JP2007060777A - 電気車制御装置及び電気車制御システム - Google Patents

電気車制御装置及び電気車制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】 電気車の後退を正確に検知してVVVFインバータの後退起動制御ができる電気車制御装置を提供する。
【解決手段】 架線から供給される直流電流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータ1と、VVVFインバータ1の出力を電源として電気車を走行させる速度センサを持たない誘導電動機7と、VVVFインバータ1から誘導電動機7に供給した電流を検出する電流センサ2とを備える電気車において、VVVFインバータ1起動直後の微小期間にVVVFインバータ1から誘導電動機7に直流励磁電流を供給する直流励磁電流供給手段1と、直流励磁電流供給手段が直流励磁電流を供給することにより発生するQ軸電圧から誘導電動機7が回転している方向を指し示す指標を演算する指標演算積分器5と、この指標を後退検知設定値と比較し、後退検知する後退検知手段6とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気車制御装置及び電気車制御システムに関する。
速度センサを持たない誘導電動機をベクトル制御する電気車制御装置においては、極低速では電動機誘起電圧がほとんど発生しないため、誘起電圧や磁束から推定速度を演算する方法では、ゼロ速度付近で正確な速度推定が困難となる。そのため、極低速では電気車が後退しているのか前進しているのか判定するために推定速度を用いることができない。
図6は、従来の電気車制御装置における後退判定の制御ブロック図である。図6において、22はQ軸誘起電圧演算部、23はQ軸誘起電圧基準演算部、24はタイマー、25は比較器、26は立上検出器、27は絶対値積分器、29はRSフリップフロップ、30は切換スイッチ、31は変化率リミッタを表している。
電気車制御装置では、Q軸誘起電圧基準とQ軸誘起電圧との差によって偏差を求め、所定時間の積分後、その大きさによって後退を判定する。つまり、後退時にQ軸誘起電圧の基準値と演算値の誤差が大きく、前進時にはそれが小さいということを利用して後退検知するのである。しかしながら、停止あるいは微小前進時においても誤差が大きくなることがあり、精度の高い判定が困難であるという問題点があった。
特開平11−285300号公報 特開2003−9600号公報 結城和明、山崎修、山田敏明、安岡郁雄、「電車用速度センサレスベクトル制御における低速再起動法」、平成15年電気学会産業応用部門大会3−10。
本発明は、上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、正確に後退を検知し、後退起動制御ができる電気車制御技術を提供することを目的とするものである。
請求項1の発明は、架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機とを備えた電気車制御装置において、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後の微小期間だけ、前記VVVFインバータから前記誘導電動機に直流電流を供給する直流電流印加手段と、前記微小期間の前記誘導電動機に流れる電流又は誘導電動機に印加される電圧に基づき、後退を検知するための後退検知指標を演算する後退検知指標演算手段と、前記後退検知指標に基づき、前記誘導電動機が回転している方向を判断する回転方向判断手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の電気車制御装置において、前記後退検知指標演算手段は、前記直流電流印加手段によって流した直流電流に直交する軸の電圧に基づき後退検知指標を演算するものであることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の電気車制御装置において、前記後退検知指標演算手段の演算した後退検知指標が後退検知第1設定値を超えたときには当該電気車制御装置が編成中の他の全ての電気車制御装置に一括後退起動指令を発し、前記後退検知指標が後退検知第2設定値を超えたときには、当該後退を検知した電気車制御装置の制御するVVVFインバータに単独の後退起動指令を発する後退指令手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3の電気車制御装置において、前記後退検知指標演算手段の演算した後退検知指標に基づき、電気車の速度を推定する手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4の電気車制御装置において、前記誘導電動機に直流電流を流す直流電流印加手段に代えて、前記誘導電動機に直流電圧を印加する直流電圧印加手段を備え、前記後退検知指標演算手段は、前記直流電圧印加により前記誘導電動機に流れる電流に基づいて後退検知指標を演算することを特徴とするものである。
請求項6の発明の電気車制御装置は、架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機の回転方向により電車が後退しているか否かを判断する回転方向判断手段と、前記起動指令が停止となった場合、電動機端子電圧を小さな値にした後、前記VVVFインバータのスイッチング素子のゲートを停止させる制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項7の発明の電気車制御装置は、架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機が後退しているか否かの後退判定を行う回転方向判断手段とを備え、前記回転方向判断手段は、前記起動指令が停止してから次の起動指令が与えられるまでの時間が所定時間より短い場合、前記後退判定を行わないことを特徴とするものである。
請求項9の発明の電気車制御装置は、架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機が後退しているか否かを判断する回転方向判断手段とを備え、前記回転方向判断手段は、起動指令が停止してから所定の時間が経過するまでは、次の起動指令を受け付けないことを特徴とするものである。
請求項10の発明は、架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後の微小期間だけ、前記VVVFインバータから前記誘導電動機に直流電流を供給する直流電流印加手段と、前記微小期間の前記誘導電動機に流れる電流又は誘導電動機に印加される電圧に基づき、後退を検知するための後退検知指標を演算する後退検知指標演算手段と、前記後退検知指標に基づき、前記誘導電動機が回転している方向を判断する回転方向判断手段とを有する電気車制御装置を列車の1編成中に複数台備えた電気車制御システムであって、前記複数台の電気車制御装置のうちの1台における前記回転方向判断手段は、前記自装置及び他の電気車制御装置の後退検知指標の平均値を算出し、当該後退検知指標の平均値に基づき、前記電動機の回転方向を判断することを特徴とするものである。
本発明によれば、正確に後退検知し、後退起動制御ができる電気車制御装置及び電気車制御システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
(第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置のブロック図である。図1において、1はVVVFインバータ、2は電流センサ、3は座標変換部、4は電圧指令演算部、5は指標演算積分器、6は後退検知部、7は誘導電動機(IM)、8は車輪、9はフィルタコンデンサ、10はフィルタリアクトル、11はパンタグラフ、13は後退起動指令部を表している。
図1に示す電気車制御装置は以下のように動作する。VVVFインバータ1の起動後、このVVVFインバータ1は直流励磁電流供給手段として誘導電動機7へ3相直流励磁電流を供給する。電流センサ2はこの3相直流励磁電流のU相とW相の電流を検出し、検出した電流を座標変換部3でD軸電流及びQ軸電流に分解し、D軸電流とQ軸電流を電圧指令演算部4へ送る。電圧指令演算部4ではQ軸電流IqとQ軸電流指令Iq*を用いてQ軸電圧を演算し、指標演算積分器5へ演算結果を送る。指標演算積分器5では電圧指令演算部4で演算されたQ軸電圧を用いて誘導電動機7の回転方向情報を含む指標を積分し後退検知部6へ結果を送る。後退検知部6では指標演算積分器5で求めた指標が後退検知設定値を上回ったか否かで判断し、上回った場合は後退と判定し、後退起動指令部13に後退判定信号を出力する。
電気車のVVVFインバータ1を起動した直後、直流励磁電流供給手段としてVVVFインバータ1が直流電流を誘導電動機7に供給すると、勾配により電気車が後退しているときには誘導電動機7のQ軸電圧は、初めに負の値から始まる交流波形となり、力行方向に前進しているときは正の値から始まる交流波形となる。後退速度が大きいときほど、交流波形の振幅が大きくなり、指標演算積分器5で演算された指標の値も大きくなるため、指標が後退検知設定値を上回ったなら後退検知部6で後退を検知することができる。よって、誘導電動機7の起動時に前進後退を判定する指標を算出し、その指標を電気車制御装置が検知することにより前進後退の正確な判断を行うことができる。
以上のように第1の実施の形態の電気車制御装置によれば、起動直後にVVVFインバータから誘導電動機へ直流励磁電流を供給することにより発生する進行方向の情報を含んだQ軸電圧を積分し、その正負によって前進又は後退を判定する指標を作り出し、その指標が後退検知設定値を超えると後退を検知し、正確に後退を検知してVVVFインバータの後退起動制御ができる。
なお、上記実施の形態の電気車制御装置において、直流励磁電流は電気車のVVVFインバータ1が起動直後の微小時間のみ誘導電動機7に供給し、指標演算積分器5が直流励磁微小時間で指標の積分を完了するようにするのが好ましい。それにより、後退起動時だけでなく通常の起動時においても、直流励磁電流が停止起動や惰行再起動に影響を及ぼすことを避けることができる。このVVVFインバータ1が起動直後の微小時間のみ直流励磁電流を誘導電動機7に供給するための構成は次による。
図2は、第1の実施の形態の電気車制御装置におけるインバータ駆動回路を示してある。主回路において、パンダグラフ11と車輪8は、直流架線に接続されている。直流架線からパンタグラフ11を通じて取り込まれた直流は、フィルタリアクトル10とフィルタコンデンサ9を介してインバータ1に給電される。インバータ1はこの直流電力を所望の電圧交流電力に変換して誘導電動機7に供給し、これを駆動する。インバータ1を制御する制御回路40には、誘導電動機7の回転数を検出しない速度センサレスベクトル制御系が採用されていて、周知の技術であるDQ回転座標系上のベクトル制御法によって誘導電動機7を制御する。以下に、この制御回路40について説明する。
制御回路40に与えられる起動指令Gstは、インバータ1の動作と停止を指示する信号で、別途、外部より指示される。起動指令Gstは、それが1である場合、インバータ1が誘導電動機7からトルク出力するようにゲートを動作させ、Gstが0である場合、インバータ1のゲートを停止させる指令である。直流励磁期間設定部45は、この起動指令Gstが1になった時点から所定時間だけFlg_DC=1を維持し、それ以外はFlg_DC=0を出力する。Flg_DC=1の期間は、後述する直流励磁を行う期間である。
また、制御回路40には磁束指令とトルク指令が与えられる。電流指令演算部41は、これ磁束指令とトルク指令に対して、励磁電流指令Id*とトルク電流指令Iq*とを演算して出力する。Flg_DC=1の場合、トルク電流指令Iq*=0、励磁電流指令Id*=α(αは所定の設定値)に設定される。また、電流検出器2によって電動機7の相電流Iu,Iwが検出され、座標変換部3によって、これらがDQ軸座標系上のDQ軸電流Id,Iqに変換される。電圧指令演算部4では、上述の電流指令演算部41からの励磁電流指令Id*、トルク電流指令Iq*と、座標変換部3からのDQ軸実電流Id,Iqとが一致するようにPI制御などによって電流制御を実現し、D軸電圧指令Vd*とQ軸電圧指令Vq*を演算して出力する。DQ軸電圧指令Vd*,Vq*は、別の座標変換部42にて3相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*に変換されてPWM回路43に入力される。PWM回路43は、座標変換部42からの3相電圧指令に一致した電圧が出力されるように、インバータ1のスイッチング素子を例えば、周知の技術である三角波比較PWM制御によって制御する。
速度推定部44は、DQ軸電圧指令Vd*,Vq*と、実DQ軸電流Id,Iqとを入力として誘導電動機7の速度、すなわち、その回転数を推定して出力する。
切替器47は、直流励磁期間フラグFlg_DCに応じて出力を切り替える。Flg_DC=1の場合には0、Flg_DC=1の場合には速度推定部44での推定速度を最終的な推定速度ωrhとして出力する。すべり周波数基準演算部46は、電流指令演算部41からのDQ軸電流指令値Id*,Iq*に基づいてすべり周波数基準ωs*を、例えば、次式によって演算して出力する。
ωs*=R2/L2×Iq*/Id* (1)
ここに、R2は2次抵抗、L2は2次インダクタンスである。
加算器48は、最終的な速度推定値ωrhとすべり周波数基準ωs*とを加算し、インバータ周波数ω1として出力する。このインバータ周波数ω1は、積分器49に入力される。積分器49は入力ω1を積分し、回転座標系D軸の静止座標系A軸からの位相角θを演算する。この位相角θは座標変換部3,42において使用される。
以上のように構成することによって、起動指令Gstが入った直後、つまり、Gst=1になった直後、誘導電動機7に対して直流電流を所定期間だけ印加することができる。前述のように、Flg_DC=1の間、電流指令がId*=α、Iq*=0、速度推定値ωrh=0である。また、すべり周波数基準演算部16は、Iq*=0のために、出力も(1)式より0である。よって、加算器48の出力であるインバータ周波数ω1も0である。これにより、インバータ1から誘導電動機7に直流電流を印加できるのである。
(第2の実施の形態)次に本発明の第2の実施の形態の電気車制御システムについて説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態の電気車制御システムにおける第1群制御ユニットのブロック図であり、図1に示した第1の実施の形態に対して、後退検知部6が指標演算積分器5の出力する指標と比較する設定値として、後退検知第1設定値、後退検知第2設定値を設定し、指標演算積分器5の出力する指標をこれらの第1、第2設定値と大小関係を比較して後退検知信号を出力すること、そして新たに後退検知ユニット台数加算器12を備えたことを特徴とする。この後退検知ユニット台数加算器12は、1編成中で後退検知した制御ユニットの台数を加算し、加算結果に基づいてVVVFインバータ1に後退起動指令部13より後退起動指令を発する。
本実施の形態の電気車制御システムは、図3に示す電気車制御装置を第1群制御ユニットとして備え、1編成中には他に第2群〜第4群の制御ユニットが搭載されていて、それぞれが受持ちのVVVFインバータ1を制御し、誘導電動機7を駆動する。そして、図3に示した電気車制御装置は、第1群制御ユニット用のものであり、第2群〜第4群の制御ユニットそれぞれは、後退検知ユニット台数加算器12を備えていないか、あるいはその機能をバイパスさせている。加えて、各制御ユニット間で通信し、第2群〜第4群制御ユニットは、各制御ユニットに搭載された後退検知部6の検知した判定信号を第1群制御ユニットの後退検知ユニット台数加算器12に対して出力し、また後退起動指令部13にて第1群制御ユニットの後退起動指令部13からの一斉後退制御指令を受信する。
図4は後退検知の動作波形を示す図である。図4において、14は後退検知指標、15は後退検知第1設定値、16は後退検知第2設定値を表している。一編成中の制御ユニットがそれぞれ備える後退検知部6において、後退検知指標14が後退検知第1設定値15を超えると後退と判断する。そして、第2群制御ユニット以降の制御ユニットそれぞれは、後退検知第1設定値15を超えて後退と判断した場合、第1群制御ユニットに対して後退判定信号を送信し、第1群制御ユニットの後退検知ユニット台数加算器12では、後退判定した制御ユニット数を加算する。そしてこの後退検知ユニット台数加算器12の出力結果が、設定可能な検知台数を超えた場合、第1群制御ユニットの後退起動指令部13から編成内の他の全ての制御ユニットの後退起動指令部13に対して一斉後退起動指令を発する。また、各群の制御ユニットは、自ユニットでの指標演算積分器5の指標が後退検知第2設定値16を超えたと判定した場合は、一斉後退起動ではなく単独で後退起動するよう後退検知部6から自ユニットの後退起動指令部13に後退起動指令を発する。VVVFインバータ1は後退起動指令部13から後退起動指令を受ける後退起動制御を開始する。
なお、インバータ1に対して起動直後の一定期間の間だけインバータ1から誘導電動機7に直流を印加させる機能を備えたインバータ駆動回路の構成は第1の実施の形態と同様に図2に示したものである。
本実施の形態によれば、車両ごとの指標のばらつきを考慮せずに、後退検知したVVVFインバータ1それぞれが後退起動を行うと、誘導電動機7の挙動が異なり乗り心地を悪化させる要因となるが、車両ごとの指標のばらつきを考慮し、一斉後退起動により全ての誘導電動機7の挙動を揃えることにより、安定した後退起動を行うことができる。しかし、電気車が大後退しているときは、後退を検知したらすぐに個別に後退起動に入ることにより、早急に前進に移ることができる。
(第3の実施の形態)図5は本発明の第3の実施の形態の電気車制御システムにおける第1群制御ユニットの構成を示すブロック図である。図5において17は指標平均値演算器であり、図6の構成を備えている。本実施の形態では、第1群制御ユニットがこの指標平均値演算器17を備えたことを特徴とし、その他の構成要素については、図1に示した第1の実施の形態と共通する要素には共通の符号を付して示す。
尚、本実施の形態は1編成中に4群の制御ユニットが搭載されており、図5に示した電気車制御装置は第1群制御ユニット用のものであり、第2群〜第4群の制御ユニットそれぞれは、指標平均値演算器17を備えていないか、あるいはその機能をバイパスさせている。加えて、各制御ユニット間で通信し、第2群〜第4群制御ユニットは、電圧指令演算部4の求めたQ軸電圧を第1群制御ユニットの指標平均値演算器17に出力し、また後退検知部6にて第1群制御ユニットの指標平均値演算器17からの指標平均値を受信する。
図6に示す指標平均値演算器17において、17−1は1群指標演算器、17−2は2群指標演算器、17−3は3群指標演算器、17−4は4群指標演算器、18は平均値演算器を表している。1群指標演算器17−1、2群指標演算器17−2、3群指標演算器17−3及び4群指標演算器17−4は対応する群のQ電圧を所定時間積分して指標を求める。平均値演算部18は、各制御ユニットの指標の平均値を求め、自群制御ユニットの後退検知部6と2群〜4群制御ユニットそれぞれの後退検知部6に送信する。編成中全ての制御ユニットはその後退検知部6において、この指標平均値を用いて第1の実施の形態と同様に後退検知を行い、後退起動を検知した時には後退起動制御を行う。
なお、インバータ1に対して起動直後の一定期間の間だけインバータ1から誘導電動機7に直流を印加させる機能を備えたインバータ駆動回路の構成は第1の実施の形態と同様に図2に示したものである。
本実施の形態によれば、車両ごとに異なる指標が発生したとしても、その指標平均値を全ての制御ユニットが用いることにより、同一の基準で後退判定を行うことができる。
尚、上記の各実施の形態においては、起動直後の微小時間にインバータから誘導電動機に直流電流を印加する構成であったが、これに限らず、直流電圧を誘導電動機に印加し、その期間に誘導電動機に流れる直流電流を検出して同様に制御を行う構成にすることもできる。
本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 上記実施の形態におけるインバータ駆動回路のブロック図。 本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 上記実施の形態にて積分指標と後退検知第1設定値、後退検知第2設定値との関係を示す図。 本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 上記実施の形態における平均指標演算器のブロック図。 従来の電気車制御装置のブロック図。
符号の説明
1 VVVFインバータ
2 電流センサ
3 座標変換部
4 電圧指令演算部
5 指標演算積分器
6 後退検知部
7 誘導電動機
8 車輪
9 フィルタコンデンサ
10 フィルタリアクトル
11 パンタグラフ
12 後退検知ユニット台数加算器
13 後退起動指令部
14 後退検知指標
15 後退検知第1設定値
16 後退検知第2設定値
17 指標平均値演算器
18 1群指標演算器
19 2群指標演算器
20 3群指標演算器
21 4群指標演算器
22 平均値計算機
40 制御回路
41 直流励磁期間設定部

Claims (9)

  1. 架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、
    前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機とを備えた電気車制御装置において、
    外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後の微小期間だけ、前記VVVFインバータから前記誘導電動機に直流電流を供給する直流電流印加手段と、
    前記微小期間の前記誘導電動機に流れる電流又は誘導電動機に印加される電圧に基づき、後退を検知するための後退検知指標を演算する後退検知指標演算手段と、
    前記後退検知指標に基づき、前記誘導電動機が回転している方向を判断する回転方向判断手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 請求項1に記載の電気車制御装置において、
    前記後退検知指標演算手段は、前記直流電流印加手段によって流した直流電流に直交する軸の電圧に基づき後退検知指標を演算するものであることを特徴とする電気車制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電気車制御装置において、
    前記後退検知指標演算手段の演算した後退検知指標が後退検知第1設定値を超えたときには当該電気車制御装置が編成中の他の全ての電気車制御装置に一括後退起動指令を発し、前記後退検知指標が後退検知第2設定値を超えたときには、当該後退を検知した電気車制御装置の制御するVVVFインバータに単独の後退起動指令を発する後退指令手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電気車制御装置において、
    前記後退検知指標演算手段の演算した後退検知指標に基づき、電気車の速度を推定する手段を備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電気車制御装置において、
    前記誘導電動機に直流電流を流す直流電流印加手段に代えて、前記誘導電動機に直流電圧を印加する直流電圧印加手段を備え、
    前記後退検知指標演算手段は、前記直流電圧印加により前記誘導電動機に流れる電流に基づいて後退検知指標を演算することを特徴とする電気車制御装置。
  6. 架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、
    前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、
    外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機の回転方向により電車が後退しているか否かを判断する回転方向判断手段と、
    前記起動指令が停止となった場合、電動機端子電圧を小さな値にした後、前記VVVFインバータのスイッチング素子のゲートを停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  7. 架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、
    前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、
    外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機が後退しているか否かの後退判定を行う回転方向判断手段とを備え、
    前記回転方向判断手段は、前記起動指令が停止してから次の起動指令が与えられるまでの時間が所定時間より短い場合、前記後退判定を行わないことを特徴とする電気車制御装置。
  8. 架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、
    前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、
    外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後に、前記誘導電動機が後退しているか否かを判断する回転方向判断手段とを備え、
    前記回転方向判断手段は、起動指令が停止してから所定の時間が経過するまでは、次の起動指令を受け付けないことを特徴とする電気車制御装置。
  9. 架線から供給される直流を所望の電圧と周波数に変換するVVVFインバータと、前記VVVFインバータの出力を電源として電気車を走行させる、速度センサを持たない誘導電動機と、外部からの起動指令に応答した前記VVVFインバータの起動の直後の微小期間だけ、前記VVVFインバータから前記誘導電動機に直流電流を供給する直流電流印加手段と、前記微小期間の前記誘導電動機に流れる電流又は誘導電動機に印加される電圧に基づき、後退を検知するための後退検知指標を演算する後退検知指標演算手段と、前記後退検知指標に基づき、前記誘導電動機が回転している方向を判断する回転方向判断手段とを有する電気車制御装置を列車の1編成中に複数台備えた電気車制御システムであって、
    前記複数台の電気車制御装置のうちの1台における前記回転方向判断手段は、前記自装置及び他の電気車制御装置の後退検知指標の平均値を算出し、当該後退検知指標の平均値に基づき、前記電動機の回転方向を判断することを特徴とする電気車制御システム。
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