JP2007063401A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 配線のショート、リーク不良等の電気不良を生ずることがなく、かつ優れた着色性、レーザーマーキング性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系樹脂、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤、(E)ペリレン系着色剤を必須成分とすることを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、好ましくはペリレン系着色剤(E)がペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を含むものである半導体封止用エポキシ樹脂組成物、並びにこれらを用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。

Description

本発明は、半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置に関するものである。
IC、LSI等の半導体素子の封止方法として、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形が低コスト、大量生産に適しており、採用されて久しく、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノール樹脂の改良により特性の向上が図られてきた。しかし、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場動向において、半導体の高集積化も年々進み、また半導体装置の表面実装化が促進されるなかで、半導体封止用エポキシ樹脂組成物への要求は益々厳しいものとなってきている。このため、従来からのエポキシ樹脂組成物では解決出来ない問題点も出てきている。
従来、主にエポキシ樹脂組成物で封止された半導体装置は、その組成に着色剤としてカーボンブラックを含んでいる。これは半導体素子を遮蔽するためと半導体装置に品名やロット番号等をマーキングする際、背景が黒だとより鮮明な印字が得られるからである。また最近では取り扱いが容易な、YAGレーザーマーキングを採用する電子部品メーカーが増加しているためである。YAGレーザーマーキング性を向上させる手法に関しては、「カーボン含有量が99.5重量%以上、水素含有量が0.3重量%以下であるカーボンブラック」が同目的に効果的であることが開示されており(例えば、特許文献1参照。)、また、その他の種々の研究もなされている。
しかし、最近の半導体装置のファインピッチ化に伴い、導電性着色剤であるカーボンブラックを着色剤とした半導体封止材を用いた場合、カーボンブラックの凝集物等が粗大粒子としてインナーリード間、ワイヤー間に存在すると、配線のショート不良およびリーク不良といった電気特性不良を生じてしまうという点で問題となってきている。これら電気的不良を回避するために、フタロシアニン系化合物を用いた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照。)が、これら化合物は着色性が弱く、YAGレーザーマーキングを施した時の視認性に欠ける等、十分に良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物は得られるには至っていない。
特開平2−127449号公報(第1〜6頁) 特開2001−2894号公報(第2〜7頁)
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線のショート、リーク不良等の電気不良を生ずることがなく、かつ優れた着色性、レーザーマーキング性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いた半導体装置を提供することにある。
本発明は、
[1] (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系樹脂、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤、(E)ペリレン系着色剤を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[2] 前記ペリレン系着色剤(E)が、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を含むものであることを特徴とする第[1]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[3] 前記ペリレン系着色剤(E)が、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を真空中又は不活性ガス雰囲気下で100℃以上、600℃以下の温度で焼成して得られたものであることを特徴とする第[1]項に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物、
[4] 第[1]ないし[3]項のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置、
である。
本発明に従うと、配線のショート、リーク不良等の電気不良を生ずることがなく、かつ優れた着色性、レーザーマーキング性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物、及び半導体装置が得られるものである。
本発明は、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂、硬化促進剤、無機充填材、ペリレン系着色剤を必須成分とすることにより、配線のショート、リーク不良等の電気不良を生ずることがなく、かつ優れた着色性、レーザーマーキング性を有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるエポキシ樹脂(A)としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造は特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、硫黄原子含有型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
本発明に用いるフェノール系樹脂(B)としては、1分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、トリフェノールメタン型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)、硫黄原子含有型フェノール樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトールアラルキル樹脂(フェニレン骨格、ビフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
本発明に用いるエポキシ樹脂(A)とフェノール系樹脂(B)の配合量としては、全エポキシ樹脂のエポキシ基数と全フェノール系樹脂のフェノール性水酸基数の比が0.8以上、1.3以下であることが好ましい。この範囲であると、エポキシ樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下、耐湿信頼性の低下等を抑えることができる。
本発明に用いる無機充填材(C)としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、タルク、アルミナ、窒化珪素等が挙げられ、最も好適に使用されるものとしては、球状の溶融シリカである。これらの無機充填材は、単独でも混合して用いても差し支えない。無機充填材(C)の最大粒径については、特に限定されないが、無機充填材の粗大粒子が狭くなったワイヤー間に挟まることによって生じるワイヤー変形等の不具合を考慮すると、105μm以下であることが好ましく、75μm以下であることがより好ましく、55μm以下であることが特に好ましい。
無機充填材(C)の含有量は、特に限定されないが、全エポキシ樹脂組成物中80重量%以上、94重量%以下が好ましい。この範囲であると、耐半田性の低下、流動性の低下等を抑えることができる。
本発明で用いられる硬化促進剤(D)としては、一般に半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用されているものを用いることができる。例えば、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体、トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラ安息香酸ボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイルオキシボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフチルオキシボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート等が挙げられ、これらは1種又は2種類以上を併用してもよい。
本発明に用いるペリレン系着色剤(E)は、可視光の波長をよく吸収し、良好な着色性が得られるものである。また体積抵抗率が10Ω・cm以上あり、配線のショート不良およびリーク不良といった電気特性不良を発生させることが無い。このような物質としては、ペリレン骨格を有する化合物なら特に制限されないが、例えば、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を含むことが好ましい。具体的な化合物としては、例えば、下記式(1)〜式(4)で示される化合物などが挙げられる。また着色性、耐熱性の観点から、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を真空中又は不活性ガス雰囲気下で100℃以上、600℃以下の温度で焼成して得られたものであると好ましい。また平均粒径は着色性の観点から0.01μm以上、3μm以下であると好ましい。
Figure 2007063401
(式中、RおよびRは、同一または異なっていてもよく、それぞれ、−(CH−Xを示し(Xは、水素原子、メチル基、アルコキシ基、水酸基、フェニル基、4’(アゾフェニル)フェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、フェノール基、ハロゲン化フェニル基、ピリジル基、アルキルピリジル基、アルコキシピリジル基、ハロゲン化ピリジル基、ピリジルビニル基および1−ナフチル基を示し、nは0〜5の整数を示す。)、RおよびRは同一または異なっていてもよく、それぞれフェニレン基、アルキルフェニレン基、アルコキシフェニレン基、ヒドロキシフェニレン基、ハロゲン化フェニレン基、ピリジンジイル基、アルキルピリジンジイル基、アルコキシピリジンジイル基、ハロゲン化ピリジンジイル基およびナフタレンジイル基を示し、それぞれ芳香族環の隣接した位置で結合している。)
本発明に用いるペリレン系着色剤(E)の配合量は、特に限定されないが、全エポキシ樹脂組成物中0.01重量%以上、1重量%以下が望ましく、より好ましくは0.05重量%以上、0.5重量%以下である。上記範囲内であると、良好な着色性が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物にはマーキングにYAGレーザーを用いる場合、必要に応じてYAGレーザーマーキング可能な着色剤を併用しても良い。使用できる着色剤としては、YAGレーザーマーキング可能であれば従来公知のもの、例えばカーボン系着色剤、酸化チタン系着色剤、フタロシアニン系着色剤等を用いることができるが、配線のショート不良およびリーク不良といった電気特性不良を防ぐため、体積抵抗率が10Ω・cm以上であると好ましく、10Ω・cm以上であるとより好ましい。通常体積抵抗率が増加すると、着色性が不足してくるが、ペリレン系着色剤を併用することにより、十分な着色性を維持でき、YAGレーザー使用時の周囲とのコントラストが明瞭となり、良好なマーキング性が得られるのである。
体積抵抗率は、例えば下記の方法で測定することができる。その測定方法は、下部に真鍮製電極を取り付けたテトラフルオロエチレン製容器(内径38mm)に着色剤を入れ、真鍮製電極で蓋をした後、荷重を掛けていき、50kgf時の抵抗値をADVANTEST製デジタルマルチメーターTR6877で測定する。同時にその荷重時の着色剤の厚みも測定し、以下の式から体積抵抗率を算出する。
体積抵抗率(Ω・cm)=
抵抗値(Ω)×着色剤の断面積(cm)÷着色剤の厚み(cm)
本発明に用いるYAGレーザーマーキング可能な着色剤の配合量は、特に限定されないが、全エポキシ樹脂組成物中0.05重量%以上、5重量%以下が望ましく、より好ましくは0.1重量%以上、3重量%以下である。上記範囲内であると、良好なYAGレーザーマーキング性が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じてシランカップリング剤を用いることができる。使用できるシランカップリング剤としては、従来公知のものを用いることができるが、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等が挙げられ、これらを例示すると、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−6−(アミノヘキシル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−(トリメトキシシリルプロピル)−1,3−ベンゼンジメタナン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシランン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられ、これらは1種類単独でも2種以上併用しても構わない。これらのうち2級アミノシラン、メルカプトシランが好ましい。シランカップリング剤の配合量は、特に限定されないが、全エポキシ樹脂組成物中0.01重量%以上、1重量%以下が望ましく、より好ましくは0.05重量%以上、0.8重量%以下である。上記範囲内であると、良好な粘度特性及び流動特性が得られ、また硬化性の低下を抑えることができる。また、これらシランカップリング剤は、予め水或いは必要に応じて酸又はアルカリを添加して、加水分解処理して用いてもよく、また予め無機充填材に処理されていてもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じて離型剤を用いることができる。使用できる離型剤としては、従来公知のものを用いることができるが、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワックス、ポリエチレン系ワックス等が挙げられ、これらは1種類単独でも2種以上併用しても構わない。これらのうちポリエチレン系ワックス、モンタン酸エステル系ワックスが離型性に優れ好ましい。
離型剤の配合量は特に制限されないが、全エポキシ樹脂組成物中0.05重量%以上、3重量%以下が望ましく、より好ましくは0.1重量%以上、1重量%以下である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、無機充填材、硬化促進剤、ペリレン系着色剤が必須であり、更に必要に応じて、YAGレーザーマーキング可能な着色剤、シランカップリング剤、離型剤を用いるが、これ以外に、ハイドロタルサイト類やマグネシウム、アルミニウム、ビスマス、チタン、ジルコニウムから選ばれる元素の含水酸化物等のイオントラップ剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のシランカップリング剤以外のカップリング剤、シリコーンオイル、ゴム等の低応力添加剤、チアゾリン、ジアゾール、トリアゾール、トリアジン、ピリミジン等の密着付与剤、臭素化エポキシ樹脂や三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、フォスファゼン等の難燃剤等の添加剤を適宜配合しても差し支えない。
また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、ミキサー等を用いて原料を充分に均一に混合した後、更に熱ロール又はニーダー等で溶融混練し、冷却後粉砕して得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すればよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。配合割合は重量部とする。
なお、実施例で用いたペリレン系着色剤の内容について以下に示す。
ペリレン系着色剤1:式(2)で示されるペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体(式中、R及びRはブチル基)をアルゴンガス雰囲気下で500℃、1時間処理後、生成物をジェットミルで微粉砕したもの。平均粒径0.5μm。
ペリレン系着色剤2:式(3)で示されるペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体(式中、R及びRはフェニレン基)をアルゴンガス雰囲気下で500℃、1時間処理後、生成物をジェットミルで微粉砕したもの。平均粒径0.3μm。
ペリレン系着色剤3:式(2)で示されるペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体(式中、R及びRはブチル基)。平均粒径0.8μm。
Figure 2007063401
実施例1
エポキシ樹脂1:下式(5)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、商品名NC3000P、軟化点58℃、エポキシ当量273) 85重量部
Figure 2007063401
フェノール樹脂1:下式(6)で表されるビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、商品名MEH−7851SS、軟化点107℃、水酸基当量204) 54重量部
Figure 2007063401
溶融球状シリカ1:(平均粒径28μm、比表面積2.9m/g) 750重量部
溶融球状シリカ2:(平均粒径0.5μm、比表面積5.8m/g) 86重量部
硬化促進剤:トリフェニルホスフィン(ケイ・アイ化成(株)製、商品名PP−360) 3重量部
ペリレン系着色剤1: 2重量部
カーボン系着色剤1:(三井鉱山(株)製、商品名CB−3−500、体積抵抗率10Ω・cm) 15重量部
シランカップリング剤:N−フェニルγ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製、商品名KBM−573) 3重量部
離型剤:モンタン酸エステル系ワックス(クラリアントジャパン(株)製、商品名リコルブWE−4) 2重量部
をミキサーにて混合し、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕し、エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を、以下の方法で評価した。また、後述する高温リーク試験用に、上記成分から着色剤1のみを除いた成分を、上記と同様にミキサーにて混合し、熱ロールを用いて、95℃で8分間混練して冷却後粉砕したものを作成し、評価に用いた。結果を表1に示す。
評価方法
スパイラルフロー:低圧トランスファー成形機を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で、エポキシ樹脂組成物を注入し、流動長を測定した。
硬化性:キュラストメーター(オリエンテック(株)製、JSRキュラストメーターIVPS型)を用い、175℃、60秒後のトルク値を300秒後のトルク値で除した値で示した。この値の大きい方が硬化性は良好である。
外観(硬化物の色):低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間70秒で、80pQFP(14×20×2.0mm厚)を成形し、12個のパッケージを得た。外観(硬化物の色)のチェックは目視にて観察を行った。良好であれば○、使用可能範囲であれば△、使用不可能であれば×と表示した。
YAGレーザーマーキング性:低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、保圧時間120秒で、80pQFP(2.7mm厚)を成形し、更に175℃、8時間でポストキュアした。次に、日本電気(株)・製のマスクタイプのYAGレーザー捺印機(印加電圧2.4kV、パルス幅120μsの条件)でマーキングし、印字の視認性(YAGレーザーマーキング性)を評価した。
高温リーク:実施例1の樹脂組成物並びに実施例1において着色剤1のみを除いた成分から得た樹脂組成物について、低圧トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、注入圧力7.8MPa、保圧時間90秒で、60μmのピッチのテスト用チップに径30μmの金線を施した144pTQFPを100個封止成形した。次に、ADVANTEST製の微少電流計8240Aを用いてリーク電流を測定した。判断基準は175℃においてリーク電流が着色剤1のみを除いた樹脂組成物の場合におけるメジアン値と比較して、2オーダーを超えて高い値を示すものが1個でもあった場合を×とした。
実施例2〜4、比較例1〜2
表1の配合に従い、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を得て、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
実施例1以外で用いた原材料を以下に示す。
エポキシ樹脂2:下式(7)で表されるビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名YX−4000、エポキシ当量190、融点105℃)
Figure 2007063401
フェノール樹脂2:下式(8)で表されるフェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、商品名XLC−LL、水酸基当量165、軟化点79℃)
Figure 2007063401
カーボン系着色剤2:(三井鉱山(株)製、商品名CB−3−600、体積抵抗率10Ω・cm)
酸化チタン系着色剤:(赤穂化成(株)製、商品名TilackD、体積抵抗率10Ω・cm)
カーボンブラック:(三菱化学(株)製、商品名MA−600、体積抵抗率10Ω・cm)
Figure 2007063401
本発明に従うと、半導体素子等の封止成形時においてリーク不良等の電気不良を生ずることのない半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られるので、特に表面実装型の半導体装置の製造用として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール系樹脂、(C)無機充填材、(D)硬化促進剤、(E)ペリレン系着色剤を含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記ペリレン系着色剤(E)が、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記ペリレン系着色剤(E)が、ペリレンテトラカルボン酸の酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸のジイミド誘導体、ペリレンジイミノジカルボン酸のジイミド誘導体から選択される少なくとも1種以上を真空中又は不活性ガス雰囲気下で100℃以上、600℃以下の温度で焼成して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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