これに起因する画質欠陥が生ずる場合があった。
本実施形態では、トナーと共にキャリアが含まれる現像剤を、収容されている現像装置104から一部抜き取り、矢印Bの搬送路でクリーニング装置108に搬送している。クリーニング装置108内では、搬送されてきた当該現像剤と回収トナーとが混合され、攪拌機112で攪拌される。そして、十分に両者が混合された状態で矢印Aの搬送路により現像装置104に搬送される。すなわち、本実施形態の画像形成装置は、現像装置104に収容された現像剤の少なくとも一部が、現像装置104とクリーニング装置108との間を循環し、当該現像剤と共に前記回収トナーがクリーニング装置108から現像装置104に搬送される構成を有している。
したがって、トナーの混合、搬送、帯電に寄与するキャリアが存在する状態で矢印Aの配管経路で搬送されることになり、回収トナーのみを搬送した場合に懸念されるトナーの凝集の問題が払拭される。
なお、本実施形態において、矢印AおよびBの搬送路は、内部に搬送用のスパイラルが配されたパイプを用いている。
トナーリクレーム方式の技術については、その他各種改良技術等が公知であるが、本発明においては、それら公知の技術を採用することができ、各種条件についても、公知の知見により、実際の他の装置条件等に応じて最適な条件を選択すればよい。
<トリクル現像方式の技術>
上記トナーリクレーム方式の技術を採用することによって、矢印AおよびBの搬送路での回収トナーの凝集の問題は払拭され、回収トナーの再利用が可能となり、廃棄トナーを無くすことができるが、このような構成ではキャリアを含む現像剤全体としての長寿命化は何ら期待できない。キャリアにとっては、寧ろ、当該構成により負荷が増えたとも言え、現像剤全体の廃棄更新のメンテナンスの問題が解決できない。特に、本実施形態のように、現像剤が存在する場所が通常の現像装置104のみならず、クリーニング装置108および両者を結合する矢印AおよびBの搬送路と、極めて長い経路で多くの部材にわたってしまうと、現像剤全体の廃棄更新時のメンテナンス作業は極めて煩雑化し、多大なコストがかかってしまう。
そのため、本実施形態では、現像剤の長寿命化を企図して、トリクル現像方式を採用している。
現像装置104においては、現像剤担持体111の機能により、潜像担持体101表面にトナーを供給することで静電潜像をトナー画像に現像しているが、この際消費されるのは、基本的にトナーのみである。そのため、キャリアは現像装置104内で繰り返し使用され、補給されるのは基本的にトナーのみである。
本実施形態では、トナーとキャリアとが混合された補給現像剤を、補給配管Cから現像装置104内に補給している。補給は、不図示のホッパーに収容された補給用現像剤を、不図示の調整弁で装置の稼動状況(トナーの消費量等)に応じて適宜補給量を調整しつつ、行われる。補給された補給用現像剤は、オーガー105により既存の現像剤と混合されながら現像剤担持体111の位置まで送られ、現像に供される。現像に供された現像剤の内、消費されなかったトナーとキャリアとが現像装置104内に戻ってきてピックオフされ、再度オーガー105により攪拌・搬送され、現像剤担持体111による現像に供給される。
また、現像装置104内に収容されている現像剤は、そのままでは嵩がどんどん増えてしまうが、本実施形態では、所定量以上の現像剤はオーバーフロー配管Dを介して系外に廃棄される。トリクル現像方式は、このように常に新しい現像剤を補給しつつ、それに応じて劣化した現像剤を廃棄しているので、消費されることがないキャリアの経時による劣化が抑えられキャリア特性が平準化し、現像剤の長寿命化を実現している。
そのため、トナーリクレーム方式により廃棄トナーを無くし、トナーを有効利用しつつ、トリクル現像方式により現像剤寿命を格段に延ばして、広い範囲にわたって存在するために交換作業による廃棄更新することが困難だった現像剤の当該廃棄更新頻度を激減させ、メンテナンスを大幅に軽減している。
なお、廃棄物の低減の観点から見ると、回収トナーを再利用するトナーリクレーム方式の採用により、廃棄トナーがなくなるのに引き換え、トリクル現像方式の採用により現像剤の廃棄が生じているが、現像剤の廃棄は、通常は消費されないキャリアの更新が必ず必要であることに鑑みると避けることのできない問題である。しかし、トリクル現像方式では、常に僅かずつ新たな補給用現像剤を補給しつつ、劣化現像剤を廃棄することで、現像剤全体の廃棄更新頻度を激減させることに成功し、結果、全体としての現像剤の廃棄量減少にも繋がっている。しかも、既述のように回収トナーが廃棄されずに有効利用されるので、全体として大幅な廃棄物の減少になっている。
トリクル現像方式の技術については、その他各種改良技術等が公知であるが、本発明においては、それら公知の技術を採用することができ、各種条件についても、公知の知見により、実際の他の装置条件等に応じて最適な条件を選択すればよい。
<潤滑剤粒子>
以上のように、トナーリクレーム方式の技術とトリクル現像方式の技術とを組み合わせることにより、回収トナーの有効利用と現像剤の長寿命化とを実現できたが、長寿命化に関して言えば、現像剤のみ達成できても、他の代表的な消耗部材である潜像担持体101やクリーニングブレード107の寿命が延びなければ、メンテナンス頻度を下げることができず、メンテナンスコストの低減効果はあまり期待できない。
クリーニングブレード107は、潜像担持体101の表面から物理的に掻き落とす部材であり、両者間が擦れることで、双方とも磨耗する懸念があり、また、トナー以外にも各種ゴミ、チリ等が存在する可能性があり、これらによって潜像担持体101表面を傷付けてしまう懸念もある。特に、近年の潜像担持体は、表面が硬度の低い有機感光層からなる有機感光体(OPC)が殆んどであり、クリーニングブレード107と潜像担持体101との摩擦による磨耗およびキズの問題は、両者の短寿命化の一因となっている。
潜像担持体101やクリーニングブレード107の長寿命化には、従来より粒子状の潤滑剤(潤滑剤粒子)を現像剤に混合し、トナーと共に潜像担持体101表面に供給する技術が知られている。潤滑剤粒子を潜像担持体101表面に供給することで、これをクリーニングブレード107と潜像担持体101とが当接する部位に供給し、両者間の摩擦係数を下げることに寄与する。そのため、クリーニングブレード107と潜像担持体101との摩擦により生ずる磨耗やキズの問題が抑制され、両者の長寿命化が図られる。
しかし、従来から知られている潤滑剤粒子(例えば、ステアリン酸金属塩等)はトナーと逆極性に帯電するため、トナーと共に潜像担持体101表面に供給された場合、転写器106で転写されることがなく、ほとんど全てクリーニング装置108に達する。そうすると、クリーニング装置108で回収される回収トナーは、この潤滑剤粒子の割合が高いものとなってしまう。そのため、当該回収トナーと新たなトナーとの帯電特性の違いによる現像剤の帯電劣化や、潤滑剤粒子とトナーとの凝集体による画像欠陥を引き起こして、結果的に現像剤寿命が低下してしまう懸念がある。
そこで、本実施形態では、現像剤に含ませる潤滑剤粒子として、トナーと同極性に帯電されたものを用いることにしている。これにより、転写器106でトナーばかりが転写されてクリーニング装置108に前記潤滑剤粒子ばかりが溜まってしまうといったトラブルを生じることがなく、トナーリクレーム方式の稼動に支障を来たさない。
使用可能な潤滑剤粒子としては、潤滑性を有し、かつ、現像剤中でトナーと同極性材料であれば特に制限はない。具体的には、高級アルコールが、安価であり、潤滑性も高く、帯電性も安定している点で、好適なものとして例示される。
高級アルコールとしては、下記の化学式(1)で表される炭素数30〜50のアルコールが特に好ましい。
CH3(CH2xCH2OH ・・・(1)
(上記式中、xは28〜48の整数である。)
炭素数が30(x=28)より小さいと、耐熱性が低下して、トナーの粉体特性や熱保存性が十分でなくなる場合があり、一方、炭素数が50(x=48)よりも大きいと、フィルミング効果が弱く膜を形成し難くなり、効果的な潤滑性が得難くなる場合がある。この炭素数の下限としては、35以上がさらに好ましい。一方、炭素数の上限としては、45以下がさらに好ましい。
これらの高級アルコールは、単独でも、あるいは炭素数の異なるものの混合物であってもよく、直鎖状アルコールが好ましい。
また、潤滑剤粒子(特に高級アルコール)としては、軟化点が90〜120℃の範囲内のものであることが好ましい。軟化点が上記の範囲を外れると、潜像担持体101表面に潤滑剤粒子が被覆されずに、転写器106でトナー像と共に転写され定着される場合に、画像欠陥となりやすく、高画質の画像を得難くなる。
潤滑剤粒子として高級アルコール粒子を用いる場合には、その潤滑剤粒子の体積平均粒子径としては、3〜15μmの範囲内であることが好ましく、3〜12μmの範囲内であることがより好ましい。高級アルコール粒子の体積平均粒子径が15μmを超えると、トナーとともに転写され易くなりその場合画像中のノイズとなり、特に、細線の再現時には、無色の高級アルコール粒子による細線像の欠落がノイズになり、均一な細線像が得られなくなる場合がある。一方、3μm未満であると、非静電的付着力によりキャリアへの付着が顕著となり、現像剤の劣化を促進してしまう場合がある。
なお、高級アルコール以外の材質からなる潤滑剤粒子の場合も、これに準じた粒径範囲内とすることが好ましい。
上記潤滑剤粒子(特に高級アルコール)の現像剤への含有量としては、トナー粒子に対して0.1〜3.0質量%の範囲で添加するのが好ましい。含有量がこの範囲にあると、潤滑剤粒子が潜像担持体101表面を効果的に被覆することができ、トナーや、外部添加剤として併用する無機微粉末が潜像担持体101表面に過度に付着しなくなり、潜像担持体101の過度の磨耗防止に寄与する。
<現像剤>
ここで、本発明に用いる現像剤の潤滑剤粒子以外の成分について説明する。
現像剤には、既述の通り、本発明に特徴的な上記潤滑剤粒子のほか、トナーおよびキャリアが含まれる。
使用できるトナーとしては、特に制限はなく、少なくとも結着樹脂および着色剤を含み、必要に応じて離型剤やその他各種添加剤が添加されてなる一般的な公知のトナーを全て用いることができる。
本発明で用いるトナーは、混練粉砕法、湿式造粒法いずれの方法で作製したものでも構わない。ただし、本発明ではトナーリクレーム方式を採用しており、回収トナーを再利用することを考えると、形状が不均一で粒径分布もブロードであり、しかもストレスにより破砕して微細化しやすい混練粉砕法によるトナーでは、回収トナーの特性が劣化し易く、湿式製法によるトナーの方が好ましい。
湿式製法によるトナーは、トナー形状が球形に近く、粒径のばらつきも小さく、破砕の可能性も小さいので、回収トナーの特性が新規のものとあまり遜色がない。湿式製法としては、具体的には、溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等が挙げられる。
上記と同様理由から、本発明で用いるトナーは、球形にできるだけ近い方が好ましい。
トナーの形状については、トナーの形状係数SF−1にて考察することができる。ここでトナーの形状係数SF−1とは、トナーの球形の程度を表す指標であり、形状係数SF−1が100に近ければ近いほど球形に近く、真球では形状係数SF−1が100となる。具体的には、以下の式(2)で示される。
SF−1 = (π/4)×(ML2/A)×100 ・・・(2)
ML:トナーの投影像における径の最大長
A :トナーの投影像における投影面積
本発明で用いるトナーの形状係数SF−1としては、135以下であることが好ましく、125以下であることがより好ましい。
本発明で用いるトナーの体積平均粒子径としては、特に制限はなく、1〜20μm程度の範囲内から選択すればよいが、高精細な画像を得ようとする場合には、2〜15μmの範囲内が好ましく、2〜8μmの範囲内がより好ましい。
一方、本発明に用いる現像剤に使用できるキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これらの芯材表面に被覆樹脂による被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等を挙げることができる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアの体積平均粒子径としては、一般的には10〜500μmの範囲内であり、好ましくは30〜100μmの範囲内である。
本発明に用いる現像剤(現像装置内)における前記トナーと前記キャリアとの混合比(質量比)としては、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。補給現像剤の場合は、トリクル方式による消費のみのキャリアに対して、画像形成によっても消費されるトナーの方が圧倒的に多く消費されるため、その分を考慮してトナー濃度を上げ想定されるトナー使用量とキャリア劣化のバランスから選択された前記トナーと前記キャリアとの混合比にすればよい。
<本実施形態の作用・効果>
本実施形態の構成によれば、現像装置104に収容された現像剤の少なくとも一部を矢印Bの搬送路を介してクリーニング装置108に供給し、当該現像剤と回収トナーとを混合させて、矢印Aの搬送路を介して現像装置104に搬送することで、矢印Aの搬送路でのトナー同士の凝集を効果的に防止することができる。
また、現像装置104では、新たな現像剤を随時補充しつつ劣化した現像剤をそれに応じて廃棄するトリクル現像方式を採用しており、これによって現像剤品質の維持を図ることで、基本的に現像剤の交換作業による廃棄・更新の必要がなくなる。
このように、本実施形態の構成によれば、トナーリクレーム方式の利点を活かしつつ、トナーリクレーム方式の重大な欠点である「現像剤が存在する箇所が広範、かつ複数箇所にわたること」に起因する、「現像剤寿命による現像剤交換の煩雑さ(メンテナンス時間増加)」を解決することができ、メンテナンスコスト低減に特に効果的である。
さらに、潜像担持体101およびクリーニングブレード107の長寿命化を達成させるために現像剤に添加する潤滑剤粒子の帯電極性がトナーと同極性であるため、現像、転写でトナーと同様に移動し、クリーニング装置108での選択的な回収が起こりにくく、トナーリクレーム方式により回収されたトナーにおいても潤滑剤粒子の割合が高くなってしまうといった不具合がなく、現像剤への潤滑剤蓄積防止に効果的である。
なお、潤滑剤がトナーと同極性であることは、現像剤中でキャリアに吸着し易く、さらに潤滑剤は柔らかいためキャリアに被覆しキャリアの帯電性能を低下させる懸念も想定されるが、本実施形態では、トリクル現像方式を採用しているため、キャリアが常に新しいものと置き換わるので、現像剤の長寿命化において有利となる。
<変形例>
上記実施形態の画像形成装置では、潤滑剤粒子がクリーニング装置108やさらには現像剤に蓄積する懸念は払拭されるが、トナーと同極性であることから、クリーニング部材へのトナーの供給が少ない場合には、同時に潤滑剤粒子の供給も不足しがちになる。そのため、形成される画像においてトナーの印字率が低く、すなわちトナー画像のトナー量が少ない場合には、強制的にトナーと共に前記潤滑剤粒子をクリーニング部材にまで供給する動作が為されるようにすることが望まれる。そのための上記実施形態の変形例を以下に述べる。
本変形例の画像形成装置は、装置の基本構成は上記実施形態と同様であり、図1に模式構成図で示される通りである。そして、本変形例では、潜像担持体101表面に形成されるトナー画像のトナー量に応じて、潜像担持体101表面における非通紙部に、書き込み装置(潜像形成手段)103により潜像を形成し、現像装置104によってその潜像にトナーを供給して担持させる動作が為されるように制御する機構が備えられている。
ここで、「潜像担持体表面における非通紙部」とは、潜像担持体表面の潜像が形成され得る全領域の内、1つの被記録媒体を対象とする潜像が形成された後、次の被記録媒体を対象とする潜像が形成されるまでのインタバル期間として潜像を形成すべき領域外となる潜像担持体の長手方向(軸方向)の全域に広がる領域(以下、「インタバル領域」と言う場合がある。)、および、被記録媒体の大きさや方向により潜像を形成すべき領域外となる潜像担持体の長手方向(軸方向)の両端の領域(以下、「余剰領域」と言う場合がある。)、の双方を指す。
図2を用いて、この「潜像担持体表面における非通紙部」について説明する。ここで図2は、図1に示される画像形成装置における潜像担持体101だけを抜き出し、図1の右方向(現像装置104側)から見た、用語「非通紙部」を説明するための側面図である。潜像担持体101の回転により、その表面は矢印X方向に進行する。
図2において、潜像担持体101表面には、被記録媒体としてA4縦の用紙を用いた場合に、当該A4縦用紙に対して形成可能な画像領域に対応する、潜像が形成され得る領域の終端部分が、斜線ハッチング(図2における下側のもの)で表されている。また、被記録媒体としてA4縦用紙に続いてA4横の用紙を用いた場合に、当該A4横用紙に対して形成可能な画像領域に対応する、潜像が形成され得る領域の先端部分が、斜線ハッチング(同上側)で表されている。
図2における領域aおよび領域bは、最大幅であるA4縦用紙のさらに両側に位置し、被記録媒体の大きさや方向にかかわらず潜像が形成され得る領域の外となる。そのため、「非通紙部」には相当しない(以下、「両端領域」という。)。
図2における領域cは、A4縦用紙の終端とA4横用紙の先端との間のインタバル期間として潜像が形成されない領域であるため、両端領域を除き、インタバル領域として非通紙部に該当する。
図2における領域dは、サイドレジで搬送されるA4横用紙のレジ側と反対側の余剰領域に相当し、非通紙部に該当する、
図1に戻って説明する。
本変形例の画像形成装置では、このインタバル領域や余剰領域等の非通紙部に、適宜書き込み装置103により潜像(単なるベタ像を含む。)を形成し、現像装置104によってその潜像にトナーを供給して担持させる動作が為される。本発明において、現像剤に含まれる潤滑剤粒子は、トナーと同極性に帯電しているため、前記非通紙部にトナーが供給、担持される際に、潤滑剤粒子も一緒に供給、担持される。
なお、非通紙部へのトナーおよび潤滑剤粒子の供給には、適宜書き込み装置103の潜像形成による方法ではなく、潜像担持体101と現像装置104との間に電界を生じさせて、直接供給することとしても構わない。
そして、潜像担持体101が矢印X方向に回転し、トナーおよび潤滑剤粒子を担持する前記非通紙部が転写器106に対向する位置に来ても、当該非通紙部は被記録媒体に対応していないため、これらは転写器106によって転写されることがなく、潜像担持体101はそのまま回転し、クリーニング装置108が配される領域にまで達する。
そして、クリーニング装置108に配されたクリーニングブレード107に、潤滑剤粒子がトナーともども供給され、潤滑剤粒子の供給不足が補われる。
以上のようなメカニズム、および目的からみて、潜像を形成しトナーを供給して担持させる「潜像担持体表面における非通紙部」としては、潜像担持体101の長手方向(軸方向)全域にわたってトナーおよび潤滑剤粒子を供給し、最終的にクリーニングブレード107の長手方向全域にわたって潤滑剤粒子を供給することができる「インタバル領域」が好ましい。「余剰領域」では、クリーニングブレード107の長手方向における一方の端にしか潤滑剤粒子を供給し得ないからである。また、同じ理由から、「インタバル領域」に形成する潜像(供給するトナー)についても、潜像担持体101の長手方向(軸方向)全域(両端領域を除く)にわたって均一に形成(供給)することが望ましい。
潜像担持体101の非通紙部に供給するトナーの量や供給のタイミングは、クリーニングブレード107に適切な量の潤滑剤粒子が供給されるように適宜調整すればよい。また、その量やタイミングのコントロールは、装置内に設けられた不図示のコンピュータにより、トナー画像のトナー量の積算量や記録媒体の印字枚数等から算出し、適宜動作が為されるように制御すればよい。
<上記変形例の作用・効果>
上記変形例に特有の構成によれば、形成される画像においてトナーの印字率が低く、すなわちトナー画像のトナー量が少ない場合に、上記のように非通紙部にトナーを供給・担持させ、転写器106により転写せずにクリーニング装置108で回収するように動作制御を行うことで、特にトナーの印字率が低い場合、潤滑剤粒子がトナーと同極性である事に起因するクリーニング装置108への潤滑剤供給不足を解消することができる。そのため、潜像担持体101の表面磨耗を抑制することができ、潜像担持体101およびクリーニングブレード107(特に潜像担持体101)の長寿命化に効果的である。
さらに、トリクル現像方式は、新たな現像剤を補給するシステムであり、新たなトナーとともに新たなキャリアを補給するため、印字率が低い場合には新たなキャリアの補給量が低下しキャリアの帯電性能を低下させる可能性があるが、非通紙部にトナーを供給・担持させる本変形例に特有の構成によれば、これによりトナーが消費され、新たなトナーとともに新たなキャリアが補充されることになる。したがって、本変形例に特有の構成は、トリクル現像方式の技術課題に対しても効果が見られ、現像剤の長寿命化にも寄与し得る。
以上、本発明を好ましい実施形態とその変形例とを挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来公知の知見によりさまざまな改良や条件設定を適宜行なうことができ、そのような各種変形例も、本願発明の構成を具備する限り、勿論本発明の範疇に含まれる。
また、例えば、図1に示される構成の上記実施形態の画像形成装置を1つの画像形成ユニットとして、これを複数並列に配置したいわゆるタンデム型の装置としてもよい。その場合、1つの画像形成ユニットが、本発明に言う「画像形成装置」に相当する。
タンデム型の画像形成装置の場合、搬送ベルト上に固定した記録媒体に、各画像形成ユニットにより直接画像を重ね合わせる構成でもよいし、中間転写体に順次重ね合わせてこれを一括して記録媒体に転写する構成でもよい。画像形成ユニットをイエロー、マゼンタおよびシアンの3色、あるいはさらにブラックを加えた4色のトナーによるトナー画像が形成できるようにしておけば、記録媒体表面にはフルカラー画像が形成される。
上記実施形態の構成のさらにその他の変形例として、現像装置104の部分にそれぞれトナー色の異なる現像装置を例えばロータリー状に備え、潜像担持体101が1回転する毎にトナー色を替えて、異なる色のトナー画像を順次被転写体110に積層する構成であってもよく、このような画像形成装置であっても、本発明はそのまま適用される。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
タンデム型の富士ゼロックス製フルカラープリンターC3530について、全ての画像形成ユニットを図1に示される実施形態の画像形成装置の構成となるように改造を施した。具体的には、現像装置とクリーニング装置とが2つの搬送路で結合され、該搬送路を介して現像剤の少なくとも一部が、現像装置とクリーニング装置との間を循環し、当該現像剤と共に回収されたトナーがクリーニング装置から現像装置に搬送される構成(トナーリクレーム方式)とした。現像装置からの現像剤排出量は、トナーの印字率が5%の場合に、用紙1000枚プリントあたり1〜2gの量になるように調整した。
また、現像装置内に補給用現像剤を必要に応じて供給し、現像装置から収容されている現像剤を必要に応じて排出する機構(トリクル現像方式)を設けた。
この実験機を用いて、10万枚プリント(A4縦)を行い以下の評価を行った。
使用した現像剤は、実施例の現像剤Aとして、富士ゼロックス製フルカラープリンターC3530用の補充用現像剤に対して、体積平均粒径8μmのユニリン700(東洋ペトロライト社製、炭素数38個の高級アルコール(直鎖状)。)を、補充用現像剤に含まれるトナーの質量に対して1%の割合で混合したものを用いた。
また、比較例の現像剤Bとして、現像剤Aと同様、体積平均粒径8μmのステアリン酸亜鉛粒子を、トナーの質量に対して0.3%の割合で混合したものを用いた。ステアリン酸亜鉛粒子は、現像剤中でトナーと逆極性(正帯電)を示す。
<評価試験1>
トナーAおよびトナーBを用い、トナーの印字率10%で10万枚プリントを実施した。
トナーAを用いた実施例では、10万枚プリント後も現像剤劣化によるかぶり、凝集物などによる画像欠陥(白抜け、粗大点)の問題は発生せず、感光体(潜像担持体)の磨耗量も15μm(残量17μm)で、十分に使用限界以内(15μm以上)であった。
一方、トナーBを用いた比較例では、2万枚プリント以降でトナーと潤滑剤との凝集物による画像欠陥が発生し、3万枚プリント以降では現像剤劣化によるかぶりが発生した。
<評価試験2>
評価試験1において、印字率を10%から2%に変更し、トナーAを用い、以下(1)および(2)の操作を行った。
(1)非通紙部(インタバル領域)に印字率2%分に相当するトナーを、潜像担持体表面の軸方向の印字可能範囲いっぱい(両端領域を除く全領域)に現像し、転写器では転写させないで(転写バイアスを印加させず)、クリーニング装置に供給させ(20プリントに1回の頻度)、10万枚プリントを実施した。
(2)(1)の非通紙部へのトナー現像無しに、10万枚プリントを実施した。
(1)の操作を行った場合は、10万枚プリント後もかぶり、凝集物などによる画像欠陥(白抜け、粗大点)の欠陥は発生せず、感光体の磨耗量も14μm(残量18μm)で、使用限界以内(15μm以上)であった。
一方(2)の操作を行った場合((1)の操作を行わなかった場合)は、4万枚プリントまでは良好な画像が得られていたが、4万枚プリントを越えたあたりで現像剤劣化によるかぶりが認められ始め、その後徐々にかぶりが目立つようになってきた。8万枚プリント以降では、感光体の磨耗限界オーバーによるかぶりが発生し、10万枚プリント後の感光体磨耗量は20μm(残量12μm)となった。
本発明の例示的一態様である実施形態の画像形成装置を示す模式構成図である。 図1に示される画像形成装置における潜像担持体だけを抜き出し、図1の右方向から見た、用語「非通紙部」を説明するための側面図である。
符号の説明
101:潜像担持体、 102:帯電器、 103:書き込み装置(潜像形成手段)、 104:現像装置、 105:オーガー、 106:転写器(転写手段)、 107:クリーニングブレード、 108:クリーニング装置、 109:除電器、 110:被転写体、 111:現像剤担持体、 112:攪拌機

Claims (4)

  1. 少なくとも、潜像担持体と、該潜像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、トナーおよびキャリアを含む現像剤が収容され、該トナーを現像ロールにより前記潜像担持体表面に供給して、前記静電潜像を現像しトナー画像を形成する現像装置と、前記トナー画像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の前記潜像担持体表面を清掃し、残留するトナーを回収するクリーニング装置と、を有し、
    前記現像装置とクリーニング装置とが複数の搬送路で結合され、該搬送路を介して前記現像剤の少なくとも一部が、前記現像装置と前記クリーニング装置との間を循環し、当該現像剤と共に前記回収されたトナーが前記クリーニング装置から前記現像装置に搬送される構成を有し、
    前記現像装置が、該現像装置内に補給用現像剤を必要に応じて供給し、該現像装置に収容されている現像剤を必要に応じて排出する機構を有しており、
    前記現像剤に、前記トナーと同極性に帯電された潤滑剤粒子が含まれてなることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記潜像担持体表面に形成されるトナー画像のトナー量に応じて、前記潜像担持体表面における非通紙部にトナーを供給して担持させる動作が為されるように制御されてなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記潤滑剤粒子が、高級アルコールからなる粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記潤滑剤粒子の体積平均粒子径が、3〜15μmの範囲内であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
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