JP2007063989A - 冷却ファン - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷却ファンにおいてボス部の大型化に伴いブレードが短くなっても、従来仕事をしていない部位で風流れを発生させて風量増加・小型軽量化の効果が得られること。
【解決手段】 冷却ファン6は金属製のスペーサ4と一体にインサート成形されるナイロン製のボス部2とそこから外方向に延出した7枚のブレード3からなり、ブレード3のボス部2への接続部分(ブレードの根元部)3aには冷却ファン6の回転方向に対して後退するスキュー角(約30度)が設けられ、接続部分3aに続くブレード先端にかけての部分3cは回転方向に対してほぼ直角になっている(スキュー角0度)。外径φ490mm、ボス部φ192mm、ブレード長さ149mmの従来品と、外径φ490mm、ボス部2φ212mm、ブレード3長さが139mmの冷却ファン6で風量特性を比較したところ、ブレード長さが10mmも短いのに同じ風量が得られた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、自動車用を始め、家庭用電化製品或いは業務用電化製品等で使用される冷却ファンに関するもので、特に冷却能力の向上と小型軽量化を可能とする冷却ファンに関するものである。
自動車用を始め、家庭用電化製品或いは業務用電化製品等で使用される冷却ファンにおいては、従来から、冷却性能の向上と小型軽量化が要求されてきた。自動車用冷却ファンを例に取ると、エンジンの大排気量化による冷却能力の向上と、搭載スペースの縮小及び燃費向上の観点から小型軽量化とが要求されている。自動車用冷却ファンにおいて冷却能力の向上を図るには、冷却ファンの後方に空気の流れを阻害するエンジンが配置されているので、空気を効率的に流通させるためには空気を斜流方向に流す必要があるが、従来の軸流ファンにおいてこのような斜流効果を得るためにはボス部に対するブレード(翼)の取付け角を増大させる必要があり、その結果回転トルクが増大し、ファン効率が低下するという問題があった。
そこで、特許文献1に記載の発明においては、ブレードの取付け角を増大させることなく空気を斜流方向に流すことによって冷却能力の向上を図るため、ブレード先端にかけてファン回転方向に対して後退するスキュー角をブレードに持たせている。
特開平3−89000号公報
しかしながら、自動車用冷却ファンにおける風流れの特徴として走行していない(迎風ゼロの)状態ではエンジンブロックに向かう完全な軸方向への流れは考えられず、むしろ斜流となっており、上記特許文献1に具体的効果の記述がないように期待される効果は得られないと考えられる。即ち、従来の自動車のように冷却ファン前方が低圧力損失であれば、上記特許文献1に記されているようにエンジンブロックへの流れが強く斜流ファンの効果があると考えられるが、現在の自動車においては高圧力損失状態となっており冷却ファン周辺の圧力や冷却ファン回転による遠心成分から軸流になり難くなっているためである。さらに、高圧力損失状態での斜流化は冷却ファンを囲むシュラウドへの流れが強くなり、騒音発生の要因となる可能性もある。
また、走行状態では迎風が大きくなるにしたがいエンジンブロックへの流れが強くなるが、迎風による風量が大きいため、斜流化による風量増加の必要性には疑問がある。さらに、冷却ファンのボス部に取付けられる部品の大型化により、ボス部の内径を大きくする必要が生ずる場合も出てきて、冷却ファン全体の大きさをそのままに保ちつつボス部の寸法を大きくしなければならず、ブレードの長さを短くして、かつ従来の風量を確保するという要請にも応えなければならない。
そこで、本発明は、ブレードの従来仕事をしていない(または性能を悪化させる)部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、ブレードの長さを短くしてかつ従来の風量を確保することができ、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンの提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる冷却ファンは、略円筒状のボス部と、前記ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備する冷却ファンであって、前記ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは前記回転方向に対して前進するように設定したものである。
請求項2の発明にかかる冷却ファンは、金属からなるリング状の外周に深絞り加工を施したスペーサと、前記スペーサと一体にインサート成形されるプラスティック製の略円筒状のボス部と、前記ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備し、前記ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは前記回転方向に対して前進するように設定したものである。
請求項3の発明にかかる冷却ファンは、請求項1または請求項2の構成において、前記ブレードの根元部の前記後退するスキュー角を設ける範囲は前記ブレードの根元から前記ブレード全長の約10%まで〜約40%までの範囲内としたものである。
請求項4の発明にかかる冷却ファンは、請求項1乃至請求項3のいずれか1つの構成において、前記ブレードの根元部に設けられる前記回転方向に対して後退するスキュー角は約15度〜約35度の範囲内であるものである。
請求項5の発明にかかる冷却ファンは、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの構成において、前記ブレードの先端側に設けられる回転方向に対して前進するスキュー角は0度〜約20度の範囲内であるものである。
請求項6の発明にかかる冷却ファンは、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの構成において、前記ブレードの根元部に放射方向に1または2以上の補強リブを設けたものである。
請求項7の発明にかかる冷却ファンは、請求項1乃至請求項6のいずれか1つの構成において、前記ブレードの根元部の回転方向に対して後側に放射方向に2以上4以下の補強リブを設けたものである。
請求項8の発明にかかる冷却ファンは、請求項7の構成において、前記2以上4以下の補強リブは前記ブレードの回転方向に対する後面側の先端側の延長線より後側にはみ出さないように設けられているものである。
請求項1の発明にかかる冷却ファンは、略円筒状のボス部と、ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備する冷却ファンであって、ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは回転方向に対して前進するように設定したものである。
この発明の効果を、従来の冷却ファンの特性を示す図8及び図9と比較して説明する。図8は従来の冷却ファンのブレードにおける負圧側(吸い込み側)の風流れを測定した図である。図9は従来の冷却ファンの正圧側(吹き出し側)における圧力分布を測定した図である。
図8に示されるように、従来の根元部にスキュー角が設けられていないブレード13の負圧側の風流れを見ると、本来先端側の風流れを示す小さい矢印13bのように、ブレード13の上辺を乗り越えて下方先端に向かう流れが好ましいが、ブレード13の根元部分においては小さい矢印13aが示すように、逆に上方に向かう風流れが渦を巻いており、大きい4本の矢印13cで示される流れの向きを邪魔する好ましくない流れとなっている。
さらに、図9に示されるように、この図では赤色(橙色)に近い部分ほど圧力が高く、青色に近い部分ほど圧力が低いのであるが、従来の冷却ファン11においてはブレード13の先端部分が橙色で最も圧力が高く、根元に近づくにしたがって黄色・緑色・水色とだんだん圧力が低くなり、ボス部12においては青色でほぼ大気圧に近い。
このように、風を発生させるのに殆ど役立っておらず、むしろ負圧側では好ましい風流れの邪魔をするブレードの根元部に、回転方向に対して後退するスキュー角を設けることによって、冷却ファンを回転させるとブレードの根元部に強制的に風が遠心後方に流れる。これによって、冷却ファンの正圧側では風を起こすのに役立つようになり、負圧側でも好ましい風流れが起こるようになって、冷却ファンの回転により発生する風量が増加する。また、ブレード長さを減少させて小型化しても従来の冷却ファン11と同等以上の風量を得ることができ、小型軽量化が可能となる。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンとなる。
請求項2の発明にかかる冷却ファンは、金属からなるリング状の外周に深絞り加工を施したスペーサと、スペーサと一体にインサート成形されるプラスティック製の略円筒状のボス部と、ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備し、ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは回転方向に対して前進するように設定したものである。
金属からなるリング状の外周に深絞り加工を施したスペーサと、スペーサと一体にインサート成形されるプラスティック製の略円筒状のボス部と、ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備する冷却ファンは強度的に優れており、軽量化が可能である。また、ブレードの根元部に回転方向に対して後退するスキュー角を設けることによって、冷却ファンの正圧側では風を起こすのに役立つようになり、負圧側でも好ましい風流れが起こるようになって、冷却ファンの回転により発生する風量が増加する。さらに、ブレード長さを減少させて小型化しても従来の冷却ファンと同等以上の風量を得ることができ、小型軽量化が可能となる。
このようにして、強度的に優れていて軽量化が可能であり、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンとなる。
請求項3の発明にかかる冷却ファンは、ブレードの根元部の後退するスキュー角を設ける範囲はブレードの根元からブレード全長の約10%まで〜約40%までの範囲内としたものである。この範囲内としたのは、図6及び図7について説明したように、ボス部周辺の低い圧力によって、ブレード上の風流れが好ましくない方向へ影響を受ける範囲だからである。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンとなる。
請求項4の発明にかかる冷却ファンにおいては、ブレードの根元部に設けられる回転方向に対して後退するスキュー角は約15度〜約35度の範囲内である。これは、約15度未満では後退するスキュー角が小さ過ぎて風量増加の効果が余り表れず、また約35度を超えると後退させる領域を大きくしないと回転による強制的な風流れを発生させることが難しくなるためである。したがって、回転方向に対して後退するスキュー角を約15度〜約35度の範囲内とすることによって、ブレードの根元から適切な領域までを後退させることによって回転による強制的な風流れを発生させることができ、風量増加の効果が確実に得られる。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンとなる。
請求項5の発明にかかる冷却ファンにおいては、ブレードの先端側に設けられる回転方向に対して前進するスキュー角が0度〜約20度の範囲内である。即ち、ブレードの先端側においては、スキュー角はゼロでも良いし、前進するスキュー角を設ける場合は約20度以下が好ましい。本発明者は鋭意実験研究の結果、前進するスキュー角が0度〜約20度の範囲内である場合に、最も大きい風量増加の効果が得られることを見出し、この知見に基いて本発明を完成したものである。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない冷却ファンとなる。
請求項6の発明にかかる冷却ファンは、各ブレードの根元部に放射方向に1または2以上の補強リブを設けたものである。ブレードのボス部との接続部即ちブレードの根元部を補強するためには、通常はブレードの根元部からボス部にかけてRを付けるのであるが、本発明にかかる冷却ファンはブレードの根元部に後退するスキュー角を設けているため、このようにRを付けるとブレードの根元部が著しく厚くなってしまい、軽量化の要請に反することとなる。そこで、Rを付ける代わりに各ブレードの根元部に放射方向に1または2以上の補強リブを設けることによって、冷却ファンの重量を殆ど増すことなくブレードの根元部を補強することができる。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させるとともに、軽量化の要請に反することなくブレードの根元部を補強して耐久性を向上させることができる冷却ファンとなる。
請求項7の発明にかかる冷却ファンは、ブレードの根元部の回転方向に対して後側に放射方向に2以上4以下の補強リブを設けたものである。
ブレードの根元部に設ける補強リブは、回転方向に対して後側に設けることによって、より効果的にブレードの根元部を補強することができる。また、補強リブを1つだけ設けたのでは、補強の効果が小さくバランスも悪くなり、一方、余り多数設けたのでは重量的にRを設けるのと殆ど変わらなくなり、軽量化の要請に反する。そこで、ブレードの根元部の回転方向に対して後側に放射方向に設ける補強リブの数を2以上4以下と限定することによって、冷却ファンの重量を殆ど増すことなくブレードの根元部を補強するという目的を確実に達成することができる。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させるとともに、軽量化の要請に反することなくブレードの根元部を補強して耐久性を向上させることができる冷却ファンとなる。
請求項8の発明にかかる冷却ファンは、2以上4以下の補強リブがブレードの回転方向に対する後面側の先端側の延長線より後側にはみ出さないように設けられている。
これによって、ブレードの根元部の回転方向に対して後側に放射方向に設けられる補強リブが風流れを乱すことなく、より効果的に風量を増すことができる。
このようにして、ブレードの従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させるとともに、軽量化の要請に反することなく、また風流れを乱すことなく、ブレードの根元部を補強して耐久性を向上させることができる冷却ファンとなる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
実施の形態1
まず、本発明の実施の形態1について、図1乃至図5を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの全体構成を示す平面図である。図2は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンのブレードの1枚を負圧側から見て示す部分拡大図である。図3は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンのブレードの1枚を正圧側から見て示す部分拡大図である。図4は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの風量特性を従来品と比較して示す図である。図5は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの騒音特性を従来品と比較して示す図である。
図1に示されるように、本実施の形態1の冷却ファン1は、4箇所に取付け穴の設けられた金属製のリング状のスペーサ4と、このスペーサ4と一体にインサート成形されるプラスティック製の円筒形のボス部2と、ボス部2から外方向に延出した7枚のブレード3から構成されている。本実施の形態1の冷却ファン1においては、プラスティックとしてナイロンを用いている。また、各ブレード3の根元部にはボス部2の外周から伸びる長さの異なる2本の補強リブ5(当然、ナイロン製)が設けられている。図において手前側がブレード前縁側(空気の入る側)である。
次に、ブレード3のボス部2外周への接続構造について、図2及び図3を参照して説明する。図2に示されるように、負圧側から見ると、ブレード3のボス部2への接続部分(ブレードの根元部)3aには冷却ファン1の回転方向に対して後退するスキュー角(約30度)が設けられており、接続部分3aに続くブレード先端にかけての部分3bには逆に回転方向に対して前進するスキュー角(約8度)が設けられている。また、ブレード3の根元部にはボス部2の外周から伸びる長さの異なる2本のナイロン製の補強リブ5が設けられている。
図3は正圧側から見たところであり、やはりブレード3のボス部2への接続部分(ブレードの根元部)3aには冷却ファン1の回転方向に対して後退するスキュー角(約30度)が設けられており、接続部分3aに続くブレード先端にかけての部分3bには逆に回転方向に対して前進するスキュー角(約8度)が設けられている。前記後退するスキュー角が設けられている部分3aの長さは、ブレード3の全長に対して約13%である。
かかる構造を有する本実施の形態1にかかる冷却ファン1について、構造がほぼ同様な従来の冷却ファンと比較して、風量特性及び騒音特性を試験した。従来の冷却ファンも金属製のリング状のスペーサと、このスペーサと一体にインサート成形されるナイロン製の7枚のブレードと、ブレードが外周に接続される円筒形のボス部から構成されている。そして、大きさは外径寸法がφ490mm、ボス部寸法がφ192mm、ブレード長さが149mmである。これに対して、本実施の形態にかかる冷却ファン1の大きさは、外径寸法がφ490mmと同じで、ボス部2の寸法がφ212mm、ブレード3の長さが139mmである。
測定条件としては、風量特性については、静定槽を測定装置として用いて、「JIS
B 8330−81」の測定方法に準じて、ファン回転数1000rpm,2000rpmの2水準について測定した。また、騒音特性については、ファン回転数を1000rpmから3000rpmまで500rpmずつ変化させて、ファンの前方1mにおける音圧レベルを騒音計によって測定した。
測定試験の結果、圧力線図(風量特性)は図4に示されるように、本実施の形態1にかかる冷却ファン1は、ブレード3の長さが10mmも短くなったにも関わらず、ファン回転数1000rpm,2000rpmの2水準のいずれにおいても従来品と同等の風量特性を示している。また、騒音特性に関しては、図5に示されるように、同等というよりはむしろ従来品より低減しており、低騒音効果も有することが確認できた。今回の比較試験では、外径寸法を同じにしてボス部寸法を大きくして試験したが、ボス部寸法が同じ場合、外径(即ちブレード長さ)を減少させたり、またブレード幅を減少させても同等以上の風量が得られると考えられる。
このようにして、本実施の形態1にかかる冷却ファン1においては、ブレード3の従来仕事をしていない部位によって風流れを発生させることによって高圧力損失状態でも風量増加及び小型軽量化の効果が期待でき、余分な騒音も発生させることがない。そして、ボス部2の寸法を大きくして、しかも冷却ファン1全体の大きさは小さく保ちつつ、したがってブレード3の長さを短くして、かつ風量を維持するという要請にも応えることができる。
実施の形態2
次に、本発明の実施の形態2について、図6乃至図7を参照して説明する。図6は本発明の実施の形態2にかかる冷却ファンの全体構成を示す斜視図である。図7は本発明の実施の形態2にかかる冷却ファンのブレードの1枚を横方向から見て示す部分拡大図である。
図6に示されるように、本実施の形態2にかかる冷却ファン6は、全体的には実施の形態1にかかる冷却ファン1と同様の構成を有している。即ち、4箇所に取付け穴の設けられた金属製のリング状のスペーサ4と、このスペーサ4と一体にインサート成形されるプラスティック製の円筒形のボス部2と、ボス部2から外方向に延出した7枚のブレード3から構成されている。本実施の形態2の冷却ファン6においても、プラスティックとしてナイロンを用いている。
また、図7に示されるように、実施の形態1にかかる冷却ファン1と同様に、負圧側から見ると、ブレード3のボス部2への接続部分(ブレードの根元部)3aには冷却ファン6の回転方向に対して後退するスキュー角(約30度)が設けられており、接続部分3aに続くブレード先端にかけての部分3cは回転方向に対してほぼ直角になっている(スキュー角0度)。前記後退するスキュー角が設けられている部分3aの長さも、実施の形態1と同様に、ブレード3の全長に対して約13%である。
本実施の形態2にかかる冷却ファン6が、実施の形態1にかかる冷却ファン1と異なるのは、上述の如く、接続部分3aに続くブレード先端にかけての部分3cが回転方向に対してほぼ直角(スキュー角0度)になっている点と、図7に示されるように、各ブレード3の根元部に設けられたボス部2の外周から伸びる長さの異なる2本の補強リブ7(当然、ナイロン製)が、ブレード3の回転方向に対する後面側の先端側3cの延長線3dより後側にはみ出さないように設けられている点である。
これによって、ブレード3の根元部の回転方向に対して後側に放射方向に設けられる日本の補強リブ7が風流れを乱すことなく、より効果的に風量を増すことができる。
かかる構造を有する本実施の形態2にかかる冷却ファン6についても、構造がほぼ同様な従来の冷却ファンと比較して、実施の形態1と同様な条件で風量特性を試験した。従来の冷却ファンも金属製のリング状のスペーサと、このスペーサと一体にインサート成形されるナイロン製の7枚のブレードと、ブレードが外周に接続される円筒形のボス部から構成されている。そして、大きさは外径寸法がφ490mm、ボス部寸法がφ192mm、ブレード長さが149mmである。これに対して、本実施の形態2にかかる冷却ファン6の大きさは、外径寸法がφ490mmと同じで、ボス部2の寸法がφ212mm、ブレード3の長さが139mmである。
測定試験の結果、圧力線図(風量特性)は、本実施の形態2にかかる冷却ファン6は、ブレード3の長さが10mmも短くなったにも関わらず、ファン回転数1000rpm,2000rpmの2水準のいずれにおいても従来品と同等の風量特性を示した。
このようにして、本実施の形態2にかかる冷却ファン6は、ブレード3の従来仕事をしていない部位3aによって風流れを発生させるとともに、軽量化の要請に反することなく、また風流れを乱すことなく、ブレード3の根元部を補強して耐久性を向上させることができる。そして、ボス部2の寸法を大きくして、しかも冷却ファン6全体の大きさは小さく保ちつつ、したがってブレード3の長さを短くして、かつ風量を維持するという要請にも応えることができる。
上記各実施の形態においては、金属製のリング状のスペーサ4と、このスペーサ4と一体にインサート成形されるプラスティック製の7枚のブレード3と、ブレード3が外周に接続される円筒形のボス部2から構成された冷却ファン1及び冷却ファン6について説明したが、このタイプの冷却ファン以外にも、合成樹脂部と金属スペーサをブッシュでかしめた冷却ファンや、全て金属(鉄またはマグネシウム)製の冷却ファン等の、他のタイプの冷却ファンにも本発明を適用することができる。
また、上記各実施の形態においては、プラスティック(ボス部2,ブレード3及び補強リブ5,7)としてナイロン樹脂を用いているが、これに限られるものではなく、樹脂ファンに一般に使用されるポリプロピレンを始めとして、他のプラスティック(熱可塑性樹脂に限られず、熱硬化性樹脂も含んだ広い概念としてのプラスティック)をも用いることができる。
さらに、上記各実施の形態においては、ブレード(翼)3の枚数を7枚としているが、これに限られるものではない。
冷却ファンのその他の部分の構成、形状、数量、材質、大きさ、接続関係等についても、上記各実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの全体構成を示す平面図である。 図2は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンのブレードの1枚を負圧側から見て示す部分拡大図である。 図3は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンのブレードの1枚を正圧側から見て示す部分拡大図である。 図4は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの風量特性を従来品と比較して示す図である。 図5は本発明の実施の形態1にかかる冷却ファンの騒音特性を従来品と比較して示す図である。 図6は本発明の実施の形態2にかかる冷却ファンの全体構成を示す斜視図である。図7は本発明の実施の形態2にかかる冷却ファンのブレードの1枚を横方向から見て示す部分拡大図である。 図7は本発明の実施の形態2にかかる冷却ファンのブレードの1枚を横方向から見て示す部分拡大図である。 図8は従来の冷却ファンのブレードにおける負圧側(吹き出し側)の風流れを測定した図である。 図9は従来の冷却ファンの正圧側(吸い込み側)における圧力分布を測定した図である。
符号の説明
1,6 冷却ファン
2 ボス部
3 ブレード
4 スペーサ
5,7 補強リブ

Claims (8)

  1. 略円筒状のボス部と、前記ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備する冷却ファンであって、
    前記ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは前記回転方向に対して前進するように設定したことを特徴とする冷却ファン。
  2. 金属からなるリング状の外周に深絞り加工を施したスペーサと、前記スペーサと一体にインサート成形されるプラスティック製の略円筒状のボス部と、前記ボス部から外方向に延出した複数枚からなるブレードとを具備し、
    前記ブレードの根元部は回転方向に対して後退するスキュー角を設け、中間から先端に向けてはスキュー角をゼロまたは前記回転方向に対して前進するように設定したことを特徴とする冷却ファン。
  3. 前記ブレードの根元部の前記回転方向に対して後退するスキュー角を設ける範囲は前記ブレードの根元から前記ブレード全長の約10%まで〜約40%までの範囲内としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却ファン。
  4. 前記ブレードの根元部に設けられる前記回転方向に対して後退するスキュー角は約15度〜約35度の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の冷却ファン。
  5. 前記ブレードの先端側に設けられる回転方向に対して前進するスキュー角は0度〜約20度の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の冷却ファン。
  6. 前記ブレードの根元部に放射方向に1または2以上の補強リブを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の冷却ファン。
  7. 前記ブレードの根元部の回転方向に対して後側に放射方向に2以上4以下の補強リブを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の冷却ファン。
  8. 前記2以上4以下の補強リブは前記ブレードの回転方向に対する後面側の先端側の延長線より後側にはみ出さないように設けられていることを特徴とする請求項7に記載の冷却ファン。
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