JP2006328479A - 巻取式複合真空表面処理装置及びフィルムの表面処理方法 - Google Patents

巻取式複合真空表面処理装置及びフィルムの表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができ、多機能化により小型で且つ低コストな巻取式複合真空表面処理装置を提供する。
【解決手段】 略円筒状の真空容器11内で回転するキャンロール13に沿って移動するフィルム10に表面処理を施す装置であって、真空容器周壁11bにキャンロール13に対向して固定された複数の表面処理手段と、真空容器底板11aに固定され処理ゾーンを分離する一対の第1遮蔽板17と、真空容器周壁11bに固定され2以上の表面処理手段と1以上の未配置周壁部20を含む複数の処理室A、B、Cを区画する複数の第2遮蔽板18と、真空容器底板11aに固定されフィルム処理位置以外を覆うマスク板19とを備え、真空容器周壁11b又はその一部を未配置周壁部20が存在する方向に回動させることにより、処理室A、B、Cのフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変えることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フィルムに乾燥、前処理、薄膜形成などの各種の表面処理を施すことができる巻取式複合表面処理装置、並びにこの装置を用いてフィルムの表面処理を行う方法に関する。
近年、プラスチック等のフィルムを基材とし、その表面に薄膜を形成した機能性フィルムの開発が盛んに行われている。例えば、パッケージ分野では、フィルム表面にSiOx、MgO、AlOx等から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物からなる薄膜を形成することによって、透明で且つ酸素や水蒸気等の気体遮断性を有する食品保存性に優れたガスバリヤーフィルムが提供されている。
また、エレクトロニクス分野においては、ディスプレイ用途として、ディスプレイ表面の反射を防止し、視認性を向上した反射防止フィルム等が広く使用されている。このフィルムは、TiO、ZrO、Nb等の高屈折率層、Al等の中屈折率層、SiO等の低屈折率層を積層した、異なる屈折率からなる多層薄膜をフィルム上に形成したものである。
また、液晶ディスプレイでは、画素の小型化が進むに伴って、それに接続されるフレキシブル回路基板は高精度のパターンが必須となり、同時に狭ピッチに伴う電気的な信頼性の確保が一層要望されている。そのため最近では、ポリイミドフィルム上にスパッタリングや蒸着等により下地としてニッケル、クロム等の異種の金属層を設け、その上に電解銅めっきを施すことによって、接着剤を用いずに高い接着力を有する銅ポリイミドフレキシブル基板が重要になってきている。
これらの機能性フィルムを製造する場合、基材となるフィルムに機能性を付与するため薄膜を形成する必要があるが、枚葉式では生産性や製造コストに劣るため、プラスチックフィルムを連続的に移動させながら薄膜を形成することが望ましい。そのための装置として、一般に、真空環境下でフィルムをロール間で移動させながら、連続的に薄膜形成を行う巻取式真空成膜装置が用いられている。
従来から使用されている最も基本的な巻取式真空成膜装置としては、特開2002−60931公報に記載された構造を有するものがある。即ち、図1に示すように、真空チャンバ1の内部にフィルム2の搬送手段と共に、薄膜形成手段(図示せず)を具備した薄膜形成部3が設置され、真空チャンバ1の内部は真空ポンプ等から構成される排気系4により高真空まで排気される。巻出ロール5から連続的に送り出されたフィルム2は、巻取ロール6で巻き取られる間に、1つの成膜ドラム7上において薄膜形成部2により成膜されるようになっている。
上記の薄膜形成手段については、物理的成膜法として真空蒸着法、スパッタリング法等があり、化学的成膜法として化学的気相成長法(CVD)等が用いられている。真空蒸着法は、抵抗加熱や電子銃照射により成膜材料を加熱蒸発させ、基材上に薄膜を形成する方法である。蒸着の際に、薄膜の密着性、緻密化を目的として、蒸発源と基材の間にプラズマを形成させるプラズマアシスト蒸着法も知られている。尚、プラズマの形成は、真空成膜装置内に設置した放電用の電極に直流又は交流の電圧を印加したり、導波管を用いてマイクロ波を任意の場所に照射したりすることによって形成することができる。
また、スパッタリング法は、成膜材料をプレート状に成形したターゲットを用い、このターゲットを放電用電極として上記プラズマ発生方法を用いて基材とターゲットの間にプラズマを発生させ、電位勾配を用いてターゲット表面にイオンを照射衝突させることによって、ターゲット物質を叩き出して基材上にターゲット物質の薄膜を形成する方法である。更に、化学的気相成長法(CVD)は、基材近傍に無機又は有機若しくはこれらの混合物を原料ガスとして気化導入し、加熱やプラズマを用いて化学反応させることによって、基材上に薄膜を形成する方法である。プラズマを用いた場合、スパッタリングと同様の装置構成を用いることも可能である。
上記の薄膜形成手段のいずれにおいても、成膜の際にプラズマを用いることによって薄膜の密着性や緻密化に効果があることが確認されている。従って、プラズマを用いる薄膜形成手段は、ガスバリヤーフィルムでは気体遮断性の向上等に、反射防止フィルムでは光学特性の改善等に、また銅ポリイミドフレキシブル基板では銅層との密着性の向上等に対し、有効な方法として実用化されている。
しかし、図1に示すような巻取式真空成膜装置では、単層の薄膜の形成は簡単であるが、複数の薄膜を積層する場合には、フィルムの走行方向に沿って複数の薄膜形成手段を配置するか、若しくはフィルムを往復して走行可能にし、積層に必要な回数に応じて複数の薄膜形成手段を通過させることが必要となる。
このような薄膜の積層形成に用いる巻取式真空成膜装置として、特開2003−178436公報には、図2に示すように、真空チャンバ1の内部に複数の温度制御可能な成膜ドラム7a、7bを配置した成膜装置が記載されている。この成膜装置によれば、巻出ロール5から送り出されて巻取ロール6で巻き取られるフィルム2は、複数の成膜ドラム7a、7bを通過する間に、各成膜ドラム7a、7bの円周面に対向して設けた複数のカソード組立体8により、フィルム2上に異なる材質の薄膜を順次低温で成膜することができる。
特開2002−60931公報 特開2003−178436公報
上記した従来の巻取式真空表面処理装置の場合、1つの装置で同時に複数の表面処理を行うことは難しかった。例えば、各種の表面処理手段を装置内の成膜ドラムの周辺各所に連続して接するように配置し、複数の処理を異なったフィルム処理位置において実施しようとすると、装置が大型化するだけでなく、フィルムにしわが発生したり、品質が低下したりする問題があった。そのため、フィルムに複数の表面処理を実施するためには、異なる処理装置を用いる必要があった。しかし、異なる処理装置を用いる方法では、処理工数やコストの増加を招くと同時に、装置間を移送する間にフィルムが大気に触れるため、形成した薄膜にピンホールが発生したり密着性が低下したりしやすいという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができるうえ、形成された薄膜にピンホールの発生や密着性の低下などの欠陥が発生したり、フィルムにしわが発生したりすることがなく、しかも多機能化により小型で且つ低コストな巻取式複合真空表面処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する巻取式複合真空表面処理装置は、真空容器全体を真空引きする真空ポンプを備えた略円筒状の真空容器内に、一対のフィルム巻取巻出ロールと、真空容器と軸中心をほぼ一致させた回転可能なフィルム搬送用のキャンロールとを備え、キャンロールの回転に合わせフィルム巻取巻出ロール間で巻き出し又は巻き取られてキャンロールに沿って移動するフィルムに表面処理を施す表面処理装置であって、
真空容器周壁にキャンロールに対向して固定された複数の表面処理手段と、真空容器周壁とキャンロールの間をほぼ遮蔽するように真空容器底板に固定され、表面処理手段が配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロールから分離する一対の第1遮蔽板と、真空容器周壁とキャンロールの間で真空容器底板に固定され、処理ゾーン内を少なくとも2つの表面処理手段及び少なくとも1つの未配置周壁部を含む複数の処理室に区画する複数の第2遮蔽板と、キャンロール前の真空容器底板に固定され、各処理室内において1つの表面処理手段に対向するフィルム処理位置以外を覆うマスク板とを備えると共に、
全ての処理室内において未配置周壁部は複数の表面処理手段の周方向における少なくとも少なくとも片側にあり、真空容器周壁全体又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部が真空状態を保持したまま回動可能であって、真空容器周壁又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部を第1遮蔽板との間に未配置周壁部が存在する方向に未配置周壁部の長さ分だけ回動させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変えることができる。
上記本発明の巻取式複合真空表面処理装置においては、前記複数の第2遮蔽板によって各処理室がほぼ気密状態に遮蔽されると共に、各処理室は真空容器周壁にそれぞれ設置された処理室用真空ポンプを有し、各々の処理室において互いに異なる圧力やガス種の表面処理を行うことができる。また、前記表面処理手段は、フィルム乾燥用のヒータ手段、フィルム前処理用のプラズマ発生手段、薄膜形成用のスパッタリング手段のいずれかである。更に、前記キャンロールは、内部に加熱冷却手段を備えていることが好ましい。
また、本発明は、上記の本発明の巻取式複合真空表面処理装置を用いて、フィルムをキャンロールに沿って一方向に移動させながら、各処理室内でフィルム処理位置に対向する1つの表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うと共に、その表面処理の終了後に、真空容器周壁全体又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部を未配置周壁部が存在する方向に未配置周壁部の長さ分だけ回動させることによって各処理室内のフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変え、再びフィルムをキャンロールに沿って移動させながら、いずれかの処理室内のフィルム処理位置で対向する表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うことを特徴とするフィルムの表面処理方法を提供する。
本発明によれば、装置の多機能化によって、同一の装置で同時に複数の表面処理を実施することができ、比較的小型で低コストの巻取式複合真空表面処理装置を提供することができる。また、同一装置内で複数の表面処理を完結でき、処理途中のフィルムを他の装置に付け替える必要がなくなるため、処理工程が短縮され且つ処理コストを低く抑えることが可能となるだけでなく、大気中に曝されることがなくなり、薄膜にピンホールの発生や密着性の低下などの欠陥が発生する等の品質の低下を招くことがない。
更に、区画された各処理室をほぼ気密状態に遮蔽し、それぞれの処理室に処理室用真空ポンプを設置すれば、各処理室を差動排気することが可能となり、各々の処理室において異なる圧力やガス種の処理条件を選択して、より一層多様な表面処理を行うことが可能である。
本発明の巻取式複合真空表面処理装置及びそれを用いたフィルムの処理法を、図面を用いて詳しく説明する。本発明の表面処理装置は、例えば、図3〜4に示すように、装置全体用の真空ポンプ(図示せず)を備えた略円筒状の真空容器11の内部に、一対のフィルム巻取巻出ロール12a、12bと、真空容器11と軸中心をほぼ一致させて回転可能に設けたフィルム搬送用のキャンロール13とを備えている。フィルム10は、例えば、キャンロール13の回転に合わせて片方のフィルム巻取巻出ロール12aから巻き出されて他方のフィルム巻取巻出ロール12bに巻き取られる間に、回転するキャンロール13に沿って移動しながら表面処理が施されるようになっている。また、キャンロール13は、その表面温度を制御できるように、内部にヒータや温水又は冷媒などによる加熱冷却手段を備えていることが好ましい。
真空容器11は略円筒状であって、真空容器底板11aと、真空容器周壁11bと、真空容器天板(図示せず)とからなる。この真空容器周壁11bには、キャンロール13に対向して複数の表面処理手段、例えば、フィルム乾燥用のヒータ手段14、フィルム前処理用のプラズマ発生手段15a、15b、薄膜形成用のスパッタリング手段16a、16b、16cが取り付けてある。尚、後述するように、真空容器周壁11b又はその一部は、真空容器11内の真空状態を保持したまま、少なくとも真空容器底板11aとの間で回動可能に設置してある。
また、真空容器底板11aには一対の第1遮蔽板17、17が固定され、真空容器周壁11bとキャンロール13の間をほぼ気密状態に遮蔽すると共に、複数の表面処理手段14、15a、15b、16a、16b、16cが配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロール12a、12bから分離している。更に、この処理ゾーン内は、真空容器周壁11bとキャンロール13の間で真空容器底板11aに固定された複数の第2遮蔽板18によって、少なくとも2つの表面処理手段と少なくとも1つの未配置周壁部20を含む複数の処理室、例えば3つの処理室A、B、Cに区画されている。
上記の各処理室A、B、C内には、それぞれ、真空容器周壁11bに取り付けた2つ以上の表面処理手段が含まれると共に、表面処理手段が取り付けられていない1つ以上の未配置周壁部20が含まれている。各処理室A、B、Cごとに、複数の表面処理手段は連続して取り付けられ、未配置周壁部20はその連続した表面処理手段の前及び/又は後に、即ち真空容器周壁11bに設置した表面処理手段の周方向における少なくとも片側に配置されている。例えば、処理室Aにおいては、ヒータ手段14とスパッタリング手段16aの2つの表面処理手段が連続して配置され、未配置周壁部20はその表面処理手段の片側、即ち図3では第1遮蔽板17の反対側に及び図4では第1遮蔽板17の側に存在する。また、各未配置周壁部20の周方向の長さは、表面処理手段の周方法の長さとほぼ同一に調整してある。
また、各処理室A、B、Cには、真空容器底板11aに固定されたマスク板19がキャンロール13の前に配置され、各処理室A、B、C内において1つの表面処理手段に対向するフィルム処理位置以外を覆っている。従って、例えば図3の状態の処理室Aでは、キャンロール13のスパッタリング手段16a及び未配置周壁部20に対向する位置はマスク板19で覆われているが、ヒータ手段14に対向する位置はマスク板19で覆われていないので、そのフィルム処理位置においてヒータ手段14によるフィルム10の乾燥処理のみが行われる。尚、真空容器底板11aに固定された第1遮蔽板17とマスク板19は、一体化して構成されても良い。
上記表面処理装置の真空容器11においては、真空容器周壁11bの全体、又は真空容器周壁11bの一部であって表面処理手段と未配置周壁部20を有する部分が、真空容器11内の真空状態を保持したまま、少なくとも真空容器底板11aとの間で回動可能に設置してある。従って、いずれかの第1遮蔽板17との間に未配置周壁部20が存在する方向に、その未配置周壁部20の長さ分だけ回動することができる。尚、真空容器周壁11bの一部を回動させるための移動機構としては、例えば、真空容器周壁11bの可動部分と固定部分の間にベローズ等伸縮可能な部材を取り付けることによって、真空容器11の真空状態を保持したまま回動させることが可能である。
尚、表面処理手段の数を増やすためには、真空容器を大きくするか又は表面処理手段の大きさを小さくする必要があるが、いずれもコスト高になったり成膜の効率を低下させたりするため、表面処理手段の数は各処理室において多くとも3〜4台とすることが好ましい。
上記した本発明の表面処理装置を用いることによって、同一ガス種及び同一圧力下で可能な処理であれば、真空容器内を1方向にフィルムを連続的に搬送させながら、処理ゾーン内の各処理室において複数の表面処理手段を用いることによって、複数の処理室で異なる処理を同時に実施したり、複数の処理室で同じ処理を同時に実施したりすることができる。
例えば、図3の状態において、処理ゾーン内の各処理室でのフィルム処理位置は、処理室Aではヒータ手段14に、処理室Bではプラズマ発生手段15aに、及び処理室Cではプラズマ発生手段15bに、それぞれ対向している。従って、真空容器11内又は一対の第1遮蔽板17、17で囲まれた処理ゾーン内を同一ガス種及び同一圧力とし、片方のフィルム巻取巻出ロール12aから巻き出されたフィルム10を他方のフィルム巻取巻出ロール12bに巻き取る間に、キャンロール13に沿って移動するフィルム10に対して、処理室Aではヒータ手段14による乾燥処理を行い、処理室BとCではプラズマ発生手段15a、15bによりプラズマでフィルム表面を前処理することができる。その際、真空容器11内は、真空容器底板11aに接続された全体用真空ポンプによって排気し、更にプラズマ処理用のガスを供給して所定の圧力に保持することができる。
次に、1巻のフィルムロールに対して上記の表面処理が終了した後、真空容器周壁11bの全体、又は真空容器周壁11bの一部であって表面処理手段と未配置周壁部を有する部分を、いずれかの第1遮蔽板17との間に未配置周壁部20が存在する側に未配置周壁部20の長さだけ回動させて図4の状態にすることにより、各処理室でのフィルム処理位置が変化し、処理室A、B、Cのフィルム処理位置はそれぞれスパッタリング手段16a、16b、16cに対向するようになる。従って、フィルム10を逆方向に、即ちフィルム巻取巻出ロール12bからフィルム巻取巻出ロール12aに向かって移動させながら、スパッタリング手段16a、16b、16cにより、フィルム10に薄膜を形成することができる。その際、真空容器11内は、真空容器底板11aに接続された全体用真空ポンプによって排気し、更にスパッタリング用のアルゴンガスなどを供給して所定の圧力に保持することができる。
このようにして、図3〜4に示す複数の異なる表面処理手段を備えた本発明の表面処理装置においては、同一の装置でフィルムに同時に複数の箇所で同一の又は異なる表面処理を施すことができる。従って、複雑なプロセスの複合処理が可能であり、また同一種の薄膜形成を行う場合であっても、1つのカソードのターゲットが消耗しても別のターゲットを用いて成膜することができるなど、長時間処理あるいは厚膜化処理を実施することができる。
本発明の他の表面処理装置においては、図5〜6に示すように、真空容器底板21aに固定された一対の第1遮蔽板17、17と2枚の第2遮蔽板22、22によって、真空容器周壁21bとキャンロール13との間がほぼ気密状態に遮蔽されると同時に、各処理室A、B、Cが区画されている。真空容器21内部の各処理室A、B、C以外の部分を真空排気するための全体用真空ポンプ(図示せず)が、真空容器底板21aに設置してある。また、処理室用真空ポンプ23a、23b、23cが、それぞれ真空容器周壁21bの処理室A、B、Cの各部分に設置してある。尚、図5〜6の装置は、特に言及しない部分は図4〜5の装置と同じであり、同一部分には図4〜5と同一の符号を付してある。
この図5〜6の表面処理装置によれば、第1遮蔽板17、17と第2遮蔽板22、22によりほぼ気密状態に区画された各処理室A、B、Cごとに、処理室用真空ポンプ23a、23b、23cをそれぞれ有しているので、これらの処理室用真空ポンプ23a、23b、23cにより差動排気を行い、各々の処理室A、B、Cにおいて異なる圧力やガス種を選択して更に複雑な表面処理を行うことが可能である。また、真空容器底板21aに設置してある全体用真空ポンプを用いて、真空容器21内部の各処理室A、B、C以外の部分を真空排気すると共に、各処理室A、B、C内の異なるガス種が混合しないようにすることができる。
例えば、図5の状態においては、片方のフィルム巻取巻出ロール12aから他方のフィルム巻取巻出ロール12bに向かうフィルム10がキャンロール13に沿って移動する間に、処理室Aでは真空雰囲気中でヒータ手段14による乾燥処理を行い、処理室BとCではプラズマ処理用のガス雰囲気中でプラズマ発生手段15a、15bにより、プラズマでのフィルム表面の前処理を行うことができる。また、その後に真空容器周壁21b又はその一部を、いずれかの第1遮蔽板17との間に未配置周壁部20が存在する方向に未配置周壁部20の長さだけ回動させた図6の状態では、フィルム10を図5の場合と逆方向に移動させながら、処理室A、B、Cでスパッタリング手段16a、16b、16cにより薄膜形成を行うができ、例えば各処理室A、B、Cごとにアルゴンなどの雰囲気をそれぞれ一定の圧力に保持してスパッタリング成膜を行うことができる。
このようにして、図5〜6に示す複数の異なる表面処理手段と複数の処理室用真空ポンプを備えた本発明の表面処理装置においては、同一の装置でフィルムに同時に複数の箇所で同一又は異なる表面処理を施すことができるだけでなく、各処理室ごとに別々のガス種あるいは圧力下で表面処理を行うことができるため、図3〜4の装置に比べて更に各種の表面処理を重ね合わせて処理することが可能となる。
[実施例1]
図3〜4の巻取式複合真空表面処理装置において、内部に加熱冷却手段を備えたキャンロール13に対向されている各処理室A、B、Cごとに、処理室Aにはスパッタリング手段16aとヒータ手段14を、処理室Bにはスパッタリング手段16bとプラズマ発生手段15aを、処理室Cにはスパッタリング手段16cとプラズマ発生手段15cを、それぞれ取り付けた。また、スパッタリング手段16aと16bには共にCuのスパッタリングターゲットを、スパッタリング手段16cにはCrのスパッタリングターゲットを装着した。
また、各処理室A、B、Cには、上記の各表面処理手段を取り付けた真空容器周壁11bの周方向の片側に、表面処理手段とほぼ同じ長さの未配置周壁部20がそれぞれ設けてある。真空容器周壁11bのうち上記の表面処理手段と未配置周壁部20を有する部分は、その他の固定部分との間にベローズ等伸縮可能な部材を備えた移動機構11cにより、真空容器11の真空状態を保持したまま周方向に未配置周壁部20の長さだけ回動できるようになっている。
まず、図3の状態において、真空容器11の片方の巻取巻出ロール12aに、長さ1000m、厚み25μmのポリイミドフィルムを装着し、真空容器底板11aに設置した全体用真空ポンプ(図示せず)を用いて真空容器11の内部を真空排気した後、Oガスを導入して真空容器11の内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。キャンロール13の回転に合わせて片方の巻取巻出ロール12aから毎分10mの速さで巻き出したフィルム10を他方の巻取巻出ロール12bに巻き取りながら、キャンロール13に沿って移動するフィルム10に各処理室A、B、Cで表面処理を施した。尚、キャンロール13の表面温度は50℃に制御した。
即ち、処理室Aでは、ヒータ手段14に電力を供給して150℃の温度に保持することにより、フィルム10を加熱して乾燥処理した。また、処理室BとCでは、プラズマ発生手段15a、15bの各プラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給し、プラズマ放電を発生させることにより、フィルム10の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドフィルムの処理を終えた。
次に、真空容器11の真空状態を破ることなく、移動機構11cにより真空容器周壁11bの一部を周方向に未配置周壁部20の長さだけ回動させて、図4の状態とした。その後、真空容器11の内部を全体用真空ポンプで真空排気した後、アルゴンガスを導入して真空容器11の内部を2.7Pa(20mmTorr)の圧力に保持した。尚、キャンロール13の表面温度は−10℃に制御した。この状態で、キャンロール13の回転に合わせて巻取巻出ロール12bに巻き取られているポリイミドフィルムを巻取巻出ロール12aに毎分5mの速さで搬送しながら、キャンロール13に沿って移動するフィルム10に各処理室A、B、Cで薄膜を形成した。
即ち、各スパッタリング手段16a、16b、16cに電力を供給し、スパッタリングターゲットからターゲット物質を叩き出して、フィルム10上にターゲット物質の薄膜を形成した。具体的には、約200分間の成膜処理により、処理室Cではスパッタリング手段16cにより厚さ約20nmのCrの薄膜を、処理室BとAではスパッタリング手段16bと16aにより合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
尚、上記の表面処理を終了したポリイミドフィルムは、真空容器11から取り出し、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成することにより、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、表面処理の途中でフィルムが大気中に曝されることながいため、ピンホールの発生が少なく、金属層のポリイミドフィルムへの密着力も良好であった。
[実施例2]
図5〜6の巻取式複合真空表面処理装置において、内部に加熱冷却手段を備えたキャンロール13に対向されている各処理室A、B、Cごとに、処理室用真空ポンプ23aを備えた処理室Aにはスパッタリング手段16aとヒータ手段14を、処理室用真空ポンプ23bを備えた処理室Bにはスパッタリング手段16bとプラズマ発生手段15aを、処理室用真空ポンプ23cを備えた処理室Cにはスパッタリング手段16cとプラズマ発生手段15cを、それぞれ取り付けた。また、スパッタリング手段16aと16bには共にCuのスパッタリングターゲットを、スパッタリング手段16cにはCrのスパッタリングターゲットを装着した。
また、各処理室A、B、Cには、上記の各表面処理手段を取り付けた真空容器周壁21bの周方向の片側に、表面処理手段とほぼ同じ長さの未配置周壁部20がそれぞれ設けてある。真空容器周壁21bのうち上記の表面処理手段と未配置周壁部20を有する部分は、その他の固定部分との間にベローズ等伸縮可能な部材を備えた移動機構21cにより、真空容器11の真空状態を保持したまま周方向に未配置周壁部20の長さだけ回動できるようになっている。
まず、図5の状態において、真空容器21の片方の巻取巻出ロール12aに、長さ1000m、厚み25μmのポリイミドフィルムを装着し、真空容器底板21aに設置した全体用真空ポンプ(図示せず)を用いて、真空容器21内部の各処理室A、B、C以外の部分を真空排気し、更に各処理室用真空ポンプ23a、23b、23cを用いて、真空容器21の内部の各処理室A、B、Cを真空排気した。その後、ヒータ手段14を用いる処理室Aは真空排気したままの状態とし、他の処理室BとCにはOガスを導入して内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。キャンロール13の回転に合わせて巻取巻出ロール12aから毎分10mの速さで巻き出したフィルム10を他方の巻取巻出ロール12bに巻き取りながら、キャンロール13に沿って移動するフィルム10に各処理室A、B、Cで表面処理を施した。尚、キャンロール13の表面温度は50℃に制御した。
即ち、処理室Aでは、ヒータ手段14に電力を供給して150℃の温度に保持することにより、フィルム10を加熱して乾燥処理した。処理室Bではプラズマ発生手段15aのプラズマ電極に高周波電源から2kWの電力を供給し、及び処理室Bではプラズマ発生手段15bのプラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給して、それぞれプラズマ放電を発生させることにより、フィルム10の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドフィルムを表面処理した。
次に、真空容器21の真空状態を破ることなく、移動機構21cにより真空容器周壁21bの一部を周方向に未配置周壁部20の長さだけ回動させて、図6の状態とした。その後、この状態で、上記と同様に真空容器21の内部を再度真空排気した後、真空容器21内部の処理室A、B、Cにアルゴンガスを導入して、処理室AとBは圧力を2.7Pa(20mmTorr)に保持し、処理室Cは圧力を2.0Pa(15mmTorr)に保持した。尚、キャンロール13の表面温度は−10℃に制御した。キャンロール13の回転に合わせて巻取巻出ロール12bに巻き取られているフィルム10を巻取巻出ロール12aに毎分5mの速さで搬送しながら、キャンロール13に沿って移動するフィルム10に各処理室A、B、Cで成膜処理を施した。
即ち、各スパッタリング手段16a、16b、16cに電力を供給し、スパッタリングターゲットからターゲット物質を叩き出して、フィルム10上にターゲット物質の薄膜を形成した。具体的には、約200分間の処理により、処理室Cではスパッタリング手段16cにより厚さ約20nmのCrの薄膜を、処理室BとAではスパッタリング手段16bと16aにより合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
尚、上記の表面処理を終了したポリイミドフィルムは、真空容器21から取り出した後、実施例1と同様に、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成することにより、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、表面処理の途中でフィルムが大気中に曝されることながいため、ピンホールの発生数が少なかった。
[比較例]
途中で真空状態を破らなければ複数の表面処理を行うことができない従来一般の巻取式真空表面処理装置での処理例として、上記実施例1と同じ構造を有する図3〜4の表面処理装置を用いて、下記のごとく表面処理を実施した。
即ち、まず、図3の状態において、真空容器11内の表面処理手段として、処理室Aにはヒータ手段14を、処理室Bにはプラズマ発生手段15aを、処理室Cにはプラズマ発生手段15cを、それぞれ未配置周壁部20を残して真空容器周壁11bに取り付けた。片方の巻取巻出ロール12aに、長さ1000m、厚み25μmのポリイミドフィルムを装着し、真空容器11の内部を真空排気した後、Oガスを導入して真空容器11の内部を6.7Pa(50mmTorr)に保持した。尚、キャンロール13の表面温度は30℃に制御した。
キャンロール13の回転に合わせて巻取巻出ロール12aからで巻き出したポリイミドフィルムをキャンロール13に沿わせて毎分10mの速さで移動させながら、処理室Aではヒータ手段14を150℃の温度に保持してフィルム10を乾燥処理し、処理室BとCではプラズマ発生手段15a、15bの各プラズマ電極に高周波電源から3kWの電力を供給し、プラズマ放電を発生させることにより、フィルム10の表面を活性化ないし粗面化する前処理を行った。これらの表面処理を連続して約100分間実施して、1巻のポリイミドフィルムの処理を終了した。
その後、真空容器11を真空リークして大気圧に戻し、乾燥及びプラズマ処理されたポリイミドフィルムを容器外に取出した。一旦取出したポリイミドフィルムを図4の状態の表面処理装置に移して、巻取巻出ロール12bに挿着した。また、真空容器11内の表面処理手段として、処理室AとBにはCuのスパッタリングターゲットを備えたスパッタリング手段16a、16bを、処理室CにはCrのスパッタリングターゲットを備えたスパッタリング手段16cを、それぞれ取り付けた。
この状態で真空容器11の内部を真空排気した後、Arガスを導入して真空容器11の内部を2.7Pa(20mmTorr)の圧力に保持した。尚、キャンロール13の表面温度は−10℃に制御した。キャンロール13の回転に合わせて巻取巻出ロール12bからフィルム10を巻取巻出ロール12aに毎分5mの速さで搬送しながら、各処理室A、B、Cでキャンロール13に沿って移動するフィルム10に薄膜を形成した。具体的には、約200分間の処理により、処理室Cで厚さ約20nmのCrの薄膜を、処理室BとAでは合計厚さ約200nmのCuの薄膜を順に積層して形成した。
上記の表面処理を終了したポリイミドフィルムは、実施例1と同様に、CrとCuの積層薄膜上に更に湿式めっき法によりCu層を8μmの厚さに形成して、銅ポリイミドフレキシブル基板とした。得られた銅ポリイミドフレキシブル基板は、一旦処理されたフィルムを途中で大気中に曝していることから、上記実施例1の場合に比べて、ピンホールの発生が多く、且つ金属層のポリイミドフィルムへの密着力も若干劣っていた。
従来の巻取式真空成膜装置の最も基本的な構成を示す概略の断面図である。 従来の巻取式真空成膜装置の他の構成を示す概略の断面図である。 本発明の巻取式複合真空表面処理装置の一実施例を示す概略の断面図である。 図3の装置の表面処理手段を移動した状態を示す概略の断面図である。 本発明の巻取式複合真空表面処理装置の他の実施例を示す概略の断面図である。 図5の装置の表面処理手段を移動した状態を示す概略の断面図である。
符号の説明
1 真空チャンバ
3 薄膜形成部
7、7a、7b 成膜ドラム
8 カソード組立体
10 フィルム
11、21 真空容器
11a、21a 真空容器底板
11b、21b 真空容器周壁
11c、21c 移動機構
12a、12b 巻取巻出ロール
13 キャンロール
14 ヒータ手段
15a、15b プラズマ発生手段
16a、16b、16c スパッタリング手段
17 第1遮蔽板
18、22 第2遮蔽板
19 マスク板
20 未配置周壁部
23a、23b、23c 処理室用真空ポンプ

Claims (5)

  1. 真空容器全体を真空引きする真空ポンプを備えた略円筒状の真空容器内に、一対のフィルム巻取巻出ロールと、真空容器と軸中心をほぼ一致させた回転可能なフィルム搬送用のキャンロールとを備え、キャンロールの回転に合わせフィルム巻取巻出ロール間で巻き出し又は巻き取られてキャンロールに沿って移動するフィルムに表面処理を施す表面処理装置であって、
    真空容器周壁にキャンロールに対向して固定された複数の表面処理手段と、真空容器周壁とキャンロールの間をほぼ遮蔽するように真空容器底板に固定され、表面処理手段が配置された処理ゾーンを一対のフィルム巻取巻出ロールから分離する一対の第1遮蔽板と、真空容器周壁とキャンロールの間で真空容器底板に固定され、処理ゾーン内を少なくとも2つの表面処理手段及び少なくとも1つの未配置周壁部を含む複数の処理室に区画する複数の第2遮蔽板と、キャンロール前の真空容器底板に固定され、各処理室内において1つの表面処理手段に対向するフィルム処理位置以外を覆うマスク板とを備えると共に、
    全ての処理室内において未配置周壁部は複数の表面処理手段の周方向における少なくとも片側にあり、真空容器周壁全体又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部が真空状態を保持したまま回動可能であって、真空容器周壁又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部を第1遮蔽板との間に未配置周壁部が存在する方向に未配置周壁部の長さ分だけ回動させることにより、各処理室内のフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変えることができる巻取式複合真空表面処理装置。
  2. 前記複数の第2遮蔽板によって各処理室がほぼ気密状態に遮蔽されると共に、各処理室は真空容器周壁にそれぞれ設置された処理室用真空ポンプを有し、各々の処理室において互いに異なる圧力やガス種の表面処理を行うことができることを特徴とする、請求項1に記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  3. 前記表面処理手段が、フィルム乾燥用のヒータ手段、フィルム前処理用のプラズマ発生手段、薄膜形成用のスパッタリング手段のいずれかであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  4. 前記キャンロールは内部に加熱冷却手段を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の巻取式複合真空表面処理装置。
  5. 請求項1〜3に記載のいずれかの巻取式複合真空表面処理装置を用いて、フィルムをキャンロールに沿って一方向に移動させながら、各処理室内でフィルム処理位置に対向する1つの表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うと共に、その表面処理の終了後に、真空容器周壁全体又は表面処理手段と未配置周壁部を有する真空容器周壁の一部を未配置周壁部が存在する方向に未配置周壁部の長さ分だけ回動させることによって各処理室内のフィルム処理位置に対向する表面処理手段を変え、再びフィルムをキャンロールに沿って移動させながら、いずれかの処理室内のフィルム処理位置で対向する表面処理手段によりフィルムの表面処理を行うことを特徴とするフィルムの表面処理方法。
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