JP2007077769A - 削孔装置 - Google Patents

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健二 廣瀬
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Abstract

【課題】 削孔ビットと伝達部材との連結を確実に、しかも低コストで行うことができる削孔装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る削孔装置は、削孔ビット4と、削孔ビット4に削孔ロッド1の打撃力、推力及び回転力を伝達する伝達部材7と、埋設用パイプ3の先端部に取り付けられるとともに伝達部材7が挿入される筒状のガイド部材11とを備え、削孔ビット4は刃体が設けられたビット本体5と、伝達部材7の外周を覆うカバー部材9とで構成され、カバー部材後端の開口周縁の一部は切り欠かれて切欠部25が形成されるとともに、切欠部25が形成されていない開口周縁の後端部には、径方向内方に突出する第1突出部27が形成されており、カバー部材には、径方向外方から切欠部25を介してガイド部材が装着され、ガイド部材には第1突出部27と係合することで軸方向後方への移動を規制する第2突出部29が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置に関する。
軟弱な地盤を有するトンネル工事においては、補強用パイプを打設し、このパイプを通して注入材を注入することにより、地山を補強する。こうして補強された地山を掘削するトンネル掘削工法においては、地山にパイプを打設するための種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には次のような削孔装置が開示されている。この装置は、先端にインナービットを取り付けたインナーロッドを埋設用パイプに挿通し、パイプから突出したインナービットをリングビットに嵌合させている。そして、インナーロッドからの推力及び回転力をインナービットに伝達するとともに、インナービットの回転力がリングビットに付与されるように構成している。また、パイプの先端にはケーシングトップが設けられ、このケーシングトップを係止部材によってリングビットに取り付けている。これにより、ケーシングトップとリングビットとを連結している。
特開2001−140578号公報
上記特許文献1では、ケーシングトップとリングビットとを係止部材によって連結し、脱落するのを防止しているが、この構成では、部品点数が多くなり、コストが高くなるという問題があった。この他、リングバネ、ピン、或いはネジ止めする方法等が提案されているが、いずれも同様の問題を有していた。このような問題は、上述した構成の削孔装置に限られず、例えば、削孔ロッドの回転を伝達部材を介して削孔ビットに伝達するタイプの削孔装置についても問題となっていた。つまり、この種の削孔装置は、パイプと削孔ビットとの接続が不安定であることから、上記のような部品を用いて確実に接続することが考えられていたが、コスト面から問題があったため、さらなる改良が要望されていた。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、削孔ビットと伝達部材との連結を確実に、しかも低コストで行うことができる削孔装置を提供することを目的とする。
本発明は、埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、前記埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置であって、上記問題を解決するためになされたものであり、削孔用の刃体が設けられた削孔ビットと、前記削孔ロッドの先端部に取り付けられ、前記削孔ビットに前記削孔ロッドの打撃力、推力及び回転力を伝達する伝達部材と、前記埋設用パイプの先端部に取り付けられるとともに前記伝達部材が挿入される筒状のガイド部材とを備え、前記削孔ビットは、先端に前記刃体が設けられたビット本体と、当該ビット本体に取り付けられ前記伝達部材の外周を覆う筒状のカバー部材とで構成され、前記カバー部材後端の開口周縁の一部が切り欠かれて切欠部が形成されるとともに、前記切欠部が形成されていない前記開口周縁には、径方向内方に突出する第1突出部が形成されており、前記カバー部材には、径方向外方から前記切欠部を介して前記ガイド部材が装着され、前記ガイド部材には、前記第1突出部と係合することで軸方向への移動を規制する第2突出部が設けられている。
この構成によれば、削孔ビットにおけるカバー部材後端の開口周縁に切欠部を形成し、この切欠部を介して、パイプに取り付けたガイド部材に径方向外方からカバー部材を装着している。そして、このガイド部材に削孔ロッドを取り付けた伝達部材を挿入することで、削孔ビットを組み立てている。そのため、従来例のように、リングバネなどの余分な部材を使用することなく、簡単な構成で、伝達部材と削孔ビットとを連結することができる。また、一旦、カバー部材をガイド部材に装着すれば、カバー部材が軸方向に移動しても、第1突出部がガイド部材の第2突出部に係合するため、軸方向に脱落するのを防止することができる。なお、カバー部材をガイド部材に装着するには、カバー部材をガイド部材に対して相対的に径方向に移動させればよく、ガイド部材側をカバー部材側に移動させて装着することもできる。また、第1突出部は、切欠部が形成されていない開口周縁のみならず、ガイド部材の装着の妨げにならない限り、その軸方向の先端側にずらして設けてもよい。
上記削孔装置において、ガイド部材の第2突出部を当該ガイド部材の外周面に形成されるフランジによって構成し、当該フランジがカバー部材の内壁面に当接するように構成することができる。こうすることで、ガイド部材をカバー部材に対して同心状に配置することができ、伝達部材及び削孔ビットの軸心を一致させることができる。その結果、削孔ロッドの打撃力、回転力及び推力を削孔ビットに対して安定して伝達することができる。また、伝達部材をガイド部材から一旦抜き出し、再度挿通させる際に、上記のように軸心が一致していると、再度の挿通を確実に行うことができる。
上記切欠部は、カバー部材後端の開口周縁の全周のうち、半周または半周より短い部分に形成されていることが好ましい。切欠部を開口周縁の丁度半周の長さの部分に形成すれば、例えば、ガイド部材の外径とカバー部材の内径がほぼ等しい場合、径方向から見たときに、カバー部材には、切欠部によってガイド部材の外径と同じ長さの開口が形成されるため、ガイド部材を容易に嵌め込むことができる。但し、切欠部の長さを開口周縁の半周よりも僅かに短い長さにしてもよい。この場合、径方向から見たときの切欠部の開口長さは、ガイド部材の外径よりも小さくなるが、開口長さがガイド部材の外径より僅かに小さいだけであれば、弾性変形の範囲内でカバー部材を変形させて、カバー部材をガイド部材に嵌め込むことができる。このとき、例えばカバー部材をわずかに加圧することで、カバー部材をガイド部材に嵌め込むことができる。また、このようにすると、カバー部材が径方向に脱落するのを確実に防止することができる。
また、削孔ビットにおいては、ビット本体を鋳物にするとともに、カバー部材を鋼によって形成することが好ましい。特に、削孔が終了した後、削孔ビットを地山に残して再利用しない場合には、ビット本体を低コストで複雑な形状に成形可能な鋳物にすると有利である。その一方、鋳物、例えば鋳鉄の場合、一般的に機械的特性が鋼に比べて劣るため、カバー部材を鋼によって形成すると、削孔ビットの機械的強度を補強することができ、削孔の安定性を向上することができる。ここで、カバー部材に用いられる鋼としては、例えば、機械構造用炭素鋼、合金鋼、または鋳鋼などがある。
また、削孔ロッドの回転力を伝達部材から削孔ビットに伝達するには、例えば、次のようにすることができる。すなわち、伝達部材の外周に周方向に所定間隔をおいて配置された複数の突条部を形成する一方、削孔ビットに前記伝達部材の突条部と周方向に係合する突条部を形成すればよい。このとき、削孔ビットにおけるビット本体の後端に、伝達部材の先端が挿入される凹部を形成し、突条部を凹部の内壁面に所定間隔を置いて複数形成することができる。
また、削孔ビットの先端面には繰粉を排出するための排出口を形成することができる。ここで、上記のように伝達部材の外周面に所定間隔おきに突条部を形成し、伝達部材の外周面と排出口とを連通させておけば、突条部間を繰粉の排出路として利用することができ、繰粉をスムーズに排出することができる。
また、伝達部材の突条部に、ガイド部材の後端に係合し、当該伝達部材の軸方向の推力をガイド部材に伝達する凸部を形成することが好ましい。
本発明に係る削孔装置によれば、削孔ビットと伝達部材との連結を確実に、しかも低コストで行うことができる。
以下、本発明に係る削孔装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る削孔装置の側面断面図、図2は削孔ビットの正面図、図3は図1のA−A線断面図である。なお、以下の説明では削孔形成方向(図1のX方向)を前または先端側、それとは反対側を後と称することにする。
図1に示すように、本実施形態に係る削孔装置は、削孔ロッド1の先端に取り付けられ、埋設用パイプ3とともに前進しながら削孔を行うものであり、削孔用の刃体が設けられた削孔ビット4と、削孔ロッド1による打撃力、回転力及び推力を削孔ビット4に伝達する伝達部材7とを備えている。削孔ビット4は、先端に上記刃体が設けられたビット本体5と、その外周面に取り付けられ伝達部材7の外周面を覆う筒状のカバー部材9とで構成されている。また、伝達部材7とカバー部材9との間には筒状のガイド部材11が配置されている。このガイド部材11は埋設用パイプ3の先端に取り付けられており、この埋設用パイプ3に削孔ロッド1及び伝達部材7が挿通されている。埋設用パイプ3は、鋼管で形成することができるほか、合成樹脂によって形成することもできる。また、外周面には、内部に注入された注入材を、パイプ外部の地山へ排出・充填するための多数の注入口(図示省略)が形成されている。
図1及び図2に示すように、ビット本体5は円筒状に形成され、後端部には伝達部材7の先端が挿入される凹部13が形成されている。ビット本体5の先端面には、刃体としての3つの超硬チップが配置されている。すなわち、先端面の直径に沿って延びる第1超硬チップ15aと、この第1超硬チップ15aを挟んで先端面の外周付近に配置された2つの第2超硬チップ15bとが配置されている。また、ビット本体5の先端面における超硬チップの15a,15b間の、対向する2つの位置には、繰粉を排出するための2つの排出口17が形成されている。これら排出口17は、上述した凹部13と連通しており、排出口17から流入した繰粉は凹部13を介して伝達部材7側へ排出される。さらに、これら排出口17から90度ずれた対向する位置には、洗浄用の水または空気を供給する供給口18が形成されている。図1に示すように、各供給口18は、伝達部材7の先端から削孔ロッド1へ続く供給路20と連通しており、削孔ロッド1から圧送された水または空気が、供給口18から孔の先端へ吹き付けられ、吹き付けられた水または空気は繰粉とともに、排出口17へ流入するようになっている。なお、このビット本体5は鋳造によって成形されている。
図3に示すように、ビット本体5の凹部13の内壁面には、径方向内方に突出する2つの第1突条部19が形成されている。これら2つの第1突条部19は、軸線方向(削孔形成方向)Xに延び、削孔ビット4の軸心Oを挟んで対向する位置に配置されている。そして、後述するように、伝達部材7に対して周方向に係合するようになっている。
図1及び図3に示すように、伝達部材7は、削孔形成方向Xに延びる円筒状に形成されている。後端部には凹部21が形成されており、この凹部21に削孔ロッド1の先端が螺合している。一方、伝達部材7の先端部は、埋設用パイプ3から突出した状態で、ビット本体5の凹部13に挿入されている。また、伝達部材7の外周面には、軸線を挟んで対向する位置に配置された2つの第2突条部23が形成されている。各第2突条部23は軸線方向に延びており、その後部には、径方向外方に突出する凸部23aが形成されている。また、この凸部23aの軸方向の先端面23bはテーパー状に形成されている。
図4は、カバー部材の背面図(a)及び側面図(b)である。カバー部材9は、鋼などによって筒状に形成されている。そして、その先端部はビット本体5の外周面に螺合する一方、後端部はビット本体5から装置の後端側へ延びて伝達部材7の先端部分を覆っている。また、カバー部材後端の開口周縁の一部は切り欠かれている。より詳細には、図4(b)に示すように、開口周縁の全周のうち、下方の約半周が軸方向に切り欠かれている。切欠部25は、開口周縁の全周のうち、半周より短いことが好ましく、本実施形態では、半周より僅かに短い長さに亘って開口周縁が切り欠かれている。後述するように、カバー部材9は、この切欠部25を介して径方向からガイド部材11に嵌め込まれる。また、図4(b)に示すように、開口周縁のうち、切り欠かれていない部分には径方向内方に突出する第1突出部27が形成されている。
図1に戻って、ガイド部材について説明する。ガイド部材11は、筒状に形成されており、伝達部材7が嵌合している。ガイド部材先端の開口周縁には径方向外方に突出するフランジ形の第2突出部29が形成されている。この第2突出部29の外径はカバー部材9の内径とほぼ同じであり、後述するように、カバー部材9がガイド部材11に嵌ったときに、第2突出部29がカバー部材9の内壁面に当接するようになっている。
上述したように、カバー部材9の切欠部25は、開口周縁の全周のうち、半周よりやや短い長さに亘って形成されている。そのため、図4(a)に示すように、この切欠部25を径方向から見たときには、カバー部材9の内径Dよりもやや短い長さLの開口が形成されることになる。ガイド部材11の第2突出部29の外径はカバー部材9の内径とほぼ同じであるため、切欠部25による径方向の開口長さLは、ガイド部材11の外径よりもやや小さい。そのため、カバー部材9を切欠部25を介してガイド部材11に嵌めるには、加圧するなどして、カバー部材9を弾性変形させながら、嵌める。なお、切欠部の軸方向の長さtは、ガイド部材11の第2突出部29の軸方向の長さu(図5参照)よりも長く、カバー部材9を径方向外方からガイド部材9に嵌めることができる程度である必要がある。
一方、図1に示すように、ガイド部材11の後端の開口周縁は裾拡がりのテーパー状に形成されており、この部分に伝達部材7の凸部先端面23bが当接するようになっている。また、上述したように、ガイド部材11の外周面、より詳細には第2突出部29よりも後側には埋設用パイプ3が螺合している。ガイド部材11は、埋設用パイプ3が螺合した状態でカバー部材9に嵌合するようになっており、埋設用パイプ3の外径は、カバー部材9の第1突出部27の内径よりも小さくなっている。したがって、埋設用パイプ3もカバー部材9内に進入可能となっている。
次に、上記のように構成された削孔装置の組み立て方法について、図5及び図6を参照しつつ説明する。なお、伝達部材7と削孔ロッド1、ガイド部材11と埋設用パイプ3、及びビット本体5とカバー部材9は予め組み立てられているものとする。但し、カバー部材9に取り付けられたビット本体5は図示を省略するものとする。まず、図5に示すように、カバー部材9を切欠部25を介して径方向外方からガイド部材11に嵌め込む。そして、図6に示すように、ガイド部材11の第2突出部29がカバー部材9の内壁面に当接したら(図6(a))、切欠部25のない位置までカバー部材9を軸方向に後側へ移動させる(図6(b))。これにより、ガイド部材11の第2突出部29の全周が、カバー部材9の内壁面に当接する。続いて、削孔ロッド1を取り付けた伝達部材7を埋設用パイプ3に挿通し、伝達部材7の先端をガイド部材11から突出させる。このとき、伝達部材7の第2突条部23が、削孔ビット4の第1突条部19間に挿入されるように伝達部材7を軸周りに回転させて削孔ビット4に対する角度を調整しておく。こうして、伝達部材7が装着された状態では、伝達部材7の凸部23aの先端面23bがガイド部材11の後端周縁に当接するため、伝達部材7はガイド部材11の先端側へは抜けない一方、後端側へは簡単に抜き出すことができる。
このように組み立てられた削孔装置は次のように使用される。すなわち、削孔ロッド1より打撃力、回転力及び推力が付与されると、伝達部材7は削孔ビット4を軸方向に打撃しつつ、回転させる。つまり、伝達部材7の第2突条部23と削孔ビット4の第1突条部19とが周方向に係合するため、伝達部材7の回転力がこれらを介して削孔ビット4に伝達され、削孔ビット4を回転させる。これにより、削孔ビット4のチップ15a,15bが地山を粉砕して削孔が進んでいく。また、伝達部材7の凸部23aの先端面23bはガイド部材11の後端と当接しているため、伝達部材7が前進すると、凸部23aがガイド部材11を押圧し、これに伴ってガイド部材11及び埋設用パイプ3も前進するので、パイプ3が削孔内に進入していく。こうして、削孔が進むと、粉砕された繰粉は削孔ビット先端の供給口18から圧送された水とともに排出口17から凹部13側へ進入し、伝達部材7外周面の第2突条部23間(図3のS)を通過して埋設用パイプ3内に流入し、外部へ排出される。
ところで、削孔が進むと、繰粉が削孔ビット4及び埋設用パイプ3内に堆積されてスムーズに排出されない場合がある。例えば長尺先受け工法では、パイプが斜め上方に向けて打設されるため、削孔装置内の繰粉は自重によってパイプの後端へ向かって流れ出るが、鏡ボルトの場合には、パイプが水平に打設されるため、繰粉が堆積されやすい。この場合は、削孔を一旦停止し、削孔ロッド1を後端側へ引っ張る。これにより、伝達部材7がガイド部材11から抜け出る。この状態で、削孔ビット4、パイプ3内に水や空気を供給して洗浄し、繰粉を排出させる。こうして、繰粉の洗浄が終了したら、伝達部材7を再びパイプ3内に挿通して、ガイド部材11に嵌め込んだ後、削孔を再開する。そして、所定長さの削孔が完了したら、伝達部材7及び削孔ロッド1を抜き出し、パイプ3内に注入材を注入する。パイプ3には多数の注入孔が形成されているため、パイプ3内に注入された注入材が注入孔を介して地山に浸透・固化されることで、パイプ3周囲の地山が補強・改良される。このとき、削孔ビット4、ガイド部材11は、パイプ3とともに地山に残される。
以上のように、本実施形態によれば、削孔ビット4を刃体15が設けられたビット本体5と、筒状カバー部材9とで構成し、ビット本体5に取り付けられたカバー部材後端の開口周縁に切欠部25を形成するとともに、この切欠部25を介して径方向外方からカバー部材9をガイド部材11に嵌め込んでいる。そして、このガイド部材11に削孔ロッド1を取り付けた伝達部材7を挿入することで、削孔装置を組み立てている。そのため、従来例のように、リングバネなどの余分な部材を使用することなく、簡単な構成で、伝達部材7と削孔ビット4とを連結することができる。特に、削孔現場では、迅速な作業が要求されることから、本実施形態に係る削孔装置のように部品点数が少ないと非常に有利である。また、一旦、カバー部材9をガイド部材11に装着すれば、カバー部材9が軸方向に移動しても、第1突出部27がガイド部材11の第2突出部29に係合するため、軸方向に脱落するのを防止することができる。
また、上記削孔装置では、削孔ビット4を地山に残し、再利用しないため、これを構成するビット本体5を低コストで量産可能な鋳造法により製造している。その一方で、鋳物、例えば鋳鉄の場合、一般的に機械的特性が鋼などに比べて劣るため、ビット本体5の外周面に鋼製のカバー部材11を取り付けることで削孔ビット4の機械的強度を向上させている。また、上記のようにカバー部材9をガイド部材11に嵌め込むには、カバー部材9にある程度の弾性が必要であるため、この点からもカバー部材9を鋼で構成することは好ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、カバー部材の切欠部を、後端開口周縁の半周よりやや短い長さに亘って形成しているが、ガイド部材が径方向外方から切欠部を介してカバー部材に装着できるのであれば、これ以外の長さに亘って切欠部を形成することができる。
また、ガイド部材11の第2突出部29の外径をカバー部材9の内径Dとほぼ同じにし、第2突出部29がカバー部材9の内壁面に当接するようにしているが、これに限定されるものではない。すなわち、ガイド部材11とカバー部材9とが同心状に配置されるのであれば、必ずしもこのように構成する必要はなく、例えば、カバー部材9の第1突出部27がガイド部材11またはパイプ3の外周面に当接するようにすれば、同心状に配置することができ、両者の軸を一致させることができる。
また、上記実施形態では、伝達部材7の第2突条部23に、ガイド部材11と係合する凸部23aを形成し、これによって伝達部材7の推力をガイド部材11に伝達している。すなわち、伝達部材7が前進すると、これに伴ってガイド部材11及びパイプ3が前進するように構成している。しかしながら、これ以外の構成でもよく、例えば、第2突条部23に凸部23aを設けず、削孔ロッド1とは別に駆動する機械によって、パイプ3を独立して押し込むようにすることもできる。
また、本発明に係る削孔装置は、パイプを打設する種々の工法に用いることができ、例えば長尺先受工法に用いることができるほか、鏡ボルトの打設にも使用することができる。特に、鏡ボルトとして使用する場合には、径の小さいものが好まれるが、本発明に係る削孔装置は、簡易な構成であるため、径を小さくしても、各部材の機械的強度が大きく低下することはなく、鏡ボルトとして高い信頼性を得ることが可能となる。
ところで、図1では、削孔ロッドよりもやや大きい径のパイプを打設するのに適した削孔装置を示している。すなわち、削孔ロッドの径にもよるが、比較的小径のパイプを打設するのに適している。しかしながら、本発明に係る削孔装置は、次に示すような、大径のパイプを打設するための装置に適用することができる。例えば、図7に示す削孔装置は、削孔ロッド51の径の約3倍の径のパイプ53を打設するものであり、比較的大径のパイプを打設するものである。しかしながら、伝達部材55、カバー部材57、及びガイド部材59の構成は、図1で示したものとほぼ同様である。但し、図7に示すように、削孔ビットを構成するビット本体61は大径部63及びその先端に設けられた小径部65からなる2段形状に形成されており、大径の孔を形成するのに適している。より詳細には、図7(b)に示すように、小径部65の先端には放射状に延びる3つの超硬ビット67が設けられ、大径部63には周縁に6つの超硬ビット69が設けられている。
図8はビット本体及びカバー部材を示す側面断面図及び背面図である。同図に示すように、カバー部材57の後端の開口周縁には、切欠部71が設けられており、この切欠部71を介してカバー部材57がガイド部材59に取り付けられるのは、図1で示した削孔装置と同様である。また、図7(a)に示すように、ガイド部材59がパイプ53先端の外周面に螺合していること、及びガイド部材59の中間部で伝達部材55の凸部73と係合していることは、図1とは異なるが、その他の主要な構成、つまりガイド部材59に、カバー部材57の第1突出部75と係合する第2突出部77が設けられていることなどは図1と同様である。
本発明に係る削孔ビットの一実施形態を示す側面断面図である。 図1の削孔ビットの正面図である。 図1のA−A線断面図である。 カバー部材の背面図(a)及び側面断面図(b)である。 図1の削孔ビットの組み立てを説明する背面図(a)及び側面図(b)である。 図1の削孔ビットの組み立てを説明する側面図である。 本発明に係る削孔装置の他の例を示す側面断面図(a)及び正面図(b)である。 図7の削孔装置に用いられる削孔ビットとカバー部材の側面断面図(a)、及び背面図(b)である。
符号の説明
1 削孔ロッド
3 埋設用パイプ
4 削孔ビット
5 ビット本体
9 カバー部材
11 ガイド部材
15 超硬チップ(刃体)
25 切欠部
27 第1突出部
29 第2突出部

Claims (4)

  1. 埋設用パイプに挿通された削孔ロッドに取り付けられ、前記埋設用パイプとともに孔内に進入して削孔を行う削孔装置であって、
    削孔用の刃体が設けられた削孔ビットと、
    前記削孔ロッドの先端部に取り付けられ、前記削孔ビットに前記削孔ロッドの打撃力、推力及び回転力を伝達する伝達部材と、
    前記埋設用パイプの先端部に取り付けられるとともに前記伝達部材が挿入される筒状のガイド部材とを備え、
    前記削孔ビットは、先端に前記刃体が設けられたビット本体と、当該ビット本体に取り付けられ前記伝達部材の外周を覆う筒状のカバー部材とで構成され、
    前記カバー部材後端の開口周縁の一部が切り欠かれて切欠部が形成されるとともに、前記切欠部が形成されていない前記開口周縁には、径方向内方に突出する第1突出部が形成されており、
    前記カバー部材には、径方向外方から前記切欠部を介して前記ガイド部材が装着され、前記ガイド部材には、前記第1突出部と係合することで軸方向への移動を規制する第2突出部が設けられている、削孔装置。
  2. 前記切欠部は、前記カバー部材後端の開口周縁の全周のうち、半周または半周より短い部分に形成されている、請求項1に記載の削孔装置。
  3. 前記ガイド部材の第2突出部は当該ガイド部材の外周面に形成されるフランジによって構成され、当該フランジが前記カバー部材の内壁面に当接する、請求項1または2に記載の削孔装置。
  4. 前記ビット本体は鋳物である一方、前記カバー部材は鋼によって形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の削孔装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009007890A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Mitsubishi Materials Corp 掘削工具

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JP2009007890A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Mitsubishi Materials Corp 掘削工具

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