JP2006244800A - 自発光型平面表示装置 - Google Patents

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誠 岡井
Yasuhiko Muneyoshi
恭彦 宗吉
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富雄 矢口
Susumu Sasaki
進 佐々木
Tetsuya Yamazaki
哲也 山崎
Jun Ishikawa
純 石川
Nobuaki Hayashi
伸明 林
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Abstract

【課題】 カーボンナノチューブを電子源とした自発光型平面表示装置において、カソード電極と電子源との間の電気抵抗を低減させてカーボンナノチューブ電子源としての優れた性能を十分に活用できる電極構造を提供する。
【解決手段】 カソード電極CLCにカーボンナノチューブを含有させることにより、カソード電極CLCと電子源との間に良好な電気コンタクトを実現する。さらに、カソード電極CLCをカーボンナノチューブを含有した材料で形成することにより、スクリーン印刷プロセスのような低価格化が期待できるプロセスを用いて、容易に作製できる。
【選択図】 図14

Description

本発明は、真空中への電子放出を利用した表示装置に係り、特にナノ材料で構成した電子源を有するカソード電極とこの電子源からの電子の放出量を制御するゲート電極とを備えた背面パネルと、この背面パネルから取り出された電子の励起で発光する複数色の蛍光体層とアノード電極とを有する前面パネルとを具備した自発光型平面表示装置に関するものである。
高輝度、高精細に優れたディスプレイデバイスとして従来からカラー陰極線管が広く用いられている。しかし、近年の情報処理装置やテレビ放送の高画質化に伴い、高輝度、高精細の特性をもつと共に軽量、省スペースの平面型表示装置の要求が高まっている。
その典型例として液晶表示装置、プラズマ表示装置などが実用化されている。また、特に高輝度化が可能なものとして、電子源から真空への電子放出を利用した電子放出型表示装置、低消費電力を特徴とする有機ELディスプレイなど、種々の型式のパネル型表示装置の実用化も近い。なお、補助的な照明光源を必要としないプラズマ表示装置、電子放出型表示装置あるいは有機EL表示装置を自発光型平面表示装置と称する。
このような平面型の表示装置のうち、上記電子放出型の表示装置には、C.A.Spindtらにより発案されたコーン状の電子放出構造を有するもの、メタル−インシュレータ−メタル(MIM)型の電子放出構造を有するもの、量子論的トンネル効果による電子放出現象を利用する電子放出構造(表面伝導型電子源とも呼ばれる)を有するもの、さらにはダイアモンド膜、グラファイト膜またはカーボンナノチューブに代表されるナノチューブなどが有する電子放出現象を利用するもの等が知られている。
自発光型平面表示装置の一例である電子放出型の表示装置は、内面に電子放出型の電子源と制御電極であるゲート電極とを形成した背面パネルと、この背面パネルと対向する内面に複数色の蛍光体層とアノード電極(陽極)とを備えた前面パネルの両者の内周縁に封止枠を介挿して封止し、当該背面パネルと前面パネルと封止枠とで形成される内部を真空に保持して構成される。
背面パネルは、ガラスまたはセラミックス等を好適とする背面基板の上に第1の方向に延在しこの第1の方向と交差する第2の方向に並設されて電子源をもつ複数のカソード電極と、第2の方向に延在し第1の方向に並設して設けたゲート電極を有する。そして、カソード電極とゲート電極との間の電位差で電子源からの電子の放出量(放出のオン・オフを含む)を制御する。
また、前面パネルはガラス等の光透過性の材料で形成された前面基板の上に蛍光体層とアノード電極とを有する。封止枠は背面パネルと前面パネルの内周縁にフリットガラスなどの接着材で固着される。背面パネルと前面パネルおよび封止枠で形成される内部の真空度は、例えば10-5〜10-7Torr程度である。表示面サイズが大きいものでは、背面パネルと前面パネルの間に間隙保持部材(スペーサまたは隔壁とも称する)を介挿して固定し、両基板間の間を所定の間隔に保持している。
なお、ナノチューブとしての典型例であるカーボンナノチューブを電子源として用いた自発光型平面表示装置に関する従来技術を開示したものとして、下記「非特許文献1」等、数多く報告されている。
Applied Physics Lettersのvol.80(21), pp.4045-4047 (2002)
カーボンナノチューブを電子源として用いた自発光型平面表示装置においては、カーボンナノチューブの優れた電子放出特性を十分に活かせる電極構造を構成することが重要である。その一つとして、カーボンナノチューブとカソード電極との間に良好な電気コンタクトを実現する必要が有る。
しかしながら、予め作製したカソード電極の上にカーボンナノチューブ含有ペーストを塗布し、焼成して電子源を作製する従来の方法では、カソード電極と電子源との間には、酸化膜やペースト中のガラス成分や灰分等により、カソード電極と電子源との間に大きな接触抵抗が発生するという課題があった。
また、カーボンナノチューブを電子源とした自発光型平面表示装置においては、ゲート動作を低電圧で行うために電子源とゲート電極との間の距離を数μmから数十μm程度の範囲に制御する必要がある。このためにフォトリソグラフィープロセスを適用する必要があり、低価格化への大きな障害となっていた。
したがって、本発明は、前述した従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、カーボンナノチューブに代表されるナノ材料を電子源として用いた自発光型平面表示装置において、カソード電極と電子源との間の電気抵抗を低減してナノ材料の電子源としての優れた性能を十分に活用できる電極構造を有する自発光型平面表示装置を提供することにある。
さらに本発明の他の目的は、上記電極構造を通常用いられる印刷法を用いて容易に且つ低価格で作製できる自発光型平面表示装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明による自発光型平面表示装置は、カソード電極に電子源となるナノ材料を含有させることにより、カソード電極と電子源との間に良好な電気コンタクトを実現することができるので、背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、カソード電極とゲート電極とを電子源となるナノ材料を含有させた同一材料で形成することにより、カソード電極と電子源との間に良好な電気コンタクトを実現することができるとともに、電極構造作製時の位置合わせ精度を大きく緩和することができるので、背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、上記構成において、電子源から取り出される電子線を前面パネル方向に集束制御させる集束電極を設けることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、背面パネルと前面パネルとの間に複数の隔壁を設けることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、ゲート電極のカソード電極に近接する露出部分に当該ゲート電極からのエミッション電流を遮断するエミッション機能遮断手段を設けることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、エミッション機能遮断手段を導電性金属膜とすることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、エミッション機能遮断手段を酸化膜とすることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、電子源となるナノ材料が、炭素から構成されたナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素,ホウ素および窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れかとすることにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
また、本発明による他の自発光型平面表示装置は、好ましくは、上記構成において、カソード電極とゲート電極との電位差を一定の範囲に設定してゲート電極からのエミッション電流を遮断することにより、上記同様に背景技術の課題を解決することができる。
これにより、例えばスクリーン印刷プロセスのような低価格化が期待できる塗布プロセスを用いて自発光型平面表示装置を容易に作製することが可能となる。ここで、ゲート電極からの不要な電子線放出は、以下の発明の実施の形態に示すように電極構造や駆動方法を工夫することにより、遮断することができる。
なお、本発明は、上記各構成及び後述する実施の形態に記載される構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明によるナノ材料を電子源とした自発光型平面表示装置によれば、カソード電極に電子源となるナノ材料を含有させることにより、カソード電極と電子源との間に良好な電気コンタクトを実現することができ、カソード電極と電子源との間の電気的抵抗を低減できるので、ナノ材料の電子源としての優れた性能を十分に活用できる電極構造が実現することができるという極めて優れた効果が得られる。
また、本発明によるナノ材料を電子源とした自発光型平面表示装置によれば、カソード電極及びゲート電極をナノ材料を含有させた同一材料で形成することにより、カソード電極と電子源との間の電気的抵抗を低減できるとともに、電極構造作製時の位置合わせ精度を大きく緩和することができるので、通常用いられる印刷塗布プロセス等を用いて容易に且つ低価格で自発光型平面表示装置を作製することができるという極めて優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の要旨を明確にするためにそのポイントについて図11乃至図14を用いて説明する。
図11は、本発明による平面型自発光平面表示装置のサブピクセルの構造を示す要部拡大斜視図である。自発光型平面表示装置では、多数の電子源がアレイ状に配置され、赤色・緑色・青色を表示するための三つの電子源または電子源群が一つのピクセルを構成する。なお、サブピクセルとは、ピクセルを構成する三つの電子源あるいは電子源群の内の一つを意味する。
図11に示す現状のサブピクセルでは、ガラス基板SUB上にカソード電極CLとゲート電極GLとを形成し、カソード電極CL上にカーボンナノチューブのようなナノ材料を含有した電子源層EMSを形成していた。これに対して本発明では、図12に示すように、ガラス基板SUBの上に例えばカーボンナノチューブのようなナノ材料を含有したカソード電極CLCとゲート電極GLCとを形成する。これにより、カソード電極CLCを電子源として機能させることができる。
図11に示す現状の構造では、カソード電極CLと電子源層EMSとの界面には、酸化膜等が形成され、カソード電極CLと電子源層EMSとの間に大きな接触抵抗が発生するという課題があった。これに対して図12に要部拡大斜視図で示す本発明による第1の発明の場合には、カソード電極CLCにカーボンナノチューブのようなナノ材料が含有されているので、カソード電極CLCと電子源との間には良好な電気コンタクトを確保することができる。
カソード電極と電子源との間の電気抵抗が電子源のエミッション特性に与える影響を図13を用いて説明する。図13において、縦軸がエミッション電流を、横軸が印加電圧をそれぞれ表している。カソード電極と電子源層との間に大きな接触抵抗が存在する現状の場合、一定のエミッション電流を得るために必要な印加電界が大きくなり、さらにエミッション電流が大きくなるにつれて、その傾向がさらに大きくなる。
これに対してカソード電極CLCと電子源との間には良好な電気コンタクトが確保されている本発明の場合は、一定のエミッション電流を得るために必要な印加電界が小さく、エミッション電流と印加電圧との間には、ほぼ直線的な関係が成立する。このように本発明によりカーボンナノチューブのようなナノ材料の優れた電子放出特性を十分に活用することができる。
本発明の他の発明を図14に示す要部拡大斜視図を用いて説明する。ガラス基板SUB上にカーボンナノチューブのようなナノ材料を含有したカソード電極CLCとゲート電極GLCとを同時に形成する。これにより、カソード電極CLC,ゲート電極GLC及び電子源層を同時に形成できるので、電極構造作製時の位置合わせ精度を大きく緩和することができる。
図1及び図2は、本発明による自発光型平面表示装置の実施例1の構成を説明する模式図であり、図1は、自発光型平面表示装置を斜め上方から見た要部展開斜視図、図2は、自発光型平面表示装置を斜め下方から見た要部展開斜視図である。この自発光型平面表示装置は、背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1と、前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2とが封止枠MFLを介して貼り合わせて構成される。
また、図3は、自発光型平面表示装置の背面基板SUB1の内面を上方から見た要部平面図である。図3において、背面基板SUB1の内面には、一方向に延在し、この一方向と交差する他方向に並設された多数のカソード電極CLCと、上記他方向に延在し、上記一方向に並設された多数のゲート電極GLCと形成されている。カソード電極CLCとゲート電極GLCとは、図示しない絶縁層を介して交差し、それぞれの交差部分にはナノ材料として例えばカーボンナノチューブ電子源が形成されている。
電子源に電子を供給するカソード電極CLCは、各カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極がカソード電極バスラインに電気的に接続されている。また、ゲート電極GLCは、各ゲート電極が複数組に分割して各組毎のゲート電極をゲート電極バスラインに電気的に接続されている。カソード電極バスライン及びゲート電極バスラインのうちの一部分をそれぞれ選択することにより、指定された位置の電子源から電子を放出させる電子線群を構成している。
この背面基板SUB1上に形成されたカソード電極CLCには、カソード信号源(映像信号源)Sからカソード信号(映像信号)が供給され、ゲート電極GLにはゲート信号源(走査信号源)Gからゲート信号(走査信号)が印加される。そして、ゲート信号により選択されたゲート電極GLCと交差するカソード電極CLCの電子源から電子線が放出される。
また、図4は、自発光型平面表示装置の前面基板SUB2の内面を上方から見た要部平面図である。図4において、前面基板SUB2の内面の表示領域には、図3に示す背面基板SUB1に有する電子源の形成位置に合わせて赤色蛍光体層PHR,緑色蛍光体層PHG及び青色蛍光体層PHBがストライプ状に複数配列されて蛍光体層PHが形成されている。なお、この蛍光体層PHはドット状の配列でも良い。また、これらの各赤色蛍光体層PHR,緑色蛍光体層PHG及び青色蛍光体層PHBの相互間は、図示しないブラックマトリクス膜により区画され、これらの蛍光体層PH及びブラックマトリクス膜の背面の全面にはメタルバック膜が形成されている
さらに、この前面基板SUB2の内面には、図4に示すように蛍光体層PHの下層にアノード電極(陽極)ADが形成されている。なお、アノード電極ADを蛍光体層PHの上層に形成することもできる。このアノード電極ADには、図1に示す高電圧源Eから所定の陽極電圧が印加されている。カソード電極CLCの電子源から放出された電子は、アノード電極ADに印加される高電圧で加速されて所定の蛍光体層PHに射突し、これを所定の色で発光させる。この蛍光体層PHの発光を前面基板SUB2の表示領域の全域で制御することで2次元の映像が表示される。
なお、画面サイズが大きい平面表示装置では、背面基板SUB1に有する電子源と前面基板SUB2の蛍光体層PHとの間隔を所定値に保持させるために封止枠MFLの内部に薄いガラス板などからなる複数の隔壁(スペーサ)が所定の間隔で設置される。
図5は、実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する平面図であり、図5(a)は全体構成図、図5(b)は図5(a)の要部拡大図である。図5では、背面パネルを構成する背面基板SUB1の内面に同図垂直方向に複数本のカソード電極CLCが形成され、同図水平方向には多数のゲート電極GLCが形成されている。カソード電極CLCとゲート電極GLCとは図示しないが、絶縁層を介して交差し、各交差部分に前述したカーボンナノチューブを含有した電子源部EMSが形成される。
電子源に電子を供給するカソード電極CLCは、各カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極がカソード電極バスラインに電気的に接続されている。また、ゲート電極GLCは、各ゲート電極が複数組に分割して各組毎のゲート電極をゲート電極バスラインに電気的に接続される構造となっている。そして、カソード電極バスライン及びゲート電極バスラインのうちの一部分をそれぞれ選択することにより、指定された位置の電子源から電子を放出させる電子線群を構成している。
このカーボンナノチューブを含有した電子源部EMSは、前述したようにゲート電極GLCと、この下層の絶縁層(図示せず)を貫いた穴の底部に露出したカソード電極CLC内に形成されている。個々の電子源部EMSはカラー表示の場合の1画素(ピクセル)を構成する副画素(サブピクセル)に対応する。カソード電極CLCの一端はカソード電極引出線CLTとなり、カソード信号源Sからカソード信号(映像信号)が供給される。また、ゲート電極GLCの一端はゲート電極引出線GLTとなり、ゲート信号源Gからゲート信号(走査信号)が供給される。
図6は、実施例1の自発光型平面表示装置を構成する前面パネルの構成例を模式的に説明する平面図であり、図6(a)は全体構成図、図6(b)は図6(a)の要部拡大平面図である。この前面パネルは、前面基板SUB2の内面に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHGが遮光層(ブラックマトリクス)BMで相互に区画されて蛍光体層PHが成膜されて蛍光面が形成され、この蛍光面上に膜厚が数十nm乃至数百nmに成膜されてアノード電極ADが形成されている。
この蛍光面は次のようにして形成される。先ず、吸光物質と感光性樹脂とを混合したスラリーの塗布、マスク露光および過酸化水素水等を用いた既知のリフトオフ法により、図5における電子源EMSの横方向(水平方向)ピッチに合わせて電子源EMS間の中央の位置にストライプ状のブラックマトリクスBMを形成する。次に、スラリー法を用いて赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHBの繰り返しパターンを形成し、各蛍光体層PHR,PHG,PHBの両側にブラックマトリクスBMが位置した蛍光体層PHを形成する。また、ストライプ状の各蛍光体層PHR,PHG,PHBを形成した後、図示しないが、全面にアルミニウムを数十乃至数百nmの厚さに蒸着してアノード電極ADを形成する。
このようにして製作した前面パネルを封止枠MFLを介して前述した背面パネルと重ね合わせ、電子源と蛍光体を位置合わせし、内部を真空引きして封止し、表示パネルを製作し、駆動回路等を付加して自発光型平面表示装置を完成する。なお、前面パネルと封止枠MFLおよび背面パネルの封着にはフリットガラスを用いた。この封着は、封着面にフリットガラスを印刷法またはディスペンサー塗布法を用いて塗布し、約450°Cに加熱して溶融接着する。また、前面パネルと封止枠と背面パネルとを封着した内部空間の真空引きは、前面パネル,封止枠または背面パネルの何れか(通常は、背面パネルの表示領域外かつ封止枠内の適当な場所)に取り付けた排気管から排気し、所定の真空度に達した状態で排気管を封じきることで表示パネルが形成される。
このようにして製作した表示パネルにカソード電極CLCにカソード信号を、ゲート電極GLCにゲート信号をそれぞれ印加し、さらに加速電極ADにカソード電極CLCに対して高電圧の加速電極を印加することにより、所望の高品位の画像を表示させることができた。
次に、本発明による自発光型平面表示装置における電子源の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスについて図7乃至図10に要部拡大斜視図を用いて説明する。なお、これらの図では電子源アレイのサブピクセルについて詳細に示す。
まず、図7に示すようにガラス板を好適とする背面基板SUB1の表面に銀微粒子と、ナノ材料として例えばカーボンナノチューブとを有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してカソード電極CLCを形成する。このカソード電極CLCの幅は約30μm、隣接する図示しないストライプ状のカソード電極との間隔は約240μmである。
このカソード電極CLCは、粒径約1μmの銀微粒子と、直径約5nmのカーボンナノチューブとの混合物とから構成されており、有機溶剤は焼成により消失され、このカソード電極CLCの膜厚は焼成後で約5μmである。このようなカソード電極CLCのストライプ構造を1280×3本=3840本形成する。
次に、図8に示すように背面基板SUB1上にカソード電極CLCの近傍に隣接して銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してゲート電極GLを形成する。このゲート電極GLとカソード電極CLCとの間隔は約30μmである。また、ゲート電極GLは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。
次に、図9に示すようにカソード電極CL及びゲート電極GLが形成された背面基板SUB1上にフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して絶縁層INSを形成する。この絶縁層INSには、上述したカソード電極CLCに対応する部分に電子源ホールCHLと、ゲート電極GLの形成位置に対応する部分にゲート電極GLに連通するゲート電極コンタクトホールGHLとが形成されている。この絶縁層INSの膜厚は、焼成後で約5μmである。この構成により、電子源ホールCHLの内部には、カソード電極CLCとゲート電極GLのカソード電極CLCに近接する一部とが露出する構造となっている。
次に図10に示すようにこの絶縁層INS上の上記ゲート電極コンタクトホールGHLに対応する部位に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成してゲート電極用バスラインGBLを形成する。このゲート電極用バスラインGBLは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。このようなゲート電極用バスラインGBLを720本形成する。
最後に、カソード電極CLCの表面に対してカーボンナノチューブを起毛させるための表面処理を行う。この表面処理には、レーザ照射、プラズマ処理または機械的処理等の手法を用いることができる。このようにしてゲート動作可能なカーボンナノチューブ電子源構造を作製することができた。このような電子源構造においては、カソード電極CLCと、ゲート電極GLと、電子源とが背面基板SUB1の同一平面上に隣接して形成されることになる。
なお、本実施例では、カソード電極CLC,ゲート電極GLおよびゲート電極用バスラインGBLを銀で形成したが、必要な電気伝導性を有する如何なる金属も用いることも可能である。また、合金または金属多層膜を用いることも可能である。さらにカソード電極CLCの塗布は、スクリーン印刷法に限定されるものではなく、インクジェット法,他の特殊な印刷法または気相成長法等を用いることもできる。
次に、本発明による自発光型平面表示装置における電子源の他の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスについて図15乃至図20に示す要部拡大斜視図を用いて説明する。なお、これらの図では電子源アレイのサブピクセルについて詳細に示す。本実施例では、集束電極を設けた点が実施例1と異なる。
まず、図15に示すように、ガラス板を好適とする背面基板SUB1上に銀微粒子とカーボンナノチューブとを有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してカソード電極CLCを形成する。このカソード電極CLCの幅は約30μm、隣接する図示しないストライプ状のカソード電極との間隔は約240μmである。
このカソード電極CLCは、粒径が約1μmの銀微粒子と、直径が約5nmのカーボンナノチューブとの混合物とから構成されており、このカソード電極CLCの膜厚は焼成後で約5μmである。このようなカソード電極CLCのストライプ構造を1280×3本=3840本形成する。
次に、図16に示すように背面基板SUB1上にカソード電極CLCの近傍に隣接して銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してゲート電極GLを形成する。このゲート電極GLとカソード電極CLCとの間隔は約30μmである。また、ゲート電極GLは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。
次に、図17に示すようにフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して絶縁層INS1を形成する。この絶縁層INS1には、前述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL1と、ゲート電極GLの形成位置に対応する部分にゲート電極GLに連通するゲート電極コンタクトホールGHLとが形成されている。この絶縁層INS1の膜厚は、焼成後で約5μmである。この構成により、電子源ホールCHL1の内部には、カソード電極CLCとゲート電極GLのカソード電極CLCに近接する一部とが露出する構造となる。
次に、図18に示すようにこの絶縁層INS1上の上記コンタクトホールGHLに対応する部位に銀微粒子を有機溶剤に含有させた銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成してゲート電極用バスラインGBLを形成する。このゲート電極用バスラインGBLは、直径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。このようなゲート電極用バスラインGBLを720本形成する。
次に、図19に示すように上記ゲート電極用バスラインGBLが形成された絶縁層INS1上にフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して上部絶縁層INS2を形成する。この上部絶縁層INS2には、上述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL2が形成されている。この絶縁層INS2の膜厚は、焼成後で約5μmである。なお、この電子源ホールCHL2は、下層の絶縁層INS1に形成されている電子源ホールCHL1とほぼ同一開口寸法で連通して形成され、この電子源ホールCHL2内には、カソード電極CLCとゲート電極GLのカソード電極CLCに近接する一部とが露出する構造となる。
次に、図20に示すように上部絶縁層INS2上に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して集束電極FOCを形成する。この集束電極FOCには、上述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL1及び電子源ホールCHL2に連通する上部電子源ホールCHL3がほぼ同一開口寸法で形成されている。この集束電極FOCは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。この構成により、上部電子源ホールCHL3の内部には、カソード電極CLCとゲート電極GLのカソード電極CLCに近接する一部とが露出する構造となる。
最後に、カソード電極CLCの表面に対してカーボンナノチューブを起毛させるための表面処理を行う。この表面処理には、レーザ照射、プラズマ処理または機械的処理等の手法を用いることができる。このようにしてゲート動作が可能であり、なお且つエミッションビームに対する集束機能を有するカーボンナノチューブ電子源構造を作製することができた。
このように構成された電子源構造は、集束電極FOCにカソード電極CLCに対して正または負の電圧を印加することにより、カソード電極CLCからのエミッションビームの広がり角度を制御することができる。
なお、本実施例では、カソード電極CLC,ゲート電極GL,ゲート電極用バスラインGBL及び集束電極FOCを銀で形成したが、必要な電気伝導性を有する如何なる金属も用いることも可能である。また、合金または金属多層膜を用いることも可能である。さらにカソード電極CLC及びゲート電極GLCの塗布は、スクリーン印刷法に限定されるものではなく、インクジェット法または他の特殊な印刷法または気相成長法等を用いることもできる。
図21乃至図24は、本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスの説明図である。なお、ここでは、表示領域に形成される電子源アレイのサブピクセルについて説明する。本実施例では、カソード電極とゲート電極とを同時に形成する点と、ゲート電極の構造とが実施例1と異なる。
まず、図21に示すように、ガラス板を好適とする背面基板SUB1上に銀微粒子とカーボンナノチューブとを有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してカソード電極CLC及びゲート電極GLCを同時に形成する。したがって、このカソード電極CLCとゲート電極GLCとは、背面基板SUB1上の同一平面上に形成される。このカソード電極CLCの幅は約30μmであり、隣接するストライプ状のカソード電極との間隔は約240μmである。また、カソード電極CLCとゲート電極GLCとの間隔は約30μmである。
これらのカソード電極CLC及びゲート電極GLCは、粒径が約1μmの銀微粒子と、直径が約5nmのカーボンナノチューブとの混合物とから構成されており、これらのカソード電極CLC及びゲート電極GLCの膜厚は焼成後で約5μmである。このようなカソード電極CLCのストライプ構造を1280×3本=3840本形成する。
次に、図22に示すようにフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して絶縁層INS1を形成する。この絶縁層INS1には、前述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL1と、ゲート電極GLCに連通するゲート電極コンタクトホールGHLとが形成されている。この絶縁層INS1の膜厚は、焼成後で約5μmである。
次に、図23に示すようにこの絶縁層INS1上の上記コンタクトホールGHLに対応する部位に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成してゲート電極用バスラインGBLを形成する。このゲート電極用バスラインGBLは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。このようなゲート電極用バスラインGBLを720本形成する。
次に、図23の上面から見た平面図である図24に示すように電子源ホールCHL1内に露出したゲート電極GLCの表面のみに金属メッキ処理を施して露出したゲート電極GLCの表面を金属膜で被覆する。または、他の方法としてこのゲート電極GLCの表面のみを電気分解酸化法により酸化し、ゲート電極GLCの表面のカーボンナノチューブを酸化させてゲート電極GLCのエミッション機能を著しく低下させる。
最後に、カソード電極CLCの表面に対してカーボンナノチューブを起毛させるための表面処理を行う。この表面処理には、レーザ照射,プラズマ処理または機械的処理等の手法を用いることができる。このようにしてゲート動作が可能なカーボンナノチューブ電子源構造を作製することができた。
なお、本実施例では、カソード電極CLC、ゲート電極GLC及びゲート電極用バスラインGBLを銀で形成したが、必要な電気伝導性を有する如何なる金属も用いることも可能である。また、合金または金属多層膜を用いることも可能である。さらにカソード電極CLC及びゲート電極GLCの塗布は、スクリーン印刷法に限定されるものではなく、インクジェット法,他の特殊な印刷法または気相成長法等を用いることもできる。
図25乃至図30は、本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例及びこの構造例を製造する製造プロセスの説明図である。なお、ここでは、表示領域に形成される電子源アレイのサブピクセルについて説明する。本実施例では、カソード電極とゲート電極とを同時に形成する点と、ゲート電極の構造とが実施例2と異なる。
まず、図25に示すように、ガラス板を好適とする背面基板SUB1上に銀微粒子とカーボンナノチューブとを有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法によりストライプ状に塗布し、焼成してカソード電極CLC及びゲート電極GLCを同時に形成する。この場合もこのカソード電極CLCとゲート電極GLCとは、背面基板SUB1上の同一平面上に形成される。このカソード電極CLCの幅は約30μmであり、隣接するストライプ状のカソード電極との間隔は約240μmである。また、カソード電極CLCとゲート電極GLCとの間隔は約30μmである。
これらのカソード電極CLC及びゲート電極GLCは、粒径が約1μmの銀微粒子と直径が約5nmのカーボンナノチューブとの混合物とから構成されており、これらのカソード電極CLC及びゲート電極GLCの膜厚は焼成後で約5μmである。このようなカソード電極CLCのストライプ構造を1280×3本=3840本形成する。
次に、図26に示すようにフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して絶縁層INS1を形成する。この絶縁層INS1には、前述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL1と、ゲート電極GLCの形成位置に対応する部分にゲート電極GLCに連通するゲート電極コンタクトホールGHLとが形成されている。この絶縁層INS1の膜厚は、焼成後で約5μmである。
次に、図27に示すようにこの絶縁層INS1上の上記ゲート電極コンタクトホールGHLに対応する部位に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成してゲート電極用バスラインGBLを形成する。このゲート電極用バスラインGBLは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。このようなゲート電極用バスラインGBLを720本形成する。
次に、図28に示すように上記ゲート電極用バスラインGBLが形成された絶縁層INS1上にフリットガラスをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して上部絶縁層INS2を形成する。この上部絶縁層INS2には、前述したカソード電極CLCの電子源部に対応する部分に下部の電子源ホールCHL1に連通する上部電子源ホールCHL2が形成されている。この絶縁層INS2の膜厚は、焼成後で約5μmである。なお、この上部電子源ホールCHL2は、下層の絶縁層INS1に形成されている電子源ホールCHL1とほぼ同一開口寸法で形成される構造となっている。
次に、図29に示すように上部絶縁層INS2上に銀微粒子を有機溶剤に含有させた電極形成用銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、焼成して集束電極FOCを形成する。この集束電極FOCには、前述したカソード電極の電子源部に対応する部分に電子源ホールCHL1及び電子源ホールCHL2に連通する上部電子源ホールCHL3が同一開口寸法で形成されている。この集束電極FOCは、粒径が約1μmの銀微粒子で構成され、焼成後の膜厚は約5μmである。
次に図29の上面図である図30に示すように上部電子源ホールCHL3内に露出したゲート電極GLCの表面のみに導電性金属をメッキ処理して金属膜を被覆する。または、他の方法としてこのゲート電極GLCの表面のみを電気分解酸化法により酸化し、ゲート電極GLCの表面に露出しているカーボンナノチューブを酸化させて露出部分のゲート電極GLCのエミッション機能を著しく低下させる。
最後に、カソード電極CLCの表面に対してカーボンナノチューブを起毛させるための表面処理を行う。この表面処理には、レーザ照射、プラズマ処理または機械的処理等の手法を用いることができる。このようにしてゲート動作が可能であり、なお且つエミッションビームに対する集束機能を有するカーボンナノチューブ電子源構造を作製することができた。
このように構成された電子源構造は、集束電極FOCにカソード電極CLCに対して正または負の電圧を印加することにより、カソード電極CLCからのエミッションビームの広がり角度を制御することができる。
なお、前述した実施例においては、カソード電極CLC、ゲート電極GLC、ゲート電極用バスラインGBL及び集束電極FOC等を導電性金属として銀を用いて形成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要な電気伝導性を有する如何なる金属またはこれらの合金粒子を含む金属ペーストを用いることも可能である。また、金属多層膜として形成することも可能である。
なお、前述した各実施例において、各種のペーストを形成する有機溶剤としてエチルセルロースまたはブチルカルビトール等を用いることができる。
また、前述した実施例においては、カソード電極,ゲート電極及び集束電極等を銀ペーストをスクリーン印刷法により塗布して形成した場合について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、インクジェット法または他の特殊な印刷法または気相成長法等を用いることもできる。
また、前述した各実施例においては、電子源となるナノ材料としてカーボンナノチューブを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、既知のナノチューブとして例えばナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素,ホウ素および窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れか一種類またはこれらの材料を組み合わせて使用しても前述と全く同様の効果が得られることは言うまでもない。
図31乃至図33は、本発明による自発光型平面表示装置の実施例3及び実施例4において露出したゲート電極の表面を被覆または不活性化する以前の状態の電極構造におけるアノード電位、カソード電位およびゲート電位の相対関係を説明する図である。
図31は、アノード電位,カソード電位およびゲート電位の相対関係を示す。この状態でエミッション電流がオフであるとする。次に図32に示すようにエミッション電流がオンであるとする。図32の場合、図31の状態に比べてカソード電位を高く(よりマイナス)に設定し、ゲート電位を低く(よりプラス)に設定することにより、カソード電極からのみエミッション電流を得ることができる。
次に、図31に示すようにエミッション電流がオフで、図33に示すようにエミッション電流がオンの状態であるとする。図33の場合、図31に比べてカソード電位を低く(よりプラス)に設定し、ゲート電位を高く(よりマイナス)に設定することにより、カソード電極からのみエミッション電流を遮断することができる。
さらに、ゲート電位をある一定値よりも高くすると、ゲート電極からのエミッション電流のほとんどがカソード電極に吸収され、結果としてゲート電極からのエミッション電流を遮断することができる。
このように何れの場合にも、アノード電位、カソード電位およびゲート電位の相対関係を適切に設定することにより、必要なタイミングでゲート電極からのエミッション電流を遮断することができる。
図34は、本発明に係わる自発光型平面表示装置の全体構造の一例を説明する一部破断して示す斜視図である。また、図35は、図34のA−A’線に沿って切断した断面図である。背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1の内面にはカソード電極CLCとゲート電極GLCとを有し、カソード電極CLCとゲート電極GLCとの交差部分に電子源が形成されている。カソード電極CLCの端部にはカソード電極引き出し線CLTが形成され、ゲート電極GLCの端部にはゲート電極引き出し線GLTが形成されている。
前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2の内面には、前述したようなアノード電極と蛍光体層とが形成されている。背面パネルPNL1を構成する背面基板SUB1と前面パネルPNL2を構成する前面基板SUB2とは、その周縁に封止枠MFLを介在させて貼り合わされる。この貼り合わせた間隙を所定値に保持するため、背面基板SUB1と前面パネルPNL2との間にガラス板を好適とする隔壁SPCを植立させている。図35はこの隔壁SPCに沿った断面なので、隔壁SPCは図示を省略してある。
なお、背面パネルSUB1と前面パネルPNL2と封止枠MFLとで密封された内部空間は、背面パネルPNL1の一部に設けた排気管EXCから排気して所定の真空状態とする。
実施例1による自発光型平面表示装置を斜め上方からみた要部展開斜視図である。 実施例1による自発光型平面表示装置を斜め下方からみた要部展開斜視図である。 実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 実施例1における前面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 実施例1における背面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 実施例1の自発光型平面表示装置を構成する前面パネルの構成例を模式的に説明する要部平面図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図7に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図8に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置の背面パネルの構造例を製造するプロセスの図9に続く説明図である。 現状の自発光型平面表示装置のサブピクセルの構造を示す要部拡大斜視図である。 本発明による平面型自発光平面表示装置のサブピクセルの構造を示す要部拡大斜視図である。 カソード電極と電子源との間の電気抵抗が電子源のエミッション特性に与える影響を説明する図である。 本発明による自発光型平面表示装置の電極構造を説明する要部拡大斜視図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図15に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの16に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図17に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図18に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図19に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図21に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図22に続く説明図である。 図23の構造を示す平面図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図25に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図26に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図27に続く説明図である。 本発明の自発光型平面表示装置における背面パネルの他の構造例を製造するプロセスの図28に続く説明図である。 図29の構造を示す平面図である。 アノード電位,カソード電位およびゲート電位の相対関係を説明する図である。 アノード電位,カソード電位およびゲート電位の相対関係を説明する図である。 アノード電位,カソード電位およびゲート電位の相対関係を説明する図である。 本発明に係わる自発光型平面表示装置の全体構造の一例を説明する一部破断して示す斜視図である。 図34のA−A’線に沿って切断した断面図である。
符号の説明
PNL1・・・背面パネル、PNL2・・・前面パネル、SUB1・・・背面基板、SUB2・・・前面基板、MFL・・・封止枠、SPC・・・隔壁、CLC・・・カソード電極、CLT・・・カソード電極引き出し線、GL・・・ゲート電極、GLT・・・ゲート電極引き出し線、GLC・・・ゲート電極、FOC・・・集束電極、INS・・・絶縁層、INS1・・・絶縁層、INS2・・・上部絶縁層、GBL・・・ゲート電極用バスライン、CHL・・・電子源ホール、CHL1・・・電子源ホール、CHL2・・・電子源ホール、CHL3・・・上部電子源ホール、S・・・カソード信号源、G・・・ゲート信号源、PH・・・蛍光体層、AD・・・アノード電極、E・・・高電圧源、EMS・・・電子源。


Claims (9)

  1. 第1の方向に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向に並設されて表面に電子源を有する多数のカソード電極と、前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に並設されて前記カソード電極との交差部における前記電子源から放出される電子線の量を制御する電位が印加される多数のゲート電極とを有し、前記カソード電極と前記ゲート電極の交差部に形成される多数の画素で表示領域を構成する背面パネルと、
    前記背面パネルの前記表示領域に有する前記電子源から取り出される電子線の励起で発光する複数色の蛍光体層とアノード電極とを有する前面パネルと、
    を備え、
    前記カソード電極を複数組に分割して各組毎のカソード電極を電気的に接続するカソード電極バスラインと、前記ゲート電極を複数組に分割して各組毎のゲート電極を電気的に接続するゲート電極バスラインとを有し、
    前記カソード電極,前記ゲート電極及び前記電子源がほぼ同一平面上に隣接して形成され、前記カソード電極が電子源となるナノ材料を含有されていることを特徴とする自発光型平面表示装置。
  2. 前記ゲート電極に前記カソード電極が含有する電子源となるナノ材料と同一のナノ材料が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の自発光型平面表示装置。
  3. 前記電子源から取り出される前記電子線を前記前面パネル方向に集束制御させる集束電極を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自発光型平面表示装置。
  4. 前記背面パネルと前記前面パネルとの間に複数の隔壁を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  5. 前記ゲート電極の前記カソード電極に近接する露出部分に当該ゲート電極からのエミッション電流を遮断するエミッション機能遮断手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  6. 前記エミッション機能遮断手段を導電性金属膜とすることを特徴とする請求項5に記載の自発光型平面表示装置。
  7. 前記エミッション機能遮断手段を酸化膜とすることを特徴とする請求項5に記載の自発光型平面表示装置。
  8. 前記電子源となるナノ材料が炭素から構成されたナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料、炭素,ホウ素および窒素の三元素のうちの2元素以上を含むナノチューブ、ナノコイルまたはナノサイズの形状を有する材料の何れかとすることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の自発光型平面表示装置。
  9. 前記カソード電極と前記ゲート電極との電位差を一定の範囲に設定して前記ゲート電極からのエミッション電流を遮断することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の自発光型平面表示装置。


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