JP2007066553A - 燃料電池システム - Google Patents

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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

【課題】 窒素の除去能力を向上させることが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 燃料電池システム1は、燃料電池10の燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスとを水素分離器52によって分離する。この際、燃料電池システム1は、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くする。ここで、水素分離器52は水素分離膜52aを使用したものであるため、ガス圧力が高くなるに従って不純物除去能力が高まる構成となっている。従って、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることで、窒素の除去能力を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池システムでは、酸化剤極に供給される空気内の窒素が固体高分子膜を通して燃料極側まで移動し、燃料極側の窒素濃度が上昇することで、燃料極側の水素分圧の低下と水素循環量の低下とを引き起こし、燃料電池の発電性能を低下させてしまうことが知られている。そこで、燃料極側の下流から上流にガスを循環させる水素循環系に水素分離器を設置し、水素分離器により窒素等の不純物を除去する燃料電池システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−206948号公報
しかし、従来の燃料電池システムでは、燃料極側の下流から上流にガスを循環させる循環動力源となる水素循環ポンプと並列に水素分離器が設置されているため、水素分離器のガス供給圧力を高め難くなっている。ここで、水素分離器が水素分離膜を使用したものである場合など、不純物除去能力はガス圧力に比例する。従って、水素分離器が水素分離膜を使用したものである場合など、窒素除去能力を高めることが容易ではなくなってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、窒素の除去能力を向上させることが可能な燃料電池システムを提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、ガス循環手段と、水素分離手段と、制御手段とを備えている。燃料電池は、水素ガスの供給を受ける燃料極及び空気の供給を受ける酸化剤極を有し、水素ガスと空気に含まれる酸素ガスとを反応させて発電するものである。ガス循環手段は、燃料電池の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させるものである。水素分離手段は、燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスとを水素分離器によって分離するものである。制御手段は、水素分離器により水素ガスと窒素ガスとを分離するにあたり、水素分離器内のガス圧力を燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くするものである。
本発明によれば、燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスとを水素分離器によって分離するにあたり、水素分離器内のガス圧力を燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くすることとしている。ここで、例えば水素分離器が水素分離膜を使用したものである場合、水素分離器の不純物除去能力はガス圧力が高くなるに従って高まる。このため、水素分離器内のガス圧力を燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くすることで、窒素の除去能力を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。なお、図1では、一部の接続関係を省略して図示している。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池10と、燃料ガス供給系20と、ガス循環系(ガス循環手段)30とを備えている。
燃料電池10は、燃料ガスである水素ガスと酸化剤ガスである酸素とを反応させることにより発電を行うものであって、水素ガスが供給される燃料極11と酸素を含む空気が供給される酸化剤極12とを有している。これら両極は電解質を挟んで重ね合わされて発電セルを構成しており、燃料電池10は、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造となっている。
燃料ガス供給系20は、水素タンク21と、水素ガス供給配管22と、圧力調整弁23とからなっている。水素タンク21は、燃料電池10の燃料極11に供給する水素ガスを蓄えておくものである。水素ガス供給配管22は水素タンク21と燃料電池10の燃料極側とを接続し、水素タンク21からの水素ガスを燃料電池10の燃料極側まで導くものである。圧力調整弁23は、水素ガス供給配管22に設けられ、開度を調整することにより、水素タンク21から燃料電池10の燃料極側に供給される水素ガスの供給量を制御し、水素ガスの供給量を制御することにより燃料電池10の燃料極側の圧力についても制御する構成となっている。
ガス循環系30は、発電に寄与することなく排出された水素ガスを再利用するためのものであって、燃料電池10の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させるものである。このガス循環系30は、循環配管(ガス循環ライン)31と、循環ポンプ(ガス循環動力源)32と、制御弁33とからなっている。
循環配管31は、燃料電池10の燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる流路となるものであり、一端が燃料電池10の燃料極側出口に接続され、他端が圧力調整弁23と燃料極側入口との間の水素ガス供給配管22(すなわち図1の接続点A)に接続されている。循環ポンプ32は、循環配管31上に設けられ、燃料電池10の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させる動力源となるものである。制御弁33は、循環ポンプ32から燃料極側入口までの循環配管31上に設けられ、開度を調整することにより循環させるガス量を制御可能なものである。
また、燃料電池システム1は、空気供給配管41と、空気排出配管(酸化剤排出ライン)42と、水素分離系(水素分離手段)50と、不純物排出配管(窒素排出ライン)61と、開閉弁62と、圧力センサ(圧力検出手段)71と、窒素濃度センサ(濃度検出手段)72と、制御コントローラ(制御手段)80とを備えている。
空気供給配管41は、コンプレッサ(図示せず)と燃料電池10の酸化剤極側入口とを接続するものであり、コンプレッサにより圧送される空気を燃料電池10の酸化剤極12に導く流路となるものである。空気排出配管42は、燃料電池10の酸化剤極側出口と外部とを接続するものであり、酸化剤極側から排出されたガスを外部に導く流路となるものである。
水素分離系50は、燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスと分離するものであり、分岐配管(分岐ライン)51と、水素分離器52とを有している。
分岐配管51は、循環ポンプ32と制御弁33との間の循環配管31(図1の接続点B)に一端が接続され、制御弁33と燃料極側入口までの循環配管31に他端が接続されたものである。また、分岐配管51には水素分離器52が設けられている。水素分離器52は、燃料極側から排出されたガスから窒素等の不純物を除去するものである。この水素分離器52は、水素分離膜52aと、不純物分離室52bと、水素室52cとからなっている。
水素分離膜52aは、窒素等の不純物を通過させず水素ガスを通過させるものであり、水素分離器52の内部空間を二分して設けられている。不純物分離室52bは、水素分離膜52aに隔てられる一方側部分であって、水素分離膜52aによって不純物が除去されることにより、窒素ガス等が蓄えられるようになっている。水素室52cは、水素分離膜52aに隔てられる他方側部分であって、水素分離膜52aによって不純物が除去された後のクリーンな水素ガスが蓄えられるようになっている。
不純物排出配管61は、水素分離器52によって分離された窒素ガスを含むガスを外部に排出するための配管であって、一端が水素分離器52の不純物分離室52bに接続され、他端が空気排出配管42に接続されている。開閉弁62は、不純物排出配管61に設けられ、開閉動作することにより流路を遮断したり開放したりして窒素ガスの排出を制御するものである。
圧力センサ71は、水素分離器52の不純物分離室52bに設けられ、水素分離器内のガス圧力を検出するものである。窒素濃度センサ72は、圧力センサ71と同様に、水素分離器52の不純物分離室52bに設けられ、水素分離器内の窒素濃度を検出するものである。制御コントローラ80は、燃料電池システム1の全体を制御するものである。この制御コントローラ80は、圧力センサ71及び窒素濃度センサ72からの信号を入力し、制御を行う構成となっている。また、制御コントローラ80は、燃料電池10の運転状態を検出して制御を行う構成となっている。
次に、図2を参照して本実施形態に係る燃料電池システム1の動作の概略を説明する。図2は、本実施形態に係る燃料電池システム1の動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)は制御弁33の開閉を示し、(b)は圧力を示し、(c)は循環ポンプ32の回転数を示している。なお、図2(b)において実線は水素分離器52の不純物分離室52bの圧力を示し、破線は燃料電池10の入口付近の圧力を示している。
図2(a)に示すように、まず、燃料電池システム1では、制御弁33が開けられており、燃料極側から排出されたガスの多くは、循環ポンプ32で昇圧され、制御弁33を通過して燃料電池10の燃料極側に流入している。
ここで、制御コントローラ80が不純物除去を促進すべきと判断した場合、時刻t1において制御弁33が閉じられる。このため、循環ポンプ32が作動させられたまま制御弁33が閉じられることとなり、燃料極側から排出されたガスは、水素分離器52の不純物分離室52bに流入することとなる。故に、図2(b)に示すように、時刻t1から水素分離器52の不純物分離室52bの圧力が高まっていくこととなる。
そして、水素分離膜52aにより不純物が除去され、クリーンとなったガスは一時的に水素室52cに蓄えられ、水素室52cから燃料極側入口に至ることとなる。なお、時刻t1以降では、不純物が除去されるため、窒素ガスなどのガスが燃料極側入口に到達せず、時刻t2において燃料極側入口の圧力が低下することとなる。このように、本実施形態において制御コントローラ80は、制御弁33を閉じることにより、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることとなる。
ここで、水素分離膜52aを使用した水素分離器52は、ガス圧力が高くなるに従って不純物除去能力が高まる。このため、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることで、不純物の除去能力を向上させることとなる。
特に、特開2004−206948号公報に記載の水素分離器では、配管等の接続関係上、水素分離機内のガス圧力と燃料電池の燃料極内の圧力とがほぼ同じ圧力になりやすく、水素分離器での不純物除去能力は燃料電池の運転状況に制約を受けることとなる。すなわち、燃料電池が低圧で運転を行う場合、水素分離器内のガス圧力が低下して水素分離器での不純物除去能力は低くなる。一方、燃料電池が高圧で運転を行う場合、水素分離器での不純物除去能力は高くなる。ところが、本実施形態のように、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極内の圧力よりも高くすることができるため、燃料電池10の運転圧力によらず、水素分離器52のガス圧力を高めて水素分離器52の窒素の除去能力を向上させることができる。
その後、時刻t3において、制御コントローラ80が不純物除去の促進を中止すべきと判断すると、制御弁33が開けられる。これにより、燃料極側から排出されたガスは、制御弁33を通過して燃料極側入口に到達することとなる。このとき、水素分離器52の不純物分離室52bの圧力は低下し、時刻t1以前の状態に戻る。また、燃料極側入口の圧力も時刻t4においてもとに戻ることとなる。なお、図2(c)に示すように、上記時刻t1〜時刻t4において循環ポンプ32の回転数は一定である。
以上のように、本実施形態に係る燃料電池システム1では、制御弁33を閉じたうえで循環ポンプ32を作動させることで、水素分離器52のガス圧力を高め、窒素の除去能力を向上させている。なお、上記では燃料極側入口の圧力が低下してしまうため、燃料電池10の運転に影響を与えてしまう可能性がある。そこで、燃料電池システム1は、図3に示すような動作をしてもよい。
図3は、本実施形態の変形例に係る燃料電池システム1の動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)は制御弁33の開閉を示し、(b)は圧力を示し、(c)は循環ポンプ32の回転数を示している。なお、図3(b)において実線は水素分離器52の不純物分離室52bの圧力を示し、破線は燃料電池10の入口付近の圧力を示している。
図3(a)に示すように、変形例において制御コントローラ80は、制御弁33を全閉とせず、僅かに開けておき、ガスの一部が制御弁33を通過できるようにしておく(時刻t11)。また、同時に制御コントローラ80は、図3(c)に示すように循環ポンプ32の回転数を増加させる。これにより、燃料極側から排出されるガスの多くは水素分離器52に流入するものの、一部は制御弁33を通過して燃料極側入口に至る。しかも、循環ポンプ32の回転数が増加させられているため、時刻t11以前と同程度の量のガスが燃料極側入口に至る。故に、燃料極側入口の圧力は低下せず、一定を保つ(図3(b))。従って、燃料電池10の運転への影響を抑制することができる。
ここで、水素分離器52により分離された不純物は燃料電池システム1の外部に排出される必要がある。このため、制御コントローラ80は、開閉弁62の開閉制御を行う。次に、開閉弁62の開閉制御を説明する。図4は、本実施形態に係る燃料電池システム1の動作の概略を示す第2のタイミングチャートであり、(a)は制御弁33の開閉を示し、(b)は開閉弁62の開閉を示し、(c)は圧力を示し、(c)は循環ポンプ32の回転数を示している。なお、図4(c)において実線は水素分離器52の不純物分離室52bの圧力を示し、破線は燃料電池10の入口付近の圧力を示している。
図4に示すように、制御コントローラ80は、圧力センサ71により検出されたガス圧力と予め設定された設定圧力とから、不純物排出配管61を通じて窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点を決定する。具体的に説明すると、図4(b)及び(c)に示すように、制御コントローラ80は、水素分離器52の圧力が予め設定された第1設定圧力に到達し所定時間経過した時点t5で、開閉弁62を開弁する。ここで、水素分離器52内のガス圧力が高い状態が所定時間継続すると、水素分離器52の不純物分離室52bには高濃度の窒素が蓄えられると考えられる。このため、制御コントローラ80は、水素分離器52のガス圧力が第1設定圧力に到達し所定時間経過した時点t5を排出開始時点と決定し、この時点t5で開閉弁62を開弁することで、高濃度の窒素の排出を行っている。
また、図4(b)及び(c)に示すように、制御コントローラ80は、水素分離器52の圧力が予め設定された第2設定圧力に到達した時点t3で、開閉弁62を閉弁する。ここで、窒素ガス排出後に水素分離器52の不純物分離室52bのガス圧力が低くなると、水素分離器52の窒素ガスが外部に充分に排出されたと考えられる。このため、水素分離器52のガス圧力が第2設定圧力まで低下した時点t3を排出終了時点と決定し、この時点で開閉弁62を閉弁することで、水素の無駄な排出を防止することとしている。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を説明する。図5は、本実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を示すフローチャートである。なお、図5に示す処理は、燃料電池システム1の電源がオフとなるまで繰り返し実行されるものとする。
図5に示すように、制御コントローラ80は、燃料電池10の運転状態を検出し、検出した運転状態が所定条件を満たすときに、不純物分離室52bの圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くする。すなわち、制御コントローラ80は、要求負荷が所定値以下か否かを判断する(ST1)。ここで、要求負荷が所定値以下でないと判断した場合(ST1:NO)、図5に示す処理は終了する。一方、要求負荷が所定値以下であると判断した場合(ST1:YES)、制御コントローラ80は、制御弁33を閉じる(ST2)。ここで、要求負荷が所定値以下である場合とは、燃料電池10に供給すべき水素ガス量が所定量以下となった場合と言い換えることができる。従って、制御コントローラ80は、燃料電池10に供給すべき水素ガス量が所定量以下となったときに制御弁33を閉じることとなる。そして、この弁閉によって、制御コントローラ80は、水素分離器52の不純物分離室52bの圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることとなる。
次に、制御コントローラ80は、圧力センサ71により検出された水素分離器52の不純物分離室52bのガス圧力が、予め設定された第1設定圧力以上であるか否かを判断する(ST3)。第1設定圧力以上でないと判断した場合(ST3:NO)、図5に示す処理は終了する。第1設定圧力以上であると判断した場合(ST3:YES)、制御コントローラ80は開閉弁62を開弁する(ST4)。これにより、制御コントローラ80は、不純物排出配管61を通じて不純物分離室52bに蓄えられたガスを排出する。
その後、制御コントローラ80は、圧力センサ71により検出された水素分離器52の不純物分離室52bのガス圧力が、予め設定された第2設定圧力以下であるか否かを判断する(ST5)。第2設定圧力以下でないと判断した場合(ST5:NO)、図5に示す処理は終了する。第2設定圧力以下であると判断した場合(ST5:YES)、制御コントローラ80は開閉弁62を閉弁する(ST6)。これにより、制御コントローラ80は、不純物排出配管61を通じたガスの排出を中止する。次に、制御コントローラ80は制御弁33を閉じる(ST7)。そして、図5に示す処理は終了する。
また、燃料電池システム1は以下のように動作してもよい。図6は、本実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を示す第2のフローチャートである。なお、図6に示す処理は、燃料電池システム1の電源がオフとなるまで繰り返し実行されるものとする。
同図に示すように、制御コントローラ80は、燃料電池10の発電性能が予め定められた規定状態よりも低下したときに、水素分離器52の不純物分離室52bのガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くする。すなわち、まず、制御コントローラ80は、発電性能が規定状態よりも低下したか否かを判断する(ST11)。規定状態よりも低下していないと判断した場合(ST11:NO)、図6に示す処理は終了する。一方、規定状態よりも低下したと判断した場合(ST11:YES)、制御コントローラ80は、制御弁33を閉じる(ST12)。これにより、制御コントローラ80は、不純物分離室52bの圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることとなる。以下、ステップST13〜ST17において、図5に示したステップST3〜ST7と同様の処理が実行され、その後、図6に示す処理は終了する。
さらに、燃料電池システム1は以下のように動作してもよい。図7は、本実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を示す第3のフローチャートである。なお、図7に示す処理は、燃料電池システム1の電源がオフとなるまで繰り返し実行されるものとする。
図7に示すように、この例において制御コントローラ80は、窒素濃度センサ72により検出された窒素濃度と予め設定された設定濃度とから、不純物排出配管61を通じて窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点を決定することとしている。
具体的に説明すると、図7に示すように、ステップST21、ST22において図5に示したステップST1,ST2と同様の処理が行われる。次いで、制御コントローラ80は、窒素濃度センサ72により検出された水素分離器52の不純物分離室52bの窒素濃度が、予め設定された第1設定濃度以上か否かを判断する(ST23)。第1設定濃度以上でないと判断した場合(ST23:NO)、図7に示す処理は終了する。一方、第1設定濃度以上であると判断した場合(ST23:YES)、制御コントローラ80は開閉弁62を開弁する(ST24)。これにより、制御コントローラ80は、不純物排出配管61を通じて不純物分離室52bに蓄えられたガスを排出する。
その後、制御コントローラ80は、窒素濃度センサ72により検出された窒素ガス濃度が、予め設定された第2設定濃度以下であるか否かを判断する(ST25)。第2設定濃度以下でないと判断した場合(ST25:NO)、図7に示す処理は終了する。第2設定濃度以下であると判断した場合(ST25:YES)、制御コントローラ80は開閉弁62を閉弁する(ST26)。これにより、制御コントローラ80は、不純物排出配管61を通じたガスの排出を中止する。そして、制御コントローラ80は制御弁33を閉じ(ST27)、図7に示す処理は終了する。
このようにして、本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスとを水素分離器52によって分離するにあたり、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることとしている。ここで、例えば水素分離器52が水素分離膜52aを使用したものである場合、水素分離器52はガス圧力が高くなるに従って不純物除去能力が高まる。このため、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることで、窒素の除去能力を向上させることができる。
特に、特開2004−206948号公報に記載の水素分離器では、燃料電池の燃料極内の圧力とほぼ同じ圧力になりやすく、水素分離器での不純物除去能力は燃料電池の運転状況に制約を受けることとなる。すなわち、燃料電池が低圧で運転を行う場合、水素分離器内のガス圧力が低下して水素分離器での不純物除去能力は低くなる。一方、燃料電池が高圧で運転を行う場合、水素分離器での不純物除去能力は高くなる。ところが、本実施形態のように、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極内の圧力よりも高くすることができるため、燃料電池10の運転圧力によらず、水素分離器52のガス圧力を高めて水素分離器52の窒素の除去能力を向上させることができる。
また、ガス循環配管31に循環ポンプ32と制御弁33とを備え、並列に分岐配管51を有し、分岐配管上に水素分離器52を設けているため、簡易な構成で水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くすることができる。
また、燃料電池10の運転状態を検出し、検出した運転状態が所定条件に該当するときに、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くするため、所定条件の設定により、効率よく窒素除去を行うことができる。
また、燃料電池10に供給すべき水素ガス量が所定量以下となったときに、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くする。ここで、燃料電池10に供給すべき水素ガス量が所定量以下となった場合、燃料電池システム1は、燃料極側出口から入口に向けて循環させるガス流量を少なくしてもよい状況になったといえる。また、循環させるガス流量を少なくするということは、少なくした分だけ多くのガスを水素分離器52へ導くことが可能となり、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くしやすい状況となる。このように、燃料電池10に供給すべき水素ガス量が所定量以下となった場合、燃料電池システム1は、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くしやすい状況となっており、この状況下で、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くするため、窒素除去のタイミングを適切とすることができる。
また、燃料電池10の発電性能が予め定められた規定状態よりも低下したときに、水素分離器内のガス圧力を燃料電池10の燃料極側の圧力よりも高くするため、燃料電池10の発電性能が低下して循環ガス中の窒素濃度が高まったと考えられるときに、不純物除去を行うこととなり、窒素除去のタイミングを適切とすることができる。
また、検出された水素分離器内のガス圧力と予め設定された第1及び第2設定圧力とから、窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点を決定することとしている。ここで、水素分離器内のガス圧力が高い状態が継続すると、水素分離器52の不純物分離室52bには高濃度の窒素が蓄えられると考えられる。このため、水素分離器内のガス圧力に注目することで、水素分離器内に高濃度の窒素が蓄えられた状態を検知することができ、水素分離器内のガス圧力に基づいてガス排出を制御することで、高濃度の窒素の排出が可能となる。また、ガス排出後に水素分離器内のガス圧力が低くなると、水素分離器内の窒素ガスが外部に充分に排出されたと考えられる。このため、水素分離器内のガス圧力に基づいてガス排出の終了時点を決定することで、水素の無駄な排出の防止が可能となる。従って、効率よい排出を行うことができる。
また、検出された水素分離器内の窒素ガスの濃度と予め設定された第1及び第2設定濃度とから、窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点を決定することとしている。このため、窒素濃度が高いときに水素分離器内のガスを排出し、窒素濃度が低くなったときに水素分離器内のガスの排出を終了することが可能となり、高濃度の窒素の排出や低濃度の窒素の無駄な排出の防止することができる。従って、効率よい排出を行うことができる。
また、不純物排出配管61は一端が水素分離器52に接続され、他端が空気排出配管42に接続されている。このため、不純物排出配管61を通じて排出するガス中に水素ガスが含まれていたとしても、この水素ガスは酸化剤極側から排出されるガスと混合されたうえで、外部に排出されることとなる。従って、水素分離器52の不純物分離室52bから排出するガスにたとえ水素ガスが含まれていたとしても、水素濃度を下げてから外部に排出することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態では、水素分離膜52aを用いた水素分離器52を例に説明したが、これに限らず、水素分離器52は、ガス圧力が高くなるに従って不純物除去能力が高まるものであれば、他の構成であってもよい。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)は制御弁の開閉を示し、(b)は圧力を示し、(c)は循環ポンプの回転数を示している。 本実施形態の変形例に係る燃料電池システムの動作の概略を示すタイミングチャートであり、(a)は制御弁の開閉を示し、(b)は圧力を示し、(c)は循環ポンプの回転数を示している。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作の概略を示す第2のタイミングチャートであり、(a)は制御弁の開閉を示し、(b)は開閉弁の開閉を示し、(c)は圧力を示し、(c)は循環ポンプの回転数を示している。 本実施形態に係る燃料電池システムの詳細動作を示すフローチャートである。 本実施形態に係る燃料電池システムの詳細動作を示す第2のフローチャートである。 本実施形態に係る燃料電池システムの詳細動作を示す第3のフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム
10…燃料電池
11…燃料極
12…酸化剤極
20…燃料ガス供給系
21…水素タンク
22…水素ガス供給配管
23…圧力調整弁
30…ガス循環系(ガス循環手段)
31…循環配管(ガス循環ライン)
32…循環ポンプ(ガス循環動力源)
33…制御弁
41…空気供給配管
42…空気排出配管(酸化剤排出ライン)
50…水素分離系(水素分離手段)
51…分岐配管(分岐ライン)
52…水素分離器
52a…水素分離膜
52b…不純物分離室
52c…水素室
61…不純物排出配管(窒素排出ライン)
62…開閉弁
71…圧力センサ(圧力検出手段)
72…窒素濃度センサ(濃度検出手段)
80…制御コントローラ(制御手段)

Claims (8)

  1. 水素ガスの供給を受ける燃料極及び空気の供給を受ける酸化剤極を有し、水素ガスと空気に含まれる酸素ガスとを反応させて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させるガス循環手段と、
    燃料極側から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる過程で、当該ガス中の水素ガスと窒素ガスとを水素分離器によって分離する水素分離手段と、
    前記水素分離器により水素ガスと窒素ガスとを分離するにあたり、前記水素分離器内のガス圧力を前記燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くする制御手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記ガス循環手段は、
    前記燃料電池の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させるガス循環ラインと、
    前記ガス循環ライン上に設けられ、前記燃料電池の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させる動力源となるガス循環動力源と、
    前記ガス循環動力源から前記燃料極側入口までの前記ガス循環ライン上に設けられ、循環させるガス量を制御可能な制御弁と、を有し、
    前記水素分離手段は、
    前記ガス循環動力源と前記制御弁との間の前記ガス循環ラインに一端が接続され、前記制御弁と前記燃料極側入口までの前記ガス循環ラインに他端が接続され、前記水素分離器が設けられた分岐ラインを有し、
    前記制御手段は、前記水素分離器により水素ガスと窒素ガスとを分離するにあたり、前記制御弁を閉じ、前記循環動力源を作動させることで、前記水素分離器内のガス圧力を前記燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くする
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御手段は、前記燃料電池の運転状態を検出し、検出した運転状態が所定条件に該当するときに、前記水素分離器内のガス圧力を前記燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御手段は、前記燃料電池に供給すべき水素ガス量が所定量以下となったときに、前記水素分離器内のガス圧力を前記燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くすることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記制御手段は、前記燃料電池の発電性能が予め定められた規定状態よりも低下したときに、前記水素分離器内のガス圧力を前記燃料電池の燃料極側の圧力よりも高くすることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記水素分離器により分離された窒素ガスを外部に排出する窒素排出ラインと、
    前記水素分離器内のガス圧力を検出する圧力検出手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記圧力検出手段により検出されたガス圧力と予め設定された設定圧力とから、前記窒素排出ラインを通じて窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点の少なくとも一方を決定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記水素分離器により分離された窒素ガスを外部に排出する窒素排出ラインと、
    前記水素分離器内の窒素ガスの濃度を検出する濃度検出手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記濃度検出手段により検出された窒素濃度と予め設定された設定濃度とから、前記窒素排出ラインを通じて窒素ガスを外部へ排出させる排出開始時点、及びその排出を終了する排出終了時点の少なくとも一方を決定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池の酸化剤極側から排出されたガスを外部に導く酸化剤排出ラインをさらに備え、
    前記窒素排出ラインは、一端が水素分離器に接続され、他端が前記酸化剤排出ラインに接続されている
    ことを特徴とする請求項6または請求項7のいずれかに記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010225430A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Hitachi Ltd 燃料電池発電システム
JP2010536148A (ja) * 2007-08-08 2010-11-25 サン−ゴバン セラミックス アンド プラスティクス,インコーポレイティド アノード排気リサイクルシステム

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