JPH08149592A - パラメトリックスピーカ制御装置 - Google Patents
パラメトリックスピーカ制御装置Info
- Publication number
- JPH08149592A JPH08149592A JP28218694A JP28218694A JPH08149592A JP H08149592 A JPH08149592 A JP H08149592A JP 28218694 A JP28218694 A JP 28218694A JP 28218694 A JP28218694 A JP 28218694A JP H08149592 A JPH08149592 A JP H08149592A
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- JP
- Japan
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- sound
- parametric
- wave
- sounds
- speaker
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 限られたエリア内でのみ音が伝播するための
方法を用いた制御装置を提供する。 【構成】 高周波音の非線形歪みを利用した急峻な指向
性を有するパラメトリックスピーカを２個用い、夫々の
パラメトリックスピーカの指向軸１を合わせ、その軸上
に並べて配置する。また夫々のパラメトリックスピーカ
に位相制御部４を設け、夫々のパラメトリックスピーカ
が生成する２次音同士の干渉と、高周波音の伝播に伴い
生成される２次音圧増加・減少特性を利用し、２次音の
指向軸上の音圧分布を制御する。
方法を用いた制御装置を提供する。 【構成】 高周波音の非線形歪みを利用した急峻な指向
性を有するパラメトリックスピーカを２個用い、夫々の
パラメトリックスピーカの指向軸１を合わせ、その軸上
に並べて配置する。また夫々のパラメトリックスピーカ
に位相制御部４を設け、夫々のパラメトリックスピーカ
が生成する２次音同士の干渉と、高周波音の伝播に伴い
生成される２次音圧増加・減少特性を利用し、２次音の
指向軸上の音圧分布を制御する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はパラメトリックスピーカ
を利用した音声再生システムに係り、そのスピーカの制
御装置に関する。
を利用した音声再生システムに係り、そのスピーカの制
御装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年超音波に対する空気の非線形性を利
用したスピーカ、即ちパラメトリックスピーカが従来の
ホーンスピーカに比べて遥かに鋭い指向性を得られるこ
とから注目されている。
用したスピーカ、即ちパラメトリックスピーカが従来の
ホーンスピーカに比べて遥かに鋭い指向性を得られるこ
とから注目されている。
【０００３】例えば特公平５−８２７９９号公報には、
超音波振動子と前記超音波振動子を音声信号で変調され
た超音波で駆動するための変調器と音声信号のレベルに
応じて超音波のレベルを制御するための制御器とから構
成され、変調器に入力される超音波領域の搬送波のレベ
ルを可聴周波である変調波のレベルによって制御し、変
調波のレベルが小さい時には搬送波のレベルを下げ逆に
変調波のレベルが大きい時には搬送波のレベルも上げる
作用を行わせるというものである。
超音波振動子と前記超音波振動子を音声信号で変調され
た超音波で駆動するための変調器と音声信号のレベルに
応じて超音波のレベルを制御するための制御器とから構
成され、変調器に入力される超音波領域の搬送波のレベ
ルを可聴周波である変調波のレベルによって制御し、変
調波のレベルが小さい時には搬送波のレベルを下げ逆に
変調波のレベルが大きい時には搬送波のレベルも上げる
作用を行わせるというものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、変調度はほぼ一定に保たれ、変調器によって変調さ
れた超音波領域の信号は超音波振動子に入力され超音波
として空中に放射される。
ば、変調度はほぼ一定に保たれ、変調器によって変調さ
れた超音波領域の信号は超音波振動子に入力され超音波
として空中に放射される。
【０００５】そして空気の非線形によって搬送波と側帯
波とが干渉し、元の音源信号（変調波）が空中に発生す
る。しかもこの場合の超音波のレベルは、変調波のレベ
ルに応じて変化するため、空中に放射される超音波の平
均レベルを大幅に減少させることができる。
波とが干渉し、元の音源信号（変調波）が空中に発生す
る。しかもこの場合の超音波のレベルは、変調波のレベ
ルに応じて変化するため、空中に放射される超音波の平
均レベルを大幅に減少させることができる。
【０００６】しかしながらこの種パラメトリックスピー
カは指向性こそ得られるものの、その２次音の伝播距離
までは制御不可能であった。このため本発明では、限ら
れたエリア内でのみ音が伝播するための方法を用いた制
御装置を提供することを目的とするものである。
カは指向性こそ得られるものの、その２次音の伝播距離
までは制御不可能であった。このため本発明では、限ら
れたエリア内でのみ音が伝播するための方法を用いた制
御装置を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】高周波音の非線形歪みを
利用した急峻な指向性を有するパラメトリックスピーカ
を２個用い、夫々のパラメトリックスピーカの指向軸を
合わせ、その軸上に並べて配置する。
利用した急峻な指向性を有するパラメトリックスピーカ
を２個用い、夫々のパラメトリックスピーカの指向軸を
合わせ、その軸上に並べて配置する。
【０００８】また夫々のパラメトリックスピーカに位相
制御部を設け、夫々のパラメトリックスピーカが生成す
る２次音同士の干渉と、高周波音の伝播に伴い生成され
る２次音圧増加・減少特性を利用し、２次音の指向軸上
の音圧分布を制御する。
制御部を設け、夫々のパラメトリックスピーカが生成す
る２次音同士の干渉と、高周波音の伝播に伴い生成され
る２次音圧増加・減少特性を利用し、２次音の指向軸上
の音圧分布を制御する。
【０００９】
【作用】上記構成によって音の伝播するエリアを限定す
ることが可能となる。また得られた音像の音圧分布がほ
ぼ均等となる。
ることが可能となる。また得られた音像の音圧分布がほ
ぼ均等となる。
【００１０】
【実施例】まず本発明の原理について説明する。正弦波
同士の非線形相互作用を周波数スペクトル領域で考える
と、図５に示すようになる。即ち角周波数ω1 、ω2 の
二つの正弦波が非線形干渉することにより、角周波数
（ω1 ±ω2 ）の新しい音波を生じる。
同士の非線形相互作用を周波数スペクトル領域で考える
と、図５に示すようになる。即ち角周波数ω1 、ω2 の
二つの正弦波が非線形干渉することにより、角周波数
（ω1 ±ω2 ）の新しい音波を生じる。
【００１１】一方時間的に変化するエンベロープを有す
る音波は平衡変調波であり、その周波数スペクトルは図
６に示すようになる。同図から明らかなように、キャリ
ア（搬送波）が抑圧されている。
る音波は平衡変調波であり、その周波数スペクトルは図
６に示すようになる。同図から明らかなように、キャリ
ア（搬送波）が抑圧されている。
【００１２】従ってこのような波の非線形作用として
は、サイドバンド（側帯波）同士の干渉となるため、低
周波領域に現れるスペクトル分布はエンベロープのスペ
クトル分布とは異なったものになる。
は、サイドバンド（側帯波）同士の干渉となるため、低
周波領域に現れるスペクトル分布はエンベロープのスペ
クトル分布とは異なったものになる。
【００１３】これに対し図７は振幅変調波の周波数スペ
クトル分布を示したものであり、この波が非線形作用を
受けた場合、キャリアと下側帯、及びキャリアと上側帯
が夫々干渉し、その結果変調信号に相当する２次音波を
得ることが期待できる。
クトル分布を示したものであり、この波が非線形作用を
受けた場合、キャリアと下側帯、及びキャリアと上側帯
が夫々干渉し、その結果変調信号に相当する２次音波を
得ることが期待できる。
【００１４】つまり振幅変調された音波は、非線形パラ
メトリック作用によって空気中で自己検波できることが
考えられる。この場合、変調がそのまま２次音波として
空間に再現されるので変調波をオーディオ信号に選び、
キャリアを超音波領域に設定すれば空中での非線形パラ
メトリック作用を応用した新しいタイプのスピーカを実
現できるようになる。
メトリック作用によって空気中で自己検波できることが
考えられる。この場合、変調がそのまま２次音波として
空間に再現されるので変調波をオーディオ信号に選び、
キャリアを超音波領域に設定すれば空中での非線形パラ
メトリック作用を応用した新しいタイプのスピーカを実
現できるようになる。
【００１５】そして本発明はこの原理を応用したもので
ある。以下本発明のパラメトリック制御装置をその一実
施例について図面に基づいて詳細に説明する。
ある。以下本発明のパラメトリック制御装置をその一実
施例について図面に基づいて詳細に説明する。
【００１６】パラメトリックスピーカは図１に示すよう
に指向軸１が一致するように該指向軸上に並べて配置
し、夫々を音源Ｉ及び音源IIとする。図２は前記音源Ｉ
及び音源IIから生成される２次音の位相が反転するよう
に位相制御を施す制御回路のブロック図を示し、２は搬
送波発振器、３は該搬送波発振器２の出力を入力とする
変調器、４は該変調器３の出力を入力とする位相制御
部、５は前記変調器３に入力される音声信号（変調波）
である。
に指向軸１が一致するように該指向軸上に並べて配置
し、夫々を音源Ｉ及び音源IIとする。図２は前記音源Ｉ
及び音源IIから生成される２次音の位相が反転するよう
に位相制御を施す制御回路のブロック図を示し、２は搬
送波発振器、３は該搬送波発振器２の出力を入力とする
変調器、４は該変調器３の出力を入力とする位相制御
部、５は前記変調器３に入力される音声信号（変調波）
である。
【００１７】そして音源Ｉは増幅器Ｉを介して前記位相
制御部４の出力に接続され、音源IIは増幅器IIを介して
変調器３の出力に接続される。ここで指向軸１上に並ん
だ前記音源Ｉ、IIが夫々生成する２次音の音圧分布｛図
３（Ａ）｝は、通常のスピーカの分布｛図３（Ｂ）｝が
距離ｒの増加に伴い徐々に減少していく特性とは異な
り、１次音（高周波音）の伝播に伴い増加し、ある飽和
点ｒ１又はｒ２以降は徐々に減少する特性（曲線ａ及び
ｃ）を有する。
制御部４の出力に接続され、音源IIは増幅器IIを介して
変調器３の出力に接続される。ここで指向軸１上に並ん
だ前記音源Ｉ、IIが夫々生成する２次音の音圧分布｛図
３（Ａ）｝は、通常のスピーカの分布｛図３（Ｂ）｝が
距離ｒの増加に伴い徐々に減少していく特性とは異な
り、１次音（高周波音）の伝播に伴い増加し、ある飽和
点ｒ１又はｒ２以降は徐々に減少する特性（曲線ａ及び
ｃ）を有する。
【００１８】そこで図３（Ａ）に示すように指向軸１上
の音源Ｉ、II間の距離を半波長に設定して空間で音を干
渉させると、両音源１、IIの音圧の差分が残り、音源Ｉ
の位置から前記飽和点ｒ１とｒ２との中間位置に相当す
るｒ３までは一定レベルの音圧分布（図中音像生成エリ
アで囲まれた範囲）を形成し、ｒ３以遠では差分音圧は
０に近い値を継続するようになる（曲線ｂ）。
の音源Ｉ、II間の距離を半波長に設定して空間で音を干
渉させると、両音源１、IIの音圧の差分が残り、音源Ｉ
の位置から前記飽和点ｒ１とｒ２との中間位置に相当す
るｒ３までは一定レベルの音圧分布（図中音像生成エリ
アで囲まれた範囲）を形成し、ｒ３以遠では差分音圧は
０に近い値を継続するようになる（曲線ｂ）。
【００１９】但し、音源Ｉ、II間の距離は半波長に近い
ほど効果が大きくなる。 （具体例）図４に示すように音声信号５として音楽信号
を用い、搬送波発振器２から４０ｋＨｚの搬送波を出力
する。音楽信号は前記搬送波により変調器３で振幅変調
される。
ほど効果が大きくなる。 （具体例）図４に示すように音声信号５として音楽信号
を用い、搬送波発振器２から４０ｋＨｚの搬送波を出力
する。音楽信号は前記搬送波により変調器３で振幅変調
される。
【００２０】そして変調器３の出力の一方はパワーアン
プIIを介して音源としての超音波トランスデューサIIに
入力され、該トランスデューサIIが音を発する。前記変
調器３の他方の出力は位相制御部４に入力される。ここ
で位相制御部４は振幅反転器６と遅延器７とより構成さ
れ、該遅延器７は前記２つのトランスデューサＩ、II間
の間隔に相当する遅延量（ｄ／音速）に設定されてい
る。
プIIを介して音源としての超音波トランスデューサIIに
入力され、該トランスデューサIIが音を発する。前記変
調器３の他方の出力は位相制御部４に入力される。ここ
で位相制御部４は振幅反転器６と遅延器７とより構成さ
れ、該遅延器７は前記２つのトランスデューサＩ、II間
の間隔に相当する遅延量（ｄ／音速）に設定されてい
る。
【００２１】斯かる構成において、両トランスデューサ
Ｉ、IIより得られる音像の生成エリアは前記図３（Ａ）
のように所定の距離の範囲で音圧が一定の均一なものが
得られる。
Ｉ、IIより得られる音像の生成エリアは前記図３（Ａ）
のように所定の距離の範囲で音圧が一定の均一なものが
得られる。
【００２２】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、音の
伝播距離を制限することができ、音の伝播範囲を限定し
てその範囲でのみ大きな音量で音声等を喜久子とが可能
となり、例えばＴＶ等のＡＶ機器や、美術館の説明案内
等に有効に利用できる効果が期待できる。
伝播距離を制限することができ、音の伝播範囲を限定し
てその範囲でのみ大きな音量で音声等を喜久子とが可能
となり、例えばＴＶ等のＡＶ機器や、美術館の説明案内
等に有効に利用できる効果が期待できる。
【図１】音源の配置を示す平面図である。
【図２】音源の制御回路のブロック図である。
【図３】（Ａ）は本発明による音圧特性図、（Ｂ）は通
常のスピーカ（１台）による音圧特性図である。
常のスピーカ（１台）による音圧特性図である。
【図４】図２に相当する具体例の制御ブロック図であ
る。
る。
【図５】正弦波による非線形相互作用の周波数帯域を示
す図である。
す図である。
【図６】平衡変調波による非線形相互作用の周波数帯域
を示す図である。
を示す図である。
【図７】振幅変調波による非線形相互作用の周波数帯域
を示す図である。
を示す図である。
音源Ｉ、II パラメトリックスピーカ １ 指向軸 ４ 位相制御部
Claims (1)
- 【請求項１】 指向軸を一致させてその軸上に並べられ
た複数個のパラメトリックスピーカによって入力された
音声信号を再生する音声再生システムにおいて、前記複
数個のスピーカの出力の位相を調整することにより該ス
ピーカの発する２次音を互いに干渉せしめるとともに所
定の音像生成エリア内に均一な音圧の音像を生成する位
相制御部を設けたことを特徴とするパラメトリックスピ
ーカ制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28218694A JPH08149592A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | パラメトリックスピーカ制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28218694A JPH08149592A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | パラメトリックスピーカ制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08149592A true JPH08149592A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17649201
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28218694A Pending JPH08149592A (ja) | 1994-11-16 | 1994-11-16 | パラメトリックスピーカ制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08149592A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6445804B1 (en) | 1997-11-25 | 2002-09-03 | Nec Corporation | Ultra-directional speaker system and speaker system drive method |
| JP2003087888A (ja) * | 2001-09-06 | 2003-03-20 | Onkyo Corp | 指向性制御装置および遊戯装置 |
| US6775388B1 (en) | 1998-07-16 | 2004-08-10 | Massachusetts Institute Of Technology | Ultrasonic transducers |
| KR100561094B1 (ko) * | 1998-01-09 | 2006-03-15 | 소니 가부시끼 가이샤 | 스피커장치 및 그 구동방법, 오디오신호 송수신장치 |
| US8027488B2 (en) | 1998-07-16 | 2011-09-27 | Massachusetts Institute Of Technology | Parametric audio system |
| JP2014023105A (ja) * | 2012-07-23 | 2014-02-03 | Toshiba Corp | 音響装置 |
| WO2021090482A1 (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-14 | 日本電信電話株式会社 | 音場生成装置、音場生成方法、及び音場生成プログラム |
-
1994
- 1994-11-16 JP JP28218694A patent/JPH08149592A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US9036827B2 (en) | 1998-07-16 | 2015-05-19 | Massachusetts Institute Of Technology | Parametric audio system |
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| US9301044B2 (en) | 2012-07-23 | 2016-03-29 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Acoustic apparatus |
| WO2021090482A1 (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-14 | 日本電信電話株式会社 | 音場生成装置、音場生成方法、及び音場生成プログラム |
| JPWO2021090482A1 (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-14 |
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