JP2007073330A - 線状照明用の導光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少数の光源からの光を照明方向に効率よく出射させ、発光領域長手方向の全範囲内で均等な明るさを得るとともに、複数色の光源を用いる場合、優れた混色作用を発揮させ、かつ、コンパクトな構成で、狭い空間に設置することが可能な線状照明器具を提供する。
【解決手段】
1)円筒レンズの焦点位置近傍、またはそれよりも離れた位置に、導光体内部での全反射反復状態を脱して、出射面へ向かわせるための、光方向転換要素を配置する。
2)棒状導光体の断面形状を略鍵穴型にする。
3)中空透明球状体含有層を、光方向転換要素として用いる。
4)再帰反射面、または光散乱性高反射面を棒状導光体の外面に、対向して添わせる。
5)透明樹脂バインダー、光散乱性反射面、または棒状導光体の少なくとも一部に着色剤を混入させる。
【選択図】図1
【解決手段】
1)円筒レンズの焦点位置近傍、またはそれよりも離れた位置に、導光体内部での全反射反復状態を脱して、出射面へ向かわせるための、光方向転換要素を配置する。
2)棒状導光体の断面形状を略鍵穴型にする。
3)中空透明球状体含有層を、光方向転換要素として用いる。
4)再帰反射面、または光散乱性高反射面を棒状導光体の外面に、対向して添わせる。
5)透明樹脂バインダー、光散乱性反射面、または棒状導光体の少なくとも一部に着色剤を混入させる。
【選択図】図1
Description
本発明(以下で、この発明という)は、LED(発光ダイオード)、ハロゲンランプを含む白熱電球類などの、一個または複数個の点状光源から発した光を直接、あるいはキセノン、メタルハライドランプなどの強力な光源からの光を、必要に応じその発熱を除去し、光ファイバーバンドルなどで導いて、透明素材製棒状導光体の端面から入射させ、あるいは端面以外の場所から入射させ、直線、または曲線状に、該導光体の形状に沿って発光させるための、ラインライト用ライトガイド、つまり、線状照明用の導光装置に関する。さらにまた、これら線状照明用の導光装置を複数個並列配置して成る、面照明用の導光装置にも関する。
さらに詳しくは、この発明は、照明すべき方向へ光を出射させ、しかも、発光領域長手方向の全範囲内で均等な明るさが得られ、効率よく発光させることにより、発光にかかる消費電力を節約し、発熱量を減らすことができ、複数色の光源を用いる場合にも優れたカラーミキシング(混色)作用を有し、必要な場合着色剤の併用により独特の発色効果も発揮する、均等な明るさの照明用導光装置に関する。しかも、コンパクトな構成で、狭い空間に設置することが可能な照明用導光装置を提案する。
ここで、この発明の明細書を通じて用いる重要な用語について、その意味、定義を若干説明する。
「光線」という用語は、波長領域が可視光380nm〜780nmに限定するものではなく、紫外線、赤外線なども含む。
「屈折率」という用語は、特にことわらない限り、波長が約589nmの光線(d線)についての、素材の空気に対する相対的屈折率を意味する。
「線状」という用語は、直線的または曲線的な、若干の幅を有する細長い帯状、棒状などの領域、形態のことを意味する。
「長手方向」という用語は、棒状導光体の一方の光入射面から、光の進行方向に沿う、棒状導光体の軸方向を意味し、以後この方向をx軸方向とも称する。棒状導光体が直線状ではなく、曲線状の場合は、所定場所の接線における方向を意味する。次に掲げる「縦方向」、「横方向」についてもこれに順ずる。
「縦方向」という用語は、上記x軸方向と垂直な方向であって、しかも、円筒レンズの光軸方向を意味する。以後この方向を、y軸方向とも称する。「縦方向」という用語は、この定義に従うので、導光体の使用状態における、縦方向とは必ずしも一致しない。
「横方向」という用語は、上記x軸方向と垂直な方向であって、しかも、円筒レンズの光軸方向、つまりy軸とも垂直な方向を意味する。以後この方向を、z軸方向とも称する。「横方向」という用語は、この定義に従うので、棒状導光体の使用状態における、横方向とは必ずしも一致しない。
以上の「長手方向」、「縦方向」、「横方向」を意味するx,y,z軸方向を、図1内に矢印(ベクトル)で表示しておく。
「平板」という用語は、本来一定肉厚の板状体を意味するが、ここでは、数度程度の僅かな板厚勾配を有する、楔形も含むものとする。
「再帰反射面」という用語は、白色またはアルミなどのような高反射性表面に、高屈折率の透明ビーズ類を塗布して成る面を意味し、透明ビーズの全反射機能により、光が入射した方向に向けて、極めて多くの反射光を送り返す公知の反射面であり、この意味で再帰反射面という名称で呼ばれる。その用途として、横断歩道を目立たせるためのトラッフィックペイントや、道路工事人や警官の背中に付けるV字型マークなどの用途に幅広く利用されている。また、再帰反射面の表面最外部が球状体で、その一部が露出するか、薄い膜状に塗料が球状体を包んでいる凹凸面であるが故に、この再帰反射面状の表面をもつシートを、この発明の棒状導光体に添わせ、密着させて覆う場合でも、導光体と再帰反射面間の接触面積比が極めて小さく、導光体表面の全反射機能を実質上阻害しない特徴がある。
光散乱反射面という用語は、白色酸化チタン、酸化マグネシウムなどに代表されるような高反射粒子を表面に配置するなどの方法で形成した、微細凹凸面のことを意味し、屈折率が約2で、様々な粒子径の透明ガラスビーズを組み合わせ使用する再帰反射面もまた、光散乱反射面としての特性を兼ね備えるので、この発明の用途に好適である。
「配光特性」という用語は、各立体角方向別の照明光量分布を意味し、LEDなどのカタログ類で指向特性、視野角などと表現される内容と同じ、または類似する。LEDについては、配光特性についての、統一的測定法を早く確立しようという提案が、各方面から出されている現状である。
「着色剤」という用語は、特有の波長別反射・吸収特性、または透過・吸収特性を有する、染料または顔料類を意味し、波長変換特性を有する蛍光剤もこれに含めるものとする。これら着色剤の使用により、入射した光と異なる色調を呈する出射光(透過光、または反射光)を得ることができる。
「光線」という用語は、波長領域が可視光380nm〜780nmに限定するものではなく、紫外線、赤外線なども含む。
「屈折率」という用語は、特にことわらない限り、波長が約589nmの光線(d線)についての、素材の空気に対する相対的屈折率を意味する。
「線状」という用語は、直線的または曲線的な、若干の幅を有する細長い帯状、棒状などの領域、形態のことを意味する。
「長手方向」という用語は、棒状導光体の一方の光入射面から、光の進行方向に沿う、棒状導光体の軸方向を意味し、以後この方向をx軸方向とも称する。棒状導光体が直線状ではなく、曲線状の場合は、所定場所の接線における方向を意味する。次に掲げる「縦方向」、「横方向」についてもこれに順ずる。
「縦方向」という用語は、上記x軸方向と垂直な方向であって、しかも、円筒レンズの光軸方向を意味する。以後この方向を、y軸方向とも称する。「縦方向」という用語は、この定義に従うので、導光体の使用状態における、縦方向とは必ずしも一致しない。
「横方向」という用語は、上記x軸方向と垂直な方向であって、しかも、円筒レンズの光軸方向、つまりy軸とも垂直な方向を意味する。以後この方向を、z軸方向とも称する。「横方向」という用語は、この定義に従うので、棒状導光体の使用状態における、横方向とは必ずしも一致しない。
以上の「長手方向」、「縦方向」、「横方向」を意味するx,y,z軸方向を、図1内に矢印(ベクトル)で表示しておく。
「平板」という用語は、本来一定肉厚の板状体を意味するが、ここでは、数度程度の僅かな板厚勾配を有する、楔形も含むものとする。
「再帰反射面」という用語は、白色またはアルミなどのような高反射性表面に、高屈折率の透明ビーズ類を塗布して成る面を意味し、透明ビーズの全反射機能により、光が入射した方向に向けて、極めて多くの反射光を送り返す公知の反射面であり、この意味で再帰反射面という名称で呼ばれる。その用途として、横断歩道を目立たせるためのトラッフィックペイントや、道路工事人や警官の背中に付けるV字型マークなどの用途に幅広く利用されている。また、再帰反射面の表面最外部が球状体で、その一部が露出するか、薄い膜状に塗料が球状体を包んでいる凹凸面であるが故に、この再帰反射面状の表面をもつシートを、この発明の棒状導光体に添わせ、密着させて覆う場合でも、導光体と再帰反射面間の接触面積比が極めて小さく、導光体表面の全反射機能を実質上阻害しない特徴がある。
光散乱反射面という用語は、白色酸化チタン、酸化マグネシウムなどに代表されるような高反射粒子を表面に配置するなどの方法で形成した、微細凹凸面のことを意味し、屈折率が約2で、様々な粒子径の透明ガラスビーズを組み合わせ使用する再帰反射面もまた、光散乱反射面としての特性を兼ね備えるので、この発明の用途に好適である。
「配光特性」という用語は、各立体角方向別の照明光量分布を意味し、LEDなどのカタログ類で指向特性、視野角などと表現される内容と同じ、または類似する。LEDについては、配光特性についての、統一的測定法を早く確立しようという提案が、各方面から出されている現状である。
「着色剤」という用語は、特有の波長別反射・吸収特性、または透過・吸収特性を有する、染料または顔料類を意味し、波長変換特性を有する蛍光剤もこれに含めるものとする。これら着色剤の使用により、入射した光と異なる色調を呈する出射光(透過光、または反射光)を得ることができる。
従来から線状光源装置は、様々な方式の複写機、スキャナーの読み取り用照明光源、各種検査装置に用いる、リニアCCD、CMOSセンサーなどの画像撮影用光源として必要とされ、主として冷陰極管式蛍光灯、LEDアレイなどが採用されてきた。線状光源装置は、さらに、各種表示装置、ダウンライトなどの室内照明器具などとしても利用される。これらは全て、この発明がめざす用途分野でもある。
つまり、従来は線状光源と言えば、通常の蛍光灯、冷陰極管式蛍光灯、ネオン管などのように、それ自体が直線、またはU字型、円環型、自由曲線その他の曲線形状を有する線形状の発光体を意味するか、あるいはLEDアレイなどのように、点光源的な独立発光体を多数並べたものを意味するのが普通であった。この発明のように、点光源から出た光を連続した線状に変換し、なるべく均等に発光させる、実質上線光源要素に変換してから、照明用光源として用いることをめざす先行事例も、後述するがいくつか存在する。これらはいずれも一見類似するように誤認される場合もあるが、本発明とは、以下に詳述するように、本質的に相異し、別個のものである。
ここで代表的と思われる、線状照明装置関連の特許文献を列挙し、参照するが、これら全てに共通して、この発明の重要な要件である次のことについては、同じ内容をなんら開示、示唆していない。
1)円筒レンズの焦点位置、ないし、それより遠い場所で、円筒レンズが対向面の像を被照明部に結ぶ位置までの範囲内、またはその両限界近傍に、導光体内部での全反射を繰返し進行状態を脱して、円筒レンズ面へ向かわせるために、光方向転換要素を配置して、円筒レンズ面から出射させること。
(誤解の無いように補足説明すると、円柱状導光体の、対向面は焦点位置に相当すると解釈する人もあるかもしれないが、それは実際上誤りである。後に詳しく説明するように、素材屈折率がnの、円柱状導光体の導光体内側近軸焦点距離は、f=nR/(n−1)、で計算できるので、円柱の対向面が焦点位置に相当するのは、n=2の場合だけである。重金属類を含有するn=2相当の高屈折ガラス類は、透過率の問題があり、導光体の素材として良い性能を発揮できない。導光体の素材として、実用できるものは、光ファイバーなどにも利用されるメタクリル樹脂(MMA)と、石英硝子に代表される、高透過性素材に限られ、これらの屈折率は夫々、約1.49、約1.46であって、その場合の焦点距離fはいずれも、およそ3Rであるので、n=2の場合の焦点距離、fがおよそ2Rであるのと比較すると、円柱の半径1R相当分、相対比では50%も焦点位置が相異するので、明白に異質のものである。)
レンズ一般の作用を模式図として示す、図15を参照して端的に説明すると、F1、F2は夫々レンズ27の前側、および後側焦点を示すものであり、F1と発光源との位置関係に注目して見比べると単純明快に理解できるように、従来技術としての、後述する特許文献例に記載された類似品の機能は、図15(A)に相当するのに対し、この発明による、線状照明用導光装置の機能は、図15(B)、ないし図15(C)のような作用に相当する。
2)線状照明用導光装置の導光体の断面形状を略鍵穴型(断面の上方が略円形で、該円形部分から一体に、円の軸中心線延長線上に左右対称形の平板な突起がでている形状)にすること。
(導光体の鍵穴型断面の略円形部分、つまり導光体の円柱部内をらせん状に全反射を反復しながら円筒の長手方向(x軸方向)へ進行してきた光の一部を、狭い幅の平板状に形成された前記突起部分に順次落とし込んで均等割合で抽出し、平板状突起部分の下端面の少なくとも一部に設けた、光転向要素でその一部を円柱筒部の外周面方向へ向かわせ、その円柱部外周から略平行光線、ないし光を照射する対象物の被照明部に集光するような光線として、出射させる仕組み。)
3)中空透明球状体、特にその内面での全反射機能を、前記光方向転換要素として用いること。
(補足説明すると、中空透明球状体を利用すること自体の先行事例は、以下に列挙する特許文献にも確かにいくつか含まれるが、それらはいずれも、後で詳しく説明する本発明のような、中空透明球状体内面での全反射機能による大きな角度変更を伴う、周辺方向への光路転向要素として積極的に利用する意図は認められず、導光体内を、全反射を反復しながら進行してきた光を、全反射反復から脱出させる手段として利用するのではない。先行するどの特許文献の場合も、中空透明球状体を単なる光拡散など別の目的に利用するものであって、この発明とは合致しない。しかも、それら先行特許文献での光拡散機能の説明は、この発明ではあまり利用しない、中空透明球状体の中心部付近、すなわち光を全反射せず屈折透過させる領域についてのみ行われている。)
4)再帰反射面を導光体の外面に添わせること。
目的外の方向へ向かおうとする光を有効利用できるように戻す上で、再帰反射面は極めて好都合であるが、そのことを教示する先行事例が見当たらない。
以上のことに該当する、明快な記述をどこにも見出すことができなかった。さらに詳しくは、上記四種類の要件の内、仮にひとつについて、認識程度差の問題として、若干の類似性があるものと譲歩しても、上記要件のふたつ以上を併せ持つ先行事例、特許文献は、全く見出すことができなかった。なかでも、光転向要素、つまり全反射反復からの脱出手段として、中空透明球状体を利用する上記3)と、再帰反射面を導光体の外面に添わせる上記4)との組み合わせは、以下に述べる以外の多数の特許文献例、特に平板状導光装置関連の特許文献例を調べてみても、見当たらなかった。
登録特許第1936774号(1995.6.9) 出願日:1985.12.17「光源ユニット」発明者:山下、藤井、福西出願人:工業技術院長、日本石英硝子株式会社、近藤シルバニア株式会社
登録特許第1986037号(1995.11.8) 出願日:1986.10.27「光源ユニット」発明者:須藤、中村、福西出願人:日本石英硝子株式会社、近藤シルバニア株式会社
実開平6−21940号 出願日:1992.2.19「線状光源ユニット」考案者:須藤出願人:近藤フィリップスライティング株式会社
登録特許第3467762号(2003.9.5) 出願日:1995.2.7「照明装置」発明者:河原出願人:株式会社ニコン
特開平9−9006号 出願日:1995.6.15「画像入力装置用照明装置」発明者:井上出願人:株式会社ニコン
特開昭63−140519号 出願日:1987.3.6「光源装置」発明者:高野出願人:カシオ電子工業株式会社、カシオ計算機株式会社
特開平4−109755号 出願日:1999.8.29「リニアセンサを用いた色分解画像読み取りのための線状照明装置」発明者:吉沢、前田出願人:株式会社ニコン
特開平5−232323号 出願日:1992.2.20「線状照明体用素子」発明者:藤井、大里出願人:日本板硝子株式会社
特開平5−232324号 出願日:1992.2.25「線状照明用素子」発明者:藤井、大里出願人:日本板硝子株式会社
特開平5−232325号 出願日:1992.2.25「線状照明用素子」発明者:藤井、大里出願人:日本板硝子株式会社
特開平6−295002号 出願日:1993.4.9「線状光源」発明者:磯出願人:キャノン株式会社
登録特許第2754159号 出願日:1994.4.19「液晶表示装置」発明者:鈴木、苅田、小松特許権者:株式会社エッチ・ケー・エス
特開平9−61633号 出願日:1995.8.24「線状照明装置」発明者:本郷、中村、田中出願人:松下電器産業株式会社
特開平10−133026号 出願日:1996.10.31「導光体を有する照明装置」発明者:川合、田端出願人:キャノン株式会社
1)円筒レンズの焦点位置、ないし、それより遠い場所で、円筒レンズが対向面の像を被照明部に結ぶ位置までの範囲内、またはその両限界近傍に、導光体内部での全反射を繰返し進行状態を脱して、円筒レンズ面へ向かわせるために、光方向転換要素を配置して、円筒レンズ面から出射させること。
(誤解の無いように補足説明すると、円柱状導光体の、対向面は焦点位置に相当すると解釈する人もあるかもしれないが、それは実際上誤りである。後に詳しく説明するように、素材屈折率がnの、円柱状導光体の導光体内側近軸焦点距離は、f=nR/(n−1)、で計算できるので、円柱の対向面が焦点位置に相当するのは、n=2の場合だけである。重金属類を含有するn=2相当の高屈折ガラス類は、透過率の問題があり、導光体の素材として良い性能を発揮できない。導光体の素材として、実用できるものは、光ファイバーなどにも利用されるメタクリル樹脂(MMA)と、石英硝子に代表される、高透過性素材に限られ、これらの屈折率は夫々、約1.49、約1.46であって、その場合の焦点距離fはいずれも、およそ3Rであるので、n=2の場合の焦点距離、fがおよそ2Rであるのと比較すると、円柱の半径1R相当分、相対比では50%も焦点位置が相異するので、明白に異質のものである。)
レンズ一般の作用を模式図として示す、図15を参照して端的に説明すると、F1、F2は夫々レンズ27の前側、および後側焦点を示すものであり、F1と発光源との位置関係に注目して見比べると単純明快に理解できるように、従来技術としての、後述する特許文献例に記載された類似品の機能は、図15(A)に相当するのに対し、この発明による、線状照明用導光装置の機能は、図15(B)、ないし図15(C)のような作用に相当する。
2)線状照明用導光装置の導光体の断面形状を略鍵穴型(断面の上方が略円形で、該円形部分から一体に、円の軸中心線延長線上に左右対称形の平板な突起がでている形状)にすること。
(導光体の鍵穴型断面の略円形部分、つまり導光体の円柱部内をらせん状に全反射を反復しながら円筒の長手方向(x軸方向)へ進行してきた光の一部を、狭い幅の平板状に形成された前記突起部分に順次落とし込んで均等割合で抽出し、平板状突起部分の下端面の少なくとも一部に設けた、光転向要素でその一部を円柱筒部の外周面方向へ向かわせ、その円柱部外周から略平行光線、ないし光を照射する対象物の被照明部に集光するような光線として、出射させる仕組み。)
3)中空透明球状体、特にその内面での全反射機能を、前記光方向転換要素として用いること。
(補足説明すると、中空透明球状体を利用すること自体の先行事例は、以下に列挙する特許文献にも確かにいくつか含まれるが、それらはいずれも、後で詳しく説明する本発明のような、中空透明球状体内面での全反射機能による大きな角度変更を伴う、周辺方向への光路転向要素として積極的に利用する意図は認められず、導光体内を、全反射を反復しながら進行してきた光を、全反射反復から脱出させる手段として利用するのではない。先行するどの特許文献の場合も、中空透明球状体を単なる光拡散など別の目的に利用するものであって、この発明とは合致しない。しかも、それら先行特許文献での光拡散機能の説明は、この発明ではあまり利用しない、中空透明球状体の中心部付近、すなわち光を全反射せず屈折透過させる領域についてのみ行われている。)
4)再帰反射面を導光体の外面に添わせること。
目的外の方向へ向かおうとする光を有効利用できるように戻す上で、再帰反射面は極めて好都合であるが、そのことを教示する先行事例が見当たらない。
以上のことに該当する、明快な記述をどこにも見出すことができなかった。さらに詳しくは、上記四種類の要件の内、仮にひとつについて、認識程度差の問題として、若干の類似性があるものと譲歩しても、上記要件のふたつ以上を併せ持つ先行事例、特許文献は、全く見出すことができなかった。なかでも、光転向要素、つまり全反射反復からの脱出手段として、中空透明球状体を利用する上記3)と、再帰反射面を導光体の外面に添わせる上記4)との組み合わせは、以下に述べる以外の多数の特許文献例、特に平板状導光装置関連の特許文献例を調べてみても、見当たらなかった。
限られた光源からの光を有効利用して、照明すべき領域を明るく均等に照らし、複数色の光源を用いる場合、優れた混色作用を発揮する線状照明用の導光装置をコンパクトな形態で提供することであり、しかも、製造時に品質が安定し、コストが低廉化できるように、なるべく単純な手段と構成で照明部の明るさを向上させ、確実に照度を均等化することである。特に最近は、LEDの高出力化技術が進展しつつあるのにともない、比較的少ない数の光源でも、均等な明るさを実現し、優れた混色効果を発揮する線状照明器具が求められている。
この発明では、課題を解決するための特に重要な4種類の手段、要件として考える項目を、先行特許文献との対比について既に開示した。
その要点を簡潔化して再記述すると、以下の通りである
1)本発明の導光装置に配された、略棒状の導光体に形成された円筒レンズ部分の焦点位置近傍、またはそれよりも離れた位置に、光に導光体内部での全反射反復状態を脱して光出射面へ向かわせるための、光転向要素を配置して、図15(B)に示すような、平行光線に近い状態、ないし、図15(C)に示すような、被照明部に集光するような光線として、円筒レンズ面から出射させること。
2)前記導光体の断面形状を略鍵穴型にすること。
3)中空透明球状体、特にその内面での全反射機能を、本発明の導光装置の光方向転換要素として用いること。
4)再帰反射面または光散乱反射面を前記導光体の外面に添わせること。
以上について、さらに詳しく説明する。
その要点を簡潔化して再記述すると、以下の通りである
1)本発明の導光装置に配された、略棒状の導光体に形成された円筒レンズ部分の焦点位置近傍、またはそれよりも離れた位置に、光に導光体内部での全反射反復状態を脱して光出射面へ向かわせるための、光転向要素を配置して、図15(B)に示すような、平行光線に近い状態、ないし、図15(C)に示すような、被照明部に集光するような光線として、円筒レンズ面から出射させること。
2)前記導光体の断面形状を略鍵穴型にすること。
3)中空透明球状体、特にその内面での全反射機能を、本発明の導光装置の光方向転換要素として用いること。
4)再帰反射面または光散乱反射面を前記導光体の外面に添わせること。
以上について、さらに詳しく説明する。
1)本発明の導光装置に配された略棒状の導光体断面の一部に備わる円筒レンズの焦点位置を、レンズ自体の対向面に概略位置させるように断面寸法を設定し、この焦点位置に、光源から導光体内を全反射を反復しながら進行してきた光が当たると、それまでの全反射を繰りかえさず、別方向へ光を方向転換させる効果を有する光転向要素を設けることにより、導光体に入射された光が平行光線化(コリメート)する、ないし被照明部に集光するような光線として、導光体の円筒レンズ面から出射させるという、請求項1ないし8のいずれかに記載の第一手段。
円柱型ロッドの対向面に光拡散層を設けるという開示自体は確かに存在する。例えば、特許文献1、2、3、4、5。
これらで示されているロッド構成素材の屈折率が、n=2.0ではなく、石英ガラスの、約n=1.46であり、メタクリル樹脂(MMA)の、約n=1.49である。
これらの場合、円筒レンズの導光体内部側近軸焦点距離fは、円筒レンズの半径をRとし、素材の屈折率をnとすると、光学技術を理解する当業者ならば、スネルの式から簡単に導ける通り、
f=nR/(n−1)
で近似計算できる。また、この円筒レンズの出射側、つまり空中側(外側)の近軸焦点距離f’は、f’=R/(n−1)で近似計算できる。
ここで参考までに、これらふたつの近似計算式の導き方を簡単に述べる。
円柱型ロッドの対向面に光拡散層を設けるという開示自体は確かに存在する。例えば、特許文献1、2、3、4、5。
これらで示されているロッド構成素材の屈折率が、n=2.0ではなく、石英ガラスの、約n=1.46であり、メタクリル樹脂(MMA)の、約n=1.49である。
これらの場合、円筒レンズの導光体内部側近軸焦点距離fは、円筒レンズの半径をRとし、素材の屈折率をnとすると、光学技術を理解する当業者ならば、スネルの式から簡単に導ける通り、
f=nR/(n−1)
で近似計算できる。また、この円筒レンズの出射側、つまり空中側(外側)の近軸焦点距離f’は、f’=R/(n−1)で近似計算できる。
ここで参考までに、これらふたつの近似計算式の導き方を簡単に述べる。
〈1〉円筒レンズの導光体内側近軸焦点距離fは、円筒レンズの半径をRとし、素材の屈折率をnとするとき、
f=nR/(n−1)
で近似計算できることの説明:(図17、18参照)
ここで用いる角度の単位は、全て度ではなく、ラジアン(rd)であることに注意。
図17に示すように、円筒レンズの中心をOとし、その焦点をFとし、光軸から近い高さhの位置で、光線が円筒レンズ面を通る場所をHとし、点Hから光軸に垂直に降ろした位置をGとするとき、焦点Fを出て円筒レンズ面Hで屈折して、光軸と平行になる光線については、入射角P=角度FHOと、出射角A=角度HOGの間で
スネルの式
n=sinA/sinP−−−−−−(1)
が成立する。
三角形OHGにおいて、
h=RsinA−−−−−−−−−−(2)
角度HFG=Bとすると、三角形FHOにおける内角と外角の関係から
B+P=A 従って B=A−P
三角形FHGにおいて、点Hが近軸位置であることから、
焦点距離fは、距離FGで近似できる。
従って、 h=f・tanB=f・tan(A−P)−−−−−−−(3)
近軸光線では、角度Aと角度Pが共に微小であるため、近似的に
sinA=A
sinP=P
tan(A−P)=A−P
とおくことができ、これらを上記(1)、(2)、(3)式に代入して整理すると
f=nR/(n−1)
が導かれる。
f=nR/(n−1)
で近似計算できることの説明:(図17、18参照)
ここで用いる角度の単位は、全て度ではなく、ラジアン(rd)であることに注意。
図17に示すように、円筒レンズの中心をOとし、その焦点をFとし、光軸から近い高さhの位置で、光線が円筒レンズ面を通る場所をHとし、点Hから光軸に垂直に降ろした位置をGとするとき、焦点Fを出て円筒レンズ面Hで屈折して、光軸と平行になる光線については、入射角P=角度FHOと、出射角A=角度HOGの間で
スネルの式
n=sinA/sinP−−−−−−(1)
が成立する。
三角形OHGにおいて、
h=RsinA−−−−−−−−−−(2)
角度HFG=Bとすると、三角形FHOにおける内角と外角の関係から
B+P=A 従って B=A−P
三角形FHGにおいて、点Hが近軸位置であることから、
焦点距離fは、距離FGで近似できる。
従って、 h=f・tanB=f・tan(A−P)−−−−−−−(3)
近軸光線では、角度Aと角度Pが共に微小であるため、近似的に
sinA=A
sinP=P
tan(A−P)=A−P
とおくことができ、これらを上記(1)、(2)、(3)式に代入して整理すると
f=nR/(n−1)
が導かれる。
〈2〉円筒レンズの導光体外側近軸焦点距離f’は、円筒レンズの半径をRとし、素材の屈折率をnとするとき、
f’=R/(n−1)
で近似計算できることの説明:(図18参照)
ここで用いる角度の単位は、全て度ではなく、ラジアン(rd)であることに注意。
図18に示すように、円筒レンズの中心をOとし、その焦点をFとし、光軸から近い高さhの位置で、光線が円筒レンズ面を通る場所をHとし、点Hから光軸に垂直に降ろした位置をGとするとき、円筒レンズ内を光軸と平行に進んだ光が、円筒レンズ面Hで屈折して、焦点Fに集光する光線については、
入射角Pと、出射角Aの間で
スネルの式
n=sinA/sinP−−−−−−(4)
が成立する。
三角形OGHにおいて、
h=RsinP−−−−−−−−−−(5)
三角形FHGにおいて、点Hが近軸位置であることから、
焦点距離f’は、距離FGで近似できる。
また、角度HFG=Bとすると、平行線を斜めに横断する直線の性質から
B=A−P
従って、 h=f’・tanB=f’・tan(A−P)−−−−−−(6)
近軸光線では、角度Aと角度Pが共に微小であるため、近似的に
sinA=A
sinP=P
tan(A−P)=A−P
とおくことができ、これらを上記(4)、(5)、(6)式に代入して整理すると
f’=R/(n−1)
が導かれる。
石英ガラスやMMAについての導光体内部側近軸焦点距離fは、およそf=3R、つまり直径の1.5倍の位置になる計算であり、前記参照特許文献では、焦点位置3Rよりもはるかに短い距離2Rに光散乱面を配置しているため、円筒レンズからの出射光が平行光線とはならずに、拡散光となることが明らかで、参照したどの特許文献に記載の図面を見ても、明確にその様子があらわれている。これら特許文献例に記載されている類似品の機能は、図15(A)に相当するものであるのに対し、この発明による、線状照明用導光装置の機能は、図15(B)、ないし図15(C)のような作用に相当するもので、前に挙げた従来特許文献例と、この発明との、両者間の差異は明白である。
f’=R/(n−1)
で近似計算できることの説明:(図18参照)
ここで用いる角度の単位は、全て度ではなく、ラジアン(rd)であることに注意。
図18に示すように、円筒レンズの中心をOとし、その焦点をFとし、光軸から近い高さhの位置で、光線が円筒レンズ面を通る場所をHとし、点Hから光軸に垂直に降ろした位置をGとするとき、円筒レンズ内を光軸と平行に進んだ光が、円筒レンズ面Hで屈折して、焦点Fに集光する光線については、
入射角Pと、出射角Aの間で
スネルの式
n=sinA/sinP−−−−−−(4)
が成立する。
三角形OGHにおいて、
h=RsinP−−−−−−−−−−(5)
三角形FHGにおいて、点Hが近軸位置であることから、
焦点距離f’は、距離FGで近似できる。
また、角度HFG=Bとすると、平行線を斜めに横断する直線の性質から
B=A−P
従って、 h=f’・tanB=f’・tan(A−P)−−−−−−(6)
近軸光線では、角度Aと角度Pが共に微小であるため、近似的に
sinA=A
sinP=P
tan(A−P)=A−P
とおくことができ、これらを上記(4)、(5)、(6)式に代入して整理すると
f’=R/(n−1)
が導かれる。
石英ガラスやMMAについての導光体内部側近軸焦点距離fは、およそf=3R、つまり直径の1.5倍の位置になる計算であり、前記参照特許文献では、焦点位置3Rよりもはるかに短い距離2Rに光散乱面を配置しているため、円筒レンズからの出射光が平行光線とはならずに、拡散光となることが明らかで、参照したどの特許文献に記載の図面を見ても、明確にその様子があらわれている。これら特許文献例に記載されている類似品の機能は、図15(A)に相当するものであるのに対し、この発明による、線状照明用導光装置の機能は、図15(B)、ないし図15(C)のような作用に相当するもので、前に挙げた従来特許文献例と、この発明との、両者間の差異は明白である。
2)導光体の断面形状を略鍵穴型にすること(請求項2に記載)。
本発明の導光装置に配された棒状の導光体の円柱部内(導光体の断面で説明すると、略鍵穴型の円部分)を該導光体の長手方向へらせん状に全反射を反復しながら進行してきた光の一部を、狭い幅の平板部分(導光体の略鍵穴型断面で説明すると、上記円部分の下方に位置する凸部分)に順次落とし込んで均等割合で抽出し、平板部下端面の少なくとも一部に設けた、光転向要素でその一部を円柱部の外面方向へ向かわせ、その円柱部の外面から略平行光線として、ないし被照明部に集光するような光線として出射させると、驚くほど簡単に、しかも、確実に出射光量を均等化できることが、試作実験の結果発見され、実証された。
丸棒と平板とを併せ持つ導光体の先行技術開示自体は確かに存在する。例えば、特許文献4がそれに該当する。しかし、この特許文献4では、丸棒型の主導光部の外周接線方向に平板状副導光部を接続する仕組みである。このような構成では、丸棒型主導光部内をらせん状に進行する光の大部分を、入射端面付近で取り出してしまい、遠方まで光を送り届けることができないばかりか、平板部が丸棒中心点の延長線上に無いため、この発明のように円筒レンズの近軸光線として平行出射させることが不可能であり、特許文献4と、この発明とは、上記ふたつの要因で明らかに異質である。
また、特許文献11、13、14では、出射光量を均等化することに、相当苦心している様子が記載されているが、この発明による略鍵穴型断面方式を採用すれば、その苦労は簡単に解消することができる。さらに、略鍵穴型断面の内、平板部の横方向幅、つまり板厚を長手方向に増減させる、具体的には、光源の配光特性に応じた相対比で、光源に近い側では狭く、遠い側では広くすると、照明光量を高度に均等化することができる。平板部の横方向(z軸方向)幅、つまり板厚を増減させる代わりに、平板部の横方向幅、つまり板厚自体は一定として、下端部に面取りを施して、下端面の横方向幅だけを増減させても良い。光源の配光特性に応じた相対比でという意味は、真正面に多くの光を送り出す狭い視野角の光源では、平板部の横方向幅を一定にするか、僅かに増減するだけで良いが、広い視野角の光源、つまり拡散性の強い光源の場合は、照明光量を均等化するために、かなり大幅に平板部の横方向幅を増減する必要がある。
本発明の導光装置に配された棒状の導光体の円柱部内(導光体の断面で説明すると、略鍵穴型の円部分)を該導光体の長手方向へらせん状に全反射を反復しながら進行してきた光の一部を、狭い幅の平板部分(導光体の略鍵穴型断面で説明すると、上記円部分の下方に位置する凸部分)に順次落とし込んで均等割合で抽出し、平板部下端面の少なくとも一部に設けた、光転向要素でその一部を円柱部の外面方向へ向かわせ、その円柱部の外面から略平行光線として、ないし被照明部に集光するような光線として出射させると、驚くほど簡単に、しかも、確実に出射光量を均等化できることが、試作実験の結果発見され、実証された。
丸棒と平板とを併せ持つ導光体の先行技術開示自体は確かに存在する。例えば、特許文献4がそれに該当する。しかし、この特許文献4では、丸棒型の主導光部の外周接線方向に平板状副導光部を接続する仕組みである。このような構成では、丸棒型主導光部内をらせん状に進行する光の大部分を、入射端面付近で取り出してしまい、遠方まで光を送り届けることができないばかりか、平板部が丸棒中心点の延長線上に無いため、この発明のように円筒レンズの近軸光線として平行出射させることが不可能であり、特許文献4と、この発明とは、上記ふたつの要因で明らかに異質である。
また、特許文献11、13、14では、出射光量を均等化することに、相当苦心している様子が記載されているが、この発明による略鍵穴型断面方式を採用すれば、その苦労は簡単に解消することができる。さらに、略鍵穴型断面の内、平板部の横方向幅、つまり板厚を長手方向に増減させる、具体的には、光源の配光特性に応じた相対比で、光源に近い側では狭く、遠い側では広くすると、照明光量を高度に均等化することができる。平板部の横方向(z軸方向)幅、つまり板厚を増減させる代わりに、平板部の横方向幅、つまり板厚自体は一定として、下端部に面取りを施して、下端面の横方向幅だけを増減させても良い。光源の配光特性に応じた相対比でという意味は、真正面に多くの光を送り出す狭い視野角の光源では、平板部の横方向幅を一定にするか、僅かに増減するだけで良いが、広い視野角の光源、つまり拡散性の強い光源の場合は、照明光量を均等化するために、かなり大幅に平板部の横方向幅を増減する必要がある。
3)中空透明球状体、特にその内面での全反射機能を、導光装置の光方向転換要素として用いるという第三手段(請求項4〜6に記載)。
図12および図13、図14に示すように、中空透明球状体内面での全反射機能による、大きな角度変更を伴う、周辺方向への光転向要素として積極的に利用するものである。全反射面での反射率は、つねに100%という、他では得られない反射効率の高さが特徴である。また、図14に示すように、中空透明球状体表面の斜線部分は投射された光を全反射する、全反射領域25であり、中空透明球状体に投射された光(図13中に実線矢印にて示す)が当たる部分のおよそ3/4以上が、全反射領域25に当たり全反射するので、中空透明球状体は、棒状導光体内で全反射を反復しながららせん状に進行してきた光の進行方向を変える、全反射脱出手段として極めて有効である。光源から出射され、導光体内を全反射を反復しながら、らせん状に進行してきた光のらせんピッチは、様々なピッチのものが混在して、導光体内をらせん状に進行するが、光源の光拡散性、つまりLEDのカタログ、技術資料などで視野角という表現で表示される配光特性に応じて、その初期分布特性がきまる。一般的に導光体の壁面に対し、かなり斜め方向に入射する全反射形態をとるので、図13で明らかなように、中空透明球状体に投射された光の内、上方へ向かう光と、下方へ向かう光は約同量であり、下方へ向かう光は、一度導光体の壁面から出射して、導光体外面に添わせる反射面で反射されて、ふたたび導光体内へ戻ることになる。ここで述べたふたつの光、つまり上方へ向かう光と、反射されてふたたび導光体内へ戻った光とが、円筒レンズ状出射面へ向かう有効な光となるが、これらの光成分の内、円筒レンズ状出射面へ垂直に近い角度で向かう比率が、比較的高いのが特徴であり、目的とする照明面を明るく照らす上で優れた特性である。
特許文献14では、この発明と同様に出射面へ垂直に近い角度で向かう光量を増やす努力が記載されているが、この発明による、中空透明球状体を用いる手法のほうが、簡単で経済的、かつ効果的に問題点を解消することができると考えられる。
図12および図13、図14に示すように、中空透明球状体内面での全反射機能による、大きな角度変更を伴う、周辺方向への光転向要素として積極的に利用するものである。全反射面での反射率は、つねに100%という、他では得られない反射効率の高さが特徴である。また、図14に示すように、中空透明球状体表面の斜線部分は投射された光を全反射する、全反射領域25であり、中空透明球状体に投射された光(図13中に実線矢印にて示す)が当たる部分のおよそ3/4以上が、全反射領域25に当たり全反射するので、中空透明球状体は、棒状導光体内で全反射を反復しながららせん状に進行してきた光の進行方向を変える、全反射脱出手段として極めて有効である。光源から出射され、導光体内を全反射を反復しながら、らせん状に進行してきた光のらせんピッチは、様々なピッチのものが混在して、導光体内をらせん状に進行するが、光源の光拡散性、つまりLEDのカタログ、技術資料などで視野角という表現で表示される配光特性に応じて、その初期分布特性がきまる。一般的に導光体の壁面に対し、かなり斜め方向に入射する全反射形態をとるので、図13で明らかなように、中空透明球状体に投射された光の内、上方へ向かう光と、下方へ向かう光は約同量であり、下方へ向かう光は、一度導光体の壁面から出射して、導光体外面に添わせる反射面で反射されて、ふたたび導光体内へ戻ることになる。ここで述べたふたつの光、つまり上方へ向かう光と、反射されてふたたび導光体内へ戻った光とが、円筒レンズ状出射面へ向かう有効な光となるが、これらの光成分の内、円筒レンズ状出射面へ垂直に近い角度で向かう比率が、比較的高いのが特徴であり、目的とする照明面を明るく照らす上で優れた特性である。
特許文献14では、この発明と同様に出射面へ垂直に近い角度で向かう光量を増やす努力が記載されているが、この発明による、中空透明球状体を用いる手法のほうが、簡単で経済的、かつ効果的に問題点を解消することができると考えられる。
4)導光体の入射面、および出射面を除く、その他の実質上全表面を鏡面仕上げとした上で、反射面をこの入射面、出射面以外の全表面に、ほぼ密着状態で対向させるという第四手段(請求項1ないし8に記載)。
反射面、とりわけ再帰反射面は、投射した光の方向に近い光を、多量に送り返すので、この使用目的に極めて適合しており、しかも、中空透明球状体含有層と接近して対向させておくと、導光体から出射して再帰反射面に当たった光が様々な方向へ散乱し、結果、光の優れたミキシング作用を発揮するので、複数色のLEDを併用し、混色する場合には好都合である。また、再帰反射面の代わりに、光散乱性高反射面を中空透明球状体群と接近して対向させておくと、やはり光の優れたミキシング作用を発揮するので、複数色のLEDを併用し、混色する場合に好都合である。上記3)中空透明球状体含有層を、光方向転換要素として用いるという第三手段と、これに対向して4)再帰反射面、または光散乱性高反射面を接近配置するという第四手段との組み合わせ手法(請求項5ないし6に記載)は、線状導光体に対してだけでなく、面状導光体に対しても、同じ原理が採用できる有用な手法である。
反射面、とりわけ再帰反射面は、投射した光の方向に近い光を、多量に送り返すので、この使用目的に極めて適合しており、しかも、中空透明球状体含有層と接近して対向させておくと、導光体から出射して再帰反射面に当たった光が様々な方向へ散乱し、結果、光の優れたミキシング作用を発揮するので、複数色のLEDを併用し、混色する場合には好都合である。また、再帰反射面の代わりに、光散乱性高反射面を中空透明球状体群と接近して対向させておくと、やはり光の優れたミキシング作用を発揮するので、複数色のLEDを併用し、混色する場合に好都合である。上記3)中空透明球状体含有層を、光方向転換要素として用いるという第三手段と、これに対向して4)再帰反射面、または光散乱性高反射面を接近配置するという第四手段との組み合わせ手法(請求項5ないし6に記載)は、線状導光体に対してだけでなく、面状導光体に対しても、同じ原理が採用できる有用な手法である。
さらに、必要に応じ、照明用導光装置の構成要素である、樹脂等の透明バインダー、反射面、または導光体の少なくとも一部に着色剤を含ませることにより、独特の発色効果を得る手段(請求項9に記載)も併用すると良い。
請求項1ないし10に記載の発明によると、本発明に係る照明用の導光装置は、光を通す素材製の導光体の、長手側のある面を円筒レンズ状に形成して光出射面とし、該光出射面と向かい合う側で、光出射面から0.8f〜5fの範囲内の距離に対向面を形成しており、該対向面の少なくとも一部に光転向要素を設け、さらにその外側直近に反射面を設けているので、光源から照射された光の進行方向を該導光体内部で調整することができ、限られた光源の光を均等に配分して、前記光出射面から出射させることができ、結果、被照射体の細長い帯状領域を、明るくムラの無い状態に照らすことができる上、生産性、品質安定性が優れており、コンパクトな構成で、狭い空間に設置することが可能である。このため、従来例に比較して少ない光源を使用すれば済むので消費電力を節約し、発熱量を減らすことができる。
しかも、光源からの光は、光転向要素や反射面に当たると様々な方向へと進路を複雑に変えるので、複数色の光源を用いる場合にも、優れた混色(カラーミキシング)作用を発揮する特色も備える。さらにまた、これら線状照明用の導光装置を複数個並列配置して成る、面照明用の導光装置をつくることもできる。
その上、請求項2に記載したように、略円筒レンズ状に形成した導光体の長手方向に対し垂直な断面の形状が、主体をなす円と、その円中心延長線上に左右対称に位置する平板とが一体化して成る略鍵穴型に形成すると、光源から照射された光の進行方向を、該導光体内部で効果的に調整することができ、光をさらに明るくムラの無い状態にして上記光出射面から出射させ、効率よく被照射体に集光させることができる。
また、導光体の長手方向に対し垂直な断面を略鍵穴型にした上で、円筒レンズ部分の上方を凸状の円筒レンズ形状に一体形成することにより、導光体内部での光の進路を調整し、光源の光を明るくムラの無い状態にて集光して、効率よく被照射体を照らすこともできる。
また、請求項6に記載の発明によると、本発明にかかる線状照明用の導光装置は、略円柱状の光混合積分要素と、該光混合積分要素の絞り部から、該光混合積分要素と一体に凸状に形成した円筒レンズ部分からなる導光体を導光装置に配設し、該光混合積分要素の外周面にガラスまたは樹脂性の中空透明球状体を透明バインダーに分散させて成る光散乱体含有層を配置し、該光散乱体含有層の外部を反射面で覆うことにより構成され、しかも、一個以上の光源を、この光混合積分要素の側壁面に設けた光散乱体含有層の無い窓部に近接配置3するか、またはこの光混合積分要素の側壁面に光散乱体含有層を貫通し、かつ光源を収納できる形状、寸法に設計した窪み内に没入させることを特徴とするので、光源から照射された光の進行方向を、該導光体内部で効果的に調整し、光を明るくムラの無い状態にて集光して、効率よく被照射体を照らすことが可能になる。
しかも、光源からの光は、光転向要素や反射面に当たると様々な方向へと進路を複雑に変えるので、複数色の光源を用いる場合にも、優れた混色(カラーミキシング)作用を発揮する特色も備える。さらにまた、これら線状照明用の導光装置を複数個並列配置して成る、面照明用の導光装置をつくることもできる。
その上、請求項2に記載したように、略円筒レンズ状に形成した導光体の長手方向に対し垂直な断面の形状が、主体をなす円と、その円中心延長線上に左右対称に位置する平板とが一体化して成る略鍵穴型に形成すると、光源から照射された光の進行方向を、該導光体内部で効果的に調整することができ、光をさらに明るくムラの無い状態にして上記光出射面から出射させ、効率よく被照射体に集光させることができる。
また、導光体の長手方向に対し垂直な断面を略鍵穴型にした上で、円筒レンズ部分の上方を凸状の円筒レンズ形状に一体形成することにより、導光体内部での光の進路を調整し、光源の光を明るくムラの無い状態にて集光して、効率よく被照射体を照らすこともできる。
また、請求項6に記載の発明によると、本発明にかかる線状照明用の導光装置は、略円柱状の光混合積分要素と、該光混合積分要素の絞り部から、該光混合積分要素と一体に凸状に形成した円筒レンズ部分からなる導光体を導光装置に配設し、該光混合積分要素の外周面にガラスまたは樹脂性の中空透明球状体を透明バインダーに分散させて成る光散乱体含有層を配置し、該光散乱体含有層の外部を反射面で覆うことにより構成され、しかも、一個以上の光源を、この光混合積分要素の側壁面に設けた光散乱体含有層の無い窓部に近接配置3するか、またはこの光混合積分要素の側壁面に光散乱体含有層を貫通し、かつ光源を収納できる形状、寸法に設計した窪み内に没入させることを特徴とするので、光源から照射された光の進行方向を、該導光体内部で効果的に調整し、光を明るくムラの無い状態にて集光して、効率よく被照射体を照らすことが可能になる。
具体例を用いて説明するが、この特許の範囲を限定するものではなく、特許請求範囲に記載する趣旨に反しない限り、その用途、構成内容、その他全て、公知の技術に基づき、様々に変更、置換、組み合わせ、応用することが可能であり、それらの結果もまた、この特許の範囲内に含まれる。
図1は本発明実施例にかかる導光装置10を示す斜視図、図2は図1のQ−Q矢視断面図であり、図3は図1のP−P矢視断面図の部分拡大図である。該導光装置10は、合成樹脂やガラス等の材料を使用して、平板な長板状の略直方体に形成された導光体1にLED等を使用した光源2を組み合わせて構成される。導光体1の一つの面は光出射面4として、略円弧状にアールをつけて円筒レンズ状に形成され(図1では光出射面4は上方(y軸方向)側に示す)、また、光出射面4と対向する側に下端面9が形成される。なお、導光装置1の少なくとも一方の端面3にはLED等の光源2が一つまたは複数配されている。ここでいう光源2とは、例としてLEDを挙げたが、これに限らずコンパクトで発光効率の良い、本発明の用途に適うものであれば何でも良い。
この導光体1の一端、または両端に光源2を配置して、光源2から出た光をその端面(入射面3とその対向する面)から導光体1内へ入射させ、導光体1内を全反射を反復しながらx軸方向へ進行させる構成において、この光出射面4が円筒レンズとして機能する、その焦点位置ないし、それより遠い場所で、円筒レンズが対向面つまり下端面9の像を被照明体14の被照明部に結ぶ位置までの範囲内、またはその両限界近傍に、下端面9を配置する。さらに詳しくは、先に「課題を解決するための手段」で詳しく述べたように、この光出射面4の半径をRとし、導光体1の素材屈折率をnとすると、この円筒レンズ部分を備えたの導光体1内側近軸焦点距離fは、f=nR/(n−1)で計算されるので、円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離に、下端面9を配置すると良い。さらに望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜3fの範囲内の距離に配置すると良く、特に望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜2fの範囲内の距離に配置すると良い。円筒レンズは、球面レンズと同様に円であるが故の収差を有するので、必要に応じ、よく知られている球面レンズを非球面レンズ化するのと同様の手法で、軸外部分の曲率を修正し、軸外光線も同じ焦点距離となるように修正すると一層良い。この下端面9の少なくとも一部に、導光体1内を、全反射を反復しながら進行してきた光が当たると、それまでの全反射を繰りかえさず、別方向へ光を方向転換させる効果を有する光転向要素11を備え、さらにその光転向要素11の外側直近に反射面7を配置して、これら全反射を反復しながらの進行から、全反射状態を離脱し方向転換、および反射した光の一部、つまり光出射面4に向かう発光成分を、上記光出射面4から略平行光線、ないし被照明体14の被照明部に集光するような光線として出射させる。上記において、円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内などの距離に、棒状の導光体1断面の一部である下端面9を配置する理由を説明する。円筒レンズ軸上面から対向面までの、距離の下限である0.8fの位置は、出射光が実質上並行光線に近くなる限界であり、それより近い場合は、発散型の出射光となるので、fの下限実用限度として設定した。円筒レンズ軸上面から下端面9までの、距離の上限である5fの位置は、下端面9上に設けた光転向要素11から、円筒面に向かう発光成分の視野角が小さすぎると、有効光線の確保が困難となるので、fの上限実用限度として設定した。被照明体14の被照明部の照度を、長手方向に一層高度に均等化する手段として、この導光体1の断面を、相似形を維持したまま、光源側から長手方向に順次縮小して行く方法も採用できる。その縮小程度は、使用する光源2の配光特性に応じて設定すると良い。
この導光体1の一端、または両端に光源2を配置して、光源2から出た光をその端面(入射面3とその対向する面)から導光体1内へ入射させ、導光体1内を全反射を反復しながらx軸方向へ進行させる構成において、この光出射面4が円筒レンズとして機能する、その焦点位置ないし、それより遠い場所で、円筒レンズが対向面つまり下端面9の像を被照明体14の被照明部に結ぶ位置までの範囲内、またはその両限界近傍に、下端面9を配置する。さらに詳しくは、先に「課題を解決するための手段」で詳しく述べたように、この光出射面4の半径をRとし、導光体1の素材屈折率をnとすると、この円筒レンズ部分を備えたの導光体1内側近軸焦点距離fは、f=nR/(n−1)で計算されるので、円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離に、下端面9を配置すると良い。さらに望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜3fの範囲内の距離に配置すると良く、特に望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜2fの範囲内の距離に配置すると良い。円筒レンズは、球面レンズと同様に円であるが故の収差を有するので、必要に応じ、よく知られている球面レンズを非球面レンズ化するのと同様の手法で、軸外部分の曲率を修正し、軸外光線も同じ焦点距離となるように修正すると一層良い。この下端面9の少なくとも一部に、導光体1内を、全反射を反復しながら進行してきた光が当たると、それまでの全反射を繰りかえさず、別方向へ光を方向転換させる効果を有する光転向要素11を備え、さらにその光転向要素11の外側直近に反射面7を配置して、これら全反射を反復しながらの進行から、全反射状態を離脱し方向転換、および反射した光の一部、つまり光出射面4に向かう発光成分を、上記光出射面4から略平行光線、ないし被照明体14の被照明部に集光するような光線として出射させる。上記において、円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内などの距離に、棒状の導光体1断面の一部である下端面9を配置する理由を説明する。円筒レンズ軸上面から対向面までの、距離の下限である0.8fの位置は、出射光が実質上並行光線に近くなる限界であり、それより近い場合は、発散型の出射光となるので、fの下限実用限度として設定した。円筒レンズ軸上面から下端面9までの、距離の上限である5fの位置は、下端面9上に設けた光転向要素11から、円筒面に向かう発光成分の視野角が小さすぎると、有効光線の確保が困難となるので、fの上限実用限度として設定した。被照明体14の被照明部の照度を、長手方向に一層高度に均等化する手段として、この導光体1の断面を、相似形を維持したまま、光源側から長手方向に順次縮小して行く方法も採用できる。その縮小程度は、使用する光源2の配光特性に応じて設定すると良い。
この考え方の一例として、図1に次のような導光装置10を試作した。該導光装置10の棒状の導光体1は、全長にわたって図2に示すQ−Q矢視断面図のような均等断面から成る、横幅(z軸方向の板厚)が3mm、上下(y軸方向)高さが20mm、長さ(x軸方向)220mmの細長い帯状材料を、透明メタクリル樹脂(以下、MMAという、屈折率はN=1.492である。)板を機械加工して作り、上端面を光出射面4として半径R=3mmに加工し、下端面9を先端が1mm幅で、その両脇を45度に面取り加工した。表面仕上げは、下端面9以外の全表面を、表面粗さが50nm(約1/10波長)以下の鏡面に仕上げ、下端面9だけ、筋状粗面であって、目の粗さが#400のサンドペーパーで、導光体1の横方向(z軸方向)に、往復動作加工して成る粗面に仕上げた。サンドペーパーの目の粗さは、#180〜#1500の範囲が良い。なおこの筋状粗面は、長手方向(x軸方向)の両端約10mmには施さないようにする方が、明るさの均等化に有利である。この導光体1の片側端面に、図1に示す斜視図のように、チップ型LEDを4mmピッチで5個装着し、図3に示すように、光の入出射面(入射面3と光出射面4)以外の全表面(他端面を含む)を再帰反射面5状のシートで覆った。LEDなどの光源2を点灯すると、出射面から5mmの位置にある被照明物体を、全長にわたり平均プラスマイナス10%以内の均等な明るさで、照明することができた。
この実施例で示した上記断面寸法の場合、請求項1に示した、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.492×3/(1.492−1)
=9.10mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.28mm〜45.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=20mmは、この7.28mm〜45.5mmの範囲内にある。
この実施例で示した上記断面寸法の場合、請求項1に示した、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.492×3/(1.492−1)
=9.10mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.28mm〜45.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=20mmは、この7.28mm〜45.5mmの範囲内にある。
仮に導光体1の材料をMMAの代わりに、石英硝子に置き換えた場合、屈折率はN=1.458であるので、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.458×3/(1.458−1)
=9.55mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.64mm〜47.8mmの範囲内を意味することになる。上記H=20mmは、また、この7.64mm〜47.8mmの範囲内にある。
f=nR/(n−1)
=1.458×3/(1.458−1)
=9.55mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.64mm〜47.8mmの範囲内を意味することになる。上記H=20mmは、また、この7.64mm〜47.8mmの範囲内にある。
図4は本発明にかかる導光装置10の第二実施例を示す斜視図であり、図5は図4のQ−Q断面図である。実施例1と同じ考え方であるが、導光体1の断面形状を平板型ではなく、図4に示すように、z軸方向の幅が入射面3から光出射面4にむかって、つまりy方向に扇状に広がるテーパ形にした例で、下端面9の処理法が異なる例である。この、図4、図5にて示すような導光体1は、全長にわたって図5に示すようなテーパ型断面から成る、上部横幅(z方向板厚)W1が4mm、下部横幅(板厚)W2が1.5mm、上下(y方向)高さHが12mm、長さ(x方向)250mmの細長い帯状材料を、透明MMA(屈折率はN=1.492)で作り、上端面を光出射面4として半径R=4mmに加工した。表面仕上げは、全表面を表面粗さが50nm(約1/10波長)以下の、いわゆる鏡面に仕上げ、下端面9には、光転向要素11として、ガラス製の、平均粒径が42μmの、中空透明球状体8(一例としての商品名:Q−CELシリカバルーンSP)をメタクリル樹脂系透明バインダー15内に分散させて成る内部全反射式光散乱体をスクリーン印刷法で塗布した。この光転向要素11は、長手(x軸)方向の両端約15mmには施さないようにする方が、明るさの均等化に有利である。この棒状導光体1の片側端面(入射面3)に、図4に示す斜視図のように、砲弾型LEDを光源2として6mmピッチで2個装着し、光の入射面3と光出射面4以外の全表面(他端面を含む)を再帰反射膜面5状シートで覆った。光源2(LED)を点灯すると、光出射面4から5mmの位置にある被照明物体を、全長にわたり平均プラスマイナス20%以内の均等な明るさで、照明することができた。これに加え、下端面9の横方向(z軸方向)幅を長手方向に増減させる、具体的には、光源2の配光特性に応じた相対比で、光源2に近い側では下端面9の幅を狭く、遠い側になるに従い幅を広く形成すると、照明光量を一層高度に均等化することができる。下端面9の横方向幅を増減させる代わりに、下端部に面取り(カムファー)を施して、正味の下端面9横幅(z方向幅)だけを増減させても良い。
この実施例で示した上記断面寸法の場合、請求項1に示した、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.492×4/(1.492−1)
=12.1mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、9.68mm〜60.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=12mmは、この9.68mm〜60.5mmの範囲内にある。
この実施例で示した上記断面寸法の場合、請求項1に示した、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.492×4/(1.492−1)
=12.1mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、9.68mm〜60.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=12mmは、この9.68mm〜60.5mmの範囲内にある。
図6は本発明にかかる導光装置10の第三実施例を示す斜視図であり、図7は図6のQ−Q矢視断面図である。この図6、図7を参照しながら説明する。(請求項2に相当する、)線状に照明する導光装置10であって、その構成要素として、棒状の導光体1と光源2とを含み、該棒状導光体1は円柱部12と平板部13とが一体に形成されたものである。導光体1の断面形状は、主体をなす円柱部12の断面が略円形に形成され、その円中心延長線上に位置する平板部13とが、一体化して成る略鍵穴型であり、しかも、この円部分すなわち円柱部12が円筒レンズとして機能する、その焦点位置ないし焦点位置より遠い場所で、円筒レンズが対向面の像を被照明部に結ぶ位置までの範囲内、またはその両限界近傍に、棒状導光体1の鍵穴型断面の平板部13下端面9が位置するように寸法設定して成る。さらに詳しくは、この円筒レンズ、つまり円柱部12の断面である円の半径をRとし、素材屈折率をnとすると、この円筒レンズの導光体内側近軸焦点距離fは、f=nR/(n−1)で計算されるので、円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離に、棒状導光体1断面の一部である対向面(つまり平板部13の下端面9)を配置する。さらに望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜3fの範囲内の距離に配置すると良い。特に望ましくは、円筒レンズ軸上面から、0.9f〜2fの範囲内の距離に配置すると良い。円筒レンズは、球面レンズと同様に円であるが故の収差を有するので、必要に応じ、非球面レンズと同様にして、軸外部分の曲率を修正し、軸外光線も同じ焦点距離となるように修正すると一層良い。この略鍵穴型断面の平板部下端面9の少なくとも一部に、導光体1内を、全反射を反復しながら進行してきた光が当たると、別方向へ光を方向転換させる効果を有する光転向要素11を備え、さらにその外側直近に反射面7を配置して、光転向要素11もしくは反射面7に当たり方向転換、および反射した光の一部を、つまり円柱部12の光出射面4に向かう発光成分を、上記光出射面4から略平行光線、ないし被照明部に集光するような光線として、出射させることを特徴とする線状照明用の導光装置10である。被照明体14の被照明部の照度を、長手方向に一層高度に均等化する手段として、この棒状導光体1の断面を、相似形を維持したまま、光源2側から長手方向に順次縮小して行く方法も採用できる。その縮小程度は、使用する光源2の配光特性に応じて設定すると良い。
その具体例として、図6に斜視図、および図7で断面図で示すような導光装置10を、透明MMA製の直径6mmの円柱部分12と、透明MMA製の厚さ2mmで幅が10mmの平板部13からなる、略鍵穴型断面の棒状導光体1を試作した。平板部13の下端面9平面部はが幅1mmとなるように面取りした。結果として、図6に示す各寸法は次のようになる。R1=3mm、W1=6mm、W2=2mm,W3=1mm、H=16mm、L1=230mm。なお厚さ2mm、幅10mmの平板部13のx軸方向の長さは200mmで、その両端部は15mmずつ円柱部分12よりも短い。この幅1mmの、平板部13下端面9の平面部に、光転向要素11として、ガラス製の粒径が10μm〜75μmの中空透明球状体8(商品名:スリーエム・グラスバブルズ)をメタクリル樹脂系透明バインダー15内に分散させて成る中空球状体含有層24をスクリーン印刷法で塗布した。中空透明球状体8の平均粒径は、2μm〜200μm程度の範囲が良い。この光散乱体27含有層は、平板部13下端面9平面部全体に塗布する以外に、塗布幅(図のz軸方向への幅)を長手方向(図のx軸方向)の箇所でに順次変化させる、あるいはドット状に塗り、そのドットの占める面積比率、つまりカバー比率を長手方向に順次変化させても良い。この棒状導光体1の片側端面に、図6に示す斜視図のように、光源2として砲弾型LEDを1個装着し、入射面3と光出射面4以外の全表面(他端面を含む)を再帰反射面5状シートで覆った。LED(光源2)を点灯すると、光出射面4から5mmの位置にある被照明物体14(図示せず)を、全長にわたり平均プラスマイナス5%以内の非常に均等な明るさで、照明することができた。これは鍵穴型断面の内、円柱部12内をらせん状に全反射を反復しながら進行してきた光の一部を、狭い幅の平板部分13に順次落とし込んで均等割合で抽出し、平板部13下端面9の少なくとも一部に設けた、光転向要素11でその一部を円柱部12の光出射面4方向へ向かわせ、その光出射面4から略平行光線として、ないし被照明体14の被照明部に集光するような光線として出射させると、驚くほど簡単に、しかも、確実に出射光量を均等化できることが実証された。平板部13の板厚は、円柱部12の円周の1/10以下にすると、照明光量の均等化が行ないやすい。この実施例で示した上記断面寸法の場合、先にも述べたように、この円筒レンズ(円柱部12)の近軸焦点距離fは、近似的に
f=nR/(n−1)
=1.492×3/(1.492−1)
=9.10mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.28mm〜45.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=16mmは、この7.28mm〜45.5mmの範囲内にある。
なお、光源2として、砲弾型LED1個では光量が不足する場合、LEDを強力なハロゲンランプなどに置き換えたり、光ファイバーバンドルを通じて、別に準備するメタルハライドランプなどの、大出力の光源から熱を除去し、多量の光を供給するのも良い。
f=nR/(n−1)
=1.492×3/(1.492−1)
=9.10mm、として計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、7.28mm〜45.5mmの範囲内を意味することになる。上記H=16mmは、この7.28mm〜45.5mmの範囲内にある。
なお、光源2として、砲弾型LED1個では光量が不足する場合、LEDを強力なハロゲンランプなどに置き換えたり、光ファイバーバンドルを通じて、別に準備するメタルハライドランプなどの、大出力の光源から熱を除去し、多量の光を供給するのも良い。
図8は本発明実施例にかかる導光装置10の第4実施例を示す斜視図である。図9は図8のQ−Q矢視断面図、図10は図9の拡大図である。上記実施例3と同じ鍵穴型の導光体の一種であるが、図8の斜視図に示すような、導光体1の平板部13がy軸方向に短い形状にすると、前記実施例3に示した棒状の導光体1平板部13の薄くてy軸方向の幅が広い部分の弱点、つまり、石英硝子で作るとき成形が困難で割れやすいなどの問題点が解消できる。MMA等で成形するときにも同じことがいえる。さらに、導光体1の円柱部分12と一体に、円柱部分12の光出射面4部分に、円柱部分12とは半径の異なる円筒レンズ部23を凸状に形成した。
図8に示す各寸法は次のようになる。R1=2mm、R2=3mm、W1=2mm、W2=6mm,W3=1mm、H1=約7.2mm、H2=1mm、L=220mm。
この幅1mmの平板下端面9平面部に、光転向要素11として、ガラス製の粒径が10μm〜75μmの、中空透明球状体8(商品名:スリーエム・グラスバブルズ)をメタクリル樹脂系透明バインダー15内に分散させて成る中空球状体含有層24をスクリーン印刷法で塗布した(図10、11、12参照)。中空透明球状体8の平均粒径は、2μm〜200μm程度の範囲が良い。この棒状の導光体1の片側端面、つまり入射面3に、図8に示す斜視図のように、光源2として砲弾型LEDを1個装着し、入射面3と光出射面4以外の全表面(入射面3と対向する端面を含む)を再帰反射面5状シートで覆った。LED(光源2)を点灯すると、光出射面4から5mmの位置にある被照明物体14(図11参照)を、全長にわたり平均プラスマイナス10%以内の均等な明るさで、照明することができた。なお、光源2として、砲弾型LED1個では光量が不足する場合、LEDを強力なハロゲンランプなどに置き換えたり、光ファイバーバンドルを通じて、別に準備するメタルハライドランプなどの大出力の光源から熱を除去し、多量の光を供給したりすると良い。
この円筒レンズの近軸焦点距離fは、素材としてMMAを使用するとき、
f=nR/(n−1)
=1.492×2/(1.492−1)
=6.07mm、として近似的に計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、4.86mm〜30.4mmの範囲内を意味することになる。上記約H=7.2mmは、この4.86mm〜30.4mmの範囲内にある。
図8に示す各寸法は次のようになる。R1=2mm、R2=3mm、W1=2mm、W2=6mm,W3=1mm、H1=約7.2mm、H2=1mm、L=220mm。
この幅1mmの平板下端面9平面部に、光転向要素11として、ガラス製の粒径が10μm〜75μmの、中空透明球状体8(商品名:スリーエム・グラスバブルズ)をメタクリル樹脂系透明バインダー15内に分散させて成る中空球状体含有層24をスクリーン印刷法で塗布した(図10、11、12参照)。中空透明球状体8の平均粒径は、2μm〜200μm程度の範囲が良い。この棒状の導光体1の片側端面、つまり入射面3に、図8に示す斜視図のように、光源2として砲弾型LEDを1個装着し、入射面3と光出射面4以外の全表面(入射面3と対向する端面を含む)を再帰反射面5状シートで覆った。LED(光源2)を点灯すると、光出射面4から5mmの位置にある被照明物体14(図11参照)を、全長にわたり平均プラスマイナス10%以内の均等な明るさで、照明することができた。なお、光源2として、砲弾型LED1個では光量が不足する場合、LEDを強力なハロゲンランプなどに置き換えたり、光ファイバーバンドルを通じて、別に準備するメタルハライドランプなどの大出力の光源から熱を除去し、多量の光を供給したりすると良い。
この円筒レンズの近軸焦点距離fは、素材としてMMAを使用するとき、
f=nR/(n−1)
=1.492×2/(1.492−1)
=6.07mm、として近似的に計算されるので、
円筒レンズ軸上面から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、4.86mm〜30.4mmの範囲内を意味することになる。上記約H=7.2mmは、この4.86mm〜30.4mmの範囲内にある。
前記棒状導光体1の材料をMMAの代わりに、石英硝子に置き換えた場合、屈折率はN=1.458であるので、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、
f=nR/(n−1)
=1.458×2/(1.458−1)
=6.37mm、として近似的に計算されるので、
円筒レンズ軸上面4から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、5.10mm〜31.9mmの範囲内を意味することになる。上記約H=7.2mmは、また、この5.10mm〜31.9mmの範囲内にある。
f=nR/(n−1)
=1.458×2/(1.458−1)
=6.37mm、として近似的に計算されるので、
円筒レンズ軸上面4から、0.8f〜5fの範囲内の距離とは、5.10mm〜31.9mmの範囲内を意味することになる。上記約H=7.2mmは、また、この5.10mm〜31.9mmの範囲内にある。
図19、図20、図21は本発明にかかる線状照明用の導光装置10の第5実施例であり、請求項5に記載した導光装置10に相当する。図を参照しながら説明する。線状に照明する導光装置10は、その構成要素として、棒状の導光体1とその側面下部に配置する光源2とを含み、この棒状の導光体1の上面が円筒レンズ面23から成り、導光体1の大部分が平板で形成され、下端部9先端が45度のプリズム形状になっている。図20は、図19のP−P矢視断面図であり導光体1断面寸法の一例を図示した。導光体1の長手方向の全長は300mmである。図21は該導光体1の下方部表面に、ガラス製中空透明球状体8、例えば、粒径が10μm〜75μmの、:スリーエム・グラスバブルズ(商品名)を、メタクリル樹脂等の透明基材(バインダー)15内に分散させて成る中空球状体含有層24をホットメルト・アプリケーターで形成し、その外部を、白色酸化チタン粒子を多量に含む光散乱性反射面7で覆う、管状空間16を形成するとともに、この管状空間16内へ、光散乱性反射面7に導光体1の長手方向にピッチ8mmであけた36個の窓17から、光源2としてチップ型LED光源を36個挿入配置する線状照明用の導光装置10を示す図である。棒状導光体1の下端部9先端に設けた45度のプリズム形状については、傾斜角を45度に限定する必要は無く、様々な角度が採用できる。また、断面が一直線(平面)に限らず、多角形、円弧、その他自由曲線(面)などであってもよい。導光体1の素材は、透明メタクリル樹脂を用いたが、この導光装置10は、いわゆる直下型に近い形式であって、光の伝送距離が比較的短いため、透明ポリカーボネート樹脂などを用いることも可能であり、高い耐熱温度を必要とする場合の、選択肢のひとつである。この線状照明導光装置10では、多数のLED光源2から出射した光が、中空球状体含有層24や反射面7に当たって狭い管状空間16部付近で複雑な屈折、反射光路を繰返しながら進行するので、複数色のLED光源を組み合わせ使用する場合、極めて優れた混色作用を、僅かなスペースで実現できる利点がある。
図22、23、24、25は本発明にかかる導光装置10の第6実施例の断面図であり、請求項6に記載した導光装置10に相当する。図を参照しながら説明する。線状に照明する導光装置10はその構成要素として、棒状の導光体1と光源2とを含み、この棒状の導光体1が、上方に位置する円筒レンズ部18と、下方に位置する略円柱状の光混合積分要素19とを、光混合積分要素19の長窓型絞り部20で一体的に接合して成り、この光混合積分要素19の透明円柱の外面に、ガラスまたは樹脂製の中空透明球状体8を透明バインダー15内に分散させて成る中空球状体含有層24を形成し、その外部を反射面7で覆うことにより構成され、しかも、一個以上の光源2を、図24に示すようにこの光混合積分要素19の側壁面に設けた、中空球状体含有層24の無い窓部17に近接配置するか、または図23に示すように、この光混合積分要素19の側壁面に設けた、中空球状体含有層24を貫通し、光源2を収納できる形状、寸法の窪み21内に没入させると良い。
図22、23は、棒状の導光体1が、上方に位置する平板型円筒レンズ18と、下方に位置する略円柱状の光混合積分要素19とを、光混合積分要素9の長窓型絞り部20で一体的に接合して成る、導光体の長手方向に垂直な断面がいわば上下方向を逆転した鍵穴型になるよう形成した。
また、図25は、棒状導光体1が、上方に位置する略円柱状円筒レンズ18と、下方に位置する略円柱状の光混合積分要素19とを、光混合積分要素19の長窓型絞り部20で一体的に接合して成る、いわば(導光体の長手方向に垂直な断面が)雪ダルマ型である。
図23は、長手方向に5mmピッチで多数のLED光源2を、光混合積分要素19の左側壁面に設けた、中空球状体含有層24を貫通し、光源2を収納できる形状、寸法の窪み21内に没入させる例である。多数のLED光源2を、左側壁面だけでなく、右図側壁面にも、あるいは斜め方向、真下など、光混合積分要素19の壁面に、非常に多くのLED光源2を配置すると、極めて強力な照明を行なうことができる。この図24は、長手方向に4mmピッチで多数のLED光源2を、光混合積分要素19の側壁面に設けた、中空球状体含有層24の無い窓部17に近接配置する例である。これらいずれの場合も、先に述べた実施例と同様に、円筒レンズ18軸上面(つまり光出射面4)から、f=nR/(n−1)で計算される、0.8f〜5fの範囲内の距離に、棒状の導光体1断面の一部である対向面、つまり、光混合積分要素19の下端部9を配置するように寸法設定すると良い。
図22、23は、棒状の導光体1が、上方に位置する平板型円筒レンズ18と、下方に位置する略円柱状の光混合積分要素19とを、光混合積分要素9の長窓型絞り部20で一体的に接合して成る、導光体の長手方向に垂直な断面がいわば上下方向を逆転した鍵穴型になるよう形成した。
また、図25は、棒状導光体1が、上方に位置する略円柱状円筒レンズ18と、下方に位置する略円柱状の光混合積分要素19とを、光混合積分要素19の長窓型絞り部20で一体的に接合して成る、いわば(導光体の長手方向に垂直な断面が)雪ダルマ型である。
図23は、長手方向に5mmピッチで多数のLED光源2を、光混合積分要素19の左側壁面に設けた、中空球状体含有層24を貫通し、光源2を収納できる形状、寸法の窪み21内に没入させる例である。多数のLED光源2を、左側壁面だけでなく、右図側壁面にも、あるいは斜め方向、真下など、光混合積分要素19の壁面に、非常に多くのLED光源2を配置すると、極めて強力な照明を行なうことができる。この図24は、長手方向に4mmピッチで多数のLED光源2を、光混合積分要素19の側壁面に設けた、中空球状体含有層24の無い窓部17に近接配置する例である。これらいずれの場合も、先に述べた実施例と同様に、円筒レンズ18軸上面(つまり光出射面4)から、f=nR/(n−1)で計算される、0.8f〜5fの範囲内の距離に、棒状の導光体1断面の一部である対向面、つまり、光混合積分要素19の下端部9を配置するように寸法設定すると良い。
1 導光体
2 光源
3 入射面
4 光出射面
5 再帰反射面
6 高反射粒子
7 反射面
8 中空透明球状体
9 下端面
10 導光装置
11 光転向要素
12 円柱部
13 平板部
14 被照射体
15 透明バインダー
16 管状空間
17 窓
18 円筒レンズ
19 光混合積分要素
20 長窓形絞り部
21 窪み
22 リニアCCDカメラ
23 円筒レンズ
24 中空球状体含有層
25 全反射領域
26 屈折透過領域
27 レンズ
2 光源
3 入射面
4 光出射面
5 再帰反射面
6 高反射粒子
7 反射面
8 中空透明球状体
9 下端面
10 導光装置
11 光転向要素
12 円柱部
13 平板部
14 被照射体
15 透明バインダー
16 管状空間
17 窓
18 円筒レンズ
19 光混合積分要素
20 長窓形絞り部
21 窪み
22 リニアCCDカメラ
23 円筒レンズ
24 中空球状体含有層
25 全反射領域
26 屈折透過領域
27 レンズ
Claims (10)
- 線状に照明する導光装置であって、その構成要素として、略棒状体の長手側のある面を円筒レンズ状に形成して光出射面とし、該光出射面と向かい合う側に対向面を形成した光を通す素材製の導光体と、LEDなどの光源とを含み、この導光体の一端、または両端に光源を配置して、光源から出た光をその端面から導光体内へ入射させ、導光体内を、全反射を反復しながら進行させる構成において、この光出射面の円筒レンズ部分の半径をRとし、素材屈折率をnとするとき、この円筒レンズの近軸焦点距離fは、f=nR/(n−1)で計算され、円筒レンズ軸上面つまり光出射面から、0.8f〜5fの範囲内の距離に、前記対向面を配置し、この対向面の少なくとも一部に、光転向要素を設け、さらにその外側直近に反射面を配置して、光源から出て前記導光体内を進む光が、全反射を反復しながらの進行から、光転向要素または反射面を経由することにより全反射状態を離脱し方向転換および反射した光の一部、つまり円筒レンズの光出射面に向かう発光成分を、上記光出射面から略平行光線、ないし照射対象物の被照明部に集中するような光線として出射させることを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 線状に照明する導光装置であって、その構成要素として、一部を略円筒レンズ状に形成した導光体とその少なくとも一端面に配置する一つまたは複数の光源とを含み、この導光体の断面形状が、主体をなす円と、その円中心延長線上に左右対称に位置する平板とが、一体化して成る略鍵穴型であり、この棒状導光体の鍵穴型断面の平板部下端面に対向面が位置するように寸法設定して成り、この鍵穴型断面の平板部下端面の少なくとも一部に光転向要素を設け、さらにその外側直近に反射面を配置して、前記端面の光源から入射され導光体内を進む光を、光転向要素または反射面を経由することにより方向転換および反射させ、その光の一部、つまり円筒レンズの外周面に向かう発光成分を、上記円筒レンズの光出射面から出射させることを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 前記線状照明用の導光装置であって、該導光装置に設けられた光転向要素が、筋状粗面であり、サンドペーパー等で前記導光体の長手方向に対し垂直な方向に往復動作加工して成る粗面、または長手方向に対し垂直な方向にヘアライン加工した粗面、またはこれらと同等の粗面であることを特徴とする、請求項1または2に記載の線状照明用の導光装置。
- 前記線状照明用の導光装置であって、該導光装置に設けられた光転向要素が、ガラスまたは樹脂製の中空透明球状体を樹脂等の透明バインダー内に分散させて成る光散乱体であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の線状照明用の導光装置。
- 線状に照明する導光装置であって、その構成要素として、導光体とその側面下部に配置する光源とを含み、この導光体の上面が円筒レンズから成り、導光体の下方部に該円筒レンズから凸状に一体形成された平板または略楔形部分を含み、この下方部表面に、ガラスまたは樹脂製の、中空透明球状体を透明バインダー内に分散させて成る光散乱体含有層を形成し、下方部の外部を反射面で覆う管状空間を形成するとともに、この管状空間内に、少なくとも一個以上の光源を配置することを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 線状に照明する導光装置であって、その構成要素として、
略円柱状に形成された導光体と一つまたは複数の光源とを含み、
この導光体が略円柱状の光混合積分要素と、該光混合積分要素の絞り部から、該光混合積分要素と一体に凸状に形成された円筒レンズ部分からなり、
この光混合積分要素の外周面にガラスまたは樹脂製の中空透明球状体を透明バインダー内に分散させて成る光散乱体含有層を配置し、
該光散乱体含有層の外部を反射面で覆うことにより構成され、しかも、一個以上の光源を、この光混合積分要素の側壁面に設けた光散乱体含有層の無い窓部に近接配置するか、またはこの光混合積分要素の側壁面に光散乱体含有層を貫通し、かつ光源を収納できる形状、寸法に設計した窪み内に没入させることを特徴とする線状照明用の導光装置。 - 請求項1ないし請求項6に記載した、照明用の導光装置である導光体の光入射面と光出射面とを除く、該棒状導光体表面の少なくとも一部、または実質上全ての表面に、反射面を添わせて覆うことを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 請求項1ないし請求項7に記載した、照明用の導光装置であって、前記反射面が再帰反射面、または光散乱反射面であることを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 請求項1ないし請求項8に記載した、照明用の導光装置であって、前記透明バインダー、反射面、または導光体の少なくとも一部に着色剤を含むことを特徴とする線状照明用の導光装置。
- 請求項1ないし請求項9に記載した、照明用の導光装置であって、しかも、請求項1ないし請求項9に記載した構成要素のふたつ以上を兼ね備えることを特徴とする線状照明用の導光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005259053A JP2007073330A (ja) | 2005-09-07 | 2005-09-07 | 線状照明用の導光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005259053A JP2007073330A (ja) | 2005-09-07 | 2005-09-07 | 線状照明用の導光装置 |
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JP2007073330A true JP2007073330A (ja) | 2007-03-22 |
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ID=37934621
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2007073330A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2005
- 2005-09-07 JP JP2005259053A patent/JP2007073330A/ja active Pending
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