JP2007073742A - 光電変換素子及び固体撮像素子 - Google Patents

光電変換素子及び固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】最適な方法で信号を読み出すことのできる積層型の固体撮像素子を提供する。
【解決手段】第一電極膜11と、第一電極膜11に対向する第二電極膜13と、第一電極膜11と第二電極膜13の間に配置される光電変換膜を含む光電変換層12とからなる光電変換部を有する光電変換素子であって、第二電極膜13上方から該光電変換膜に光が入射されるものであり、該光電変換膜は、第二電極膜13上方からの入射光に応じて電子と正孔を発生しするものであり、第一電極膜11を電子の取り出し用の電極とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、第一電極膜と、前記第一電極膜に対向する第二電極膜と、前記第一電極膜と前記第二電極膜の間に配置される光電変換膜とを含む光電変換部を有する光電変換素子に関する。
カラーネガ感光材料、カラーリバ−サル感光材料に代表される銀塩感光材料とカメラを用いた撮像システムは、CCD型やCMOS型等の固体撮像素子を用いたデジタルカメラに、その利便性から置き換わりつつある。しかしながら現状の撮像システムに利用される単板式固体撮像素子では、3色のモザイク状カラーフィルタ−を用いているため、1つの受光素子が青色(B)光、緑色(G)光、赤色(R)光のいずれかに対応し、解像度を高くとることができない、画素単位でみると所望の色以外の波長の入射光はカラーフィルタに吸収され有効に利用されない、等の理由により銀塩感光材料とカメラを用いた撮像システムに画質として及ばない面が存在する。また、B、G、Rの光を異なる位置で検出するために、色分離が起こり、偽色が生じることがあり、光学的ローパスフィルターを必要とし、光の損失が起こる。これらの欠点を解決するために、光電変換を行う部位を半導体基板上方に積層した素子や、半導体基板内に複数のフォトダイオードを積層した素子が開示されている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
特表2002−513145号公報 特開2003−234460号公報 特開平1―282875号公報 特開2003−332551号公報
特に、無機の光電変換部上に有機の光電変換部を積層してなる光電変換素子は、無機材料と有機材料の長所を兼ね備えたものであり、これを用いることで、銀塩感光材料の画質を凌駕する可能性が高いと考えられる。しかしながら、有機の光電変換部からの信号をどのようにして取り出すのか、有機の光電変換部と無機の光電変換部の信号をどのようにして処理するのかということについては明確になっていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、最適な方法で信号を読み出すことのできる積層型の固体撮像素子及びこの固体撮像素子に用いられる光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明の光電変換素子は、第一電極膜と、前記第一電極膜に対向する第二電極膜と、前記第一電極膜と前記第二電極膜の間に配置される光電変換膜とを含む光電変換部を有する光電変換素子であって、前記第二電極膜上方から前記光電変換膜に光が入射されるものであり、前記光電変換膜は、前記第二電極膜上方からの入射光に応じて電子と正孔を発生するものであり、前記第一電極膜を前記電子の取り出し用の電極とした。
本発明の光電変換素子は、前記第一電極膜に、前記第二電極膜に対して0.1ボルト以上5ボルト以下の電圧を印加して前記第一電極膜に前記電子を移動させる。
本発明の光電変換素子は、前記第一電極膜の仕事関数が、前記第二電極膜の仕事関数よりも小さい。
本発明の光電変換素子は、前記第一電極膜と前記第二電極膜が可視光に対して透明である。
本発明の光電変換素子は、前記第一電極膜下方に設けられた半導体基板と、前記半導体基板内に形成され、前記第一電極膜に移動した前記電子を蓄積するための電子蓄積部と、前記電子蓄積部と前記第一電極膜とを電気的に接続する接続部と、前記光電変換膜下方の前記半導体基板内に形成され、前記光電変換膜を透過した光を吸収し、該光に応じた電子を発生してこれを蓄積する基板内光電変換部とを備える。
本発明の光電変換素子は、前記光電変換膜が緑色の光を吸収するものであり、前記基板内光電変換部が、青色の光を吸収する青色用フォトダイオードと、赤色の光を吸収する赤色用フォトダイオードである。
本発明の固体撮像素子は、前記光電変換素子を同一平面上でアレイ状に多数配置した固体撮像素子であって、前記第一電極膜から取り出された電子に応じた信号を読み出す信号読み出し部を備える。
本発明の固体撮像素子は、前記光電変換素子を同一平面上でアレイ状に多数配置した固体撮像素子であって、前記電子蓄積部に蓄積された電子に応じた信号と、前記基板内光電変換部に蓄積された電子に応じた信号を読み出す信号読み出し部を備える。
本発明の固体撮像素子は、前記信号読み出し部が、nチャンネルMOSトランジスタによって構成される。
本発明によれば、最適な方法で信号を読み出すことのできる積層型の固体撮像素子及びこの固体撮像素子に用いられる光電変換素子を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態を説明するための固体撮像素子の2画素分の断面模式図である。図2は、図1に示す光電変換層の断面模式図である。固体撮像素子の画素とは、画像データを構成する1つの画素データを生成するために必要な信号を得ることができる部分のことを言う。本実施形態の固体撮像素子は、この画素が同一平面上でアレイ状に多数配置された構成となっており、これにより、画像データを生成することが可能となる。
図1に示す固体撮像素子100の1画素は、p型半導体基板1と、p型半導体基板1上に形成された透明の絶縁膜15と、絶縁膜15上に形成された第一電極膜11、第一電極膜11上に形成された光電変換層12、及び光電変換層12上に形成された第二電極膜13からなる光電変換部と、光電変換部上に形成された透明の絶縁膜16とを備える。第一電極膜11の周りには透明な絶縁膜17が形成されている。
光電変換層12は、例えば図2に示すように、第一電極膜11上に、正孔ブロッキング膜121と、光電変換膜123と、電子ブロッキング膜122とがこの順に積層されて構成される。光電変換層12は、これらのうち光電変換膜123を少なくとも含んでいれば良い。
光電変換膜123は、第二電極膜13上方からの入射光に応じて電子と正孔を発生するものであり、好ましくは有機材料を含んで構成される。図1の構成では、光電変換膜123は、緑色光を吸収してこれに応じた電子及び正孔を発生する材料を用いる。光電変換膜123は、全画素で共通して用いることができるため、1枚構成の膜であれば良く、画素毎に分離しておく必要はない。
光電変換膜123は、少なくとも500〜600nmの光を吸収することができ、好ましくはその波長域でのピ−ク波長の吸収率は50%以上である。光電変換膜123は、好ましくは最大吸収波長が510〜560nmの範囲にある。より好ましくは520〜550nmの範囲にある。ここで最大吸収波長とは光の吸収率が最も高い吸収波長を意味する。この最大吸収波長での吸収率、すなわち最大吸収率は好ましくは80%以上100%以下である。より好ましくは90%以上100%以下である。好ましくは、吸収率半値幅は50nm以上100nm以下である。より好ましくは60nm以上90nm以下である。ここで吸収率半値幅は最大吸収率の半分の値の吸収率における吸収波長の幅を意味する。なお、光電変換層12の詳細については後述する。
正孔ブロッキング膜121は、第一電極膜11から正孔が注入されることによる暗電流を低減するために設けられており、第一電極膜11からの正孔が光電変換膜123に注入されるのを阻止する。
電子ブロッキング膜122は、第二電極膜13から電子が注入されることによる暗電流を低減するために設けられており、第二電極膜13からの電子が光電変換膜123に注入されるのを阻止する。
第一電極膜11は、光電変換膜123で発生して移動してきた電子を捕集する役割を果たす。第一電極膜11は、画素毎に分離されており、これによって画像データを生成することができる。図1に示す構成では、p型シリコン基板1でも光電変換を行っているため、第一電極膜11は、可視光に対して透明であることが好ましい。ここで透明とは波長450nm〜650nmの光の透過率が50%以上であることを意味する。好ましくは70%以上である。透明電極の材料として特に好ましいのは、ITO、IZO、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)のいずれかの材料である。第一電極膜11下方に光電変換領域が存在しない構成の場合には、第一電極膜11は透明性の低いものであっても構わない。第一電極膜11の詳細については後述する。
第二電極膜13は、光電変換膜123で発生して移動してきた正孔を吐き出す機能を有する。第二電極膜13は、全画素で共通して用いることができる。このため、固体撮像素子100では、第二電極膜13が全画素で共通の一枚構成の膜となっている。第二電極膜13は、光電変換膜123に光を入射させる必要があるため、可視光に対して透明であることが好ましい。ここで透明とは波長450nm〜650nmの光の透過率が50%以上であることを意味する。好ましくは70%以上である。透明電極の材料として特に好ましいのは、ITO、IZO、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)のいずれかの材料である。本実施形態においては、第二電極膜13の厚みが5nm以上50nm以下であることが好ましい。この厚みが薄すぎると、電圧が均一に印加できないし、厚すぎると第二電極膜13作成時のダメ−ジを原因とするショ−ト等により得率が低下してしまう。本実施形態において、より好ましくは第二電極膜13の厚みが10nm以上40nm以下である。第二電極膜13の詳細については後述する。
図1に戻り、p型シリコン基板1内表面部には、高濃度のn型半導体領域(以下n+領域という)7が形成され、その周りにはp領域6が形成されている。p領域6の外側にはn領域5が形成され、その周りにはp領域4が形成されている。p領域4の外側にはn領域3が形成され、その周りにはp領域2が形成されている。
n領域5とp領域4とのpn接合面のp型シリコン基板1表面からの深さは、青色光を吸収する深さとなっている。したがって、n領域5とp領域4は、青色光を吸収してそれに応じた電子を発生し、これを蓄積するフォトダイオード(Bフォトダイオード)を形成する。Bフォトダイオードで発生した電子は、n領域5に蓄積される。
n領域3とp領域2とのpn接合面のp型シリコン基板1表面からの深さは、赤色光を吸収する深さとなっている。したがって、n領域3とp領域2は、赤色光を吸収してそれに応じた電子を発生し、これを蓄積するフォトダイオード(Rフォトダイオード)を形成する。Rフォトダイオードで発生した電子は、n領域3に蓄積される。
n領域3,5の深さはp型シリコン基板1表面から、夫々2μm以内、10μm以内がシリコンの吸光係数を考慮すると好ましい。実際には各n、p領域の深さと不純物濃度はポテンシャルのシミュレーション計算を用いて容易に最適化することが可能であり、図1に示した構造からさらにn、p領域の深さを増し、効率を上げることも可能である。画素のサイズは第一電極膜11のサイズに近いことが好ましく、通常1μmから20μmの範囲の単辺サイズが選ばれる。
n+領域7は、絶縁膜15に開けられた開口に形成された接続部14を介して第一電極膜11と電気的に接続されており、接続部14を介して、第一電極膜11で捕集された電子を蓄積する。接続部14は、第一電極膜11とn+領域7以外とは絶縁膜15によって電気的に絶縁される。接続部14は、いずれの金属で構成してもよいが、銅、アルミ、銀、金、クロム、タングステンの中から選択するのが好ましく、特に銅で構成するのが好ましい。
絶縁膜15は、CVP法で形成した窒化珪素もしくは酸化珪素を主成分とする絶縁膜であることが好ましい。BPSG等も用いることが可能であり、リフロー工程、CMP工程等により平滑化が可能である。絶縁膜中には後述するMOSトランジスタ間、またはMOSトランジスタからの金属配線が組み込まれ、通常3層以上の構造を有している。図1では金属配線は省略して記載している。
n領域3に蓄積された電子は、p領域2内に形成されたnチャンネルMOSトランジスタからなるMOS回路10によってその電荷量に応じた信号に変換され、n領域5に蓄積された電子は、p領域4内に形成されたnチャンネルMOSトランジスタからなるMOS回路9によってその電荷量に応じた信号に変換され、n+領域7に蓄積された電子は、p領域6内に形成されたnチャンネルMOSトランジスタからなるMOS回路8によってその電荷量に応じた信号に変換されて、固体撮像素子100外部へと出力される。これらのMOS回路が特許請求の範囲の信号読み出し部を構成する。これらのMOS回路は、従来公知のいわゆるCMOSプロセスにより作成することができる。
このような構成により、光電変換膜123でG光を光電変換し、p型シリコン基板1中のBフォトダイオードとRフォトダイオードでB光およびR光を光電変換することができる。また上部でG光がまず吸収されるため、B-G間およびG-R間の色分離は優れている。これが、シリコン基板内に3つのPDを積層し、シリコン基板内でBGR光を全て分離する形式の固体撮像素子に比べ、大きく優れた点である。以下の説明では、固体撮像素子100のp型シリコン基板1内に形成される無機材料からなる光電変換を行う部分(Bフォトダイオード及びRフォトダイオード)のことを無機層とも言う。
半導体基板、特にシリコン半導体を用いて信号の蓄積、転送等の信号処理をする場合、MOSトランジスタは、基本的に本実施形態のようにnチャンネルのものを用いることが好ましい。その理由はシリコン半導体中の移動度は、電子の方が正孔よりも大きいことに起因しており、原理的に電子を信号とするnチャンネルのトランジスタで構成した方が、信号処理速度が速くなるためである。
また、本実施形態においては、第一電極膜11の仕事関数が、第二電極膜13の仕事関数よりも小さいことが好ましい。このようにすることで、光電変換膜123に含まれる有機半導体中の電子を効率良く第一電極膜11に取り出すことができると共に、暗電流を抑制することができる。有機材料を含む光電変換膜は、通常、電子の移動度が小さいが、電子を読み出す電極、すなわち第一電極膜11の仕事関数を第二電極膜13の仕事関数よりも小さくすることにより、電位勾配が形成されるため、電子の第一電極膜11への移動が助けられることになる。また、電位勾配が形成されることで、第一電極膜11から光電変換膜123への正孔の注入を防止することもでき、これにより暗電流を抑制することができる。
仕事関数はその製法によっても変化するので、上記材料からなる第一電極膜11の仕事関数をAC−1等により直接測定し、上記構成にすることが好ましい。また、仕事関数は電極の材質、製法のみならず、後処理により変化させることも可能である。アルカリ処理、希ガススパッタ処理、アニ−リング等により仕事関数を小さくできることが報告されており、適宜、第一電極膜11に適用することが可能である。
また、本実施形態においては、第一電極膜11に、第二電極膜13に対して0.1ボルト以上5ボルト以下の電圧を印加して、光電変換膜123で発生した電子を第一電極膜11に移動させることが好ましい。最適な電圧の印加は光電変換膜123の厚みにより変化するが、より好ましくは0.3ボルト以上3ボルト以下である。第一電極膜11に第二電極膜13に対して正の電圧を印加することにより、光電変換膜123内の電子の移動度が小さくても、第一電極膜11に電子が到達することができるようになり、光電変換して得られた電子を効率良く利用することが可能となる。
光電変換膜123を構成する有機材料は、有機p型半導体及び有機n型半導体の少なくとも一方を含んでいることが好ましい。有機p型半導体及び有機n型半導体として、それぞれキナクリドン誘導体、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、及びフルオランテン誘導体のいずれかを特に好ましく用いることができる。
有機p型半導体(化合物)は、ドナー性有機半導体(化合物)であり、主に正孔輸送性有機化合物に代表され、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物は、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体等を用いることができる。なお、これに限らず、上記したように、n型(アクセプター性)化合物として用いた有機化合物よりもイオン化ポテンシャルの小さい有機化合物であればドナー性有機半導体として用いてよい。
有機n型半導体(化合物)は、アクセプター性有機半導体(化合物)であり、主に電子輸送性有機化合物に代表され、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有する5ないし7員のヘテロ環化合物(例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。なお、これに限らず、上記したように、ドナー性有機化合物として用いた有機化合物よりも電子親和力の大きな有機化合物であればアクセプター性有機半導体として用いてよい。
p型有機色素、又はn型有機色素としては、いかなるものを用いても良いが、好ましくは、シアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素(ゼロメチンメロシアニン(シンプルメロシアニン)を含む)、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、スピロ化合物、メタロセン色素、フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、フェナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、インジゴ色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン色素、ジフェニルアミン色素、キナクリドン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシアニン色素、金属錯体色素、縮合芳香族炭素環系色素(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)が挙げられる。
次に金属錯体化合物について説明する。金属錯体化合物は金属に配位する少なくとも1つの窒素原子または酸素原子または硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体であり、金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、または錫イオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、または亜鉛イオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、または亜鉛イオンである。前記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社 H.Yersin著1987年発行、「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社山本明夫著1982年発行等に記載の配位子が挙げられる。
前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても良い。好ましくは2座配位子である。例えばピリジン配位子、ビピリジル配位子、キノリノール配位子、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子)などが挙げられる)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環置換チオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、またはシロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる)であり、より好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、またはシロキシ配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、またはシロキシ配位子が挙げられる。
光電変換層12は、p型半導体層とn型半導体層とを有し、該p型半導体とn型半導体の少なくともいずれかが有機半導体であり、かつ、それらの半導体層の間に、該p型半導体およびn型半導体を含むバルクヘテロ接合構造層を中間層として有する光電変換膜を含有する場合が好ましい。このような場合、光電変換層12にバルクへテロ接合構造を含有させることにより、光電変換層12のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換膜の光電変換効率を向上させることができる。なお、バルクへテロ接合構造については、特願2004−080639号において詳細に説明されている。
また、光電変換層12は、p型半導体の層とn型半導体の層で形成されるpn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数を2以上有する構造を持つ光電変換膜を含有する場合が好ましく、さらに好ましくは、前記繰り返し構造の間に、導電材料の薄層を挿入する場合である。pn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数はいかなる数でもよいが、光電変換効率を高くするために好ましくは2〜50であり、さらに好ましくは2〜30であり、特に好ましくは2または10である。導電材料としては銀または金が好ましく、銀が最も好ましい。なお、タンデム構造については、特願2004−079930号において詳細に説明されている。
また、光電変換層12に含まれる光電変換膜は、p型半導体の層、n型半導体の層、(好ましくは混合・分散(バルクヘテロ接合構造)層)を持ち、p型半導体及びn型半導体のうちの少なくとも1方に配向制御された有機化合物を含む場合が好ましく、さらに好ましくは、p型半導体及びn型半導体の両方に配向制御された(可能な)有機化合物を含む場合である。この有機化合物としては、π共役電子を持つものが好ましく用いられるが、このπ電子平面が、基板(電極基板)に対して垂直ではなく、平行に近い角度で配向しているほど好ましい。基板に対する角度として好ましくは0°以上80°以下であり、さらに好ましくは0°以上60°以下であり、さらに好ましくは0°以上40°以下であり、さらに好ましくは0°以上20°以下であり、特に好ましくは0°以上10°以下であり、最も好ましくは0°(すなわち基板に対して平行)である。上記のように、配向の制御された有機化合物の層は、光電変換層12全体に対して一部でも含めば良いが、好ましくは、光電変換層12全体に対する配向の制御された部分の割合が10%以上の場合であり、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。このような状態は、光電変換層12に含まれる有機化合物の配向を制御することにより、光電変換層12のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換膜の光電変換効率を向上させるものである。
有機化合物の配向が制御されている場合において、さらに好ましくはヘテロ接合面(例えばpn接合面)が基板に対して平行ではない場合である。ヘテロ接合面が、基板(電極基板)に対して平行ではなく、垂直に近い角度で配向しているほど好ましい。基板に対する角度として好ましくは10°以上90°以下であり、さらに好ましくは30°以上90°以下であり、さらに好ましくは50°以上90°以下であり、さらに好ましくは70°以上90°以下であり、特に好ましくは80°以上90°以下であり、最も好ましくは90°(すなわち基板に対して垂直)である。上記のような、ヘテロ接合面の制御された有機化合物の層は、光電変換層12全体に対して一部でも含めば良い。好ましくは、光電変換層12全体に対する配向の制御された部分の割合が10%以上の場合であり、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。このような場合、光電変換層12におけるヘテロ接合面の面積が増大し、界面で生成する電子、正孔、電子正孔ペア等のキャリア量が増大し、光電変換効率の向上が可能となる。以上の、有機化合物のヘテロ接合面とπ電子平面の両方の配向が制御された光電変換膜において、特に光電変換効率の向上が可能である。これらの状態については、特願2004−079931号において詳細に説明されている。光吸収の点では有機色素層の膜厚は大きいほど好ましいが、電荷分離に寄与しない割合を考慮すると、有機色素層の膜厚として好ましくは、30nm以上300nm以下、さらに好ましくは50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
これらの有機化合物を含む光電変換層12は、乾式成膜法あるいは湿式成膜法により成膜される。乾式成膜法の具体的な例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法,MBE法等の物理気相成長法あるいはプラズマ重合等のCVD法が挙げられる。湿式成膜法としては、キャスト法、スピンコート法、ディッピング法、LB法等が用いられる。
p型半導体(化合物)及びn型半導体(化合物)の少なくとも一つとして高分子化合物を用いる場合は、作成の容易な湿式成膜法により成膜することが好ましい。蒸着等の乾式成膜法を用いた場合、高分子を用いることは分解のおそれがあるため難しく、代わりとしてそのオリゴマーを好ましく用いることができる。一方、低分子を用いる場合は、乾式成膜法が好ましく用いられ、特に真空蒸着法が好ましく用いられる。真空蒸着法は抵抗加熱蒸着法、電子線加熱蒸着法等の化合物の加熱の方法、るつぼ、ボ−ト等の蒸着源の形状、真空度、蒸着温度、基盤温度、蒸着速度等が基本的なパラメ−タ−である。均一な蒸着を可能とするために基盤を回転させて蒸着することは好ましい。真空度は高い方が好ましく10−4Torr以下、好ましくは10−6Torr以下、特に好ましくは10−8Torr以下で真空蒸着が行われる。蒸着時のすべての工程は真空中で行われることが好ましく、基本的には化合物が直接、外気の酸素、水分と接触しないようにする。真空蒸着の上述した条件は有機膜の結晶性、アモルファス性、密度、緻密度等に影響するので厳密に制御する必要がある。水晶振動子、干渉計等の膜厚モニタ−を用いて蒸着速度をPIもしくはPID制御することは好ましく用いられる。2種以上の化合物を同時に蒸着する場合には共蒸着法、フラッシュ蒸着法等を好ましく用いることができる。
第一電極膜11は、光電変換層12に含まれる電子輸送性の光電変換膜または電子輸送膜から電子を取り出してこれを捕集するため、電子輸送性光電変換膜、電子輸送膜などの隣接する膜との密着性や電子親和力、イオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。第二電極膜13は、光電変換層12に含まれる正孔輸送性の光電変換膜または正孔輸送膜から正孔を取り出してこれを吐き出すため、正孔輸送性光電変換膜、正孔輸送膜などの隣接する膜との密着性や電子親和力、イオン化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。これらの具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、シリコン化合物およびこれらとITOとの積層物などが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からITO、IZOが好ましい。
電極の作製には材料によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着法、化学反応法(ゾルーゲル法など)、酸化インジウムスズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。ITOの場合、UV−オゾン処理、プラズマ処理などを施すことができる。
透明な電極膜(透明電極膜)成膜時の条件について触れる。透明電極膜成膜時のシリコン基板温度は500℃以下が好ましく、より好ましくは、300℃以下で、さらに好ましくは200℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。また、透明電極膜成膜中にガスを導入しても良く、基本的にそのガス種は制限されないが、Ar、He、酸素、窒素などを用いることができる。また、これらのガスの混合ガスを用いても良い。特に酸化物の材料の場合は、酸素欠陥が入ることが多いので、酸素を用いることが好ましい。
また、透明電極膜の表面抵抗は、第一電極膜11であるか第二電極膜13であるか等により好ましい範囲は異なる。信号読出し部がCMOS構造である場合、透明導電膜の表面抵抗は、10000Ω/□以下が好ましく、より好ましくは、1000Ω/□以下である。信号読出し部が仮にCCD構造の場合、表面抵抗は1000Ω/□以下が好ましく、より好ましくは、100Ω/□以下である。第二電極膜13に使用する場合には1000000Ω/□以下が好ましく、より好ましくは、100000Ω/□以下である。
透明電極膜の材料として特に好ましいのは、ITO、IZO、SnO2、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)、ZnO、AZO(Alドープ酸化亜鉛)、GZO(ガリウムドープ酸化亜鉛)、TiO2、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)のいずれかの材料である。透明電極膜の光透過率は、その透明電極膜を含む光電変換部に含まれる光電変換膜の吸収ピーク波長において、60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上で、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。
また、光電変換層12を複数積層する場合、第一電極膜11と第二電極膜13は、光入射側に最も近い位置にある光電変換膜から最も遠い位置にある光電変換膜まで、それぞれの光電変換膜が検出する光以外の波長の光を透過させる必要があり、可視光に対し、好ましくは90%、さらに好ましくは95%以上の光を透過する材料を用いる事が好ましい。
第二電極膜13はプラズマフリーで作製することが好ましい。プラズマフリーで第二電極膜13を作成することで、プラズマが基板に与える影響を少なくすることができ、光電変換特性を良好にすることができる。ここで、プラズマフリーとは、第二電極膜13の成膜中にプラズマが発生しないか、またはプラズマ発生源から基体までの距離が2cm以上、好ましくは10cm以上、更に好ましくは20cm以上であり、基体に到達するプラズマが減ずるような状態を意味する。
第二電極膜13の成膜中にプラズマが発生しない装置としては、例えば、電子線蒸着装置(EB蒸着装置)やパルスレーザー蒸着装置がある。EB蒸着装置またはパルスレーザー蒸着装置については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」(シーエムシー刊、1999年)、沢田豊監修「透明導電膜の新展開II」(シーエムシー刊、2002年)、日本学術振興会著「透明導電膜の技術」(オーム社、1999年)、及びそれらに付記されている参考文献等に記載されているような装置を用いることができる。以下では、EB蒸着装置を用いて透明電極膜の成膜を行う方法をEB蒸着法と言い、パルスレーザー蒸着装置を用いて透明電極膜の成膜を行う方法をパルスレーザー蒸着法と言う。
プラズマ発生源から基体への距離が2cm以上であって基体へのプラズマの到達が減ずるような状態を実現できる装置(以下、プラズマフリーである成膜装置という)については、例えば、対向ターゲット式スパッタ装置やアークプラズマ蒸着法などが考えられ、それらについては沢田豊監修「透明導電膜の新展開」(シーエムシー刊、1999年)、沢田豊監修「透明導電膜の新展開II」(シーエムシー刊、2002年)、日本学術振興会著「透明導電膜の技術」(オーム社、1999年)、及びそれらに付記されている参考文献等に記載されているような装置を用いることができる。
TCOなどの透明導電膜を第二電極膜13とした場合、DCショート、あるいはリーク電流増大が生じる場合がある。この原因の一つは、光電変換膜123に導入される微細なクラックがTCOなどの緻密な膜によってカバレッジされ、反対側の第一電極膜11との間の導通が増すためと考えられる。そのため、Alなど膜質が比較して劣る電極の場合、リーク電流の増大は生じにくい。第二電極膜13の膜厚を、光電変換膜123の膜厚(すなわち、クラックの深さ)に対して制御する事により、リーク電流の増大を大きく抑制できる。第二電極膜13の厚みは、光電変換膜123厚みの1/5以下、好ましくは1/10以下であるようにする事が望ましい。
通常、導電性膜をある範囲より薄くすると、急激な抵抗値の増加をもたらすが、本実施形態の固体撮像素子100では、シート抵抗は、好ましくは100〜10000Ω/□でよく、薄膜化できる膜厚の範囲の自由度は大きい。また、透明導電性薄膜は厚みが薄いほど吸収する光の量は少なくなり、一般に光透過率が増す。光透過率の増加は、光電変換膜123での光吸収を増大させ、光電変換能を増大させるため、非常に好ましい。薄膜化に伴う、リーク電流の抑制、薄膜の抵抗値の増大、透過率の増加を考慮すると、透明導電性薄膜の膜厚は、5〜100nmであることが好ましく、さらに好ましくは5〜20nmである事が望ましい。
透明電極膜の材料は、プラズマフリーである成膜装置、EB蒸着装置、及びパルスレーザー蒸着装置により成膜できるものが好ましい。例えば、金属、合金、金属酸化物、金属窒化物、金属ホウ化物、有機導電性化合物、これらの混合物等が好適に挙げられ、具体例としては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウムタングステン(IWO)等の導電性金属酸化物、窒化チタン等の金属窒化物、金、白金、銀、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ−ル等の有機導電性材料、これらとITOとの積層物、などが挙げられる。また、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」(シーエムシー刊、1999年)、沢田豊監修「透明導電膜の新展開II」(シーエムシー刊、2002年)、日本学術振興会著「透明導電膜の技術」(オーム社、1999年)等に詳細に記載されているものを用いても良い。
無機層は、結晶シリコン、アモルファスシリコン、GaAsなどの化合物半導体のpn接合またはpin接合が一般的に用いられる。この場合、シリコンの光進入深さで色分離を行っているため積層された各受光部で検知するスペクトル範囲はブロードとなる。しかしながら、図1に示すように光電変換層12を上層に用いることにより、すなわち光電変換層12を透過した光をシリコンの深さ方向で検出することにより色分離が顕著に改良される。特に図1に示すように、光電変換層12でG光を検出すると、光電変換層12を透過する光はB光とR光になるため、シリコンでの深さ方向での光の分別はBR光のみとなり色分離が改良される。光電変換層12がB光またはR光を検出する場合でも、シリコンのpn接合面の深さを適宜選択することにより顕著に色分離が改良される。
無機層の構成は、光入射側から、npn又はpnpnとなっていることが好ましい。特に、表面にp層を設け表面の電位を高くしておくことで、表面付近で発生した正孔、及び暗電流をトラップすることができ暗電流を低減できるため、pnpn接合とすることがより好ましい。
尚、図1では、光電変換部がp型シリコン基板1上方に1つ積層される構成を示したが、p型シリコン基板1上方に、光電変換部を複数積層した構成にすることも可能である。このようにした場合は、無機層で検出する光は一色で良く、好ましい色分離が達成できる。また、固体撮像素子100の1画素にて4色の光を検出しようとする場合には、例えば、光電変換部にて1色を検出して無機層にて3色を検出する構成、光電変換部を2つ積層して2色を検出し、無機層にて2色を検出する構成、光電変換部を3つ積層して3色を検出し、無機層にて1色を検出する構成等が考えられる。また、固体撮像素子100が、1画素で1色のみを検出する構成であっても良い。この場合は、図1においてn領域3,5、p領域2,4を無くした構成となる。
本実施形態の固体撮像素子100は、好ましくは最上層に紫外線吸収層および/または赤外線吸収層を有する。紫外線吸収層は少なくとも400nm以下の光を吸収または反射することができ、好ましくは400nm以下の波長域での吸収率は50%以上である。赤外線吸収層は少なくとも700nm以上の光を吸収または反射することができ、好ましくは700nm以上の波長域での吸収率は50%以上である。
これらの紫外線吸収層、赤外線吸収層は従来公知の方法によって形成できる。例えば基板上にゼラチン、カゼイン、グリューあるいはポリビニルアルコールなどの親水性高分子物質からなる媒染層を設け、その媒染層に所望の吸収波長を有する色素を添加もしくは染色して着色層を形成する方法が知られている。さらには、ある種の着色材が透明樹脂中に分散されてなる着色樹脂を用いた方法が知られている。例えば、特開昭58−46325号公報,特開昭60−78401号公報,特開昭60−184202号公報,特開昭60−184203号公報,特開昭60−184204号公報,特開昭60−184205号公報等に示されている様に、ポリアミノ系樹脂に着色材を混合した着色樹脂膜を用いることができる。感光性を有するポリイミド樹脂を用いた着色剤も可能である。
特公平7−113685記載の感光性を有する基を分子内に持つ、200℃以下にて硬化膜を得ることのできる芳香族系のポリアミド樹脂中に着色材料を分散すること、特公平7−69486記載の含量を分散着色樹脂を用いることも可能である。本実施形態においては、好ましくは誘電体多層膜が用いられる。誘電体多層膜は光の透過の波長依存性がシャ−プであり、好ましく用いられる。
光電変換層12をp型シリコン基板1上方に複数積層する場合は、各光電変換層12が絶縁膜により分離されていることが好ましい。絶縁膜は、ガラス、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリプロピレン等の透明性絶縁材料を用いて形成することができる。窒化珪素、酸化珪素等も好ましく用いられる。プラズマCVDで製膜した窒化珪素は緻密性が高く透明性も良いために本発明においては好ましく用いられる。
プロセス上のダメ−ジを防止する目的、ならびに酸素や水分等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設ける。保護層としては、ダイヤモンド薄膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッ素樹脂、ポリパラキシレン、ポリエチレン、シリコン樹脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜、さらには、光硬化性樹脂等が挙げられる。窒化珪素、酸化珪素等も好ましく用いられる。プラズマCVDで製膜した窒化珪素は緻密性が高く透明性も良いために本発明においては好ましく用いられる。
保護膜は2層構造以上が好ましく、保護膜の総厚みは1μm以上10μm以下であることが特に好ましい。保護膜の膜厚をこの膜厚に設定することにより、光電変換素子の光学的な特性と有機材料でしばしば問題にされる経時保存性の両立が可能となる。特に好ましくは2μm以上9μm以下である。本発明においては上述したように透明電極を薄くすることが有効であるために、この保護膜が有機光電変換膜を守るために重要である。
CVD法はプラズマアシスト法以外にIPC−CVD法、Cat−CVD法等の種々の方法があるが、適宜選択して用いることができる。窒化珪素と酸化珪素を多層構成で用いることにより保護膜のバリア性と柔軟性を両立した保護膜の形成が可能である。窒化珪素については化学量論組成に近い成分比が保護膜性能が良好であり、好ましく用いられる。
また、ガラス、気体不透過性プラスチック、金属などで素子部分をカバーし、適当な封止樹脂により素子自体をパッケージングすることもできる。この場合吸水性の高い物質をパッケージング内に存在させることも可能である。
更に、マイクロレンズアレイを各画素の上部に形成することにより、集光効率を向上させることができるため、このような態様も好ましい。
信号読出し部については、特開昭58−103166、特開昭58−103165、特開2003−332551等を参考にすることができる。半導体基板上にMOS トランジスタが各画素単位に形成された構成を採用することができる。MOSトランジスタを用いた固体撮像素子の場合、電極を透過した入射光によって光電変換膜の中に電荷が発生し、電極に電圧を印加することにより電極と電極との間に生じる電界によって電荷が光電変換膜の中を電極まで走行し、さらにシリコン基板内の電荷蓄積部まで移動し、電荷蓄積部に電荷が蓄積される。電荷蓄積部に蓄積された電荷は、MOSトランジスタのスイッチングにより電荷読出し部に移動し、さらに電気信号として出力される。これにより、フルカラーの画像信号が、信号処理部を含む固体撮像装置に入力される。
一定量のバイアス電荷を蓄積ダイオードに注入して(リフレッシュモード)おき、一定の電荷を蓄積(光電変換モード)後、信号電荷を読み出すことが可能である。フォトダイオードそのものを蓄積ダイオードとして用いることもできるし、別途、蓄積ダイオードを付設することもできる。
信号の読み出しについてさらに詳細に説明する。電子蓄積部に蓄えられた電荷は、X−Yアドレス方式を用いたMOS型撮像素子(いわゆるCMOSセンサ)の手法により、画素位置の選択とともに読み出される。他には、アドレス選択方式として、1画素づつ順次マルチプレクサスイッチとデジタルシフトレジスタで選択し、共通の出力線に信号電圧(または電荷)として読み出す方式が挙げられる。2次元にアレイ化されたX−Yアドレス操作の撮像素子がCMOSセンサとして知られる。これは、X−Yの交点に接続された画素に儲けられたスイッチは垂直シフトレジスタに接続され、垂直操走査シフトレジスタからの電圧でスイッチがオンすると同じ行に儲けられた画素から読み出された信号は、列方向の出力線に読み出される。この信号は水平走査シフトレジスタにより駆動されるスイッチを通して順番に出力端から読み出される。
出力信号の読み出しには、フローティングディフュージョン検出器や、フローティングゲート検出器を用いることができる。また画素部分に信号増幅回路を設けることや、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)の手法などにより、S/Nの向上をはかることができる。
信号処理には、ADC回路によるガンマ補正、AD変換機によるデジタル化、輝度信号処理や、色信号信号処理を施すことができる。色信号処理としては、ホワイトバランス処理や、色分離処理、カラーマトリックス処理などが挙げられる。NTSC信号に用いる際は、RGB信号をYIQ信号の変換処理を施すことができる。
半導体基板は、電子の移動度が100cm2/volt・sec以上であるものが好ましく、その中でも微細化技術が進んでいることと、低コストであることからシリコン半導体(Si半導体とも記す)が好ましい。電荷転送・電荷読み出しの方式は数多く提案されているが、特に好ましい方式はCMOS型のデバイスである。更に本実施形態の場合、CMOS型の方が高速読み出し、画素加算、部分読み出し、消費電力などの点で好ましいことが多い。
本実施形態の固体撮像素子100は、公知の集積回路などの製造に用いるいわゆるミクロファブリケーションプロセスにしたがって製造することができる。基本的には、この方法は活性光や電子線などによるパターン露光(水銀のi,g輝線、エキシマレーザー、さらにはX線、電子線)、現像及び/又はバーニングによるパターン形成、素子形成材料の配置(塗設、蒸着、スパッタ、CVなど)、非パターン部の材料の除去(熱処理、溶解処理など)の反復操作による。
固体撮像素子100のチップサイズは、ブローニーサイズ、135サイズ、APSサイズ、1/1.8インチ、さらに小型のサイズでも選択することができる。本実施形態の固体撮像素子100の画素サイズは、第一電極膜11の最大面積に相当する円相当直径で表す。いずれの画素サイズであっても良いが、2−20ミクロンの画素サイズが好ましい。さらに好ましくは2−10ミクロンであるが、3−8ミクロンが特に好ましい。画素サイズが20ミクロンを超えると解像力が低下し、画素サイズが2ミクロンよりも小さくてもサイズ間の電波干渉のためか解像力が低下する。
本実施形態の固体撮像素子100は、デジタルスチルカメラに利用することが出来る。また、TVカメラに用いることも好ましい。その他の用途として、デジタルビデオカメラ、下記用途などでの監視カメラ(オフィスビル、駐車場、金融機関・無人契約機、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、アウトレットモール、百貨店、パチンコホール、カラオケボックス、ゲームセンター、病院)、その他各種のセンサー(テレビドアホン、個人認証用センサー、ファクトリーオートメーション用センサー、家庭用ロボット、産業用ロボット、配管検査システム)、医療用センサー(内視鏡、眼底カメラ)、テレビ会議システム、テレビ電話、カメラつきケータイ、自動車安全走行システム(バックガイドモニタ、衝突予測、車線維持システム)、テレビゲーム用センサーなどの用途に用いることが出来る。
中でも、本実施形態の固体撮像素子100は、テレビカメラ用途としても適するものである。その理由は、色分解光学系を必要としないためにテレビカメラの小型軽量化を達成することが出来るためである。また、高感度で高解像力を有することから、ハイビジョン放送用テレビカメラに特に好ましい。この場合のハイビジョン放送用テレビカメラとは、デジタルハイビジョン放送用カメラを含むものである。
更に、本実施形態の固体撮像素子100においては、光学ローパスフィルターを不要とすることが出来、更なる高感度、高解像力が期待できる点で好ましい。
更に、本実施形態の固体撮像素子100においては、厚みを薄くすることが可能であり、かつ色分解光学系が不要となる為、「日中と夜間のように異なる明るさの環境」、「静止している被写体と動いている被写体」など、異なる感度が要求される撮影シーン、その他分光感度、色再現性に対する要求が異なる撮影シーンに対して、固体撮像素子100を交換して撮影する事により1台のカメラにて多様な撮影のニーズにこたえることが出来、同時に複数台のカメラを持ち歩く必要がない為、撮影者の負担も軽減する。交換の対象となる固体撮像素子としては、上記の他に赤外光撮影用、白黒撮影用、ダイナミックレンジの変更を目的に交換固体撮像素子を用意することが出来る。
本実施形態の固体撮像素子100を用いたTVカメラは、映像情報メディア学会編、テレビジョンカメラの設計技術(1999年8月20日、コロナ社発行、ISBN 4-339-00714-5)第2章の記述を参考にし、例えば図2.1テレビカメラの基本的な構成の色分解光学系及び撮像デバイスの部分を、本実施形態の固体撮像素子と置き換えることにより作製することができる。
以上説明した固体撮像素子は、各画素の持つ構成を単体の光電変換素子として扱うことも可能であり、バイオセンサや化学センサなどの光センサやカラー受光素子としても利用可能である。
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図2に示すような構造の光電変換部を作成する。ここでは、光電変換膜123が、n型有機半導体とp型有機半導体を含んで構成されるものを作成する。
2cm×2cmの石英基板上に、第一電極膜11としてITOをスパッタ製膜した。次に、該基板をアセトン、セミコクリ−ン、イソプロピルアルコ−ル(IPA)で夫々15分間超音波洗浄した。次に、IPA煮沸洗浄を行なった後、UV/O洗浄をおこなった。この状態でのITOの仕事関数はAC−1の測定から4.8eVであった。次に、この基板にシャドーマスクを通して、正孔ブロッキング膜121としてBCP(化合物1)を30nm、光電変換膜123としてn型有機半導体であるAlq3(化合物2)を20nm、光電変換膜123としてn型有機半導体であるAlq3(化合物2)とp型有機半導体であるキナクリドン(化合物3)の共蒸着層を200nm、光電変換膜123としてp型有機半導体であるキナクリドン(化合物3)を30nm、電子ブロッキング膜122としてm−MTDATA(化合物4)を40nm、順次抵抗加熱蒸着して成膜した。その後、別のシャドーマスクを通して第二電極膜13としてITOを20nmの厚みでスパッタ製膜した。このITOのスパッタ製膜後の仕事関数はAC−1の測定から4.6eVであった。さらに、別のシャドーマスクを通して窒化珪素をプラズマCVD法を用いて5μm製膜し、光電変換部を作成した。この光電変換部を素子Aとした。
Figure 2007073742
素子Aにおいて、第一電極膜11であるITOのUV/O洗浄を行う代わりに、アルゴンスパッタを行い、それ以外は上記と同様にして素子Bを作成した。アルゴンスパッタした第一電極膜11であるITOの仕事関数はAC−1の測定から4.3eVであった。
素子AおよびBにおいて、第一電極膜11であるITOに、第二電極膜13であるITOに対して正の電圧を印加し、第二電極膜13であるITO上方から光を入射させて第一電極膜11で電子を捕集し、捕集した電子に応じた信号をnチャンネルMOSトランジスタからなるMOS回路によって読み出して、550nmの光に対するIPCEを求めた。同時に素子A及び素子Bの暗電流を評価した。結果を図3に示す。
図3の結果から明らかなように、第一電極膜11に正の電圧を印加して、光電変換膜123で発生した電子を第一電極膜11で捕集する場合、印加電圧0.1以上5V以下で暗電流が小さく且つIPCEが高い素子が得られることが分かる。また、素子Aに比較して素子Bは暗電流が低く、IPCEが高い。第一電極膜11の仕事関数を第二電極膜13の仕事関数よりも小さくすることにより、本効果が発現した。
本発明の実施形態を説明するための固体撮像素子の2画素分の断面模式図 図1に示す光電変換層の断面模式図 実施例の結果を示す図
符号の説明
1 p型シリコン基板(半導体基板)
2、4、6 p型半導体領域
7 高濃度n型半導体領域(電子蓄積部)
3、5 n型半導体領域
15,16,17 絶縁膜
14 接続部
11 第一電極膜
12 光電変換層
13 第二電極膜

Claims (9)

  1. 第一電極膜と、前記第一電極膜に対向する第二電極膜と、前記第一電極膜と前記第二電極膜の間に配置される光電変換膜とを含む光電変換部を有する光電変換素子であって、
    前記第二電極膜上方から前記光電変換膜に光が入射されるものであり、
    前記光電変換膜は、前記第二電極膜上方からの入射光に応じて電子と正孔を発生するものであり、
    前記第一電極膜を前記電子の取り出し用の電極とした光電変換素子。
  2. 請求項1記載の光電変換素子であって、
    前記第一電極膜に、前記第二電極膜に対して0.1ボルト以上5ボルト以下の電圧を印加して前記第一電極膜に前記電子を移動させる光電変換素子。
  3. 請求項1又は2記載の光電変換素子であって、
    前記第一電極膜の仕事関数が、前記第二電極膜の仕事関数よりも小さい光電変換素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の光電変換素子であって、
    前記第一電極膜と前記第二電極膜が可視光に対して透明である光電変換素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の光電変換素子であって、
    前記第一電極膜下方に設けられた半導体基板と、
    前記半導体基板内に形成され、前記第一電極膜に移動した前記電子を蓄積するための電子蓄積部と、
    前記電子蓄積部と前記第一電極膜とを電気的に接続する接続部と、
    前記光電変換膜下方の前記半導体基板内に形成され、前記光電変換膜を透過した光を吸収し、該光に応じた電子を発生してこれを蓄積する基板内光電変換部とを備える光電変換素子。
  6. 請求項5記載の光電変換素子であって、
    前記光電変換膜が緑色の光を吸収するものであり、
    前記基板内光電変換部が、青色の光を吸収する青色用フォトダイオードと、赤色の光を吸収する赤色用フォトダイオードである光電変換素子。
  7. 請求項1〜4のいずれか記載の光電変換素子を同一平面上でアレイ状に多数配置した固体撮像素子であって、
    前記第一電極膜から取り出された電子に応じた信号を読み出す信号読み出し部を備える固体撮像素子。
  8. 請求項5又は6記載の光電変換素子を同一平面上でアレイ状に多数配置した固体撮像素子であって、
    前記電子蓄積部に蓄積された電子に応じた信号と、前記基板内光電変換部に蓄積された電子に応じた信号を読み出す信号読み出し部を備える固体撮像素子。
  9. 請求項7又は8記載の固体撮像素子であって、
    前記信号読み出し部が、nチャンネルMOSトランジスタによって構成される固体撮像素子。
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