JP2007061266A - 脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 排水弁の開閉の切替えと連動させてクラッチ機構の状態の切替えを行うものにあって、脱水時に電力の供給停止があった場合のクラッチ機構の破損等を確実に防止しながらも、故障時の排水弁及びクラッチ機構の復帰動作を容易に行う。
【解決手段】クラッチ機構の状態に切替える排水弁モータユニット12を、ケース32内に、モータ本体33、その駆動力を巻取プーリに伝達するギヤ機構34、ギヤ機構34の連結・切離しを行うクラッチギヤ35、クラッチギヤ35を移動させる解除用電磁ソレノイ36を設けて構成する。解除用電磁ソレノイド36のプランジャ45を下方に付勢するコイルばね41を設け、非通電状態でクラッチギヤ35が連結状態とされ、通電により切離し状態とする。プランジャ45を手動により強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部材42を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】クラッチ機構の状態に切替える排水弁モータユニット12を、ケース32内に、モータ本体33、その駆動力を巻取プーリに伝達するギヤ機構34、ギヤ機構34の連結・切離しを行うクラッチギヤ35、クラッチギヤ35を移動させる解除用電磁ソレノイ36を設けて構成する。解除用電磁ソレノイド36のプランジャ45を下方に付勢するコイルばね41を設け、非通電状態でクラッチギヤ35が連結状態とされ、通電により切離し状態とする。プランジャ45を手動により強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部材42を設ける。
【選択図】 図1
Description
本発明は、クラッチ機構により洗濯機モータから脱水槽及び撹拌体への回転伝達を切替えると共に、そのクラッチ機構を排水弁の開閉に連動して動作させるようにした脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニットに関する。
従来より、脱水兼用洗濯機においては、脱水槽の内底部に撹拌体を備え、洗い運転時には、洗濯機モータの回転を撹拌体にのみ伝達して撹拌体を回転駆動し、脱水運転時には、前記モータの回転を撹拌体及び脱水槽の双方に伝達してそれらを一体的に高速回転させるようになっている。例えば、特許文献1には、上記した伝達状態の切替を行うための、ギアードモータを駆動源としたクラッチ機構を備えた洗濯機が示されている。このものでは、ギアードモータの駆動力が、回転レバー及びクラッチレバーを順に介して、クラッチ(スライド板)に伝達され、クラッチを上下動させることにより、伝達状態の切替が行われるようになっている。
ところで、この種の脱水兼用洗濯機においては、脱水槽からの排水路中に設けられた排水弁を、洗濯の行程に応じて開閉制御する必要がある。この場合、洗いやためすすぎの行程では、排水弁は閉塞され、脱水の行程では、排水弁は開放される。しかし、上記特許文献1の構成では、ギアードモータは、クラッチ機構の専用の駆動源として設けられており、排水弁は別途の駆動源により駆動される構成となっている。このため、構成の複雑化を招くと共に、コスト高となる不具合がある。
これに対し、特許文献2には、やはり、伝達状態の切替を行うためのクラッチ機構を備えた脱水兼用洗濯機が示されている。このものでは、円筒状のクラッチの下降位置では、
洗濯機モータの駆動力が脱水槽及び撹拌体の双方に伝達され(第1の状態)、クラッチの上昇位置では、洗濯機モータの回転が撹拌体にのみ伝達されるようになると共に、クラッチの上端に設けられた被嵌合部が水槽の外底面に設けられた嵌合部に嵌合して脱水槽が下フレームに固定されるようになっている(第2の状態)。そして、上記クラッチの上下動は、排水弁を開閉駆動する排水弁モータの動作に連動して、クラッチレバーを介して行われるように構成されている。
洗濯機モータの駆動力が脱水槽及び撹拌体の双方に伝達され(第1の状態)、クラッチの上昇位置では、洗濯機モータの回転が撹拌体にのみ伝達されるようになると共に、クラッチの上端に設けられた被嵌合部が水槽の外底面に設けられた嵌合部に嵌合して脱水槽が下フレームに固定されるようになっている(第2の状態)。そして、上記クラッチの上下動は、排水弁を開閉駆動する排水弁モータの動作に連動して、クラッチレバーを介して行われるように構成されている。
具体的には、排水弁は、通常時には閉塞状態に付勢され、排水弁モータによってワイヤが引張られる(巻取られる)ことによって開放状態とされる。前記クラッチレバーは、前記ワイヤに連結コネクタを介して連結されるようになっている。前記排水弁モータは、ケース内に、モータ本体及びこのモータ本体の駆動力を出力軸に伝達するギヤ機構を設けると共に、このギヤ機構の一部を構成するギヤをクラッチギヤとし、そのクラッチギヤの連結、切離しを行う電磁ソレノイドを設けたユニットとして構成されている。前記出力軸に取付けられた巻取プーリに、ワイヤが接続される。前記電磁ソレノイドの通電時にモータ本体と出力軸とが連結され、断電時に切離されるようになっている。
これにて、洗いやためすすぎ行程においては、電磁ソレノイド(及びモータ本体)が断電されていることによって、巻取プーリからワイヤが引出された状態にあって、排水弁が閉塞していると共に、クラッチが上昇位置にある。これに対し、脱水行程においては、モータ本体及び電磁ソレノイドが通電されることにより、ワイヤが巻取プーリにより巻取られて、排水弁が開放すると共に、クラッチが下降位置に移動される。尚、巻取プーリによるワイヤの所定量の巻取りが完了するとメカ的なスイッチによりモータ本体への通電が停止されるのであるが、その後も電磁ソレノイドへの通電が継続されることにより、クラッチギヤの連結状態が保持され、ワイヤの巻取り状態が維持されるようになっている。
特許第3622327号公報
特許第3564316号公報
ところで、上記特許文献2の排水弁モータにおいては、脱水時に、もし、停電(瞬時停電)あるいは電源プラグのコンセントからの外れが発生すると、電磁ソレノイドへの電力の供給が停止されてクラッチギヤが切離され、ワイヤの巻取り状態が維持されなくなってワイヤが急激に引出し方向に戻り、排水弁が閉塞されると共に、クラッチが上昇位置に移動されてしまうことになる。ところが、このとき、クラッチが槽軸と一体的に高速回転した状態であるため、クラッチの上端の被嵌合部が水槽側の嵌合部に衝突し、被嵌合部あるいは嵌合部が破損(歯部の折損)してしまうといった不具合が生ずる。また、上記のものでは、脱水行程中、常に電磁ソレノイドに通電している必要があるため、消費電力が大きくなる欠点もあった。
尚、上記特許文献1では、回転レバーの軸部分にワンウェイクラッチを設けることにより、停電時などにおけるクラッチの不要な移動を防止するようにしている。ところが、排水弁モータの動作にクラッチを連動させるようにした特許文献2の構成では、そのようなワンウェイクラッチを設ける構成を採用することはできない。
そこで、本発明者等は、電磁ソレノイドの動作を上記とは逆にすることを考えた。即ち、電磁ソレノイドのプランジャを下方(クラッチギヤの連結方向)に常時付勢するコイルばねを設け、電磁ソレノイドの非通電状態では、クラッチギヤが連結状態とされ、電磁ソレノイドに通電にすることによりクラッチギヤを切離し状態とする構成である。これによれば、脱水時に、もし、停電(瞬時停電)あるいは電源プラグのコンセントからの外れが発生しても、クラッチギヤの連結状態(ワイヤの巻取り状態)が維持され、ひいてはクラッチが不要に移動することが防止される。また、消費電力も抑えることができる。
ところが、この構成でも、次のような点で、改善の余地が残されている。即ち、排水弁モータによるワイヤの巻取り状態で、通電回路等の不具合により電磁ソレノイドに通電できなくなったり、あるいは、電磁ソレノイド自体が故障したりした場合に、例えばサービスマン等が、排水弁を閉塞状態に戻したり、クラッチ機構を第2の状態に復帰させたりすることが容易にできない事態を招くことが予想される。また、製造工程において、排水弁モータを一旦組立ててしまった(電磁ソレノイドやコイルばねをケース内に組込んでしまった)後は、プランジャを付勢するコイルばねのばね力や、電磁ソレノイドによる吸引力を確認することができなくなってしまう事情もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、排水弁の開閉の切替えと連動させてクラッチ機構の状態の切替えを行うためのものにあって、脱水時に電力の供給停止があった場合のクラッチ機構の破損等を確実に防止しながらも、故障時の排水弁及びクラッチ機構の復帰動作を容易に行うことができると共に、製造工程においてばね力の確認等を容易に行うことができる脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニットを提供するにある。
本発明の脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニットは、洗濯機モータの動力を脱水槽及びその底部に設けられた撹拌体の双方に伝達する第1の状態と前記洗濯機モータの動力を前記撹拌体のみに伝達する第2の状態との間で切替えるためのクラッチ機構と、前記脱水槽からの排水路中に設けられ常時閉塞方向に付勢される排水弁とを備えた脱水兼用洗濯機に設けられ、前記排水弁を閉塞状態から開放状態に切替えると共にそれに連動させて前記クラッチ機構を第2の状態から第1の状態側に移動させるものであって、ケース内に、モータ本体と、このモータ本体の駆動力を出力軸に伝達するためのギヤ機構と、このギヤ機構の一部を構成するクラッチギヤと、このクラッチギヤの連結,切離しを行う解除用電磁ソレノイドとを組込んで構成され、前記解除用電磁ソレノイドは、前記クラッチギヤの連結位置と切離し位置との間で移動可能なプランジャと、このプランジャを連結方向に付勢するばねと、通電により前記プランジャをばね力に抗して切離し位置に移動させるコイルとを備えると共に、前記解除用電磁ソレノイドのプランジャを手動によりばね力に抗して強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部を設けたところに特徴を有する(請求項1の発明)。
これによれば、排水弁モータユニットにおけるクラッチギヤの連結状態では、モータ本体が駆動されることにより、ギヤ機構を介して出力軸が回転され、排水弁が開放状態とされると共にクラッチ機構が第1の状態とされる。この状態では、洗濯機モータの回転により、脱水槽と撹拌体との双方が一体的に回転駆動され、脱水運転(あるいは乾燥運転)を行うことができる。一方、排水弁モータユニットにおけるクラッチギヤの切離し状態では、排水弁が閉塞状態に戻されると共にクラッチ機構が第2の状態とされ、もって洗いやためすすぎの運転を行うことができる。
このとき、解除用電磁ソレノイドの非通電状態でクラッチギヤが連結状態とされており、通電されることによりクラッチギヤが切離し状態とされるので、脱水運転から洗い運転に切替えるときにのみ、電磁ソレノイドに通電すれば良く、省電力を図ることができる。しかも、脱水運転時に停電等により電力の供給停止があった場合でも、クラッチギヤの連結状態は維持されるので、クラッチが移動されてしまうことがなくなり、クラッチの回転状態での衝突が未然に防止される。
そして、解除用電磁ソレノイドのプランジャを手動により強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部を設けたので、クラッチギヤの連結状態において、通電回路等の不具合により電磁ソレノイドに通電できなくなったり、あるいは、電磁ソレノイド自体が故障したりした場合でも、例えばサービスマン等の作業者が手動操作部を操作して、解除用電磁ソレノイドのプランジャを容易に切離し位置に移動させることができ、排水弁を閉塞状態に戻すと共に、クラッチ機構を第2の状態に復帰させることができる。しかも、その操作は、プランジャをばね力に抗して移動させるものであるから、組立後のばね力の確認を容易に行うことができる。
本発明においては、前記手動操作部を、ケースから下方に突出して操作可能なつまみ部を有して構成することができる(請求項2の発明)。これによれば、作業者は、ケースから下方に突出したつまみ部を手指でつまんで操作することにより、手動操作部を容易に操作することができる。
ところで、この場合、手動操作部のつまみ部は、ケースを貫通して外部に突出することになるが、脱水兼用洗濯機においては、水跳ねなどにより、その貫通部の穴からケース内に水等が浸入する虞が生ずる。そこで、ケースに、手動操作部のつまみ部が貫通される円筒部を、該ケースの外面部から下方に凸となるように設けるようにすれば(請求項3の発明)、貫通部分からケース内に水等が浸入しにくくすることができる。
さらに、本発明においては、解除用電磁ソレノイドのプランジャと手動操作部とを連結する構成とすることができる(請求項4の発明)。これにより、手動操作部によるプランジャの移動を、より確実に行うことができる。
本発明の脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニットによれば、排水弁の開閉の切替えと連動させてクラッチ機構の状態の切替えを行うためのものにあって、解除用電磁ソレノイドを、非通電状態でクラッチギヤを連結状態とし、通電されることにより該クラッチギヤを切離すように構成すると共に、解除用電磁ソレノイドのプランジャを手動により強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部を設けたので、脱水時に電力の供給停止があった場合のクラッチ機構の破損等を確実に防止しながらも、故障時の排水弁及びクラッチ機構の復帰動作を容易に行うことができると共に、製造工程においてばね力の確認等を容易に行うことができるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。まず、図4は、本実施例に係る脱水兼用洗濯機(全自動洗濯機)1の概略構成を示している。ここで、ほぼ矩形箱状をなす外箱2内には、脱水時等に水を受ける水槽3が弾性吊持機構4を介して設けられている。そして、前記水槽3内には、内部に洗濯物が収容される脱水槽5が回転可能に設けられており、またその脱水槽5内の底部には、水流生成用の撹拌体(パルセータ)6が設けられている。
前記水槽3の外底部には、インバータ駆動方式のアウタロータ形の洗濯機モータ7及び、その洗濯機モータ7の回転駆動力を前記脱水槽5及び撹拌体6へ伝達するクラッチ機構8が設けられている。後述するように、このクラッチ機構8は、クラッチの上下移動によって、洗濯機モータ7の回転駆動力を前記脱水槽5及び撹拌体6の双方に伝達する第1の状態と、洗濯機モータ7の回転駆動力を撹拌体6のみに伝達する第2の状態とを、選択的に切替えるようになっている。
これら洗濯機モータ7及びクラッチ機構8により、洗いやためすすぎの行程においては、前記撹拌体6が正逆回転されて脱水槽5内に撹拌水流が生成され、脱水や脱水すすぎの行程においては、前記脱水槽5が撹拌体6と一体的に高速回転されるようになっている。また、乾燥の行程においても、脱水槽5が撹拌体6と一体的に回転されるようになっている。
また、前記水槽3の底部には、前記脱水槽5からの排水を行うための排水路9が設けられ、この排水路9に、排水弁10を介して排水ホース11が接続されている。前記排水弁10は、水槽3の外底部に取付けられた後述する排水弁モータユニット12(図1〜図3参照)により開閉されるようになっている。さらに、水槽3の底部には、該水槽3からの排水を行うための排水口13が設けられ、詳しく図示はしないが、この排水口13も前記排水ホース11に接続されている。尚、前記排水路9には、エアトラップ14が設けられ、このエアトラップ14内の圧力が図示しないエアチューブを介して水位センサ20(図5にのみ図示)に導かれるようになっている。
一方、前記脱水槽5の上端部にはバランスリング15が装着されていると共に、脱水時の該脱水槽5からの排水を、そのバランスリング15との間の隙間を通して行うための脱水孔16が設けられている。また、前記水槽3の上端部には、一部のみ示すように、ほぼリング状をなす桶カバー17が設けられており、その開口部が前記脱水槽5の上面開口部に連通している。
そして、前記外箱2の上端部には、プラスチック製のトップカバー18が設けられている。詳しく図示はしないが、このトップカバー18は、中央にほぼ円形の洗濯物出入口を有する矩形枠状をなすと共に、薄形の中空箱状をなしている。このトップカバー18の上面部には、前記洗濯物出入口を開閉するための二つ折りタイプの蓋18aが設けられている。
詳しい説明及び図示は省略するが、前記トップカバー18の後辺部には、脱水槽5内に給水を行うための給水弁21(図5参照)等からなる給水機構や、洗剤・助剤供給装置が設けられている。また、前記トップカバー18の前辺部には、上面に位置して操作パネル22(図5参照)が設けられていると共に、その内側に位置してマイコンを主体としてなり全体の制御を行なう制御装置23が設けられている。さらに、図5にのみ示すように、トップカバー18の後部側には、乾燥運転時に脱水槽5内に温風を供給するためのPTCからなるヒータ25及び送風ファンモータ26が配設されている。
ここで、詳しい図示は省略するが、前記クラッチ機構8について述べる。尚、このクラッチ機構8の構成については、例えば特許第3564316号公報、特許第3564318号公報などにおいて公知となっているため、簡単に述べることとする。図4に示すように、前記水槽3の外底部には、中空状のハウジング19が取付けられている。前記洗濯機モータ7は、ハウジング19の下面部に下方から取付けられている。前記ハウジング19内の上下部には、図示しない軸受が設けられ、それら軸受に支持されて中空状(円管状)の槽軸24が回転可能に設けられている。この槽軸24の上端部に前記脱水槽5が固定されており、槽軸24の回転により脱水槽5が一体回転するようになっている。
前記槽軸24の中空部内には、撹拌軸27が上下に貫通するように挿通され、図示しない軸受によって槽軸24に対して回転自在に支持されている。この撹拌軸27の上端部が前記撹拌体6に連結され、下端部が前記洗濯機モータ7のロータ31の中心のロータボス部に連結されている。これにて、前記洗濯機モータ7(ロータ31)の回転は常に撹拌軸27にダイレクトに伝達され、撹拌体6が回転されるようになっている。
そして、図示はしないが、前記槽軸24の下端側の外周部には、該槽軸24と前記ボス部との連結及び切離しを行なうためのクラッチが設けられている。このクラッチは、全体としてほぼ円筒状をなすと共に、その内周部が、上半部で径小、下半部にて径大とされた段付き形状とされると共に、上半部の内周面全周には、上下方向に延びる係合部たる上部内セレーション部が形成され、下半部の内周面全周には、上下方向に延びる下部内セレーション部が形成されている。
これに対し、前記槽軸24の下端部の外周部には、前記上部内セレーション部に対応して上下方向に延びる摺動案内部たるセレーション部が形成されている。一方、前記ロータボス部の上部外周部にも、前記下部内セレーション部に対応して係合部たるセレーション部が形成されている。前記クラッチは、上部内セレーション部が前記セレーション部に常に係合されることにより、槽軸24の下端部外周に上下動自在且つ周方向に一体的に回転するように嵌挿されている。
これにて、クラッチが下降した位置(脱水位置)にあるときには、クラッチの上部内セレーション部が槽軸24のセレーション部に係合すると共に、下部内セレーション部がロータボス部のセレーション部に係合し、もってロータボス部ひいては撹拌軸27と槽軸24とを一体的に回転するように連結するようになっている。このとき、槽軸24の下端部外周部には、クラッチを下方に向けて付勢するコイルばねが配設されている。
そして、前記クラッチの上端部外周部には、円周方向に複数の歯部を複数有する被嵌合部が形成されている。これに対し、前記ハウジング19には、被嵌合部(歯部同士間の谷部)に噛合う歯部を有する嵌合部が設けられている。これにて、クラッチが上昇した位置(洗い位置)にあるときには、ロータボス部から切離されて上部内セレーション部がセレーション部に係合するのみとなると共に、被嵌合部が嵌合部に嵌合し、クラッチがハウジング19ひいては水槽3に固定されて回転不能とされ、もって撹拌軸27のみが回転可能とされるようになっている。
このクラッチは、操作レバー49によってクラッチレバーを介して上下動されるようになっている。この操作レバー49は、図3にも示すように、その中間部が前記ハウジング19に軸支されて水平方向(矢印C及びD方向)に回動可能に設けられていると共に、枢支軸部分に設けられたねじりコイルばね50(図3に一部のみ図示)によって矢印C方向に付勢されている。
一方、図3に示すように、前記排水弁モータユニット12はワイヤ29及び連結部材30を介して前記排水弁10に連結され、(a)に示すように、通常時は前記ワイヤ29を繰出した状態とされて排水弁10が閉塞状態にあり、(b)に示すように、前記ワイヤ29を巻取ることにより、排水弁10を開放させるようになっている。このとき、前記操作レバー49の基端部は、前記連結部材30に連結され、もって操作レバー49は、排水弁モータユニット12により、排水弁10の開閉と連動して矢印C及びD方向に回動するようになっている。この排水弁モータユニット12の構成については後述する。
これにて、洗いやためすすぎの行程においては、操作レバー49は図3(a)の状態(矢印C方向に回動した状態)にあって、クラッチレバーを介してクラッチを上方に押上げて洗い位置(第2の状態)に移動させるようになっている。これに対し、最終脱水や脱水すすぎ(シャワー脱水)、乾燥の行程においては、操作レバー49は図3(a)の状態から矢印D方向に回動されて図3(b)に示す状態となり、クラッチレバーを介してクラッチを脱水位置(第1の状態)に下降させるようになっている。
尚、前記クラッチ部分には、該クラッチの動作位置を検出するためのクラッチ位置検出手段としてのリードスイッチ28(図5にのみ図示)が設けられている。このとき、クラッチには、永久磁石が取付けられており、前記リードスイッチ28は、クラッチが洗い位置にあるときに、永久磁石の外周に対向してオンし、クラッチが下降した状態でオフするようになっている。リードスイッチ28の信号は前記制御装置23に入力されるようになっている。
次に、本実施例に係る排水弁モータユニット12の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。尚、この図1及び図2は、排水弁モータユニット12の実際の水槽3の外底部への取付け状態とは、上下反転した状態で示している。この排水弁モータユニット12は、ケース32内に、モータ本体(図5では排水弁モータと記載)33と、このモータ本体33の駆動力を減速して出力軸(図示せず)に伝達するためのギヤ機構34と、このギヤ機構34の一部を構成するクラッチギヤ35と、このクラッチギヤ35の連結,切離しを行う解除用電磁ソレノイド36とを備えて構成される。
前記モータ本体33は、ケース32内の底部に図で上向きに配設され、その回転軸に小径の駆動ギヤ33aが取付けられている。詳しく図示はしないが、前記ギヤ機構34は、前記駆動ギヤ33aに噛合う第1のギヤ37、前記クラッチギヤ35、第2〜第5のギヤ(いずれも図示せず)などから構成されている。そのうち第1のギヤ37は、径大な平歯車状をなし、上下方向に延びるシャフト部38の下部に回転可能に設けられ、前記駆動ギヤ33aに常時噛合っている。これと共に、この第1のギヤ37の図で上面の外周寄り部分には、円周方向に等間隔に複数の谷部37aが形成されている。
これに対し、前記クラッチギヤ35は、図で上部側に、径小で且つ軸方向にやや長いギヤ部35aを有すると共に、その下端部に、径大なフランジ部35bを一体に有して構成されている。さらに、前記フランジ部35bの図で下面側には、前記第1のギヤ37の谷部37aに噛合う複数の歯部35cが円周方向に等間隔に形成されている。このクラッチギヤ35は、前記シャフト部38の図で上部側に、回転可能且つ上下動可能に設けられている。また、このとき、クラッチギヤ35と第1のギヤ37との間には、クラッチスプリング39が設けられ、クラッチギヤ35を図で上方に付勢している。
図示はしないが、前記クラッチギヤ35のギヤ部35aには、前記第2のギヤが噛合っている。この場合、第2のギヤは、クラッチギヤ35が上下動しても、ギヤ部35aを相対的に上下に摺動するようにして、常に噛合う状態とされるようになっている。この第2のギヤに、第3〜第5のギヤが順に噛合っている。これも図示はしないが、前記第5のギヤは、前記出力軸に取付けられており、この出力軸には、前記ワイヤ29の端部が接続され該ワイヤ29を巻取るための巻取プーリが取付けられている。
このとき、図1に示すように、クラッチギヤ35が図で下降した位置にある状態では、歯部35cが前記第1のギヤ37の谷部37aに噛合い、クラッチギヤ35の連結状態とされ、第1のギヤ37の回転を第2のギヤに伝達するようになっている。これに対し、図2に示すように、クラッチギヤ35が図で上昇した状態では、歯部35と谷部37aとの噛合いが外れるようになり、クラッチギヤ35の切離し状態とされる。
そして、前記解除用電磁ソレノイド36は、ケース32内のパーテーション32aの図で上部に、前記前記シャフト部38の図で上方に位置して下向きに設けられている。この解除用電磁ソレノイド36は、コイル36aを有する固定ヨーク36bの中心部にプランジャ45を上下動可能に有して構成されている。また、プランジャ45の図で下端部には、可動ヨーク45aが設けられ、可動ヨーク45aの図で下面側にはピニオン押え40が設けられている。このピニオン押え40は、前記パーテーション32aの穴を貫通し、その図で下端部が前記クラッチギヤ35の上面に当接している。
さて、前記ケース32内の図で上部には、前記解除用電磁ソレノイド36のプランジャ45を図で下方に付勢する付勢手段としてのコイルばね41が設けられる。この場合、ケース32の図で上壁部の内面には、円筒状の凸壁部が一体に形成されることにより、ばね収容部32bが設けられ、コイルばね41は、手動操作部たる手動操作部材42と共にこのばね収容部32b内に配設されている。
本実施例では、前記手動操作部材42は、図で上下方向に延びる棒状のつまみ部42aと、このつまみ部42aの図で下端部に鍔状に設けられたばね受け部42bと、このばね受け部42bの下面から図で下方に突出して固定ヨーク36bの穴を通って前記プランジャ45の上端面に当接する押圧部42cとを一体に有して構成されている。このとき、前記ケース32のばね収容部32bの底部中心部には、前記つまみ部42aが貫通する穴部が設けられているのであるが、この穴部はケース32の外面部に下方(図で上方)に凸となる円筒部32cとされている。
前記コイルばね41は、つまみ部42aの外周に遊嵌された状態で、ばね収容部32bの底面部とばね受け部42bとの間に、圧縮された状態で設けられる。このとき、押圧部42cの先端がプランジャ45の上端面に当接すると共に、つまみ部42aが円筒部32cを貫通して外部(図で上方)に突出している。さらに、前記つまみ部42aの図で上端部(ケース32からの突出部分)の外周面には、手指を引掛けやすいようにするための溝部42dが形成されている。
これにて、図1に示すように、通常時(解除用電磁ソレノイド36のコイル36aの非通電時)には、コイルばね41のばね力によって、手動操作部材42の押圧部42cがプランジャ45を図で下方に押圧し、前記クラッチスプリング39のばね力に抗して、プランジャ45が下方に移動され、ピニオン押え40を介してクラッチギヤ35を第1のギヤ37との連結状態とする。
これに対し、解除用電磁ソレノイド36のコイル36aへの通電が行われると、図2に示すように、固定ヨーク36bに吸引力が発生し、コイルばね41のばね力に抗してプランジャ45が上昇する。この状態では、前記クラッチスプリング39のばね力によってクラッチギヤ35が図で上方に移動し、切離し状態とされる。また、作業者が、つまみ部42aを手指でつまんでコイルばね41のばね力に抗して手動操作部材42を下方(図で上方)に引張った場合にも、クラッチスプリング39のばね力によってクラッチギヤ35及びプランジャ45が図で上方に移動する。
尚、解除用電磁ソレノイド36の固定ヨーク36bの下面部(プランジャ45の外周部)には、可動ヨーク45aの衝突を緩衝するためのワッシャ43が設けられている。また、前記ケース32の底壁部(図で上壁部)には、前記ばね収容部32bからやや離れた位置に、やはり下方(図で上方)に凸となる円筒状の水抜き穴32dが一体に設けられている。
これにより、クラッチギヤ35の連結状態で、モータ本体33が駆動(通電)されることにより、モータ本体33の駆動力がギヤ機構34を介して出力軸に伝達され、巻取プーリによるワイヤ29の巻取りが行われる。このワイヤ29の巻取りにより、上記のように、排水弁10が開放されると共に、操作レバー49及びクラッチレバーによりクラッチが脱水位置に移動されるようになる。この場合、図示はしないが、巻取プーリによる所定量のワイヤ29の巻取りが完了すると、カム及び機械的なスイッチによりモータ本体33の通電が断たれるようになっている。
そして、モータ本体33の断電状態でも、解除用電磁ソレノイド36によってクラッチギヤ35の連結状態が維持されることにより、排水弁10が開放状態及びクラッチの脱水位置が維持されるようになっている。これに対し、この状態から、クラッチギヤ35が切離し状態とされると、排水弁10の閉塞方向への戻り力、及び、ねじりコイルばね50による操作レバー49の付勢力により、ワイヤ29が繰出し方向に引張られ、巻取プーリが逆回転してワイヤ29が引出され、もって排水弁10が閉塞されると共に、クラッチが洗い位置に移動されるようになっている。
図5は、前記制御装置23を中心とした脱水兼用洗濯機1の電気的構成を概略的に示している。ここで、制御装置23は、マイクロコンピュータを主体として構成され、前記洗濯機モータ7、給水弁21、ヒータ25及び送風ファンモータ26を制御するようになっている。このとき、洗濯機モータ7は、制御装置23により、可変速且つ正逆転可能に駆動制御されるようになっている。
この制御装置23には、前記操作パネル22のキー操作信号が入力されるようになっていると共に、前記水位センサ20、リードスイッチ28からの検出信号が入力されるようになっている。そして、制御装置23は、前記排水弁モータユニット12のモータ本体33及び解除用電磁ソレノイド36を制御するようになっている。また、この制御装置23には、例えばEEPROMなどの不揮発性メモリ44が設けられている。この不揮発性メモリ44には、洗濯運転の状況(どの行程を実行しているか)などが書込まれるようになっている。
これにて、制御装置23は、使用者による操作パネル22のキー操作及び前記各種の入力等に基づき、ROM等に記憶された制御プログラムに従って、前記洗濯機モータ7や給水弁21、排水弁モータユニット12等の各機構を制御して、洗い、すすぎ(第1脱水、注水すすぎ、第2脱水、ためすすぎ)、脱水(最終脱水)、更には乾燥に大別される複数の行程からなる洗濯運転を自動で実行させるようになっている。そのうち、すすぎ行程における第1脱水、第2脱水、並びに最終脱水の行程においては、洗濯機モータ7を正方向に高速で回転させる脱水運転が実行される。また、洗い及びためすすぎの行程では、洗濯機モータ7は、前記脱水運転よりも低速で正逆方向に交互に回転される。さらに、乾燥行程においては、ヒータ25及び送風ファンモータ26に通電されると共に、洗濯機モータ7が低速で回転される。
そして、このとき、制御装置23は、行程に応じて排水弁モータユニット12のモータ本体33及び解除用電磁ソレノイド36の通断電を制御し、排水弁10の開閉の切替えと連動させて、クラッチ機構8の状態(クラッチの上下位置)の切替えを行なうようになっている。
具体的には、制御装置23は、洗濯運転の開始時(例えばスタートキーのオン操作時)に、解除用電磁ソレノイド36に所定時間(例えば1秒間程度)の通電を行い、クラッチ機構8を第2の状態に切替えると共に排水弁10を閉塞させる。そして、洗い後の排水行程の開始時に、モータ本体33に通電して、クラッチ機構8を第1の状態に切替えると共に排水弁10を開放させる。また、ためすすぎの行程の前の停止時に、解除用電磁ソレノイド36に所定時間の通電を行い、クラッチ機構8を第2の状態に切替えると共に排水弁10を閉塞させる。
さらに、最終脱水の行程の開始時にモータ本体33に通電して、クラッチ機構8を第1の状態に切替えると共に排水弁10を開放させる。最終脱水の終了時に、解除用電磁ソレノイド36に所定時間の通電を行い、クラッチ機構8を第2の状態に切替えると共に排水弁10を閉塞させる。また、乾燥の行程においても、脱水槽5の回転の行程の開始時にモータ本体33に通電して、クラッチ機構8を第1の状態に切替えると共に排水弁10を開放させる。脱水槽5の回転の行程の終了時(全ての行程の終了時)に、解除用電磁ソレノイド36に所定時間の通電を行い、クラッチ機構8を第2の状態に切替えると共に排水弁10を閉塞させるものである。
次に、上記構成の作用について述べる。上述のように、制御装置23は、実行する行程に応じて、排水弁モータユニット12(モータ本体33及び解除用電磁ソレノイド36)を制御することにより、排水弁10の開閉を切替えると共に、その切替えに連動させてクラッチ機構8の状態(クラッチの位置)の切替動作を実行する。尚、このクラッチの位置の切替えは、洗濯機モータ7の停止状態で行われることは勿論である。
このとき、洗濯運転の開始時や、ためすすぎの行程の開始前、乾燥行程における撹拌の開始前に、夫々排水弁モータユニット12の解除用電磁ソレノイド36に短時間通電されることにより、図2に示すように、プランジャ45ひいてはクラッチギヤ35が切離し位置に移動され、これに伴い、ワイヤ29が巻取プーリから繰出されて排水弁10が閉塞されると共にクラッチ機構8が第2の状態に切替えられる。
そして、解除用電磁ソレノイド36の通電が終了することに伴い、図1に示すように、クラッチギヤ35はすぐに連結状態に戻るようになるが、この状態では、排水弁10は閉塞状態に保持されると共に、クラッチ機構8が第2の状態が保持される。その後、モータ本体33が駆動されて、ワイヤ29の巻取りが行われるまでは、クラッチ機構8及び排水弁10の状態は維持されるようになる。
尚、前回の運転終了時に、排水弁10が閉塞状態とされると共に、クラッチが洗い位置に位置されていれば、洗濯運転開始時における、解除用電磁ソレノイド36への通電は本来不要である。ところが、前回の運転終了時に、例えば脱水の行程の途中で強制的に運転が停止されたようなケースも考えられるので、この解除用電磁ソレノイド36への通電によって確実に洗い行程を開始することができる。また、短時間の通電であるため、必要とする時間や電力消費はごく少なくて済む。
これに対し、排水行程の開始時、最終脱水の行程の開始時、乾燥行程における脱水槽回転の開始前に、夫々排水弁モータユニット12のモータ本体33が通電され、巻取プーリによるワイヤ29の巻取りが行われる。これにより、排水弁10が開放されると共に、クラッチ機構8が第1の状態に切替えられる。この場合、上記のように、ワイヤ29の巻取りが完了すると、モータ本体33が断電されるが、この状態では、図1に示すように、クラッチギヤ35が連結状態にあるので、ワイヤ29の巻取り状態つまり排水弁10の開放状態及びクラッチ機構8の第1の状態が保持されるようになる。その後、解除用電磁ソレノイド36によりクラッチギヤ35が切離し状態とされるまでは、クラッチ機構8及び排水弁10の状態は維持されるようになる。
ここで、脱水の実行時に、停電(瞬時停電)あるいは電源プラグのコンセントからの外れが発生するケースが考えられる。この場合、従来では、停電時にワイヤの巻取り状態が維持されなくなってワイヤが急激に引出し方向に戻り、排水弁が閉塞されると共に、クラッチが上昇位置に移動されてしまい、ひいては、高速回転状態のクラッチの被嵌合部が水槽側の嵌合部に衝突し、破損してしまうといった虞があった。ところが、本実施例においては、排水弁モータユニット12(解除用電磁ソレノイド36)の非通電状態で、クラッチギヤ35が連結状態にあってクラッチの位置が保持されるので、停電時にクラッチが洗い位置に移動されてしまうといったことを未然に防止することができるのである。
しかして、上記構成において、排水弁モータユニット12によるワイヤ29の巻取り状態で、解除用電磁ソレノイド36への通電回路等の不具合により解除用電磁ソレノイド36に通電できなくなったり、あるいは、解除用電磁ソレノイド36自体が故障したりすることが考えられる。この場合、排水弁10の開放状態及びクラッチ機構8の第1の状態が固定されることになる。ところが、本実施例では、手動操作部材42を設けたことによって、解除用電磁ソレノイド36のプランジャ45を手動により容易に切離し位置に移動させることができる。
即ち、例えばサービスマン等の作業者が、排水弁10を閉塞状態に戻し、また、クラッチ機構8を第2の状態に復帰させたいと考えた場合、手動操作部材42のつまみ部42aを手指でつまんで、コイルばね41のばね力に抗して引張り操作すれば良い。これにより、手動操作部材42が、図1及び図2で上方に移動されるようになり、これに伴い、プランジャ45に対する図で下方への押圧力が解除されるので、クラッチギヤ35(及びプランジャ45)がクラッチスプリング39のばね力によって図で上方の切離し位置に移動され、以て、ワイヤ29が巻取プーリから繰出されて排水弁10が閉塞されると共にクラッチ機構8が第2の状態に切替えられるのである。
また、本実施例では、手動操作部材42を設けたことによって、排水弁モータユニット12を一旦組立てた(解除用電磁ソレノイド36やコイルばね41をケース32内に組込んだ)後でも、プランジャ45を付勢するコイルばね41のばね力や、解除用電磁ソレノイド36によるプランジャ45の吸引力を確認することが可能となった。この場合、例えば、手動操作部材42(つまみ部42a)を外から引張るときの引張力と、その際の手動操作部材42の移動量とを調べれば、コイルばね41のばね力を確認することができる。また、解除用電磁ソレノイド36に通電した際の手動操作部材42の移動量を調べれば、プランジャ45の吸引力を確認することが可能となる。
ところで、排水弁モータユニット12においては、ケース32に、手動操作部42のつまみ部42aが貫通するための穴部が形成されることになる一方、脱水兼用洗濯機1においては、水跳ねなどにより、水槽3の底部部分に水がかかることがあり、その貫通部の穴からケース32内に水等が浸入する虞がある。ところが、本実施例では、つまみ部42aは、該ケース32の外面部から下方に凸となる円筒部32cを貫通しているので、ケース32内に水等が浸入しにくくすることができる。尚、ケース32内に浸入した水は、ばね収容部32bに侵入したものについては、その円筒部32cから容易に下方に排出され、その他の部分については、水抜き穴32dから容易に排出されるようになる。
このように本実施例によれば、クラッチ機構8により脱水槽5と撹拌体6との連結,切離しを行なうと共に、その切替を排水弁モータユニット12により排水弁10の開閉と連動して行うようにしたものにあって、排水弁モータユニット12の解除用電磁ソレノイド36を、非通電状態でクラッチギヤ35を連結状態とし、通電されることによりクラッチギヤ35を切離し状態とするように構成した。
これにより、脱水運転時に停電等により電力の供給停止があった場合でも、クラッチギヤ35の連結状態は維持されるので、クラッチが洗い位置に移動されてしまうことがなくなり、クラッチ等の破損を確実に防止することができる。しかも、解除用電磁ソレノイド36に対する通電は、クラッチを洗い位置に切替える際にごく短時間だけ行えば済み、脱水行程の実行中や乾燥行程の実行中に、クラッチ機構8の状態を維持するために解除用電磁ソレノイド36に通電している必要はないため、クラッチの位置の維持のための電力消費を少なく済ませることができる。
そして、本実施例では、解除用電磁ソレノイド36のプランジャ45を手動により強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部材42を設けたので、故障時の排水弁10及びクラッチ機構8の復帰動作を容易に行うことができると共に、製造工程においてコイルばね41のばね力の確認等を容易に行うことができるという効果をも得ることができるものである。
尚、上記実施例では、スタートキーのオン操作時に、解除用電磁ソレノイド36への通電を行ってから洗濯運転を開始するようにしたが、同様の目的で、電源スイッチのオン時に、解除用電磁ソレノイド36への通電を行ってから洗濯運転を開始するように構成しても良い。また、前回の洗濯運転が正常に終了したかどうかの信号を不揮発性メモリ44に書込んでおき、洗濯運転開始時にその不揮発性メモリ44を参照し、前回の洗濯運転が正常に終了した旨の信号が書込まれているときには、解除用電磁ソレノイド36に対する通電を省略して洗濯運転を開始させるように構成しても良い。これにより、解除用電磁ソレノイド36への通電回数を削減することが可能となる。
そして、上記実施例では、手動操作部材42の押圧部42cをプランジャ45の端部に当接させるように構成したが、これらを連結するように構成しても良い。具体的には、プランジャ45の図で上端部にねじ穴を形成しておき、押圧部42cの先端にねじを切っておき、それらを螺合させることができる。その他、本発明は上記した一実施例に限定されるものではなく、例えば、本発明は乾燥機能を備えていない脱水兼用洗濯機に適用しても良く、さらには、クラッチ部分や昇降機構の構成、排水弁モータユニットの具体的な構成等としても種々の変形が可能であるなど、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
図面中、1は脱水兼用洗濯機、3は水槽、5は脱水槽、6は撹拌体、7は洗濯機モータ、8はクラッチ機構、9は排水路、10は排水弁、12は排水弁モータユニット、23は制御装置、24は槽軸、27は撹拌軸、29はワイヤ、30は連結部材、31はロータ、32はケース、32bはばね収容部、32cは円筒部、33はモータ本体、34はギヤ機構、35はクラッチギヤ、36は解除用電磁ソレノイド、36aはコイル、37は第1のギヤ、39はクラッチスプリング、41はコイルばね(ばね)、42は手動操作部材(手動操作部)、42aはつまみ部、42cは押圧部、45はプランジャ、49は操作レバー、50はねじりコイルばねを示す。
Claims (4)
- 洗濯機モータの動力を脱水槽及びその底部に設けられた撹拌体の双方に伝達する第1の状態と前記洗濯機モータの動力を前記撹拌体のみに伝達する第2の状態との間で切替えるためのクラッチ機構と、前記脱水槽からの排水路中に設けられ常時閉塞方向に付勢される排水弁とを備えた脱水兼用洗濯機に設けられ、前記排水弁を閉塞状態から開放状態に切替えると共にそれに連動させて前記クラッチ機構を第2の状態から第1の状態側に移動させる排水弁モータユニットであって、
ケース内に、モータ本体と、このモータ本体の駆動力を出力軸に伝達するためのギヤ機構と、このギヤ機構の一部を構成するクラッチギヤと、このクラッチギヤの連結,切離しを行う解除用電磁ソレノイドとを組込んで構成され、
前記解除用電磁ソレノイドは、前記クラッチギヤの連結位置と切離し位置との間で移動可能なプランジャと、このプランジャを連結方向に付勢するばねと、通電により前記プランジャをばね力に抗して切離し位置に移動させるコイルとを備えると共に、
前記解除用電磁ソレノイドのプランジャを手動によりばね力に抗して強制的に切離し位置に移動させるための手動操作部を設けたことを特徴とする脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニット。 - 前記手動操作部は、前記ケースから下方に突出して操作可能なつまみ部を有して構成されていることを特徴とする請求項1記載の脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニット。
- 前記ケースには、前記手動操作部のつまみ部が貫通される円筒部が、該ケースの外面部から下方に凸となるように設けられていることを特徴とする請求項2記載の脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニット。
- 前記解除用電磁ソレノイドのプランジャと前記手動操作部とが連結されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の脱水兼用洗濯機の排水弁モータユニット。
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