JP2007064667A - 電波方向探知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周波数計測の必要なしに、また周波数に応じた応答ベクトルを格納する必要なしに、周波数が異なる複数の到来波および広帯域な到来波の入射方向推定が可能な電波方向探知装置を得る。
【解決手段】指向方向の異なる8の字指向性を有する複数のアンテナ1、2と、オムニアンテナ3と、複数のアンテナ1、2およびオムニアンテナ3からの信号をそれぞれ受信する受信機4と、受信機4の出力信号に基づいて相関行列を計算する相関行列計算手段5と、相関行列計算手段5で得られた相関行列の固有値分解を行う固有値分解手段6と、入射方向に対応した応答ベクトルがあらかじめ記憶されたメモリ7と、固有値および固有ベクトルと、応答ベクトルとを用いて方位評価関数を算出する方位評価関数計算手段8と、方位評価関数計算手段8で算出された方位評価関数から電波の到来方向を検出する電波方向検出手段9とを備える。
【選択図】図1

Description

従来の電波方向探知装置としては、次のものがある。まず、複数の素子アンテナで受信した受信信号から相関行列を算出する。さらに、相関行列の雑音に対応する固有ベクトルと入射方向に対応するステアリングベクトル(受信位相状態を示すベクトル)とが直交することを利用して、固有ベクトルとの内積が最小となるステアリングベクトルを探索することにより、電波の入射方向を推定する(例えば、非特許文献1参照)。
「R. O. Schmidt, "Multiple emitter location and signal parameter estimation," IEEE Trans. Antennas and Propag., vol.AP-34,no.3,pp.276-280, March1986」
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。従来の電波方向探知装置は、電波の受信位相状態を利用するものであるが、電波の周波数に応じて受信位相状態が異なるので、電波の周波数も計測する必要がある。このため、広い周波数範囲を観測するために、多くのステアリングベクトルを格納する必要があり、また、周波数が異なる複数の到来波の方向探知を行うことができないという課題があった。また、入射波が広帯域である場合には、測定精度が低下する課題があった。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、周波数計測の必要なしに、また周波数に応じた応答ベクトルを格納する必要なしに、周波数が異なる複数の到来波および広帯域な到来波の入射方向推定が可能な電波方向探知装置を得ることを目的とする。
本発明に係る電波方向探知装置は、指向方向の異なる8の字指向性を有する複数のアンテナと、オムニアンテナと、複数のアンテナおよびオムニアンテナからの信号をそれぞれ受信する受信機と、受信機の出力信号に基づいて相関行列を計算する相関行列計算手段と、相関行列計算手段で得られた相関行列の固有値分解を行う固有値分解手段と、入射方向に対応した応答ベクトルがあらかじめ記憶されたメモリと、固有値分解手段から得られる固有値および固有ベクトルと、メモリから読み出される応答ベクトルとを用いて方位評価関数を算出する方位評価関数計算手段と、方位評価関数計算手段で算出された方位評価関数から電波の到来方向を検出する電波方向検出手段とを備えたものである。
本発明によれば、振幅利得関数の周波数依存性が低く指向方向が異なる複数のアンテナ(例えば、アドコックアンテナや微小ダイポールアンテナ)およびオムニアンテナの振幅利得関数から得られる応答ベクトルを利用することで、周波数計測の必要なしに、また周波数に応じた応答ベクトルを格納する必要なしに、周波数が異なる複数の到来波および広帯域な到来波の入射方向推定が可能な電波方向探知装置を得ることができる。
以下、本発明の電波方向探知装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電波方向探知装置の構成図である。図1におけるアンテナは、指向方向が90度だけ異なるアンテナ1、2と、オムニアンテナ3とで構成されている。アンテナ1、2、およびオムニアンテナ3には、それぞれ受信機4が接続されている。
相関行列計算手段5は、それぞれの受信機4からの受信信号に基づいて相関行列を計算する。固有値分解手段6は、相関行列計算手段5で計算された相関行列の固有値分解を行う。メモリ7は、入射方向に応じた応答ベクトルがあらかじめ格納されている記憶部である。
方位評価関数計算手段8は、固有値分解手段6で得られた固有ベクトルと、メモリ7に格納された応答ベクトルとの内積演算により方位評価関数を計算する。さらに、電波方向検出手段9は、方位評価関数計算手段8で計算された方位評価関数に基づいて、電波の方向を検出する。
図2は、本発明の実施の形態1における電波方向の座標系を示した図である。図2に示すように、xy座標系において到来方向θを規定する。アンテナ1、2は、8の字指向性を有し、次式(1)(2)に示すように、それぞれの振幅利得関数g(θ)、g(θ)が正弦波形を持っているものとする。また、これらのアンテナパターンの周波数依存性は、十分小さいものとする。さらに、オムニアンテナ3の振幅利得関数g(θ)は、下式(3)とする。
Figure 2007064667
図3は、本発明の実施の形態1におけるアンテナ1、2およびオムニアンテナ3のアンテナパターンを示した図であり、上式(1)〜(3)の関係をグラフ化したものである。
このように、振幅利得関数g(θ)、g(θ)が正弦波形となる8の字指向性を有するアンテナとしては、アドコックアンテナや微小ダイポールアンテナがあり、周波数依存性が低い特徴がある。入射波kの到来角度をθ、時間波形をs(t)とする。このとき、各アンテナmの受信信号x(t)は、次式(4)〜(6)のようになる。ここで、mは、m=1、2、3であり、m=1、2はアンテナ1、2に対応し、m=3はオムニアンテナ3に対応するものとする。
Figure 2007064667
ここで、tは、時間を表す因子であり、n(t)は、アンテナmの受信機雑音であり、電力は全て等しくpとする。
次に、相関行列計算手段5は、受信機4から出力される受信信号で構成される次式(7)に示すベクトルXを用いて、式(8)のように相関行列Rを求める。
Figure 2007064667
ここで、式(8)におけるE[]は、時間に関する平均処理を示し、肩字のHは、複素共役転置を示す。次に、固有値分解手段6は、相関行列計算手段5によって算出された相関行列Rの固有値分解を行う。
相関行列Rは、複素共役転置対称行列(エルミート行列)であって、この行列の固有値は実数であり、また、各固有ベクトルは、直交する性質がある。固有値は、入射波に対応するものはそれだけ大きくなる性質があり、雑音成分だけに対応する固有値は、小さくなる。そこで、相関行列Rの3つの固有値のうち、最小となるものを雑音に対応する固有値とし、これに対応する固有ベクトルVを抽出する。
各固有ベクトルが直交する性質から、入射波の入射方向に対応する応答ベクトルと、雑音に対応する固有ベクトルとは直交する。応答ベクトルa(θ)は、式(1)〜式(3)の各入射波信号の係数を用いて、次式(9)で与えられるものである。
Figure 2007064667
式(9)で与えられる入射方向に応じた応答ベクトルa(θ)は、メモリ7にあらかじめ保存しておく。上述のようにアドコックアンテナの振幅利得関数を応答ベクトルとする場合には、従来、特徴量として用いていた受信位相差とは異なり、周波数依存性が低いので、周波数毎にメモリを持つ必要がない。さらに、周波数を推定する必要がないので構成が簡易である利点がある。また、広帯域波や、周波数が異なる複数の入射波に対しても、入射方向だけに依存するベクトルなので有効である。
次に、方位評価関数計算手段8は、先に求めた雑音に対応する固有ベクトルVと、測定する角度方向θに対応する応答ベクトルa(θ)との内積を計算し、下式(10)の方位評価関数e(θ)を導出する。前述したように、この方位評価関数e(θ)の分母は、入射方向に対応する応答ベクトルa(θ)が選ばれた場合に0となるので、急峻なピークが現れることになる。
Figure 2007064667
図4は、本発明の実施の形態1における方位評価関数の一例を示したものであり、2波の入射波が60[°]および100[°]から入射する場合の、方位評価関数を示したものである。横軸は、角度θ、縦軸は、方位評価関数e(θ)である。この図から、入射角と一致する60[°]および100[°]の方向に急峻なピークが得られていることが分かる。電波方向検出手段9は、このようなピークを検出して電波方向を出力する。
方位評価関数計算手段8は、固有値のうち最小となるものを雑音に対応する固有ベクトルとして選択したが、入射波数が自由度の数よりも2つ以上小さい場合には、雑音に対応する固有値および固有ベクトルは、複数存在する。上述の例では、例えば、自由度の数(=アンテナの数)は3であり、入射波数が1の場合には、雑音に対応する固有ベクトルは、2つ存在することになる。
雑音に対応する固有値は、あらかじめ雑音電力を測定しておくことで知ることができ、これよりも大きな値を持つ固有値の数が入射波数として推定できる。入射波数の数をK、自由度の数をMとするとき、雑音に対応する固有ベクトルをV(i=1、...、M−K)として方位評価関数を次式(11)のように求めてもよい。
Figure 2007064667
このような方位評価関数を用いると、最小の固有ベクトルだけを用いるよりも方位評価関数のピークの精度が高まる効果がある。本発明では、方位評価関数を式(11)のような式に従って求めてもよい。
また、本発明では、受信位相差を利用しないため、アンテナ配置に依存しない利点があるが、空間的な広がりを持つと、平面波の到来方向の一意性がなくなるので、各アンテナは、図1に示すように指向面に対して垂直に配置するのがよい。
実施の形態1によれば、周波数依存性の低い振幅利得関数を有し、指向方向の異なる8の字指向性を有する2つのアンテナおよびオムニアンテナを備え、これら受信信号の相関行列の固有ベクトルと、振幅利得関数から得られる応答ベクトルとの内積から方位評価関数を算出し、電波の入射方向を推定することにより、複数の入射波が広帯域である場合や、周波数が大きく異なる場合にも有効に電波方向探知を行うことができる。
さらに、周波数計測の必要がなく、格納する応答ベクトルも周波数ごとに持つ必要がないので、構成が簡単となる。
なお、上述の説明においては、2つのアンテナ1、2を用いた場合について説明したが、3つ以上の複数のアンテナを用いた場合には、自由度を増加させることができ、より多くの入射波の電波方向探知が可能となる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2における電波方向探知装置の構成図である。実施の形態1における図1の構成の電波方向探知装置と比較すると、図5の構成の電波方向探知装置は、新たに複素信号生成手段10を備えている点が異なる。
図5における複素信号生成手段10は、虚数jを乗じる乗算手段11と、加算器12および減算器13を備えている。図5に示した構成を有することにより、複素信号生成手段10は、異なる指向性を有するアンテナ1、2のうちの1つのアンテナの受信信号を実部、もう1つのアンテナの受信信号を正負の虚部とする複素信号を生成することとなる。
なお、複素信号生成手段10は、選択するアンテナを切り替えてもよい。すなわち、実部と虚部が入れ替わるように選択してもよい。
アンテナ1、2、およびオムニアンテナ3の振幅利得関数は、式(1)〜(3)で与えられるものとする。このとき、複素信号生成手段10で得られる2つの信号y(t)、y(t)は、下式(12)、(13)のように与えられる。また、y(t)は、式(6)と同様に、オムニアンテナの受信信号に√2を乗じて、下式(14)のように与えられるものとする。これは、各信号の受信機雑音電力をほぼ等しくするためである。
Figure 2007064667
次に、相関行列計算手段5は、信号y(t)(mは、m=1、2、3)で構成される次式(15)に示すベクトルYを用いて、下式(16)のように相関行列Rを求める。
Figure 2007064667
式(16)で得られた相関行列Rに対して、実施の形態1と同様に固有値分解手段6により固有値分解を行い、最小固有値に対応する固有ベクトルを雑音に対応する固有ベクトルVとして抽出する。応答ベクトルとしては、次式(17)に示す値があらかじめメモリ7に格納されている。
Figure 2007064667
方位評価関数計算手段8は、先に求めた雑音に対応する固有ベクトルと、測定する角度方向θに対応する応答ベクトルa(θ)との内積から、下式(18)により方位評価関数e(θ)を導出する。
Figure 2007064667
この方位評価関数e(θ)の分母は、入射方向に対応する応答ベクトルa(θ)が選ばれた場合に0となるので、急峻なピークが現れる。このピークの方向を電波方向検出手段9にて検出することで、電波の入射方向を推定することができる。
本実施の形態2では、合成信号y(t)を算出するときに合成係数を変えて、たとえば、次式(19)、(20)のように生成することで、自由度を増やすことができる。
Figure 2007064667
また、合成信号と実施の形態1で示した受信信号x(t)の両方を用いて相関行列Rを求めることでも自由度を増加させることができる。
自由度の増加が可能なため、実施の形態1と同様に、本実施の形態2においても、自由度に余裕がある場合には、複数の雑音に対応する固有ベクトルを用いて方位評価関数を求めてもよい。すなわち、入射波数の数をK、自由度の数をMとして、雑音に対応する固有ベクトルをV(i=1、...、M−K)として方位評価関数を、次式(21)のように求めてもよい。
Figure 2007064667
実施の形態2によれば、周波数依存性の低い振幅利得関数を有し、指向方向の異なる8の字指向性を有する2つのアンテナとオムニアンテナを備え、これら受信信号から生成される複素信号を用いて相関行列を計算し、相関行列の固有ベクトルと、振幅利得関数から得られる応答ベクトルとの内積から方位評価関数を算出し、電波の入射方向を推定するので、複数の入射波が広帯域である場合や、周波数が大きく異なる場合にも有効に電波方向探知を行うことができる。
さらに、周波数計測の必要がなく、応答ベクトルも周波数ごとに格納する必要がないので、構成が簡単となる効果がある。
なお、上述の説明においては、2つのアンテナ1、2を用いた場合について説明したが、3つ以上の複数のアンテナを用いた場合には、その中から任意の2つのアンテナを選択して複素信号を生成することにより、同様の効果を得ることができる。
さらに、3つ以上の複数のアンテナを用いた場合には、相関行列計算手段は、任意に選択した2つのアンテナによる複素信号に基づいた相関行列と、任意に選択した2つのアンテナ以外の受信信号に基づいた相関行列とを算出できる。これにより、実施の形態1と2の両方の方法に基づいて、到来電波の検出が可能となる。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3における電波方向探知装置の構成図である。実施の形態2における図5の構成の電波方向探知装置と比較すると、図6の構成の電波方向探知装置は、アンテナとして単向性を有するカージオイドアンテナ21、22を用いるとともに、複素信号生成手段10の代わりに2つの減算器13を備えている点が異なる。
本実施の形態3では、実施の形態1で示した8の字指向性を有する例えばアドコックアンテナに代えて、カージオイド特性を有するカージオイドアンテナ21、22を2つのアンテナとして用いる。ここで、カージオイドアンテナ21、22は、90度だけ指向方向が異なるカージオイド特性を有する単向性のアンテナである。カージオイドアンテナ21、22およびオムニアンテナ3は、次式(22)〜(24)に示すような指向性を有し、アドコックアンテナと同様に周波数依存性が低い性質がある。
Figure 2007064667
図7は、本発明の実施の形態3におけるカージオイドアンテナ21、22およびオムニアンテナ3のアンテナパターンを示した図であり、上式(22)〜(24)の関係をグラフ化したものである。
図6に示すように、減算器13を用いて、アンテナ#1(カージオイドアンテナ21に相当)およびアンテナ#2(カージオイドアンテナ22に相当)からアンテナ#3(オムニアンテナ3に相当)の受信信号を減算することで、アドコックアンテナと同様に、正弦波形のパターンを持つアンテナで受信した場合と同様な受信信号を得ることができる。
この減算後の信号およびアンテナ#3の受信信号x(t)より、相関行列Rを算出し、実施の形態1と同様な処理をすることで広帯域な方向探知を行うことができる。
実施の形態3によれば、周波数依存性の低い振幅利得関数を有する2つの単向性を有するカージオイドアンテナとオムニアンテナを備え、2つのカージオイドアンテナからオムニアンテナの受信信号を減算した信号と、オムニアンテナの受信信号を用いて相関行列を計算し、相関行列の固有ベクトルと、振幅利得関数から得られる応答ベクトルの内積から方位評価関数を算出し、電波の入射方向を推定するので、複数の入射波が広帯域である場合や、周波数が大きく異なる場合にも有効に電波方向探知を行うことができる。
さらに、周波数計測の必要がなく、応答ベクトルも周波数ごとに格納する必要がないので、構成が簡単となる。
なお、上述の説明においては、2つのカージオイドアンテナ21、22を用いた場合について説明したが、3つ以上の複数のアンテナを用いた場合には、自由度を増加させることができ、より多くの入射波の電波方向探知が可能となる。
実施の形態4.
実施の形態1では、アンテナの振幅利得関数が正弦波形を持つアドコックアンテナを例に説明した。本実施の形態4では、その他の振幅利得関数を有するアンテナを用いた電波方向探知について説明する。
上述の実施の形態1〜3で説明したように、本発明では、電波方向探知を行うために、周波数依存性が低いアンテナパターンを利用している。そこで、各アンテナmのアンテナパターンg(θ)が異なり、次式(25)に示す条件を満たせば、同様の原理で、電波方向探知を実現することができる。
Figure 2007064667
ここで、Ra(i、j)は、アンテナパターンの相関であり、異なるアンテナパターン同士の相関が0であると、測角精度などの面で最もよい。このようなアンテナパターンを有するものとして、例えば、nを偶数として、次式(26)に示すようなg(θ)のパターンを有するアンテナが可能である。
Figure 2007064667
図8は、本発明の実施の形態4におけるアンテナパターンを示した図であり、n=2の場合の2つのアンテナパターンと、オムニアンテナのアンテナパターンを示したものである。このようなクローバー型のアンテナパターンを有するアンテナは、周波数依存性が低いので本発明に利用することができ、同様に広帯域な電波方向探知を行うことができる。
さらに、他の周波数依存性の低いパターンを有するアンテナを組み合わせて用いることで、自由度を増加させることができ、より多くの入射波の電波方向探知が可能となる。
実施の形態4によれば、周波数依存性の低い振幅利得関数を有し、各アンテナのアンテナパターンの相関が小さい複数のアンテナを用い、これらアンテナの受信信号を用いて相関行列を計算し、相関行列の固有ベクトルと、振幅利得関数から得られる応答ベクトルの内積から方位評価関数を算出し、電波の入射方向を推定するので、複数の入射波が広帯域である場合や、周波数が大きく異なる場合にも有効に電波方向探知を行うことができる。
さらに、周波数計測の必要がなく、応答ベクトルも周波数ごとに格納する必要がないので、構成が簡単となる効果がある。
本発明の実施の形態1における電波方向探知装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における電波方向の座標系を示した図である。 本発明の実施の形態1におけるアンテナおよびオムニアンテナのアンテナパターンを示した図である。 本発明の実施の形態1における方位評価関数の一例を示したものである。 本発明の実施の形態2における電波方向探知装置の構成図である。 本発明の実施の形態3における電波方向探知装置の構成図である。 本発明の実施の形態3におけるカージオイドアンテナおよびオムニアンテナのアンテナパターンを示した図である。 本発明の実施の形態4におけるアンテナパターンを示した図である。
符号の説明
1、2 アンテナ、3 オムニアンテナ、4 受信機、5 相関行列計算手段、6 固有値分解手段、7 メモリ、8 方位評価関数計算手段、9 電波方向検出手段。10 複素信号生成手段、11 乗算手段、12 加算器、13 減算器、21、22 カージオイドアンテナ。

Claims (11)

  1. 指向方向の異なる8の字指向性を有する複数のアンテナと、
    オムニアンテナと、
    前記複数のアンテナおよび前記オムニアンテナからの信号をそれぞれ受信する受信機と、
    前記受信機の出力信号に基づいて相関行列を計算する相関行列計算手段と、
    前記相関行列計算手段で得られた前記相関行列の固有値分解を行う固有値分解手段と、
    入射方向に対応した応答ベクトルがあらかじめ記憶されたメモリと、
    前記固有値分解手段から得られる固有値および固有ベクトルと、前記メモリから読み出される応答ベクトルとを用いて方位評価関数を算出する方位評価関数計算手段と、
    前記方位評価関数計算手段で算出された方位評価関数から電波の到来方向を検出する電波方向検出手段と
    を備えたことを特徴とする電波方向探知装置。
  2. 請求項1に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナの任意の2つのアンテナからの受信信号に基づいて、一方のアンテナからの受信信号を実数部とし、他方のアンテナからの受信信号を正および負の虚数部とし、正の虚数部および負の虚数部を有する2つの複素信号を生成する複素信号生成手段をさらに備え、
    前記相関行列計算手段は、上記複素信号生成手段で生成された前記2つの複素信号と、前記オムニアンテナの受信機の出力信号とから相関行列を計算する
    ことを特徴とする電波方向探知装置。
  3. 請求項2に記載の電波方向探知装置において、
    前記相関行列計算手段は、前記2つの複素信号と、前記オムニアンテナの受信機の出力信号と、さらに前記複数のアンテナの前記任意の2つのアンテナ以外からの受信信号とに基づいて相関行列を計算する
    ことを特徴とする電波方向探知装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナは、アドコックアンテナであることを特徴とする電波方向探知装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナは、アンテナパターンが2つの指向方向を有する8の字指向性や、アンテナパターンが4つの指向方向を有するクローバー型またはそれよりも多くの偶数の指向方向を有し、前記アンテナパターンの周波数依存性が低いことを特徴とする電波方向探知装置。
  6. 請求項5に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナは、周波数依存性が低い異なるアンテナパターンを有するアンテナを組み合わせて構成されることを特徴とする電波方向探知装置。
  7. 指向方向の異なる単向性を有する複数のアンテナと、
    オムニアンテナと、
    前記複数のアンテナおよび前記オムニアンテナからの信号をそれぞれ受信する受信機と、
    前記複数のアンテナからの受信信号および前記オムニアンテナからの受信信号に基づいて、前記複数のアンテナからの受信信号のそれぞれから前記オムニアンテナからの受信信号を減算する減算器と、
    前記減算器で生成された信号と、前記オムニアンテナの受信機の出力信号とから相関行列を計算する相関行列計算手段と、
    前記相関行列計算手段で得られた前記相関行列の固有値分解を行う固有値分解手段と、
    入射方向に対応した応答ベクトルがあらかじめ記憶されたメモリと、
    前記固有値分解手段から得られる固有値および固有ベクトルと、前記メモリから読み出される応答ベクトルとを用いて方位評価関数を算出する方位評価関数計算手段と、
    前記方位評価関数計算手段で算出された方位評価関数から電波の到来方向を検出する電波方向検出手段と
    を備えたことを特徴とする電波方向探知装置。
  8. 請求項7に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナは、カージオイド特性を有するカージオイドアンテナであることを特徴とする電波方向探知装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電波方向探知装置において、
    前記複数のアンテナは、指向面に対して垂直に配列されていることを特徴とする電波方向探知装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電波方向探知装置において、
    前記方位評価関数計算手段は、前記固有値分解手段の出力から最小となる固有値に対応する固有ベクトルを選択し、選択した前記固有ベクトルと前記メモリから読み出される応答ベクトルとの内積演算を行うことにより方位評価関数を算出することを特徴とする電波方向探知装置。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電波方向探知装置において、
    前記方位評価関数計算手段は、前記固有値分解手段の出力から雑音に対応する固有値を推定し、推定した前記固有値に対応する固有ベクトルを選択し、選択した前記固有ベクトルと前記メモリから呼び出される応答ベクトルとの内積演算を行い、複数の前記固有ベクトルに対する内積値の平均処理または自乗平均処理を行うことにより方位評価関数を算出することを特徴とする電波方向探知装置。
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