JP2007061164A - 高照度有色光照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 精神疾患のある患者の精神疾患症状の改善をはかれるのみならず、健常者にも精神疾患の予防ならびにメンタルケアを行うことのできる高照度有色光照射装置を提供すること。
【解決手段】 光の3原色を構成する各色の光を照射する3つの光源1R、1G、1Bを各色の光が混合されるように配置し、前記各光源1R、1G、1Bをオン・オフするスイッチング手段3R、3G、3Bと、各光源1R、1G、1Bへの印加電圧を可変調整して各光源1R、1G、1Bの光度を調整する電圧調整手段4R、4G、4Bとを各光源1R、1G、1Bの回路にそれぞれ設け、光照射を受ける人に応じて効果のある色の高照度の光を照射することができるようにしたもの。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高照度の有色光を人間の目に照射するための高照度有色光照射装置に係り、特に、精神疾患症状の改善や予防ならびにメンタルケアに好適な高照度有色光照射装置に関する。
従来から、季節性うつ病などのある種のうつ病の治療法として高照度光療法が知られている。この高照度光療法は、蛍光灯などを用いて自然光に近い高照度の光を患者の顔に照射する方法である。この光の光源としては、通常は2500〜3000ルクスの照度が得られるもの、明るいものでは、10000ルクスの照度が得られるものが使用されている。また、この照射時間としては、光源の明るさに左右されるが、30分から1時間程度の連続照射が必要である。
しかしながら、前述した自然光のような光の照射の場合、光の照射を受けても何らの改善も見られない患者もいるという問題点があった。
そこで、本発明は、精神疾患のある患者の精神疾患症状の改善をはかれるのみならず、健常者にも精神疾患の予防ならびにメンタルケアを行うことのできる高照度有色光照射装置を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る高照度有色光照射装置の特徴は、光の3原色を構成する各色の光を照射する3つの光源を各色の光が混合されるように配置し、前記各光源をオン・オフするスイッチング手段と、各光源への印加電圧を可変調整して各光源の光度を調整する電圧調整手段とを前記各光源の回路にそれぞれ設けた点にある。そして、このような構成を採用したことにより、光照射を受ける人に応じて効果のある色の高照度の光を照射することができる。
本発明の請求項2に係る高照度有色光照射装置の特徴は、前記各電源の回路を制御する制御手段が設けられており、この制御手段には、3つの前記光源の少なくとも1つをオンすることにより形成される有色光の色に対応する少なくとも1つの光源への印加電圧を記憶するメモリが付設されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、光照射を受ける人に応じて効果のある色の高照度の光を制御手段のメモリに記憶させておくことにより、照射を受ける人に好ましい色の光を簡単に再生することができる。
本発明の高照度有色光照射装置によれば、照射を受ける人に好ましい色の高照度の光を照射して、精神疾患のある患者の精神疾患症状の改善をはかったり、健常者の精神疾患の予防ならびにメンタルケアを行うことができる。
まず、本発明の高照度有色光照射装置は、図1に示すように、光の3原色を構成する各色の光を照射する3つの発光ダイオードからなる光源1R、1G、1B(以下、光源1で総称する)を各色の光が混合されるように相互に近接した位置に有している。各光源1R、1G、1Bは、10000〜20000ルクスの照度が得られる光を発光しうるようになっている。このうち、光源1Rは、赤色の光を照射するようになっている。また、光源1Gは、緑色の光を照射するようになっている。さらに、光源1Bは、青色の光を照射するようになっている。
そして、光源1Rと光源1Gからの光が均等に混合されると黄色の光が照射されることになる。また、光源1Gと光源1Bからの光が均等に混合されると水色の光が照射されることになる。さらに、光源1Bと光源1Rからの光が均等に混合されると桃色の光が照射されることになる。
なお、光源1R、光源1Gと光源1Bからの光が均等に混合されると無色の光が照射されることになる。また、各光源1R、1G、1Bへの印加電圧が異なると、混合されて生じる光の色も異なることになる。
前記各光源1R、1G、1Bへは、それぞれ対応する電源回路2R、2G、2Bから印加電圧が供給されるようになっている。
前記各電源回路2R、2G、2Bには、それぞれスイッチングトランジスタ3R、3G、3Bが配設されており、各スイッチングトランジスタ3R、3G、3Bのエミッタおよびベース間に電流を流すことにより、エミッタおよびコレクタ間に所定の印加電圧の電流が流れるようになっている。
また、各電源回路2R、2G、2Bのスイッチングトランジスタ3R、3G、3Bと光源1R、1G、1Bとの間には、電圧調整手段としての可変抵抗4R、4G、4Bが介装されており、各光源1R、1G、1Bの印加電圧を可変調整するようになっている。
一方、前記各電源回路2R、2G、2Bの制御を行うCPUのような制御手段5が配設されており、この制御手段5は、各光源1R、1G、1Bのうちの選択された1つ、あるいは、選択された2つ、さらには、3つすべてを異なる印加電圧あるいは等しい印加電圧で駆動して、各種の色の光を所望の高照度にて形成するようになっている。
また、前記制御手段5には、メモリ6が付設されており、このメモリ6は、前記制御手段5が設定した少なくとも1つの光源1R、1G、1Bに対する印加電圧をそれぞれ記憶して、高照度有色光の照射を受ける人に対し好ましい色の光を簡単に再生することができるようになっている。
なお、前記制御手段5と各スイッチングトランジスタ3R、3G、3Bとの間の各電源回路2R、2G、2Bには、各スイッチングトランジスタ3R、3G、3Bに過大電圧が印加されるのを防止するための入力抵抗7R、7G、7Bがそれぞれ介装されている。
図2は、ゴーグルタイプの高照度有色光照射器10Aを示すものであり、このゴーグルタイプの高照度有色光照射器10Aには、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている。この高照度有色光照射器10Aは、頭部に装着するための装着環11を有している。この装着環11の前部には遮光部12が配設されており、この遮光部12の内側には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。この高照度有色光照射器10Aは、特に運転中のドライバーの眠気さましなどに好適である。
図3は、マッサージチェア14に装着されているフード状の高照度有色光照射器10Bを示すものであり、この高照度有色光照射器10Bには、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている。
前記マッサージチェア14の背もたれ15の上端部には、顔を覆いうる前記高照度有色光照射器10Bが揺動可能に配設されており、この高照度有色光照射器10Bの前端壁16の内側には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。
図4は、ベッド18に装着されている高照度有色光照射器15Cを示すものであり、この高照度有色光照射器10Cには、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている。
前記ベッド18の前壁19の上端部には、顔の上方に位置する前記高照度有色光照射器10Cが揺動可能に配設されており、この高照度有色光照射器10Cの下面には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。この高照度有色光照射器10Cは、特に寝たきりの高齢者などへの有色光の照射に適している。
図5は、カプセル21内に装着されている高照度有色光照射器10Dを示すものであり、この高照度有色光照射器10Dには、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている。
前記カプセル21は、大人が立ったままで入れるような大きさの円筒状に形成されたカプセル本体22を有しており、このカプセル本体22の前面には、開閉可能なドア23が取付けられている。
前記高照度有色光照射器10Dは、前記カプセル本体22の上面に配設されており、この高照度有色光照射器10Dの下面には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。そして、この高照度有色光照射器10Dからの有色光が、前記カプセル21内に入った人の顔に照射されるようになっている。この高照度有色光照射器10Dは、特に事業所や施設に設置し、照射が必要な関係者への有色光を照射するのに適している。
図6は、図5の変形例であり、幅方向の中央部の上面が凹状にくぼんでいる形状のベッド25上に上方から対向するように開閉自在な被覆体26が前記ベッド25に取付けられており、この被覆体26の幅方向の中央部の下面も凹状にくぼんでいる形状とされている。したがって、前記被覆体26がベッド25上に近接している状態においては、両端は開放されているものの全体としてほぼカプセル状となる。
そして、前記被覆体26の下面には、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている図示しない高照度有色光照射器が設置されており、この高照度有色光照射器の下面には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。そして、この高照度有色光照射器からの有色光がベッド25上に寝た人の顔に照射されるようになっている。
図7は、座卓28の上に載置されている卓上タイプの高照度有色光照射器10Eを示すものであり、この高照度有色光照射器10Eの斜め上方に向いている前面の内部には、図1に示した高照度有色光照射装置が内蔵されている。そして、この高照度有色光照射器10Eの前面には、光の3原色を構成する3つの光源(図示せず)が配設されている。そして、この高照度有色光照射器10Eからの有色光が、この高照度有色光照射器10Eの前に座っている人の顔に照射されるようになっている。この高照度有色光照射器10Eは、特に家庭用として適している。
つぎに、前述した高照度有色光照射器10A〜10Eの照射は、時差ぼけ、疲れ、不眠症などにより体内時計の狂った人にも有効な場合がある。すなわち、前記体内時計は、人間を含む生物が生まれつき備えていると想定される時間測定機構で、生物時計とも称されるものであるが、このような体内時計が何らかの要因により狂った場合に、高照度有色光照射器10A〜10Eから高照度の有色光を目に照射することにより、狂った体内時計が改善されることがある。
また、人間においては、体内時計に基づき1日のうちで血圧、尿量、胃酸分泌量、細胞分裂その他各種の体組織および機能が変化することになるが、この変化を考慮して、1日のうちの好ましい時間に高照度有色光照射器10A〜10Eからの高照度の有色光を目に照射することにより、体組織あるいは機能の異常を正常に戻すことができる場合がある。
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
図1において説明した高照度有色光照射装置を適用した図2ないし図7のいずれかの高照度有色光照射器10A〜10Eによれば、1人の患者あるいは健常者に対し、制御手段5により赤色の光を照射する光源1R、緑色の光を照射する抗原1G、青色の光を照射する光源1Bからのそれぞれの光のうちの1つの光のみを単色で照射するか、あるいは2つ以上の光を混ぜて照射のための所望の色の光が得られるようにするとともに、各光源1R、1G、1Bからのそれぞれの光を混ぜて、太陽光に近い10000〜20000ルクスの範囲内の所望の高照度の光が得られるように各光源1R、1G、1Bに対応する電源回路2R、2G、2Bのうちの少なくとも1つの可変抵抗4R、4G、4Bの電圧値を制御手段5により調整する。このとき、各光源1R、1G、1Bの少なくとも1つをオンにする時間についても設定を行う。
この制御手段5により設定した少なくとも1つの可変抵抗4R、4G、4Bの電圧値および少なくとも1つの光源1R、1G、1Bをオンにする時間についてはメモリ6に自動的に記憶されることになる。
そして、このようにして設定された少なくとも1つの可変抵抗4R、4G、4Bの電圧値に応じた明るさの少なくとも1つの光源1R、1G、1Bを設定した時間だけオンして、所望の高照度の有色光を人の顔に照射し、この高照度の有色光を目を開けて受けることにより光療法による精神状態あるいは体調の改善を行うことができる。
なお、前述したようにして設定した少なくとも1つの可変抵抗4R、4G、4Bの電圧値および少なくとも1つの光源1R、1G、1Bをオンにする時間が光を受けた人の精神状態あるいは体調の改善に適さない場合には、照射する光の色や照射する光の照度を変えるべく少なくとも1つの可変抵抗4R、4G、4Bの電圧値を変えたり、照射時間を変えたり、あるいは照射する時間帯を変えたりして、有色光の照射を受ける人に改善が生じる条件を見出すようにする。なお、場合によっては、連続的な有色光の照射ではなく、パルス的な断続光の照射にしてもよい。
以上説明したように本実施形態の高照度有色光照射装置によれば、光の色、照度、照射時間、照射時間帯などを照射を受ける人に適合するように変化させて高照度有色光を照射することにより、精神疾患のある患者の精神疾患症状の改善をはかれるのみならず、健常者にも精神疾患の予防ならびにメンタルケアを行うことができる。したがって、長距離ドライバーの眠気さましやリフレッシュ、ストレス解消、疲労回復、集中力の向上、誘眠、時差ぼけなどに顕著な効果を奏するものであるといえる。
しかも、発光ダイオードからなる各光源1R、1G、1Bから発せられる有色光は、多色の波長の混合が少ないため、所望の色を得やすいという効果もある。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
本発明に係る高照度有色光照射装置の実施形態を示す電気回路図 ゴーグルタイプの高照度有色光照射器の実施形態を示す斜視図 マッサージチェアに搭載した高照度有色光照射器の実施形態を示す斜視図 ベッドに搭載した高照度有色光照射器の実施形態を示す側面図 カプセルタイプの高照度有色光照射器の第1実施形態を示す斜視図 カプセルタイプの高照度有色光照射器の第2実施形態を示す斜視図 卓上タイプの高照度有色光照射器の実施形態を示す斜視図
符号の説明
1R 赤色の光源
1G 緑色の光源
1B 青色の光源
2R、2G、2B 電源回路
3R、3G、3B スイッチングトランジスタ
4R、4G、4B 可変抵抗
5 制御手段
6 メモリ
10A〜10E 高照度有色光照射器
11 装着環
12 遮光部
14 マッサージチェア
15 背もたれ
16 前端壁
18 ベッド
19 前壁
21 カプセル
22 カプセル本体
23 ドア
25 ベッド
26 被覆体
28 座卓

Claims (2)

  1. 光の3原色を構成する各色の光を照射する3つの光源を各色の光が混合されるように配置し、
    前記各光源をオン・オフするスイッチング手段と、各光源への印加電圧を可変調整して各光源の光度を調整する電圧調整手段とを前記各光源の回路にそれぞれ設けたことを特徴とする高照度有色光照射装置。
  2. 前記各電源の回路を制御する制御手段が設けられており、この制御手段には、3つの前記光源の少なくとも1つをオンすることにより形成される有色光の色に対応する少なくとも1つの光源への印加電圧を記憶するメモリが付設されていることを特徴とする請求項1に記載の高照度有色光照射装置。
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