JP2007067514A - スピーカー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広角、狭角の音場を形成することが出来るスピーカー装置を提供する。
【解決手段】再生信号発生手段により発生する可聴音信号を、切り替え手段を介して出力する可聴音用スピーカーと、超音波発信手段により生成する超音波の搬送波信号と、切り替え手段を介して出力された可聴音信号とを、搬送波変調手段により変調して変調搬送波信号を生成し、その変調搬送波信号を出力する超音波スピーカーとを備え、前述した切り替え手段からの出力先を、可聴音用スピーカーと、搬送波変調手段とに切り替えることにより、出力される音声の指向性の角度を変更できるように構成した。

【選択図】 図1

Description

本発明は、出力される音声の指向性の角度を変更できるスピーカー装置に関し、特に再生信号発生手段により生成する可聴音信号を、切り替え手段で出力先を切り替えて、出力される音声の指向性の角度を変更できるスピーカー装置に関する。
超音波スピーカーを用いて、パラメトリック効果が達成できるスピーカー装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
このスピーカー装置の概略構成を図9を用いて説明する。
図9は、従来のスピーカー装置の構成を説明するための概略図である。
この従来のスピーカー装置は、キャリア波発信源42で発生させた搬送波である超音波信号と、オーディオ処理部45で作成した可聴音信号を変調器43で変調し、この変調信号を超音波スピーカー44から出力させ、超音波の非線形現象により可聴音の2次音波を発生させることで、パラメトリック効果を得ることが出来るようになっている。
また、このスピーカー装置は、人感センサ47により、スピーカーと音声を聞く人間との距離をセンサ制御部46で測定し、その距離に応じて周波数記憶部41にて搬送波の発信周波数を選択し、キャリア波発信源42にて発信する搬送波の周波数を可変にする機能を備えている。
超音波域の音波は、一般に周波数が高くなると空気中を伝播する際の減衰量が大きくなり、到達距離は短くなっていく特性があるため、このスピーカー装置により、キャリア波発信源42にて生成する搬送波の周波数を変えて、音声の到達距離を変えられるようになる。
したがって、この従来のスピーカー装置は、キャリア波発信源42で発生させる搬送波の周波数を高く設定すると超音波スピーカー44から出力された音波の到達距離が短くなり、周波数を低くすると到達距離を長くすることができ、音の聞こえる距離を制御することができるものとなる。
特開2005−33372号公報(第3−5頁、図1)
しかしながら、従来のスピーカー装置は、前述した様に音声の到達距離を制御可能な構成となっているが、この装置構成のままでは音声の指向性の角度を制御する事はできない。つまり、この従来のスピーカー装置を搭載した電子機器を使用する際には、複数の人間に音声を聞かせたい場合に指向性の角度を変えることができないという不都合を生ずる。
したがって、この従来のスピーカー装置を搭載した電子機器のままでは、使用者は、予め決められた音場領域でしか使うことができないものでしかなく、1つの電子機器で、指向性の角度を変えたいという用途には対応できないものであった。
そこで、本発明は上記課題を解決し、スピーカー装置の指向性の可聴音場の角度を制御した可聴音場を形成することが出来るようにしたスピーカー装置を提供することを目的と
する。
上記目的を達成するために、本発明のスピーカー装置は、基本的に下記記載の構成を採用する。
本発明のスピーカー装置は、再生信号発生手段により発生する可聴音信号を、切り替え手段を介して出力する可聴音用スピーカーと、超音波発信手段により生成する超音波の搬送波信号と、切り替え手段を介して出力された可聴音信号とを搬送波変調手段により変調して変調搬送波信号を生成し、その変調搬送波信号を出力する超音波スピーカーとを備え、前述した切り替え手段からの出力先を、可聴音用スピーカーと、搬送波変調手段とに切り替えることにより、出力される音声の指向性の角度を変更できるようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明のスピーカー装置は、前述した可聴音スピーカーと超音波スピーカーが、振動板と、その振動板に配設されて、共振点が可超音帯域と超音波帯域の両方にあるように構成された圧電素子を有する1つのスピーカーにより構成されており、しかも、超音波発信手段が、周波数選択手段により前記超音波帯域に存在する共振点が選択されて、その共振点における前記搬送波信号を生成することを特徴とするものである。
本発明のスピーカー装置を採用すれば、発信される音声の指向性の角度を可変にすることができるため、必要に応じて、使用者が機器使用者の周りに音声を聞かせたくない場合や、機器使用者以外にも音声を聞かせたい場合の双方に利用できるようになる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態におけるスピーカー装置とその作用について説明する。
まず、図1を用いて本発明のスピーカー装置の構成について説明をする。
図1は、本発明のスピーカー装置の構成例を示す概略図である。
本図面に示す本発明のスピーカー装置は、可聴音域用スピーカー15と超音波スピーカー14とを有し、可聴音域用スピーカー15から音声を出力する場合は、再生信号発生手段10により再生したい可聴音の音源として可聴音信号を再生し、切り替え手段11により可聴音域用スピーカー15を選択して可聴音信号をそのまま出力する。
また、超音波スピーカー14から音声を出力する場合は、超音波発振手段12にて超音波の搬送波信号を発生させるとともに、再生信号発生手段10により生成される可聴音信号を切り替え手段11にて搬送波変調手段13に入力する。そして、この搬送波変調手段13では、可聴音信号を使って搬送波信号を周波数変調もしくは位相変調して、超音波スピーカー14にて搬送波変調手段13にて得られる変調搬送波信号の粗密周期に基づき振動板を振動させて、指向性を持った音声を放出できる様になっている。
なお、この超音波スピーカー14からの出力が足りない場合は、搬送波変調手段13と超音波スピーカー14との間に、変調された搬送波信号を増幅させるアンプをさらに備えて、電気信号を増幅させた形態としても良い
同様に、切り替え手段11と可聴音域用スピーカー15の間にもアンプを備えて電気信
号を増幅させた形態でも良い。
この様に構成された本発明のスピーカー装置は、機器使用者が使用者のみで音声を聞きたい場合は、切り替え手段11を制御して超音波スピーカー14から音波を出力するように設定して、狭指向性の音場で使用する。また、周囲の人にも同時に音声を聞かせたい場合は、切り替え手段11を制御して可聴音域用スピーカー15から音波を出力するように設定し、広角の音場で使用すれば良い。
次に、本発明のスピーカー装置により音声の指向性の角度を可変にする方法について図2に基づいて説明する。
図2は、本発明のスピーカー装置を用いた際の、音場形成の作用を示すための概略図面である。なお、本図面では、スピーカー装置における可超音域用スピーカー15と超音波スピーカー14を重ね合せて配置した構成を示しており、その部分のみを示している。
一般に音波は、周波数が高くなると直進性が強くなり、かつ指向性が狭くなる特徴をもつ。したがって、図2に示すように、超音波スピーカー14から出力される図1に示した搬送波変調手段13で作成した超音波域の音波である変調搬送波信号は、狭指向性音場16を形成することとなる。
これに対して、切り替え手段11により搬送波変調手段13を通さずに(図1参照)、直接可聴音信号を可聴音域用スピーカー15へ伝達して出力すると、再生信号発生手段10により再生された可聴音信号(可聴音域の音波)がそのまま出力される。この可聴音信号は、比較的低い周波数であるため、広い角度で音声が空気中を伝播し、広角音場17を形成することとなる。
したがって、先に示した通り、使用者が機器使用者周辺へ音声を聞かせたくない場合は、切り替え手段11を制御して、超音波スピーカー14から音声を出力させて、狭指向性音場16で使用することができるようになる。また、使用者以外の周囲の人にも同時に音声を聞かせたい場合は、可聴音域用スピーカー15より音声を出力させ、広角音場17を形成して使用することができるようになる。
次に、本発明のスピーカー装置における超音波スピーカー14の動作原理について図3を用いて説明をする。
図3は、本発明を構成する超音波スピーカー14に用いる具体的な信号処理方法について説明するための図面であり、図3図(a)は、再生信号発生手段10(図1参照)にて生成する可聴音信号18を示す図であり、本図(b)は、超音波発振手段12にて生成される搬送波信号19を示す図であり、本図(c)は、搬送波変調手段13にて生成される変調搬送波信号20を示す図である。
本発明のスピーカー装置における信号処理の方法は、まず図3(a)に示すように、可聴音音源(図1に示す再生信号発生手段10)で生成される可聴音信号18で、図3(b)に示す超音波帯域の搬送波信号19を、搬送波変調手段13で行われる周波数変調法もしくは位相変調法により変調させて、図3(c)に示すような変調搬送波信号20を作成する。この変調搬送波信号20は、一定周期の超音波の搬送波信号19が可聴音信号18の振幅に合わせて変調されており、波形の振幅は同一とし、部分的に周期が異なる波形となっている。
先に示した搬送波変調手段13で採用する周波数変調法は、図3(a)における可聴音信号18の交流信号の振幅に比例させて搬送波信号19の角周波数を変化させて、搬送波を伸縮させた変調搬送波信号20を作成する方法である。
また、本発明で用いている超音波帯域の搬送波信号19は、少なくとも30kHz以上の周波数を用いるのが好ましい。一般的には、人間の耳に聞こえないと言われている18から20kHz以上の周波数帯域を超音波としている。しかし、30kHz未満の搬送波信号19では可聴音周波数に近すぎるため、前述した可聴音信号18でこの搬送波信号19を変調しても、搬送波の伸縮度合いが小さくなってしまう。そのため、この帯域では、実際に使用者が認識できる可聴音が再生され難いし、例えこれが再生されたとしても、非常に音圧の低い音になってしまい、使用者には殆ど聞こえない。また、変調搬送波信号20の周波数の伸展時に20kHz以下になる場合もあり、この場合は変調搬送波信号20が可聴域の音になるため、聞こえてしまう不具合がある。
さらに、前述した周波数変調を行う場合には、0.1から30kHzの変調度で搬送波信号を周波数変調することが好ましい。それは、再生させる可聴音によって変調周波数を調節し、可聴音が歪みなくきれいに再生されるところに合わせる際に、30kHz以上の変調度になると再生される可聴音の歪みが大きく音が割れて聞こえるようになり、使用者が聞き取りにくくなってしまうからである。また、0.1kHz以下になると変調が低すぎて可聴音が再生されなくなってしまうからである。
また、先に説明をした周波数変調に代えて行うことができる位相変調法は、可聴音信号18の交流信号の振幅に比例して搬送波信号19の位相を変化させ、搬送波を伸縮させた変調搬送波信号20を作成する方法である。この周波数変調と位相変調の両者いずれの方法であっても、搬送波信号19が伸縮部をもった波形の変調搬送波信号20に変換させることができる。
この位相変調で用いる超音波帯域の搬送波信号19においても、先に説明をした30kHz以上の周波数を用いるのが好ましい理由は、前述したと同じである。
また、前述した位相変調を行う場合には、0.1から25ragの変調位相で搬送波を変調することが好ましい。それは、再生させる可聴音によって変調位相を調節し、可聴音は歪みなくきれいに再生されるように合わせる際に、25rag以上の変調では再生される可聴音の歪みが大きすぎて割れて聞こえ、きれいな音で再生できなくなるからである。また、0.1rag以下では変調が低すぎて可聴音は再生されなくなってしまうからである。
次に、可聴音再生の原理について図4(a)、図4(b)を用いて説明する。
図4(a)は、本発明を構成する超音波スピーカー14から発信された変調搬送波信号20の粗密周期の状態を示す説明図であり、本図(b)は、その粗密周期が使用者の耳に聞こえるまでの原理を示す説明図である。
作成した変調搬送波信号20(図3(c)参照)が、図4(a)に示すように超音波スピーカー14から大気中へ出力されると、超音波スピーカー14の振動板の振動で空気の粗密状態を発生させ、図3(c)に示す変調搬送波信号20の波形に応じた空気圧を発生させることができる。その結果、図4(a)に示すように大気中に放出された変調搬送波信号20は、超音波帯域の細かい振動からくる空気圧の高い部分21と、振動の緩和された空気圧の低い部分22を発生させる。
この波形が使用者の耳に到達すると、使用者は超音波帯域の空気の圧力振動を聞き取ることができないが、可聴音域の圧力振動のみを聞き取ることができる様になる。そのため、図4(b)に示すように空気圧の高い部分21と、低い部分22の領域だけが認知されることとなり、使用者に音声として認識出来るようになる。これは、使用者の耳が一種の
ローパスフィルターの作用をするため、本発明のスピーカー装置の使用者は、超音波帯域の振動から可聴音域の振動を取り出すことができ、音声を聞き取ることができるのである。
ここで、指向性の音場を形成する原理について図5を用いて改めて説明する。
図5は、本発明のスピーカー装置における指向性原理を説明するための概略図である。
一般的に、ある平坦な板を可聴音域から超音波帯域まで徐々に振動周波数を高くしていくと、振動周波数が高くなるにつれて、振動している平坦な板の中心軸23を中心とした領域に、音圧24の高い高音圧領域25が集中するようになってくることが知られている。
この現象は、本発明で用いる超音波スピーカー14へも当てはまり、高音圧領域25よりも外側では音圧が極端に低くなるため、超音波スピーカー14から発信された音波は、長い距離を伝播することができなくなってしまう。そのため、超音波スピーカー14から遠く離れると、高音圧領域25内のみで音が伝播するようになり、結果として狭い指向性を持つようになる。
この様に、本発明で用いる超音波スピーカー14から出力される変調搬送波信号20は、超音波帯域の信号であるので、超音波スピーカー14の前方で広角に広がらずに、ある狭い指向性をもってその超音波を伝播させることができる。
したがって、本発明のスピーカー装置の使用者は、狭指向性の音声を出力したい場合に、変調搬送波信号20の伝播する狭い範囲内でのみ可聴音を聞くことができ、この範囲外では可聴音を聞くことはできないようにすることができる様になる。
また、先に図2で示した可聴音域用スピーカー15から可聴音信号を出力する場合は、周波数が低いため広角に音波が伝播し、広い範囲で音声を聞くことができるという、従来公知の技術を適用すれば良いので、ここでの詳細な説明は割愛する。
ここで、本発明における超音波スピーカーと可聴音域用スピーカーの具体的な構成について説明をする。まず超音波スピーカーについて説明する。
図6は、本発明のスピーカー装置を具現化するための超音波スピーカーの一形態を示す図面である。
先に示した超音波スピーカー14は、図6に示す様に、振動板26を振動させて超音波を発信できる構成となっている。そして、このスピーカーにおける振動板26には、振動発生源として圧電素子27が貼り付けられた構成としてある。なお、振動板26の表面に、放出する音圧を大きくするための共振子28を貼り付けても構わない。
また、このスピーカーは、振動板26を固定するベース29に電極30a、30bが固定され、さらに電極30a、30bの先端部に絶縁性接着剤31a、31bを用いて圧電素子27を貼り付けた構造となっている。またさらに、圧電素子27は、電極30a、30bとリード線32a、32bで接続され、外部の電気回路からの信号で圧電素子27を振動させることができる形態としている。
この様に、この超音波スピーカーを少なくとも1つ用いて、超音波域の変調搬送波信号を出力すれば良いが、再生される音声信号が小さい場合は、超音波スピーカーを複数個用いてアレイ状に並べた超音波スピーカーユニットとしてもよい。
次に、本発明のスピーカー装置に適用できる可聴音域用スピーカーの形態について説明をする。
本発明で用いる可聴音域用スピーカー15は、ここでは特に図示しないが、通常可超音を再生するスピーカーとして用いられている、ボイスコイル型スピーカー、もしくは圧電スピーカーを用いれば良いので、ここでの詳細な説明は割愛する。
以上の説明のごとく、本発明によれば、広角の音場と狭指向性の音場を選択して形成することができる。したがって使用者の状況に応じて指向性の角度を可変としたスピーカー装置を提供することができる。
このような効果のある小型薄型のスピーカー装置を、携帯電話、携帯情報端末、携帯テレビ、もしくはパーソナルコンピューター等の電子機器へ搭載すれば、使用者のニーズに応じて広角、狭角の音場を任意に制御する電子機器とすることが出来る。
次に、本発明のスピーカー装置に用いる他の形態について説明する。まず、本実施例におけるスピーカー装置における作用について説明をする。
図7は、そのスピーカーの振動源である圧電素子27に与える周波数を変化させたときの音圧が増減する現象を示す図面である。
一般に圧電素子27の共振点は、図7に示す矢印のように、低周波側から1次、2次、3次とある間隔で音圧が高くなる頂点を有する。本形態では、低周波側の1次共振点33と、高周波側に現れる2次共振点34とを使う場合について説明する。
ここで1次共振点33は可聴音域に、2次共振点34以降の高次の共振点は超音波域にある圧電素子27を用いて超音波スピーカー14を構成する。この様な形態とすることで、可聴音域と超音波域の2種の周波数帯域の音波を出力することができるようになる。したがって、本実施例の構成を適用すれば、実施例1で示した、超音波スピーカー14と可聴音域用スピーカー15の2つのスピーカーを用いる必要はなく、1つのスピーカーから出力される音声の指向性の角度を任意に変更できるようになる。
この場合の駆動方法を図8の概略図を用いて説明する。
図8は、本発明のスピーカー装置の構成を示す概略図である。
図8に示すように、本実施例におけるスピーカー装置は、音波の出力には可聴音域と超音波域の2種の音波を出力できるスピーカーとして両帯域用スピーカー35を備え、この両帯域用スピーカーに切り替え手段11と搬送波変調手段13とが接続されている。また、先に示した超音波発信手段12には、周波数選択手段36が接続され、この周波数選択手段36により、必要に応じて2次以降の共振点を選択する。この共振点の選択による効果については、後述する。
次に、本発明のスピーカー装置の動作について本図面を用いて説明をする。
広角の音場を形成する場合は、実施例1と同様に、切り替え手段11によって再生したい可聴音信号を両帯域スピーカー35に直接伝播させて再生信号発生手段10で生成した可超音信号をそのまま出力する。このとき1次共振点が可聴音域にあるため、可聴音帯域は比較的音圧の高い帯域となる。そのため、本実施例における装置構成とすれば、可聴音信号をそのまま両帯域用スピーカー35から出力させることができる。
また、より狭指向性で音場を形成したい場合は、超音波発信手段12にて発生させる搬送波の周波数を超音波域の2次共振点(3次、4次共振点を用いるかは任意である。)を
周波数選択手段36で選択して超音波発信手段12にてその周波数の搬送波を生成し、搬送波変調手段13にて可聴音信号を変調して作成した変調搬送波信号を、両帯域用スピーカー35から出力する。この場合は、超音波域の音波であるため、狭指向性の音場を形成することができる。
また、狭指向性で音場を形成する際に、2次共振点と前述した3次、4次以降の共振点を周波数選択手段36で任意に選択すれば、指向性を持った音声の到達距離を変えることができるという、実施例1にはない新たな効果を有するものとなる。
それは、一般に音波は周波数が高くなると空気中での減衰率が高くなっていき、到達距離が短くなっていく。そのため、前述した3次、4次以降のより高い周波数帯域の周波数を選択すれば、変調搬送波信号の到達距離を短くすることができることになるからである。
なお、本実施例における上記説明では、1次共振点を可聴音域に、2次共振点以降を超音波域に設けた圧電素子27とした例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、少なくとも共振点が可聴音域にあれば良く、例えば1次と2次共振点が可聴音域に、3次共振点以降が超音波域にある圧電素子とし、広指向性の音声を再生する際には、1次または2次共振点を用い、狭指向性の音声を再生する際には3次共振点以降のいずれかの共振点を用いるようにしても構わない。
また、広指向性の音声を再生する際には、共振点近傍の周波数であれば音声のひずみが少なく、音圧は十分得ることができるため、必ずしも共振点における周波数を用いる必要はなく、他の周波数による再生としても構わない。
このように、本実施例におけるスピーカー装置において、圧電素子27が持つ複数の共振点を利用すれば、広角の音場と狭指向性の音場を選択して形成することができ、使用者の状況に応じて音声を再生できるスピーカー装置を提供することができるという、実施例1の効果に加えて、1つのスピーカーから可聴音域と超音波域に渡る音声信号を出力することが可能になり、先に示した実施例1の構成例よりも更に装置サイズをより小型化することが可能になる。
また、上述したように超音波域における共振点を周波数選択手段36により任意に選択すれば、指向性を持った音声の到達距離を変えることができるという、実施例1にはない新たな効果を奏するものとなる。
本発明のスピーカー装置の構成例を示す概略図である。 本発明のスピーカー装置における音場形成の状態を示す図である。 本発明のスピーカー装置における超音波スピーカーの駆動原理を説明するための図面である。 本発明のスピーカー装置における超音波スピーカーの作用を示す説明図である。 本発明のスピーカー装置における超音波スピーカーの指向性原理を説明するための概略図である。 本発明のスピーカー装置を具現化するための一形態を示す超音波スピーカーの構造断面図である。 本発明のスピーカー装置の他の構成例における作用を説明するための図である。 本発明のスピーカー装置の他の構成例を示す概略図である。 従来のスピーカー装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
10 再生信号発生手段
11 切り替え手段
12 超音波発振手段
13 搬送波変調手段
14 超音波スピーカー
15 可聴音域用スピーカー
16 狭指向性音場
17 広角音場
18 可聴音信号
19 搬送波信号
20 変調搬送波信号
21 空気圧の高い部分
22 空気圧の低い部分
23 中心軸
24 音圧
25 高音圧領域
26 振動板
27 圧電素子
28 共振子
29 ベース
30a、30b 電極
31a、31b 絶縁性接着剤
32a、32b リード線
33 1次共振点
34 2次共振点
35 両帯域用スピーカー
36 周波数選択手段

Claims (2)

  1. 再生信号発生手段により発生する可聴音信号を、切り替え手段を介して出力する可聴音用スピーカーと、
    超音波発信手段により生成する超音波の搬送波信号と、前記切り替え手段を介して出力された前記可聴音信号とを搬送波変調手段により変調して変調搬送波信号を生成し、その変調搬送波信号を出力する超音波スピーカーと、を備え、
    前記切り替え手段からの出力先を、前記可聴音用スピーカーと、前記搬送波変調手段とに切り替えることにより、出力される音声の指向性の角度を変更できるようにした、
    ことを特徴とするスピーカー装置。
  2. 前記可聴音スピーカーと前記超音波スピーカーは、振動板と、その振動板に配設されて、共振点が可超音帯域と超音波帯域の両方にあるように構成された圧電素子を有する1つのスピーカーにより構成されており、
    前記超音波発信手段は、周波数選択手段により前記超音波帯域に存在する共振点が選択されて、その共振点における前記搬送波信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。


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