JP2007056940A - スラスト針状ころ軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】厳しい潤滑条件下において使用されても、摩耗や剥離が生じにくく長寿命で、しかも安価なスラスト針状ころ軸受を提供する。
【解決手段】スラスト針状ころ軸受の転動体1の転動面1aは、浸炭窒化層を備えており、以下の5つの条件を満足している。条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】スラスト針状ころ軸受の転動体1の転動面1aは、浸炭窒化層を備えており、以下の5つの条件を満足している。条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明はスラスト針状ころ軸受に関する。
スラスト針状ころ軸受は、ラジアル軸受等の他の形式の転がり軸受と比べて滑りが大きいため、潤滑不良による摩耗や面荒れが生じやすい傾向があった。
一方、近年コンプレッサ等においては、冷媒としてハイドロフルオロカーボン(例えばHFC−134a)のような代替フロンや二酸化炭素などが使用されているが、これらは自己潤滑作用が乏しい上、潤滑油を極微量しか添加することができないため、転がり軸受の潤滑不良が強まり、摩耗や表面疲労型の剥離が発生しやすいという問題があった。
一方、近年コンプレッサ等においては、冷媒としてハイドロフルオロカーボン(例えばHFC−134a)のような代替フロンや二酸化炭素などが使用されているが、これらは自己潤滑作用が乏しい上、潤滑油を極微量しか添加することができないため、転がり軸受の潤滑不良が強まり、摩耗や表面疲労型の剥離が発生しやすいという問題があった。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1には、転がり軸受の素材として、ケイ素及びマンガンの含有量が高い鋼を用い、浸炭窒化処理,焼入れ処理,焼戻し処理を施すことによって表層部の残留オーステナイト量を20〜50体積%とする技術が開示されている。
特開2000−234147号公報
しかしながら、スラスト針状ころ軸受においては、軌道輪として肉厚の薄い板材が用いられる場合が多く、しかも内周部に曲げ加工が施されることが多いので、前述のような特殊な鋼を用いることが困難な場合が多かった。また、前述のような鋼は高コストであるという問題も有していた。
そこで、本発明は前述のような従来技術が有する問題点を解決し、厳しい潤滑条件下において使用されても、摩耗や剥離が生じにくく長寿命で、しかも安価なスラスト針状ころ軸受を提供することを課題とする。
そこで、本発明は前述のような従来技術が有する問題点を解決し、厳しい潤滑条件下において使用されても、摩耗や剥離が生じにくく長寿命で、しかも安価なスラスト針状ころ軸受を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のスラスト針状ころ軸受は、軌道輪及び保持器の少なくとも一方と、複数の転動体と、を備えるスラスト針状ころ軸受において、前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面の少なくとも一方が、下記の4つの条件を満足することを特徴とする。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
また、本発明に係る請求項2のスラスト針状ころ軸受は、軌道輪及び保持器の少なくとも一方と、複数の転動体と、を備えるスラスト針状ころ軸受において、前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面の少なくとも一方が、下記の5つの条件を満足することを特徴とする。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
さらに、本発明に係る請求項3のスラスト針状ころ軸受は、請求項1又は請求項2に記載のスラスト針状ころ軸受において、前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面のうち前記条件を満たすものは、浸炭窒化処理による浸炭窒化層を備えており、この浸炭窒化層の窒素濃度と炭素濃度の和は、表面から内部に向かうにしたがって低くなっていることを特徴とする。
本発明のスラスト針状ころ軸受は、厳しい潤滑条件下において使用されても長寿命で、且つ安価である。
本発明に係るスラスト針状ころ軸受の実施の形態を、図1を参照しながら詳細に説明する。
図1のスラスト針状ころ軸受は、軌道輪を有しておらず、複数の転動体1と、転動体1を保持する保持器2と、で構成されている。転動体1は鋼製であり浸炭窒化処理が施されていて、その転動面1aには浸炭窒化層が形成されている。そして、転動面1aは下記の5つの条件を満足している。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
図1のスラスト針状ころ軸受は、軌道輪を有しておらず、複数の転動体1と、転動体1を保持する保持器2と、で構成されている。転動体1は鋼製であり浸炭窒化処理が施されていて、その転動面1aには浸炭窒化層が形成されている。そして、転動面1aは下記の5つの条件を満足している。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。
このようなスラスト針状ころ軸受は、耐摩耗性等の性能が優れているので、厳しい潤滑条件下において使用されても摩耗や剥離が生じにくく長寿命である。しかも、軸受鋼のような通常の種類の鋼を使用できるので、安価に製造することができる。よって、コンプレッサ等のような微量潤滑環境下においても好適に使用可能である。
なお、転動体1を構成する鋼の種類は特に限定されるものではないが、軸受として必要な機能を付与する目的から、炭素濃度が0.5質量%以上であるものが好ましい。
なお、転動体1を構成する鋼の種類は特に限定されるものではないが、軸受として必要な機能を付与する目的から、炭素濃度が0.5質量%以上であるものが好ましい。
また、スラスト針状ころ軸受は、図2,3に示すような軌道輪3,転動体1,保持器2を有するタイプのものでもよい。この場合は、軌道輪3の軌道面3a及び転動体1の転動面1aの少なくとも一方に浸炭窒化処理による浸炭窒化層を設け、前記5つの条件を満足するようにすればよい。なお、図2,3においては、図1と同一又は相当する部分には、図1と同一の符号を付してある。
以下に、本発明のスラスト針状ころ軸受における前述の各数値(残留オーステナイト量,硬さ等)の臨界的意義について説明する。
〔条件Aについて〕
残留オーステナイトは、不十分な潤滑環境下や、表面疲労型の剥離が生じる異物混入潤滑下において、寿命向上効果を有している。表層部の残留オーステナイト量が5体積%未満であると、表面疲労型の剥離が生じやすい。ただし、表層部の残留オーステナイト量が30体積%超過であると、軟質な残留オーステナイトが多すぎて、転動部材同士の接触面積が大きくなり、摩擦による損傷が生じやすくなる。
〔条件Aについて〕
残留オーステナイトは、不十分な潤滑環境下や、表面疲労型の剥離が生じる異物混入潤滑下において、寿命向上効果を有している。表層部の残留オーステナイト量が5体積%未満であると、表面疲労型の剥離が生じやすい。ただし、表層部の残留オーステナイト量が30体積%超過であると、軟質な残留オーステナイトが多すぎて、転動部材同士の接触面積が大きくなり、摩擦による損傷が生じやすくなる。
〔条件Bについて〕
表層部の硬さがHv700未満であると、条件Cを満足していても優れた耐摩耗性が得られにくい。
〔条件C及びEについて〕
窒素は、窒化物や炭窒化物を形成して、摩擦摩耗特性を大きく向上させる作用を有している。その作用を十分に発揮させるためには、最表面部の窒素濃度は0.3質量%以上である必要があり、0.4質量%以上であることがより好ましい。また、表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度は、面積率で0.5%以上である必要があり、0.7%以上であることがより好ましい。
表層部の硬さがHv700未満であると、条件Cを満足していても優れた耐摩耗性が得られにくい。
〔条件C及びEについて〕
窒素は、窒化物や炭窒化物を形成して、摩擦摩耗特性を大きく向上させる作用を有している。その作用を十分に発揮させるためには、最表面部の窒素濃度は0.3質量%以上である必要があり、0.4質量%以上であることがより好ましい。また、表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度は、面積率で0.5%以上である必要があり、0.7%以上であることがより好ましい。
〔条件Dについて〕
炭素及び窒素は、マルテンサイトの固溶強化及び残留オーステナイトの安定確保に有効である。軸受として必要な硬さや残留オーステナイト量を得るためには、最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和は1質量%以上である必要がある。ただし、1.8質量%超過であると、炭素濃度が増加することとなるため、粗大な炭化物が生成しやすくなる。その結果、軸受の寿命がかえって低下するおそれがある。
炭素及び窒素は、マルテンサイトの固溶強化及び残留オーステナイトの安定確保に有効である。軸受として必要な硬さや残留オーステナイト量を得るためには、最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和は1質量%以上である必要がある。ただし、1.8質量%超過であると、炭素濃度が増加することとなるため、粗大な炭化物が生成しやすくなる。その結果、軸受の寿命がかえって低下するおそれがある。
〔浸炭窒化層について〕
浸炭窒化層の窒素濃度と炭素濃度の和については、内部よりも表面の方が著しく低いと、表面に引張の残留応力が生じて寿命が低下するおそれがある。よって、表面の窒素濃度と炭素濃度の和を最大とし、内部に向かうにしたがって低くなるようにすれば、表面に引張の残留応力が生じることを防止できる。
浸炭窒化層の窒素濃度と炭素濃度の和については、内部よりも表面の方が著しく低いと、表面に引張の残留応力が生じて寿命が低下するおそれがある。よって、表面の窒素濃度と炭素濃度の和を最大とし、内部に向かうにしたがって低くなるようにすれば、表面に引張の残留応力が生じることを防止できる。
なお、浸炭窒化層の窒素濃度と炭素濃度の和は、0.6質量%以上であることが好ましい。また、浸炭窒化層の厚さは300μm以上であることが好ましい。軌道輪の軌道面や転動体の転動面には繰り返し剪断応力が負荷されるが、この剪断応力は表面よりも若干内部において最大となる。よって、窒素濃度と炭素濃度の和が0.6質量%以上である浸炭窒化層の厚さを300μm以上とすれば、剪断応力が負荷されても長寿命となる。
〔実施例〕
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。図1のスラスト針状ころ軸受とほぼ同様の構成の転がり軸受において、残留オーステナイト量,硬さ等の諸条件を表1に示すように種々変更したものを用意して、耐久性試験を行った。
以下に、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。図1のスラスト針状ころ軸受とほぼ同様の構成の転がり軸受において、残留オーステナイト量,硬さ等の諸条件を表1に示すように種々変更したものを用意して、耐久性試験を行った。
なお、転動体の熱処理条件は、820〜860℃で2〜6時間浸炭窒化処理を施し、その後に焼入れ処理と180〜270℃での焼戻し処理とを施すというものである。
また、表1に示す炭素濃度及び窒素濃度は、電子線マイクロアナライザー(EPMA)により定量分析した値である。また、残留オーステナイト量は、X線回折法により測定した値である。さらに、硬さは、表面から50μm内方の部分をマイクロビッカース硬さ試験機により測定した値である。
耐久性試験の条件は、接触面圧2GPa、回転速度3000min-1、試験時間100時間で、潤滑油として白灯油を用いた。耐久性試験の結果を表1に示す。実施例1〜8のスラスト針状ころ軸受は、摩耗や剥離が生じておらず長寿命であった。
また、表1に示す炭素濃度及び窒素濃度は、電子線マイクロアナライザー(EPMA)により定量分析した値である。また、残留オーステナイト量は、X線回折法により測定した値である。さらに、硬さは、表面から50μm内方の部分をマイクロビッカース硬さ試験機により測定した値である。
耐久性試験の条件は、接触面圧2GPa、回転速度3000min-1、試験時間100時間で、潤滑油として白灯油を用いた。耐久性試験の結果を表1に示す。実施例1〜8のスラスト針状ころ軸受は、摩耗や剥離が生じておらず長寿命であった。
本発明のスラスト針状ころ軸受は、微量潤滑環境下で好適に使用可能であり、例えばコンプレッサ等に好適である。
1 転動体
1a 転動面
2 保持器
3 軌道輪
3a 軌道面
1a 転動面
2 保持器
3 軌道輪
3a 軌道面
Claims (3)
- 軌道輪及び保持器の少なくとも一方と、複数の転動体と、を備えるスラスト針状ころ軸受において、前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面の少なくとも一方が、下記の4つの条件を満足することを特徴とするスラスト針状ころ軸受。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。 - 軌道輪及び保持器の少なくとも一方と、複数の転動体と、を備えるスラスト針状ころ軸受において、前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面の少なくとも一方が、下記の5つの条件を満足することを特徴とするスラスト針状ころ軸受。
条件A:表面から深さ100μmまでの部分である表層部の残留オーステナイト量が5体積%以上30体積%以下である。
条件B:前記表層部の硬さがHv700以上である。
条件C:表面から深さ1μmまでの部分である最表面部の窒素濃度が0.3質量%以上である。
条件D:前記最表面部の窒素濃度と炭素濃度の和が1質量%以上1.8質量%以下である。
条件E:前記表層部の窒化物又は炭窒化物の濃度が面積率で0.5%以上である。 - 前記軌道輪の軌道面及び前記転動体の転動面のうち前記条件を満たすものは、浸炭窒化処理による浸炭窒化層を備えており、この浸炭窒化層の窒素濃度と炭素濃度の和は、表面から内部に向かうにしたがって低くなっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスラスト針状ころ軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005241288A JP2007056940A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | スラスト針状ころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005241288A JP2007056940A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | スラスト針状ころ軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=37920605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005241288A Pending JP2007056940A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | スラスト針状ころ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007056940A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010013712A (ja) * | 2008-07-04 | 2010-01-21 | Nsk Ltd | 転がり軸受の軌道輪と転動体 |
JP2011190921A (ja) * | 2010-03-17 | 2011-09-29 | Nsk Ltd | スラストころ軸受 |
JP2020139612A (ja) * | 2019-03-01 | 2020-09-03 | Ntn株式会社 | ころ軸受およびその製造方法 |
-
2005
- 2005-08-23 JP JP2005241288A patent/JP2007056940A/ja active Pending
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