JP2007074022A - 電圧発生回路及び半導体集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 拡散抵抗素子を用いた電圧発生回路における電源電圧依存性を低減する。
【解決手段】 第1電流が流れる第1トランジスタ(Q1)と、第1トランジスタのエミッタ電流よりも大きな電流密度とされる第2電流が流れる第2トランジスタ(Q)と、それらを結合する第1抵抗素子(R3)と、上記第2トランジスタをグランドに結合する第2抵抗素子(R4)とを設ける。上記第1トランジスタ及び上記第2トランジスタのコレクタ電圧との差分に応じた基準電圧を形成するとともに、それを上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに帰還する差動増幅回路(200)を設ける。上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子を拡散抵抗素子とし、上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子の基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路(300)を設ける。上記拡散抵抗素子の基板電圧を基準電圧に応じて制御することで抵抗値変調効果を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1電流が流れる第1トランジスタ(Q1)と、第1トランジスタのエミッタ電流よりも大きな電流密度とされる第2電流が流れる第2トランジスタ(Q)と、それらを結合する第1抵抗素子(R3)と、上記第2トランジスタをグランドに結合する第2抵抗素子(R4)とを設ける。上記第1トランジスタ及び上記第2トランジスタのコレクタ電圧との差分に応じた基準電圧を形成するとともに、それを上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに帰還する差動増幅回路(200)を設ける。上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子を拡散抵抗素子とし、上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子の基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路(300)を設ける。上記拡散抵抗素子の基板電圧を基準電圧に応じて制御することで抵抗値変調効果を抑制する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電圧発生回路技術に関し、特にシリコンバンドギャップを利用した基準電圧発生回路及びそれを内蔵する半導体集積回路装置に適用して有効な技術に関するものである。
pnpバイポーラトランジスタのバンドギャップを元にした基準電圧発生部を持つ電圧発生回路が知られている(例えば非特許文献1参照)。また、また、npnバイポーラトランジスタのバンドギャップを元にした基準電圧発生部を持つ電圧発生回路が知られている(例えば非特許文献2及び特許文献1参照)。
非特許文献1の回路においては、増幅、帰還を行うオペアンプのオフセットばらつきの影響が大きく、これを補正するトリミング回路が必要となって、特に半導体集積回路装置に搭載する場合に使い勝手の悪いものとなる。また、非特許文献2の回路においては、使用するトランジスタがバイポーラトランジスタのプロセスが形成されるものであり、しかも正及び負の2電源で動作するものであり、CMOSプロセスで形成される半導体集積回路装置に搭載する場合には不向きなものとなる。
Journal of solid-state circuit, vol. SC-8, No. 6, 1973, pp. 222-226.
Journal of solid-state circuit, vol. SC-9, No. 12, 1974, pp. 388-393.
米国特許第3887863号明細書
本願出願人は、先に、第1電流がエミッタに流れるようにされた第1トランジスタと、上記第1トランジスタよりも大きな電流密度となるような第2電流がエミッタに流れるようにされた第2トランジスタとのベース,エミッタ間の電圧差を第1抵抗素子に流して定電流を形成し、それと直列にして第2抵抗素子を回路の接地電位側に設け、上記第1トランジスタと第2トランジスタのコレクタと電源電圧との間に第3抵抗素子と第4抵抗素子とを設け、上記第1と第2トランジスタの両コレクタ電圧とCMOS構成の差動増幅回路に供給して、出力電圧を形成するとともに、かかる出力電圧を上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに共通に供給することにより、CMOS差動増幅回路のオフセットの影響を受けにくい回路を提案している(特願平2003-426796、PCT/JP2004/17910)。この回路は、バイポーラトランジスタのバンドギャップを利用するものであるが、そのような回路において、基準電圧発生回路のチップ占有面積の低減を図るため、電圧発生回路内の抵抗素子を拡散層による抵抗素子とすることが考えられる。それについて本願発明者が検討したところ、拡散層による抵抗素子は、電源電圧の変動に呼応して、基板バイアス効果による抵抗値変調を生じ、そのために基準電圧値に変動を生じることが見いだされた。
本発明の目的は、拡散層による抵抗素子を用いた電圧発生回路における電源電圧依存性を低減するための技術を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、エミッタに第1電流が流れるようにされた第1トランジスタと、上記第1トランジスタのエミッタの電流密度よりも大きな電流密度となるような第2電流がエミッタに流れるようにされた第2トランジスタと、上記第1トランジスタのエミッタと第2トランジスタのエミッタとを結合する第1抵抗素子と、上記第2トランジスタのエミッタを回路のグランドに結合する第2抵抗素子と、上記第1トランジスタのコレクタ電圧と上記第2トランジスタのコレクタ電圧との差分に応じた基準電圧を形成するとともに、かかる基準電圧を上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに共通に帰還するための差動増幅回路と、を含んで電圧発生回路が構成されるとき、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子を拡散層による抵抗素子とし、上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路を設ける。
また、エミッタに第1電流が流れるようにされた第1トランジスタと、上記第1トランジスタのエミッタの電流密度よりも大きな電流密度となるような第2電流がエミッタに流れるようにされた第2トランジスタと、上記第1トランジスタのエミッタと第2トランジスタのエミッタとを結合する第1抵抗素子と、上記第2トランジスタのエミッタを回路のグランドに結合する第2抵抗素子と、上記第1トランジスタのコレクタに結合された第3トランジスタ、及び上記第2トランジスタのコレクタに結合された第4トランジスタが結合されて成るカレントミラー回路と、上記カレントミラー回路に流れる電流に基づいて基準電圧を形成するとともに、かかる基準電圧を上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに共通に帰還するための第5トランジスタとを含んで電圧発生回路が構成されるとき、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子を拡散層による抵抗素子とし、上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路を設ける。
上記の手段によれば、バンドギャップ電圧を得るための拡散層による抵抗素子の基板電圧を基準電圧に応じて制御することにより、電源電圧の変化によって生ずる抵抗値変調効果を抑制することができ、このことが、基準電圧の電源電圧依存性の低減を達成する。
このとき、上記基板電圧制御回路は、第1論理状態と、それとは異なる第2論理状態とを有するフリップフロップ回路と、上記基準電圧に呼応して上記フリップフロップ回路の論理状態を変更するための第6トランジスタと、を含み、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子の基板電圧は、上記フリップフロップ回路の出力電圧によって同時に調整されるように構成することができる。
また、上記フリップフロップ回路は、第7トランジスタと、上記第7トランジスタに結合された第8トランジスタと、上記第7トランジスタのドレイン電極に結合された第1ダイオードと、上記第1ダイオードを電源に結合するための第3抵抗素子と、上記第8トランジスタのドレイン電極に結合された第2ダイオードと、上記第2ダイオードを電源に結合するための第4抵抗素子とを設け、上記第7トランジスタのドレイン電極と上記第8トランジスタのゲート電極とを結合し、上記第7トランジスタのゲート電極と上記第8トランジスタのドレイン電極とを結合することによって容易に形成することができる。
上記第2ダイオードと上記第4抵抗素子との直列接続ノードから、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板制御電圧が出力されるように構成することができる。
上記第6トランジスタは、上記基準電圧に呼応して上記第2ダイオードを介してグランドに電流を引き抜くことで、上記フリップフロップ回路の論理状態を変更するように構成することができる。
上記第3抵抗素子と上記第4抵抗素子との抵抗比が非対称とすることができる。上記第3抵抗素子と上記第4抵抗素子との抵抗比は概ね10:1とされ、電源投入直後の電源電圧の立ち上がり時において上記第8トランジスタよりも上記第7トランジスタのほうが早く導通されることで、上記第7トランジスタがオン状態、上記第8トランジスタがオフ状態にされ、上記電源電圧が回路の動作電圧に達した後には、上記記第6トランジスタによる電流引き抜きにより、上記第7トランジスタがオフ状態、上記第8トランジスタがオン状態にされることで、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板制御電圧が形成される。
上記構成の電圧発生回路と、この電圧発生回路によって発生された基準電圧に基づいて動作される内部回路とを一つの半導体基板に形成することができる。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、拡散層による抵抗素子を用いた電圧発生回路における電源電圧依存性を低減することができる。
図1には、本発明にかかる電圧発生回路の一例とされる基準電圧発生回路の構成例が示される。
図1に示される基準電圧発生回路400は、特に制限されないが、バンドギャップ回路100、差動増幅回路200、及び基板電圧制御回路300を含み、公知のCMOS集積回路製造技術により、図示されない別の回路素子とともに単結晶シリコン基板などの一つの半導体基板に形成される。
上記バンドギャップ回路100は、一対のnpn型のバイポーラトランジスタQ1、Q2と、抵抗素子R1〜R4から構成される。上記トランジスタQ1とQ2は、トランジスタQ2のサイズがトランジスタQ1のn倍に大きく形成される。つまり、本例では、上記トランジスタQ2のサイズを大きく形成することにより、トランジスタQ2とQ1に同じ電流を流すようにしたとき、トランジスタQ1のエミック電流密度がトランジスタQ2のエミッタ電流密度のn倍となるように設定される。
上記トランジスタのエミッタ電流密度差に対応して、トランジスタQ1とQ2のベース,エミッタ間電圧Vbe1とVbe2とは、シリコンバンドギャップに対応した定電圧ΔVbeだけトランジスタQ1のベース,エミッタ間電圧Vbe1が大きく形成される。トランジスタQ1とQ2のベースを共通にして、トランジスタQ2のエミッタに抵抗素子R3の一端を接続し、抵抗素子R3の他端を上記トランジスタQ1のエミッタに接続することより、上記定電圧ΔVbeが抵抗素子R3の両端に印加されて、ここでie2のような定電流が形成される。上記トランジスタQ1のエミッタと回路のグランドGND(接地電位Vss)との間に抵抗素子R4が設けられて、トランジスタQ1、Q2のベースから基準電圧Vrefを形成する。
特に制限されないが、上記トランジスタQ1とQ2のコレクタと電源電圧Vccとの間には、同じ抵抗値を持つようにされた抵抗素子R1とR2が設けられる。そして、トランジスタQ1とQ2のコレクタ電圧は、CMOS構成の差動増幅回路200の正相入力(+)と逆相入力(−)に供給され、ここで増幅及び帰還が行われる。つまり、上記差動増幅回路200の出力信号は、基準電圧Vrefとして、後段の基板電圧制御回路300に出力されるとともに、上記トランジスタQ1とQ2のベースに帰還される。
上記バンドギャップ回路100の動作は、次の通りである。
図1に示されるバンドギャップ回路では、サイズの異なる及びQ2の2つのバイポーラトランジスタを用いて、バイポーラトランジスタQ1とQ2のベースに共通電位を与えて、ベースエミッタ間の電位差を利用して動作する増幅回路を構成して、フイードバック動作を行うことにより高精度な基準電圧を得ている。基準電圧Vrefは、温度に対して負の電圧係数をもつ特性を持つバイポーラトランジスタのベース-エミッタ間電圧を、正の温度係数を持つ電圧を利用して補正を行うことにより、温度に依存しない基準電圧を実現している。図1に示されるバンドギャップ回路100において、基準電圧Vrefは以下のように表すことができる。
Vref=Vbe1+(ie×R4)………(1)
ここで、Vbe1はバイポーラトランジスタQ1のベースエミッタ間電圧、ieはバイポーラトランジスタQ1,Q2のミッタ電流、R4は抵抗素子R4の抵抗値を意味する。上記ミッタ電流ieは、バイポーラトランジスタQ1,Q2のベース-エミッタの電圧差ΔVbeから次のように与えられる。
ここで、Vbe1はバイポーラトランジスタQ1のベースエミッタ間電圧、ieはバイポーラトランジスタQ1,Q2のミッタ電流、R4は抵抗素子R4の抵抗値を意味する。上記ミッタ電流ieは、バイポーラトランジスタQ1,Q2のベース-エミッタの電圧差ΔVbeから次のように与えられる。
ΔVbe=Vbe1−Vbe2=kt/q・ln(N)………(2)
但しN値はQ1とQ2のエミッタサイズ比である。上式より次式が得られる。
但しN値はQ1とQ2のエミッタサイズ比である。上式より次式が得られる。
ie=ΔVbe/R3=(kt/q)・(ln(N)/R3)………(3)
VR4=(kt/q)・ln(N)・(R4/R3)………(4)
以上を纏めると、(1)式は(5)式のように表すことができる。
VR4=(kt/q)・ln(N)・(R4/R3)………(4)
以上を纏めると、(1)式は(5)式のように表すことができる。
Vref=Vbe1+(2kt/q)・(R4/R3)・ln(N)………(5)
よって、(5)式に示される基準電圧値は、主にバイポーラトランジスタのベースエミッタ間電圧と、フイードバック回路内抵抗素子であるR4とR3の抵抗値の比によって決められている。また、(5)式の第一項であるベースエミッタ間電圧は、負の温度係数を有するが、第二項の(2kt/q)・ln(N)は正の温度係数を有しており、抵抗比(R4/R3)倍することにより、お互いに打ち消し合うため、温度変動に依らず、一定の基準電圧レベルを得ることができる。よって抵抗比(R4/R3)値の決定は、高精度なバンドギャップ回路100を実現するために重要とされる。
よって、(5)式に示される基準電圧値は、主にバイポーラトランジスタのベースエミッタ間電圧と、フイードバック回路内抵抗素子であるR4とR3の抵抗値の比によって決められている。また、(5)式の第一項であるベースエミッタ間電圧は、負の温度係数を有するが、第二項の(2kt/q)・ln(N)は正の温度係数を有しており、抵抗比(R4/R3)倍することにより、お互いに打ち消し合うため、温度変動に依らず、一定の基準電圧レベルを得ることができる。よって抵抗比(R4/R3)値の決定は、高精度なバンドギャップ回路100を実現するために重要とされる。
本例においては、以下のようにしてバンドギャップ電圧の高精度化を図っている。
上記で述べた(5)式に関して、抵抗素子R3及びR4等については、チップ面積低減の観点から、高シート抵抗値を有する、拡散層による抵抗素子(拡散抵抗素子)を用いて構成される。CMOSによる拡散抵抗素子は、例えば図4に示されるように、p型ウェルpwel内に形成されたp+拡散層を利用するものである。二つのp+拡散層間の抵抗(拡散層による抵抗)によって形成される。この拡散抵抗素子の集積回路基板p−sub側には電源と直結したディープnウェルdnwelが形成される。かかる構造は、電源電圧の変動に伴い抵抗値が変化する基板バイアス効果を生じる。例えば変調後の抵抗値をRとした場合、このRは次式によって示される。
R=r×(1−kb1×((v(plus)+v(minus))/2−v(sub)))………(6)
上記(5)式において、v(plus)、v(minus)は拡散抵抗素子の端子間電位、rは基板バイアス効果が無い場合における抵抗値、v(sub)は拡散抵抗素子の基板電位、kb1は基板定数である。実際の測定例では、0.18μm級CMOSプロセスで試作したp型拡散抵抗素子の場合、基板電位(v(sub)に相当)約1.5Vの変化に対して、抵抗値に約6%程度の変化が見られる。上記バンドギャップ回路100においては、上記(5)式におけるR3及びR4を拡散層による抵抗素子で構成した場合、電源電圧Vccの変化によって生じる抵抗値変調効果により、基準電圧値の変動が予想される。そこで本例では、バンドギャップ電圧の変動を招く拡散抵抗素子の抵抗値変動を防止するため、拡散抵抗素子R3,R4の基板電圧を基板電圧制御回路300によって同時に制御するようにしている。すなわち、n+拡散層に供給される電圧を基板電圧制御回路300によって制御することにより、電源電圧Vccの変化によって生じる抵抗値変調効果を抑制するようにしている。
上記(5)式において、v(plus)、v(minus)は拡散抵抗素子の端子間電位、rは基板バイアス効果が無い場合における抵抗値、v(sub)は拡散抵抗素子の基板電位、kb1は基板定数である。実際の測定例では、0.18μm級CMOSプロセスで試作したp型拡散抵抗素子の場合、基板電位(v(sub)に相当)約1.5Vの変化に対して、抵抗値に約6%程度の変化が見られる。上記バンドギャップ回路100においては、上記(5)式におけるR3及びR4を拡散層による抵抗素子で構成した場合、電源電圧Vccの変化によって生じる抵抗値変調効果により、基準電圧値の変動が予想される。そこで本例では、バンドギャップ電圧の変動を招く拡散抵抗素子の抵抗値変動を防止するため、拡散抵抗素子R3,R4の基板電圧を基板電圧制御回路300によって同時に制御するようにしている。すなわち、n+拡散層に供給される電圧を基板電圧制御回路300によって制御することにより、電源電圧Vccの変化によって生じる抵抗値変調効果を抑制するようにしている。
上記基板電圧制御回路300は、フリップフロップ回路FFと、上記基準電圧バンドキャップ回路100からの基準電圧Vrefに呼応して上記フリップフロップ回路FFの論理状態を変更するためのnチャネル型MOSトランジスタmnt3とを含んで成る。上記フリップフロップ回路FFは、nチャネル型MOSトランジスタmnt1,mnt2、ダイオードDYP0,DYP1、抵抗素子RPT1,RPT2を含んで成る。nチャネル型MOSトランジスタmnt1のドレイン電極と、nチャネル型MOSトランジスタmnt2のゲート電極とが結合され、nチャネル型MOSトランジスタmnt1のゲート電極と、nチャネル型MOSトランジスタmnt2のドレイン電極とが結合される。nチャネル型MOSトランジスタmnt1,mnt2のソース電極はグランドGNDに結合される。nチャネル型MOSトランジスタmnt1のドレイン電極と、nチャネル型MOSトランジスタmnt2のゲート電極とは、ダイオードDYP0と抵抗素子PRT1との直列接続回路を介して電源電圧Vccに結合される。nチャネル型MOSトランジスタmnt2のドレイン電極と、nチャネル型MOSトランジスタmnt1のゲート電極とは、ダイオードDYP1と抵抗素子PRT2との直列接続回路を介して電源電圧Vccに結合される。上記nチャネル型MOSトランジスタmn3のドレイン電極は、上記nチャネル型MOSトランジスタmnt1のゲート電極及び上記nチャネル型MOSトランジスタmnt2のドレイン電極に結合されており、基準電圧Vrefによってnチャネル型MOSトランジスタmnt3が導通された場合に、nチャネル型MOSトランジスタmnt3のゲート電極における電荷がグランドGNDに引き抜かれるようになっている。上記ダイオードDYP1と抵抗素子RPT2との直列接続ノードから基板制御電圧Vsubが出力される。この基板制御電圧Vsubは、上記抵抗素子R3,R4(何れも拡散抵抗素子)の基板に供給される。
上記抵抗素子RPT1,RPT2の抵抗比は非対称とされる。例えば抵抗素子RPT1,RPT2の抵抗比を1:10に設定することができる。このように抵抗素子RPT1,RPT2の抵抗比を概ね10:1とした場合には、電源投入直後の電源電圧Vccの立ち上がり時においてnチャネル型MOSトランジスタmnt2よりもnチャネル型MOSトランジスタmnt1のほうが早く導通されることで、nチャネル型MOSトランジスタmnt1がオン状態、nチャネル型MOSトランジスタmnt2がオフ状態にされる。この状態においては、基板電圧制御回路300から出力される基板電圧制御電圧Vsubは、電源電圧Vccにほぼ等しい電圧レベルとされる。
そして、電源電圧Vccの上昇によりバンドギャップ回路100の動作が開始され、それに伴って差動増幅回路200から出力される基準電圧Vrefが上昇されることにより、nチャネル型MOSトランジスタmnt3が導通され、ダイオードDYP1を介して電流の引き抜きが行われることにより、nチャネル型MOSトランジスタmnt1のゲート電極がローレベルにされると、nチャネル型MOSトランジスタmnt1がそれまでのオン状態からオフ状態へ遷移され、nチャネル型MOSトランジスタmnt2がそれまでのオフ状態からオン状態に遷移されることにより、フリップフロップ回路FFの論理状態が変更される。これによって基板電圧制御回路300から出力される基板電圧制御電圧Vsubは、nチャネル型MOSトランジスタmn2のドレイン・ソース間電圧Vds(on)satに、ダイオードDYP1の順方向電圧VF(dyp1)が加算された電圧レベル(概ね0.7〜0.9V)にされる。そしてそれ以降は、電源電圧Vccの変動にかかわらず、基板制御電圧Vsubは概ね0.7〜0.9Vに固定される。これにより、電源電圧Vccの変動に伴う基板バイアス効果を抑えることができる。また、基板制御電圧Vsubが概ね0.7〜0.9Vとされることにより、拡散抵抗素子の内部に存在する寄生ダイオードの影響を阻止することができる。つまり、図4に示されるような拡散抵抗素子の基板側となるディープnウェルdnwelの電位が、抵抗素子領域であるpウェルpwel領域よりも高い状態として寄生ダイオード500が逆バイアス状態とされることで、当該寄生ダイオード500の影響が阻止される。
このように、バンドギャップ回路100の動作状態に合わせて抵抗素子R3,R4(拡散抵抗素子)の基板電圧制御を行うことにより、抵抗素子R3,R4(拡散抵抗素子)の基板がフローティング状態にならずに済むため、フローティング状態によって生じると考えられるラッチアップ動作等の寄生素子動作を抑制することができる。
図2及び図3には、基板電圧制御回路300のシミュレーション結果が示される。図2は基準電圧(Vref)電源電圧(Vcc)依存解析結果を示し、図3は基準電圧(Vref)温度特性解析結果を示している。図2に示されるように、基板電圧制御回路300が無い場合、つまり、基板電圧制御回路300による基板電圧制御が行われない場合(従来)には、電源電圧Vccが2.7〜3.6Vまでの変動に対して基準電圧Vrefが約2mV変動したのに対して、基板電圧制御回路300による基板電圧制御を行った場合(本例)には、基準電圧Vrefがほとんど変動しないことが分かる。また、図3に示されるように、基板電圧制御回路300による基板電圧制御が行われない場合(従来)に比べて、基板電圧制御回路300による基板電圧制御を行った場合(本例)のほうが、温度依存性が抑制される。
ここで、バイポーラトランジスタQ1が本発明における第1トランジスタの一例とされ、バイポーラトランジスタQ2が本発明における第2トランジスタの一例とされる。抵抗素子R3が本発明における第1抵抗素子に対応し、抵抗素子R4が本発明における第2抵抗素子に対応する。抵抗素子RPT1が本発明における第3抵抗素子に対応し、抵抗素子RPT2が本発明における第4抵抗素子に対応する。ダイオードDYP0が本発明における第1ダイオードに対応し、ダイオードDYP1が本発明における第2ダイオードに対応する。MOSトランジスタmnt1が本発明における第7トランジスタの一例とされ、MOSトランジスタmnt2が本発明における第8トランジスタの一例とされ、MOSトランジスタmnt3が本発明における第6トランジスタの一例とされる。
図5には、上記基準電圧発生回路400における主要部のレイアウトと素子構造が示される。同図には、上記バンドギャップ回路100に含まれる二つのバイポーラトランジスタQ1,Q2のうちのひとつと、上記差動増幅回路200を形成する二つのMOSトランジスタと、上記上記バンドギャップ回路100に含まれる二つの拡散抵抗素子R3,R4のうちのひとつが示される。
このバイポーラトランジスタQ1やQ2は、特に制限されないが、縦型構造とされる。p型半導体基板(p−sub)上には、n型のディープウェルdnwelが形成され、かかるディープウェルdnwel上にp型ウェルpwelが形成される。かかるp型ウェルpwelには中央部にn+型のエミッタE(n+)が形成され、その周囲を取り囲むようにp+型のベースB(p+)が形成される。かかるベースB(p+)を更に取り囲むようにn+型のコレクタC(n+)が形成される。上記p型ウェルpwelは、上記エミッタEとコレクタCとの間に介在して実質的なベース領域として作用する。かかる半導体領域n+とp+の間には、絶縁層SIGが設けられて分離されている。
特に制限されないが、上記p型ウェルpwelの周囲には、n型ウェルが取り囲むように形成され、それが上記ディープウェルdnwelと接合されて、かかるnウェルに設けられたn+領域を介して電源電圧Vccのようなバイアス電圧が与えられる。これにより、上記npn型バイポーラトランジスタを構成する各半導体領域がp型半導体基板(p−sub)から電気的に分離される。
差動増幅回路200を構成するnチャネル型MOSトランジスタ(nMOS)は、上記半導体基板p−sub上に形成されたp型ウェルpwelに形成されたn+領域をソース、ドレイン領域とし、かかるソース、ドレインに挟まれるようにゲート絶縁膜を介してゲート電極G(nMOS)が形成される。上記p型ウェルpwelは、p+領域から回路の接地電位Vssがバイアス電圧として与えられる。pチャネル型MOSトランジスタ(pMOS)は、上記半導体基板p−sub上に形成されたn型ウェル領域nwelに形成されたp+領域をソース、ドレイン領域とし、かかるソース、ドレインに挟まれるようにゲート絶縁膜を介してゲート電極G(pMOS)が形成される。上記n型ウェルnwelは、n+領域から電源電圧Vccがバイアス電圧として与えられる。上記半導体基板p−subには、p型ウェルpwelとp+領域を介して回路の接地電位Vssのようなバイアス電圧が与えられる。
拡散抵抗素子R3やR4は、二つのp+拡散層間の抵抗素子(拡散抵抗素子)によって形成され、この拡散抵抗素子の集積回路基板p−sub側には電源と直結したディープnウェルdnwelが形成される。n型ウェルnwelに形成されたn+領域には、上記基板電圧制御回路300の出力である基板制御電圧Vsubが供給されれる。
上記差動増幅回路200を構成するnチャネル型MOSトランジスタを形成するためのp型ウェルpwel及びソース、ドレイン領域を構成するn+領域と、上記npnバイポーラトランジスタを形成するためのp型ウェルpwel及びエミッタ、コレクタを構成するn+領域とは同じプロセスにより形成される。また、CMOS回路を構成するpチャネル型MOSトランジスタのソース、ドレイン領域を構成するp+領域と、上記npnバイポーラトランジスタを形成するためのベースを構成するp+領域とは同じプロセスにより形成される。
バンドギャップ回路のトランジスタQ1やQ2は、CMOSプロセスで形成されるデバイスである。このようにトランジスタQ1、Q2をCMOSプロセスで形成することにより、基準電圧発生回路400をバイポーラプロセスを用いずに、同じ半導体基板上に形成される他のマイクロコンピュータ等のようなデジタルCMOS回路と同じCMOSプロセスで形成することができる。バイポーラ部とCMOS部の周囲あるいは間に上記のようなディープウェルdnwel、n型ウェルnwel及びn+領域からなるガードバンドあるいはガードリングを配置することで、半導体基板p−subの基板電位Vssを安定化し、雑音の伝播を抑えることができる。このようにnpnバイポーラトランジスタをディープウェルdnwel内に形成することにより、基板p−subを介して他の回路モジュールから伝播する雑音の影響が抑えられる。
図6には、上記基準電圧発生回路400における主要部の別のレイアウトと素子構造が示される。同図には、上記バンドギャップ回路100に含まれる二つのバイポーラトランジスタQ1,Q2のうちのひとつと、上記差動増幅回路200を形成する二つのMOSトランジスタと、上記上記バンドギャップ回路100に含まれる二つの拡散抵抗素子R3,R4のうちのひとつが示される。
npn型バイポーラトランジスタは、コレクタをn型のディープウェルdwelを用いて縦型(バーチカル)構造に形成する。図5に示されるのと同様にエミッタE(n+)を中心としてその周囲にベースB(p+)を形成し、その周囲に囲む形でコレクタC(n+)取り出し用のn型ウェルnwel及びn+領域を配置する。この構造では、エミッタ(n+領域)−ベース(p型ウェルpwel)−コレクタ(n型デープウェルdwel)が縦構造にされる。
実施例では、CMOS回路にもn型デープウェルdwelが設けられており、p型ウェルpwel部がn型ウェルnwelに囲まれて、半導体基板p−subと電気的に分離されている。これにより、半導体基板p−subに与えられるバイアス電圧Vssによらず、nチャネル型MOSトランジスタが形成されるp型ウェルpwelの電位を自由に設定できる。このため、p型ウェルpwelに与えられるバイアスVBBを負の電圧に引いたようなデジタル回路への対応も可能となる。
図7には、上記バンドギャップ回路100におけるバイポーラトランジスタのレイアウト例が示される。
特に制限されないが、図6に示されるのと同様に、コレクタC(n+)をn型のディープウェルdnwelを用いて縦方向(縦型構造)に形成する。エミッタE(n+)をベースB(p+)でコの字形に囲み、その周囲を上記コレクタC(n+)で囲むようにするものである。
図8には、上記バンドギャップ回路100におけるバイポーラトランジスタの別のレイアウト例が示される。
図8に示される例では図5に示されるのと同様に、ベースB(p+)、エミッタE(n+)、コレクタC(n+)をp型ウェルpwel内に形成し、電源電圧Vccで分離されたn型のディープウェルdwelで囲むようにしている。そして、コレクタC(n+)、ベースB(p+)、エミッタE(n+)を並列に配置する横型構造とする。尚、上記CMOSの縦構造と上記バイポーラトランジスタのレイアウトは任意に組み合わせて実現できる。
基準電圧発生回路400において、バンドギャップ回路100では、トランジスタQ1とトランジスタQ2のサイズ比が1対nになるように構成される。トランジスタQ1とQ2は別々のn型ディープウェルdwel上に形成される。
図9には、上記基準電圧発生回路400に用いられるnpn型バイポーラトランジスタQ1とQ2の別のレイアウト例が示される。この実施例では、特に制限されないが、コレクタをn型ディープウェルdwelを用いて縦方向に形成した場合が例として示されている。この実施例では、トランジスタQ1、Q2の周囲をn型ディープウェルdwelで囲むようにする。サイズの小さなトランジスタQ1のディープウェルdwelは、そのサイズに対応した小さく形成される。これに対して、サイズの大きなトランジスタQ2のn型デープウェルdwelは、上記トランジスタQ1の8個分に対応した大きな大きさとされる。この構成では、トランジスタQ1とQ2のサイズ比が1:8のように設定される。
図10には、上記基準電圧発生回路400に用いられるnpn型バイポーラトランジスタQ1,Q2の別のレイアウト例が示される。本例では、図9に示される場合と異なり、二つのトランジスタQ1,Q2のコレクタを構成するn型ディープウェルdwelのサイズが等しく形成される。このようにコレクタを構成するn型ディープウェルdwelのサイズが等しく形成された場合には、容量結合により基板から伝播される雑音の影響が同相雑音としてキャンセル可能とされる。
図11には、上記基準電圧発生回路400に用いられるnpn型バイポーラトランジスタQ1,Q2の別のレイアウト例が示される。本例では、トランジスタQ1とQ2とは、図10に示される場合のようにn型ディープウェルdwelのサイズを等しく形成することに加えて、サイズの小さなトランジスタQ1が形成されるディープウェルdwelには、ダミーのトランジスタを含めて8個のトランジスタを配置し、トランジスタQ2と同じ構成とする。そして、8個のトランジスタのうち1つに配線を行うことにより、上記Q1/Q2=1/8のようなサイズ比とする。このように同じパターンとすることにより、加工寸法ばらつきの影響を低減することができる。
図12には、上記基準電圧発生回路400に用いられるnpn型バイポーラトランジスタQ1,Q2の別のレイアウト例が示される。本例では、ベースB、エミッタE及びコレタクCを同一のp型ウェルpwel上に形成した横型構造のトランジスタ(図8参照)が用いられる。図8に示されるのと同様にトランジスタQ1あるいはQ2が形成されるn型ディープウェルdwelの周囲には、かかるn型ディープウェルdwelを安定化するための電源供給用のn+領域及びn型ウェルnwel(図示せず)が設けられる。本例では、Q1/Q2=1/9のようなサイズ比とされ、トランジスタQ1は、1個のトランジスタと8個のダミートランジスタから構成される。そして、本例のようにトランジスタQ2が9個のようにべき乗の場合には、トランジスタQ1を同一個数配置されたトランジスタの中心部をとすれば、さらに寸法ばらつきの影響を低減できる。
尚、図9乃至図12に示される形状は、バイポーラトランジスタのコレクタをn型ディープウェルを用いて縦方向に形成したバーチカル構造とする場合や、同一のウェル上に形成したラテラル構造とする場合に適用できる。
図13には、上記差動増幅回路200の構成例が示される。
図13に示される差動増幅回路200は、初段部131と出力段部132を含む。初段部131は、互いに差動結合されたnチャネル型MOSトランジスタM1,M2と、そのソースと回路の接地電位Vssとの間に設けられて電流源i1と、上記MOSトランジスタM1とM2のドレインと電源電圧Vccとの間に設けられて、カレントミラー型のアクティブ負荷回路を構成するpチャネル型MOSトランジスタM4とM5から構成される。出力段部132は、初段部132の出力信号をゲートに受け、ソースに電源電圧Vccが供給されたpチャネル型MOSトランジスタM3と、ドレインと回路の接地電位Vssとの間に設けられた電流源i3を負荷手段とする反転増幅回路から構成される。MOSトランジスタM3のゲートとドレインとの間には、位相補償回路としてのキャパシタCfと抵抗素子Rfが設けられる。
MOSトランジスタM1とM2は、図5に示されるようなnチャネル型MOSトランジスタが用いられる。図5に示されるnチャネル型MOSトランジスタが形成されるp型ウェルpwelには、回路の接地電位Vssがバイアス電圧として与えられている。これに対して、図5に示されるようなnチャネル型MOSトランジスタを用いた場合には、p型ウェルpwelが基板p−subから分離されているので、ソースとチャネル領域(p型ウェルpwel)とを接続した形態で用いることができる。この構成では、MOSトランジスタM1とM2において、ソース電位とチャネル領域の電位が同電位となり、基板効果の影響を受けなくすることができる。
図14には、上記差動増幅回路200の別の構成例が示される。
電源回路の用途として基準電圧発生回路400を構成する場合、消費電力を下げることが必要である。このとき、差動増幅回路200の利得が必要以上に高くなると、位相補償が困難になる。本例では、消費電力の低減を目的とした回路構成であり、nチャネル型MOSトランジスタM1とM2による差動入力の初段部131、pチャネル増幅MOSトランジスタM3を用いたソース接地の反転増幅回路からなる出力段部132、及びこれらを駆動する電流源133で構成される。
電流源133には、微小電流を安定に供給するためにnチャネル型MOSトランジスタM12とM13ゲート,ソース間電圧差を抵抗素子Rrefで参照して一定電流Irefを発生するワイドラ形電流源が用いられる。これをnチャネル型MOSトランジスタM14、M15で電流ミラー形態として初段と出力段のバイアス電流i1,i3を決める。電流i1の電流値を小さく設定する場合、初段のアンプの利得が高くなり位相補償が難しくなるのを防ぐために、利得を決める要因となるカレントミラー部分のMOSトランジスタM4、M5のそれぞれに対して一定電流i2を流す電流源MOSトランジスタM6とM7を並列接続して構成する。上記一定電流Irefは、nチャネル型のMOSトランジスタM13,M11及びダイオード接続のpチャネル型MOSトランジスタM9に流れ、このMOSトランジスタM9とMOSトランジスタM8、上記MOSトランジスタM6、M7が電流ミラー形態にされることにより、上記定電流i3を形成することができる。これにより、位相補償が容易になる。つまり、従来用いられるミラー補償の他に、設計が容易なポールゼロ補償(RfとCfを出力段部132に直列に接続)の適用が可能となる。
図15には、基準電圧発生回路400の別の構成例が示される。
図15に示される基準電圧発生回路400が、図1に示されるのと大きく相違するのは、起動回路151を有する点である。基準電圧発生回路400は、電源電圧投入等の起動時に出力電圧Vrefが0Vで安定してしまう場合がある。この対策として、起動回路151を設け、電流を強制的に流し込むことにより起動をかけるようにする。起動回路151により電源投入及びスリープ解除時に誤りなく基準電圧を発生できる。動作時に外乱などがあった場合にもすぐに復帰して基準電圧が安定に発生できる。
起動回路151は、スイッチSWと定電流源i4とを含んで成る。定電流源はi4は、スイッチSWを介してトランジスタQ2(あるいはQ1)のコレクタ端子nc2(あるいはnc1)に結合される。コレクタ端子nc2の電位を電源Vccから下げることによりアンプAMPの出力電圧を立ち上げてトランジスタQ1、Q2を動作状態にして基準電圧発生回路を駆動する。スイッチSWは、電源投入時又はスリープ解除時に導通されて、上記電流i4を抵抗素子R2(又はR1)に流すように作用する。
図16には、基準電圧発生回路400の別の構成例が示される。
図16に示される基準電圧発生回路400が、図15に示されるのと大きく相違するのは、抵抗素子R3,R4の直列接続ノードne1に起動回路151が設けられている点である。スイッチSWが導通されることにより、バイポーラトランジスタQ1のエミッタに電流i4が流されることにより、ノードne1の電位がグランドGNDレベルから持ち上げられ、それによって基準電圧発生回路400が起動される。かかる構成においても、図15に示されるのと同様の作用効果を得ることができる。
図17には、上記起動回路151の具体的な構成例が示される。
図17に示される起動回路151は、スイッチSW、定電流源i4,i5、抵抗素子R7,R8、バイポーラトランジスタQ3、及び電圧比較回路CMPを含む。抵抗素子R7,R8は互いに直列接続され、それに、ダイオード接続されたバイポーラトランジスタQ3が並列接続される。抵抗素子R7,R8の直列接続ノードnr1と、抵抗素子R3,R4の直列接続ノードne1の電位VRが参照電位として電圧比較回路CMPの反転入力(−)に入力される。この参照電圧VRは、ダイオード接続されたトランジスタQ3のベース,エミッタ間電圧を抵抗素子R7とR8の接続点nr1から得られる比較的低い分圧電圧とされる。上記トランジスタと抵抗素子R7,R8には、微小電流irefに対応した電流i5が流れるようにされる。電圧比較回路CMPの非反転入力(+)には、ノードne1の電圧が印加される。電圧比較回路CMPの出力信号は、スイッチSWの制御信号を形成し、その出力信号がローレベルのときにスイッチSWがオン状態にされ、上記出力信号がハイレベルのときにスイッチSWがオフ状態にされる。
上記の構成において、基準電圧発生回路400のバイポーラトランジスタ部分に電流が流れない場合、トランジスタQ1のエミッタ端子ne1の電位0Vになる。そこで、上記参照電圧VRとトランジスタQ1のエミッタ端子(ノードne1)の電圧とを比較してne1の電位がnr1(VR)に比べて低い場合に電流が流れていないと判断し、電流が流れていないことを検出する。このときには、電圧比較回路CMPの出力信号がローレベルとなり、上記スイッチSWをオン状態にして起動をかける。トランジスタQ1、Q2が動作状態になると、エミッタ端子ne1の電位がnr1(VR)に比べて高くなり、電流が流れているのを検出する。これにより、電圧比較回路CMPの出力信号がハイレベルに変化し、上記スイッチSWがオフ状態にされる。上記のように、参照電圧VRは、ダイオード接続されたトランジスタQ3の順方向電圧を用いるものであるので、定電流源i5の電流が変動した場合にもノードnr2の電位VRが一定に保たれ、安定に参照電圧VRを形成することができる。
図18には、上記構成の基準電圧発生回路400を含んで成る電源回路が示されている。
基準電圧発生回路400の後段には、バッファ回路181、及びレギュレータ回路182が配置される。
基準電圧発生回路400にて発生された基準電圧Vrefは、一方においてアンプA1と負帰還抵抗素子R5,R6からなるバッファ回路181Aにて電源電圧Vbuf1にレベル変換され、ボルティージフォホロワ回路A3,A4からなるレギュレータ回路182を介して、内部回路に供給される内部電圧VO1,VO2として出力される。スイッチSW2,SW3が導通されることによって、バッファ回路181Aに、それと同様に構成されたバッファ回路181Bが並列接続される。すなわち、スイッチSW2,SW3が導通された場合には、上記基準電圧Vrefは、アンプA2と負帰還抵抗素子R5’,R6’からなるバッファ回路181Bにて、電源電圧Vbuf2にレベル変換され、それがスイッチSW3を介して電源電圧Vbuf1と合成される。このように同一構成の複数のバッファ回路を並列動作させることによってバッファ回路181の出力インピーダンスを低減することができ、電源電圧の安定化を図ることができる。
また、レギュレータ回路182を複数の機能ブロック毎に対応して複数個設け、個々の回路モジュール(機能ブロック)の近傍に分散して配置することにより、レギュレータ回路と回路モジュールとの間の配線抵抗値を小さくでき、回路モジュールに流れる比較的大きな負荷電流があっても電源電圧レベルの低下を防ぐことができる。
図19には、上記基準電圧発生回路400の別の構成例が示される。
図19に示される基準電圧発生回路400が図1に示されるのと大きく相違するのは、バイポーラトランジスタQ1,Q2の負荷として、pチャネル型MOSトランジスタM21とM22から成るカレントミラー回路191が設けられ、かかるカレントミラー回路191により、トランジスタQ2とQ1に同じ電流が流れるようにすることで、トランジスタQ1とQ2のサイズ比に逆比例したエミッタ電流密度を設定することができるようにした点である。抵抗素子R3,R4は、図1に示されるのと同様に拡散抵抗素子とされ、その基板電圧Vsubが、基板電圧制御回路300によって制御される。
上記カレントミラー回路191に流れる電流をMOSトランジスタM23にてミラーして基準電圧Vrefを得る。この基準電圧Vrefは基板電圧制御回路300に伝達される。この基板電圧制御回路300の機能や構成は、図1に示されるのと同様とされ、基板制御電圧Vsubにより拡散抵抗素子R3,R4の基板電圧が同時に制御される。
ここで負の温度係数を持つトランジスタQ3は、エミッタに設けられた抵抗素子R7の正の温度係数を補正して温度に依存しない基準電圧Vrefを得るために接続される。キャパシタCfと抵抗素子Rfは位相補償の容量と抵抗である。その結果、前記図1の実施例と同様に基準電圧Vrefを発生することができる。また、MOSトランジスタ24のドレインから得られる電流Irefは定電流出力であり、例えば抵抗素子Rrefを接続することにより任意の電圧値が得られる。
図20には、上記基準電圧発生回路400の応用例が示される。
この応用例は、特に制限されないが、電源回路209を内蔵したシステムLSI201に向けられている。電源回路209は、基準電圧発生回路400、バッファ回路181、レギュレータ回路(主電源:メインレギュレータ及びスタンバイ用電源:サブレギュレータ)182、電源制御部207を含んで成る。この電源回路209は、外部端子Vextから供給された電源電圧を受けて動作し、それを降圧した内部電圧VOを形成して、システムLSIを構成するCPU(中央処理装置)202、レジスタ203、不揮発性記憶素子204、その他周辺回路205の動作電圧を形成する。
電源制御部207は、制御信号cnt1−cnt4によりバッファ回路181のレベル変換や各ブロックの活性化の指定などを行う。
システムLSI201には、入出力回路206が設けられる。この入出力回路206は、上記外部端子Vextから供給された電源電圧を受けて動作し、外部端子Vextから供給された外部信号を上記内部回路のレベルに適合するようレベルシフトする入力回路と、上記内部回路で形成され、外部端子から出力すべき信号レベルに変換する出力回路とから構成される。
上記のように入出力回路206及び電源回路209は、外部端子Vextにより供給される電源電圧によって動作させられる。この入出力回路206は、電源回路209及びCPU202等の制御信号の入出力を行う。本例においては、基準電圧発生回路400の基準電圧Vrefを基に内部電源電圧VOを決定することにより、外部電源電圧Vextの変動や温度変化などの外的要因によらず、一定の内部電源電圧VOを内部回路に供給できる。
図21には、上記基準電圧発生回路400の別の応用例が示される。
図21に示される応用例は、特に制限されないが、電源回路を内蔵したLCDドライバ回路211に向けられている。このLCDドライバ回路211は、基準電圧発生回路400、昇圧回路213、表示データを記憶するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)218、ソースドライバ219、ゲートドライバ220、VCOMドライバ221と基準電圧発生回路400の出力電圧を基に各ドライバを駆動するための電圧を発生する回路(RAM用降圧回路214、ソース電圧発生回路215、ゲート電圧発生回路216、VCOM電圧発生回路217)とドライバ制御回路222により構成される。
上記ソース電圧発生回路215は、LCD(液晶)パネル223の画素に供給される表示データに対応した階調電圧VS0〜VSnを生成する。ゲート電圧発生回路216は、画素を選択するためのゲート電圧の選択/非選択電圧VGH,VGLを発生させる。VCOM電圧発生回路217は、液晶パネル223のコモン電極に与えられるコモン電圧VCOMH,VCOMLを発生させる。ソースドライバ219は、表示データに対応して階調電圧VS0〜VSnの中の1つの電圧Siを出力する。ゲートドライバ220は、走査動作に対応した選択信号を受けて、画素の選択/非選択信号Gjを出力する。VCOMドライバ221は、液晶画素を交流駆動するために正電圧と負電圧のフィールドに対応して電圧VCOMを切り換える。
このLCDドライバ回路211においては、基準電圧発生回路400の基準電圧Vrefを基に各ドライバ回路を駆動する電圧VDL,VS0〜VSn,VGH,VGL,VCOMH,VCOML等を与えることにより、外部電源電圧Vciの変動や温度変化などの外的要因によらず、トリミングを行わずに安定に各ドライバを駆動して、LCDパネル223に信号を供給することができる。
図22には、上記基準電圧発生回路400の別の応用例が示される。
図22に示される応用例は、アナログ/デジタル変換器ADCに向けられる。上記基準電圧発生回路400で形成された基準電圧Vrefを基に、増幅回路A10と、出力MOSトランジスタM10及び帰還抵抗R10,R11からなる電圧変換回路225にて所望電圧に変換し、最大電圧VRTと最小電圧VRBを形成し、それを抵抗分割回路により分割して複数の参照電圧を形成し、アナログ入力AINとレベル比較してデジタル出力D0〜Dnを形成する。この例では、基準電圧発生回路400を内蔵するため、チップ外部から基準電圧Vrefを供給する必要がなくなる。
図23には、上記基準電圧発生回路400の別の応用例が示される。
図23に示される応用例は、デジタル/アナログ変換器(DAC)に向けられる。上記基準電圧発生回路400で形成された基準電圧Vrefを基に、増幅回路A11と出力MOSトランジスタM11及び帰還抵抗R12からなる電圧−電流変換回路231にて所望の基準電流Iref(=Vref/R12)を形成し、かかる基準電流Irefを基に2進の重みを持つ電流を形成し、それをデジタル入力信号D0〜Dnに対応して合成して、抵抗素子に流すことによりアナログ出力電圧AOUTを得ることができる。この応用例においても、基準電圧発生回路400を内蔵するため、チップ外部から基準電圧Vrefを供給する必要がなくなる。
図26、図27、図28には、上記基準電圧発生回路400において使用可能なキャパシタの構成例が示される。
図26に示されるのは、p型ウェルpwel内の絶縁層SIG上に、層間絶縁膜を挟んでポリシリコン層(poiy Si)を2層設け、ポリシリコン層を電極としてキャパシタを形成するものである。図27に示されるのは、MOS容量を利用するものであり、n型ウェルnwel内のpチャネルMOSFETのゲート(ポリシリコン層)とソース、ドレイン間(ソースとドレインは短絡)の容量を用いるものである。n型ウェルnwelはウェル上のn+層を介して電源あるいはp−subより高い電位で安定化させられる。(n−sub上のpウェル内のnチャネル型MOSトランジスタでも同様にMOS容量を構成可能である。図26及び図27の何れの容量素子もCMOSの標準プロセス(2重ウェルあるいは3重ウェル構造)で構成できる。また、図28煮染めさっるように、正方形にパターニングされた2枚の金属膜281,282との間に薄いシリコン酸化膜を介在させるようにしてもキャパシタを形成することができる。
上記の例によれば、以下の作用効果を得ることができる。
(1)基準電圧発生回路400のチップ占有面積の低減を図るために、抵抗素子として拡散抵抗素子を適用した場合において、バンドギャップ電圧を得るための拡散抵抗素子の基板電圧を基準電圧Vrefに応じて制御することにより、電源電圧Vccの変化によって生ずる抵抗値変調効果を抑制することができるので、基準電圧Vrefの電源電圧Vcc依存性を抑制することができる。
(2)基板電圧制御回路300において、ダイオードDYP0,DYP1が設けられることにより、基板電圧制御回路300から出力される基板電圧制御電圧Vsubは、nチャネル型MOSトランジスタmn2のドレイン・ソース間電圧Vds(on)satに、ダイオードDYP1の順方向電圧VF(dyp1)が加算された電圧レベル(概ね0.7〜0.9V)にされ、それ以降は、電源電圧Vccの変動にかかわらず、基板制御電圧Vsubは概ね0.7〜0.9Vに固定される。これにより、電源電圧Vccの変動に伴う基板バイアス効果を抑えることができる。また、基板制御電圧Vsubが概ね0.7〜0.9Vとされることにより、拡散抵抗素子の内部に存在する寄生ダイオードの影響を阻止することができる。
(3)上記抵抗素子RPT1,RPT2の抵抗比は非対称、例えば1:10に設定することにより、電源投入直後の電源電圧Vccの立ち上がり時においてnチャネル型MOSトランジスタmnt2よりもnチャネル型MOSトランジスタmnt1のほうが早く導通され、nチャネル型MOSトランジスタmnt1がオン状態、nチャネル型MOSトランジスタmnt2がオフ状態にされるため、基板電圧制御回路300における初期状態を容易に形成することができる。
(4)上記(1)〜(3)の作用効果を有する半導体集積回路装置においては、半導体集積回路装置の外部から基準電圧を取り込む必要が無い。また、半導体集積回路装置において、基板電圧制御回路300のチップ占有面積の低減、及び基準電圧の精度向上を図ることができる。
以上本発明者によってなされた発明を具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記の例では、基準電圧発生回路400で使用される抵抗素子R1〜R4、RPT1,RPT2を拡散抵抗素子としたが、抵抗素子R3,R4についてのみ拡散抵抗素子とし、その他の抵抗素子は、図24に示されるようなポリシリコン抵抗素子や、図25に示されるようなウェル抵抗素子としても良い。図24に示されるポリシリコン抵抗素子は、p型ウェルpwel内の分離領域SGI上に形成されたp+ポリシリコンの端子間の抵抗値(あるいはn型ウェルnwel内のSIG上に形成されたn+ポリシリコンの端子間の抵抗値)を利用するものであり、比較的小さな面積で高抵抗が得られ、抵抗の比精度も高くでき、2重ウェルあるいは3重ウェルCMOS構造で形成できる。図25に示されるウェル抵抗素子は、n型のディープウェルdnwel上に形成されたp型ウェルpwelの端子間(端子はp+拡散層上に設ける)の抵抗値を利用するものであり、小さな面積で高抵抗が得られる。3重ウェルのCMOS構造で形成できる。p型ウェルpwelは、上記ディープウェルdnwelと、その周囲に設けられたn型ウェルnwel及びn+領域により基板p−subと電気的に分離されている。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野である基準電圧発生回路に適用した場合について説明したが、各種電圧発生回路に広く適用することができる。
本発明は、電圧を形成するためのトランジスタを含むことを条件に適用することができる。
100 バンドギャップ回路
191 カレントミラー回路
200 差動増幅回路
300 基板電圧制御回路
400 基準電圧発生回路
R1,R2,R3,R4 抵抗素子
RPT1,RPT2 抵抗素子
Q1,Q2 npn型バイポーラトランジスタ
mnt1,mnt2,mnt3 nチャネル型MOSトランジスタ
DYP0,DYP1 ダイオード
191 カレントミラー回路
200 差動増幅回路
300 基板電圧制御回路
400 基準電圧発生回路
R1,R2,R3,R4 抵抗素子
RPT1,RPT2 抵抗素子
Q1,Q2 npn型バイポーラトランジスタ
mnt1,mnt2,mnt3 nチャネル型MOSトランジスタ
DYP0,DYP1 ダイオード
Claims (9)
- エミッタに第1電流が流れるようにされた第1トランジスタと、
上記第1トランジスタのエミッタの電流密度よりも大きな電流密度となるような第2電流がエミッタに流れるようにされた第2トランジスタと、
上記第1トランジスタのエミッタと第2トランジスタのエミッタとの間に結合され、拡散層を用いて構成された第1抵抗素子と、
上記第2トランジスタのエミッタを回路のグランドの間に結合され、拡散層を用いて構成された第2抵抗素子と、
上記第1トランジスタのコレクタ電圧と上記第2トランジスタのコレクタ電圧との差分に応じた基準電圧を形成するとともに、かかる基準電圧を上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに共通に帰還するための差動増幅回路と、を含み、
上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれの基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路を設けたことを特徴とする電圧発生回路。 - エミッタに第1電流が流れるようにされた第1トランジスタと、
上記第1トランジスタのエミッタの電流密度よりも大きな電流密度となるような第2電流がエミッタに流れるようにされた第2トランジスタと、
上記第1トランジスタのエミッタと第2トランジスタのエミッタとの間に結合され、拡散層を用いて構成された第1抵抗素子と、
上記第2トランジスタのエミッタを回路のグランドの間に結合され、拡散層を用いて構成された第2抵抗素子と、
上記第1トランジスタのコレクタに結合された第3トランジスタ、及び上記第2トランジスタのコレクタに結合された第4トランジスタが結合されて成るカレントミラー回路と、
上記カレントミラー回路に流れる電流に基づいて基準電圧を形成するとともに、かかる基準電圧を上記第1トランジスタと第2トランジスタのベースに共通に帰還するための第5トランジスタと、を含み、
上記基準電圧に呼応して上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板電圧制御回路を設けたことを特徴とする電圧発生回路。 - 上記基板電圧制御回路は、第1論理状態と、それとは異なる第2論理状態とを有するフリップフロップ回路と、
上記基準電圧に呼応して上記フリップフロップ回路の論理状態を変更するための第6トランジスタと、を含み、
上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧は、上記フリップフロップ回路の出力電圧によって同時に調整される請求項1又は2記載の電圧発生回路。 - 上記フリップフロップ回路は、第7トランジスタと、
上記第7トランジスタに結合された第8トランジスタと、
上記第7トランジスタのドレイン電極に結合された第1ダイオードと、
上記第1ダイオードを電源に結合するための第3抵抗素子と、
上記第8トランジスタのドレイン電極に結合された第2ダイオードと、
上記第2ダイオードを電源に結合するための第4抵抗素子と、を含み、
上記第7トランジスタのドレイン電極と上記第8トランジスタのゲート電極とが結合され、上記第7トランジスタのゲート電極と上記第8トランジスタのドレイン電極とが結合されて成る請求項3記載の電圧発生回路。 - 上記第2ダイオードと上記第4抵抗素子との直列接続ノードから、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板制御電圧が出力される請求項4記載の電圧発生回路。
- 上記第6トランジスタは、上記基準電圧に呼応して上記第2ダイオードを介してグランドに電流を引き抜くことで、上記フリップフロップ回路の論理状態の変更を可能とする請求項4又は5記載の電圧発生回路。
- 上記第3抵抗素子と上記第4抵抗素子との抵抗比が非対称とされた請求項5又は6記載の電圧発生回路。
- 上記第3抵抗素子と上記第4抵抗素子との抵抗比は概ね10:1とされ、
電源投入直後の電源電圧の立ち上がり時において上記第8トランジスタよりも上記第7トランジスタのほうが早く導通されることで、上記第7トランジスタがオン状態、上記第8トランジスタがオフ状態にされ、
上記電源電圧が回路の動作電圧に達した後には、上記記第6トランジスタによる電流引き抜きにより、上記第7トランジスタがオフ状態、上記第8トランジスタがオン状態にされることで、上記第1抵抗素子及び上記第2抵抗素子のそれぞれ基板電圧を調整可能な基板制御電圧が形成される請求項7記載の電圧発生回路。 - 請求項1乃至8の何れか1項記載の電圧発生回路と、この電圧発生回路によって発生された基準電圧に基づいて動作される内部回路とが一つの半導体基板に形成された半導体集積回路装置。
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