JP2007077907A - バルブ特性変更機構の支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱膨張によるバルブ特性の変化を抑制することのできるバルブ特性変更機構の支持構造を提供する。
【解決手段】バルブ特性変更機構20は、コントロールシャフト22と、その軸方向位置を調整する作動機構23と、コントロールシャフト22に対する相対位置に応じて機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構本体30とを備える。作動機構23はシリンダヘッド12に固定され、変更機構本体30はシリンダヘッド12に支持される。コントロールシャフト22はシリンダヘッド12よりも熱膨張係数の小さい材料により形成される。シリンダヘッド12には上記コントロールシャフト22の軸方向における変更機構本体30の移動を制限する支持壁16が設けられる。支持壁16と変更機構本体30との間に、コントロールシャフト22よりも熱膨張係数の大きい材料により形成された位置調整部材40が介設される。
【選択図】 図2
【解決手段】バルブ特性変更機構20は、コントロールシャフト22と、その軸方向位置を調整する作動機構23と、コントロールシャフト22に対する相対位置に応じて機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構本体30とを備える。作動機構23はシリンダヘッド12に固定され、変更機構本体30はシリンダヘッド12に支持される。コントロールシャフト22はシリンダヘッド12よりも熱膨張係数の小さい材料により形成される。シリンダヘッド12には上記コントロールシャフト22の軸方向における変更機構本体30の移動を制限する支持壁16が設けられる。支持壁16と変更機構本体30との間に、コントロールシャフト22よりも熱膨張係数の大きい材料により形成された位置調整部材40が介設される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、変更機構本体に対するコントロールシャフトの軸方向位置の調整を通じて機関バルブのバルブ特性を変更するバルブ特性変更機構の支持構造に関するものである。
従来、バルブ特性変更機構としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
図9に、上記バルブ特性変更機構の構成を示す。同図9に示すようにバルブ特性変更機構50は、カムシャフト51のカム52と機関バルブ53を直接的に駆動するロッカアーム54との間に介設された変更機構本体55を備えて構成されている。この変更機構本体55は支持パイプ56に揺動可能に配設されており、支持パイプ56の内部には軸方向に移動可能にコントロールシャフト57が挿通されている。
図9に、上記バルブ特性変更機構の構成を示す。同図9に示すようにバルブ特性変更機構50は、カムシャフト51のカム52と機関バルブ53を直接的に駆動するロッカアーム54との間に介設された変更機構本体55を備えて構成されている。この変更機構本体55は支持パイプ56に揺動可能に配設されており、支持パイプ56の内部には軸方向に移動可能にコントロールシャフト57が挿通されている。
一方、変更機構本体55は、支持パイプ56にそれぞれ揺動可能に軸支された揺動アーム58および入力アーム59を備えて構成されている。入力アーム59には、カム52に当接されるローラ60が設けられ、揺動アーム58には、ロッカアーム54に当接されるノーズ部61が設けられている。
なお入力アーム59のローラ60は、ロストモーションスプリング62の付勢力によってカム52に押圧されている。またロッカアーム54は、機関バルブ53のバルブスプリング63によって、揺動アーム58のノーズ部61に押圧されている。
図10に、変更機構本体55およびその周辺部の断面構造を示す。同図10に示すように、変更機構本体55の内部には、スライダギア64が配設されている。スライダギア64は、支持パイプ56に揺動可能かつ軸方向に移動可能に配設されている。またスライダギア64は、コントロールシャフト57に接続されており、同コントロールシャフト57とともに軸方向に移動されるようになっている。こうしたスライダギア64に対して、変更機構本体55の揺動アーム58および入力アーム59は、それぞれ歯すじの傾斜方向の異なるギアを通じて係合されている。
なお支持パイプ56は内燃機関のシリンダヘッドに形成された支持壁65に固定されており、上記変更機構本体55は二つの支持壁65の間に配設されている。各支持壁65と変更機構本体55との間にはそれぞれシム66が介設されており、それらにより上記コントロールシャフト57の軸方向への変更機構本体55の移動が規制されるようになっている。
そのため、コントロールシャフト57がスライダギア64と共に軸方向に移動すると、揺動アーム58および入力アーム59とスライダギア64とが軸方向に相対変位されることになる。このとき、上記のようなギアの歯すじの傾斜方向の差違により、揺動アーム58と入力アーム59とは、支持パイプ56の軸回りにおいて互いに異なる方向に回動されることになる。その結果、図11に示すように、入力アーム59のローラ60と揺動アーム58のノーズ部61との挟み角θが拡大/縮小されるようになる。なお、図11にあって(a)は上記挟み角θが小さくされたときの変更機構本体55の状態を、(b)は同挟み角θが大きくされたときの変更機構本体55の状態をそれぞれ示している。
ここで変更機構本体55は、カム52の押し下げによって一定角度だけ揺動する。このとき、図11から明らかなように、上記挟み角θが大きい場合には(同図(b))、同挟み角θが小さい場合と比較して(同図(a))、ロッカアーム54とノーズ部61の下面とが当接するようになる揺動角範囲が大きくなる。そのため、上記挟み角θが大きくされるほど、カム52の押し下げに対してロッカアーム54が大きく揺動されるようになり、ひいては機関バルブ53が大きく開かれるようになる。すなわち機関バルブ53の最大リフト量や開弁期間が増大されるようになる。
したがってこのバルブ特性変更機構50では、例えば油圧式や電気式等のアクチュエータを用いてコントロールシャフト57の軸方向の移動位置を変化させることで、それに連動して機関バルブ53のバルブ特性を調整することができる。
このようなコントロールシャフト57の軸方向の移動位置に応じて機関バルブ53のバルブ特性を調整するバルブ特性変更機構50では、内燃機関のシリンダヘッド上でのコントロールシャフト57の軸方向における変更機構本体55の組み付け位置に極めて高い精度が必要とされる。これは、そうした組み付け位置の精度が低いと、入力アーム59や揺動アーム58とスライダギア64との軸方向の相対位置関係が所望の関係からずれてしまい、所望のバルブ特性が得られなくなってしまうためである。ちなみに、変更機構本体55の上記コントロールシャフト57の軸方向における組み付け位置決めは、変更機構本体55とシリンダヘッドの支持壁65との間に挿入される上記シム66の厚さ調整を通じて行われるようになっている。
特開2001−263015号公報
ところで内燃機関のシリンダヘッドがアルミニウム系材料によって形成されることが多いのに対して、バルブ特性変更機構50のコントロールシャフト57は鉄系材料によって形成される。アルミニウム系材料の熱膨張係数は鉄系材料の熱膨張係数と比べて大きいために、内燃機関が高温になると、シリンダヘッドの熱膨張量がコントロールシャフト57の熱膨張量と比較して大きくなる。そのように熱膨張量に差が生じると、これがコントロールシャフト57に設けられるスライダギア64とシリンダヘッドに支持される変更機構本体55(揺動アーム58や入力アーム59)との相対位置関係を変化させるようになる。したがってバルブ特性変更機構50では、たとえ製造時において変更機構本体55の組み付け位置を十分に高い精度で調整したとしても、機関温度の変化に伴って前記相対位置関係が変化してしまい、所望のバルブ特性が得られなくなると云える。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱膨張によるバルブ特性の変化を抑制することのできるバルブ特性変更機構の支持構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、シリンダヘッドよりも熱膨張係数の小さい材料により形成されて同シリンダヘッドに対して軸方向に移動可能に配設されるコントロールシャフトと、前記シリンダヘッドに固定されて前記コントロールシャフトの軸方向における位置を調整する作動機構と、同作動機構と離間した位置において前記シリンダヘッドに支持されて前記コントロールシャフトに対する相対位置に応じて機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構本体とを備えるバルブ特性変更機構に適用され、前記変更機構本体の前記軸方向への移動を制限する制限部材が前記変更機構本体の側部と対向するように前記シリンダヘッドに固設されるバルブ特性変更機構の支持構造において、前記変更機構本体と前記制限部材との間に、前記コントロールシャフトよりも熱膨張係数の大きい材料により形成された位置調整部材が介設されることをその要旨とする。
請求項1に記載の発明は、シリンダヘッドよりも熱膨張係数の小さい材料により形成されて同シリンダヘッドに対して軸方向に移動可能に配設されるコントロールシャフトと、前記シリンダヘッドに固定されて前記コントロールシャフトの軸方向における位置を調整する作動機構と、同作動機構と離間した位置において前記シリンダヘッドに支持されて前記コントロールシャフトに対する相対位置に応じて機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構本体とを備えるバルブ特性変更機構に適用され、前記変更機構本体の前記軸方向への移動を制限する制限部材が前記変更機構本体の側部と対向するように前記シリンダヘッドに固設されるバルブ特性変更機構の支持構造において、前記変更機構本体と前記制限部材との間に、前記コントロールシャフトよりも熱膨張係数の大きい材料により形成された位置調整部材が介設されることをその要旨とする。
上記構成によれば、機関温度の上昇に伴って変更機構本体とコントロールシャフトとの相対位置関係が変化した場合に、位置調整部材の熱膨張によって同変更機構本体を、シリンダヘッドに対して上記相対位置関係の変化を抑制する方向に相対移動させることが可能になる。したがって、熱膨張量の差に起因する変更機構本体とコントロールシャフトとの相対移動、ひいてはバルブ特性の変化を抑制することができるようになる。
通常、上記構成では、機関温度が上昇した場合、シリンダヘッドの熱膨張に伴って変更機構本体が作動機構の固定位置から離間する方向に移動する一方、コントロールシャフトの熱膨張に伴って同コントロールシャフトが作動機構との接続部分を支点に伸長する。その際、コントロールシャフトの伸長度合いと比較して変更機構本体の移動度合いが大きいために、同変更機構本体が、コントロールシャフトに対して上記接続部分から離間する方向に相対移動するようになる。
こうした支持構造にあっては、請求項2によるように、前記制限部材を、前記コントロールシャフトと前記作動機構との接続部分から遠い側における前記変更機構本体の側部と対向するように設けることにより、同制限部材と変更機構本体との間に設けられた位置調整部材の熱膨張によって同変更機構本体が上記接続部分に近接する方向に移動されるようになる。したがって、その移動分だけ同変更機構本体の上記接続部分から離間する方向への移動量が低減されるようになり、熱膨張量の差に起因する変更機構本体とコントロールシャフトとの相対移動、ひいてはバルブ特性の変化を抑制することができるようになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、前記変更機構本体は前記機関バルブのバルブスプリングによって前記制限部材に押し付けられる方向に付勢されることをその要旨とする。
上記構成によれば、シリンダヘッドに対する変更機構本体の相対位置が上記制限部材と変更機構本体との位置関係によって定まる支持構造にあって、同位置関係を上記位置調整部材によって変更することができるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、当該バルブ特性変更機構は複数の気筒を有する内燃機関に搭載されるものであって、気筒毎に設けられる前記変更機構本体が共通の前記コントロールシャフトおよび前記作動機構によって作動されるものであり、それら変更機構本体に設けられる前記位置調整部材は前記コントロールシャフトと前記作動機構との接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど熱膨張量が大きく設定されることをその要旨とする。
ここで複数の気筒を有する内燃機関に搭載されて、気筒毎に設けられる変更機構本体が共通のコントロールシャフトおよび作動機構によって作動される構成にあっては、機関温度が上昇した場合に、コントロールシャフトに対する変更機構本体の相対移動量が前記接続部分からの距離が遠い気筒に対応する変更機構本体ほど大きくなるため、気筒間においてバルブ特性にばらつきが生じてしまう。この点、上記構成によれば、熱膨張量の異なる位置調整部材によって、前記接続部分からの距離が遠い気筒に対応する変更機構本体ほど上記相対移動量を低減することができるようになり、気筒間におけるバルブ特性のばらつきを好適に抑制することができるようになる。
なお上記構成は、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体にのみ位置調整部材が設けられる、といった構成を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、前記位置調整部材は、全てのものが同一の材料により形成されて、前記軸方向における断面形状が楔形状をなし、前記接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど同変更機構本体に対する当接面と前記コントロールシャフトの軸心とのなす角度が大きく設定されることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、前記位置調整部材は、全てのものが同一の材料により形成されて、前記軸方向における断面形状が楔形状をなし、前記接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど同変更機構本体に対する当接面と前記コントロールシャフトの軸心とのなす角度が大きく設定されることをその要旨とする。
前記軸方向における断面形状が楔形状に形成される位置調整部材では、上記制限部材と変更機構本体とに挟まれる部分の厚さが同一であっても、同部分の熱膨張量は、位置調整部材の上記変更機構本体に対する当接面とコントロールシャフトの軸心とのなす角度によって異なる。この熱膨張量は具体的には、上記角度が直角である場合に最も大きく、同角度が小さくなるほど小さくなる。
上記構成によれば、そうした上記角度の異なる位置調整部材を設けることにより、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体に対応する位置調整部材ほど熱膨張量を大きく設定することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、前記変更機構本体は、前記位置調整部材との当接部分の前記軸方向における断面形状が曲線をなすように形成されることをその要旨とする。
上記構成によれば、前記角度の異なる位置調整部材が設けられる支持構造にあって、位置調整部材の形状に合わせて各変更機構本体の当接部分の形状を各別に変更せずとも、位置調整部材に対して変更機構本体の角部が当接することを回避することができる。したがって、当接部分に過度に大きい力が作用することによるバルブ特性変更機構の耐久性低下を抑制しつつ、各気筒に同一形状の変更機構本体を設けることが可能になる。
前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体に対応する位置調整部材ほど熱膨張量を大きく設定することは、請求項7によるように、位置調整部材を、全てのものを同一の材料により形成し、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体に対応するものほど同変更機構本体と作動機構とに挟まれる部分を厚く形成する、ことにより実現することができる。
また請求項8によるように、位置調整部材を、全てのものを同一の材料によって平板形状に形成し、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体に対応するものほど厚く形成する、ことによっても、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体に対応する位置調整部材ほど熱膨張量を大きく設定することができる。
なお請求項1〜8のいずれか一項に記載の発明は、請求項9によるように、変更機構本体およびシリンダヘッドの間に、位置調整部材とは別に、変更機構本体の組み付け位置を調整するための調整シムが介設されてなるバルブ特性変更機構の支持構造に適用することができる。
以下、本発明にかかるバルブ特性変更機構の支持構造を具体化した一実施の形態について説明する。
図1に、本実施の形態にかかるバルブ特性変更機構が搭載される内燃機関の平面構造を示す。
図1に、本実施の形態にかかるバルブ特性変更機構が搭載される内燃機関の平面構造を示す。
同図1に示すように、内燃機関10は、複数(本実施の形態では4つ)の気筒11を備えている。内燃機関10のシリンダヘッド12には、機関バルブ13が気筒11毎に設けられている。シリンダヘッド12の機関バルブ13近傍には、カムシャフト14が設けられている。このカムシャフト14には、各気筒11と対応する位置にカム15が設けられている。
カムシャフト14は、上記シリンダヘッド12における各気筒11を挟む位置にそれぞれ形成された複数の支持壁16に回転可能な状態で支持されている。カムシャフト14は、タイミングチェーン17を介してクランクシャフト(図示略)に駆動連結されている。シリンダヘッド12の上記カムシャフト14近傍には、各機関バルブ13のバルブ特性(最大リフト量および開弁期間)を連続的に変更するバルブ特性変更機構20が設けられている。
このバルブ特性変更機構20は、カムシャフト14のトルクを通じて機関バルブ13をリフトさせる変更機構本体30を気筒11毎に備えている。各変更機構本体30は隣り合う支持壁16間にそれぞれ配置されている。
図2に本実施の形態にかかるバルブ特性変更機構20の支持態様を示す。
同図2に示すように、シリンダヘッド12(詳しくは、上記支持壁16)には、中空円筒状の支持パイプ21が固定されている。支持パイプ21の内部には、軸方向に移動可能にコントロールシャフト22が挿通されている。コントロールシャフト22の一端は作動機構23に接続されており、同作動機構23はシリンダヘッド12の端部に固定されている。なお作動機構23はアクチュエータや、同アクチュエータとコントロールシャフト22とを連結するギア機構などにより構成される。そして、この作動機構23の作動制御を通じてコントロールシャフト22の軸方向における位置が調整されるようになっている。なお上記シリンダヘッド12はアルミニウム系の材料によって形成されており、上記コントロールシャフト22は鉄系材料によって形成されている。
同図2に示すように、シリンダヘッド12(詳しくは、上記支持壁16)には、中空円筒状の支持パイプ21が固定されている。支持パイプ21の内部には、軸方向に移動可能にコントロールシャフト22が挿通されている。コントロールシャフト22の一端は作動機構23に接続されており、同作動機構23はシリンダヘッド12の端部に固定されている。なお作動機構23はアクチュエータや、同アクチュエータとコントロールシャフト22とを連結するギア機構などにより構成される。そして、この作動機構23の作動制御を通じてコントロールシャフト22の軸方向における位置が調整されるようになっている。なお上記シリンダヘッド12はアルミニウム系の材料によって形成されており、上記コントロールシャフト22は鉄系材料によって形成されている。
一方、支持パイプ21には、気筒11毎に、それぞれ二つの支持壁16に挟まれるように変更機構本体30が配設されている。変更機構本体30は、支持パイプ21に揺動可能に軸支されている。変更機構本体30とこれを挟持する二つの支持壁16との間には、コントロールシャフト22の軸方向における同変更機構本体30の組み付け位置を調整するための調整シム18がそれぞれ介設されている。
次に図3を併せ参照して、変更機構本体30の構成を説明する。
同図3に示すように変更機構本体30は、入力アーム31、その両側にそれぞれ設けられた二つの揺動アーム32、それら入力アーム31および揺動アーム32の内部に配設されたスライダギア33を備えて構成されている。
同図3に示すように変更機構本体30は、入力アーム31、その両側にそれぞれ設けられた二つの揺動アーム32、それら入力アーム31および揺動アーム32の内部に配設されたスライダギア33を備えて構成されている。
スライダギア33は、揺動可能かつ軸方向に移動可能に上記支持パイプ21に軸支されている。またスライダギア33は、ピン34を介して上記コントロールシャフト22に接続されており、コントロールシャフト22と共に軸方向に移動されるようになっている。スライダギア33の中央部分の外周にはヘリカルスプライン35が形成されている。またスライダギア33の両側部分の外周には、上記ヘリカルスプライン35とは歯すじの傾斜方向の異なるヘリカルスプライン36がそれぞれ形成されている(同図3にはそのうちの片方のみを示す)。
入力アーム31は、スライダギア33の中央部分の外周に形成されたヘリカルスプライン35に外挿されている。入力アーム31の内周にはヘリカルスプライン37が形成されており、上記スライダギア33の中央部分のヘリカルスプライン35に噛み合わされている。また入力アーム31には、前記カムシャフト14のカム15(図1参照)と当接されるローラ38が設けられている。
二つの揺動アーム32は、スライダギア33の両側部分の外周に形成されたヘリカルスプライン36にそれぞれ外挿されている。各揺動アーム32の内周にはヘリカルスプライン39が形成されており、上記スライダギア33の両側部分のヘリカルスプライン36にそれぞれ噛み合わされている。また各揺動アーム32には、その外方に向けてノーズ部32aが突出形成されている。このノーズ部32aの下面は、機関バルブ13を直接的に駆動させるロッカアームに当接されるようになっている。
これら入力アーム31、両揺動アーム32およびスライダギア33は、各ヘリカルスプライン35,36,37,39の噛み合いを通じて、一体となって揺動するようになっている。ちなみに入力アーム31は、ロストモーションスプリング(図示略)によって前記カム15に常時押圧されるようになっており、またロッカアームは、機関バルブ13を閉弁側に付勢するバルブスプリング(図示略)によって上記揺動アーム32のノーズ部32aの下面に常時押圧されるようになっている。
なお各変更機構本体30は、上記バルブスプリングの付勢力によって、変更機構本体30に対応する二つの支持壁16のうちの一方の支持壁16(本実施の形態では、コントロールシャフト22(図1参照)および作動機構23の接続部分から遠い側の支持壁16)に押し付けられる方向に付勢されている。
次に、こうしたバルブ特性変更機構20の作動態様を説明する。
カムシャフト14の回転に応じたカム15の押圧により、入力アーム31のローラ38が押し下げられると、変更機構本体30を構成する入力アーム31、両揺動アーム32およびスライダギア33は一体となって下方へと揺動されるようになる。この下方への揺動に応じて揺動アーム32のノーズ部32aは、ロッカアームを押圧してこれを押し下げることで、機関バルブ13を開かせる。一方、カム15の押圧が無くなると、ロストモーションスプリングの付勢力により、ローラ38とカム15との当接を保持するように、入力アーム31、両揺動アーム32およびスライダギア33は一体となって上方に揺動されるようになる。これにより、ノーズ部32aのロッカアームへの押圧も無くなり、機関バルブ13はバルブスプリングの付勢力により、閉じられるようになる。
カムシャフト14の回転に応じたカム15の押圧により、入力アーム31のローラ38が押し下げられると、変更機構本体30を構成する入力アーム31、両揺動アーム32およびスライダギア33は一体となって下方へと揺動されるようになる。この下方への揺動に応じて揺動アーム32のノーズ部32aは、ロッカアームを押圧してこれを押し下げることで、機関バルブ13を開かせる。一方、カム15の押圧が無くなると、ロストモーションスプリングの付勢力により、ローラ38とカム15との当接を保持するように、入力アーム31、両揺動アーム32およびスライダギア33は一体となって上方に揺動されるようになる。これにより、ノーズ部32aのロッカアームへの押圧も無くなり、機関バルブ13はバルブスプリングの付勢力により、閉じられるようになる。
さて作動機構23の作動によってコントロールシャフト22が軸方向に移動されると、各気筒11に対応する変更機構本体30のスライダギア33がコントロールシャフト22と共に軸方向に移動されるようになる。このとき、入力アーム31および両揺動アーム32は、それらの両側に配設された支持壁16および調整シム18によって上記コントロールシャフト22の軸方向への移動が制限されていることから、各ヘリカルスプライン35,36,37,39の噛み合いを通じて支持パイプ21の軸回りに回動されることとなる。そしてこのときの入力アーム31は、ヘリカルスプライン35,37とヘリカルスプライン36,39との歯すじの傾斜方向の違いのため、両揺動アーム32とは反対方向に回動されることになる。これにより上記カム15に当接されるローラ38とロッカアームに当接されるノーズ部32aとの、支持パイプ21の軸回りにおける挟み角が変化するようになる。
こうしてローラ38とノーズ部32aとの間の挟み角が変化すると、上記ロッカアームとノーズ部32aの下面とが当接するようになる揺動角範囲が変化して、ノーズ部32aによるロッカアームの押し下げ態様(押し下げ量や押し下げ期間)が変化し、ひいては機関バルブ13のバルブ特性(最大リフト量や開弁期間)が変化することになる。このように本実施形態のバルブ特性変更機構20は、コントロールシャフト22に対する変更機構本体30の相対位置に応じて機関バルブ13のバルブ特性を調整するように構成されている。
ここで内燃機関10の運転に伴ってその温度が上昇すると、変更機構本体30が、シリンダヘッド12の熱膨張に伴って作動機構23の固定位置から離間する方向に移動するようになる。その一方で、コントロールシャフト22が、その熱膨張に伴って作動機構23との接続部分を支点に伸長するようになる。
本実施の形態にあっては、変更機構本体30がシリンダヘッド12の上記作動機構23と離間した位置に固定されており、同シリンダヘッド12が上記コントロールシャフト22の形成材料(鉄系材料)よりも熱膨張係数の大きい材料(アルミニウム系材料)によって形成されている。そのため機関温度が上昇した際に、コントロールシャフト22の伸長度合いと比較して変更機構本体30の移動度合いが大きくなり、同変更機構本体30が、コントロールシャフト22に対して上記接続部分から離間する方向に相対移動するようになる。そして、このようにコントロールシャフト22と変更機構本体30との相対位置関係が変化すると、機関バルブ13のバルブ特性が不要に変化し、所望のバルブ特性が得られなくなってしまう。
この点をふまえ、本実施の形態にかかるバルブ特性変更機構20にあっては、その変更機構本体30を挟み込むように設けられる二つの支持壁16のうち、コントロールシャフト22および作動機構23の接続部分から遠い側の支持壁16と変更機構本体30との間に、位置調整部材40を介設するようにしている。なお同接続部分から遠い側の支持壁16は、前述のように、バルブスプリングの付勢力によって変更機構本体30が押し付けられる側の支持壁16である。また本実施の形態では、上記接続部分から遠い側の支持壁16が、変更機構本体の側部と対向するようにシリンダヘッドに固設されて同変更機構本体の前記軸方向への移動を制限する制限部材として機能する。
上記位置調整部材40は、コントロールシャフト22よりも熱膨張係数の大きい材料(具体的には、アルミニウム系材料)により形成されている。
また上記位置調整部材40は、図4(a)に示すように円環形状に形成され、さらには図4(b)に示すように径方向外方に向けて徐々に薄くなる形状、言い換えれば、上記コントロールシャフト22の軸方向における断面が楔形状となる形状に形成されている。そして位置調整部材40は、図5に示すように、その径方向外方の頂角が調整シム18と変更機構本体30との間隙に対して上記コントロールシャフト22側から、いわゆる楔として打ち込まれるように配設されている。なお図5では、理解を容易にするために、支持パイプ21と揺動アーム32との間隙を誇張して示している。
また上記位置調整部材40は、図4(a)に示すように円環形状に形成され、さらには図4(b)に示すように径方向外方に向けて徐々に薄くなる形状、言い換えれば、上記コントロールシャフト22の軸方向における断面が楔形状となる形状に形成されている。そして位置調整部材40は、図5に示すように、その径方向外方の頂角が調整シム18と変更機構本体30との間隙に対して上記コントロールシャフト22側から、いわゆる楔として打ち込まれるように配設されている。なお図5では、理解を容易にするために、支持パイプ21と揺動アーム32との間隙を誇張して示している。
こうした位置調整部材40を設けることにより、機関温度が上昇した際に、同位置調整部材40の熱膨張によって変更機構本体30が上記接続部分に近接する方向に移動されるようになるために、その移動分だけ変更機構本体30の上記接続部分から離間する方向への移動量が低減されるようになる。そして、これによって熱膨張量の差に起因するコントロールシャフト22と変更機構本体30との相対移動が抑制されるようになる。
ちなみにバルブ特性変更機構20にあっては、入力アーム31や揺動アーム32を円滑に揺動させるために、調整シム18と揺動アーム32との間や、入力アーム31と揺動アーム32との間に、若干の間隙が設けられている。また本実施の形態では、変更機構本体30がバルブスプリングの付勢力によって調整シム18に押圧されているために、シリンダヘッド12に対する変更機構本体30の相対位置が上記接続部分から遠い側の支持壁16と変更機構本体30との位置関係によって定まる構造になっている。そして各変更機構本体30は、位置調整部材40の熱膨張に伴って、上記各間隙(主に上記接続部分に近い側の支持壁16に対応する調整シム18と揺動アーム32との間隙)を狭くするように移動される。
また本実施の形態にかかるバルブ特性変更機構20にあっては、気筒11毎に設けられる変更機構本体30が共通のコントロールシャフト22および作動機構23によって作動される。そのため機関温度が上昇した場合に、前記接続部分からの距離が遠い気筒11に対応する変更機構本体30ほどコントロールシャフト22に対する同変更機構本体30の相対移動量が大きくなり、これに起因して気筒11間において機関バルブ13のバルブ特性にばらつきが生じてしまう。
こうした実情をふまえ、本実施の形態では、各変更機構本体30に形状の異なる位置調整部材40を設けるようにしている。
具体的には図6に示すように、位置調整部材40として、変更機構本体30に対する当接面40aと内周面40b(詳しくは、コントロールシャフト22の軸心)とのなす角度の異なる四種類のもの((イ),(ロ),(ハ),(ニ))が用いられる。また、それら位置調整部材40としては、その温度が比較的低いとき(例えば常温であるとき、或いは機関低負荷運転時の温度に相当する温度になったとき)における変更機構本体30と調整シム18とに挟まれる部分の厚さの等しいものが用いられる。そして図7に示すように、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど、上記角度の大きい位置調整部材40が設けられる。なお図7では、理解を容易にするために、支持パイプ21と揺動アーム32との間隙を誇張して示している。
具体的には図6に示すように、位置調整部材40として、変更機構本体30に対する当接面40aと内周面40b(詳しくは、コントロールシャフト22の軸心)とのなす角度の異なる四種類のもの((イ),(ロ),(ハ),(ニ))が用いられる。また、それら位置調整部材40としては、その温度が比較的低いとき(例えば常温であるとき、或いは機関低負荷運転時の温度に相当する温度になったとき)における変更機構本体30と調整シム18とに挟まれる部分の厚さの等しいものが用いられる。そして図7に示すように、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど、上記角度の大きい位置調整部材40が設けられる。なお図7では、理解を容易にするために、支持パイプ21と揺動アーム32との間隙を誇張して示している。
ここで、各位置調整部材40の上記調整シム18と変更機構本体30とに挟まれる部分の厚さが同一であっても、同部分の熱膨張量は、位置調整部材40の当接面40aとコントロールシャフト22の軸心とのなす角度に応じて異なったものとなる。同熱膨張量は具体的には、上記角度が直角である場合に最も大きく、同角度が小さいものほど小さい。
本実施の形態では、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30に対応する位置調整部材40ほど、上記角度の大きい位置調整部材40が設けられているため、上記支持壁16(詳しくは調整シム18)と同変更機構本体30とに挟まれる部分の熱膨張量が大きくなる。そのため前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど、すなわち上記コントロールシャフト22に対する相対移動量が大きい変更機構本体30ほど同相対移動量が大きく低減されるようになり、気筒11間における機関バルブ13のバルブ特性のばらつきが抑制されるようになる。
また本実施の形態では、各位置調整部材40として、その温度が比較的低いときにおける上記調整シム18と変更機構本体30とに挟まれる部分の厚さの等しいものが設けられる。そのため各気筒11に対応する変更機構本体30と調整シム18との間隙は、機関温度が低いときにはほぼ等しくなる。したがって変更機構本体30毎に形状の異なる位置調整部材40が設けられるとはいえ、それら変更機構本体30や調整シム18として共通のものを用いることができ、また支持壁16の間隔を同一にすることができる。
一方、図7に示すように、各変更機構本体30は、その上記位置調整部材40との当接部分における断面であって上記コントロールシャフト22の軸方向における断面が曲線になる形状に形成されている。
これにより、位置調整部材40として前記角度の異なる四種類のものが設けられるとはいえ、それら位置調整部材40の形状に合わせて各変更機構本体30の当接部分の形状を各別に変更せずとも、各変更機構本体30の角部が位置調整部材40に当接することがなくなる。したがって変更機構本体30と位置調整部材40との当接部分に過度に大きい力が作用することが抑制されて、バルブ特性変更機構20の耐久性低下が抑制されるようになる。しかも、そうした効果を確保しつつ、各気筒11に同一形状の変更機構本体30を設けることができるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)変更機構本体30を挟み込むように設けられる二つの支持壁16のうち、コントロールシャフト22および作動機構23の接続部分から遠い側の支持壁16と変更機構本体30との間に、コントロールシャフト22よりも熱膨張係数の大きい材料によって形成された位置調整部材40を介設するようにした。そのため、位置調整部材40の熱膨張によって変更機構本体30が上記接続部分に近接する方向に移動されるようになり、その移動分だけ同変更機構本体30の上記接続部分から離間する方向への移動量が低減されるようになる。したがって、熱膨張量の差に起因するコントロールシャフト22と変更機構本体30との相対移動、ひいては機関バルブ13のバルブ特性の変化を抑制することができるようになる。
(1)変更機構本体30を挟み込むように設けられる二つの支持壁16のうち、コントロールシャフト22および作動機構23の接続部分から遠い側の支持壁16と変更機構本体30との間に、コントロールシャフト22よりも熱膨張係数の大きい材料によって形成された位置調整部材40を介設するようにした。そのため、位置調整部材40の熱膨張によって変更機構本体30が上記接続部分に近接する方向に移動されるようになり、その移動分だけ同変更機構本体30の上記接続部分から離間する方向への移動量が低減されるようになる。したがって、熱膨張量の差に起因するコントロールシャフト22と変更機構本体30との相対移動、ひいては機関バルブ13のバルブ特性の変化を抑制することができるようになる。
(2)また上記接続部分から遠い側の支持壁16は前記バルブスプリングによって変更機構本体30が押し付けられている側の支持壁16である。そのため、シリンダヘッド12に対する変更機構本体30の相対位置が上記接続部分から遠い側の支持壁16と変更機構本体30との位置関係によって定まる構造にあって、同位置関係を位置調整部材40によって変更することができるようになる。
(3)各位置調整部材40として、コントロールシャフト22の軸方向における断面形状が楔形状をなすものであって、変更機構本体30に対する当接面40aと同コントロールシャフト22の軸心とのなす角度が異なる四種類のものを用い、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど上記角度の大きい位置調整部材40を設けるようにした。そのため、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど、コントロールシャフト22に対する同変更機構本体30の相対移動量を低減することができるようになり、気筒11間におけるバルブ特性のばらつきを好適に抑制することができるようになる。
(4)各変更機構本体30を、その上記位置調整部材40との当接部分における断面であってコントロールシャフト22の軸方向における断面が曲線になる形状に形成するようにした。そのため、変更機構本体30と位置調整部材40との当接部分に過度に大きい力が作用することによるバルブ特性変更機構20の耐久性低下を回避しつつ、各気筒11に同一形状の変更機構本体30を設けることができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・変更機構本体30および位置調整部材40の当接部分に過度に大きい力が作用することがないのであれば、各変更機構本体30を、上記位置調整部材40との当接部分における断面であってコントロールシャフト22の軸方向における断面が曲線になる形状に形成する必要はない。
・変更機構本体30および位置調整部材40の当接部分に過度に大きい力が作用することがないのであれば、各変更機構本体30を、上記位置調整部材40との当接部分における断面であってコントロールシャフト22の軸方向における断面が曲線になる形状に形成する必要はない。
・各位置調整部材40として、調整シム18と変更機構本体30とに挟まれる部分の厚さの異なるものを設けるようにしてもよい。同構成によれば、前記角度のみ異なる位置調整部材が設けられる構成と比べて、機関温度が上昇した場合における各変更機構本体30の移動量を高い自由度をもって調整することができるようになる。
・位置調整部材40に代えて、調整シム18と変更機構本体30とに挟まれる部分の厚さが異なるものであって前記角度が同一であるものを設けるようにしてもよい。また位置調整部材40に代えて、図8に示すように、平板形状に形成された位置調整部材40’を設けるようにしてもよい。同構成にあっては、位置調整部材40’として、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30ほど厚く形成されたものを設けるようにすればよい。これら構成にあっても、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30に対応する位置調整部材ほど、上記調整シム18と変更機構本体30とに挟まれる部分の熱膨張量を大きく設定することができる。
・各位置調整部材を同一の材料によって形成することに限らず、熱膨張係数の異なる二種類以上の材料によって形成するようにしてもよい。同構成によれば、前記角度や厚さを異ならせることに加えて、形成材料を異ならせることによっても、位置調整部材の熱膨張量を調整することができるようになり、より高い自由度をもって各変更機構本体30の移動量を調整することができるようになる。
また同構成にあっては、各位置調整部材として、前記角度や厚さの異なるものを設ける必要はない。例えば各位置調整部材として、熱膨張係数の異なる材料によって同一形状に形成された四種類のものを設けることなども可能である。
要は、上記角度や厚さ、並びに形成材料を適宜変更することによって形成された熱膨張量の異なる二種類以上の位置調整部材を用い、前記接続部分からの距離が遠い変更機構本体30に対応する位置調整部材ほど熱膨張量の大きいものを設けるようにすればよい。
・前記接続部分からの距離が最も近い変更機構本体30に対応する位置調整部材を省略して、或いは接続部分からの距離が近い側の複数の変更機構本体30に対応する位置調整部材を省略して、接続部分からの距離が遠い変更機構本体30にのみ位置調整部材を設けるようにしてもよい。同構成によっても、各変更機構本体30のうちの位置調整部材が設けられたものについてはその上記コントロールシャフト22に対する相対移動量を低減することができる。また、複数の気筒11に対応する変更機構本体30の中でも前記相対移動量の大きい変更機構本体30の相対移動量を低減することができるため、気筒11間におけるバルブ特性のばらつきについてもその低減を図ることができる。
・前記各ヘリカルスプライン35,36,37,39の設定態様によっては、機関温度の上昇に伴って変更機構本体30がシリンダヘッド12に対して前記接続部分に近づく側に相対移動するようにもなる。そうした構成にあっては、位置調整部材40を、前記続部分に近い側の支持壁16と変更機構本体30との間に介設するようにしてもよい。また機関温度の上昇時において変更機構本体30が相対移動する側の支持壁16とバルブスプリングによって変更機構本体30が押し付けられる側の支持壁16とが一致しない構成にあっては、同押し付けられる側の支持壁16と変更機構本体との間に位置調整部材40を設ける必要はない。要は、機関温度の上昇に伴って変更機構本体30とコントロールシャフト22との相対位置関係が変化する場合に、その変化を抑制する方向に変更機構本体30を相対移動させることができるように、変更機構本体30に対応する両支持壁16のうちの一方と同変更機構本体30との間に位置調整部材40を介設するようにすればよい。
・本発明は、複数の気筒を備えた内燃機関に限らず、単気筒の内燃機関に適用することもできる。
10…内燃機関、11…気筒、12…シリンダヘッド、13…機関バルブ、14…カムシャフト、15…カム、16…支持壁、17…タイミングチェーン、18…調整シム、20,50…バルブ特性変更機構、21…支持パイプ、22…コントロールシャフト、23…作動機構、30…変更機構本体、31…入力アーム、32…揺動アーム、32a…ノーズ部、33…スライダギア、34…ピン、35,36,37,39…ヘリカルスプライン、38…ローラ、40…位置調整部材、40a…当接面、40b…内周面。
Claims (9)
- シリンダヘッドよりも熱膨張係数の小さい材料により形成されて同シリンダヘッドに対して軸方向に移動可能に配設されるコントロールシャフトと、前記シリンダヘッドに固定されて前記コントロールシャフトの軸方向における位置を調整する作動機構と、同作動機構と離間した位置において前記シリンダヘッドに支持されて前記コントロールシャフトに対する相対位置に応じて機関バルブのバルブ特性を変更する変更機構本体とを備えるバルブ特性変更機構に適用され、前記変更機構本体の前記軸方向への移動を制限する制限部材が前記変更機構本体の側部と対向するように前記シリンダヘッドに固設されるバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記変更機構本体と前記制限部材との間に、前記コントロールシャフトよりも熱膨張係数の大きい材料により形成された位置調整部材が介設される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項1に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記制限部材は、前記コントロールシャフトと前記作動機構との接続部分から遠い側における前記変更機構本体の側部と対向するように設けられる
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項1または2に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記変更機構本体は前記機関バルブのバルブスプリングによって前記制限部材に押し付けられる方向に付勢される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
当該バルブ特性変更機構は複数の気筒を有する内燃機関に搭載されるものであって、気筒毎に設けられる前記変更機構本体が共通の前記コントロールシャフトおよび前記作動機構によって作動されるものであり、それら変更機構本体に設けられる前記位置調整部材は前記コントロールシャフトと前記作動機構との接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど熱膨張量が大きく設定される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項4に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記位置調整部材は、全てのものが同一の材料により形成されて、前記軸方向における断面形状が楔形状をなし、前記接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど同変更機構本体に対する当接面と前記コントロールシャフトの軸心とのなす角度が大きく設定される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項5に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記変更機構本体は、前記位置調整部材との当接部分の前記軸方向における断面形状が曲線をなすように形成される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項4に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記位置調整部材は、全てのものが同一の材料により形成され、前記接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど同変更機構本体と作動機構とに挟まれる部分が厚く形成される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項7に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記位置調整部材は、平板形状に形成され、前記接続部分からの距離が遠い前記変更機構本体に対応するものほど厚く形成される
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のバルブ特性変更機構の支持構造において、
前記変更機構本体と前記制限部材との間に、前記位置調整部材とは別に、前記変更機構本体の組み付け位置を調整するための調整シムが介設されてなる
ことを特徴とするバルブ特性変更機構の支持構造。
Priority Applications (1)
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JP2005268353A JP2007077907A (ja) | 2005-09-15 | 2005-09-15 | バルブ特性変更機構の支持構造 |
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