JP2007066552A - 圧力調整装置及び圧力調整装置を備える燃料電池システム - Google Patents

圧力調整装置及び圧力調整装置を備える燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 高圧流体を減圧する圧力調整装置において、外部的な強制暖機を行うことなく減圧過程で発生する流体温度の低下を抑制する。
【解決手段】 流体が流入および流出するハウジング32aと、ハウジング32a内に設けられ、流体の圧力エネルギーによって回転する回転子32eを備える圧力調整装置において、流体の圧力エネルギーを回転子32eの回転運動エネルギーとして消費することで流体の圧力を低下させ、回転子32eは回転により渦電流を発生し、該渦電流で発生した熱を流体に伝える。回転子32eの外周には、S極とN極が円周上で交互に配列された永久磁石32dを配置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高圧の流体を減圧する圧力調整装置及び圧力調整装置を備える燃料電池システムに関する。
純水素方式の燃料電池自動車においては、水素の貯蔵方式として、高圧水素タンク方式、水素貯蔵合金(MH)方式、液化水素タンク方式等、種々の方式が知られている。これらの貯蔵方式に共通して、水素貯蔵タンクからの放出圧力は法令により1MPa未満と規定されている。このため、タンク内にて水素を1MPa未満に減圧している。
燃料電池への水素供給圧は、水素貯蔵タンクの放出圧よりもかなり低圧(0.2MPa・abs程度)であるため、水素貯蔵タンクから放出された水素を圧力レギュレータでさらに減圧して燃料電池に供給している。
このため、燃料電池には、減圧膨張によって温度低下した水素ガスが供給されることとなる。このような低温の水素ガスが供給されることは、燃料電池にとって望ましいことではない。特に低温時においては、触媒活性が低いために燃料電池の起動性が悪く、燃料電池が起動したとしても、副生成物である水分の凍結により、起動不能に陥ることがある。また、燃料電池本体のみならず、水素循環システムを有する燃料電池システムでは、水素循環用の配管内の凍結により、水素供給不良が発生する課題を有している。
このような問題に対し、燃料電池を強制的に加熱するための種々のシステムが提案されている(特許文献1ないし3参照)。
特開2004−178950号公報 特表2003−533002公報 特表2004−502282公報
しかしながら、上記特許文献1ないし3の構成は、いずれも水素燃焼や電力投入によるヒータ通電といったように水素や電力の消費を伴うものであり、ひいては燃料電池の燃費悪化を伴うという問題がある。また、このような問題は、高圧水素を減圧して燃料電池に供給する燃料電池システムに限らず、高圧の流体を減圧して用いる場合に発生しうる。
本発明は上記課題に鑑み、高圧流体を減圧する圧力調整装置において、外部的な強制暖機を行うことなく減圧過程で発生する流体温度の低下を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴は、流体が流入および流出するハウジング(32a)と、ハウジング(32a)内に設けられ、流体の圧力エネルギーによって回転する回転子(32e)とを備え、流体の圧力エネルギーを回転子(32e)の回転運動エネルギーとして消費することで流体の圧力を低下させ、回転子(32e)が回転により渦電流を発生し、該渦電流で発生した熱を流体に伝えることである。
これにより、ハウジング(32a)内で回転子(32e)を回転させるために流体の圧力エネルギーと運動エネルギーが消費されるため、流体が減圧される。また、回転子(32e)で発生した渦電流により、回転子(32e)が昇温して、流体を加熱することができる。このように、本発明の圧力調整装置によれば、流体の圧力エネルギーを利用して流体を昇温させ、流体の減圧と加熱を同時に行うことができ、減圧過程で発生する流体温度の低下を抑制することができる。
本発明の第2の特徴は、回転子(32e)の外周に、S極とN極が円周上で交互に配列された永久磁石(32d)が配置されていることである。これにより、回転子(32e)では、回転に伴って永久磁石(32d)との間で交番磁界が発生する。これにより、回転子(32e)で渦電流を発生させることができる。
本発明の第3の特徴は、永久磁石(32d)の外周にヨーク(32a、32i)が配置されていることである。これにより、回転子(32e)で渦電流がより発生しやすくなり、回転子(32e)の発熱性を向上させることができる。
本発明の第4の特徴は、ハウジング(32a)がヨークとして作用することである。これにより、ヨークを別途設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができるため、圧力調整装置の生産性を向上させることができ、低コストかつ小型化が実現できる。
本発明の第5の特徴は、回転子(32e)は、回転軸の周囲に永久磁石(32d)に対向するように設けられた複数の導電性の回転翼を有しており、回転翼の総数と永久磁石(32d)の極数は、一方が偶数で他方が奇数であることである。これにより、磁極の吸引・反発作用を平滑化でき、いわゆるコギングを抑制できる。この結果、回転子(32e)の高速回転化と起動性を向上できるため、回転子(32e)で渦電流がより発生しやすくなり、回転子(32e)の発熱性を向上させることができる。
本発明の第6の特徴は、回転子(32e)の軸方向の端部には、回転翼を電気的に接続する回転翼接続部材(32g)が設けられていることである。これにより、各回転翼の間に電流のループ回路が形成され、回転翼間において電流が還流できるようになり、回転子(32e)での発熱がより促進される。
本発明の第7の特徴は、ハウジング(32a)には、流体が内部に流入する入口部(32b)と流体が内部から流出する出口部(32c)が、ハウジング(32a)内における流体の流路が長くなるように近接して設けられていることである。これにより、回転子(32e)と流体との熱交換時間を長くすることができ、流体の昇温性を向上させることができる。具体的には、円筒形のハウジング(32a)であれば、ハウジング(32a)の側面に入口部(32b)と出口部(32c)が同一方向に開口するようにすればよい。
本発明の第8の特徴は、回転子(32e)の回転速度を制御可能な回転制御手段(32h)を備えたことである。これにより、回転子(32e)の発熱量を制御することができる。回転制御手段(32h)としては、公知の電動機を用いることができる。
本発明の第9の特徴は、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の圧力調整装置(32)と、水素と酸素の電気化学反応で発電する燃料電池(10)を備える燃料電池システムにおいて、流体は水素であり、圧力調整装置(32)で減圧された水素が燃料電池(10)に供給されることである。
このような構成により、昇温された水素が燃料電池(10)に供給されるため、加熱された水素がシステム内を流通する。これにより、燃料電池(10)を含む各機器を暖機できるため、燃料電池システムの起動性の向上とシステムの安定作動が実現できる。また、加熱された水素はシステム内部からの暖機手段となるため、従来から提案されている外部からの加熱手段に比べ暖機効率がよい。さらに、暖機のために水素を燃料として燃焼させることもなく、電力を投入することがないので、システム全体の効率悪化を招くこともない。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。本第1実施形態は、本発明の圧力調整装置を燃料電池に供給される水素を減圧するレギュレータとして適用したものである。本第1実施形態では、レギュレータを含む燃料電池システムを燃料電池を電源として走行する電気自動車(燃料電池車両)に適用している。
図1は、燃料電池システムの全体構成を示す概念図である。本実施形態の燃料電池システムは、図1に示すように、燃料電池システムは、燃料電池10、空気供給装装置31、圧力レギュレータ32、エジェクタポンプ38、制御部40・41などを備えている。
燃料電池(FCスタック)10は、燃料としての水素と酸化剤としての酸素との電気化学反応を利用して電力を発生するものである。本実施形態では燃料電池10として、固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)を用いており、基本単位となるセルが複数積層されて構成されている。各セルは、電解質膜が一対の電極で挟まれた構成となっている。そして、燃料電池10は、図示しない走行用モータや2次電池などの電気機器に電力を供給するように構成されている。また、燃料電池10には、その出力電圧を検出するための電圧センサ11が設けられている。
燃料電池10では、水素および空気(酸素)が供給されることにより、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり、電気エネルギーが発生する。
(水素極側)H2→2H++2e-+Q(発熱)
(酸素極側)1/2O2+2H++2e-→H2O+Q(発熱)
燃料電池システムには、燃料電池10の酸素極(正極)側に空気(酸素)を供給するための空気供給経路20と、燃料電池10の水素極(負極)側に水素を供給するための水素供給経路30が設けられている。空気供給経路20の最上流部には空気供給装置21が設けられ、水素供給経路30の最上流部には水素供給装置31が設けられている。本実施形態では、空気供給装置21としてコンプレッサを用い、水素供給装置31として高圧の水素ガスが充填された高圧水素タンクを用いている。
水素供給経路30には、水素供給装置31からの水素供給量および水素供給圧力を調整するためのレギュレータ32が設けられている。本実施形態のレギュレータ32が本発明の圧力調整装置の一具体例を示している。レギュレータ32の構成については後述する。
また、空気供給経路20における燃料電池10入口付近には、空気供給圧を検出するための空気供給圧検出センサ22が設けられ、水素供給経路30における燃料電池10入口付近には、水素供給圧を検出するための水素供給圧検出センサ33が設けられている。
燃料電池10から排出される未反応水素を含んだオフガスを、水素供給装置31からの主供給水素に合流させて燃料電池10に再供給するためのオフガス循環経路34が設けられている。オフガス循環経路34は、燃料電池10の水素極出口側と水素供給経路30におけるレギュレータ32の下流側とを接続している。
オフガス循環経路34には、オフガス中に含まれる水分を分離除去するための気液分離器35、オフガスを外部に排出するための排出バルブ36、オフガスの外部排出時にオフガスの逆流を防ぐための逆止弁37が設けられている。尚、気液分離器35にて分離された水は、下方に設けられたバルブを開放することにより排出される。
水素供給経路30におけるオフガス循環経路34の合流点には、オフガスを循環させるためのポンプ手段としてエジェクタポンプ38が設けられている。エジェクタポンプ38は、高速で噴出する作動流体のエネルギー交換作用によって流体輸送を行う運動量輸送式ポンプであり、具体的には、水素供給装置31から供給される主供給水素の流体エネルギーを利用してオフガスを吸引して循環させるものである。尚、燃料電池10への水素供給圧は、エジェクタポンプ38の吐出圧(出口圧力)となっている。本実施形態のエジェクタ38は、モータによりノズル開度を制御できるように構成されている。
燃料電池システムには、2つの制御部(ECU)40・41が設けられている。第1制御部40には、アクセル開度センサ43にて検出したアクセル42の開度などが入力されると共に、アクセル開度などに基づいて燃料電池10の要求発電量を演算する。さらに第1制御部40は、燃料電池10が要求発電量を発電するために必要な水素供給量、必要なオフガス循環量、必要な水素供給圧力(エジェクタポンプ吐出圧)を演算し、第2制御部41に指令を与える。
第1制御部40は、燃料電池10が要求発電量を発電するために必要な空気供給量を演算し、コンプレッサ21の回転数制御を行う。このとき第1制御部40は、空気供給圧検出センサ22からのセンサ信号に基づいてコンプレッサ21の回転数のフィードバック制御を行う。尚、第1制御部40は、電圧センサ11からのセンサ信号に基づいて燃料電池10の発電状態を管理する。
また、第2制御部41には、第1制御部40からの制御信号と水素供給圧検出センサ33からのセンサ信号が入力される。第2制御部41は、必要オフガス循環量に基づいてエジェクタポンプ38のノズル開度を演算すると共に、エジェクタポンプ38に制御信号を出力する。さらに、第2制御部41は、気液分離器35に設けられたバルブ、および排出バルブ36に制御信号を出力する。
次に、レギュレータ32の構成を図2に基づいて説明する。図2はレギュレータ32の構成を示しており、(a)が側面からみた断面図、(b)が(a)のA−A断面図である。
図2に示すように、レギュレータ32は、軸方向の両端が塞がった円筒形状のハウジング32aが設けられている。ハウジング32aには、ハウジング32a内部に作動流体としての水素を導入する入口部32bと水素を排出する出口部32cとが設けられている。入口部32bと出口部32cは水素供給経路30に接続されており、入口部32bを介してハウジング32a内部に水素が流入し、ガス出口部32cを介してハウジング32a内部から水素が流出する。入口部32bと出口部32cは、ハウジング32aにおいて近接して設けられており、同一方向に開口している。これにより、ハウジング32a内での水素流路ができるだけ長くなっている。
ハウジング32aの内側には、S極とN極が交互に円周上に着磁されている円筒形状の永久磁石32dが配置されている。本実施形態では、永久磁石32dの極数(S極とN極の総数)を24個としている。また、本実施形態では、永久磁石32dとして、化学的に安定なセラミック磁石、具体的にはフェライト系の永久磁石を用いている。また、ハウジング32aは鉄系の磁性材料を用いており、ハウジング32aがバックヨークの作用を有している。なお、ハウジング32aが本発明のヨークの一具体例を示している。
ハウジング32aの内部には、鉄等の磁性材料から構成された回転子32eが設けられている。回転子32eは、回転軸と複数の回転翼から構成されている。回転軸の両端は、軸受け32fで回転可能に保持されており、軸受け32fはハウジング32aに固定されている。また、回転翼の先端は、永久磁石32bに対向するように構成されている。
回転子32eの駆動力は、ハウジング32a内に導入された水素の圧力エネルギーを利用する。回転子32eを回転させるために消費された水素の圧力エネルギーは、減圧量となる。これにより、レギュレータ32で高圧の水素を減圧することができる。
本実施形態のレギュレータ32は、電動機の発熱要因である鉄損を利用して水素を昇温させる。鉄損には渦電流損とヒステリシス損が存在し、鉄損の中でも渦電流損が支配的である。通常、電動機では、回転子に発生する渦電流を低減する(鉄損を低減する)ために薄板状の電磁鋼板を積層して形成される。これに対し、本実施形態のレギュレータ32では、回転子32eで渦電流を積極的に発生させ、回転子32eを発熱させる。このため、本実施形態のレギュレータ32では、回転子32eにおける鋼板の積層化を最小限としている。
本実施形態では、回転子32eの回転翼は奇数(5枚)であり、上述のように永久磁石32dの極数は偶数(24個)であるので、磁極の吸引・反発作用を平滑化でき、いわゆるコギングを抑制できる。これにより、回転子32eの高速回転化と起動性(回転立ちあがり性)を向上できる。回転子32eの高回転化は、回転子32eの発熱温度向上に寄与する。これは、渦電流損は理論的に磁束変化周波数の2乗、すなわち回転数の2乗に比例するためである。なお、周知の如く、回転翼の総数と永久磁石32bの極数は、奇数対偶数でも偶数対奇数でも構わない。
また、回転子32eの各回転翼の先端はかぎ状となっており、永久磁石32dに対向する面積が大きくなっている。これにより、永久磁石32bから磁場を受ける面積が大きくなり、磁気回路を多く形成することができ、渦電流を効果的に発生させることができる。
回転子32eには、回転翼の軸方向両端部に円盤状の回転翼接続部材32gが設けられている。回転翼接続部材32gは導電性を有しており、各回転翼を電気的に接続している。これにより、各回転翼の間に電流のループ回路が形成され、回転翼間において電流が還流できるようになり、回転子32eでの発熱がより促進される。
回転翼接続部材32gは、各回転翼の少なくとも一部を電気的に接続していれば回転子32eでの発熱が促進されるが、本実施形態のようにすべての回転翼を電気的に接続した場合には、回転子32eでの発熱がより促進される。また、回転翼接続部材32gの形状は任意であり、円盤状に限らず、例えばドーナツ状としてもいいが、重量が大きい方が鉄損が大きくなり、発熱量を大きくすることができる。
図3は、回転子32eの回転数と水素の昇温との関係を示し、図4は、回転子32eの回転数とレギュレータ32の出口圧力との関係を示している。図3、図4とも、作動流体は水素であり、レギュレータ32に流入する水素圧力は700kPa・absであり、レギュレータ32に流入する水素温度は−50℃である。水素流量は、100SLM、250SLM、500SLM、1000SLMとしている。
図3に示すように、各流量において、回転子32eの回転数上昇に伴い、水素温度が上昇(ΔTが増加)することが分かる。また、図4に示すように、回転子32eの回転数上昇に伴い、レギュレータ32から排出される水素圧力が低下することが分かる。このように、本実施形態のレギュレータ32では、作動流体の圧力エネルギーが作動流体の昇温に利用され、結果として作動流体が減圧されている。
次に、上記構成のレギュレータ32の作動について説明する。まず、空気供給装置21から空気供給が開始され、水素供給装置31から水素供給が開始される。水素供給装置31から供給される高圧水素は、水素供給装置31で減圧され低温になった状態で、レギュレータ32に導入される。
レギュレータ32では、入口部32bから高圧水素がハウジング32a内に流入する。そして、入口部32bより導入された水素の圧力エネルギーおよび運動エネルギーにより、回転子32eが回転する。回転子32eでは、周囲に設置された永久磁石32bの作用により、回転に伴って交番磁界が発生する。この回転に伴う交番磁界により、回転子32e内には渦電流が発生する。回転子32eでは、磁界の変化に伴い渦電流に加えてヒステリシス損も発生する。このとき、ハウジング32aがバックヨークとして作用するため、回転子32eで渦電流がより発生しやすくなり、回転子32eの発熱性を向上させることができる。
これらの渦電流およびヒステリシス損により、回転子32eは発熱する。発熱した回転子32eは、回転作動により、ハウジング32a内部に導入された水素を撹拌する。この撹拌作用により、水素と回転子32eとの間で強制対流熱伝達が行われ、回転子32eから水素に熱が伝えられ、ハウジング32a内の水素が昇温する。このとき、本実施形態の構成では、入口部32bと出口部32cとを接近させて、ハウジング32a内での水素流路ができるだけ長くなるようにしているので、回転子32eと水素との熱交換時間を長くすることができ、水素の昇温性を向上させることができる。
また、ハウジング32a内で回転子32eを回転させるために水素の圧力エネルギーと運動エネルギーが消費されるため、水素の昇温作用と同時に水素が減圧される。燃料電池10には、水素と酸素を含む空気が供給され、上述の電気化学反応が起こり、電気エネルギーを発生させるとともに、生成水を発生させる。
上記「背景技術」の欄で述べたように、燃料電池10で発生した生成水が燃料電池システムの水素側の各部品を経由することにより、システム内のいずれかの部品(特に燃料電池10本体)が低温時に凍結した場合、システム停止に陥ってしまう。また、低温時にはシステム内の各部品に付着した水分が凍結することで各部品の動作が不安定になり、ひいてはシステム自体が不安定になることもある。
これに対し、本実施形態の圧力レギュレータ32によれば、水素減圧と水素加熱が同時に行われるため、加熱された水素がシステム内を流通することとなる。これにより、システム内部より燃料電池10を含む各機器を暖機できるため、たとえ低温時であっても燃料電池システムの起動性の向上とシステムの安定作動が実現できる。
また、加熱された水素はシステム内部からの暖機手段となるため、従来から提案されている外部からの加熱手段に比べ暖機効率がよいのは自明である。さらに、暖機のために水素を燃料として燃焼させることもなく、特別に電力を投入するわけでもないため、システム全体の効率悪化を招くこともない。
また、ハウジング32aがバックヨークとして作用することで、バックヨークを別途設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。これにより、レギュレータ32の生産性が向上し、低コストかつ小型化が実現できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図5に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態に比較して、レギュレータ32の構成が異なるものである。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5は、本第2実施形態のレギュレータ32の断面構成を示している。図5に示すように、回転子32eの回転軸が延長されており、延長された回転子32eの回転軸には、周知の電動機32hが接続されている。電動機32hは、例えば燃料電池10から電源供給されるようにし、第2制御部41により回転制御されるようにすればよい。なお、電動機32hは、本発明の回転制御手段の一具体例を示すものである。
このような構成により、電動機32hで回転子32eの回転速度を制御することで、回転子32eの発熱量を制御することができる。回転子32eの発熱量を抑制する場合には、回転子32eの回転方向の反対方向に電動機32hのトルクを発生させる逆トルク制御を施し、回転子32eの回転速度を抑制する。逆に、回転子32eの発熱量を増大する場合には、回転子32eの回転方向に電動機32hのトルクを発生させ、回転子32eの回転速度を速くする。なお、回転子32eの要求負荷に応じて、電動機32hを発電機として作動させてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を図6に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態に比較して、レギュレータ32の構成が異なるものである。以下、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6は本第3実施形態のレギュレータ32の構成を示しており、(a)が側面からみた断面図、(b)が(a)のA−A断面図である。
本第3実施形態では、永久磁石32bとしてネオジ等の希土類磁石を用いている。このような希土類磁石は、水素に直接触れると水素脆性により劣化が発生する。このため、本第3実施形態のレギュレータ32では、永久磁石32bと回転子32eとの間に隔離層を設けている。具体的には、永久磁石32bがハウジング32aの外周に設けられており、永久磁石32bと回転子32eとの間にハウジング32aが存在している。そして、永久磁石32bの外周にバックヨーク32iが独立して設けられている。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、燃料電池10に水素を供給する水素供給経路30にレギュレータ32をを設置したが、これに限らず、レギュレータ32を水素供給装置31内に設置しても良い。
また、上記各実施形態では、本発明の圧力調整装置を燃料電池10に供給される水素を減圧するレギュレータ32として用いたが、本発明の圧力調整装置は高圧の流体を減圧して用いる用途であれば適用することができ、水素以外の流体を作動流体としてもよい。
例えば、本発明の圧力調整装置をガス給湯器の圧力レギュレータとして用いても良い。この場合、圧力調整装置により給湯器への供給ガス温度を上昇させることができるので、給湯器での着火性が向上できるため、燃焼効率の向上に寄与できる。
また、工場で用いられる高圧空気を本発明の圧力調整装置で減圧するとともに加熱することで温風を得ることができ、本発明の圧力調整装置を簡便な暖房装置として用いることができる。
また、本発明の圧力調整装置は、作動流体として気体を用いた場合に限らず、作動流体として液体を用いた場合でも適用可能である。
各実施形態の燃料電池システムの全体構成を示す概念図である。 (a)は第1実施形態のレギュレータを側面からみた断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 回転子の回転数と水素の昇温との関係を示す特性図である。 回転子の回転数とレギュレータの出口圧力との関係を示す特性図である。 第2実施形態のレギュレータの断面図である。 (a)は第3実施形態のレギュレータを側面からみた断面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
符号の説明
10…燃料電池、32…レギュレータ、32a…ハウジング、32b…入口部、32c…出口部、32d…永久磁石、32e…回転子、32f…軸受け、33g…回転翼接続部材、32h…電動機、33i…バックヨーク。

Claims (9)

  1. 流体が流入および流出するハウジング(32a)と、
    前記ハウジング(32a)内に設けられ、前記流体の圧力エネルギーによって回転する回転子(32e)とを備え、
    前記流体の圧力エネルギーを前記回転子(32e)の回転運動エネルギーとして消費することで前記流体の圧力を低下させ、
    前記回転子(32e)が回転により渦電流を発生し、該渦電流で発生した熱を前記流体に伝えることを特徴とする圧力調整装置。
  2. 前記回転子(32e)の外周に、S極とN極が円周上で交互に配列された永久磁石(32d)が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整装置。
  3. 前記永久磁石(32d)の外周にヨーク(32a、32i)が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力調整装置。
  4. 前記ハウジング(32a)が前記ヨークとして作用することを特徴とする請求項3に記載の圧力調整装置。
  5. 前記回転子(32e)は、回転軸の周囲に前記永久磁石(32d)に対向するように設けられた複数の導電性の回転翼を有しており、
    前記回転翼の総数と前記永久磁石(32d)の極数は、一方が偶数で他方が奇数であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の圧力調整装置。
  6. 前記回転子(32e)の軸方向の端部には、前記回転翼を電気的に接続する回転翼接続部材(32g)が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の圧力調整装置。
  7. 前記ハウジング(32a)には、前記流体が内部に流入する入口部(32b)と前記流体が内部から流出する出口部(32c)が、前記ハウジング(32a)内における前記流体の流路が長くなるように近接して設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の圧力調整装置。
  8. 前記回転子(32e)の回転速度を制御可能な回転制御手段(32h)を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力調整装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の圧力調整装置(32)と、
    水素と酸素の電気化学反応で発電する燃料電池(10)を備え、
    前記流体は水素であり、前記圧力調整装置(32)で減圧された水素が前記燃料電池(10)に供給されることを特徴とする燃料電池システム。
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