JP2007068292A - Plc機能内蔵型ドライブ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 PLC機能とドライブ制御機能のインターフェース性能を向上させ、システム全体として小型化および低コスト化を可能とすると共に、PLCとドライブ制御装置を接続するインターフェース手段での信号伝搬の高速化を可能とし、更に負荷変動に合わせてドライブ制御部のゲイン調整を行うような高度な制御を可能とするドライブ制御装置を提供する。
【解決手段】 ラダー演算部11と算術演算部12と入出力制御部13と通信制御部14を有するPLC部10と、ドライブ制御部20を一つのCPUで制御するPLC機能内蔵型ドライブ制御装置1において、PLC部10に、ドライブ制御部20の制御パラメータの読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段15を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータを制御するドライブ制御装置に関し、特にPLC(プログラマブルロジックコントローラ)機能を内蔵するPLC機能内蔵型ドライブ制御装置に関する。
従来のドライブ制御装置は、エレベータシステム等の複雑なシーケンス制御が必要とされるシステムに適用される場合、シーケンス制御を行うPLCと組み合わせて使用される。このとき、PLCは別置きであり、通信や入出力信号等のインターフェース手段によってドライブ制御装置と接続されるのが一般的である。(従来例1)
図3は従来例1のドライブ制御装置とPLCのシステムの構成を示す図である。
図3において、100はPLCであり、ラダーの演算を行うラダー演算部101、算術演算を行なう算術演算部102、入出力の制御を行なう入出力制御部103、通信の制御を行う通信制御部104を備える。110はドライブ制御装置であり、ドライブ制御部111を備える。120は通信や入出力信号等のインターフェース手段であり、PLC100とドライブ制御装置110を接続する。
また、小規模のシステムでは、特許文献1のようにドライブ制御装置であるインバータ装置にPLCのようなシーケンス制御機能を備えて別置きのPLCおよびこれに付随するインバータ入出力部を無くしたことを特徴とするものもある。(従来例2)
図4は従来例2のドライブ制御装置のシステムの構成を示す図である。
図4において、200はインバータ装置であり、シーケンス制御部201とインバータ制御部202を備える。シーケンス制御部201は、図示しないリレーやタイマ等によって構成される外部シーケンス回路をインバータ制御部202と同じCPUにて実行する機能である。
同様に、特許文献2のようにインバータ装置にシーケンス制御機能を内蔵し、シーケンス演算部から加速、減速、制動、停止、電圧/周波数比等の運転指令信号をインバータ制御部へ出力することを特徴とするものもある。(従来例3)
図5は従来例3のドライブ制御装置のシステムの構成を示す図である。
図5において、300はインバータ装置であり、シーケンス演算部301とインバータ制御部302と諸指令信号303を備える。シーケンス演算部301は、カウンタ、タイマ、シフトレジスタ等の演算機能を持ち、加速、減速、制動、停止、電圧/周波数比等の諸指令信号303をインバータ制御部302に出力する。
特開平11−69831号公報(第4頁、図1) 特開平5−49264号公報(第3頁、図1)
従来例1のドライブ制御装置では、別置きのPLCでシーケンス制御機能を実行するため、機器間の配線の増大や機器設置スペースの増大などでシステム全体として小型化や低コスト化が困難であるという問題や、PLCとドライブ制御装置を接続するインターフェース手段での信号伝搬の遅れにより制御性能が低下するという問題があった。
また、従来例2にあるような単純な外部シーケンス回路を取り込むだけのシーケンス制御機能を備えたドライブ制御装置では、単純なシーケンス制御しかできないため、エレベータシステム等の高度なシーケンス制御が要求される用途には対応できないという問題があった。
また、従来例3にあるようなシーケンス演算部から加速、減速、制動、停止、電圧/周波数比等の運転指令信号のみをインバータ制御部へ出力するようなドライブ制御装置では、別置きのPLCと同等な制御機能しか持ち得ないため、負荷変動に合わせてインバータ制御部(ドライブ制御部)のゲイン調整を行うような高度な制御はできないという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、PLC機能とドライブ制御機能のインターフェース性能を向上させ、システム全体として小型化および低コスト化を可能とすると共に、PLCとドライブ制御装置を接続するインターフェース手段での信号伝搬の高速化を可能とし、更に負荷変動に合わせてドライブ制御部のゲイン調整を行うような高度な制御を可能とするドライブ制御装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、システムプログラムが格納されるROMと、CPUが読み書きするRAMとを有し、ラダーの演算を行うラダー演算部と算術演算を行う算術演算部と入出力の制御を行う入出力制御部と通信の制御を行う通信制御部を有するPLC部と、ドライブ主回路によりモータを制御するドライブ制御部を一つのCPUで制御するPLC機能内蔵型ドライブ制御装置において、前記PLC部に、前記ドライブ制御部の制御パラメータの読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記PLC部の制御スキャンを前記ドライブ制御部の制御スキャンに同期させる制御スキャン同期手段を更に備えることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記PLC部から制御できる通信インターフェースを更に備えることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によると、PLC機能内蔵型ドライブ制御装置において、PLC部に、ドライブ制御部の制御パラメータの読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段を備えるので、PLC部が実行するアプリケーションプログラムからドライブ制御機能の制御パラメータを任意のタイミングで直接取り扱えるため、システム全体として小型化、低コスト化を可能にすると共に、ドライブ装置の運転の状況に応じたダイナミックなゲイン調整など高度なドライブ制御が可能となる。
請求項2に記載の発明によると、PLC部の制御スキャンをドライブ制御部の制御スキャンに同期させる制御スキャン同期手段を備えるので、PLC部の制御スキャンで実行されるアプリケーションプログラムがドライブ制御部の制御スキャンと同期した演算をすることが可能となり、組み込みのドライブ制御システムプログラムと同レベルでの緻密な制御が可能となり、PLCとドライブ制御装置を接続するインターフェース手段での信号伝搬の高速化が可能となる。
請求項3に記載の発明によると、ドライブ制御装置に前記PLC部から制御できる通信インターフェースを備えるので、外部機器とのインターフェースの柔軟性が増し、高度な制御が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明のPLC機能内蔵型ドライブ制御装置のシステムの構成を示す図である。
図において、1はPLC機能内蔵型ドライブ制御装置、10はPLC部、20はドライブ制御部、30は外部との通信を行うための通信インターフェース、40はCPU、41はCPU40が実行するシステムプログラム等が格納されているROM、42はCPU40が読み書きするデータを格納するRAM、22はドライブ制御部20によって制御されるドライブ主回路である。プログラマブルコントロール部10とドライブ制御部20はドライブ制御装置1が備えるCPU40によって実行されるソフトウェアで実行される。
PLC部10は、別置きのPLCと同様に、ラダーの演算を行うラダー演算部11、算術演算を行う算術演算部12、入出力の制御を行う入出力制御部13、通信の制御を行う通信制御部14を備え、更にドライブ制御部20の制御パラメータ21の読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段15を備える。
ドライブ制御部20は、制御の調整に用いられるゲインやリミット値等の制御パラメータ21を備える。
また、PLC部10とドライブ制御部20の制御スキャンの同期をとるスキャン制御同期手段50を備える。
本発明が従来技術と異なる点は、ドライブ制御部20の制御パラメータ21の読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段15を備えた点と、PLC部10の制御スキャンを前記ドライブ制御部20の制御スキャンに同期させる制御スキャン同期手段50を備えた点と、PLC部10から制御できる通信インターフェース30を備えた点である。
次に、PLC部10の詳細を説明する。
ラダー演算部11および算術演算部12は、スクリプト型で記述するような特殊な言語ではなく、例えばIEC6113−3準拠のラダー、SFC(Seqential Function Chart)等の一般的なPLCで使用する言語が使用可能である。ユーザは、図示しないエンジニアリング装置によりアプリケーションプログラムのラダーを作成し、ラダー演算部11および算術演算部12で実行させる。
入出力制御部13は、外部との入出力の制御を行う。また、ドライブ制御部20の制御パラメータ21をPLC部10の入出力変数として割り当てることもでき、PLC部10で実行されるアプリケーションプログラムは、制御スキャンの周期で制御パラメータ21を読み出したり書き込んだりすることができる。
通信制御部14は、通信インターフェース30を制御する機能を備え、アプリケーションプログラムにより、通信インターフェース30に接続されたリモート入出力装置や外部コントローラ等と通信することができる。
ドライブ制御演算手段15はアプリケーションプログラムから呼び出し実行される関数の形態を持ち、名称やアドレス等の引数により、ドライブ制御部20の制御パラメータ21を読み出したり書き込んだりすることができる。
なお、制御パラメータ21は入出力制御部13でも読み出し、書き込みを行うことができるが、入出力制御部13は毎制御スキャン実行される処理であり、制御パラメータ21用にデータ領域を大きくとることはできない。また、制御パラメータ21の読み出し書き込みは毎スキャン実行する必要はないため、入出力制御部13での実行は効率が悪い。
ドライブ制御演算手段15により、PLC部10が実行するアプリケーションプログラムからドライブ制御部20の制御パラメータ21を直接取り扱えるため、PLC機能内蔵型ドライブ装置1の運転の状況に応じたダイナミックなゲイン調整など高度なドライブ制御が可能となる。例えば、鉄鋼プラントのブロア設備のように負荷の変動が大きい設備のゲイン調整をする場合、ドライブ制御装置単体でパラメータを調整すると、負荷が小さいときに合わせてゲイン調整すると、負荷が大きくなったときにドライブに過電流や過電圧が発生することがある。また、負荷が大きいときに合わせてゲイン調整すると、負荷が小さくなったときにドライブに乱調が発生することがある。このため、ドライブ制御装置単体ではパラメータ調整がうまくできなかったが、ドライブ制御演算手段15から、負荷が小さいときはゲインを高く設定し、逆に負荷が大きいときはゲインを低く設定するという調整を、負荷の変動に合わせて行うことで安定した制御が可能となる。
次に、PLC機能内蔵型ドライブ制御装置1の制御スキャンについて説明する。
図2は、PLC部10とドライブ制御部20の制御スキャンを示す図である。
PLC部10は、定周期で実行される制御スキャンとして高速スキャン16と低速スキャン17を持つ。ドライブ制御部20は同様に定周期で実行される制御スキャンとして電流制御スキャン26と速度制御スキャン27とシーケンススキャン28を持つ。ここで、PLC部10の制御スキャンとドライブ制御部20の制御スキャンは、図示しない割り込み信号により起動される。スキャン制御同期手段50により、PLC部10とドライブ制御部20の制御スキャンを同一の割り込みから起動するように制御することでそれぞれの制御スキャンを同期させることが可能となる。また、それぞれ独立した割り込み信号を使えば、PLC部10とドライブ制御部20の制御スキャンが非同期で動作することも可能である。
PLC部10とドライブ制御部20の制御スキャンを同期させることにより、PLC部10の制御スキャンで実行されるアプリケーションプログラムがドライブ制御部の制御スキャンと同期した演算をすることが可能となり、組み込みのドライブ制御システムプログラムと同レベルでの緻密な制御が可能となる。例えば、PLC部10からドライブ制御部20の制御スキャンと同じ周期で電圧値や電流値をモニタし、従来の別置きPLCや内蔵PLC機能のしくみでは不可能であった1ミリ秒以下でのデータの変化をトレースすることが可能となるため、設備の異常を示す短い幅の電流リップルなどを検出してアラームを出したり、そのパターンを分析して異常個所を特定するなど、設備保全に有用なアプリケーションプログラムを作成することが可能となる。
次に、通信インターフェース30について説明する。
PLC機能内蔵型ドライブ制御装置1にPLC部10から制御できる通信インターフェース30を備えるので、外部機器とのインターフェースの柔軟性が増す。例えば、外部機器との送受信データに必要なビット情報が散在している場合は、それを編集して1ワードにまとめ、データ量を減らしたり、異常などのイベントが発生したときだけデータを送るようにする等、データの送受信タイミングを調整し、通信量を減らすことなどが可能となる。
本発明では、PLC機能内蔵型ドライブ制御装置が別置きのPLCと同等以上の機能を持つPLC部を内蔵するので、ドライブ制御装置を使ったシステムとして高性能化、高機能化が可能となるため、高度な制御性能が要求されるエレベータシステムやプラントシステムという用途にも適用できる。
本発明のPLC機能内蔵型ドライブ制御装置のシステムの構成を示す図 本発明のPLC部とドライブ制御部の制御スキャンを示す図 従来例1のドライブ制御装置とPLCのシステムの構成を示す図 従来例2のドライブ制御装置のシステムの構成を示す図 従来例3のドライブ制御装置のシステムの構成を示す図
符号の説明
1 PLC機能内蔵型ドライブ制御装置
10 PLC部
11、101 ラダー演算部
12、102 算術演算部
13、103 入出力制御部
14、104 通信制御部
15 ドライブ制御演算手段
16 高速スキャン
17 低速スキャン
20 ドライブ制御部
21 制御パラメータ
22 ドライブ主回路
26 電流制御スキャン
27 速度制御スキャン
28 シーケンススキャン
30 通信インターフェース
40 CPU
41 ROM
42 RAM
50 スキャン同期手段
100 PLC
110 ドライブ制御装置
200、300 インバータ装置
201 シーケンス制御部
202、302 インバータ制御部
301 シーケンス演算部
303 諸指令信号

Claims (3)

  1. システムプログラムが格納されるROMと、
    CPUが読み書きするRAMとを有し、
    ラダーの演算を行うラダー演算部と算術演算を行う算術演算部と入出力の制御を行う入出力制御部と通信の制御を行う通信制御部を有するPLC部と、
    ドライブ主回路によりモータを制御するドライブ制御部を一つのCPUで制御するPLC機能内蔵型ドライブ制御装置において、
    前記PLC部に、前記ドライブ制御部の制御パラメータの読み出しおよび書き込みを行うドライブ制御演算手段を備えることを特徴とするPLC機能内蔵型ドライブ制御装置。
  2. 前記PLC部の制御スキャンを前記ドライブ制御部の制御スキャンに同期させる制御スキャン同期手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載のPLC機能内蔵型ドライブ制御装置。
  3. 前記PLC部から制御できる通信インターフェースを更に備えることを特徴とする請求項1記載のPLC機能内蔵型ドライブ制御装置。
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