JP2007072444A - キャリア及びその製造方法、並びに現像剤及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】超臨界乃至亜臨界の流体中で、(1)少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させて芯材表面に被覆層を形成するか、(2)少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成するか、(3)少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成するか、又は(4)少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成するキャリアの製造方法である。
【選択図】なし
Description
このような乾式現像方式としては、トナーからなる一成分現像剤を用いる一成分系現像方式と、ガラスビーズ、磁性体キャリア、又はそれらの表面を樹脂等で被覆したコートキャリアとトナーとからなる二成分現像剤からなる二成分系現像方式とがある。
このため、芯材は長時間の使用中、常にトナー粒子を所望する極性で、かつ、充分な帯電量に摩擦帯電しなければならない。しかし、粒子間の衝突、粒子と現像装置内での機械的攪拌、又はこれらによる発熱により、芯材表面にトナーが融着する、いわゆるスペントトナーが生じ、芯材の帯電特性が使用時間と共に低下する。その結果、画像の地肌汚れや、トナー飛散が生じるため、現像剤全体を取り替える必要が生じる。
<1> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法である。
<2> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法である。
<3> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法である。
<4> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成する前記<3>に記載のキャリアの製造方法である。
<5> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法である。
<6> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成する前記<5>に記載のキャリアの製造方法である。
<7> 超臨界乃至亜臨界の流体が、少なくとも二酸化炭素を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<8> 超臨界乃至亜臨界の流体が、エントレーナーを含む前記<1>から<7>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<9> エントレーナーの含有量が、0.1〜10質量%である前記<8>に記載のキャリアの製造方法である。
<10> エントレーナーが、常温常圧下で、芯材及び被覆用樹脂に対して貧溶媒である前記<8>から<9>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<11> エントレーナーが、メタノール、エタノール、及びプロパノールのいずれかである前記<8>から<10>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<12> 被覆用樹脂が、下記構造式で表されるシリコーン樹脂である前記<1>から<11>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<13> シリコーン樹脂が、常温常圧下で固体である前記<12>に記載のキャリアの製造方法である。
<14> シリコーン樹脂におけるシラノール濃度が、1〜40質量%である前記<12>から<13>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<15> シリコーン樹脂の重量平均分子量(Mw)が、500〜100,000である前記<12>から<14>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<16> 芯材の体積平均粒径が、20〜50μmである前記<1>から<15>のいずれかに記載のキャリアの製造方法である。
<17> 前記<1>から<16>のいずれかに記載のキャリアの製造方法により製造されることを特徴とするキャリアである。
<18> 超臨界乃至亜臨界の流体中で、芯材表面に被覆層を形成してなるキャリアであって、
前記キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みの標準偏差が0.1以下であることを特徴とするキャリアである。
<19> キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の平均厚みをdとしたとき、それぞれのキャリア断面の被覆層において、1/10d以下である部分がそれぞれのキャリアで4箇所以下である前記<18>に記載のキャリアである。
<20> キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれのキャリア断面の被覆層の厚みが0.05μm以下である部分が4箇所以下である前記<18>から<19>のいずれかに記載のキャリアである。
<21> キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の平均厚みをdとしたとき、次式、0.1μm≦d≦2μmを満たす前記<18>から<20>のいずれかに記載のキャリアである。
<22> 前記<17>から<21>のいずれかに記載のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする現像剤である。
<23> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を前記<22>に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法である。
本発明のキャリアの製造方法は、第2形態では、超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれか中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成する。
本発明のキャリアの製造方法は、第3形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成する。
本発明のキャリアの製造方法は、第4形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成する。
前記第1形態から第4形態に係るキャリアの製造方法においては、上記構成を採用することにより、芯材と被覆層との接着性が高く、均一な薄膜を有するキャリアを、揮発性有機化合物(VOC)規制をクリアでき、廃液が発生せず、乾燥エネルギーもほとんど必要とせず、効率良く製造することができる。
前記キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みの標準偏差が0.1以下である。
本発明のキャリアは、第2形態では、本発明の前記第1形態から第4形態のいずれかに記載のトナーの製造方法により製造される。
前記第1形態及び第2形態に係るキャリアは、芯材と被覆層との接着性が高く、均一な薄膜を有するキャリア被覆ができ、機械的強度が高く、帯電性や経時安定性に優れたものである。
本発明の現像剤入り容器は、本発明の前記現像剤が収容されてなるので、該現像剤入り容器に収容された現像剤を用いて電子写真法により画像形成を行うと、機械的強度が高く、帯電性や経時安定性に優れ、高画像濃度で高鮮鋭な高品質画像が得られる。
本発明のキャリアの製造方法は、第1形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させて、芯材表面に被覆層を形成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のキャリアの製造方法は、第2形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
本発明のキャリアの製造方法は、第3形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
この場合、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成することが好ましい。
本発明のキャリアの製造方法は、第4形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
この場合、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成することが好ましい。
本発明のキャリアは、第1形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、芯材表面に被覆層を形成してなり、
前記キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みの標準偏差が0.1以下である。
本発明のキャリアは、第2形態では、本発明の前記第1形態から第4形態のいずれかに記載のトナーの製造方法により製造される。
前記キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みの標準偏差が0.1以下であり、0.07以下がより好ましく、0.05以下が更に好ましい。前記標準偏差が0.1を超えると、キャリア特性が不均一になり易く、トナーの帯電立ち上がり性が悪くなり、トナーの帯電不良、温湿度による環境安定性、画質低下などの原因となることがある。
具体的には、図18に示すように、キャリア断面を2000倍の走査型電子顕微鏡で撮影し、得られたキャリア断面SEM写真から、任意に10個のキャリアを選びだす。そして、図19に示すように、キャリア断面の重心から45度ずつ8本の放射線を引き、キャリア表面との交点である8箇所の被覆層の厚みを、10個のキャリアについてそれぞれ測定し、その平均値を被覆層厚みとする。
また、キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれのキャリア断面の被覆層の厚みが0.05μm以下である部分が4箇所以下であることが好ましい。
また、キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の平均厚みをdとしたとき、次式、0.1μm≦d≦2μmを満たすことが好ましく、0.1μm≦d≦1μmを満たすことがより好ましい。
図14及び図15と、図16及び図17とを対比すると、従来の有機溶剤によるスプレー塗工では、キャリア表面の微小な凹凸にスプレー液滴が追従することができず、特に小粒径キャリアでは液滴が相対的に大きいことや液滴の界面張力のため、キャリア表面を充分に濡らすことができず、密着性が劣り、膜剥がれが生じ、不均一な膜厚、膜質となっていることが判る。これに対し、本発明のキャリア製造方法によるキャリアは、小粒径キャリアであっても、その表面形状に被覆材が追随し、滑らかで密着性のよい緻密かつ均一な薄膜が形成できていることがわかる。
前記被覆層を形成する工程は、超臨界乃至亜臨界の流体中で、芯材表面に被覆層を形成する工程であり、上述した第1形態から第4形態のいずれかが挙げられる。
前記超臨界流体とは、気体と液体の中間的な性質を持ち、物質移動や熱移動が早く、粘度が低いなどの性質を有すると共に、温度、圧力を変化させことによって、その密度、誘電率、溶解度パラメータ、自由体積などを連続的に大きく変化させることができる流体を意味する。更に、前記超臨界流体は、有機溶媒と比べて極めて小さな界面張力のため、微少な起伏(表面)であっても追随し、超臨界流体で濡らすことができる。
前記超臨界流体としては、気体と液体とが共存できる限界(臨界点)を超えた温度及び圧力領域において非凝縮性高密度流体として存在し、圧縮しても凝縮を起こさず、臨界温度以上、かつ、臨界圧力以上の状態にある流体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、臨界温度、臨界圧力が低いものが好ましく、また、前記亜臨界流体としては、前記臨界点近傍の温度及び圧力領域において高圧液体として存在する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記超臨界流体又は前記亜臨界流体は、1種単独で単体として使用してもよいし、2種以上を併用して混合物として使用してもよい。
本発明においては、前記超臨界流体又は前記亜臨界流体の性質を積極的に利用して、芯材表面に被覆層を形成することができる。
また、超臨界流体は、目的生成物との分離も容易であり、回収再利用ができることから、従来の水や有機溶媒を使用しない低環境負荷の画期的なキャリアの製造方法が実現できる。
また、前記超臨界流体及び前記亜臨界流体に加え、エントレーナー(共沸剤)を添加することもできる。該エントレーナーの添加により、被覆用樹脂の溶解度を向上させることができる。前記エントレーナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、極性有機溶媒が好ましい。該極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサン、トルエン、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、アンモニア、メラミン、尿素、チオエチレングリコールなどが挙げられる。これらの中でも、常温常圧(25℃、0.1MPa)下で貧溶媒性を示す低級アルコール系溶媒が好適である。
また、前記超臨界流体及び亜臨界流体の少なくともいずれかとエントレーナーとの混合流体におけるエントレーナーの含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記含有量が0.1質量%未満であると、エントレーナーとしての効果が得られ難くなることがあり、10質量%を超えると、エントレーナーの液体としての性質が強くなりすぎ、超臨界乃至は亜臨界状態が得られにくくなることがある。
前記被覆用樹脂としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、効果が高い点からシリコーン樹脂が特に好ましい。
前記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、などが挙げられる。
前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、などが挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、などが挙げられる。
また、前記被覆用樹脂としてのシリコーン樹脂は、常温常圧(25℃、0.1MPa)下において固体の方が、液体よりも取り扱い性、成膜性、膜厚制御性に優れているので好ましい。
前記被覆用樹脂としてのシリコーン樹脂のシラノール濃度については、成膜後に架橋させるためには1〜40質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。前記シラノール濃度が40質量%を超えると、架橋膜が硬くて脆いものとなり易く、かえって耐久性が悪くなったり、未反応のシラノール基が残留し易くなることから、キャリアの環境安定性が悪くなることがある。
ここで、前記シラノール濃度の測定方法としては、例えば、日本工業規格(JIS)K0068「化学製品の水分測定法」に記載されているカールフィッシャー(Karl−Fischer)滴定法を用いて行うことができる。なお、試料量や滴定溶媒の調整などもすべてこれに準ずる。
前記変性シリコーン樹脂としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)、などが挙げられる。
なお、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。
前記芯材としては、特に制限はなく、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、が好適に挙げられる。また、近年著しく進む環境面への配慮をし、フェライトであれば、従来の銅−亜鉛系フェライトではなく、例えば、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライト等を用いることが好適である。
前記芯材は、静電潜像担持体へのキャリア付着(飛散)防止の点から、体積平均粒径が20μm以上の大きさのものが好ましく、キャリア筋の発生防止等の画質低下防止の点から100μm以下のものが好ましく、特に、近年の高画質化に対しては、体積平均粒径が20〜50μmがより好ましい。
本発明のキャリアの製造方法の第2形態では、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成する。いわゆる流動床式の製造方法である。
この場合、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成することが好ましい。
これに対し、PGSS法(Particles from Gas Saturated Solution)とは、溶質が超臨界流体に不溶である状態(場合によっては溶融状態)で、反応容器内から一気に外へ超臨界流体を放出し減圧させる方法である。
ここで、前記溶解とは、のぞき窓が付いた高圧容器中に試験材料と超臨界流体を混合し一定時間経過した後、高圧容器内を目視観察した時に、白濁や相分離を起こさず均一になる状態を指し、超臨界流体中で不溶とは、のぞき窓が付いた高圧容器中に試験材料と超臨界流体を混合し一定時間経過した後、高圧容器内を目視観察した時に、白濁又は相分離した状態をいう。
ここで、前記RESS法と前記PGSS法によるキャリアコートを行った場合について述べる。前記RESS法の場合、超臨界流体に溶解していた被覆用樹脂が芯材を核として、その表面に析出してくるので薄膜で芯材同士の合着もないキャリアが得られるとともに被覆樹脂単独の樹脂粒子が発生しない。
これに対して、前記PGSS法の場合、被覆用樹脂が不溶状態で減圧することから被覆層が数μm以上もある厚膜の被覆層しか得られない上に、被覆用樹脂単独の粒子や芯材粒子を複数個含有する合着粒子などがたくさん発生する。また、被覆用樹脂を超臨界流体中で不溶状態(溶融状態)にする必要があるため、エントレーナー(アルコール類)を必須とする場合がほとんどであり、その後の乾燥工程、廃液処理が必須となりやすい。このようなPGSS法の例としては、特開2006−106208号公報、特開2006−91372号公報などが挙げられる。
本発明の第3形態のキャリアの製造方法においては、RESS法を用いることで、薄膜でかつ粒子合着のないキャリアコートを行うことができる。
この場合、超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成することが好ましい。
このように本発明の第4形態のキャリアの製造方法では、上記RESS法を使用しなくても、超臨界流体中に溶質を溶解させた状態から圧力を徐々に解放(低下)することでも芯材を薄膜で被覆することができる。これは圧力低下による被覆用樹脂の溶解度低下を利用するもので、芯材を核として被覆用樹脂がその表面に析出してくるためである。この方法では、樹脂単独の微粉が発生せず、更に膜厚制御も容易に行うことができる。
ここで、前記被覆層の形成に用いられる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させるための耐圧容器と、前記超臨界流体を供給する加圧ポンプと、を備えた装置が好適に挙げられる。該装置を用いた処理方法としては、まず、前記耐圧容器に少なくとも被覆用樹脂を仕込み、該耐圧容器内に、加圧ポンプにより前記超臨界流体を供給し、被覆用樹脂に前記超臨界流体を接触させて、芯材表面に被覆層を形成する。そして、前記超臨界流体を、常温及び常圧下に戻すと、該超臨界流体が気体となるため、溶媒の除去が不要となる他、洗浄で生ずる廃水が不要となり、環境への負荷が低減される。
超臨界流体とするガスとして二酸化炭素(CO2)を用いた。少なくとも被覆用樹脂を含む組成物を反応容器119内に投入した。
反応容器119内の圧力が7.3MPa以上にて、反応容器119内は超臨界状態となる。また、各バルブ115,117を調整して反応容器119内の圧力を20MPaに設定し、反応容器119内の、少なくとも被覆用樹脂を含む組成物を溶解させた状態に設定した。この状態で、バルブ115,117を閉じ、反応容器119内の溶解状態を120分間維持し、超臨界流体を十分拡散、回流させた。その後、バルブ117を開き、反応容器内の圧力を10MPaに調整し、そのまま60分間維持した。その後、再度高圧ポンプ側から二酸化炭素ガスを導入し、反応容器内の圧力を10MPaに保ちながら二酸化炭素の導入を続けた。このとき上記混合溶液に含まれている超臨界二酸化炭素と、超臨界二酸化炭素中に溶解させた少なくとも被覆用樹脂を含む組成物は、図示していない回収機構により回収され、更に図示していない分別装置により二酸化炭素と、少なくとも被覆用樹脂を含む組成物とに互いに分離され、それぞれ再利用される。
図7に示す装置を用いて、コート剤溶解タンク内に、被覆用樹脂及び触媒を仕込み、それぞれ攪拌下、バルブ3を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素を供給し、25MPa、80℃にした後、バルブ3を閉じた。キャリア処理タンクには、フェライト芯材を仕込み、攪拌下、バルブ6を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素を供給し、25MPa、80℃にした後、バルブ6を閉じた。
次に、バルブ3、バルブ5、及びバルブ7を開け、加圧ポンプ1、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が25MPa、80℃を維持するように内圧を制御しながら、1時間処理液を流通(常圧下、流量=1L/min)させ、コート剤をキャリア処理タンクに飽和させた。バルブ3を閉じ、減圧ポンプ1で2時間かけて常圧に戻した。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリアを製造することができる。
キャリア処理タンクには、フェライト芯材を仕込み、コート剤溶解タンク内を攪拌しながら、バルブ3を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素を供給し、25MPa、60℃にした後、バルブ3を閉じた。
次に、バルブ3、バルブ5、及びバルブ7を開け、加圧ポンプ1、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が25MPa、60℃を維持するように内圧を制御しながら、1時間処理液を流通(常圧下、流量=1L/min)させ、コート剤をキャリア処理タンクに飽和させた。バルブ3を閉じ、減圧ポンプ1で2時間かけて常圧に戻した。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリアを製造することができる。
次に、流動床式のキャリア処理タンク内にフェライト芯材を仕込み、バルブ6を開け、タンク内を3MPa、100℃に設定してバルブ6を閉じた後、バルブ5、バルブ7を開け、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が7MPa以上にならないように内圧を制御し、攪拌下、40分間かけてキャリアコート液を塗布する。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリアを製造することができる。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリアを製造することができる。
本発明の現像剤は、本発明の前記キャリアと、トナーとを含む二成分現像剤である。
前記現像剤におけるトナーとキャリアの混合割合は、キャリア100質量部に対しトナー1〜10.0質量部である。
前記トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含んでなり、離型剤、帯電制御剤、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、粉砕法、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等があるが、これらの中でも、粉砕法が特に好ましい。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン、ポリp−スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸共重合隊、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプロピル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリチメルメタクリレート樹脂、ポリブチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン樹脂、変性ロジン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、芳香族系石油樹脂などが単独あるいは混合して使用できる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量は、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ワックス類、等が好適に挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、等が挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1,000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記含有量が、40質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、感光体に帯電される電荷の正負に応じて正又は負の荷電制御剤を適宜選択して用いることができる。
前記負の帯電制御剤としては、例えば、電子供与性の官能基を持つ樹脂又は化合物、アゾ染料、有機酸の金属錯体、などを用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:S−31、S−32、S−34、S−36、S−37、S−39、S−40、S−44、E−81、E−82、E−84、E−86、E−88、A、1−A、2−A、3−A)(いずれも、オリエント化学工業株式会社製)、カヤチャージ(品番:N−1、N−2)、カヤセットブラック(品番:T−2、004)(いずれも、日本化薬株式会社製))、アイゼンスピロンブラック(T−37、T−77、T−95、TRH、TNS−2)(いずれも、保土谷化学工業株式会社製)、FCA−1001−N、FCA−1001−NB、FCA−1001−NZ、(いずれも、藤倉化成株式会社製)、などが挙げられる。
前記正の帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料等の塩基性化合物、4級アンモニウム塩等のカチオン性化合物、高級脂肪酸の金属塩等を用いることができる。具体的には、ボントロン(品番:N−01、N−02、N−03、N−04、N−05、N−07、N−09、N−10、N−11、N−13、P−51、P−52、AFP−B)(いずれも、オリエント化学工業株式会社製)、TP−302、TP−415、TP−4040(いずれも、保土谷化学工業株式会社製)、コピーブルーPR、コピーチャージ(品番:PX−VP−435、NX−VP−434)(いずれも、ヘキスト社製)、FCA(品番:201、201−B−1、201−B−2、201−B−3、201−PB、201−PZ、301)(いずれも、藤倉化成株式会社製)、PLZ(品番:1001、2001、6001、7001)(いずれも、四国化成工業株式会社製)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シリカ微粒子としては、例えば、アエロジル(品番:130、200V、200CF、300、300CF、380、OX50、TT600、MOX80、MOX170、COK84、RX200、RY200、R972、R974、R976、R805、R811、R812、T805、R202、VT222、RX170、RXC、RA200、RA200H、RA200HS、RM50、RY200、REA200)(いずれも、日本アエロジル株式会社製)、HDK(品番:H20、H2000、H3004、H2000/4、H2050EP、H2015EP、H3050EP、KHD50)、HVK2150(いずれも、ワッカーケミカル社製)、カボジル(品番:L−90、LM−130、LM−150、M−5、PTG、MS−55、H−5、HS−5、EH−5、LM−150D、M−7D、MS−75D、TS−720、TS−610、TS−530)(いずれも、キャボット社製)等を用いることができる。
前記無機微粒子の添加量としては、トナー母体粒子100質量部に対し0.1〜5.0質量部が好ましく、0.8〜3.2質量部がより好ましい。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
前記平均円形度が、0.900未満であると、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがあり、0.980を超えると、ブレードクリーニングなどを採用している画像形成システムでは、感光体上及び転写ベルトなどのクリーニング不良が発生し、画像上の汚れ、例えば、写真画像等の画像面積率の高い画像形成の場合において、給紙不良等で未転写の画像を形成したトナーが感光体上に転写残トナーとなって蓄積した画像の地汚れが発生してしまうことがあり、あるいは、感光体を接触帯電させる帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力を発揮できなくなってしまうことがある。
測定は、フィルターを通して微細なごみを取り除き、その結果として10−3cm3の水中に測定範囲(例えば、円相当径0.60μm以上、159.21μm未満)の粒子数が20個以下の水10ml中にノニオン系界面活性剤(好ましくは和光純薬株式会社製コンタミノンN)を数滴加え、更に、測定試料を5mg加え、超音波分散器(SMT社製、UH−50)で20kHz,50W/10cm3の条件で1分間分散処理を行い、更に、合計5分間の分散処理を行い測定試料の粒子濃度が4,000〜8,000個/10−3cm3(測定円相当径範囲の粒子を対象として)の試料分散液を用いて、0.60μm以上、159.21μm未満の円相当径を有する粒子の粒度分布を測定する。
試料分散液は、フラットで偏平な透明フローセル(厚み約200μm)の流路(流れ方向に沿って広がっている)を通過させる。フローセルの厚みに対して交差して通過する光路を形成するために、ストロボとCCDカメラが、フローセルに対して、相互に反対側に位置するように装着される。試料分散液が流れている間に、ストロボ光がフローセルを流れている粒子の画像を得るために1/30秒間隔で照射され、その結果、それぞれの粒子は、フローセルに平行一定範囲を有する2次元画像として撮影される。それぞれの粒子の2次元画像の面積から、同一の面積を有する円の直径を円相当径として算出する。
約1分間で、1,200個以上の粒子の円相当径を測定することができ、円相当径分布に基づく数及び規定された円相当径を有する粒子の割合(個数%)を測定できる。結果(頻度%及び累積%)は、0.06〜400μmの範囲を226チャンネル(1オクターブに対し30チャンネルに分割)に分割して得ることができる。実際の測定では、円相当径が0.60μm以上、159.21μm未満の範囲で粒子の測定を行う。
前記体積平均粒径が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、10μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加えた。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて1質量%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加えた。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、及び個数を測定して、体積分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm乃至40.30μmの粒子を対象とする。
本発明で用いる現像剤入り容器は、本発明の前記現像剤を容器中に収容してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、現像剤容器本体とキャップとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像剤容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移行可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記現像剤容器本体の材質としては、特に制限はなく、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適に挙げられ、例えば、ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に挙げられる。
本発明の現像剤入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取扱性に優れ、後述する本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けて現像剤の補給に好適に使用することができる。
本発明で用いるプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、現像剤を用いて現像し可視像を形成する現像手段とを、少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
前記現像手段としては、本発明の前記現像剤を収容する現像剤収容器と、該現像剤収容器内に収容された現像剤を担持しかつ搬送する現像剤担持体とを、少なくとも有してなり、更に、担持させるトナー層厚を規制するための層厚規制部材等を有していてもよい。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置に着脱可能に備えさせることができ、後述する本発明で用いる画像形成装置に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
次に、図2に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、静電潜像担持体101は、矢印方向に回転しながら、帯電手段102による帯電、露光手段(不図示)による露光103により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像手段104で現像され、得られた可視像は転写手段108により、記録媒体105に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の静電潜像担持体表面は、クリーニング手段107によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返すものである。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明で用いる画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像担持体(「電子写真感光体」、「感光体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像形成手段は、例えば前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
また、前記帯電器としては、静電潜像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、前記帯電器が、静電潜像担持体にギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、該帯電ローラに直流並びに交流電圧を重畳印加することによって静電潜像担持体表面を帯電するものが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の前記現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を本発明の前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、本発明の前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられ、本発明の前記現像剤入り容器を備えた現像器などがより好ましい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記定着装置が、発熱体を具備する加熱体と、該加熱体と接触するフィルムと、該フィルムを介して前記加熱体と圧接する加圧部材とを有し、前記フィルムと前記加圧部材の間に未定着画像を形成させた記録媒体を通過させて加熱定着する手段であることが好ましい。前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
複写装置本体150には、無端ベルト状の中間転写体50が中央部に設けられている。そして、中間転写体50は、支持ローラ14、15及び16に張架され、図5中、時計回りに回転可能とされている。支持ローラ15の近傍には、中間転写体50上の残留トナーを除去するための中間転写体クリーニング装置17が配置されている。支持ローラ14と支持ローラ15とにより張架された中間転写体50には、その搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段18が対向して並置されたタンデム型現像器120が配置されている。タンデム型現像器120の近傍には、露光装置21が配置されている。中間転写体50における、タンデム型現像器120が配置された側とは反対側には、二次転写装置22が配置されている。二次転写装置22においては、無端ベルトである二次転写ベルト24が一対のローラ23に張架されており、二次転写ベルト24上を搬送される記録媒体(転写紙)と中間転写体50とは互いに接触可能である。二次転写装置22の近傍には定着装置25が配置されている。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26と、これに押圧されて配置された加圧ローラ27とを備えている。
なお、タンデム画像形成装置においては、二次転写装置22及び定着装置25の近傍に、転写紙の両面に画像形成を行うために該転写紙を反転させるためのシート反転装置28が配置されている。
ものではない。
−トナー1の作製−
ポリエステル樹脂(重量平均分子量=12,000)100質量部、銅フタロシアニン顔料2質量部、及び下記構造式で表される帯電制御剤2質量部を、熱ロールを用いて120℃で混練後、冷却し、固化した後、粉砕し、分級して、体積平均粒径7.1μmのシアントナーを得た。
−トナー2の作製−
ポリエステル樹脂(重量平均分子量=12,000)100質量部、カーボンブラック5質量部、及び下記構造式で表される含クロムアゾ染料2質量部を、熱ロールを用いて120℃で混練後、冷却し、固化した後、粉砕し、分級して、体積平均粒径7.3μmのブラックトナーを得た。
<トナー3の作製>
−有機微粒子エマルションの合成−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器内に、水683質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11質量部、スチレン83質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル110質量部、及び過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。次いで、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部を加え、75℃にて5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。これを[微粒子分散液1]とする。
得られた[微粒子分散液1]に含まれる微粒子の体積平均粒径を、レーザー光散乱法を用いた粒径分布測定装置(「LA−920」、堀場製作所製)により測定したところ、105nmであった。また、[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移温度(Tg)は59℃であり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。
水990質量部、[微粒子分散液1]83質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応した。次いで、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、反応容器内に無水トリメリット酸44質量部を入れ、常圧下、180℃で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。
得られた[低分子ポリエステル1]のガラス転移温度(Tg)は45℃、重量平均分子量(Mw)は5,800、数平均分子量は2,600、酸価は24mgKOH/gであった。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器内に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応した。次いで、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応し、[中間体ポリエステル1]を得た。
得られた[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2,100、重量平均分子量9,500、ガラス転移温度(Tg)は55℃、酸価は0.5mgKOH/g、水酸基価は51mgKOH/gであった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、酢酸エチル500質量部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
得られた[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.74%であった。
撹拌棒、及び温度計の付いた反応容器中に、イソホロンジアミン170質量部、メチルエチルケトン75質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。得られた[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
水1200質量部、カーボンブラック(PBk−7:Printex60、デグサ社製)540質量部〔DBP吸油量=114ml/100mg、pH=10〕、ポリエステル樹脂(三洋化成工業株式会社製、RS801)1,200質量部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山株式会社製)で混合した。得られた混合物を2本ロールを用いて150℃にて30分間混練後、圧延し、冷却した後、パルペライザーで粉砕して、マスターバッチを作製した。これを[マスターバッチ1]とする。
撹拌棒、及び温度計の付いた反応容器内に、[低分子ポリエステル1]300質量部、カルナウバワックス90質量部、ライスワックス10質量部、及び酢酸エチル1,000質量部を仕込み、撹拌下、79℃で溶解させた後、一気に4℃まで急冷した。これをビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件で分散を行い、体積平均粒径0.6μmのワックス分散液を得た。
次いで、「マスターバッチ1」500質量部、「低分子ポリエステル1」の70%酢酸エチル溶液640質量部を加え、10時間混合した後、前記ビーズミルで5パスし、酢酸エチルを加えて固形分濃度50質量%に調整した「油相1」を作製した。
[油相1]73.2質量部、[プレポリマー1]を6.8質量部、[ケチミン化合物1]0.48質量部を容器内に入れ、充分混合した[乳化油相1]に[水相1]120質量部を加え、ホモミキサーで1分間混合した後、パドルで1時間ゆっくり攪拌を行いながら収斂させ、[乳化スラリー1]を得た。
得られた[乳化スラリー1]を、30℃で1時間脱溶剤し、更に60℃で5時間熟成したものを水洗浄、濾過し、乾燥を行った後、目開き75μmメッシュで篩い、体積平均粒径6.1μm、個数平均粒径5.4μmのトナーを得た。このトナー100質量部に疎水性シリカ0.7質量部と、疎水化酸化チタン0.3質量部をヘンシェルミキサーにて混合して、トナー3を作製した。
−キャリア1の作製−
図7に示す装置を用いて、コート剤溶解タンク(内容積200mL)内に、下記構造式で表されるシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR213の脱溶剤品、重量平均分子量(Mw)=4,000)200質量部、及び触媒〔(CH3)2Sn(OCOCH3)2〕10質量部を仕込み、攪拌下、バルブ3を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素(純度=99.5%、大田酸素株式会社製)を供給し、25MPa、80℃にした後、バルブ3を閉じた。キャリア処理タンク(内容積400ml)には、体積平均粒径50μmのフェライト芯材(1kガウスでの飽和磁気モーメント=65emu/g)500質量部を仕込み、攪拌下、バルブ6を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素(純度=99.5%、大田酸素株式会社製)を供給し、25MPa、80℃にした後、バルブ6を閉じた。
次に、バルブ3、バルブ5、及びバルブ7を開け、加圧ポンプ1、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が25MPa、80℃を維持するように内圧を制御しながら、1時間処理液を流通(常圧下、流量=1L/min)させ、コート剤をキャリア処理タンクに飽和させた。バルブ3を閉じ、減圧ポンプ1で2時間かけて常圧に戻した。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリア1を得た。
<キャリア被覆層の厚みの平均値及び標準偏差の測定>
キャリア断面の重心から45度ずつ8本の放射線を引き、キャリア表面との交点である8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みを測定し、その平均値、及び標準偏差を算出した。
具体的には、図18に示すように、キャリア断面を2000倍の走査型電子顕微鏡で撮影し、得られたキャリア断面SEM写真から、任意に10個のキャリアを選びだす。そして、図19に示すように、キャリア断面の重心から45度ずつ8本の放射線を引き、キャリア表面との交点である8箇所の被覆層の厚みを、10個のキャリアについてそれぞれ測定し、その平均値を被覆層厚みとし、80個の測定における標準偏差を算出した。
図8に示す装置を用いて、コート剤溶解タンク(内容積100mL)内に、上記構造式で表されるシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR213の脱溶剤品、重量平均分子量(Mw)=4,000)200質量部、及び触媒〔(CH3)2Sn(OCOCH3)2〕10質量部を仕込んだ。
キャリア処理タンク(内容積125ml)には、体積平均粒径50μmのフェライト芯材(1kガウスでの飽和磁気モーメント=65emu/g)500質量部を仕込み、コート剤溶解タンク内を攪拌しながら、バルブ3を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素(純度=99.5%、大田酸素株式会社製)を供給し、25MPa、60℃にした後、バルブ3を閉じた。次に、バルブ3、バルブ5、バルブ7を開け、加圧ポンプ1、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が25MPa、60℃を維持するように内圧を制御しながら、1時間処理液を流通(常圧下、流量=1L/min)させ、コート剤をキャリア処理タンクに飽和させた。バルブ3を閉じ、減圧ポンプ1で2時間かけて常圧に戻した。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリア2を得た。
得られたキャリア2について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.2μmであり、標準偏差は0.06であった。
図9に示す装置を用いて、コート剤溶解タンク(内容積500mL)内に、上記構造式で表されるシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR213の脱溶剤品、重量平均分子量(Mw)=4,000)100質量部、及び触媒〔(CH3)2Sn(OCOCH3)2〕5質量部を仕込み、バルブ3を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素(純度=99.5%、大田酸素株式会社製)を供給しながら、攪拌下、35MPa、40℃で、キャリアコート液を作製した。
次に、流動床式のキャリア処理タンク(内容積1,000ml)に体積平均粒径50μmのフェライト芯材(1kガウスでの飽和磁気モーメント=65emu/g)500質量部を仕込み、バルブ6を開け、タンク内を3MPa、100℃に設定してバルブ6を閉じた後、バルブ5、バルブ7を開け、減圧ポンプ1を作動させ、キャリア処理タンク内が7MPa以上にならないように内圧を制御し、攪拌下、40分間かけてキャリアコート液を塗布した。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリア3を得た。
得られたキャリア3について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.4μmであり、標準偏差は0.07であった。
−キャリア4の合成−
図10に示す装置を用いて、コート剤溶解タンク(内容積500mL)内に、上記構造式で表されるシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR213の脱溶剤品、重量平均分子量(Mw)=4,000)50質量部、及び触媒〔(CH3)2Sn(OCOCH3)2〕2.5質量部を仕込み、キャリア処理タンク(内容積1,000ml)内には、フェライト芯材(1kガウスでの飽和磁気モーメント=65emu/g)500質量部を仕込み、バルブ3、バルブ5を開け、加圧ポンプ1で二酸化炭素(純度=99.5%、大田酸素株式会社製)を供給し、攪拌を行いながら、15MPa、80℃で、フェライト分散液を作製した。
得られたフェライト分散液を、常圧下、30℃の雰囲気にしたスプレータンクのノズルから噴射(急速膨張)させた。なお、使用されなかったコート剤は、コート剤溶解タンクと原料回収タンクの双方から回収でき、再利用することができた。
得られたシリコーン樹脂を被覆したフェライト芯材を、200℃で1時間加熱して、キャリア4を得た。
得られたキャリア4について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.4μmであり、標準偏差は0.07であった。
−キャリア5の合成−
実施例1において、キャリアコート剤をエポキシ変性シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SR2115)に変え、処理時の圧力を30MPa、温度を100℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、キャリア5を作製した。
得られたキャリア5について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.5μmであり、標準偏差は0.06であった。
−キャリア6の合成−
実施例1において、キャリアコート剤をシリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製、KR271)に変え、処理時の圧力を35MPa、温度を100℃に変えた以外は、実施例1と同様にして、キャリア6を作製した。
得られたキャリア6について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.7μmであり、標準偏差は0.08であった。
−キャリア7の合成−
実施例1において、アミノシランカップリング剤〔NH2(CH2)3Si(OCH3)3〕を2.5質量部添加する以外は、実施例1と同様にして、キャリア7を作製した。
得られたキャリア7について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.5μmであり、標準偏差は0.08であった。
−キャリア8の合成−
実施例4において、キャリアコート剤としてのシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、217 Flake Resin)に変え、エントレーナーとしてのエタノールを加圧ポンプ2で0.5質量%(内容積当たり約5g/L)添加し、30MPa、80℃でフェライト分散液を調製し、50℃の雰囲気下で噴射する以外は、実施例4と同様にして、キャリア8を作製した。
得られたキャリア8について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.2μmであり、標準偏差は0.03であった。
−キャリア9の合成−
実施例8において、キャリアコート剤としてのシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、220 Flake Resin)に変え、エントレーナーとしてのメタノールを5質量%添加した以外は、実施例8と同様にして、キャリア9を作製した。
得られたキャリア9について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.3μmであり、標準偏差は0.04であった。
−キャリア10の合成−
実施例8において、キャリアコート剤としてのシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、249 Flake Resin)に変え、エントレーナーとしてのプロパノールを1質量%添加した以外は、実施例8と同様にして、キャリア10を作製した。
得られたキャリア10について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.4μmであり、標準偏差は0.04であった。
−キャリア11の合成−
実施例2において、体積平均粒径35μmのフェライト芯材を用いた以外は、実施例2と同様にして、キャリア11を作製した。
図11に、体積平均粒径35μmのフェライト芯材のSEM写真を示す。図12に、キャリア11のSEM写真を示す。
得られたキャリア11について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは0.2μmであり、標準偏差は0.02であった。
−キャリア12の合成−
実施例1において、キャリアコート剤をシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、249 Flake Resin)に変え、キャリア処理タンク内の圧力を30MPaに変え、減圧ポンプ1で10分間かけて常圧に戻す以外は、実施例1と同様にして、キャリア12を作製した。
得られたキャリア12について、実施例1と同様の方法で測定した平均厚みは0.3μmであり、標準偏差は、0.03であった。
−キャリア13の合成−
実施例12において、減圧ポンプ1で1時間かけて常圧に戻す以外は、実施例12と同様にして、キャリア13を作製した。
得られたキャリア13について、実施例1と同様の方法で測定した平均厚みは0.2μmであり、標準偏差は、0.03であった。
−比較キャリア1の作製−
下記構造式で表されるシリコーン樹脂(重量平均分子量=4,000)のトルエン溶液(固形分濃度10質量%)1000g、触媒〔(CH3)2Sn(OCOCH3)2〕5gの分散液を、体積平均粒径35μmのフェライト芯材(1kガウスでの飽和磁気モーメント=63emu/g)5kgに対して、流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、50g/minの割合で20分間かけて塗布し、得られたシリコーン樹脂を塗布したフェライト粒子を、200℃で1時間加熱して、比較キャリア1を作製した。
この図16及び図17の比較キャリア1に比べて、図14及び図15のキャリア11は、被覆層の厚みが均一であり、被覆層の剥がれや穴がないことから密着性も良好であることが判る。
得られた比較キャリア1について、実施例1と同様の方法で測定した平均厚みは3.0μmであり、標準偏差は、1.55であった。
−比較キャリア2の作製−
比較例1において、フェライト芯材の体積平均粒径を50μmに変えた以外は、比較例1と同様にして、比較キャリア2を作製した。
得られた比較キャリア2について、実施例1と同様の方法で測定した被覆層の平均厚みは1.5μmであり、標準偏差は0.63であった。
実施例1〜13の各コート液に用いたシラノール濃度は、日本工業規格(JIS)K0068「化学製品の水分測定法」に記載されているカールフィッシャー(Karl−Fischer)滴定法を用いて行った。なお、試料量や滴定溶媒の調整などもすべてこれに準ずる。
具体的には、(1)メタノール−クロロホルム混合溶媒により、SiOH+H2Oのトータル量の測定を行う。(2)次に、ピリジン−エチレングリコール混合溶媒を使用して、H2O量の測定を行う。(3)シラノール基濃度は、上記(1)から上記(2)を差し引いた差分として求めた。結果を表1に示す。
作製したキャリア1〜13及び比較キャリア1〜2と、トナー1〜3とを下記表2に示したように組み合わせて、常法により、実施例14〜34及び比較例3〜6の各現像剤を作製した。
初期及び10万枚出力後のベタ画像の画像濃度を、目視観察し、下記基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。なお、得られた画像濃度が高いほど、高濃度の画像が形成できる。この評価は本発明の現像剤入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法の実施例に相当する。
〔評価基準〕
◎:初期及び10万出力後において、画像濃度に変化がなく、高画質が得られた。
○:10万枚出力後において、やや画像濃度が低下し、画質が低下した。
×:10万枚出力後において、著しく画像濃度低下し、画質が大きく低下した。
画像面積率5%のチャートを10万枚連続出力した際の画像形成装置内のトナー汚染の程度を目視観察して、下記基準により4段階で評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
◎:画像形成装置内にトナー汚染がまったくなく、優良な状態である。
○:画像形成装置内にトナー汚染がなく、良好な状態である、
△:画像形成装置内にトナー汚染があるが、実使用可能なレベルである。
×:画像形成装置内にトナー汚染がひどく、実使用不可能なレベルである。
画像面積率5%のチャートを10万枚連続出力した際の画像背景部の地汚れの程度を目視観察して、下記基準により評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
○:画像背景部に地汚れの発生がない。
△:画像背景部に地汚れがやや発生している。
×:画像背景部に地汚れが発生している。
各現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込み、ブローして帯電量を測定した。なお、トナー濃度は4.5〜5.5質量%に調整した。結果を表2に示す。
以上の評価結果から、総合的に、下記基準により評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
○:良好
×:不良
本発明のキャリアは、トナー帯電性、経時安定性などに優れ、密着性の良い、均一な厚みの被覆層を有し、機械的強度が高いので、現像剤、現像剤入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法などに好適に用いられる。
3 加圧ポンプ
5、7、8 バルブ
9 反応容器
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像器
45Y イエロー用現像器
45M マゼンタ用現像器
45C シアン用現像器
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像器
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
101 感光体
102 帯電手段
103 露光
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
120 タンデム型現像器
121 加熱ローラ
122 定着ローラ
123 定着ベルト
124 加圧ローラ
125 加熱源
126 クリーニングローラ
127 温度センサ
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
160 帯電装置
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (23)
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を芯材に噴霧して、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力解放し、急速膨張させて、芯材表面に被覆層を形成する請求項3に記載のキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解乃至分散させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成することを特徴とするキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、少なくとも芯材及び被覆用樹脂を含み、該被覆用樹脂を溶解させた液を圧力及び温度の少なくともいずれかの制御により溶解度を低下させて、芯材表面に被覆層を形成する請求項5に記載のキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体が、少なくとも二酸化炭素を含む請求項1から6のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- 超臨界乃至亜臨界の流体が、エントレーナーを含む請求項1から7のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- エントレーナーの含有量が、0.1〜10質量%である請求項8に記載のキャリアの製造方法。
- エントレーナーが、常温常圧下で、芯材及び被覆用樹脂に対して貧溶媒である請求項8から9のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- エントレーナーが、メタノール、エタノール、及びプロパノールのいずれかである請求項8から10のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- 被覆用樹脂が、下記構造式で表されるシリコーン樹脂である請求項1から11のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- シリコーン樹脂が、常温常圧下で固体である請求項12に記載のキャリアの製造方法。
- シリコーン樹脂におけるシラノール濃度が、1〜40質量%である請求項12から13のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- シリコーン樹脂の重量平均分子量(Mw)が、500〜100,000である請求項12から14のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- 芯材の体積平均粒径が、20〜50μmである請求項1から15のいずれかに記載のキャリアの製造方法。
- 請求項1から16のいずれかに記載のキャリアの製造方法により製造されることを特徴とするキャリア。
- 超臨界乃至亜臨界の流体中で、芯材表面に被覆層を形成してなるキャリアであって、
前記キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の厚みの標準偏差が0.1以下であることを特徴とするキャリア。 - キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の平均厚みをdとしたとき、それぞれのキャリア断面の被覆層において、1/10d以下である部分がそれぞれのキャリアで4箇所以下である請求項18に記載のキャリア。
- キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれのキャリア断面の被覆層の厚みが0.05μm以下である部分が4箇所以下である請求項18から19のいずれかに記載のキャリア。
- キャリアの断面を走査型電子顕微鏡を用いて、2,000倍で撮影した任意の10個のキャリア断面SEM写真について、それぞれの芯材断面の重心を中心にして、45度ずつ8本の放射線を引き、芯材表面との交点8箇所で測定した計80箇所の被覆層の平均厚みをdとしたとき、次式、0.1μm≦d≦2μmを満たす請求項18から20のいずれかに記載のキャリア。
- 請求項17から21のいずれかに記載のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像を請求項22に記載の現像剤を用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
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