JP2007066432A - ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ピックアップレンズとブラシを接触させた状態でブラシを組み付けたスライド体の移動を規制し、ブラシとターンテーブルとの干渉を防止できるようにする。
【解決手段】
トレイ3にスライド体13を摺動自在に組み付ける。スライド体13はストッパ21とブラシ16とを備える。トレイ3はディスクが交換可能な搬出位置へと移動する際、スライド体13のストッパ21とフレーム7の支持部7Dとが係合し、スライド体13はブラシ16とピックアップレンズ5とが接触した状態で移動が規制される。一方、ディスクの情報を読み込む搬入位置へとトレイ3を移動すると、スライド体13はコイルバネ20によってトレイ3の内側に収納される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディスクの記録面にレーザー光を照射してディスクの記録/再生を行うディスク装置、特にピックアップレンズに付着した埃や結露水などの異物を効果的に除去することができるディスク装置に関する。
例えば、DVD再生装置などのディスク装置は、ピックアップレンズによってディスクの記録面にレーザー光を照射し、ディスクからの反射光によってディスクに記録された映像信号や音声信号を読み取るように構成しており、ピックアップレンズの表面に塵埃などが付着、堆積すると、ディスクに照射するレーザ光の出力が減衰して、データ出力の低下、エラーレートの増大、フォーカス、トラッキングのサーボエラー等が発生し易い。
このため、特許文献1には、複数のピックアップレンズを備えたマルチヘッド対応の光ディスク装置において、カートリッジトレイの下面に回転レバーを介してクリーナブラシを回転自在に取り付け、シャーシ側に設けたストッパによってカートリッジトレイがカートリッジ挿入位置からカートリッジ引込み位置まで水平に引き込まれる間に回転レバーを回転させることによって複数のピックアップレンズを同時にクリーニングし、かつ、そのクリーニング後に捩りコイルバネによって複数のピックアップレンズと干渉しない位置まで退避するように逆方向に回転させるように構成した光ディスク装置が開示されている。
また、特許文献2には、単一のピックアップレンズを備えた光ディスク装置において、光ディスクを出し入れするトレイにブラシを設け、ピックアップレンズに塵埃などが付着した際、スライドモータによってピックアップレンズがブラシの位置に達したらピックアップレンズを上げる方向にフォーカス駆動することによってピックアップレンズにブラシを接触させ、さらに、ディスクに対して水平の半径方向に数回〜数十回、ピックアップレンズをトラッキング駆動してピックアップレンズを往復させることによってピックアップレンズをクリーニングするように構成した光ディスク装置が開示されている。
特開平9−180233号公報 特開平10−116437号公報
前述した特許文献1で示す光ディスク装置は、複数のピックアップレンズを備えたマルチヘッド対応の光ディスク装置のクリーニング機構に関するものであって、複数のピックアップレンズに対応してカートリッジトレイに複数のクリーナブラシを回転自在に取り付けることから、部品点数の増加を招くばかりでなく、クリーナブラシを回転するためのストッパやクリーナブラシを復帰するための捩りコイルバネも必要があり、組立工数も増加し、コストアップを招く。このため、単一のピックアップレンズを備えたDVD再生装置などにおいては、特許文献2に示すようにディスクを搬送するトレイにピックアップレンズに対応した1つのブラシを設けたほうが組付作業を簡略化でき部品点数の削減も可能である。しかし、特許文献2に示す光ディスク装置は、ブラシの停止位置に合わせてピックアップレンズを移動させた後、ブラシに対してピックアップレンズを前後方向に往復動させることから、ピックアップレンズを往復動するための制御手段が必要であり、やはりコストアップを招く。加えて、ディスクの再生動作とは別にクリーニング動作を行うことから、非効率的である。
ところで、特許文献1の従来例には、図12に示すように、トレイAの後端に垂直状のクリーナブラシBを直接固着し、図12(a)に示すトレイA上のディスクに記憶された情報を読み取るディスクの搬入位置P1から図12(b)に示すディスクの搬出位置P2まで水平に引込む際に、ピックアップレンズCにクリーナブラシBを接触させて該ピックアップレンズCに沿って摺動させることによって、前記ピックアップレンズCを自動的にクリーニングするようにした構造が開示されている。このような構造においては、ディスクを載置するトレイAにクリーナブラシBを取り付けるだけで、前記トレイAによるディスクの搬入/搬出動作に連動してクリーナブラシBがスライドしてピックアップレンズCの表面に付着した塵埃を効果的に払拭することができるという利点を有している。しかし、DVD再生装置は、ピックアップレンズCとディスクを回転するためのターンテーブルDとがクリーナブラシBの移動軌跡上に配置されているため、ディスクの搬入位置P1から搬出位置P2までの間にクリーナブラシBがピックアップレンズCのみならずターンテーブルDにも接触してしまう。このため、クリーナブラシBとターンテーブルDとの干渉によってクリーナブラシBが早期に損傷し、クリーナブラシBのクリーニング機能が低下する虞れがある。このようなクリーナブラシBとターンテーブルDとの干渉を防止するためには、トレイAが最も外側に配置されるディスクの搬出位置P2でトレイAに取り付けたクリーナブラシBがターンテーブルDの後方、すなわち、ターンテーブルDとピックアップレンズCとの間に配置する必要があるが、このようにディスクの搬出位置P2でトレイAのクリーナブラシBがターンテーブルDと接触しないようにするためには、トレイAの後端部を不必要に後方に突出させる必要があり、ディスク装置の大型化を招く、という課題を有している。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、トレイの大型化を招くことなく、ピックアップレンズと接触させて主にピックアップレンズをクリーニングさせる接触体とターンテーブルとの干渉を防止することができるディスク装置を提供することを目的とする。
請求項1のディスク装置は、ディスクを搬入/搬出するトレイと、前記ディスクを回転駆動するターンテーブルと、このターンテーブルと対向して前記ディスクを挟持するクランパと、前記ディスクの記録面にレーザー光を照射するピックアップレンズと、これら構成部品を組付けるためのフレームとを備え、前記ディスクが交換可能な前記ディスクの搬出位置から前記ピックアップレンズに臨むディスクの搬入位置まで前記トレイを移動させ、このトレイに載置したディスクの記録/再生を行うディスク装置において、前記トレイにスライド体を摺動自在に組み込み、このスライド体に少なくとも前記トレイの搬出動作に連動して前記フレームと係合する係合部と、前記ピックアップレンズと接触可能な接触体とを設け、前記係合部と前記フレームとの係合により前記トレイの搬出動作途中で前記ピックアップレンズと接触体とを接触した状態で前記スライド体の移動を規制し、このピックアップレンズと接触体とを接触させた状態で前記トレイを前記ディスクの搬出位置まで移動可能としたことを特徴とする。
請求項1の構成により、ローディング機構によりトレイをディスクの搬入位置から搬出位置となるフレームの前面へ引き出す際、トレイに組み込んだスライド体はトレイの移動に連動してトレイと一体的に移動する。このトレイとスライド体の移動により、スライド体に設けた接触体がピックアップレンズに当接すると、スライド体に形成する係合部がフレームと係合してスライド体の移動が規制されるため、トレイのみが移動してディスクがセット可能な搬出位置まで引き出される。一方、ディスクの搬出位置となるフレームの前面へ引き出されたトレイをローディング機構によって搬入位置まで引き込むと、トレイに組み込まれたスライド体の接触体がピックアップレンズから離れ、前記接触体によってピックアップレンズの表面に付着・堆積した塵埃あるいは結露水が除去される。
請求項2のディスク装置は、請求項1記載のディスク装置において、少なくとも前記ディスクの搬入位置において、前記トレイに組み込んだスライド体をトレイの内側に収納させる復帰手段を設けたことを特徴とする。
請求項2の構成により、ディスクの搬出位置となるフレームの前面へ引き出されたトレイをローディング機構によって搬入位置まで引き込む際、トレイに組み込んだスライド体が復帰手段によって前記トレイの内側に収納される。
請求項3のディスク装置は、請求項2記載のディスク装置において、前記復帰手段が前記トレイとスライド体との間に架設したコイルバネによって構成されていることを特徴とする。
請求項3の構成により、トレイの移動時において、トレイに組み込んだスライド体はトレイの内側に向かう付勢力が付与され、ディスクの搬入位置において、スライド体が前記トレイの内側に収納される。
請求項4のディスク装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置において、前記接触体が可撓性を備えたブラシ体によって構成され、該ブラシ体によって前記ピックアップレンズに付着した埃などを払拭するように構成したことを特徴とする。
請求項4の構成により、トレイの搬入/搬出動作に連動して該トレイに設けたブラシ体によってピックアップレンズに付着した埃などが払拭される。
請求項5のディスク装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置において、前記接触体が吸収材によって構成され、該吸収材によって前記ピックアップレンズに付着した結露水を吸水するように構成したことを特徴とする。
請求項5の構成により、トレイの搬入/搬出動作に連動して該トレイに設けた吸収材によってピックアップレンズに付着した結露水が吸水される。
請求項1のディスク装置によれば、ディスクを搬入/搬出するトレイと、前記ディスクを回転駆動するターンテーブルと、このターンテーブルと対向して前記ディスクを挟持するクランパと、前記ディスクの記録面にレーザー光を照射するピックアップレンズと、これら構成部品を組付けるためのフレームとを備え、前記ディスクが交換可能な前記ディスクの搬出位置から前記ピックアップレンズに臨むディスクの搬入位置まで前記トレイを移動させ、このトレイに載置したディスクの記録/再生を行うディスク装置において、前記トレイにスライド体を摺動自在に組み込み、このスライド体に少なくとも前記トレイの搬出動作に連動して前記フレームと係合する係合部と、前記ピックアップレンズと接触可能な接触体とを設け、前記係合部と前記フレームとの係合により前記トレイの搬出動作途中で前記ピックアップレンズと接触体とを接触した状態で前記スライド体の移動を規制し、このピックアップレンズと接触体とを接触させた状態で前記トレイを前記ディスクの搬出位置まで移動可能としたことにより、スライド体に形成する係合部がフレームに係合すると、接触体とピックアップレンズとが接触した状態でスライド体の移動が規制され、トレイのみが前方に移動するから、接触体とターンテーブルとの干渉を抑制することができ、接触体の磨耗によるピックアップレンズのクリーニング機能を安定した状態に保つことができる。
請求項2のディスク装置によれば、請求項1記載のディスク装置において、少なくとも前記ディスクの搬入位置において、前記トレイに組み込んだスライド体をトレイの内側に収納させる復帰手段を設けたことにより、トレイをディスクの搬入位置まで引き込む際、スライド体を復帰手段によってトレイの内側に収納させてディスク装置の大型化を抑制することができる。
請求項3のディスク装置によれば、請求項2記載のディスク装置において、前記復帰手段が前記トレイとスライド体との間に架設したコイルバネによって構成されているから、トレイの移動時において、トレイに組み込んだスライド体は前記トレイの内側に向かう付勢力が付与され、ディスクの搬入位置において、トレイをディスクの搬入位置まで引き込む際、スライド体をコイルバネによって前記トレイの内側に収納させてディスク装置の大型化を抑制することができる。
請求項4のディスク装置によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置において、前記接触体が可撓性を備えたブラシ体によって構成され、該ブラシ体によって前記ピックアップレンズに付着した埃などを払拭するように構成したことにより、トレイに設けたブラシ体によってピックアップレンズに付着した埃などを払拭させ、ピックアップレンズの汚れによるレーザ光の出力低下を極力、抑えることができる。
請求項5のディスク装置によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置において、前記接触体が吸収材によって構成され、該吸収材によって前記ピックアップレンズに付着した結露水を吸水するように構成したことにより、トレイに設けた吸収材によってピックアップレンズに付着した結露水が吸水され、ピックアップレンズに付着した結露水によるレーザ光の出力低下を抑制することができる。
以下、本発明の具体的実施例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するためのものではない。
図1〜図9は本実施例のディスク装置の実施例1を示し、図1は、ディスクの搬出動作を示すトレイの断面図、図2はディスクの搬出時においてブラシがピックアップレンズに接触した状態を示すトレイの断面図、図3はディスクの搬出位置におけるトレイの断面図、図4はトレイとスライド体との分解状態を示す一部を切り欠いた分解斜視図、図5はトレイとスライド体とを切り欠いた状態を示す分解斜視図、図6はトレイを切り欠いた斜視図、図7はディスクの搬入位置を示すディスク装置の平面図、図8はスライド体の係合部とトレイとの係合状態を示すディスク装置の平面図、図9はディスクの搬出位置を示すディスク装置の平面図である。図1〜図9で示すように、ディスク装置1は、ディスク(図示せず)を搬入/搬出するトレイ3と、ディスクを回転駆動するターンテーブル4と、このターンテーブルと対向して前記ディスクを挟持するクランパ4Aと、ディスクの半径方向へ進退可能に設けたピックアップレンズ5などを主要構成部品とし、これら主要構成部品を合成樹脂製のフレーム7に組付けている。また、前記ターンテーブル4とピックアップレンズ5及びその送り機構8は金属製の支持フレーム9に固定して一体的にユニット化している。
前記フレーム7は、水平方向に延びる水平壁部7Aと、この水平壁部7Aの左右両側に一体形成する側壁部7Bとで構成され、前記水平壁部7Aに形成する開口部7Cに臨ませて前記支持フレーム9を固定するとともに、側壁部7Bの内面に前記トレイ3を案内するレール12を形成し、このレール12に沿わせてトレイ3をフレーム7に対して前後方向に移動可能に案内している。また、前記フレーム7の側壁部7Bの間に帯板状の支持部7Dが一体的に架設され、この支持部7Dの中央部に前記ターンテーブル4と対向するクランパ4Aが固定されており、このクランパ4Aとターンテーブル4とでディスクを挟持して、ディスクを回転するように構成している。また、側壁部7B間には図示はしないが前記ピックアップレンズ5によりディスクから光学的に読み出された映像/音声信号を復調し、圧縮された映像/音声信号を伸張して元の映像/音声信号に復号するMPEG(Moving Picture Experts Group)基板などの制御用の回路基板が架設されている。
符号13は前記トレイ3の後部に組み込んだスライド体であり、トレイ3には該トレイ3の移動方向に沿って前記スライド体13を案内する左右一対のガイドレール15が形成されるとともに、そのガイドレール15の延長線上に位置して逆T字状のレール部18がトレイ3の裏面に垂設されている。一方、スライド体13には左右一対のレール溝17が形成され、そのレール溝17に前記トレイ3に形成するレール部18を挿入することによって、スライド体13はレール部18とガイドレール15に沿って摺動自在に案内される。また、トレイ3とスライド体13には相対向してフック部19A,19Bが形成され、そのフック部19A,19B間に復帰部材としてコイルバネ20が架設され、このコイルバネ20によってトレイ3に組み込まれるスライド体13には常時、閉じる方向の付勢力が付与される。また、スライド体13の裏面側には、前記ピックアップレンズ5との接触体としてブラシ16が固定されるとともに、スライド体13の後端縁には前記ブラシ16とピックアップレンズ5とが接触した位置で前記支持部7Dと当接して前記スライド体13を保持するための係合部たるストッパ21が立設されている。
以上のように構成される光ディスク装置の動作について説明すると、先ず、図示しないローディング機構を駆動して図1に示すようにトレイ3をフレーム7の前面へ引き出す。この時、トレイ3に組み込んだスライド体13はコイルバネ20によってトレイ3の移動に連動して前記トレイ3と一体的に移動する。このトレイ3とスライド体13の移動により、図2に示すようにスライド体13の裏面側に設けたブラシ16がピックアップレンズ5と当接すると、スライド体13に形成するストッパ21がフレーム7の支持部7Dと係合してトレイ3のみが前方に移動し、ブラシ16とピックアップレンズ5とが接触した状態でスライド体13が停止する。この際、トレイ3の裏面に垂設されるレール部18がスライド体13のレール溝17に沿って案内され、ブラシ16とピックアップレンズ5とが接触した状態でトレイ3のみが移動し、図3及び図9に示すようにトレイ3は前記トレイ3とスライド体13との間に架設したコイルコイルバネ20に抗してディスクがセット可能なディスク搬出位置まで引き出される。
フレーム7の前面へ引き出されたトレイ3の凹部3Aにディスクを載置あるいはディスクを取り外した後、再び図示しないローディング機構を駆動してトレイ3をフレーム7内部へ引き込む。この際、トレイ3に組み込まれたスライド体13は、前記コイルバネ20によってスライド体13のストッパ21とフレーム7の支持部7Dとが係合した位置、すなわち、ブラシ16とピックアップレンズ5とが接触した位置で保持される。この後、スライド体13の移動によってトレイ3のレール部18がスライド体13のレール溝17の端部まで到達(図2参照)するとトレイ3とスライド体13とが同体的に移動し、ストッパ21が支持部7Dから離れるとともに、スライド体13のブラシ16がピックアップレンズ5から離れる。これにより、ブラシ16によってピックアップレンズ5の表面に付着・堆積した塵埃を除去する。そして、トレイ3は図7に示すようにディスクとピックアップレンズ5とが対向する搬入位置へと搬送され、トレイ3に組み付けたスライド体13はコイルバネ20の付勢力によってトレイ3の内側に収納される。
以上のように構成される本実施例では、スライド体13に設けたストッパ21とフレーム7の支持部7Dとを係合させることによって、トレイ3に組み込んだスライド体13に設けたブラシ16をピックアップレンズ5に接触させた状態でスライド体13の移動を規制することができるため、ブラシ16とターンテーブル4との接触を防止することができる。これにより、ターンテーブル4との接触によるブラシ16の磨耗あるいはブラシ16によるターンテーブル4の損傷を抑制することができ、長期に渡ってブラシ16によりピックアップレンズ5のクリーニング機能を安定した状態に維持することができる。さらに、ブラシ16を設けたスライド体13をトレイ3に摺動自在に組み込むことによって前記ブラシ16がピックアップレンズ5に接触した状態からディスクが載置または取り出し可能なディスク搬出位置までトレイ3を引き出すことが可能であるとともに、トレイ3上に載置されたディスクが再生(記録)可能な位置まで前記トレイ3をフレーム7の内側まで移動させた際、スライド体13は、トレイ3とスライド体13とを連結するコイルバネ20によって前記トレイ3の内側に収納され、該トレイ3、ひいてはディスク装置1のフレーム7を必要以上に大型化することなく、スライド体13に設けたブラシ16によってピックアップレンズ5の表面に付着・堆積した塵埃を効果的に払拭することが可能となる。
図10及び図11は本発明の実施例2を示し、図10はトレイの断面図、図11はホルダの斜視図である。なお、図10及び図11に示す実施例2において、前記実施例1と同一機能を有する部分には同一符号を付し、前記実施例1と共通する部分の説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
前記実施例1においては、スライド体13に接触体としてブラシ16を取付け、該ブラシ16によってピックアップレンズ5の表面に付着・堆積した塵埃を払拭するように構成した例を示したが、本実施例では、温度差などによってピックアップレンズ5の表面に生じる結露水を吸水するためにスライド体13に接触体として積層紙30からなる吸水材31を取り付けており、その吸水材31以外の構成は実施例1と実質同一である。
前記積層紙30はホルダ32によってスライド体13に組み込まれている。前記ホルダ32は一対の取付板33を有して全体としてコ字型を成し、取付板33の内面に前記吸水材31を装着する取付部33Aを一体形成している。また、前記ホルダ32の上面側には、位置決め用のボス部35と取付け用の弾性フック36とが一体形成され、スライド体13にはボス部35と弾性フック36に対応して位置決め孔37と取付孔38とが設けられ、ホルダ32のボス部35と弾性フック36をスライド体13の位置決め孔37と取付孔38に係合させることによって積層紙30を備えたホルダ32はスライド体13に対して着脱可能に組み付けられる。なお、積層紙30の吸水性が低下した場合、ホルダ32をスライド体13から取り外し、前記ホルダ32に組み込んだ積層紙30を交換することが可能である。
以上のように構成される本実施例では、前記実施例1と同様、スライド体13に設けたストッパ21とフレーム7の支持部7Dとを係合させることによって、前記スライド体13に設けた積層紙30をピックアップレンズ5に接触させた状態で該スライド体13の移動を規制することができるため、ターンテーブル4との接触による積層紙30の磨耗を防止することができ、前記積層紙30により温度差などによってピックアップレンズ5の表面に生じる結露水を効果的に吸水することができる。また、トレイ3、ひいてはディスク装置1のフレーム7を必要以上に大型化することなく、前記ディスク装置1の小型化を図ることができる。
以上、本発明の一実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例1では、スライド体に設けたストッパがフレームから離れた際、スライド体を戻す手段としてコイルバネを設けた例を示したが板バネあるいは弾性体などでもよく、要はスライド体のストッパがフレームから離れた際、スライド体を復帰させる方向に付勢させる構成であればよい。また、スライド体を復帰させる方法としては、コイルバネなどによってスライド体を復帰させる方向に付勢させる以外にも例えばディスクの引込み位置までトレイを搬入した際、トレイの搬入動作によってスライド体とトレイを係合させてスライド体をトレイ内に収納するように構成してもよい。さらに、トレイに対してスライド体を案内するための取付構造やブラシや吸水材の取付構造なども前記実施例に限定されるものではなく、適宜選定すればよい。
本発明の実施例1を示すディスクの搬出動作を示すトレイの断面図である。 同上、ディスクの搬出時においてブラシがピックアップレンズに接触した状態を示すトレイの断面図である。 同上、ディスクの搬出位置におけるトレイの断面図である。 同上、トレイとスライド体との分解状態を示す一部を切り欠いた分解斜視図である。 同上、トレイとスライド体とを切り欠いた状態を示す分解斜視図である。 同上、トレイを切り欠いた斜視図である。 同上、ディスクの搬入位置を示すディスク装置の平面図である。 同上、スライド体とトレイとの係合状態を示すディスク装置の平面図である。 同上、ディスクの搬出位置を示すディスク装置の平面図である。 本発明の実施例2を示すトレイの断面図である。 同上、吸水材を組み込んだホルダの斜視図である。 従来のクリーニング動作を示す説明図であり、図12(a)はディスクの搬入位置を示し、図12(a)はディスクの搬出位置を示している。
符号の説明
1 ディスク装置
4 ターンテーブル
4A クランパ
5 ピックアップレンズ
7 フレーム
7D 支持部
13 スライド体
16 ブラシ(接触体)
20 コイルバネ(復帰部材)
31 吸水材(接触体)

Claims (5)

  1. ディスクを搬入/搬出するトレイと、前記ディスクを回転駆動するターンテーブルと、このターンテーブルと対向して前記ディスクを挟持するクランパと、前記ディスクの記録面にレーザー光を照射するピックアップレンズと、これら構成部品を組付けるためのフレームとを備え、前記ディスクが交換可能な前記ディスクの搬出位置から前記ピックアップレンズに臨むディスクの搬入位置まで前記トレイを移動させ、このトレイに載置したディスクの記録/再生を行うディスク装置において、前記トレイにスライド体を摺動自在に組み込み、このスライド体に少なくとも前記トレイの搬出動作に連動して前記フレームと係合する係合部と、前記ピックアップレンズと接触可能な接触体とを設け、前記係合部と前記フレームとの係合により前記トレイの搬出動作途中で前記ピックアップレンズと接触体とを接触した状態で前記スライド体の移動を規制し、このピックアップレンズと接触体とを接触させた状態で前記トレイを前記ディスクの搬出位置まで移動可能としたことを特徴とするディスク装置。
  2. 少なくとも前記ディスクの搬入位置において、前記トレイに組み込んだスライド体をトレイの内側に収納させる復帰手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のディスク装置。
  3. 前記復帰手段が前記トレイとスライド体との間に架設したコイルバネによって構成されていることを特徴とする請求項2記載のディスク装置。
  4. 前記接触体が可撓性を備えたブラシ体によって構成され、該ブラシ体によって前記ピックアップレンズに付着した埃などを払拭するように構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置。
  5. 前記接触体が吸収材によって構成され、該吸収材によって前記ピックアップレンズに付着した結露水を吸水するように構成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のディスク装置。
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