JP2007077870A - 燃料改質方法及び燃料改質装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料と水とを超臨界あるいは亜臨界条件で触媒に接触させて燃料改質するに際して、内燃機関の燃焼改善に好ましい生成物の選択率を高めつつ、内燃機関の燃費改善に好ましくない生成物の生成を抑制することができる燃料改質方法及び燃料改質装置を提供する。
【解決手段】内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件、又はそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件、又は超臨界状態で触媒に接触させて両者を反応させるに際し、上記燃料及び水の一方又は両方が触媒と接触する時間を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関用燃料を改質する燃料改質システムに関わり、さらに詳細には超臨界状態または亜臨界状態で燃料と水を反応させることによって、燃料を改質する燃料改質方法及び装置に関するものである。
近年、二酸化炭素排出抑制の観点から自動車の燃費改善が精力的に行なわれている。
これらは車両重量の軽量化はもちろんのこと、吸気制御による希薄燃焼化、高オクタン価燃料利用による高圧縮比化、燃料改質による燃焼改善など、多様な技術により達成されている。
これらのうち、燃料改質による燃焼改善技術については、近年になって超臨界状態を利用することによる小型で車載可能な燃料改質システムとして、提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2002−161827 特表2002−519566
上記特許文献1には、液体燃料に比混合流体(水、二酸化炭素、水素、アルコールなど)が混合された混合燃料を燃料噴射弁内で当該混合燃料中の被混合流体のみが超臨界状態となるようにして、これを燃料噴射弁から噴射するようにした内燃機関の燃料供給装置が記載されている。これは、基本的に噴射改善であるが、被混合流体と液体燃料を反応させることによって、改質が可能とされている。
また、上記特許文献2おいては、非対称ミラーサイクルに水と燃料の超臨界混合物を組み合せたものであって、これによって部分的に水素と一酸化炭素に変換すると共に、燃料を軽質化し、水素の着火性を利用して有効セタン価を向上させるものである。
一般に超臨界状態で燃料改質を行う場合、高温による反応分子の活性化、高圧条件での反応分子の密度上昇、等により、その反応速度は著しく向上することから、この点において上記の特許文献1や特許文献2に記載のシステムは高性能であると言える。
しかしながら、超臨界状態での反応は、その素過程も速いため多段階で進行する反応過程の場合に、中間生成物を得ることは困難であるという問題点があった。
例えば、炭化水素と水を超臨界状態で単純に反応させ水素や一酸化炭素、あるいは含酸素化合物などを得ようとしても、これらはいずれも中間生成物であるため、逐次反応の結果、最終生成物であるメタンや二酸化炭素まで変換されてしまう。
内燃機関中における燃焼過程において、メタンは発熱量も大きく火炎伝播の点からも燃焼改善に対して、有利と言えなくはないものの、二酸化炭素生成を伴うことを考慮すると、最終的な燃費の悪化につながってしまうため好ましくない。
従って、超臨界状態や亜臨界状態で単純に燃料改質反応を行っても、内燃機関の燃焼改善を行うことは困難であると言える。
本発明は、内燃機関に供給する燃料を水と共に、超臨界条件あるいは亜臨界条件で触媒に接触させて反応させる燃料改質技術における上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、多段階で進行する改質反応の中間生成物の選択率を高め、内燃機関の燃焼改善に好ましい生成物の選択率を高めつつ、内燃機関の燃費改善に好ましくない生成物の生成を抑制することができる燃料改質方法及び燃料改質装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を繰り返した結果、例えば燃料及び水の一方又は両方の流速や流路を変化させて、上記燃料及び水の一方又は両方の触媒との接触時間を制御することによって生成物を変化させることができ、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の燃料改質方法は、内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件、又はそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件、又は超臨界状態で触媒に接触させて両者を反応させるに際し、上記燃料及び水の一方又は両方が触媒と接触する時間を制御するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の燃料改質装置は、本発明の上記燃料改質方法を実施するのに好適に用いることができ、内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件、又はそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件、又は超臨界状態で触媒に接触させて両者を反応させる燃料改質装置において、燃料及び水の一方又は両方の触媒との接触時間の制御手段を上記燃料及び水の一方又は両方の流路あるいはポンプに備えていることを特徴としている。
反応速度が速い超臨界あるいは亜臨界反応においては、基質の供給速度が遅い場合には、逐次反応が進行する一方、供給速度を早くすることによって逐次反応が抑制され、中間生成物が得られる。
本発明によれば、このように反応が逐次的に進行することを利用し、燃料及び水の一方又は両方が触媒と接触する時間が短くなるように制御することによって含酸素化合物を生成させることができ、上記接触時間が長くなるように制御することによってガス状炭化水素を生成させることができる。
以下、本発明の燃料改質方法及び装置について、さらに詳細かつ具体的に説明する。
本発明の燃料改質方法は、超臨界あるいは亜臨界状態において燃料と水とを反応させるに際して、燃料及び/又は水、すなわち燃料及び水の少なくとも一方の触媒との接触時間を制御することによって、反応生成物を変化させるようになすものであるが、具体的な温度及び圧力条件としては、必ずしも燃料と水の両方が超臨界状態にあることの必要はなく、例えば、燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件、具体的には水の臨界温度である374℃を超えた温度(燃料の臨界温度はこれよりも低い)で触媒に接触させることによって反応させることができる。
すなわち、このような臨界温度374℃を超えた条件では、水も燃料も液化することはなく、分子間力によって互いに凝縮することがないため、分子はそれぞれ単独あるいはクラスタを形成した状態で存在する。したがって、液体中の分子に比べ反応しやすい状態にあるため、臨界温度を超えた条件では素反応の速度が高速化する。
しかしながら、どんな反応でも単純に高速化すればよいというわけではなく、多段階の反応からなる燃料改質のような反応を行う場合において中間生成物を得ようとする場合には、高速化は必ずしも望ましくない。
触媒を用いる場合、超臨界状態あるいは亜臨界状態では吸着過程拡散律速になっている場合には中間生成物はまず得られない。超臨界状態又は亜臨界状態での反応過程では、多段階反応に含まれる素過程のいずれも反応速度が高くなっているため、生成した中間生成物も高速に消費されてしまうからである。
燃料改質反応で求められる生成物としては水素や一酸化炭素や含酸素化合物等が挙げられるが、これらはいずれも中間生成物であって、超臨界状態や亜臨界状態で反応させる場合通常得られにくい。これらを得ようとする場合、燃料及びまたは水と触媒が接触する時間を制御すること、中間生成物が得やすい触媒設計を行うことが重要となる。
また、燃料と水とをそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件で、触媒に接触させることによって反応させることもできる。
このとき、温度及び圧力条件は臨界点を越えているが、燃料と水の比率次第で必ずしも両者が超臨界状態にある必要はない。
臨界圧力は、物質が臨界温度に達したときの蒸気圧に相当し、臨界温度と臨界圧力を超えた条件では物質は超臨界状態にあり、密度で比較すると気体と液体の中間にある。臨界圧力以下の状態では高圧ガスに近い状態にあるが、臨界圧力以上の場合密度が気体に比べ大きくなる。そのため接触頻度が増すことで反応速度の増加が起こり得る。
また、臨界温度以上であれば、物質は分子同士が凝縮して液化することがないため、分子状態あるいはクラスタ状態で存在することになり、反応性が損なわれることはない。
この状態で触媒に接触させることによってい反応速度を維持できるが、前記の多段階の反応においてはやはり中間生成物を得ることは困難になる。
そこで、燃料及び/又は水と触媒が接触する時間を制御することにより、高い反応速度と中間生成物への選択性を両立することが可能となる。
このとき、燃料が超えるべき臨界圧力は、燃料の組成により異なるので一概に言えないが、ガソリンなどの炭素数が8前後の組成の場合には3MPa、より望ましくは4MPa以上であり、ディーゼル軽油など炭素数が12〜18の組成の場合では2MPa、より望ましくは4MPa以上である。一方、水が超えるべき臨界圧力は22.1MPaである。
さらに、本発明の燃料改質方法においては、燃料と水とを超臨界状態で触媒に接触させることによって反応させることができる。
燃料及び水が共に超臨界状態にある場合、燃料と水とが共に反応しやすい状態にあり、しかも高い密度を持っている状態にある。そのため燃料もしくは水のいずれかの分子同士が凝縮して液化するようなことがなく、反応しやすい状態にあるため、反応の速度は高速化する。このとき燃料及び水の少なくとも一方が触媒に接触する時間を制御することにより、高い反応速度と中間生成物への選択性を両立することが可能となる。
本発明の燃料改質方法において、燃料及び/又は水が触媒と接触する時間を制御する具体的な方法としては、例えば、燃料及び/又は水の流速を変化させる方法を採用することができる。すなわち、燃料及び水を流入させる一定体積の反応容器内に、一定量の触媒を充填し、燃料及び水の流速を共に変化させたり、燃料及び水の一方の流速を変化させることなく一定に保持した状態で他方の流速を変化させたりすることによって、燃料及び/又は水が触媒に接触する時間が変化し、触媒との接触時間を制御することができる。
また、燃料及び/又は水の流路を変化させることによっても、触媒との接触時間を制御することができる。
例えば、複数の触媒層と、それぞれの触媒層をバイパスする流路と、これら流路を切換える弁を使用し、これらの触媒層とバイパス流路と切換え弁のユニットを直列に接続する場合は、それぞれの切換え弁により触媒層を通す回数を制御することによって、燃料及び/又は水と触媒とが接触する時間を変化させることができる。
すなわち、接触する時間を長くするにはより多くの触媒層を通過するように切換え弁を変更し、逆に接触する時間を短くするにはより多くのバイパス流路を通過するように切換え弁を変更する。この方法は、燃料及び/又は水の供給量に制限があり、自由に変更できない場合などに有効である。また触媒層を小さくする必要がある場合にも好ましく用いることができる。
また、並列に接続する場合は、燃料及び/又は水の供給ラインから各ストップ弁を介して複数の触媒層へ接続し、これら各ストップ弁のうち、開状態の弁の数を制御することにより燃料及び/又は水と触媒とが接触する時間を変化させることができる。
すなわち、接触する時間を長くするには多くの触媒層を通過するように多くのストップ弁を開き、逆に接触する時間を短くするにはより少ない触媒層を通過するように多くのストップ弁を閉じる。この方法は、燃料及び/又は水の供給量が固定されている場合に好適に用いることができる。
さらに、燃料及び/又は水の供給圧力を変化させることによっても、触媒との接触時間を制御することができる。
すなわち、燃料及び/又は水と触媒が接触する時間を短くするには、燃料及び/又は水の供給ラインの圧力を触媒層後段の圧力に比べて高く保ち、逆に接触時間を短くするには、燃料及び/又は水の供給ラインの圧力を触媒層後段の圧力に比べて僅かに高い程度に保つようにする。
そして、触媒との接触時間を制御するためには、燃料及び/又は水の供給をパルス状に行い、供給及び停止時間の比率(デューティ比)を変化させてもよい。
なお、流路や供給−停止時間比が変化することによって、圧力の変動を伴う場合において、改質燃料を連続的に取出す必要がある時には、後段にバッファとして機能する空間部を形成する容器を設けることが望ましい。
本発明の燃料改質装置は、超臨界あるいは亜臨界状態において燃料と水とを反応させるための装置であって、上記燃料改質方法を実施するのに好適に用いられ、上記したように燃料及び/又は水の触媒との接触時間の制御手段を燃料及び/又は水の流路あるいはポンプに備えたものである。
このような燃料改質装置の具体的な構成としては、燃料を貯蔵するための燃料タンク、この燃料タンクから燃料を取り出すための燃料配管、この燃料を昇圧するための燃料昇圧手段、燃料の流量を調整するための燃料流量調整手段、燃料を昇温するための燃料昇温手段、これら昇圧手段及び昇温手段により昇圧及び昇圧された燃料を導くための燃料用耐圧配管と共に、水を貯蔵するための水タンク、この水タンクから水を取り出すための水配管、この水を昇圧するための水昇圧手段、水の流量を調整するための水流量調整手段、水を昇温する水昇温手段、これら昇圧手段及び昇温手段により昇温及び昇圧された水を導くための水用耐圧配管を備え、さらに昇圧及び昇温された燃料及び水を反応させる反応容器と、この反応容器内に配設された触媒を有するものとすることができる。
すなわち、燃料流量調整手段及び水流量調整手段によって、燃料及び/又は水の流量を調整し、燃料及び/又は水の触媒との接触時間を制御することができ、簡便な構成でありながら、生成物分布を制御することが可能となる。なお、当該装置は、全体の流速を変化させて良い場合のみ適用が可能である。
また、他の具体的構成としては、燃料タンク、燃料配管、燃料昇圧手段、燃料昇温手段、燃料用耐圧配管、水タンク、水配管、水昇圧手段、水昇温手段及び水用耐圧配管を同様に備えると共に、両昇圧手段及び昇温手段によりそれぞれ昇圧・昇温された燃料及び水を合流させる耐熱合流配管と、内部に触媒が配設された複数の反応容器と、上記耐熱合流配管と各反応容器を接続する複数の耐熱分岐配管と、この耐熱分岐配管に設けられ、反応容器への燃料及び水の供給及び停止を行う切替弁を有するものとすることができる。
すなわち、上記構成の燃料改質装置においては、耐熱分岐配管に設けた弁の選択的な切り替えによって、燃料及び/又は水の触媒との接触時間を制御することができ、流路が複雑になるものの、装置全体に供給される燃料あるいは装置全体から取り出す燃料の流量が規定されている場合にも、生成物分布を制御することが可能となる。
なお、改質燃料を連続的に取り出したい場合には、後段にバッファとなる容器を設けることが望ましい。
そして、本発明の燃料改質装置におけるさらに他の具体的構成としては、同様に、燃料タンク、燃料配管、燃料昇圧手段、燃料昇温手段、燃料用耐圧配管、水タンク、水配管、水昇圧手段、水昇温手段、水用耐圧配管、耐熱合流配管、内部に触媒が配設された反応容器を有すると共に、上記耐熱合流配管に設けられ、反応容器への燃料及び水の供給及び停止を行う切替弁を備えたものとすることができる。
当該燃料改質装置においては、耐熱合流配管に設けられた弁の開閉制御によって、燃料及び水の供給時間と停止時間の比率を変化させ、もって触媒との接触時間を制御することができ、圧力変動が発生するものの、流路が単純で、しかも装置全体に供給される燃料流量、あるいは装置全体から取り出す燃料流量が規定されている場合においても、生成物分布を制御することが可能となる。
なお、当該燃料改質装置においては、上記弁の前段には所定の圧力が必要であることや、臨界圧はその圧力を十分超えていること、開弁時間が長いことを考慮して、圧力だめとなる容器を設けることが望ましい。
上記各燃料改質装置における反応容器内に配設する改質触媒としては、ロジウム(Rh)、ニッケル(Ni)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)又はアルミニウム(Al)、あるいはこれらを任意に組合わせた金属を用いることができる。
以下に、本発明を実施例に基づいて、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の燃料改質装置の基本構造を示す概略図であって、図に示す供給機構は、図示しない燃料タンクに貯蔵された燃料Fを取り出すための燃料配管11と、この燃料Fを昇圧するための高圧燃料ポンプ12(燃料昇圧手段)と、昇圧された燃料Fを昇温するための予熱ヒーター13(燃料昇温手段)と、昇圧及び昇圧された燃料Fを導く燃料用耐圧配管14と、燃料Fの流量を調整するための弁15(燃料流量調整手段)を備える一方、図示しない水タンクに貯蔵された水Wを取り出すための水配管21と、この水Wを昇圧するための高圧水ポンプ22(水昇圧手段)と、昇圧された水Wを昇温するための予熱ヒーター23(水昇温手段)と、昇圧及び昇圧された水Wを導く水用耐圧配管24と、水Wの流量を調整するための弁25(水流量調整手段)を備えている。
すなわち、燃料タンクに蓄積された燃料Fは、高圧燃料ポンプ12により昇圧されて送液され、予熱ヒーター13及び弁15を経て、合流部30にて水Wと合流する。
一方、水タンクに蓄積された水Wは高圧水ポンプ22により昇圧されて送液され、昇圧された水Wは予熱ヒーター23及び弁25を経て、合流部30にて燃料Fと合流する。
合流した燃料F及び水Wは、加熱ヒーター31により更に昇温され、内部に触媒が配設された反応容器を備えた反応部32へ供給されるようになっている。
なお、反応部32を含む高圧区間を所定の圧力に維持するために、上記反応部32の後段に保圧弁33を設けるようにしても良い。
(実施例1)
図2は、当該実施例に用いた燃料改質装置の構造を示すものであって、図1に示した装置と同様に、燃料配管11、高圧燃料ポンプ12、燃料用予熱ヒーター13、燃料用耐圧配管14、燃料弁15、水配管21、高圧水ポンプ22、水用予熱ヒーター23、水用耐圧配管24、水用弁25、合流部30、加熱ヒーター31を備えると共に、反応部32として、昇圧・昇温された燃料及び水の流量を調整するニードルバルブ34と、内部に触媒が配設された反応容器35を備えたものである。なお、ニードルバルブ34の前段には、高圧区間の圧力を維持するため保圧弁33が配置してある。
そして、上記反応容器35内には、以下の要領によって調製した粒状触媒を充填した。
すなわち、70gの硝酸ロジウムを含有する水溶液1000gを酸化ジルコニウムに含浸させ、110℃で一晩乾燥させて粉末とし、この粉末を空気中500℃で2時間焼成することによって焼成粉末を得た。
この焼成粉末を粉砕した後、プレス成型器により500kg/mのプレス圧で5分間プレス成型して錠剤型触媒とし、これを破砕したのち、メッシュによって3mm〜5mmに整粒して粒状触媒とした。
そして、内容積10mlの上記反応容器35内に、3mmφのアルミナボール4ml相当を充填した後、上記によって得られた粒状触媒142ml相当を充填し、さらに3mmφのアルミナボール4ml相当を充填し、燃料改質試験を実施した。
図2に示した燃料改質装置を用いて、燃料配管11及び水配管21を介して、燃料Fとしてのn−オクタン(特級試薬)と水Wとを燃料高圧ポンプ12及び水高圧ポンプ22にそれぞれ供給し、昇圧及び昇温された燃料Fと水との混合流体の流量をニードルバルブ34によって変化させながら、反応容器35内に送給し、生成物を取り出した。なお、このときの水/燃料中炭素比は、0.5に固定し、温度及び圧力条件については、500℃、30MPaとした。
生成物は有機物相と水相に分離して得られた。これらを各相ごとにGC−MS(ガスクロマトグラフ質量分析、FID−GC(水素炎イオン化検出ガスクロマトグラフ)により定性定量分析を行った。その結果を図3に示す。
LHSV(液空間速度)=150h−1以下(接触時間24秒以上)では、選択率(Selectivity)はほとんど変化していないが、LHSV=200h−1(接触時間18秒)ではCH選択率が約15%低下し、選択率が変化していることが分かる。
(実施例2)
図2に示した燃料改質装置における反応容器35内に配設される触媒として、以下の要領によって調製した粒状触媒を用いたことを除いて、上記実施例1と同様の操作を繰り返して、燃料改質試験を実施した。
すなわち、七モリブデン酸六アンモニウム粉末10gを水溶液として、酸化ジルコニウムに含浸させ、110℃で一晩乾燥させて粉末とし、これを空気中500℃で2時間焼成することによって焼成粉末を得た。この焼成粉末を粉砕した後、同様にプレス成型器を用いて500kg/mのプレス圧で5分間プレス成型して錠剤型触媒とし、これを破砕したのち、メッシュによって3mm〜5mmに整粒して粒状触媒とした。
この粒状触媒を反応容器35内に同様に充填し、同様の燃料改質試験を実施した。その結果を図4に示す。
LHSV=10h−1(接触時間360秒)ではCH選択率が69%となるが、LHSV=15h−1(接触時間240秒)ではC選択率が15%へと増加し、更にLHSV=20h−1(接触時間180秒)では含酸素化合物選択率が8%となり、生成物が変化していることが分かる。
(実施例3)
図5は、本発明の燃料改質装置の他の例を示すものであって、図に示す燃料改質装置は、燃料配管11、高圧燃料ポンプ12、燃料用予熱ヒーター13、燃料用耐圧配管14、燃料弁15、水配管21、高圧水ポンプ22、水用予熱ヒーター23、水用耐圧配管24、水用弁25、合流部30、加熱ヒーター31を同様に備えると共に、昇圧・昇温された燃料及び水を合流させる耐熱合流配管36と、並列配置され、内部に触媒を備えた複数の反応容器35と、上記耐熱合流配管36と各反応容器35を接続する複数の耐熱分岐配管37と、この耐熱分岐配管37にそれぞれ配設され、上記各反応容器35への燃料及び水の供給及び停止を行う切替弁38を有している。さらに、反応容器35の下流側には、反応容器35を含む高圧区間を所定圧力に維持する保圧弁33が配置してある。
図5に示した上記燃料改質装置においては、各切替弁38のうち、開状態の弁の数と開状態の数を変えることによって、燃料及び水の流路が変化し、触媒との接触時間を制御することができる。
(実施例4)
図6は、本発明の燃料改質装置のさらに他の例を示すものであって、図に示す燃料改質装置は、図5に示した上記燃料改質装置と同様に、記燃料配管11、高圧燃料ポンプ12、燃料用予熱ヒーター13、燃料用耐圧配管14、燃料弁15、水配管21、高圧水ポンプ22、水用予熱ヒーター23、水用耐圧配管24、水用弁25、合流部30、加熱ヒーター31、耐熱合流配管36を備えると共に、内部に触媒を備え、直列に配置された複数の反応容器35と、上記各反応容器35をそれぞれバイパスするバイパス管39と、流路を反応容器35とバイパス管39に切換える切替弁38をそれぞれ具備し、さらに最下流の反応容器35の後段には、同様に保圧弁33が配置してある。
図6に示した上記燃料改質装置においては、各切替弁38の切換えによって、通過する反応容器35の数を変更することができ、燃料及び水の触媒との接触時間を制御することができる。
(実施例5)
図7は、本発明の燃料改質装置のさらに別の例を示すものであって、図に示す燃料改質装置は、図5に示した燃料改質装置と同様に、記燃料配管11、高圧燃料ポンプ12、燃料用予熱ヒーター13、燃料用耐圧配管14、燃料弁15、水配管21、高圧水ポンプ22、水用予熱ヒーター23、水用耐圧配管24、水用弁25、合流部30、加熱ヒーター31、耐熱合流配管36を備えると共に、該耐熱合流配管36に連結され、内部に触媒を備えた反応容器35と、反応容器35への燃料F及び水Wの供給及び停止を行なう切替弁38をそれぞれ具備したものである。なお、記号40は、圧力バッファとして機能する空間部であって、該空間部40と切替弁38の間には、保圧弁33が配置されている。
図7に示した上記燃料改質装置においては、切替弁38のオン−オフ切換えによって、開弁時間を調整することができ、燃料及び水の触媒との接触時間を制御することができる。
本発明の燃料改質装置の基本構造を示す概略ブロック図である。 本発明の実施例1及び2に用いた燃料改質装置の構造を示す概略ブロック図である。 本発明の実施例1により得られた燃料改質結果を示すグラフである。 本発明の実施例2により得られた燃料改質結果を示すグラフである。 本発明の燃料改質装置の他の構造例を示す概略ブロック図である。 本発明の燃料改質装置のさらに他の構造例を示す概略ブロック図である。 本発明の燃料改質装置のさらに別の構造例を示す概略ブロック図である。
符号の説明
F 燃料
W 水
11 燃料配管
12 高圧燃料ポンプ(燃料昇圧手段)
13 予熱ヒーター(燃料昇温手段)
14 燃料用耐圧配管
15 弁(燃料流量調整手段)
21 水配管
22 高圧水ポンプ(水昇圧手段)
23 予熱ヒーター(水昇温手段)
24 水用耐圧配管
25 弁(水流量調整手段)
35 反応容器
36 耐熱合流配管
37 耐熱分岐配管
38 切替弁
39 バイパス管

Claims (13)

  1. 内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件で触媒に接触させて両者を反応させるに際し、燃料及び/又は水が触媒に接触する時間を制御して生成物を変化させることを特徴とする燃料改質方法。
  2. 内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件で触媒に接触させて両者を反応させるに際し、燃料及び/又は水が触媒に接触する時間を制御して生成物を変化させることを特徴とする燃料改質方法。
  3. 内燃機関に供給する燃料と水とを超臨界状態で触媒に接触させて両者を反応させるに際し、燃料及び/又は水が触媒に接触する時間を制御して生成物を変化させることを特徴とする燃料改質方法。
  4. 上記燃料及び/又は水の流速を変化させて触媒との接触時間を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料改質方法。
  5. 上記燃料及び/又は水の流路を変化させて触媒との接触時間を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料改質方法。
  6. 上記燃料及び/又は水の供給及び停止時間の比率を変化させて触媒との接触時間を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の燃料改質方法。
  7. 内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度を超えた条件で触媒に接触させて両者を反応させる燃料改質装置であって、燃料及び/又は水の流路あるいはポンプに当該燃料及び/又は水の触媒との接触時間の制御手段を備えていることを特徴とする燃料改質装置。
  8. 内燃機関に供給する燃料と水とをそれぞれの臨界温度及び臨界圧力を超えた条件で触媒に接触させて両者を反応させる燃料改質装置であって、燃料及び/又は水の流路あるいはポンプに当該燃料及び/又は水の触媒との接触時間の制御手段を備えていることを特徴とする燃料改質装置。
  9. 内燃機関に供給する燃料と水とを超臨界状態で触媒に接触させて両者を反応させる燃料改質装置であって、燃料及び/又は水の流路あるいはポンプに当該燃料及び/又は水の触媒との接触時間の制御手段を備えていることを特徴とする燃料改質装置。
  10. 燃料を貯蔵する燃料タンクと、上記燃料を取り出す燃料配管と、上記燃料を昇圧する燃料昇圧手段と、上記燃料の流量を調整する燃料流量調整手段と、上記燃料を昇温する燃料昇温手段と、昇圧及び昇圧された燃料を導く燃料用耐圧配管と、水を貯蔵する水タンクと、上記水を取り出す水配管と、上記水を昇圧する水昇圧手段と、上記水の流量を調整する水流量調整手段と、上記水を昇温する水昇温手段と、昇温及び昇圧された水を導く水用耐圧配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を反応させる反応容器と、上記反応容器に配設された触媒を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  11. 燃料を貯蔵する燃料タンクと、上記燃料を取り出す燃料配管と、上記燃料を昇圧する燃料昇圧手段と、上記燃料を昇温する燃料昇温手段と、昇圧及び昇圧された燃料を導く燃料用耐圧配管と、水を貯蔵する水タンクと、上記水を取り出す水配管と、上記水を昇圧する水昇圧手段と、上記水を昇温する水昇温手段と、昇温及び昇圧された水を導く水用耐圧配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を合流させる耐熱合流配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を反応させる複数の反応容器と、該反応容器にそれぞれ配設された触媒と、上記耐熱合流配管と反応容器を接続する複数の耐熱分岐配管と、該耐熱分岐配管にそれぞれ設けられ、上記反応容器への燃料及び水の供給及び停止を行う切替弁を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  12. 燃料を貯蔵する燃料タンクと、上記燃料を取り出す燃料配管と、上記燃料を昇圧する燃料昇圧手段と、上記燃料を昇温する燃料昇温手段と、昇圧及び昇圧された燃料を導く燃料用耐圧配管と、水を貯蔵する水タンクと、上記水を取り出す水配管と、上記水を昇圧する水昇圧手段と、上記水を昇温する水昇温手段と、昇温及び昇圧された水を導く水用耐圧配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を合流させる耐熱合流配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を反応させる複数の反応容器と、該複数の反応容器をそれぞれ迂回する複数のバイパス管と、上記反応容器にそれぞれ配設された触媒と、上記反応容器及びバイパス管のいずれかに流路を選択する複数の切替弁を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
  13. 燃料を貯蔵する燃料タンクと、上記燃料を取り出す燃料配管と、上記燃料を昇圧する燃料昇圧手段と、上記燃料を昇温する燃料昇温手段と、昇圧及び昇圧された燃料を導く燃料用耐圧配管と、水を貯蔵する水タンクと、上記水を取り出す水配管と、上記水を昇圧する水昇圧手段と、上記水を昇温する水昇温手段と、昇温及び昇圧された水を導く水用耐圧配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を合流させる耐熱合流配管と、昇圧及び昇温された燃料及び水を反応させる反応容器と、該反応容器に配設された触媒と、上記耐熱合流配管に設けられ、上記反応容器への燃料及び水の供給及び停止を行う切替弁を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1つの項に記載の燃料改質装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010041478A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 三菱重工業株式会社 低カロリーガス燃料を用いたガスエンジン

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