JP2007071126A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 運転条件が高負荷側に変更された場合、すなわち、加速要求があった場合に、排気系部品の温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を上回った時点で、通常OT増量efotpbを許可し、当該温度推定値tempsmが遅角増量用閾値を上回った時点で、遅角増量efrtdを許可する。
【選択図】 図3
Description
内燃機関の排気系の温度を取得する温度取得手段と、
前記温度がOT増量用閾値以上である場合に、前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第1燃料増量手段と、
前記温度が遅角増量用閾値以上である場合に、前記遅角制御に起因する前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第2燃料増量手段とを備え、
前記遅角増量用閾値が前記OT増量用閾値より大きな値に設定されていることを特徴とする。
前記第1燃料増量手段は、前記遅角制御の要求が検知された場合には、前記OT増量用閾値に代えて、前記遅角増量用閾値に基づいて燃料増量を許可するか否かを判断する増量判断手段を含むことを特徴とする。
加速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段と、
前記遅角制御の要求が検知された場合に、大出力が得られるように燃料がパワー増量されるのを禁止するパワー増量禁止手段と、
を備えることを特徴とする。
検知された前記加速要求度が高い場合に、前記遅角制御の開始前の期間において、前記パワー増量を禁止する遅角開始前パワー増量禁止手段と、
を更に備えることを特徴とする。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10には、吸気通路12および排気通路14が連通している。
ekotp=efotpb+efrtd+efotphi ・・・(1)
ただし、(1)式において、OT増量ベース値efotpbは、内燃機関10が定常状態にあるときに排気系部品の温度上昇を抑制するための増量値であり、エンジン回転数NEと負荷率KLとの関係に基づいて決定される値である。また、遅角増量efrtdは、定常状態から点火時期の遅角が行われた際の温度上昇を抑制するための増量値であり、点火遅角量と吸入空気量Gaとの関係に基づいて決定される値である。連続高負荷増量efotphiは、内燃機関10が高負荷状態に維持される連続時間が所定値を超える場合に加算される増量値である。
ところで、本実施形態のシステムのように、内燃機関が自動変速機と組み合わされているシステムでは、自動変速機にショックが生ずるのを回避するために、加速時において、点火時期を遅角させる加速時遅角要求AACCが出されることがある。また、同様のショック回避のために、変速時において、点火時期を遅角させる変速時遅角要求AECTが出されることがある。これらの遅角要求AACCまたはAECTが出された場合に、従来のシステムでは、上述した温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を上回ると、OT増量係数ekotpは、通常OT増量(OT増量ベース値)efotpbに遅角増量efrtdを加算した値とされるようになっている。
図4は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図4に示すルーチンでは、先ず、現時点における排気系部品の温度推定値tempsmが算出される(ステップ100)。
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図5に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
上述した実施の形態1のシステムでは、排気系部品の温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を超えた場合には、通常OT増量efotpbを許可するとともに、当該温度推定値tempsmが通常OT増量用閾値を超えた場合であっても遅角増量用閾値を超えるまでは、遅角増量efrtdを禁止するように制御している。このような制御は、加速時や変速時に行われる過渡的な制御であり、実行される時間が短時間となる。そこで、本実施形態では、加速時遅角要求AACCや変速時遅角要求AECTが出されるような短時間においては、更なる燃料増量機会の低減のため、温度推定値tempsmが短時間許容温度を超えない範囲では、通常OT増量efotpbをも禁止することとした。
図5は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。また、図5において、図4に示すステップと同一のステップには、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
基本噴射量に加算される燃料増量係数の1つとして、大きな出力を要求されている際に空燃比をストイキから出力空燃比に切り換えるためのパワー増量係数ekpwrがある。内燃機関10の加速時には、既述したように、自動変速機36にショックが生ずるのを抑制するために、所定の加速時遅角実行条件が成立すると、点火時期を遅角させる制御が行われることがある。このような点火遅角制御が行われるときに、すなわち、上記のショックを回避するために内燃機関10が発するトルクを下げようとするときに、空燃比がストイキを離れて出力空燃比に切り換えられると、空燃比の制御性が悪化し、要求トルクを安定して得にくくなってしまう。そこで、本実施形態では、加速時に遅角実行条件が成立した場合には、パワー増量ekpwrを禁止することとした。
図6は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図6に示すルーチンでは、先ず、スロットル開度TAが60degより大きいか否かが判別される(ステップ300)。その結果、スロットル開度TAが60deg以下であると判定された場合には、パワー増量ekpwrは要求されない、すなわち、禁止される(ステップ302)。
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態のシステムは、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU32に、図4に示すルーチンに代えて後述する図7に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
既述したように、加速時には、スロットルバルブ18がより大きく開かれていくことに伴い、エンジン回転数NEが増加していく。そして、ECU32は、図6のルーチンを参照して上述したように、偏差edlctne(NE−NT)>(−a)が成立した時点で、加速時遅角実行条件が成立したと判断している。ところで、その際のスロットルバルブ18の踏み込みがTA>60degとなるものである場合には、加速時遅角実行条件の成立前に、パワー増量ekpwrが許可されてしまうこととなる。このようなパワー増量ekpwrが許可された後に点火遅角が行われると、当該遅角制御実行中の空燃比の制御性が悪化するおそれがある。そこで、本実施形態では、加速時における遅角制御の実行前の期間においても、パワー増量ekpwrを禁止することとした。
図7は、上記の機能を実現するために、本実施形態においてECU32が実行するルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、所定時間毎に周期的に実行されるものとする。図7に示すルーチンでは、先ず、スロットル開度TAが60degより大きいか否かが判別され(ステップ400)、TA>60degが成立しない場合には、パワー増量ekpwrは要求されない、すなわち、禁止される(ステップ402)。
18 スロットルバルブ
24 燃料噴射弁
28 点火プラグ
30 触媒
32 ECU(Electronic Control Unit)
34 クランク角センサ
36 自動変速機(ECT)
38 タービン回転数センサ
40 アクセルポジションセンサ
ekotp OT増量係数
efotpb 通常OT増量(OT増量ベース値)
efrtd 遅角増量
ekpwr パワー増量係数
tempsm 温度推定値
Claims (4)
- 加速時または変速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の排気系の温度を取得する温度取得手段と、
前記温度がOT増量用閾値以上である場合に、前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第1燃料増量手段と、
前記温度が遅角増量用閾値以上である場合に、前記遅角制御に起因する前記温度の上昇を抑制するための燃料増量を許可する第2燃料増量手段とを備え、
前記遅角増量用閾値が前記OT増量用閾値より大きな値に設定されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 加速時または変速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段を備え、
前記第1燃料増量手段は、前記遅角制御の要求が検知された場合には、前記OT増量用閾値に代えて、前記遅角増量用閾値に基づいて燃料増量を許可するか否かを判断する増量判断手段を含むことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。 - 加速時に点火時期を遅角させる遅角制御を行う内燃機関の制御装置であって、
加速時に前記遅角制御の要求を検知する遅角要求検知手段と、
前記遅角制御の要求が検知された場合に、大出力が得られるように燃料がパワー増量されるのを禁止するパワー増量禁止手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 内燃機関の加速要求度を検知する加速要求度検知手段と、
検知された前記加速要求度が高い場合に、前記遅角制御の開始前の期間において、前記パワー増量を禁止する遅角開始前パワー増量禁止手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項3記載の内燃機関の制御装置。
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