JP2007056516A - 車両用開閉体の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モータが作動不能となった際でも、開閉体を手動操作で容易に開閉させうるようにする。
【解決手段】 モータにより駆動される駆動回転体14の枢軸13に、開閉体に連係された出力回転体16を回転自在に枢嵌し、出力回転体16と、駆動回転体14と一体的に回転する枢軸13との間に、常時は出力回転体16と係合する方向に移動して、出力回転体16と枢軸13とを連係させるとともに、外部からの手動操作により、出力回転体16との係合を解除する方向に移動させて、枢軸13との連係を遮断させうる断続手段17を設ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両のスライドドア等の開閉体を、モータの駆動力により開閉させる駆動装置に係り、特に、モータが作動不能となった際でも、スライドドアを手動操作により開閉させうるようにした車両用開閉体の駆動装置に関する。
この種の従来の車両用開閉体の駆動装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、正逆回転可能なモータと、このモータのウォームにより回転させられるウォームホイールと、これと対向するように枢支され、かつ開閉体であるスライドドアに連結されたワイヤを巻き取り可能に巻回してなる出力ドラムと、ウォームホイールと出力ドラムとの連係を断続可能な電磁クラッチとを備え、電磁クラッチの作動により、ウォームホイールと出力ドラムとを連係し、モータの駆動力により出力ドラムを回転させてワイヤを巻き取ることにより、スライドドアを開閉させるようにしたものがある。
特開2002−327576号公報
上記特許文献1に記載されている従来の開閉体の駆動装置においては、電磁クラッチへの給電を停止してクラッチを非作動状態とすることにより、スライドドアを手動操作で開閉しうる利点があるが、高価な電磁クラッチを有しているため、駆動装置も高価となる。
安価な駆動装置とするためには、電磁クラッチを省略し、モータと出力ドラムとを、機械的連係手段のみにより直接連係することも考えられるが、このようにすると、特に、モータの駆動力をウォームとウォームホイールにより出力ドラムに伝達するものにおいては、電気系統の故障等によりモータが作動不能となった際に、モータを空転させて出力ドラムを回転させることが不可能となるため、スライドドアを手動で開閉させることが困難となり、電気系統の修理等を行うことができなくなる恐れがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、高価な電磁クラッチを用いる必要がなく、かつモータが電気系統の故障等により作動不能となった際でも、開閉体を手動操作で容易に開閉させうるようにした安価な車両用開閉体の駆動装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)車体に開閉可能に支持された開閉体を、モータにより開閉させるようにした車両用開閉体の駆動装置において、前記モータにより駆動される駆動回転体の枢軸に、前記開閉体に連係された出力回転体を回転自在に枢嵌し、該出力回転体と、前記駆動回転体またはそれと一体的に回転する前記枢軸との間に、常時は出力回転体と係合する方向に移動して、該出力回転体と前記駆動回転体または枢軸とを連係させるとともに、外部からの手動操作により、前記出力回転体との係合を解除する方向に移動させて、前記駆動回転体または枢軸との連係を遮断させうる断続手段を設ける。
(2)上記(1)項において、断続手段が、駆動回転体または枢軸と一体的に回転するベース回転板と、このベース回転板に、出力回転体と係脱する方向に移動可能に設けられ、かつ付勢手段により常時出力回転体と係合する方向に付勢された連係部材と、この連係部材に連係され、連係部材を、外部からの操作により出力回転体との係合を解除する方向に移動させうる手動操作板とを備えるものとする。
(3)上記(2)項において、連係部材を、枢軸を挟む両側に、互いにほぼ対称をなすようにして1対設ける。
(4)上記(2)または(3)項において、ベース回転板と手動操作板とを、円筒状に形成した出力回転体の内部において枢軸に嵌合するとともに、連係部材を、出力回転体の内周面に設けた係合部と係脱しうるように、ベース回転板に径方向に移動可能に設ける。
(5)上記(4)項において、連係部材をベース回転板に回動可能に枢着し、その枢着部と反対側の端部に、ベース回転板に設けた径方向を向く長孔を挿通して、手動操作板側に突出する連係ピンを突設するとともに、手動操作板に、前記連係ピンの突出端部が摺動可能に嵌合され、かつ前記手動操作板を付勢手段に抗して一方向に回動させたとき、前記連係ピンが一方の端部から他方の端部まで相対移動することにより、前記連係部材と出力回転体との係合を解除しうるガイド長孔を設ける。
(6)上記(5)項において、ガイド長孔の一方の端部に、連係ピンの外周面の一部が嵌合して停止することにより、該連係ピンがガイド長孔の他方の端部に移動するのを一時的に防止し、係止部材と出力回転体とを係合解除状態に保持しうる係止凹部を設ける。
(7)上記(2)〜(6)項のいずれかにおいて、手動操作板の外周面に、複数の回動溝を設けるとともに、出力回転体の一側方を覆うベースプレートにおける前記回動溝の回転軌跡と対応する部分に、円弧状の窓孔を設ける。
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1記載の発明によれば、駆動回転体またはそれと一体的に回転する枢軸との間に設けた断続手段の作用により、常時はモータの駆動力が出力回転体に伝達されて、開閉体を自動で開閉することができる。
また、例えば電気系統の故障等によりモータが作動不能となっても、断続手段を外部から手動操作することにより、出力回転体と駆動回転体または枢軸との連係を遮断しうるので、モータが開閉体の開閉動作に対して負荷とはならず、開閉体を手動操作で容易に開閉することができる。従って、高価な電磁クラッチ等が不要となり、安価な駆動装置を提供することができる。
(b)請求項2記載の発明によれば、手動操作板を外部から操作するだけで、常時出力回転体と係合している連係部材を、係合を解除する方向に移動させうるとともに、断続手段の構成部材の部品点数も比較的少ないので、安価となる。
(c)請求項3記載の発明によれば、連係部材が1対設けられているので、モータを正逆回転させた際の駆動力を、出力回転体にバランスよく伝達することができる。
(d)請求項4記載の発明によれば、ベース回転板及び手動操作板が円筒状をなす出力回転体の内部に収容され、かつベース回転板に設けた連係部材も、出力回転体の内周面の係合部と係脱するようにしているので、断続手段が軸方向に突出せず、駆動装置全体の軸方向の寸法も小さくなるので、それを小型化することができる。
(e)請求項5記載の発明によれば、手動操作板を一方向に回動させるだけで、常時出力回転体と係合している連係部材を、係合を解除する方向に円滑に、かつ確実に回動させることができる。
(f)請求項6記載の発明によれば、連係部材を係合解除状態に一時的に保持しておけるので、手動操作板を一方向に回動したままに保持しておかなくても、開閉体を手動により開閉することができる。
(g)請求項7記載の発明によれば、手動操作板の外周面のいずれかの回動溝に、ベースプレートの窓孔を介して棒状工具を挿入することにより、駆動装置を車両に装着した状態のままで、手動操作板を簡単に回動することができる。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したミニバンまたはワゴンタイプの車両の側面図で、開閉体であるスライドドア(1)は、車体(2)の側面に設けられたガイドレール(3)(4)(5)により、前後方向にスライド可能に支持され、車体(2)後部のパネル内に設けられた本発明の駆動装置(6)により、車体(2)の側面の乗降口(2a)を閉じる全閉位置と、車体(2)の側面より若干外方に移動しつつ、車体(2)に沿って後方へ移動し、乗降口(2a)を開口する全開位置との間を、開閉駆動されるようになっている。
スライドドア(1)の後部内には、車体(2)側における乗降口(2a)の開口後縁の適所に設けたストライカ(図示略)と係合することにより、スライドドア(1)を全閉位置に保持するドアラッチ(7)が設けられている。
駆動装置(6)は、図2の側面図及び図4の拡大縦断面図に示すように、ハウジング(8)に取付けられた正逆回転可能なモータ(9)と、その回転軸(9a)に固嵌された駆動ギヤとしてのウォーム(10)と、ハウジング(8)内において、両端部がそれぞれハウジング(8)の内方の側壁(8a)及びハウジング(8)の外方の開口面を覆うベースプレート(11)により、軸受(12)を介して回転自在に支持された左右方向を向く枢軸(13)に回転可能に枢嵌され、ウォーム(10)と噛合して減速回転する駆動回転体としてのウォームホイール(14)と、スライドドア(1)に連結された開扉用のワイヤ(15a)及び閉扉用のワイヤ(15b)が外周面の環状溝に巻き取り可能に巻回された、外側面が開口する、出力回転体としての出力ドラム(16)と、出力ドラム(16)の内部に収容され、ウォームホイール(14)の枢軸(13)と回転ドラム(16)間の駆動力の伝達を断続可能な断続手段(17)とを備えている。
出力ドラム(16)に巻回されたワイヤ(15a)(15b)は、ハウジング(8)内に枢支された前後1対のプーリ(18)(18)に掛け回された後、ハウジング(8)内より引き出され、車体後部のガイドレール(4)に沿って配索されてスライドドア(1)の後部中央部に連結されている。
前後のプーリ(18)は、ハウジング(8)内において前後方向に移動可能に枢支されるとともに、引張りコイルばね(19)により互いに接近する方向に付勢することにより、各ワイヤ(15a)(15b)に張力を与え、弛むのを防止するためのものである。
ウォームホイール(14)の外側面には、駆動板(20)が、複数のピン(21)をもって相対回転不能に取付けられ、駆動板(20)の中心に穿設された角形孔(22)を枢軸(13)の角軸部(23)に嵌合することにより、ウォームホイール(14)の回転が、駆動板(20)を介して枢軸(13)に伝達されるようになっている。
出力ドラム(16)は、駆動板(20)と近接する外側方において、枢軸(13)に相対回転可能に嵌合されている。
図5にも示すように(ハウジングを省略するとともに、理解し易くするために、90°回転して図示してある)、断続手段(17)は、出力ドラム(16)内において枢軸(13)の角軸部(24)に、中心部の角形孔(25)が嵌合され、枢軸(13)と一体的に回転するベース回転板(26)と、このベース回転板(26)における枢軸(13)を挟む内方の側面に、ピン(27)(27)をもって回動可能に枢着された1対の連係部材(28)(28)と、ベース回転板(26)よりも外方において、枢軸(13)に嵌合されたブッシュ(29)に回転可能に嵌合され、外側面がスペーサ(30)により押圧されて保持された手動操作板(31)とを備えている。
ベース回転板(26)と連係部材(28)と手動操作板(31)とは、両連係部材(28)におけるピン(27)と反対側の端部の外側面に固着された、枢軸(13)と平行をなす1対の連係ピン(32)(32)を、ベース回転板(26)における枢軸(13)を挟む両側に穿設された1対の長孔(33)(33)に挿通し、その突出端部を、手動操作板(31)における枢軸(13)を挟む両側に穿設された1対のガイド長孔(34)(34)に移動可能に嵌合することにより、互いに連係されている。
図7に示すように、ベース回転板(26)の両長孔(33)は、角軸部(24)とほぼ直交する径方向を向くとともに、ピン(27)挿通用の軸孔(35)(35)を中心とする円弧状に形成されている。
図8に示すように、手動操作板(31)の両ガイド長孔(34)は、一方の端部が軸孔(36)と接近し、かつ他端部が軸孔(36)より遠ざかる方向を向くとともに、軸孔(36)を中心として概ね円弧状かつ点対称をなすように形成されている。
ベース回転板(26)の両長孔(33)の径方向の長さは、両ガイド長孔(34)の両端の軸孔(36)を中心とする回動軌跡の範囲とほぼ同一としているが(図5、図6参照)、ガイド長孔(34)に嵌合した連係ピン(32)の移動領域及びそれと一体をなす連係部材(28)の回動範囲は、ガイド長孔(34)の長さと向きにより設定されるため、両長孔(33)の径方向の長さは長くてもよい。
両ガイド長孔(34)の軸孔(36)と接近する側の端部における外側の内縁には、詳細は後述するが、手動操作板(31)を手動で回動させた際に、上記連係ピン(32)がガイド長孔(34)の他方の端部に向かって移動するのを一時的に防止する係止凹部(34a)が形成されている。なお、係止凹部(34a)は、両ガイド長孔(34)に設ける必要はなく、一方のガイド長孔(34)にのみ設けても、連係ピン(32)の移動を一時的に防止することができる。
ベース回転板(26)と手動操作板(31)間においてブッシュ(29)には、付勢手段としてのねじりばね(37)が遊嵌され、その一端部の足片(37a)は、ベース回転板(26)における軸孔(35)(35)間の外周面の中央部に突設された内向きの係止片(38)に、かつ他端部の足片(37b)は、手動操作板(31)のガイド長孔(34)間の一部を求心方向に向かって角形状に切除し、その奥部の外周面に突設された外向きの係止片(39)に、それぞれ係止されている。これにより手動操作板(31)は、ベース回転板(26)に対し、常時側面視反時計方向に付勢され、図5に示すように、連係ピン(32)(32)が、ベース回転板(26)の両長孔(33)の外方の端部に位置するとともに、手動操作板(31)の両ガイド長孔(34)における枢軸(13)より離れた外方の端部に位置することにより、両連係部材(28)は、常時外向きに付勢されて回動させられている。
手動操作板(31)の外周面には、U字状をなす複数の回動溝(40)が、円周方向に所定間隔おきに形成されている。
図2及び図4に示すように、ベースプレート(11)における上記回動溝(40)の回転軌跡と対応する部分には、円弧状の2個の窓孔(41)(41)が穿設され、いずれかの窓孔(41)より挿入した棒状工具(42)を、いずれか1個の回動溝(40)に差し込むことにより、手動操作板(31)をねじりばね(37)に抗して側面視時計方向に手動で回動させうるようになっている。
上記両連係部材(28)における連係ピン(32)側の外周端部には、若干外方を向くとともに、先端部が鋭角をなす係合爪(28a)が形成され、通常時においては、ねじりばね(37)の付勢力により、連係ピン(32)がベース回転板(26)の長孔(33)の外端に位置しているため、両係合爪(28a)の先端は、出力ドラム(16)における内面奥部の厚肉部(16b)の内面に形成された1対の係合溝(43)(43)と係合している。
上記実施形態の駆動装置(6)において、モータ(9)を回転させると、その回転軸(9a)に固嵌されたウォーム(10)により、ウォームホイール(14)が回転させられるとともに、ウォームホイール(14)と実質的に一体をなす駆動板(20)を介して、枢軸(13)も回転させられる。
枢軸(13)が回転すると、その角軸部(24)に嵌合されているベース回転板(26)と、それにピン(27)により枢着された1対の連係部材(28)(28)と、両連係部材(28)に連係ピン(32)を介して連係された手動操作板(31)とからなる断続手段(17)も一体的に回転する。
また、上述したように、手動操作板(31)は、ねじりばね(37)により、ベース回転板(26)に対し、側面視反時計方向に付勢され、図5に示すように、連係ピン(32)が、ベース回転板(26)の両長孔(33)と手動操作板(31)の両ガイド長孔(34)の外方の端部に移動しているため、連係ピン(32)と一体をなす両連係部材(28)は、ピン(27)を中心として外向きに回動し、その先端の係合爪(28a)が回転ドラム(16)の1対の係合溝(43)内に突入して、出力ドラム(16)が単独で回動するのを阻止している。
従って、モータ(9)の正逆回転により、枢軸(13)が回転すると、断続手段(17)の両連係部材(28)を介して、出力ドラム(16)も枢軸(13)回りに回転し、出力ドラム(16)に巻回されたワイヤ(15a)(又は(15b))が巻き取られることにより、スライドドア(1)が開閉される。
一方、電気系統の故障等により、モータ(9)の作動が不能になった際には、次のようにして、スライドドア(1)を手動で開閉することができる。
まず、車体のインナーパネルにおける駆動装置(6)付近に設けられた開閉蓋(図示略)を取外し、駆動装置(6)のベースプレート(11)に設けた窓孔(41)が外から見えるようにする。
ついで、図2及び図4に示すように、いずれか一方の窓孔(41)より挿入した棒状工具(42)の先端部を、手動操作板(31)のいずれかの回動溝(40)に嵌合し、側面視時計方向に回動させる。
すると、図3及び図6に示すように、手動操作板(31)がねじりばね(37)の付勢力に抗して時計方向に回動され、両長孔(33)及び両ガイド長孔(34)の外方の端部に位置していた連係ピン(32)が、それらの長孔(33)(34)の内方の端部側に相対的に移動することにより、両連係部材(28)は、ピン(27)を中心として内向きに強制的に回動させられる。
これにより、両連係部材(28)の係合爪(28a)の先端部が、出力ドラム(16)の内面の係合溝(43)より離脱し、ウォームホイール(14)及び枢軸(13)と出力ドラム(16)間の駆動力の伝達が断たれることにより、出力ドラム(16)は、枢軸(13)回りに自由に回転可能となる。
従って、スライドドア(1)を手動操作により容易に開閉することができる。
なお、連係ピン(32)がガイド長孔(34)の内方の端部まで移動すると、その端部に設けた係止凹部(34a)内に入り込んで停止し、他端部に向かって移動するのが防止されるため、棒状工具(42)により手動操作板(31)を回動したままに保持しておく必要はなく、棒状工具(42)を抜き取るか、もしく手を離した状態で、スライドドア(1)を開閉することができる。
電気系統の修理が完了した際には、再度棒状工具(42)を手動操作板(31)のいずれかの回動溝(40)に嵌合し、手動操作板(31)を反時計方向に回動させればよい。これにより、断続手段(17)の各部材は、図5の状態に復帰し、モータ(9)の回転により、スライドドア(1)は再度開閉可能となる。
なお、出力ドラム(16)が、手動により回転させられ、係合溝(43)と連係部材(28)の係合爪(28a)とが対向しなくなっても、連係部材(28)は外方に付勢されているため、モータ(9)によりベース回転板(26)が回転すると、係合爪(28a)は自動的に係合溝(43)と係合するようになる。
以上説明したように、上記実施形態の駆動装置(6)においては、モータ(9)により駆動されるウォームホイール(14)と一体的に回転する枢軸(13)と、出力ドラム(16)との間に断続手段(17)を設け、その手動操作板(31)を、出力ドラム(16)との連係が遮断される方向に外部から回動操作することにより、枢軸(13)からモータ(9)までの駆動系と出力ドラム(16)との間の駆動力の伝達経路を強制的に遮断して、スライドドア(1)を手動でも開閉しうるようにしているため、従来のような高価な電磁クラッチを用いる必要はなく、また電気系統の故障等によりモータ(9)が作動不能となっても、スライドドア(1)を手動操作により開閉することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、断続手段(17)を、枢軸(13)と出力ドラム(16)との間に設けているが、ウォームホイール(14)と実質的に一体をなす駆動板(20)と出力ドラム(16)との間に設けることもできる。この際には、例えば出力ドラム(16)を、筒部が左側となるように左右反対向きに設けるとともに、ベース回転板(26)と同様のベース回転板を駆動板(20)の側面に取付け、このベース回転板に、上記と同様の連係部材(28)を設けるとともに、これと、手動操作板(31)とを、上記のような連係ピン(32)により連係させればよい。手動操作板(31)は、出力ドラム(16)の側壁に、円弧状の窓孔を形成するなどして、外部より工具をもって回動することができる。
また、上記実施形態では、連係部材(28)及びそれが係脱する出力ドラム(16)の係合溝(43)とを、枢軸(13)を挟む両側に1対ずつ設けているが、それらの一方を省略することもある。この際には、通常状態において出力ドラム(16)がいずれの方向にも回転しないように、連係部材(28)の係合爪(28a)及び出力ドラム(16)の係合溝(43)の形状を適宜に変更すればよい。
さらに、上記実施形態では、連係部材(28)を手動操作板(31)により回動させて、出力ドラム(16)と係脱させるようにしているが、例えばベース回転板(26)に、連係部材を径方向に移動可能に設け、この連係部材と手動操作板(31)とを、手動操作板(31)の回転運動を直線運動に変えるリンク機構等により連係し、手動操作板(31)の回動により、連係部材を径方向に移動させて出力ドラム(16)と係脱しうるようにすることも可能である。
ガイド長孔(34)に係止凹部(34a)を設けない場合には、棒状工具(42)を一方の窓孔(41)に2本挿入し、一方の棒状工具を窓孔(41)の端面に当接させて、手動操作板(31)の回動を防止するようにしてもよい。この際、棒状工具は、U字状又はコ字状に一体的に形成したものを使用してもよい。
本発明を適用した車両の側面図である。 本発明の駆動装置の通常状態の側面図である。 同じく、断続手段を係合解除状態としたときの側面図である。 図2のIV−IV線に沿う拡大縦断面図である。 図4のV−V線に沿う縦断面図である。 断続手段を係合解除状態としたときの図5と同部位の縦断面図である。 ベース回転板の拡大側面図である。 手動操作板の拡大側面図である。
符号の説明
(1)スライドドア(開閉体)
(2)車体
(2a)乗降口
(3)(4)(5)ガイドレール
(6)駆動装置
(7)ドアラッチ
(8)ハウジング
(8a)側壁
(9)モータ
(9a)回転軸
(10)ウォーム
(11)ベースプレート
(12)軸受
(13)枢軸
(14)ウォームホイール(駆動回転体)
(15a)(15b)ワイヤ
(16)出力ドラム(出力回転体)
(16b)厚肉部
(17)断続手段
(18)プーリ
(19)引張コイルばね
(20)駆動板
(21)ピン
(22)角形孔
(23)(24)角軸部
(25)角形孔
(26)ベース回転板
(27)ピン
(28)連係部材
(28a)係合爪
(29)ブッシュ
(30)スペーサ
(31)手動操作板
(32)連係ピン
(33)長孔
(34)ガイド長孔
(34a)係止凹部
(35)軸孔
(36)軸孔
(37)ねじりばね(付勢手段)
(37a)(37b)足片
(38)(39)係止片
(40)回動溝
(41)窓孔
(42)棒状工具
(43)係合溝(係合部)

Claims (7)

  1. 車体に開閉可能に支持された開閉体を、モータにより開閉させるようにした車両用開閉体の駆動装置において、
    前記モータにより駆動される駆動回転体の枢軸に、前記開閉体に連係された出力回転体を回転自在に枢嵌し、該出力回転体と、前記駆動回転体またはそれと一体的に回転する前記枢軸との間に、常時は出力回転体と係合する方向に移動して、該出力回転体と前記駆動回転体または枢軸とを連係させるとともに、外部からの手動操作により、前記出力回転体との係合を解除する方向に移動させて、前記駆動回転体または枢軸との連係を遮断させうる断続手段を設けたことを特徴とする車両用開閉体の駆動装置。
  2. 断続手段が、駆動回転体または枢軸と一体的に回転するベース回転板と、このベース回転板に、出力回転体と係脱する方向に移動可能に設けられ、かつ付勢手段により常時出力回転体と係合する方向に付勢された連係部材と、この連係部材に連係され、連係部材を、外部からの操作により出力回転体との係合を解除する方向に移動させうる手動操作板とを備えることを特徴とする請求項1記載の車両用開閉体の駆動装置。
  3. 連係部材を、枢軸を挟む両側に、互いにほぼ対称をなすようにして1対設けたことを特徴とする請求項2記載の車両用開閉体の駆動装置。
  4. ベース回転板と手動操作板とを、円筒状に形成した出力回転体の内部において枢軸に嵌合するとともに、連係部材を、出力回転体の内周面に設けた係合部と係脱しうるように、ベース回転板に径方向に移動可能に設けたことを特徴とする請求項2または3記載の車両用開閉体の駆動装置。
  5. 連係部材をベース回転板に回動可能に枢着し、その枢着部と反対側の端部に、ベース回転板に設けた径方向を向く長孔を挿通して、手動操作板側に突出する連係ピンを突設するとともに、手動操作板に、前記連係ピンの突出端部が摺動可能に嵌合され、かつ前記手動操作板を付勢手段に抗して一方向に回動させたとき、前記連係ピンが一方の端部から他方の端部まで相対移動することにより、前記連係部材と出力回転体との係合を解除しうるガイド長孔を設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車両用開閉体の駆動装置。
  6. ガイド長孔の一方の端部に、連係ピンの外周面の一部が嵌合して停止することにより、該連係ピンがガイド長孔の他方の端部に移動するのを一時的に防止し、連係部材と出力回転体とを係合解除状態に保持しうる係止凹部を設けたことを特徴とする請求項5記載の車両用開閉体の駆動装置。
  7. 手動操作板の外周面に、複数の回動溝を設けるとともに、出力回転体の一側方を覆うベースプレートにおける前記回動溝の回転軌跡と対応する部分に、円弧状の窓孔を設けたこと特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の車両用開閉体の駆動装置。
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