JP2007063639A - 巻取式複合真空表面処理装置及びフィルムの表面処理方法 - Google Patents

巻取式複合真空表面処理装置及びフィルムの表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができ、形成される薄膜にピンホールなどの欠陥の発生がなく、多機能化により小型で且つ低コストな巻取式複合真空表面処理装置を提供する。
【解決手段】 略円筒状の真空容器10内でキャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に表面処理を施す装置であって、2つの表面処理手段がキャンロール12に対向する側が180°より大きな角度で回転軸16に固定された複数の表面処理手段対15a、15b、15cを備えている。表面処理手段対15a、15b、15cを回動して、各処理室A、B、Cのフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変えることにより、同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フィルムに乾燥、前処理、薄膜形成などの各種の表面処理を施すことができる巻取式複合表面処理装置、並びにこの装置を用いてフィルムの表面処理を行う方法に関する。
近年、プラスチック等のフィルムを基材とし、その表面に薄膜を形成した機能性フィルムの開発が盛んに行われている。例えば、パッケージ分野では、フィルム表面にSiOx、MgO、AlOx等から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物からなる薄膜を形成することによって、透明で且つ酸素や水蒸気等の気体遮断性を有する食品保存性に優れたガスバリヤーフィルムが提供されている。
また、エレクトロニクス分野においては、ディスプレイ用途として、ディスプレイ表面の反射を防止し、視認性を向上した反射防止フィルム等が広く使用されている。この反射防止フィルムは、TiO、ZrO、Nb等の高屈折率層、Al等の中屈折率層、SiO等の低屈折率層を積層した、異なる屈折率からなる多層薄膜をフィルム上に形成したものである。
また、液晶ディスプレイでは、画素の小型化が進むに伴って、それに接続されるフレキシブル回路基板には高精度のパターンが必須となり、同時に狭ピッチに伴う電気的な信頼性の確保が一層要望されている。そのため、最近では、ポリイミドフィルム上にスパッタリングや蒸着等により下地としてニッケル、クロム等の異種の金属層を設け、その上に電解銅めっきを施すことによって、接着剤を用いずに、高い接着力を有する銅ポリイミドフレキシブル基板を作製することが重要になってきている。
これらの機能性フィルムを製造する場合、基材となるフィルムに機能性を付与するため各種の薄膜を形成する必要があるが、枚葉式では生産性や製造コストに劣るため、プラスチックフィルムを連続的に移動させながら薄膜を形成することが望ましい。そのための装置として、一般に、真空環境下においてフィルムをロール間で移動させながら、連続的に薄膜形成を行う巻取式真空成膜装置が用いられている。
従来から使用されている最も基本的な巻取式真空成膜装置としては、特開2002−060931号公報に記載された構造のものがある。即ち、図1に示すように、真空チャンバ1の内部に、フィルム2の搬送手段と共に、薄膜形成手段(図示せず)を具備した薄膜形成部3が設置され、真空チャンバ1の内部は真空ポンプ等から構成される排気系4により高真空まで排気される。巻出ロール5から連続的に送り出されたフィルム2は、巻取ロール6で巻き取られる間に、1つの成膜ドラム7上において薄膜形成部2により成膜されるようになっている。
上記の薄膜形成手段については、物理的成膜法として真空蒸着法、スパッタリング法等があり、化学的成膜法として化学的気相成長法(CVD)等が用いられている。真空蒸着法は、抵抗加熱や電子銃照射により成膜材料を加熱蒸発させ、基材上に薄膜を形成する方法である。蒸着の際に、薄膜の密着性、緻密化を目的として、蒸発源と基材の間にプラズマを形成させるプラズマアシスト蒸着法も知られている。尚、プラズマの形成は、真空成膜装置内に設置した放電用の電極に直流又は交流の電圧を印加したり、導波管を用いてマイクロ波を任意の場所に照射したりすることによって形成することができる。
また、スパッタリング法は、成膜材料をプレート状に成形したターゲットを用い、このターゲットを放電用電極として上記プラズマ発生方法を用いて基材とターゲットの間にプラズマを発生させ、電位勾配を用いてターゲット表面にイオンを照射衝突させることによって、ターゲット物質を叩き出して基材上にターゲット物質の薄膜を形成する方法である。更に、化学的気相成長法(CVD)は、基材近傍に無機又は有機若しくはこれらの混合物を原料ガスとして気化導入し、加熱やプラズマを用いて化学反応させることによって、基材上に薄膜を形成する方法である。プラズマを用いた場合、スパッタリングと同様の装置構成を用いることも可能である。
上記の薄膜形成手段のいずれにおいても、成膜の際にプラズマを用いることによって、薄膜の密着性や緻密化に効果があることが確認されている。従って、プラズマを用いる薄膜形成手段は、ガスバリヤーフィルムでは気体遮断性の向上等に、反射防止フィルムでは光学特性の改善等に、また銅ポリイミドフレキシブル基板ではフィルムと銅層との密着性の向上等に対し、それぞれ有効な方法として実用化されている。
しかし、図1に示すような巻取式真空成膜装置では、単層の薄膜の形成は簡単であるが、複数の薄膜を積層する場合には、フィルムの走行方向に沿って複数の薄膜形成手段を配置するか、若しくはフィルムを往復して走行可能にし、積層に必要な回数に応じて複数の薄膜形成手段を通過させることが必要となる。
このような薄膜の積層形成に用いる巻取式真空成膜装置として、特開2003−178436号公報には、図2に示すように、真空チャンバ1の内部に複数の成膜ドラム7a、7bを配置した成膜装置が記載されている。この成膜装置によれば、巻出ロール5から送り出されて巻取ロール6で巻き取られるフィルム2は、複数の成膜ドラム7a、7bを通過する間に、各成膜ドラム7a、7bの円周面に対向して設けた複数のカソード組立体8により、フィルム2上に異なる材質の薄膜を順次低温で成膜することができる。
特開2002−060931号公報 特開2003−178436号公報
上記した従来の巻取式真空表面処理装置の場合、1つの装置で同時に複数の表面処理を行うことは難しかった。例えば、各種の表面処理手段を装置内の成膜ドラムの周辺各所に連続して接するように配置し、複数の処理を異なったフィルム処理位置において実施しようとすると、装置が大型化するだけでなく、フィルムにしわが発生したり、品質が低下したりする問題があった。そのため、フィルムに複数の表面処理を施すためには、複数の異なる処理装置を用いる必要があった。しかし、複数の異なる処理装置を用いる方法では、処理工数やコストの増加を招くと同時に、装置間を移送する間にフィルムが大気に触れるため、形成する薄膜にピンホールが発生したり密着性が低下したりしやすいという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができるうえ、形成された薄膜にピンホールの発生や密着性の低下などの欠陥が発生したり、フィルムにしわが発生したりすることがなく、しかも多機能化により小型化且つ低コスト化が可能な巻取式複合真空表面処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する巻取式複合真空表面処理装置は、真空容器全体を真空引きする真空ポンプを備えた略円筒状の真空容器内に、一対のフィルム巻取巻出ロールと、真空容器と軸中心をほぼ一致させた回転可能なキャンロールと、キャンロールに対向して配置された表面処理手段とを備え、フィルム巻取巻出ロール間で巻き出し又は巻き取られてキャンロールに沿って移動するフィルムに表面処理を施す表面処理装置であって、
真空容器底板に設置した回転軸にキャンロールに対向する側が180°より大きな角度となるように固定された2つの表面処理手段からなり、キャンロールに略対向して回動可能に配置された複数の表面処理手段対と、これらの表面処理手段対が回転軸を中心に回動可能なように真空容器外側に拡張された真空容器周壁の周壁突出部と、真空容器周壁とキャンロールの間をほぼ遮蔽するように、真空容器底板に固定され、表面処理手段対が配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロールから分離する一対の第1遮蔽板と、真空容器底板に固定されてキャンロール近くから真空容器周壁近くまで延長し、処理ゾーン内を1つの表面処理手段対を含む複数の処理室に区画する複数の第2遮蔽板と、キャンロール前で真空容器底板、第1遮蔽板、第2遮蔽板のいずれかに固定され、各処理室内において表面処理手段対に略対向するフィルム処理位置以外を覆う複数のマスク板とを備えると共に、
処理ゾーン内の各処理室において、回転軸を中心に表面処理手段対を回動させ、表面処理手段対の一方の表面処理手段をキャンロールに略対向させ且つ他方の表面処理手段を周壁突出部内に移動させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する表面処理手段を変えることができることを特徴とするものである。
上記本発明の巻取式複合真空表面処理装置においては、前記複数の第2遮蔽板によって各処理室がほぼ気密状態に遮蔽されると共に、各処理室は真空容器周壁にそれぞれ設置された処理室用真空ポンプを有し、各々の処理室において互いに異なる圧力やガス種での表面処理を行うことができることができる。また、前記表面処理手段は、フィルム乾燥用のヒータ手段、表面処理用のイオン源、フィルム前処理用のプラズマ発生手段、薄膜形成用のスパッタリング手段のいずれかである。更に、前記キャンロールが加熱冷却手段を有し、キャンロール表面の温度制御が可能であることが好ましい。
本発明は、また、上記した本発明の巻取式複合真空表面処理装置を用い、フィルムをキャンロールに沿って一方向に移動させながら、各処理室内で表面処理手段対のフィルム処理位置に略対向する一方の表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うと共に、その表面処理の終了後に、回転軸を中心に表面処理手段対を回動させ、先に用いた一方の表面処理手段を周壁突出部に移動させ且つ他方の表面処理手段をキャンロールに略対向させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する表面処理手段を変え、再びフィルムをキャンロールに沿って移動させながら、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する他方の表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うことを特徴とするフィルムの表面処理方法を提供する。
本発明によれば、装置の多機能化によって、同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができ、比較的小型で低コストの巻取式複合真空表面処理装置を提供することができる。また、同一装置内で複数の表面処理を完結でき、処理途中のフィルムを他の装置に付け替える必要がなくなるため、処理工程が短縮され且つ処理コストを低く抑えることが可能となるだけでなく、処理途中のフィルムが大気中に曝されることがなくなるので、形成される薄膜におけるピンホールの発生や密着性の低下などの欠陥をなくすことができる。
更に、区画された各処理室をほぼ気密状態に遮蔽し、それぞれの処理室に処理室用真空ポンプを設置すれば、各処理室を差動排気することが可能となり、各々の処理室において異なる圧力やガス種の処理条件を選択して、より一層多様な表面処理を行うことができる。
本発明の巻取式複合真空表面処理装置及びそれを用いたフィルムの処理法について、図面を用いて詳しく説明する。本発明の表面処理装置は、例えば、図3〜4に示すように、装置全体用の真空ポンプ(図示せず)を備えた略円筒状の真空容器10の内部に、一対のフィルム巻取巻出ロール11a、11bと、真空容器10と軸中心をほぼ一致させて回転可能に設けたキャンロール12と、その他フィルム搬送ガイド用ロールと、複数の表面処理手段とを備えている。フィルム13は、例えば片方のフィルム巻取巻出ロール11aから巻き出されて他方のフィルム巻取巻出ロール11bに巻き取られる間に、キャンロール12の回転に合わせて移動しながら表面処理が施されるようになっている。
真空容器10は、略円筒状の真空容器周壁10aと、真空容器底板10bと、真空容器天板(図示せず)とからなる。この真空容器10の内部には、キャンロール12に略対向して、それぞれ2つの表面処理手段からなる複数の表面処理手段対15a、15b、15cが配置され、それぞれ真空容器底板10bに固定した回転軸16を中心に回動可能に設けてある。各表面処理手段対15a、15b、15cは、後述するように、それぞれの回転軸16に固定された2つの表面処理手段で構成されている。そして、これらの表面処理手段対15a、15b、15cが回動可能なように、その配置位置の真空容器周壁10aにはそれぞれ周壁突出部14が設けてある。
また、真空容器底板10bには、一対の第1遮蔽板20が真空容器周壁10aとキャンロール12の表面と真空容器天板(図示せず)にほぼ接するように配置固定され、複数の表面処理手段対15a、15b、15cが配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロール11a、11bから分離して、ほぼ気密状態なるように遮蔽している。更に、複数の表面処理手段対15a、15b、15cが配置された処理ゾーン内は、真空容器底板10bに固定され、且つ真空容器周壁10aとキャンロール12の表面と真空容器天板(図示せず)にほぼ接するように配置された複数の第2遮蔽板21によって気密状態になるよう遮蔽され、それぞれ1つの表面処理手段対15a、15b、15cを含む複数の処理室A、B、Cに区画されている。
上記の各処理室A、B、Cには、それぞれ2つの表面処理手段からなる表面処理手段対15a、15b、15cが配置されている。各表面処理手段対15a、15b、15cを構成する2つの表面処理手段は、キャンロール12に対向する側が180°より大きな角度となるように配置された状態で、真空容器底板10bに設置した各回転軸16にそれぞれ固定されている。表面処理手段としては、例えば、フィルム乾燥用のヒータ手段、表面処理用のイオン源、フィルム前処理用のプラズマ発生手段、薄膜形成用のスパッタリング手段などがある。例えば、図3の処理室Aにおける表面処理手段対15aは、フィルム乾燥用のヒータ手段17aと薄膜形成用のスパッタリング手段18aとで構成されている。
上記2つの表面処理手段からなる表面処理手段対15a、15b、15cは、それぞれ回転軸16を中心に回動することができる。従って、キャンロール12に対向する側が180°より大きな角度で保持された2つの表面処理手段は、回転軸16を中心に回動させることによって、一方の表面処理手段をキャンロール12に略対向させ、同時に他方の表面処理手段はキャンロール12に対向しないように周壁突出部14内に移動させることができるので、各処理室A、B、Cのフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変えることができる。
例えば、図3に示す状態の処理室Aでは、表面処理手段対15aの一方の表面処理手段であるフィルム乾燥用のヒータ手段17aがキャンロール12に略対向したフィルム処理位置にあり、他方の表面処理手段である薄膜形成用のスパッタリング手段18aは周壁突出部14内に移動してキャンロール12と対向しないように配置選択されている。次に、表面処理手段対15aを回動させることにより、一方の表面処理手段であるヒータ手段17aは周壁突出部14内に移動し、同時に他方の表面処理手段であるスパッタリング手段18aがキャンロール12に略対向したフィルム処理位置に来る。
一方、キャンロール12の表面は、各表面処理手段対15a、15b、15cに略対向するフィルム処理位置を除いて、複数のマスク板22で覆われている。これらのマスク板22は、キャンロール12の前で、真空容器底板10b、第1遮蔽板20、第2遮蔽板21のいずれかに固定されている。従って、キャンロール12に伴って移動するフィルム13は、マスク板22で覆われていないフィルム処理位置のみで表面処理がなされ、マスク板22で覆われた位置では表面処理が行われない。例えば、図3に示す状態の処理室Aでは、フィルム乾燥用のヒータ手段17aによる乾燥処理の効果は、マスク板22で覆われていないフィルム処理位置でのみ得られる。
上記した本発明の表面処理装置を用いることによって、同一ガス種及び同一圧力下で可能な処理であれば、真空容器内を1方向にフィルムを連続的に搬送させながら、処理ゾーン内の各処理室において複数の表面処理手段を適宜変えながら用いることによって、異なる処理を同時に実施したり、複数の処理室で同じ処理を実施したりすることができる。
例えば、図3の状態において、処理ゾーン内の各処理室でのフィルム処理位置には、処理室Aではヒータ手段17aが、処理室Bではプラズマ発生手段19bが、及び処理室Cではプラズマ発生手段19cが、それぞれ略対向している。従って、真空容器10内又はその処理ゾーン内を同一ガス種及び同一圧力とし、片方のフィルム巻取巻出ロール11aから巻き出されたフィルム13を他方のフィルム巻取巻出ロール11bに巻き取る間に、キャンロール12に沿って移動するフィルム13に対して、処理室Aではヒータ手段17aによる乾燥処理を行い、処理室BとCではプラズマ発生手段19b、19cによりプラズマでフィルム表面を前処理することができる。その際、真空容器10内は全体用真空ポンプによって排気し、更にプラズマ処理用のガスを真空容器10内に流して所定の圧力に保持することができる。
次に、1巻のフィルムロールに対して上記の表面処理が終了した後、各処理室A、B、Cの表面処理手段対15a、15b、15cをそれぞれの回転軸16を中心に反時計回りに回動させることによって、例えば、処理室Aの場合、スパッタリング手段18aをキャンロール12に略対向させ、ヒータ手段17aはキャンロール12と対向しないように周壁突出部14内に移動させる。同様に、処理室B、Cでも表面処理手段対15b、15cを回動させることにより、他方の表面処理手段をキャンロール12に略対向させる。これにより、処理室A、B、Cのフィルム処理位置には、それぞれスパッタリング手段18a、18b、18cが対向するようになり、図4に示す状態が得られる。
その後、上記1巻のフィルムロールのフィルム13を逆方向に、即ちフィルム巻取巻出ロール11bからフィルム巻取巻出ロール11aに向かって移動させながら、処理室A、B、Cの各スパッタリング手段18a、18b、18cにより、フィルム13の表面に薄膜を形成することができる。その際、真空容器10内は、全体用真空ポンプによって排気し、更にスパッタリング用のアルゴンガスなどを真空容器10内に流して所定の圧力に保持する。また、必要に応じてキャンロール12の表面の温度制御を行うため、キャンロール12には加熱冷却手段を設けることができる。
このようにして、複数の異なる表面処理手段を備えた本発明の表面処理装置においては、同一の装置でフィルムに同時に複数の表面処理を施すことができる。従って、複雑なプロセスの複合処理が可能であり、また同一種の薄膜形成を行う場合であっても、1つのカソードのターゲットが消耗しても別のターゲットを用いて成膜することができるなど、長時間処理あるいは厚膜化処理を実施することができる。
本発明の他の表面処理装置について、図5〜6を参照して説明する。この表面処理装置では、2枚の第1遮蔽板20と複数の第2遮蔽板21によって、各処理室A、B、Cを区画すると同時にほぼ気密状態に遮蔽し、しかも各処理室A、B、Cには処理室用真空ポンプ23a、23b、23cが設置してある。また、真空容器10の各処理室A、B、C以外の部分を真空排気するため、上記した装置と同様に全体用真空ポンプ(図示せず)も設置してある。尚、図5〜6に示す装置は、特に言及しない部分は図4〜5の装置と同じであり、同一部分には図4〜5と同一の符号を付してある。
この図5〜6の表面処理装置によれば、ほぼ気密状態に遮蔽され且つ区画された各処理室A、B、Cごとに、処理室用真空ポンプ23a、23b、23cをそれぞれ有しているので、これらの処理室用真空ポンプ23a、23b、23cにより差動排気を行い、各々の処理室A、B、Cにおいて異なる圧力やガス種を選択して、更に複雑な表面処理を行うことが可能である。しかも、全体用真空ポンプを用いて、真空容器10内の各処理室A、B、C以外の部分の真空排気を行うと共に、各処理室A、B、C内の異なるガス種が混在しないようにすることができる。
例えば、図5の状態においては、片方のフィルム巻取巻出ロール11aから他方のフィルム巻取巻出ロール11bに向かうフィルム13がキャンロール12に沿って移動する間に、処理室Aでは真空雰囲気中でヒータ手段17aによる乾燥処理を行い、処理室BとCではプラズマ処理用のガス雰囲気中でプラズマ発生手段19b、19cによりプラズマでのフィルム表面の前処理を行うことができる。その後、各処理室A、B、Cの表面処理手段対15a、15b、15cを、それぞれ回転軸16を中心に反時計回りに回動させることにより、それぞれの表面処理手段を変えて図6の状態とする。
即ち、処理室Aでは、上記のヒータ手段17aをキャンロール12と対向しないように周壁突出部14内に移動させると共に、スパッタリング手段18aをキャンロール12に略対向させる。同様に、処理室BとCでは、プラズマ発生手段19b、19cをそれぞれ周壁突出部14内に移動させ、同時にスパッタリング手段18b、18cをキャンロール12に略対向させる。このとき、処理室A、B、Cの雰囲気を一定圧力のアルゴン雰囲気として、キャンロール12に沿って移動するフィルム13の表面に、それぞれスパッタリング手段18a、18b、18cにより薄膜形成を行う。
このようにして、図5〜6に示す複数の異なる表面処理手段と複数の処理室用真空ポンプを備えた本発明の表面処理装置においては、フィルムに同一の装置で同時に複数の表面処理を施すことができるだけでなく、各処理室において各々別々のガス種あるいは圧力下で表面処理を行うことができるため、図3〜4の装置に比べて更に各種の表面処理を重ね合わせて実施することが可能となる。
[実施例1]
図3〜4の巻取式複合真空表面処理装置において、処理室Aにはスパッタリング手段18aとヒータ手段17aからなる表面処理手段対15aを、処理室Bにはスパッタリング手段18bとプラズマ発生手段19bからなる表面処理手段対15bを、及び処理室Cにはスパッタリング手段18cとプラズマ発生手段19cからなる表面処理手段対15cを、それぞれ取り付けた。尚、各表面処理手段対15a、15b、15cの2つの表面処理手段は、キャンロール12に対向する側を210°の角度となるように保持した。また、スパッタリング手段18a、18bには共にCuのスパッタリングターゲットを、スパッタリング手段18cにはCrのスパッタリングターゲットを装着した。
まず、図3の状態において、片方の巻取巻出ロール11aに長さ1000m、厚み25μmのポリイミドからなるフィルム13を装着し、真空容器10の内部を真空容器底板10bに設置した全体用真空ポンプで真空排気した後、Oガスを導入して真空容器10の内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。片方の巻取巻出ロール11aから毎分10mの速さで巻き出したフィルム13を他方の巻取巻出ロール11bに巻き取りながら、各処理室A、B、Cにてキャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に表面処理を施した。
即ち、処理室Aでは、ヒータ手段17aに電力を供給して150℃の温度に保持することにより、フィルム13を加熱して乾燥処理した。また、処理室BとCでは、プラズマ発生手段19b、19cの各プラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給し、プラズマ放電を発生させることにより、フィルム13の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドからなるフィルム13の処理を終え、フィルム13を他方の巻取巻出ロール11bに巻き取った。
次に、真空容器10の真空状態を破ることなく、各処理室の表面処理手段対15a、15b、15cを、それぞれ回転軸16を中心に反時計回りに回動させ、それぞれの表面処理手段を入れ替えた。例えば、処理室Aの場合、スパッタリング手段18aをキャンロール12に略対向させ、ヒータ手段14aはキャンロール12と対向しないように周壁突出部14内に移動させた。処理室B、Cも同様にして、図4の状態とした。その後、真空容器10の内部を全体用真空ポンプで真空排気した後、アルゴンガスを導入して真空容器10の内部を2.7Pa(20mmTorr)の圧力に保持した。この状態で、巻取巻出ロール11bに巻き取られているポリイミドからなるフィルム13を巻取巻出ロール11aに毎分5mの速さで搬送しながら、各処理室A、B、Cにおいて、キャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に薄膜を形成した。
即ち、各処理室A、B、Cのスパッタリング手段18a、18b、18cに電力を供給し、スパッタリングターゲットからターゲット物質を叩き出して、フィルム13上にターゲット物質の薄膜を形成した。具体的には、約200分間の成膜処理により、最初に処理室Cでスパッタリング手段18cにより厚さ約20nmのCrの薄膜を、次に処理室BとAでスパッタリング手段18b、18aにより合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
尚、上記の表面処理を終了したポリイミドのフィルム13は、真空容器10から取り出し、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成することにより、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、表面処理の途中でフィルムが大気中に曝されることながいため、ピンホールの発生が少なく、金属層のポリイミドフィルムへの密着力も良好であった。
[実施例2]
図5〜6の巻取式複合真空表面処理装置において、処理室用真空ポンプ23aを備えた処理室Aにはスパッタリング手段18aとヒータ手段17aを、処理室用真空ポンプ23bを備えた処理室Bにはスパッタリング手段18bとプラズマ発生手段19bを、処理室用真空ポンプ23cを備えた処理室Cにはスパッタリング手段18cとプラズマ発生手段19cを、それぞれ取り付けた。また、スパッタリング手段18a、18bには共にCuのスパッタリングターゲットを、スパッタリング手段18cにはCrのスパッタリングターゲットを装着した。
まず、図5の状態において、片方の巻取巻出ロール11aに長さ1000m、厚み25μmのポリイミドからなるフィルム13を装着し、真空容器底板10bに設けた全体用真空ポンプ(図示せず)を用いて真空容器10の各処理室A、B、C以外の部分を真空排気し、更に各処理室用真空ポンプ23a、23b、23cを用いて真空容器10の各処理室A、B、Cを真空排気した。その後、ヒータ手段17aを有する処理室Aは真空排気したままの状態とし、他の処理室B、CにはOガスを導入して内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。
この状態で、巻取巻出ロール11aから毎分10mの速さで巻き出したフィルム13を他方の巻取巻出ロール11bに巻き取りながら、各処理室A、B、Cでキャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に表面処理を施した。即ち、処理室Aでは、ヒータ手段17aに電力を供給して150℃の温度に保持することにより、フィルム13を加熱して乾燥処理した。処理室Bでは、プラズマ発生手段19bのプラズマ電極に高周波電源から2kWの電力を供給し、及び処理室Cではプラズマ発生手段19bのプラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給して、それぞれプラズマ放電を発生させることにより、フィルム13の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドからなるフィルム13を表面処理した。
次に、真空容器10の真空状態を破ることなく、各処理室A、B、Cの表面処理手段対15a、15b、15cを、それぞれ回転軸4を中心に反時計回りに回動させ、それぞれの表面処理手段を入れ替えた。例えば、処理室Aの場合、スパッタリング手段18aをキャンロール12に略対向させ、ヒータ手段14aはキャンロール12と対向しないように周壁突出部14内に移動させた。処理室B、Cも同様にして、図6の状態とした。その後、真空容器10を全体用真空ポンプで真空排気した後、アルゴンガスを導入して真空容器10の内部を2.7Pa(20mmTorr)の圧力に保持した。
この状態で、巻取巻出ロール11bに巻き取られているポリイミドのフィルム13を巻取巻出ロール11aに毎分5mの速さで搬送しながら、キャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に、各処理室A、B、Cで薄膜を形成した。即ち、各スパッタリング手段18a、18b、18cに電力を供給し、スパッタリングターゲットからターゲット物質を叩き出して、フィルム13上にターゲット物質の薄膜を形成した。具体的には、約200分間の処理により、まず処理室Cではスパッタリング手段18cにより厚さ約20nmのCrの薄膜を、次に処理室BとAではスパッタリング手段18b、18aにより合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
尚、上記の表面処理を終了したポリイミドからなるフィルム13は、真空容器10から取り出した後、実施例1と同様に、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成することにより、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、表面処理の途中でフィルムが大気中に曝されることながいため、ピンホールの発生が少なく、金属層のポリイミドフィルムへの密着力は実施例1の場合よりも更に向上していた。
[比較例]
途中で真空状態を破らなければ複数の表面処理を行うことができない従来一般の巻取式真空表面処理装置での処理例として、各処理室に1つの表面処理手段が固定されていること以外は上記上記実施例1と基本的に同様の構造を有する図7〜8の表面処理装置を用いて、下記のごとく表面処理を実施した。尚、図7〜8において、図3〜4と同一部分には同一の符号を付してある。
即ち、まず、図7の状態において、真空容器10の表面処理手段として、処理室Aにはヒータ手段17aを、処理室Bにはプラズマ発生手段19bを、処理室Cにはプラズマ発生手段19cを、それぞれ取り付けた。片方の巻取巻出ロール11aに長さ1000m、厚み25μmのポリイミドからなるフィルム13を装着し、真空容器10の内部を真空排気した後、Oガスを導入して真空容器10の内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。
巻取巻出ロール11aから巻き出したポリイミドのフィルム13をキャンロール12に沿わせて毎分10mの速さで移動させながら、処理室Aではヒータ手段17aを150℃の温度に保持してフィルム13を乾燥処理し、処理室BとCではプラズマ発生手段19b、19cの各プラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給して、プラズマ放電を発生させることにより、フィルム13の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドからなるフィルム13の処理を終了した。
その後、真空容器10を真空リークして大気圧に戻し、上記のごとく乾燥及びプラズマ処理されたポリイミドのフィルム13を取り出した。取り出したフィルム13を図8の装置に移して、巻取巻出ロール11bに装着した。また、真空容器10の表面処理手段として、処理室AとBにはCuのスパッタリングターゲットを備えたスパッタリング手段18a、18bを、処理室CにはCrのスパッタリングターゲットを備えたスパッタリング手段18cを、それぞれ取り付けた。
この状態で、真空容器10の内部を真空排気した後、Arガスを導入して真空容器10の内部を2.7Pa(20mmTorr)の圧力に保持した。巻取巻出ロール11bからフィルム13を巻取巻出ロール11aに毎分5mの速さで搬送しながら、各処理室A、B、Cでキャンロール12の回転に合わせて移動するフィルム13に薄膜を形成した。具体的には、約200分間の処理により、まず処理室Cで厚さ約20nmのCrの薄膜を、次に処理室BとAで合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
上記の表面処理を終了したポリイミドからなるフィルム13は、実施例1と同様に、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成して、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、一旦処理されたフィルムを途中で大気中に曝していることから、上記実施例1の場合に比べて、ピンホールの発生が多く、且つ金属層のポリイミドフィルムへの密着力も若干劣っていた。
従来の巻取式真空成膜装置の最も基本的な構成を示す概略の断面図である。 従来の巻取式真空成膜装置の他の構成を示す概略の断面図である。 本発明の巻取式複合真空表面処理装置の一具体例を示す概略の断面図である。 図3の装置の表面処理手段を移動した状態を示す概略の断面図である。 本発明の巻取式複合真空表面処理装置の他の具体例を示す概略の断面図である。 図5の装置の表面処理手段を移動した状態を示す概略の断面図である。 比較例の巻取式複合真空表面処理装置を示す概略の断面図である。 図7の装置の表面処理手段を交換した状態を示す概略の断面図である。
符号の説明
1 真空チャンバ
2 フィルム
3 薄膜形成部
7、7a、7b 成膜ドラム
8 カソード組立体
10 真空容器
10a 真空容器周壁
10b 真空容器底板
11a、11b 巻取巻出ロール
12 キャンロール
13 フィルム
14 周壁突出部
15a、15b、15c 表面処理手段対
16 回転軸
17a ヒータ手段
18a、18b、18c スパッタリング手段
19b、19c プラズマ発生手段
20 第1遮蔽板
21 第2遮蔽板
22 マスク板
23a、23b、23c 処理室用真空ポンプ


Claims (5)

  1. 真空容器全体を真空引きする真空ポンプを備えた略円筒状の真空容器内に、一対のフィルム巻取巻出ロールと、真空容器と軸中心をほぼ一致させた回転可能なキャンロールと、キャンロールに対向して配置された表面処理手段とを備え、フィルム巻取巻出ロール間で巻き出し又は巻き取られてキャンロールに沿って移動するフィルムに表面処理を施す表面処理装置であって、
    真空容器底板に設置した回転軸にキャンロールに対向する側が180°より大きな角度となるように固定された2つの表面処理手段からなり、キャンロールに略対向して回動可能に配置された複数の表面処理手段対と、これらの表面処理手段対が回転軸を中心に回動可能なように真空容器外側に拡張された真空容器周壁の周壁突出部と、真空容器周壁とキャンロールの間をほぼ遮蔽するように、真空容器底板に固定され、表面処理手段対が配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロールから分離する一対の第1遮蔽板と、真空容器底板に固定されてキャンロール近くから真空容器周壁近くまで延長し、処理ゾーン内を1つの表面処理手段対を含む複数の処理室に区画する複数の第2遮蔽板と、キャンロール前で真空容器底板、第1遮蔽板、第2遮蔽板のいずれかに固定され、各処理室内において表面処理手段対に略対向するフィルム処理位置以外を覆う複数のマスク板とを備えると共に、
    処理ゾーン内の各処理室において、回転軸を中心に表面処理手段対を回動させ、表面処理手段対の一方の表面処理手段をキャンロールに略対向させ且つ他方の表面処理手段を周壁突出部内に移動させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する表面処理手段を変えることができる巻取式複合真空表面処理装置。
  2. 前記複数の第2遮蔽板によって各処理室がほぼ気密状態に遮蔽されると共に、各処理室は真空容器周壁にそれぞれ設置された処理室用真空ポンプを有し、各々の処理室において互いに異なる圧力やガス種での表面処理を行うことができることを特徴とする、請求項1に記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  3. 前記表面処理手段が、フィルム乾燥用のヒータ手段、表面処理用のイオン源、フィルム前処理用のプラズマ発生手段、薄膜形成用のスパッタリング手段のいずれかであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  4. 前記キャンロールが加熱冷却手段を有し、キャンロール表面の温度制御が可能であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  5. 請求項1〜4に記載のいずれかの巻取式複合真空表面処理装置を用い、フィルムをキャンロールに沿って一方向に移動させながら、各処理室内で表面処理手段対のフィルム処理位置に略対向する片方の表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うと共に、その表面処理の終了後に、回転軸を中心に表面処理手段対を回動させ、先に用いた一方の表面処理手段を周壁突出部に移動させ且つ他方の表面処理手段をキャンロールに略対向させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する表面処理手段を変え、再びフィルムをキャンロールに沿って移動させながら、各処理室内のフィルム処理位置に略対向する他方の表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うことを特徴とするフィルムの表面処理方法。


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