JP2007071126A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、内燃機関の制御装置に関し、加速時や変速時に点火遅角を行う内燃機関において、空燃比制御の安定性を向上させることを目的とする。
【解決手段】 運転条件が高負荷側に変更された場合、すなわち、加速要求があった場合に、排気系部品の温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を上回った時点で、通常OT増量efotpbを許可し、当該温度推定値tempsmが遅角増量用閾値を上回った時点で、遅角増量efrtdを許可する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、加速時または変速時に点火遅角を行う内燃機関を制御する装置として好適な内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、内燃機関と自動変速機が組み合わされたシステムにおける変速ショック低減装置が開示されている。この装置では、変速時において、変速時のショックを抑制するために内燃機関の点火遅角を行いつつ、排気温度の上昇を防止するために燃料増量を行うこととしている。
特開昭63−1747号公報 特開2004−353580号公報 特開2003−41987号公報 特開平9−96234号公報
しかしながら、内燃機関が過渡状態となる加速時や変速時において、内燃機関に与えられる燃料増量が不用意に大きくなると、空燃比の制御性が悪化するおそれがある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、加速時や変速時に点火遅角を行う内燃機関において、空燃比制御の安定性を向上させることのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、加速時または変速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の排気系の温度を取得する温度取得手段と、
前記温度がOT増量用閾値以上である場合に、前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第1燃料増量手段と、
前記温度が遅角増量用閾値以上である場合に、前記遅角制御に起因する前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第2燃料増量手段とを備え、
前記遅角増量用閾値が前記OT増量用閾値より大きな値に設定されていることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、加速時または変速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段を備え、
前記第1燃料増量手段は、前記遅角制御の要求が検知された場合には、前記OT増量用閾値に代えて、前記遅角増量用閾値に基づいて燃料増量を許可するか否かを判断する増量判断手段を含むことを特徴とする。
また、第3の発明は、上記の目的を達成するため、加速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
加速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段と、
前記遅角制御の要求が検知された場合に、大出力が得られるように燃料がパワー増量されるのを禁止するパワー増量禁止手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、内燃機関の加速要求度を検知する加速要求度検知手段と、
検知された前記加速要求度が高い場合に、前記遅角制御の開始前の期間において、前記パワー増量を禁止する遅角開始前パワー増量禁止手段と、
を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、遅角増量用閾値をOT増量用閾値よりも大きくすることにより、加速時または変速時において、遅角増量がなるべく許可されないようにすることができる。加速時や変速時における点火遅角による温度上昇は、瞬間的なものであるため、上記のように閾値を設定することにより、空燃比制御の安定性を向上させることができる。
第2の発明によれば、点火時期の遅角制御の要求が検知された場合には、第1燃料増量手段による増量の許可の判断についても、遅角増量用閾値に基づいて行われる。このように、本発明によれば、遅角制御の要求時に、第1の発明に比して更に燃料増量の機会を減少させることにより、空燃比制御の安定性を更に向上させることができる。
第3の発明によれば、加速時に遅角制御の要求が検知された場合に、パワー増量を禁止することにより、空燃比制御の安定性を向上させることができる。
第4の発明によれば、遅角制御の開始前の期間においても、パワー増量を禁止することにより、遅角制御の実行中にパワー増量の影響を受けるのを回避させることができ、第3の発明に比して、更に空燃比制御の安定性を向上させることができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10には、吸気通路12および排気通路14が連通している。
吸気通路12には、その内部を流れる空気量、すなわち、内燃機関10に流入する吸入空気量Gaを検知するエアフロメータ16が配置されている。エアフロメータ16の下流には、スロットルバルブ18が配置されている。スロットルバルブ18は、アクセル開度に基づいてスロットルモータ20により駆動される電子制御式のバルブである。スロットルバルブ18の近傍には、スロットル開度TAを検出するためのスロットルポジションセンサ22が配置されている。
各気筒の吸気ポートには、その内部に燃料を噴射するための燃料噴射弁24が配置されている。また、内燃機関10のシリンダヘッド26には、筒内に突出するように点火プラグ28が取り付けられている。また、排気通路14には、排気ガスを浄化するための触媒30が配置されている。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)32を備えている。ECU32には、上述した各種センサに加え、エンジン回転数NEを検出するためのクランク角センサ34、内燃機関10と組み合わされる自動変速機(ECT)36が備えるトルクコンバータのタービン回転数NTを検出するためのタービン回転数センサ38、および、アクセル開度PAを検出するためのアクセルポジションセンサ40が接続されている。また、ECU32には、上述したアクチュエータが接続されている。ECU32は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムに従って各アクチュエータを駆動するようになっている。
ECU32は、吸入空気量Gaやエンジン回転数NE等との関係で基本噴射量を定めたマップに記憶している。そして、最終的な燃料噴射量は、その基本噴射量に、始動時や過渡運転時等の運転条件に応じて、随時、各種の燃料増量係数が加算されることによって決定される。
上記の燃料増量係数の1つとして、内燃機関10の排気系部品の温度上昇を抑制するためのOT増量係数ekotpがある。より具体的には、このOT増量係数ekotpは、ここでは、以下に示す(1)式に従って算出されるものとする。
ekotp=efotpb+efrtd+efotphi ・・・(1)
ただし、(1)式において、OT増量ベース値efotpbは、内燃機関10が定常状態にあるときに排気系部品の温度上昇を抑制するための増量値であり、エンジン回転数NEと負荷率KLとの関係に基づいて決定される値である。また、遅角増量efrtdは、定常状態から点火時期の遅角が行われた際の温度上昇を抑制するための増量値であり、点火遅角量と吸入空気量Gaとの関係に基づいて決定される値である。連続高負荷増量efotphiは、内燃機関10が高負荷状態に維持される連続時間が所定値を超える場合に加算される増量値である。
上記のOT増量ベース値efotpbは、排気系部品の温度推定値tempsmの値に基づいて、増量値として基本噴射量に加算されるか否かが判断される。温度推定値tempsmは、エキゾーストマニホールドや触媒30等の排気系の各部品毎に設定されている。図2は、そのような温度推定値tempsmの設定の一例を示す図である。より具体的には、図2(A)は、内燃機関10の運転条件が時刻t0において、低負荷側から高負荷側の運転条件に移行する様子を表している。図2(B)は、このマップの対象となる排気系部品の定常温度マップ値と温度推定値tempsmとの関係を表している。
ECU32は、吸入空気量Gaと燃料噴射量との関係で定められた定常温度マップ値を記憶している。図2(B)において、温度T1は、運転条件が変更する前の定常温度マップ値を、温度T2は変更後の運転条件の下で定常状態となったときの定常温度マップ値に対応している。このように、定常温度マップ値は、図2(A)に示すように運転条件の変更に伴って変更される。温度推定値tempsmは、そのような定常温度マップ値を基準として、図2(B)に示すように、排気系部品毎に異なる時間遅れを伴って温度が変化するような値として算出される。上記のOT増量係数ekotpは、このような温度推定値tempsmが後述するような所定の閾値を上回ったときに、基本噴射量に加算されるように設定されている。
[実施の形態1の特徴]
ところで、本実施形態のシステムのように、内燃機関が自動変速機と組み合わされているシステムでは、自動変速機にショックが生ずるのを回避するために、加速時において、点火時期を遅角させる加速時遅角要求AACCが出されることがある。また、同様のショック回避のために、変速時において、点火時期を遅角させる変速時遅角要求AECTが出されることがある。これらの遅角要求AACCまたはAECTが出された場合に、従来のシステムでは、上述した温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を上回ると、OT増量係数ekotpは、通常OT増量(OT増量ベース値)efotpbに遅角増量efrtdを加算した値とされるようになっている。
上記の温度推定値tempsmの設定からも判るように、運転条件の変更時における排気系部品の温度上昇には、ある程度の時間遅れがあり、運転条件の変更と同時に直ちに上昇するわけではない。そうであるのに、OT増量ベース値efotpbに基づいて燃料増量が行われるような状況下で、加速時遅角要求AACCなどが発せられて遅角増量efrtdも重ねて行われることとなると、内燃機関10に与えられる燃料増量が不用意に大きくされてしまうおそれがある。そのような不用意な燃料増量は、空燃比制御の安定性を損ない、その結果として、トルク制御の安定性を損ない、更には、排気ガスのエミッション特性の悪化を招くことになる。
そこで、本実施形態では、加速時遅角要求AACCや変速時遅角要求AECTのある状況下において、空燃比の制御性を向上させるべく、以下の図3のタイムチャートを参照して説明する制御を行うこととしている。尚、ここでは、加速時を例にとって説明を行うものとする。図3は、本実施形態のシステムによる特徴的な制御の動作を説明するためのタイムチャートである。より具体的には、図3(A)は、温度推定値tempsmの変化を表す波形を、図3(B)は、加速時遅角要求AACCが出された際に遅角増量efrtdの許可の成否を表すフラグの状態を、図3(C)は、同要求AACCが出された際に通常OT増量efotpbの許可の成否を表すフラグの状態を、図3(D)は、アクセル開度PAの変更に伴う運転条件の変化を表す波形を、それぞれ示している。
図3(D)に示すように、運転条件がより高負荷側の条件となるようにアクセルペダルが踏み込まれると、すなわち、加速要求があると、図3(A)に示すように、温度推定値tempsmは、時間遅れを有しつつ上昇し始める。本実施形態では、排気系部品が定常的にその温度に到達した場合に許容し得る最大温度として、「定常許容温度」を定めている。また、排気系部品が短時間であればその温度に到達しても許容し得る最大温度として、「短時間許容温度」を定めている。
そのうえで、本実施形態では、通常OT増量efotpbを許可するための閾値である通常OT増量用閾値が、定常許容温度よりも低い値となるように設定されている。更に、遅角増量efrtdを許可するための閾値である遅角増量用閾値が、定常許容温度よりは高い値であって短時間許容温度よりも低い値となるように設定されている。つまり、本実施形態の設定では、遅角増量用閾値が通常OT増量用閾値とは別の値であって、当該通常OT増量用閾値に比して大きな値となるように設定されている。
加速要求が一時的であるような場合には、温度推定値tempsmは、直ちに上昇するということはなく、すなわち、図3中に時間Aを付した範囲内の値となると予想されるため、遅角増量efrtdが実行されることはない。しかしながら、繰り返し加速要求が出された場合や、高負荷走行後に加速要求が出された場合などでは、温度推定値tempsmが燃料増量を行う増量域に達することがある。
本実施形態の設定によれば、温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値に達した場合に、通常OT増量efotpbが許可され、その後、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値に達した場合に、遅角増量efrtdが許可されることになる。つまり、本実施形態の遅角増量用閾値の設定によれば、遅角増量efrtdが許可されるまでのディレー時間の経過が、時間Aから時間Bまで延期されるため、遅角増量efrtdが実行される機会を減少させることができる。
加速時における点火遅角による温度上昇は、瞬間的なものである。このため、本実施形態の制御によれば、遅角増量用閾値を高くして遅角増量efrtdの実行機会を減少させることにより、加速要求後の空燃比をストイキに維持したフィードバック制御で制御することができ、空燃比の乱れを抑制し、空燃比制御の安定性を向上させることができる。また、空燃比の制御性が安定することで、要求トルクを安定して得ることができるようになるため、加速時に自動変速機36にショックが発生するのを抑制する効果を安定させることができる。また、空燃比の制御性が安定することで、排気ガスのエミッション特性を良好なものとすることができる。
以上の図3を参照して説明は、加速時遅角要求AACCのある状況下についてのものであったが、変速時遅角要求AECTのある状況下においても同様の制御を行ってもよい。すなわち、変速(増速)動作は、エンジン回転数NEが比較的高い状況下で行われることが多いため、変速時遅角要求AECTの制御が開始直前には、温度推定値tempsmが高くなっている場合が多い。そして、そのようなエンジン回転数NEの高い状況下では、変速時にトルクを大きく下げる必要があるため、増量値が大きくなる。従って、そのような変速時に、通常OT増量efotpbとともに遅角増量efrtdが実行された場合にも、空燃比の制御性が悪化するおそれがある。
このような場合においても、上述した本実施形態の制御を適用することとすれば、遅角増量efrtdが実行される機会を減少させることができるため、変速後に過剰なリッチとなるのを回避して、空燃比制御の安定性を向上させることができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図4は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図4に示すルーチンでは、先ず、現時点における排気系部品の温度推定値tempsmが算出される(ステップ100)。
次に、上記ステップ100において、温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値以上か否かが判別される(ステップ102)。その結果、温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値以上でないと判定された場合には、通常OT増量efotpbが禁止され(ステップ104)、一方、上記判定が成立する場合には、通常OT増量efotpbが許可される(ステップ106)。
通常OT増量efotpbが許可された場合には、次いで、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値以上か否かが判別される(ステップ108)。その結果、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値以上でないと判定された場合には、遅角増量efrtdが禁止され(ステップ110)、一方、上記判定が成立する場合には、遅角増量efrtdが許可される(ステップ112)。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU32が、上記ステップ100の処理を実行することにより前記第1の発明における「温度取得手段」が、上記ステップ102〜106の処理に基づいて基本噴射量に通常OT増量efotpbを必要に応じて加算することにより前記第1の発明における「第1燃料増量手段」が、上記ステップ108〜112の処理に基づいて基本噴射量に遅角増量efrtdを必要に応じて加算することにより前記第1の発明における「第2燃料増量手段」が、それぞれ実現されているとともに、通常OT増量efotpbが前記第1の発明における「OT増量用閾値」に相当している。
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図5に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
上述した実施の形態1のシステムでは、排気系部品の温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を超えた場合には、通常OT増量efotpbを許可するとともに、当該温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を超えた場合であっても遅角増量用閾値を超えるまでは、遅角増量efrtdを禁止するように制御している。このような制御は、加速時や変速時に行われる過渡的な制御であり、実行される時間が短時間となる。そこで、本実施形態では、加速時遅角要求AACCや変速時遅角要求AECTが出されるような短時間においては、更なる燃料増量機会の低減のため、温度推定値tempsmが短時間許容温度を超えない範囲では、通常OT増量efotpbをも禁止することとした。
[実施の形態2における具体的処理]
図5は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図5において、図4に示すステップと同一のステップには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図5に示すルーチンでは、温度推定値tempsmが算出された後(ステップ100)、点火時期の遅角実行条件が成立したか否かが判別される(ステップ200)。具体的には、加速時遅角要求AACCや変速時遅角要求AECTが出されているか否かが判断される。
上記ステップ200において、遅角実行条件が成立していないと判定された場合には、温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値以上であるか否かが判別される(ステップ202)。その結果、温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値に達していないと判定された場合には、通常OT増量efotpbが禁止され(ステップ204)、一方、上記判定が成立する場合には、通常OT増量efotpbが許可される(ステップ206)。
一方、上記ステップ200において、遅角実行条件が成立すると判定された場合には、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値以上であるか否かが判別される(ステップ208)。その結果、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値に達していないと判定された場合には、遅角増量efrtdが禁止され(ステップ204)、一方、上記判定が成立する場合には、遅角増量efrtdが許可される(ステップ210)。
以上説明した図5に示すルーチンによれば、加速時遅角要求AACCなどの点火遅角の要求が出されていない場合には、通常OT増量用閾値に基づいて、通常OT増量efotpbの許可の成否が決定される。そして、当該遅角要求が出されている場合には、遅角増量用閾値に基づいて、遅角増量efrtdの許可の成否が決定される。すなわち、上記ルーチンの処理によれば、当該遅角要求が出されている場合には、温度推定値tempsmが遅角増量用閾値を超えるまでは、遅角増量efrtdとともに通常OT増量efotpbもが禁止されることとなる。このため、本実施形態のシステムによれば、点火遅角の要求時に、上述した実施の形態のシステムに比して、更に増量機会を減少させることができ、これにより、空燃比制御の安定性を更に向上させることができる。
本実施形態では、遅角増量用閾値を短時間許容温度より低い値に設定している。そして、本実施形態の特徴的な制御が実行されるのは、既述したように、加速時や変速時であり、短時間の過渡的な制御となる。このため、本実施形態の制御によって増量機会を減少させても、定常許容温度を超える温度上昇を許容することができる。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU32が、上記ステップ200の処理を実行することにより前記第2の発明における「遅角要求検知手段」が、上記ステップ208の処理を実行することにより前記第2の発明における「増量判断手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態3の特徴]
基本噴射量に加算される燃料増量係数の1つとして、大きな出力を要求されている際に空燃比をストイキから出力空燃比に切り換えるためのパワー増量係数ekpwrがある。内燃機関10の加速時には、既述したように、自動変速機36にショックが生ずるのを抑制するために、所定の加速時遅角実行条件が成立すると、点火時期を遅角させる制御が行われることがある。このような点火遅角制御が行われるときに、すなわち、上記のショックを回避するために内燃機関10が発するトルクを下げようとするときに、空燃比がストイキを離れて出力空燃比に切り換えられると、空燃比の制御性が悪化し、要求トルクを安定して得にくくなってしまう。そこで、本実施形態では、加速時に遅角実行条件が成立した場合には、パワー増量ekpwrを禁止することとした。
[実施の形態3における具体的処理]
図6は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図6に示すルーチンでは、先ず、スロットル開度TAが60degより大きいか否かが判別される(ステップ300)。その結果、スロットル開度TAが60deg以下であると判定された場合には、パワー増量ekpwrは要求されない、すなわち、禁止される(ステップ302)。
上記ステップ100において、スロットル開度TAが60degより大きいと判定された場合、すなわち、ドライバが大きな出力を要求していると判定した場合には、加速時遅角実行条件が成立しているか否かが判別される(ステップ304)。具体的には、本ステップ304では、加速時遅角要求AACCが出されているかどうかを、エンジン回転数NEとタービン回転数NTとの偏差edlctne(NE−NT)と所定値(−a(a>0))とを比較することによって判断している。より詳細には、一旦スロットル開度TAが戻された状態では、タービン回転数NTがエンジン回転数NEよりも高くなるため、偏差edlctne(NE−NT)は、負であって絶対値が大となる。そのような状態から加速が行われる際には、スロットルバルブ18がより大きく開かれていくことで、内燃機関10のトルクが増加し、エンジン回転数NEが増加する。その結果、エンジン回転数NEの増加に伴って、偏差edlctne(NE−NT)の絶対値が小さくなっていく。ECU32は、偏差edlctne>(−a)が成立する場合に、加速時遅角要求AACCが出されたと判断することとしている。また、加速時遅角要求AACCが出された後に当該要求が解除される条件は、例えば、上記偏差edlctneが正となった後に、タービン回転数NTが所定値より上昇した時点とすることができる。
上記ステップ304において、加速時遅角実行条件が成立していない、つまり、加速時に自動変速機36のショックを抑制する要求がないと判断できる場合には、パワー増量ekpwrが要求(許可)される(ステップ306)。一方、加速時遅角実行条件が成立している、つまり、加速時に自動変速機36のショックを抑制する要求があると判断できる場合には、パワー増量ekpwrが禁止される(ステップ302)。
以上説明した図6に示すルーチンによれば、通常はパワー増量ekpwrが許可される大スロットル開度域(TA>60deg)においても、加速時遅角要求AACCが出されている間は、パワー増量ekpwrが禁止されることとなる。このため、加速時における空燃比制御の安定性を向上させることができる。その結果、要求トルクが安定して得られることによって、加速時のショック抑制効果を安定するようになり、また、排気ガスのエミッション特性を良好なものとすることができる。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU32が、上記ステップ304の処理を実行することにより前記第3の発明における「遅角要求検知手段」が、上記ステップ302の処理を実行することにより前記第3の発明における「パワー増量禁止手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態4.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態4の特徴]
既述したように、加速時には、スロットルバルブ18がより大きく開かれていくことに伴い、エンジン回転数NEが増加していく。そして、ECU32は、図6のルーチンを参照して上述したように、偏差edlctne(NE−NT)>(−a)が成立した時点で、加速時遅角実行条件が成立したと判断している。ところで、その際のスロットルバルブ18の踏み込みがTA>60degとなるものである場合には、加速時遅角実行条件の成立前に、パワー増量ekpwrが許可されてしまうこととなる。このようなパワー増量ekpwrが許可された後に点火遅角が行われると、当該遅角制御実行中の空燃比の制御性が悪化するおそれがある。そこで、本実施形態では、加速時における遅角制御の実行前の期間においても、パワー増量ekpwrを禁止することとした。
[実施の形態4における具体的処理]
図7は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図7に示すルーチンでは、先ず、スロットル開度TAが60degより大きいか否かが判別され(ステップ400)、TA>60degが成立しない場合には、パワー増量ekpwrは要求されない、すなわち、禁止される(ステップ402)。
上記ステップ400において、TA>60degが成立すると判定された場合には、偏差edlctne(NE−NT)≧0が成立するか否かが判別される(ステップ404)。その結果、偏差edlctne(NE−NT)≧0が成立しないと判定された場合、すなわち、加速時において、未だ加速時遅角実行条件が成立していない状態にある可能性があると判断できる場合には、パワー増量ekpwrが禁止される(ステップ402)。
上記ステップ404において、偏差edlctne(NE−NT)≧0が成立すると判定された場合には、次いで、遅角実行中でないか否かが判別される(ステップ406)。その結果、偏差edlctne≧0が成立している場合であっても、遅角制御の実行中である場合には、パワー増量ekpwrが禁止され(ステップ402)、一方、偏差edlctne≧0が成立している場合であって、遅角制御の実行中でない場合には、パワー増量ekpwrが要求(許可)される(ステップ408)。
以上説明した図7に示すルーチンによれば、遅角制御の実行前およびその実行中には、通常はパワー増量ekpwrが許可される運転条件であるTA>60degとなる加速時であっても、ストイキでの空燃比のフィードバック制御が継続される。加速時に遅角制御が行われるときは、パワー増量ekpwrが与えられるよりもストイキでフィードバック制御が行われる方が、空燃比の制御性が向上する。このため、上記ルーチンの処理によれば、加速時遅角要求AACCが出された際における点火時期の遅角量の適合を容易なものとすることができる。
また、上記ルーチンの処理によれば、加速時遅角制御の実行前の期間も空燃比がストイキに維持されるため、遅角制御の実行中にパワー増量ekpwrの影響を受けるのを回避することができる。このため、上述した実施の形態3のシステムに比して、更に遅角制御の実行中の空燃比を安定させることができる。
尚、上述した実施の形態4においては、ECU32が、上記ステップ400の処理を実行することにより前記第4の発明における「加速要求度検知手段」が、402〜404の処理を実行することにより前記第4の発明における「遅角開始前パワー増量禁止手段」が、それぞれ実現されている。
以上のように、本発明の各実施の形態について説明したが、実施の形態1または2の制御、すなわち、排気系部品の温度推定値tempsmに基づいて燃料増量の機会を変更する制御と、実施の形態3または4の制御、すなわち、点火遅角の要求のある加速時にパワー増量ekpwrを制限する制御とは、それらを適宜組み合わせて実行させてもよい。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 温度推定値tempsmの設定の一例を示す図である。 本実施形態のシステムによる特徴的な制御の動作を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態4において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
18 スロットルバルブ
24 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 触媒
32 ECU(Electronic Control Unit)
34 クランク角センサ
36 自動変速機(ECT)
38 タービン回転数センサ
40 アクセルポジションセンサ
ekotp OT増量係数
efotpb 通常OT増量(OT増量ベース値)
efrtd 遅角増量
ekpwr パワー増量係数
tempsm 温度推定値

Claims (4)

  1. 加速時または変速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関の排気系の温度を取得する温度取得手段と、
    前記温度がOT増量用閾値以上である場合に、前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第1燃料増量手段と、
    前記温度が遅角増量用閾値以上である場合に、前記遅角制御に起因する前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第2燃料増量手段とを備え、
    前記遅角増量用閾値が前記OT増量用閾値より大きな値に設定されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 加速時または変速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段を備え、
    前記第1燃料増量手段は、前記遅角制御の要求が検知された場合には、前記OT増量用閾値に代えて、前記遅角増量用閾値に基づいて燃料増量を許可するか否かを判断する増量判断手段を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 加速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
    加速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段と、
    前記遅角制御の要求が検知された場合に、大出力が得られるように燃料がパワー増量されるのを禁止するパワー増量禁止手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 内燃機関の加速要求度を検知する加速要求度検知手段と、
    検知された前記加速要求度が高い場合に、前記遅角制御の開始前の期間において、前記パワー増量を禁止する遅角開始前パワー増量禁止手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
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