JP2007068910A - 起倒部材の起倒制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コイルスプリングでアシストするトルクを便蓋や便座等の起倒部材の回動角度に応じて変化させ、少ない外力で起倒部材を容易に起倒制御すること。
【解決手段】 複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26は、便蓋4の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26の直列接続する個数変化が発生する点を、便蓋4が起倒変化するに必要なトルク以下に設定し、複数個のコイルスプリング25,26のアシストトルクを起倒部材としての便蓋4が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものである。便蓋4が起倒変化するに必要なトルクと複数個のコイルスプリング25,26のアシストトルクとの差を外力として加えればよいから、その起倒動作が安定し、起倒に必要な外力を小さくすることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、便座、便蓋等の直立から水平に傾動する起倒部材を特定の出力のモータで開閉しようとする起倒部材の起倒制御装置に関するもので、特に、起倒部材の起倒に伴って変化する負荷をモータの駆動力を大きくすることなく開閉可能とする起倒部材の起倒制御装置に関するものである。
従来の便座、便蓋等の起倒制御装置としては特許文献1に掲載の技術がある。
即ち、モータを駆動源とした洋式便器の便蓋や便座等の自動開閉装置において、モータをそれ自身の回転トルクでは、便蓋や便器等を開閉させるのに充分ではない小型のものとし、このモ一夕によって開閉させられる便蓋や便座等にそれ自身では自力で便蓋や便座等を開くことはできないが、これらを開成方向へ附勢する附勢手段を設けたものである。
具体的には、洋式便器に固着されたギアボックスには、モータと回動自在に支承されたヒンジシャフ卜と、このヒンジシャフトとモータとの間を連係させる多数の減速ギアからなる駆動力伝達手段を有し、ヒンジシャフトには便座に設けた取付部が固着されている。ヒンジシャフトには便座の回転トルクを制御するためトーションコイルスプリングが巻装されており、このトーションコイルスプリングの一端部は該ヒンジシャフトと一体に設けられた回転板が係止され、他端部はギアボックスに取付けられた枠外に設けた係上穴に係止されている。
したがって、便座が閉じられているときに、その開成用スイッチを動作させるとモータは回転を開始し、その回転駆動力は駆動力伝達手段を介してヒンジシャフトに伝達され、便座を開放する。この時、便座はトーションコイルスプリングによって常に開成方向へ回動附勢されているので、大きな回転トルクを必要とすることなく開かれる。即ち、トーションコイルスプリングに助けられて、それ自身では洋式便器や便蓋や便座等を開閉する回転トルクを有しない小型モータを用いても、過負荷となる便蓋や便座等をスムーズに開閉することができる。
特公平5−34969号公報
図1は既存の便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図、図2は既存の便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図におけるねじりトルクが大きい場合の説明図である。
図1に示すように、既存の便座、便蓋の開放の際の便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクの関係は、便座または便蓋の開き始めに最も大きくなり、開き終わりに最も小さくなる。この間の必要トルクは直線的に減少するのではなく、コサイン(cos)カーブに近い曲線となる。それに対し、ねじりコイルバネが発生するねじりトルクは直線的に変化する。したがって、必要トルクとねじりコイルバネが発生するねじりトルクとの差は、便座または便蓋の開き始めは小さく、だんだん大きくなって、開き終わる時には再び小さくなっていくという過程をたどる。この差分をモ−タの駆動力で補うとすると、その駆動力は最も大きい差のトルクを発生するように設定する必要があり、結局は極端にモータを小さくすることができなかった。そこで、図2に示すように、ばね定数の小さいねじりコイルバネを用いると、差分が大きくなることは避けられるが、コイルバネが発生するねじりトルクが便座または便蓋の開き角度θで、その角度θに必要なトルクを超えることになり、便座または便蓋が開いた状態を維持し、逆に、開ききった便座または便蓋を閉じるのに大きなトルクが必要になってくる。
したがって、特許文献1の技術では、便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの関係において、トーションコイルスプリングのアシストを受けて、便蓋、便座等を開閉する小型モータのトルクを小さくしようとしても、それには自ずと限界があり、かつ、便蓋や便座等の起倒部材の重量を増加させることができなかった。
そこで、本発明は、コイルスプリングでアシストするトルクを便蓋や便座等の起倒部材の回動角度に応じて変化させ、少ない外力で起倒部材を容易に起倒制御する起倒部材の起倒制御装置の提供を課題とするものである。
請求項1にかかる起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材と、前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受ける複数段に直列接続され、同軸上に配置した複数個のスプリングと、前記複数個のスプリングからアシストトルクを受けて回動するモータとを具備し、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点で、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定してなるものである。
ここで、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材は、
便座、便蓋に限らず、地表に水平な軸を中心に上下方向に回動自在な部材であればよい。また、複数段に直列接続された複数個のスプリングは、コイルスプリング、トーションバーを含むスプリングであればよく、構造的には、コイルスプリングであることが望ましく、そのバネ定数は任意の複数個に設定することができ、結果的に前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して、前記複数個のスプリングのアシストトルクを折れ線近似させればよい。そして、前記複数個のスプリングのアシストトルクを折れ線近似させる折れ線数、即ち、このスプリングの数は2以上であればよく、モータの出力によって任意に設定できる。
なお、起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクとは、厳格に起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下とすることを必要とするものではなく、機構的に接触抵抗が存在するから、起倒部材が起倒変化するに必要なトルクを若干超えてもよい。
請求項2の起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材と、前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受ける複数段に直列接続され、同軸上に配置した複数個のスプリングとを具備し、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点を、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下に設定し、前記複数個のスプリングのアシストトルクを前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させた。
ここで、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材は、
便座、便蓋に限らず、地表に水平な軸を中心に上下方向に回動自在な部材であればよい。また、複数段に直列接続された複数個のスプリングは、コイルスプリング、トーションバーを含むスプリングであればよく、構造的には、コイルスプリングであることが望ましく、そのバネ定数は任意に設定することができ、結果的に前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して、前記複数個のスプリングのアシストトルクを折れ線近似させればよい。そして、前記複数個のスプリングのアシストトルクを折れ線近似させる折れ線数、即ち、このスプリングの数は2以上であればよく、外力によって任意に設定できる。
特に、起倒部材を起倒変化する外力は、人力または水道(上水、下水)に使用する水流を回転エネルギとする水車の回転出力とすることもできるし、当該水車の回転を発電機によって電気に変換させた電力によって駆動させられたモータとすることもできる。
なお、起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクとは、厳格に起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下とすることを必要とするものではなく、機構的に接触抵抗が存在するから、起倒部材が起倒変化するに必要なトルクを若干超えてもよい。
請求項3の起倒部材の起倒制御装置は、前記起倒部材と前記複数個のスプリングと前記モータは、前記モータの出力を前記起倒部材に伝達する駆動軸と、一端を前記駆動軸に固着し他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した特定コイルスプリングと、前記他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した点の特定方向への回動を拘束する停止部材と、他のコイルスプリングの他の端部の回動を拘束する前記停止部材と一体となった他の固定部材とを具備するものである。
ここで、前記モータの出力を前記起倒部材に伝達する駆動軸は、その間に減速機構を介在していても、1対1の関係であってもよい。また、一端を前記駆動軸に固着し他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した特定コイルスプリングは、少なくとも1個のコイルスプリングを前記駆動軸に相対的に回動しないように固着することを必要とする。また、他のコイルスプリングの他端部は固定部材に固着する必要がある。特定コイルスプリングと他のコイルスプリングとの接続点は、相対回動が自在であればよく、かつ、停止部材で拘束されるまで回動自在であればよい。
請求項4の起倒部材の起倒制御装置の前記起倒部材は、洋式便器に装着される便蓋または便座としたものである。
請求項1の起倒部材の起倒制御装置において、モータは起倒部材を倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化させるように回動する。同時に、複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するとき、前記モータにアシストトルクを付与し、また、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受け、そのエネルギをスプリングに蓄積する。
このとき、前記複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させ、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点を、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定するものであり、前記複数個のスプリングのアシストトルクを前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものであるから、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクと前記複数個のスプリングのアシストトルクとの差をモータの出力とすればよいので、モータ出力を小さくすることができる。したがって、スプリングでアシストするトルクを起倒部材の回動角度に応じて変化させ、モータ出力が小さくても起倒部材を容易に起倒制御することができる。
請求項2にかかる起倒部材の起倒制御装置は、起倒部材を倒れた状態から起立した状態へと起倒変化させるとき、複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、また、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受け、そのエネルギをスプリングに蓄積する。
このとき、前記複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させ、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点を、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定するものであり、前記複数個のスプリングのアシストトルクを前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものであるから、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクと前記複数個のスプリングのアシストトルクとの差を人が外力として加えればよいから、その起倒部材の起倒動作が安定し、起倒に必要な外力を小さくすることができる。したがって、スプリングでアシストするトルクを起倒部材の回動角度に応じて変化させ起倒部材を容易に起倒制御することができる。
請求項3にかかる起倒部材の起倒制御装置は、前記起倒部材と前記複数個のスプリングと前記モータは、前記モータの出力を前記起倒部材に伝達する駆動軸と、一端を前記駆動軸に固着し他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した特定コイルスプリングと、前記他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した点の特定方向への回動を拘束する停止部材と、他のコイルスプリングの他の端部の回動を拘束する前記停止部材と一体となった他の固定部材とを具備するものであるから、請求項1または請求項2の効果に加えて、前記停止部材の配設位置が起倒部材の回動角度との間で一義的に決定できるから規格化が容易であり、また、減速機構を介在させることもできる。
請求項4の起倒部材の起倒制御装置の前記起倒部材は、洋式便器に装着される便蓋または便座としたものであるから、請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の効果に加えて、開閉が簡単で、そのエネルギ消費が少なくて操作できるから、エネルギ源、例えば、電気による回転出力または水流による回転出力、手動等の選択自由度が高くなる。また、大型化するものでないので、コンパクトに便蓋または便座に組み込むことができる。
次に、本発明の実施の形態の起倒部材の起倒制御装置について、図を用いて説明する。なお、本実施の形態2以降において、実施の形態1と同一記号または同一符号は、上記実施の形態1と同一または相当する構成部分を示すものであるから、その詳細な説明を省略し、主に相違点のみ説明する。
[実施の形態1]
図3は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す側面図、図4は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を便器に使用した事例を示す平面図である。
図3及び図4において、便器2は公知または専用のもので、所定の便鉢1のサイズからなる。便器2の上には便座3が便器2直接的または間接的に取り付けられ、便器2に対して回動自在に配設されている。これら、少なくとも、便器2及び便座3は便器構成体10を構成している。便器構成体10の便座3の上面には、便器構成体10に軸支した駆動軸21を中心に回動自在の便蓋4を有している。この便蓋4は、便器構成体10の駆動軸21を中心に回動し、便座3の上面を開閉自在である。
なお、この便器構成体10としては、便座3の形状及びサイズに拘束されるものでもなく、かつ、便器2及び便座3の他に人体局部の洗浄に使用する収納ボックス5に格納された人体局部洗浄機構8及びそのコントローラ6、水洗用タンク7等が配設され、温水洗浄便座装置との構成を有するか否かに左右されるものでもない。コントローラ6は、シャワーノズル及びビデノズルによる洗浄制御のほか、温風ファンによる洗浄後の乾燥、便座ヒータによる便座3の暖房、後述する脱臭装置によるトイレ室内の消臭等の洗浄に関連しない非洗浄関連機能を備えている。これら各機能は、主としてコントローラ6に設けられたスイッチ類が操作されることにより、或いは、トイレ室の壁面に着脱自在に装着されたリモコン装置を操作することにより行われる。コントローラ6に設けられたスイッチ類は、温水スイッチ、便座スイッチ、乾燥スイッチ、ビデ洗浄スイッチ、おしり洗浄スイッチ、脱臭スイッチ等を含むものである。
便器構成体10としての収納ボックス5には、起倒制御装置を収容するハウジング20が配設され、そこから駆動軸21が突出し、便蓋4を軸支している。したがって、便蓋4は駆動軸21の回動によって起倒するものである。
また、本実施の形態の便器構成体10は、便器2及び便座3に加えて便器2に取り付けられて人体局部の洗浄に使用する人体局部洗浄機構を具備するものである。この人体局部洗浄機構は、温水または冷水の使用を問うものではなく、ビデ機能の有無も問うものではない。何れにせよ、本実施の形態の便器構成体10は、少なくとも便器2に取り付けられて、ハウジング20または枠体が配設され、便座3または便蓋4を開閉するものであればよい。本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置は、洋式便器の便蓋4を起倒部材とするものである。
図5は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す起倒制御装置部分の説明図、図6は図5の切断線A−Aによる断面図、図7は図5の切断線B−Bによる断面図である。
洋式便器の便蓋4は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材に相当する。便器構成体10としての収納ボックス5には、ハウジング20が配設され、そこから駆動軸21が突出し、便蓋4を軸支し、駆動軸21の回動によって起倒自在となっている。駆動軸21はハウジング20を必要なベアリングを介して貫通配設されている。駆動軸21には、歯車24が配設されていて、ハウジング20内に配設されるモータ22の出力軸に配設された歯車23と噛み合っている。したがって、モータ22の回転は、歯車23、歯車24を介して駆動軸21に伝えられ、起倒部材である便蓋4を起倒する。なお、便蓋4と駆動軸21は、ダブルナット4aによって堅固に一体化固定されている。
また、駆動軸21には、同心軸上のコイルスプリング25が配設されていて、その端部25aは、駆動軸21の長さ方向に対して直角方向に挿入され、駆動軸21の回転がコイルスプリング25の端部25aと一体となって回転するようになっている。また、コイルスプリング25の他端部25bは、U字状または環状、クエスチョンマーク(?)状に折曲形成され、コイルスプリング26の端部26aをそこに挿入し、両者を連結して連結点Nを構成している。そして、コイルスプリング26の他の端部26bはハウジング20内に配設した固定部材27に回動自在に堅固に固定されている。
そして、コイルスプリング25の端部25bを回動自在にコイルスプリング26の端部26aに挿入して連結した連結点Nは、ハウジング20内に配設した停止部材28に当接するようになっている。この当接は、便蓋4が閉じた状態を角度を0度とし、便蓋4が開いた状態を角度を90度とすれば、便蓋4が閉じた状態から特定の角度δで当接するように設定している。
即ち、コイルスプリング25とコイルスプリング26の弾性は、コイルスプリング25のみが最初大きな力で弾性変形し、その弾性変形が限度を越えると、コイルスプリング25とコイルスプリング26が共に弾性変形するので、コイルスプリング25の弾性変形の限度を越える点が特定の角度δとなる。
便蓋4を閉じた状態から開いていく場合には、まず、便蓋4を軸支している駆動軸21が回動する。駆動軸21にはコイルスプリング25の端部25aが係止されているから、このときにはコイルスプリング25からねじりトルクが戻されるように設定する。そして、便蓋4を閉じた状態から開いていくと、便蓋4の開放する角度δ以上で、両コイルスプリング25とコイルスプリング26に与えられた所定のねじりトルクが戻されるように設定する。
このように構成された実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を使用した洋式便器の動作原理を説明する。
便蓋4を閉じた状態から開くときには、まず、コイルスプリング25には既にコイルスプリング25のみのバネ定数K1で決定される蓄積された弾性エネルギが放出される。また、便蓋4の開放される角度δ以上になったとき、コイルスプリング25とコイルスプリング26の連結点Nは、ハウジング20内に配設した停止部材28にそれまで当接状態であったものが離れ、2個のコイルスプリング25とコイルスプリング26が一体となって変化するバネ定数をK1+2で決定される蓄積された弾性エネルギが放出される。
ここで、コイルスプリング25のバネ定数K1、コイルスプリング26のバネ定数をK2、また、2個のコイルスプリング25とコイルスプリング26が一体となって変化するバネ定数をK1+2とすると、関係式
1/K1+2=1/K1+1/K2
が成立し、
1+2=(K1?K2)/(K1+K2)
となる。したがって、
1−K1+2=K1−(K1?K2)/(K1+K2)=(K1)2/(K1+K2)>0
より、
1>K1+2
となるから、コイルスプリング25のみがねじられる場合のバネ定数K1の方が、2個のコイルスプリング25とコイルスプリング26が一体となって変化するバネ定数K1+2よりも大きくなる。
念のために記載するが、便蓋4を閉じた状態から開くと、便蓋4を軸支している駆動軸21がモータ21によって回動し、駆動軸21にはコイルスプリング25の端部25aが係止されているから、コイルスプリング25に蓄積されたねじりトルクは駆動軸21に戻される。
このときの便蓋4の開き角度とそれに必要なトルクとの特性は、図8に示すようになる。図8は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図である。
図8に示すように、便蓋4の開放の際の便蓋4の開き角度とそれに必要なトルクτとの関係は、便蓋4の開き始めにトルクτが最も大きくなり、開き終わりに最も小さくなる。この間の必要トルクτはコサイン(cos)カーブに近い曲線となる。
それに対し、コイルスプリング25、コイルスプリング26が発生するねじりトルクτは直線的に変化する。即ち、便蓋4の開き始めにはコイルスプリング25のみがねじられる場合のバネ定数K1でコイルスプリング25からの大きなねじりトルクτが駆動軸21に供給される。その後、便蓋4の開度δ以上、開き終わりまでになると、コイルスプリング25及びコイルスプリング26の両者からバネ定数K1+2でコイルスプリング25及びコイルスプリング26から小さいねじりトルクτが駆動軸21に供給される。このときの便蓋4の開き角度とそれに必要なトルクとの差分をモ−タ22による駆動力で補えばよいから、その駆動力は最も大きいトル差のトルクτdefを駆動軸21に供給されるように設定することになる。
次に、本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの具体的な関係を説明する。
まず、便蓋4を便座3に当接した状態で、予めコイルスプリング25及びコイルスプリング26に弾性力を付与しておく。コイルスプリング25のみには、便蓋4の開放する角度δまでは、コイルスプリング25のみからねじりトルクが駆動軸21に供給されるようにねじりトルクを蓄えておく。また、便蓋4の開放する角度δを越えてから全開に至るまでは、コイルスプリング25及びコイルスプリング26からねじりトルクが駆動軸21に供給されるようにねじりトルクを蓄えておく。
なお、通常、便蓋4の開放する角度δは、コイルスプリング26の端部26bを固定するハウジング20内に配設した固定部材27と、コイルスプリング25の端部25bを停止させるハウジング20内に配設した停止部材28との位置関係が設計的に決定されるから、便蓋4が便座3から完全に開放された状態のとき、コイルスプリング25及びコイルスプリング26に蓄積された弾性力が殆どゼロとして組み立てられる。そして、便蓋4を閉じることによって、コイルスプリング25とコイルスプリング26に弾性力を蓄えることができる。
ここで、本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開閉動作について説明する。
便蓋4の開放動作は、反重力方向に便蓋4を回動するものであり、モータ22が図5の駆動軸21の回転方向に示すように回転する。このとき、コイルスプリング25には、バネ定数K1で弾性エネルギが蓄えられており、図7に示すねじりトルクTs方向の戻しのねじりエネルギが、駆動軸21に供給される。このとき、ハウジング20内に配設した停止部材28に当接するコイルスプリング25の端部25bを基準に放出される。
コイルスプリング25に蓄えられたバネ定数K1の弾性エネルギが放出され、残りが少なくなる便蓋4の開放する角度δで残りのバネ定数K1の弾性エネルギと、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギとが等しくなり、その後は、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギが駆動軸21に供給される。このときには、それまでハウジング20内に配設した停止部材28に当接していたコイルスプリング25とコイルスプリング26の連結点Nは、図7の右回り方向に停止部材28から離れる。
したがって、この間、便蓋4を便座3に当接した状態から、コイルスプリング25によって便蓋4を開放する角度δまでは、バネ定数K1の弾性エネルギによってモータ22の回転力にアシストすることができる。また、便蓋4の開放する角度δを越えたとき、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギによってモータ22の回転力をアシストすることができる。
便蓋4が全開したとき、モータ22の回転を停止する。このとき、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギがゼロとなっていてもよいし、若干残っていてもよい。
しかし、通常の組み付けは、弾性エネルギがゼロとなっている便蓋4の全開状態下で行われるので、組み付けからみれば、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギのゼロがのぞましい。しかし、完成品から評価すれば、弾性エネルギのゼロは不安定な状態であるから、所定の弾性エネルギを維持する状態が望ましい。
便蓋4の閉じ動作は、重力方向に便蓋4を回動するものであり、モータ22が図5の駆動軸21の反矢印方向に回転する。このとき、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギが蓄積され、同時に、加えられたねじりトルクにより、コイルスプリング25とコイルスプリング26の連結点Nは図7の左回転方向に順次停止部材28に近づく。便蓋4の開放する角度δになると、それまで図7の左方向に回動していたコイルスプリング25とコイルスプリング26の連結点Nは、ハウジング20内に配設した停止部材28に当接する。
コイルスプリング25とコイルスプリング26の連結点Nが、ハウジング20内に配設した停止部材28に左方向に当接した後は、コイルスプリング25のみにバネ定数K1の弾性エネルギが蓄積される。
このとき、コイルスプリング25及びコイルスプリング26のバネ定数K1+2の弾性エネルギの蓄積並びにコイルスプリング25のバネ定数K1の弾性エネルギの蓄積は、重力方向に便蓋4の起倒動作をなすものであるから、モータ22の負荷としてみれば、軽負荷状態で弾性エネルギの蓄積ができ、次の便蓋4の開放動作に備えることができる。
[実施の形態2]
図9は本発明の実施の形態2の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す起倒制御装置部分の説明図、図10は本発明の実施の形態2の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図である。
本実施の形態2においても、図3及び図4に示す実施の形態1の構成を具備するもので、洋式便器の便蓋4は倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材に相当する。便器構成体10としての収納ボックス5には、ハウジング20が配設され、そこから駆動軸21が突出し、便蓋4を軸支し、駆動軸21によって起倒自在となっている。駆動軸21はハウジング20を必要なベアリングを介して貫通して配設されている。駆動軸21には、歯車24が配設されていて、ハウジング20内に配設されるモータ22の出力軸に配設された歯車23と噛み合っている。便蓋4と駆動軸21は、ダブルナット4aによって堅固に一体化固定されている。
駆動軸21には、同心軸上に4個のコイルスプリング31,32,33,34が配設されている。コイルスプリング31の端部31aは、駆動軸21の長さ方向に対して直角方向に挿入され、駆動軸21の回転がコイルスプリング31の端部31aと一体となって回転するようになっている。また、コイルスプリング31の他端部31bはU字状または環状に折曲形成され、そこにコイルスプリング32の端部32aを挿入し、両者を回動自在に連結して連結点N1を構成している。
前述したように、コイルスプリング32の端部32aは、コイルスプリング31のU字状または環状に折曲形成された端部31bに挿入し、コイルスプリング32の端部32bはU字状または環状に折曲形成され、そこにコイルスプリング33の端部33aが挿入されている。それによって、両者を連結して連結点N2を構成している。
同様に、コイルスプリング33の端部33aは、コイルスプリング32のU字状または環状に折曲された端部32bに挿入され、コイルスプリング33の端部33bはU字状または環状に折曲され、そこにコイルスプリング34の端部34aに挿入されている。それによって、両者を連結して連結点N3を構成している。
更に、コイルスプリング34の端部34aは、コイルスプリング33のU字状または環状に折曲された端部33bに挿入され、コイルスプリング34の端部34bはハウジング20内に配設した固定部材44に堅固に回動自在に固定される。
前述したコイルスプリング31とのコイルスプリング32との接続点N1は、ハウジング20内に配設した停止部材41に当接し、コイルスプリング32とのコイルスプリング33との接続点N2は、ハウジング20内に配設した停止部材42に当接し、コイルスプリング33とのコイルスプリング34との接続点N3は、ハウジング20内に配設した停止部材43に当接し、モータ22側から見た右回転方向の移動を許容し、左回転方向の移動を停止部材41,42,43で拘束している。なお、接続点N1,N2,N3とハウジング20内に配設した左回転方向の移動を拘束する停止部材41,42,43の位置は、図示では同一位置にみえるが、接続点N1と停止部材41との当接点を基準にすると、順次、接続点N2と接続点N3と右回転方向に移動している。
ここで、本発明の実施の形態2の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開閉動作について説明する。
便蓋4の開放動作は、反重力方向に便蓋4を回動するものであり、モータ22が図5の駆動軸21の回転方向に示すように回転する。このとき、コイルスプリング31には、バネ定数K1で弾性エネルギが蓄えられており、ハウジング20内に配設した停止部材41に当接するコイルスプリング31の端部31bを基準に放出される。
コイルスプリング31に蓄えられたバネ定数K1の弾性エネルギが放出され、残りが少なくなる便蓋4の開放する角度δ1で残りのバネ定数K1の弾性エネルギと、コイルスプリング31及びコイルスプリング32のバネ定数K1+2の弾性エネルギとが等しくなり、その後は、コイルスプリング31及びコイルスプリング32のバネ定数K1+2の弾性エネルギが放出され、このときには、それまでハウジング20内に配設した停止部材41に当接していたコイルスプリング31とコイルスプリング32の連結点N1はモータ22側から見て右回り方向に停止部材41から離れる。
そして、コイルスプリング31とコイルスプリング32に蓄えられたバネ定数K1+2の弾性エネルギが放出され、残りが少なくなる便蓋4の開放する角度δ2で残りのバネ定数K1+2の弾性エネルギと、コイルスプリング31及びコイルスプリング32及びコイルスプリング33のバネ定数K1+2+3の弾性エネルギとが等しくなり、その後は、コイルスプリング31及びコイルスプリング32及びコイルスプリング33のバネ定数K1+2+3の弾性エネルギが放出され、このときには、それまでハウジング20内に配設した停止部材42に当接していたコイルスプリング32とコイルスプリング33の連結点N2はモータ22側から見て右回り方向に停止部材42から離れる。
更に、コイルスプリング31乃至コイルスプリング33に蓄えられたバネ定数K1+2+3の弾性エネルギが放出され、残りが少なくなる便蓋4の開放する角度δ3で残りのバネ定数K1+2+3の弾性エネルギと、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34のバネ定数K1+2+3+4の弾性エネルギとが等しくなり、その後は、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34のバネ定数K1+2+3+4の弾性エネルギが放出され、このときには、それまでハウジング20内に配設した停止部材43に当接していたコイルスプリング33とコイルスプリング34の連結点N3はモータ22側から見て右回り方向に停止部材43から離れる。
したがって、この間、便蓋4を便座3に当接した状態から、コイルスプリング31によって便蓋4のかいど開放する角度δ1まではバネ定数K1の弾性エネルギによってモータ22の回転力にアシストすることができ、便蓋4の開度角度δ1度を越えたとき、コイルスプリング31及びコイルスプリング32のバネ定数K1+2の弾性エネルギによってモータ22の回転力にアシストすることができる。また、便蓋4の開度角度δ2度を越えたとき、コイルスプリング31乃至コイルスプリング33のバネ定数K1+2+3の弾性エネルギによってモータ22の回転力にアシストし、便蓋4の開放する角度δ3を越えたとき、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34のバネ定数K1+2+3+4の弾性エネルギによってモータ22の回転力にアシストすることができる。
便蓋4が全開したとき、モータ22の回転を停止する。このとき、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34の弾性エネルギがゼロとなっていてもよいし、若干残っていてもよい。しかし、通常の組み付けは、弾性エネルギがゼロとなっている便蓋4の前回状態によって行われるので、組みつけからみれば、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34の弾性エネルギのゼロがのぞましい。しかし、完成品から評価すれば、弾性エネルギのゼロは不安定な状態であるから、所定の弾性エネルギを維持する状態が望ましい。
便蓋4の閉じる動作は、重力方向に便蓋4を回動するものであり、モータ22が図5の駆動軸21の矢印の反回転方向に示すように回転する。このとき、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34の弾性エネルギが蓄積され、同時に、加えられたねじりトルクにより、コイルスプリング33とコイルスプリング34の連結点N3は左回り方向に回動し、停止部材43に近づく。便蓋4の開度角度δ3になると、それまで左方向に回動していたコイルスプリング33とコイルスプリング34の連結点N3は、ハウジング20内に配設した停止部材43に当接する。
コイルスプリング33とコイルスプリング34の連結点N3が、ハウジング20内に配設した停止部材43に当接した後は、コイルスプリング31乃至コイルスプリング33に対して弾性エネルギが蓄積される。以下同様に、連結点N3が停止部材43に当接した後は、コイルスプリング31乃至コイルスプリング32に対して弾性エネルギが蓄積され、連結点N2が停止部材42に当接した後は、コイルスプリング31に対して弾性エネルギが蓄積される。
このとき、コイルスプリング31乃至コイルスプリング34の弾性エネルギの蓄積は、重力方向に便蓋4の起倒動作をなすものであるから、モータ22の負荷としてみれば、軽負荷状態で弾性エネルギの蓄積ができ、次の便蓋4の開放動作に備えることができる。
上記実施の形態にかかる起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材としての便蓋4で説明したが、本発明を実施する場合には、便座3、便蓋4に限らず、地表に水平な軸を中心に上下方向に回動自在な部材であればよい。
上記実施の形態にかかる起倒部材の起倒制御装置の複数段に直列接続された複数個のスプリングは、コイルスプリング25,26、31,32,33,34に限定されるものではなく、トーションバーを含むスプリングであればよい。構造的には、コイルスプリング25,26、31,32,33,34であることが望ましい。また、そのバネ定数は任意の複数個に設定することができ、結果的に前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して、複数個のスプリングのアシストトルクを折れ線近似させればよい。
上記実施の形態にかかる起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材としての便蓋4と、便蓋4に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、便蓋4が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、便蓋4側からトルクを受ける複数段に直列接続され、同軸上に配置した複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34と、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34からアシストトルクを受けて回動するモータ22とを具備し、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、便蓋4の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34の直列接続する個数変化が発生する点で便蓋4が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定してなるものである。
したがって、モータ22は起倒部材としての便蓋4を倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化させるように回動する。同時に、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、起倒部材としての便蓋4に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、また、便蓋4が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、便蓋4側からトルクを受け、そのエネルギをコイルスプリング25,26、31,32,33,34に蓄積する。
このとき、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、起倒部材としての便蓋4の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させ、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34の直列接続する個数変化が発生する点を、便蓋4が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定するものであり、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34のアシストトルクを便蓋4が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものであるから、便蓋4が起倒変化するに必要なトルクと複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34のアシストトルクとの差をモータ22の出力とすればよいので、モータ22の出力を小さくすることができる。したがって、コイルスプリング25,26、31,32,33,34でアシストするトルクを便蓋4の回動角度に応じて変化させ、モータ22の出力が小さくても便蓋4を容易に起倒制御することができる。
上記実施の形態の起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材としての便蓋4と、便蓋4に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、便蓋4が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、便蓋4側からトルクを受ける複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34とを具備し、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、便蓋4の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34の直列接続する個数変化が発生する点を便蓋4が起倒変化するに必要なトルク以下に設定し、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34のアシストトルクを便蓋4が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものである。
したがって、起倒部材としての便蓋4を倒れた状態から起立した状態へと起倒変化させるとき、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、便蓋4に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、また、便蓋4が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、便蓋4側からトルクを受け、そのエネルギをコイルスプリング25,26、31,32,33,34に蓄積する。
このとき、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34は、起倒部材としての便蓋4の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させ、複数段に直列接続された複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34の直列接続する個数変化が発生する点を、便蓋4が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定するものであり、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34のアシストトルクを便蓋4が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたものであるから、便蓋4が起倒変化するに必要なトルクと複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34のアシストトルクとの差を人が外力として加えればよいから、その便蓋4の起倒動作が安定し、起倒に必要な外力を小さくすることができる。したがって、コイルスプリング25,26、31,32,33,34でアシストするトルクを起倒部材としての便蓋4の回動角度に応じて変化させ便蓋4を容易に起倒制御することができる。
上記実施の形態の請求項2の起倒部材の起倒制御装置は、複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34からアシストトルクを受けて回動するモータ22を省略し、他の外力発生手段とすることができる。
即ち、起倒部材としての便蓋4と複数個のコイルスプリング25,26、31,32,33,34とモータ22は、モータ22の出力を便蓋4に伝達する駆動軸21と、一端25a,31aを駆動軸21に固着し、他端25b,31bを他のコイルスプリング26,32の端部26a,32aに回動自在に接続した特定コイルスプリング25,31と、他端25b,31b〜34bを他のコイルスプリング26,32〜34の端部26a,32a〜34aに回動自在に接続した点の特定方向への回動を拘束する停止部材28,41〜44と、他のコイルスプリング26,32の他の端部26b,34bの回動を拘束する停止部材28,41〜43と一体となった他の固定部材27,44とを具備するものである。
したがって、停止部材28,41〜43の配設位置が起倒部材としての便蓋4の回動角度との間で一義的に決定できるから規格化が容易であり、また、減速機構を介在させることもできる。
上記実施の形態にかかる起倒部材の起倒制御装置は、倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材としての便蓋4で説明したが、本発明を実施する場合には、地表に水平な軸を中心に上下方向に回動自在な部材であれば使用可能であり、採光窓、収納質の扉等にも使用可能である。
また、起倒部材を起倒変化する外力は、人力または水道(上水、下水)に使用する水流を回転エネルギとする水車または風車の回転出力とすることもできるし、水車または風車の回転を発電機によって電気に変換させた電力によって駆動させられたモータとすることもできる。
そして、起倒部材としての便蓋4と駆動軸21との間には、歯車を介在させ、両者の回転を1対1以外に設定することもできる。
図1は既存の便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図である。 図2は既存の便座または便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図におけるねじりトルクが大きい場合の説明図である。 図3は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す側面図である。 図4は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を便器に使用した事例を示す平面図である。 図5は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す起倒制御装置部分の説明図である。 図6は図5の切断線A−Aによる断面図である。 図7は図5の切断線B−Bによる断面図である。 図8は本発明の実施の形態1の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図である。 図9は本発明の実施の形態2の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す起倒制御装置部分の説明図である。 図10は本発明の実施の形態2の起倒部材の起倒制御装置を洋式便器に使用した事例を示す便蓋の開き角度とそれに必要なトルクとの特性図である。
符号の説明
4 起倒部材としての便蓋
20 ハウジング
22 モータ
25,26、31,32,33,34 コイルスプリング
27,44 固定部材
28,41,42,43 停止部材

Claims (4)

  1. 倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材と、
    前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受ける複数段に直列接続され、同軸上に配置した複数個のスプリングと、
    前記複数個のスプリングからアシストトルクを受けて回動するモータとを具備し、
    前記複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点を、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下のアシストトルクに設定し、前記複数個のスプリングのアシストトルクを前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたことを特徴とする起倒部材の起倒制御装置。
  2. 倒れた状態から起立した状態へと繰り返し往復起倒変化する起倒部材と、
    前記起倒部材に対し倒れた状態から起立した状態へと起倒変化するトルクを付与し、前記起倒部材が起立した状態から倒れた状態に起倒変化するときには、前記起倒部材側からトルクを受ける複数段に直列接続され、同軸上に配置した複数個のスプリングとを具備し、
    前記複数段に直列接続された複数個のスプリングは、前記起倒部材の起倒変化に対し直列接続する個数を変化させると共に、前記複数段に直列接続された複数個のスプリングの直列接続する個数変化が発生する点を、前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルク以下に設定し、前記複数個のスプリングのアシストトルクを前記起倒部材が起倒変化するに必要なトルクに対して折れ線近似させたことを特徴とする起倒部材の起倒制御装置。
  3. 前記起倒部材と前記複数個のスプリングと前記モータは、前記モータの出力を前記起倒部材に伝達する駆動軸と、一端を前記駆動軸に固着し他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した特定コイルスプリングと、前記他端を他のコイルスプリングの端部に回動自在に接続した点の特定方向への回動を拘束する停止部材と、他のコイルスプリングの他の端部の回動を拘束する前記停止部材と一体となった他の固定部材とを具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の起倒部材の起倒制御装置。
  4. 前記起倒部材は、洋式便器に装着される便蓋または便座としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の起倒部材の起倒制御装置。

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