JP2007059338A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線抵抗を低減可能とした画像信号配線を具備した画像表示装置。
【解決手段】背面パネルの第1絶縁基板にサンドブラスト法等で形成した溝に印刷法で塗布し埋設した厚膜で画像信号配線の下層電極膜を形成する。電子源の下部電極は、蒸着法により画像信号配線に一部を接続させ、平坦な表面(主面)を有する第1絶縁基板の上に直接形成する。下層電極膜の少なくとも一部に重畳して当該下層電極膜を覆うと共に、第1絶縁基板の溝を臨む平坦な主面にかけて蒸着されたアルミニウムの上層電極膜との二層の積層膜で画像信号配線が構成される。上層電極膜の電子源の形成領域の周囲上面には陽極酸化による第2絶縁膜2が形成され、電子源の形成領域には同じく陽極酸化による第3絶縁膜がトンネル膜として形成されている。画像信号配線の両側には、第1絶縁膜で絶縁された走査信号配線が形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フラットパネル型画像表示装置に関し、特に、絶縁基板の主面に薄膜型電子源をマトリクス状に配列した背面パネルと、前記電子源から放出される電子束を加速する陽極と加速された電子束の励起で所定色に発光する蛍光体を備えた前面パネル等で構成した画像表示装置に好適なものである。
マトリクス状に二次元配置した電子源を有する自発光平板型パネル表示装置(フラットパネルディスプレイ)の一つとして、微少で集積可能な冷陰極を利用する電界放出型パネルを用いたもの(FED:Field Emission Display) が知られている。このFEDを構成する冷陰極には、スピント型、表面伝導型、カーボンナノチューブ型、金属‐絶縁体‐金属を積層したMIM(Metal-Insulator-Metal)型、金属‐絶縁体‐半導体を積層したMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型、あるいは金属‐絶縁体‐半導体‐金属型等の薄膜型電子源などが知られている。
MIM型電子源については、例えば特許文献1、特許文献2に開示されている。また、金属‐絶縁体‐半導体型電子源については非特許文献1で報告されたMOS型、金属‐絶縁体‐半導体‐金属型電子源に関しては、非特許文献2などで報告されたHEED型電子源、非特許文献3などで報告されたEL型電子源、非特許文献4などで報告されたポーラスシリコン型電子源などが知られている。このような電子源を備えたパネルに駆動回路等を組み合わせて画像表示装置が構成される。
図27は、MIM型電子源を用いた画像表示装置を構成する表示パネルの1画素の表示原理を説明する図である。この表示パネルは、背面パネルPNL1と前面パネルPNL2を図示しない封止枠で貼り合せ、内部空間を真空状態に保持される。背面パネルPNL1は、例えばガラス基板などの背面基板SUB1の主面(内側表面)にアルミニウムAL膜を好適とする電子源の下部電極を構成する画像信号配線(所謂、データ線)d、下部電極のアルミニウムを陽極酸化した陽極酸化膜からなる第1の絶縁膜INS1、チッ化シリコン膜(SiN)を好適とする第2の絶縁膜INS2、給電電極(接続電極)ELC、アルミニウムAlまたはアルミニウム合金を好適とする走査信号配線s、走査信号配線sに接続した画素の電子源を構成する上部電極AEDが形成されている。
電子源は、画像信号配線dを下部電極とし、下部電極dの上に位置する第1の絶縁膜INS1の一部を形成する薄膜部分INS3、前記薄膜部分INS3の上層に積層する上部電極AEDの部分とで構成される。上部電極AEDは、走査信号配線sと接続電極ELCの一部とを覆って形成されている。薄膜部分INS3は、所謂トンネル膜である。この構成で、所謂ダイオード電子源が形成される。
一方、前面パネルPNL2は、透明なガラス基板を好適とする前面基板SUB2の主面に遮光膜(ブラックマトリクス)BMで隣接画素と区画された蛍光体PH、アルミニウム蒸着膜を好適とする陽極ADが形成されている。
背面パネルPNL1と前面パネルPNL2の間の間隔は3ないし5mm前後であり、この間隔を隔壁とも称するスペーサSPCで維持している。背面基板SUB1と前面基板SUB2の板厚は、例えば2.8mm、スペーサSPCの高さは例えば3mm程度である。図27では、分かり易くするために各構成層の厚みを強調して示してあるが、走査信号配線sの膜厚は例えば3μmである。
この様な構成において、背面パネルPNL1の上部電極AEDと前面パネルPNL2の陽極ADの間に加速電圧(2、3kV乃至10kV程度、図27では約5kV)を印加すると、下部電極である画像信号配線dに供給される表示データの大きさに応じた電子e-が出射し、加速電圧によって蛍光体PHに射突し、これを励起して所定周波数の光Lを前面パネルPNL2の外部に出射する。なお、フルカラー表示の場合は、この単位画素はカラーの副画素(サブピクセル)であり、通常は赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの副画素で1カラー画素を構成する。
図28は、図27で説明したダイオード電子源の電圧―電流特性の説明図である。MIM電子源はトンネルダイオードである。閾値電圧は5V付近にあり、この閾値電圧を越えた領域でトンネル電流が生じ、このトンネル電流は印加電圧の増加と共に増大する特性を有する。
図29は、フルカラーの画像表示装置を構成するパネルの全体構成例を説明する展開斜視図である。背面パネルPNL1には、第1の基板である背面基板SUB1の主面に、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設されて前記他方向に走査信号が順次印加される複数の走査信号配線sと、他方向に延在し走査信号配線sに交差する如く前記一方向に並設された複数の画像信号配線dと、走査信号配線sと画像信号配線dの各交差部に設けた前記の電子源ELSを有する。そして、前面パネルPNL2には、第2の基板である前面基板SUB2の主面に遮光膜(ブラックマトリクス)BMで互いに区画された3色(赤(R)、緑(G)、青(B))の3つの副画素(サブピクセル)PHと、陽極(アノード)ADが形成されている。この構成例では、背面パネルPNL1の走査信号配線sの上に、当該走査信号配線sに沿ってスペーサSPCを設置して両パネルを所定の間隔で図示しない封止枠により封止している。
図30は、図29で説明した背面パネルPNL1に有する電子源の平面図であり、ここでは図29の3つの副画素に対応する3個の電子源を示す。また、図31は、図30のA−A’線に沿った断面図である。また、図32は、図30のB−B’線に沿った断面図である。電子源の断面構造を示す図31と図32において、背面基板SUB1の主面にアルミニウム(Al)又はアルミニウム合金(例えば、アルミニウムとネオジム(Al+Nd))からなる画像信号配線dが成膜される。この画像信号配線dを陽極酸化させて第1の絶縁膜INS1と第3の絶縁膜INS3を形成する。第1の絶縁膜INS1の上には窒化シリコン(SiN)を好適とする第2の絶縁膜INS2を介してクロム(Cr)を好適とする接続電極ELC、アルミニウムを好適とする走査線sが形成されている。
図30において、図の上下方向に敷設された画像信号配線d1、d2、d3、・・に交差する如く、走査信号配線s1、s2、・・が形成されている。電子源ELSは、図31と図32に示したように、画像信号配線d(d1、d2、d3、・・)を下部電極とし、走査信号配線s(s1、s2、・・)から接続電極ELCを通して接続される上部電極AEDとし、第1の絶縁膜INS1の薄膜部分である第3の絶縁膜INS3を上記下部電極と上部電極で挟んだ構造となっている。図31と図32には上部電極AEDは図示していない。
この電子源ELSは、第2の絶縁膜INS2がその薄膜部分である第3の絶縁膜INS3を露呈する開口の境界を電子が放出される電子源開口EMAとし、この電子源開口EMAよりも内側に上記第3の絶縁膜INS3が電子放出領域EMTとして形成されている。図20には、画像信号配線の延在方向での電子源開口EMAの大きさをD1、電子放出領域EMTの大きさをD2で示してある。電子放出領域EMTを含む画像信号配線dと走査信号配線sの交差領域を電子放出領域とする。
また、画像表示装置の電子源に凹形状を設けたものとして、特許文献3がある。しかし、特許文献3に開示された画像表示装置は集束電極を備えて、カソードからの電子束を集束する方式である。
特開平7−65710号公報 特開平10−153979号公報 特開2002−16915号公報 J. Vac. Sci. Techonol. B11 (2) p.429-432 (1993) high-efficiency-electro-emission device 、Jpn.J.Appl. Phys. 、vol36 、pL939 Electroluminescence 、応用物理 第63巻、第6号、592頁 応用物理 第66巻、第5号、437頁
表示装置の画面サイズの大型化に伴い、走査信号配線長、画像信号配線長も長くなり、これらの配線抵抗の低減が必要となる。近年の画面の大型化は、公称対角サイズが20インチを越え、50インチ、60インチ、あるいはそれ以上となる傾向にある。画面の大型化に伴い、走査信号配線の給電側から遊端までの距離が遠くなり、距離の増加に従い必然的に抵抗も増大する。
抵抗の増大に対する対策として、走査信号配線駆動回路(スキャンドライバ)を左右両辺に配置して両端駆動としたり、高精細表示に伴う画像信号配線の高速駆動のために、画像信号配線を上下に分割し、上下辺のそれぞれに画像信号配線駆動回路(データドライバ)ドライバを搭載することが考えられる。しかし、このような考えでは、ドライバの数がそれぞれ2倍になり、コスト高となる。また、特に画像信号配線を画面の中央部分で分割することで、当該分割部分での電位差に起因する不所望な放電を招くという新たな問題も生じる。
MIM電子源は容量駆動であるため、高精細表示のためには画像信号配線の抵抗の低減が必要である。電子源は下部電極の上に形成されるトンネル絶縁膜と、このトンネル絶縁膜の上に成膜される極薄の上部電極とで構成される。トンネル絶縁膜は下部電極の表面状態に倣った表面状態となり、上部電極はトンネル絶縁膜の表面状態に依存する。下部電極をアルミニウムの多数回スパッタで厚膜化することはプロセス負荷が大きく、また表面荒れが大きいためデータ線には使えない。
本発明の目的は、薄膜電子源を構成できる平坦表面をもつと共に配線抵抗を十分に低減可能とした画像信号配線を具備した画像表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、背面パネルの第1絶縁基板にサンドブラスト法等で形成した溝にスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で塗布し埋設した厚膜で画像信号配線を形成する。電子源の下部電極は、スパッタ等の蒸着法により画像信号配線に一部を接続させて、平坦な表面(主面)を有する第1絶縁基板の上に直接形成する。
また、本発明は、背面パネルの第1絶縁基板にスパッタ等の蒸着法で形成した薄膜からなる下層配線膜と、この下層配線膜上に印刷法で形成した厚膜の上層配線膜との二層構造で画像信号配線を形成する。電子源の下部電極は、蒸着法により平坦な表面(主面)を有する第1絶縁基板の上に直接形成する。この下部電極と画像信号配線とは、下層配線膜から電子源側に突出した延長部を下部電極の下層の一部に配置することで接続させる。
また、本発明は、背面パネルの第1絶縁基板にスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で形成した厚膜の配線膜で画像信号配線を形成する。電子源の下部電極は、蒸着法により平坦な表面(主面)を有する第1絶縁基板の上に直接形成する。この下部電極と画像信号配線とは、電子源の形成部分で配線膜の下層一部が配置されて電子源側に突出した薄膜接続電極を下部電極の下層の一部に配置することで接続させる。
本発明では、走査信号配線もまた、少なくとも表示領域内では同様の印刷法で形成した厚膜の下層電極と、アルミニウム又はアルミニウム合金(Al−Nd等)をスパッタして上層電極とした二層構造とすることができる。
本発明の代表的構成を記述すれば、以下の通りである。すなわち、
(1)本発明の画像表示装置は、第1絶縁基板の平坦な主面に複数の走査信号配線と複数の画像信号配線、および前記走査信号配線と前記画像信号配線の各交差部近傍に多数の電子源をマトリクス配列された多数の電子源を有する背面パネルと、
第2絶縁基板の平坦な主面に前記電子源のそれぞれに対応した蛍光体と前記電子源から放射される電子束を加速して前記蛍光体に射突させる陽極を有する前面パネルと、
前記背面パネルと前記前面パネルの周縁に介在して当該背面パネル及び前面パネルと共に真空容器を形成する封止枠と、
前記背面パネルと前記前面パネルの間に植立されて、両パネルの間隔を所定値に保持するスペーサとを備えた表示パネルで構成される。
そして、本発明では、前記背面パネルを構成する第1絶縁基板の主面に、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の溝を有し、
前記画像信号配線は、前記溝の中に印刷により充填された下層電極膜と、該下層電極膜を覆うと共に前記第1絶縁基板の前記溝を臨む平坦な主面にかけて蒸着された上層電極膜とから構成され、
前記電子源が前記上層電極膜の前記第1絶縁基板の前記溝を臨む平坦な主面の上に形成されている。
本発明は、前記下層電極膜を銀ペーストのスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で形成された厚膜とし、前記上層電極膜が蒸着法で形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜とすることができる。
本発明は、前記電子源が、前記アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成された貴金属薄膜を上部電極とした薄膜型電子源とすることができる。
また、本発明は、画像信号配線を、前記電子源の形成部の一部にその一部が突出した延長部を有する導電性薄膜からなる下層配線膜と、前記下層配線膜の延長部を除いて当該下層配線膜の上に印刷法で形成された上層配線膜との二層膜から構成する。そして、電子源を、前記下層配線膜に接続して前記第1絶縁基板の表面に直接形成された薄膜電極からなる下部電極で構成することができる。
本発明は、前記下層配線膜として、白金、金、イリジウム等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料の薄膜で形成し、前記上層電極膜を銀ペーストのスクリーン印刷法で形成された厚膜とすることができる。
本発明は、前記電子源として、前記下層電極膜の上に一部が重畳して形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成
また、本発明は、画像信号配線を、スクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で形成された配線膜で形成すると共に、前記電子源の形成部において当該電子源の形成部に突出した薄膜接続電極を有せしめ、前記電子源を、前記薄膜接続電極に接続して前記第1絶縁基板の表面に直接形成された薄膜電極を下部電極として、該下部電極の上に形成することができる。
本発明は、前記薄膜接続電極として、白金、金、イリジウム等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料の薄膜を用い、前記画像信号配線を形成する配線膜を銀ペーストのスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で形成された厚膜とすることができる。
本発明は、前記電子源を、前記下層電極膜の上に一部が重畳して形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成された貴金属薄膜を上部電極とした薄膜型電子源とすることができる。
本発明は、上記の構成および後述する実施例に示す構成に限るものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の構成とした画像信号配線を用いた電子源を具備させることにより、当該画像信号配線の抵抗が大幅に低減し、片側給電でも高精細表示が可能となり、ドライバ数の低減で低コスト化が実現可能である。
以下、本発明を実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による画像表示装置の実施例1の背面パネルの構成を説明する図である。図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のA-A'線に沿った断面図、図1(c)は図1(a)のB-B'線に沿った断面図、図1(d)は図1(a)のC-C'線に沿った断面図を示す。この背面パネルは、ガラスを好適とする第1絶縁基板SUB1の平坦な主面(表面)にサンドブラストで形成した溝TREを有する。
この溝TREは、第1絶縁基板SUB1の主面上の一方向(図1(a)の上下方向)に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の溝TREを有する。この溝TREに銀ペースト(Agペースト)をスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で印刷して塗布し、充填して下層電極膜dAを形成する。そして、下層電極膜dAの少なくとも一部に重畳して当該下層電極膜dAを覆うと共に、第1絶縁基板SUB1の溝TREを臨む平坦な主面にかけてスパッタ等で蒸着されたアルミニウム(Al)膜又はアルミニウム合金(アルミニウム−ネオジム合金:Al−Nd)膜からなる上層電極膜dBとの二層の積層膜で画像信号配線dが構成されている。なお、ここでは、アルミニウム(Al)膜又はアルミニウム合金(アルミニウム−ネオジム合金:Al−Nd)膜を単にアルミニウム膜と表記する。
上層電極膜dBの電子源ELSの形成領域の周囲上面には陽極酸化による第2絶縁膜INS2が形成され、電子源ELSの形成領域には同じく陽極酸化による第3絶縁膜INS3がトンネル膜として形成されている。
画像信号配線dの両側には、第1絶縁膜INS1で絶縁された走査信号配線sが形成されている。走査信号配線sはAgペーストのスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で形成された厚膜の下層電極膜sAとアルミニウム膜の上層電極膜sBとの二層の積層膜で構成されている。
そして、この背面基板の主面の全面に電子源の上部電極となる白金、金、プラチナ、等の貴金属の薄膜AEDが成膜される。この薄膜AEDの矢印Lで示した部分をレーザで切断して隣接する走査線s毎に電子源ELSの形成領域を分離している。
次に、図2乃至図24を参照して実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する。図2に示した第1絶縁膜INS1の主面に図3以下図24に示した膜構造を順次形成する。図2乃至図24におけるA-A'線は走査信号配線の延在方向を、B-B'線は画像信号配線の延在方向で、溝TRE上を通る線である。またC-C'線は画像信号配線の延在方向で、溝TRE上を外れた部分で電子源上を通る線である。
先ず、ガラス基板を好適とする第1絶縁膜INS1を用意する。この第1絶縁膜INS1の主面が所定の平坦面となるように、必要に応じて平坦に研磨し、洗浄を施す(図2)。この主面にサンドブラストの保護膜として感光性レジストREGを塗布し、乾燥する(図3)。乾燥した感光性レジストREGに露光、現像、乾燥を施し、画像信号配線の延在方向に溝TREを形成するためのパターニングを行う(図4)。
パターニングした感光性レジストREGを保護膜としてサンドブラスト加工を行い、感光性レジストREGが無い部分に溝TREを形成する(図5)。その後、サンドブラストの保護膜としてのレジストREGを剥離し、洗浄・乾燥する(図6)。そして、Agペーストをスクリーン印刷で溝TRE内に埋設し、乾燥・焼成し、表面を研磨して画像信号配線の下層電極膜dAを形成する(図7)。
次に、画像信号配線の下層電極膜dAに交差する走査信号配線の形成部分に低融点ガラスをスクリーン印刷法あるいはスリット印刷法等で印刷し、乾燥・焼成して第1絶縁膜INS1を形成する(図8)。第1絶縁膜INS1の上にAgペーストをスクリーン印刷で塗布し、乾燥・焼成して走査信号配線の下層電極膜sAを形成する(図9)。このとき、電子源の形成領域側の第1絶縁膜INS1を一部露出させて断面が階段状となるようにする。
画像信号配線の下層電極膜dA、走査信号配線の下層電極膜sA、および第1絶縁膜INS1の露出部分を覆って画像信号配線の上層電極膜と走査信号配線の上層電極膜となるアルミニウム膜dsBをスパッタ法などの蒸着で成膜する(図10)。アルミニウム膜dsBの上に感光性レジストREGを全面塗布し、乾燥する(図11)。所定のパターンを有する露光マスクを用いて露光し、現像・乾燥して、画像信号配線の上層電極膜と走査信号配線の上層電極膜との境界のレジストを除去する(図12)。これをエッチング処理してアルミニウム膜dsBを画像信号配線の上層電極膜dBと走査信号配線の上層電極膜sbに分離する(図13)。
画像信号配線dは下層電極膜dAと上層電極膜dBの二層構造で構成される。上層電極膜dBの電子源形成領域は平坦な第1絶縁膜INS1の表面に直接位置する。同様に、走査信号配線sは下層電極膜sAと上層電極膜sBの二層構造で構成される。その後、レジストを剥離し、洗浄・乾燥する(図14)。
次に、第1絶縁膜INS1の全面に感光性レジストREGを全面塗布し、乾燥する(図15)。所定のパターンを有する露光マスクを用いて露光し、現像・乾燥して、電子源形成領域を除く画像信号配線dの上層電極膜dB(アルミニウム膜)の部分のレジストを除去し、第2絶縁膜INS2(フィールド絶縁膜)の開口パターンを形成する(図16)。これを化成槽に浸漬して陽極酸化を施し、第2絶縁膜INS2を形成する(図17)。その後、レジストを剥離し、洗浄・乾燥する(図18)。
次に、第1絶縁膜INS1の全面に感光性レジストREGを全面塗布し、乾燥する(図19)。所定のパターンを有する露光マスクを用いて露光し、現像・乾燥して、第3絶縁膜INS3(トンネル膜)を形成するためのパターニングを行う(図20)。これを化成槽に浸漬して陽極酸化を施し、電子源部分に第3絶縁膜INS3を形成する(図21)。その後、レジストを剥離し、洗浄・乾燥する(図22)。
第3絶縁膜INS3が形成された第1絶縁膜INS1の全面に、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)の何れか、あるいはそれらの2以上をスパッタ等で電子源の上部電極AEDを構成するための金属膜を形成する(図23)。そして、隣接する走査信号配線との間(矢印Aで示す)をレーザで分離する(図24)。
上記した図2乃至図24の一連のプロセスにより、図1に示した背面パネルが完成する。この背面パネルに全面パネルを封止枠を介して一体化し、内部を真空引きして表示パネルとする。この表示パネルに駆動回路、その他の部材を組み合わせて画像表示装置を得る。
実施例1の構成によれば、画像信号配線dがAgペーストの印刷による厚膜とアルミニウム膜の二層構造としたことで、低抵抗化が実現される。また、電子源ELSが第1絶縁基板SUB1の平坦な表面上に蒸着により直接形成された下層電極膜dAを下部電極としているため、そのトンネル膜も平坦で、この上に成膜された上部電極も平坦で膜質が良好であるため、均一な電子放出の電子源ELSが得られる。
図25は、本発明による画像表示装置の実施例2の背面パネルの構成を説明する図である。図25(a)は1画素付近の平面図、図25(b)は図25(a)のA−A’線に沿った断面図、図25(c)は図25(a)のB−B’線に沿った断面図である。実施例1では背面基板SUB1の主面に溝を設け、この溝にAgペーストを塗布し埋設することで画像信号配線を二層構造として低抵抗化を実現したが、実施例2はこの溝に代えて良導体金属を成膜し、この上にAgペーストを塗布して二層構造として低抵抗化を実現した。また、電子源の下部電極を背面基板SUB1の主面に直接成膜したことで高品質のトンネル膜を形成した。
実施例2の背面パネルは、ガラス基板を好適とする背面基板SUB1の主面に、画像信号配線に沿って下層電極膜dAを形成する。この下層電極膜dAは白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料をスパッタ法で形成する。この下層電極膜dAは、図25(c)に示されたように、電子源の形成領域側に突出した延長部dA'を有している。そして、下層電極膜dAの上にAgペーストを塗布して上層電極膜dBとし、画像信号配線dを下層電極膜dAと上層電極膜dBの二層構造としている。
下層電極膜dAと上層電極膜dBで構成した画像信号配線dを覆って低融点ガラスを塗布して走査信号配線との絶縁膜となる第1絶縁膜INS1を形成する。そして、走査信号配線部分にAgペーストを印刷して走査信号配線の下層電極膜sAとし、さらにこの上にアルミニウム膜をスパッタ法で成膜する。このアルミニウム膜は、図25(a)に示したように、ホトリソグラフィー法で電子源の形成領域の周りにギャップgを形成することで、走査信号配線の上層電極膜sBと電子源の下部電極dCに分離されている。なお、図25(c)に示されたようにアルミニウム膜は画像信号配線dの下層電極膜dAの延長部dA'の上に積層して形成され、画像信号配線dの下層電極膜dと電子源の下部電極dCとを電気的に接続している。
上層電極膜dBの形成時における下層電極膜dAの表面の酸化を抑え、下層電極膜dAと上層電極膜dBとの接合界面の電気的抵抗を低くするために、下層電極膜dAは上述の如く、白金、金、イリジウム等の金属材料で形成されるが、これをITO(インジウム−錫−酸化物)やIZO(インジウム−亜鉛−酸化物)等の導電性酸化物で形成してもよい。導電性酸化物で形成された下層電極膜dAの表面は、この上に上層電極膜dBを形成する工程にて、雰囲気中に含まれる酸素に曝されても酸化され難い故、これと上層電極膜dBとの接合界面の電気的抵抗も低く抑えられる。
しかし、導電性酸化物からなる下層電極膜dAの表面に上述の下部電極dCをアルミニウムやアルミニウム合金(陽極酸化される金属又は合金)で形成するとき、下層電極膜dA(導電性酸化物)に含まれる酸素が下部電極dCへ熱拡散し、アルミニウムと反応して下層電極膜dAと下部電極dCとの接合界面付近に酸化アルミニウムが形成されることもある。下部電極dCを陽極酸化される金属として、タンタル(Ta)で形成したときも同様に下層電極膜dAと下部電極dCとの接合界面付近に酸化タンタルが形成される可能性は否めない。下層電極膜dA上に下部電極dCを積層するプロセス条件に因り斯様な酸化物が形成されると、下層電極膜dAと下部電極dCとの間の電気的な抵抗が上昇し、その間に導通不良が生じる虞がある。
このような現象を鑑みると、下層電極膜dAを導電性酸化物で形成したとき、下部電極dCを、下層電極膜dA上に形成されたCr(クロム)からなる第1層と、当該第1層上に形成されたアルミニウムやアルミニウム合金等(所謂陽極酸化される金属又は合金)からなる第2層からなる積層構造のパターニングで形成することが推奨される。第1層を成すクロムは、酸化され難く且つ陽極酸化される金属又は合金と低抵抗で接合できる他の金属や合金におきかえてもよい。斯様に形成された下部電極dCの第2層を図25に示された薄膜dCに見立てれば、第1層は薄膜dCと下層電極膜dAとの接合界面、及び薄膜dCと背面基板SUB1との接合界面に夫々挿入されて描かれる。また、斯様に下部電極dCを形成することで、下層電極膜dAと下部電極dCとの間の導通不良を回避することができる。
電子源の下部電極dCは、陽極酸化処理で電子源の周りに第2絶縁膜INS2(フィールド絶縁膜)と、電子源部分に第3絶縁膜INS3(トンネル絶縁膜)が成膜されている。そして、図示しないが、このような各成膜処理が施された背面基板SUB1の全面に、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)の何れか、あるいはそれらの2以上をスパッタして電子源の上部電極AEDを構成するための金属膜を形成する。その後、図24で説明した実施例1と同様に、隣接する走査信号配線の分離を行って背面パネルが完成する。
この背面パネルに全面パネルを封止枠を介して一体化し、内部を真空引きして表示パネルとする。この表示パネルに駆動回路、その他の部材を組み合わせて画像表示装置を得る。
実施例2の構成によれば、画像信号配線dがAgペーストの印刷による厚膜とアルミニウム膜の二層構造としたことで、低抵抗化が実現される。また、電子源ELSが第1絶縁基板SUB1の平坦な表面上に蒸着により直接形成されたアルミニウム膜を下部電極dCとしているため、そのトンネル膜も平坦で、この上に成膜された上部電極も平坦で膜質が良好であるため、均一な電子放出の電子源ELSが得られる。
図26は、本発明による画像表示装置の実施例3の背面パネルの構成を説明する図である。図26(a)は1画素付近の平面図、図26(b)は図26(a)のA−A’線に沿った断面図、図26(c)は図26(a)のB−B’線に沿った断面図である。実施例3では、画像信号配線dの下層電極膜dAを背面基板SUB1の主面の電子源形成領域の近傍にのみ形成する。この下層電極膜dAも白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料をスパッタ法で形成する。画像信号配線は上層電極膜dBをAgペーストの厚膜としたことで、低抵抗化を実現した。また、下層電極膜dAに電子源の形成領域側に突出した延長部dA'を設け、この延長部dA'に接続させて電子源の下部電極dCを背面基板SUB1の主面に直接成膜したことで高品質のトンネル膜を形成した。他の構成は実施例2と同様なので、説明は省略する。
電子源の下部電極dCは、陽極酸化処理で電子源の周りに第2絶縁膜INS2(フィールド絶縁膜)と、電子源部分に第3絶縁膜INS3(トンネル絶縁膜)が成膜されている。そして、図示しないが、このような各成膜処理が施された背面基板SUB1の全面に、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)の何れか、あるいはそれらの2以上をスパッタして電子源の上部電極AEDを構成するための金属膜を形成する。その後、図24で説明した実施例2と同様に、隣接する走査信号配線の分離を行って背面パネルが完成する。
この背面パネルに全面パネルを封止枠を介して一体化し、内部を真空引きして表示パネルとする。この表示パネルに駆動回路、その他の部材を組み合わせて画像表示装置を得る。
実施例3の構成によれば、画像信号配線dがAgペーストの印刷による厚膜とアルミニウム膜の二層構造としたことで、低抵抗化が実現される。また、電子源ELSが第1絶縁基板SUB1の平坦な表面上に蒸着により直接形成されたアルミニウム膜を下部電極dCとしているため、そのトンネル膜も平坦で、この上に成膜された上部電極も平坦で膜質が良好であるため、均一な電子放出の電子源ELSが得られる。
本発明による画像表示装置の実施例1の背面パネルの構成を説明する図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図2に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図3に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図4に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図5に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図6に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図7に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図8に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図9に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図10に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図11に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図12に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図13に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図14に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図15に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図16に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図17に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図18に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図19に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図20に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図21に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図22に続く図である。 本発明の実施例1の画像表示装置を構成する背面パネルの製造プロセスを説明する図23に続く図である。 本発明による画像表示装置の実施例2の背面パネルの構成を説明する図である。 本発明による画像表示装置の実施例3の背面パネルの構成を説明する図である。 MIM型電子源を用いた画像表示装置を構成する表示パネルの1画素の表示原理を説明する図である。 図27で説明したダイオード電子源の電圧―電流特性の説明図である フルカラーの画像表示装置を構成するパネルの全体構成例を説明する展開斜視図である。 図29で説明した背面パネルPNL1に有する電子源の平面図である。 図30のA−A’線に沿った断面図である。 図30のB−B’線に沿った断面図である。
符号の説明
PNL1・・・背面パネル、PNL2・・・前面パネル、SUB1・・・背面基板、SUB2・・・前面基板、s(s1,s2,・・・sm)・・・走査信号配線、d(d1,d2,d3,・・・)・・・画像信号配線、INS1・・・第1の絶縁膜、INS2・・・第2の絶縁膜、INS3・・・第3の絶縁膜(トンネル膜)、ELS・・・電子源、ELC・・・接続電極、dA・・・上層配線、dB・・・下層配線、AED・・・上部電極、AD・・・陽極、BM・・・ブラックマトリクス、PH(PH(R),PH(G),PH(B))・・・蛍光体、SDR・・・走査信号線駆動回路、DDR・・・画像信号線駆動回路、SPC・・・スペーサ。

Claims (15)

  1. 第1絶縁基板の平坦な主面に複数の走査信号配線と複数の画像信号配線、および前記走査信号配線と前記画像信号配線の各交差部近傍に多数の電子源をマトリクス配列された多数の電子源を有する背面パネルと、
    第2絶縁基板の平坦な主面に前記電子源のそれぞれに対応した蛍光体と前記電子源から放射される電子束を加速して前記蛍光体に射突させる陽極を有する前面パネルと、
    前記背面パネルと前記前面パネルの周縁に介在して当該背面パネル及び前面パネルと共に真空容器を形成する封止枠と、
    前記背面パネルと前記前面パネルの間に植立されて、両パネルの間隔を所定値に保持するスペーサと、
    を備えた表示パネルで構成された画像表示装置であって、
    前記背面パネルを構成する第1絶縁基板の主面に、一方向に延在し該一方向と直交する他方向に並設された複数の溝を有し、
    前記画像信号配線は、前記溝の中に印刷法により充填された下層電極膜と、該下層電極膜を覆うと共に前記第1絶縁基板の前記溝を臨む平坦な主面にかけて蒸着された上層電極膜とから構成され、
    前記電子源が前記上層電極膜の前記第1絶縁基板の前記溝を臨む平坦な主面の上に形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記下層電極膜は銀ペーストの印刷で形成された厚膜であり、前記上層電極膜が蒸着法で形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記電子源が、前記アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成された貴金属薄膜を上部電極とした薄膜型電子源であることを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記下部電極は、前記第1絶縁基板の前記溝を臨む主面に倣った平坦な表面を有することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記上部電極が前記走査信号配線に接続していることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像表示装置。
  6. 第1絶縁基板の平坦な主面に複数の走査信号配線と複数の画像信号配線、および前記走査信号配線と前記画像信号配線の各交差部近傍に多数の電子源をマトリクス配列された多数の電子源を有する背面パネルと、
    第2絶縁基板の平坦な主面に前記電子源のそれぞれに対応した蛍光体と前記電子源から放射される電子束を加速して前記蛍光体に射突させる陽極を有する前面パネルと、
    前記背面パネルと前記前面パネルの周縁に介在して当該背面パネル及び前面パネルと共に真空容器を形成する封止枠と、
    前記背面パネルと前記前面パネルの間に植立されて、両パネルの間隔を所定値に保持するスペーサと、
    を備えた表示パネルで構成された画像表示装置であって、
    前記画像信号配線は、前記電子源の形成部の一部にその一部が突出した延長部を有する導電性薄膜からなる下層配線膜と、前記下層配線膜の延長部を除いて当該下層配線膜の上に印刷法で形成された上層配線膜との二層膜から構成され、
    前記電子源が、前記下層配線膜に接続して前記第1絶縁基板の表面に直接形成された薄膜電極からなる下部電極を有することを特徴とする画像表示装置。
  7. 前記下層配線膜は白金、金、イリジウム等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料で形成された薄膜であり、前記上層電極膜が銀ペーストの印刷で形成された厚膜であることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
  8. 前記電子源が、前記下層電極膜の上に一部が重畳して形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成された貴金属薄膜を上部電極とした薄膜型電子源であることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記下部電極は、前記第1絶縁基板の表面に倣った平坦な表面を有することを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の画像表示装置。
  10. 前記上部電極が前記走査信号配線に接続していることを特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。
  11. 第1絶縁基板の平坦な主面に複数の走査信号配線と複数の画像信号配線、および前記走査信号配線と前記画像信号配線の各交差部近傍に多数の電子源をマトリクス配列された多数の電子源を有する背面パネルと、
    第2絶縁基板の平坦な主面に前記電子源のそれぞれに対応した蛍光体と前記電子源から放射される電子束を加速して前記蛍光体に射突させる陽極を有する前面パネルと、
    前記背面パネルと前記前面パネルの周縁に介在して当該背面パネル及び前面パネルと共に真空容器を形成する封止枠と、
    前記背面パネルと前記前面パネルの間に植立されて、両パネルの間隔を所定値に保持するスペーサと、
    を備えた表示パネルで構成された画像表示装置であって、
    前記画像信号配線は、印刷法で形成された配線膜で形成されると共に、前記電子源の形成部において当該電子源の形成部に突出した薄膜接続電極を有し、
    前記電子源が、前記薄膜接続電極に接続して前記第1絶縁基板の表面に直接形成された薄膜電極を下部電極として、該下部電極の上に形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  12. 前記薄膜接続電極は白金、金、イリジウム等の酸化により絶縁不良を起こさない導電材料の薄膜であり、前記画像信号配線を形成する配線膜が銀ペーストの印刷で形成された厚膜であることを特徴とする請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 前記電子源が、前記下層電極膜の上に一部が重畳して形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜を下部電極とし、該アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜の表面に形成された陽極酸化膜からなる絶縁膜と、該陽極酸化膜からなる絶縁膜の上層に形成された貴金属薄膜を上部電極とした薄膜型電子源であることを特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。
  14. 前記下部電極は、前記第1絶縁基板の表面に倣った平坦な表面を有することを特徴とする請求項11乃至13の何れかに記載の画像表示装置。
  15. 前記上部電極が前記走査信号配線に接続していることを特徴とする請求項11に記載の画像表示装置。

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