JP2007055844A - 窯業系部材及び養生用セメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 窯業系建材に要求される強度とした窯業系部材を提供する。また、短時間で硬化した場合でも高強度な成型品を得ることができる養生用セメントを提供する。
【解決手段】 エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%とを少なくとも含むセメントを接着剤として含有した材料を成型し、加圧下で加熱して得られた窯業系部材である。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に、窯業系建築材に適した窯業系部材及び養生用セメントに関する。
家、ビルなどの建築物、あるいは道路、橋、ダムなどの構造体には、コンクリートが主に用いられている。このコンクリートは、セメントと水を含むセメントペーストに砂と小石を混合したものを原料とし、セメントと水とによる化学反応を進行させてセメントを硬化させて得られるものであり、セメントを接着剤として機能させている。
セメントは、カルシウム成分、シリカ成分、アルミナ成分、鉄分を主な原料として用いて、これらの原料を混合した後、焼成などの処理をして製造される。製造されたセメントは、2種類のケイ酸化合物であるエーライト、ビーライトと、2種類の間隙相であるアルミネート相と、フェライト相と、の4つの鉱物組成を有しており、セメントの鉱物組成や化学組成に応じて、多数種のセメントが存在する。これらの中でも、特に、普通ポルトランドセメントと呼ばれるものが、セメント全体の需要の70%以上を占めている。
普通ポルトランドセメントは、水を添加すると常温で硬化が進み、作業時の取扱いが容易であるという利点を有するが、その普通ポルトランドセメントの強度は一日経過後に発現し、最終強度、つまり建築物や構造物としての強度を得るためには、約三ヶ月の日数を要することになる。
この普通ポルトランドセメントは、前述した建築物や構造体の他にも、窯業系建材(例えば、繊維強化セメント板、押出成型セメント板、パルプセメント板、スラグ石膏板、窯業系サイディング、住宅屋根用化粧スレート)の接着剤としても使用されている。この普通ポルトランドセメントを接着剤として用いた窯業系建材の製造方法を以下に説明する。まず、原料として、セメント、フィラーとして珪砂やフライアッシュ、ミクロシリカ、ワラストナイト、マイカ、バーミュキュアイトパルプ、化学繊維、金属繊維などを用意して、これらの材料を混合したものを成型した後、温熱養生して有る程度の強度を確保した上で、オートクレーブ養生をして窯業系建材とするものである。オートクレーブ養生とは、高温(約180℃)高圧(約6〜10気圧)の雰囲気下で水熱反応を起こして、一気にセメントの強度を発現させるものであり、約一日で最終強度が得られることから、常温硬化に比べて強度発現までの時間を大幅に短縮することができる。
しかし、普通ポルトランドセメントは、常温硬化を想定して成分を調整したものであるため、普通ポルトランドセメントをオートクレーブ養生すると、得られる窯業系建材の強度に限界があった。
特に、窯業系建材の原料の中でも、強度に寄与する原料はセメントであり、常温硬化させる普通ポルトランドセメントを用いた場合には、強度に限界があった。そこで、普通ポルトランドセメントの鉱物組成であるエーライト量を変えたセメント硬化体が開発されている(特許文献1参照)。
特開2002−29819号公報
しかしながら、前述したセメント硬化体であっても、依然として、窯業系建材として要求される強度を得ることができなかった。
窯業系建材は、施行する前に運搬などを行う必要があるが、窯業系建材の強度が低いと、運搬時に窯業系建材がたわむ等して割れてしまう恐れを有していた。
また、窯業系建材が瓦などである場合には、施工時あるいは施行後であっても、人によって瓦が踏まれる事があり、瓦の強度が不十分であると瓦が破壊されてしまう恐れを有していた。特に、外回りの窯業系建材である場合には、窯業系建材の施工後に、ボールなどの外的要因の衝撃から窯業系建材を守るために、窯業系建材をできるだけ高強度とする必要があった。
さらに、寒冷地において外回りの窯業系建材を使用した場合には、材料中に水が入り、この水が凍ると水が膨張して、凍結融解により窯業系建材が破壊されてしまう恐れも有していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、セメントの中でも、常温硬化に寄与するエーライトを普通ポルトランドセメント中の含有量よりも減らしてオートクレーブ養生中の水熱反応を進行させて、さらにセメントに含まれる遊離酸化カルシウム(CaO)を所定量とすることにより、窯業系部材を高強度としたものである。
すなわち、本発明の窯業系部材は、エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%とを少なくとも含むセメントを接着剤として含有した材料を成型し、加圧下で加熱して得られたことを要旨とする。
本発明の養生用セメントは、エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%と、を含むことを要旨とする。
本発明の窯業系部材によれば、窯業系建材に要求される高い強度を得ることができる。
本発明の養生用セメントによれば、短時間で硬化した場合でも高強度な成型品とすることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る窯業系部材及び養生用セメントについて説明する。
本発明の実施の形態に係る窯業系部材は、エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%と、を少なくとも含むセメントを接着剤として含む材料を成型し、加圧下で加熱して得られるものである。セメントに含まれるエーライトを20〜40重量%として、普通ポルトランドセメント中のエーライト50〜60重量%よりも少なくし、さらに遊離酸化カルシウムを普通ポルトランドセメント中の遊離酸化カルシウム(CaO)よりも多くすることで、得られる成型品、即ち窯業系部材の強度を高めたものである。
普通ポルトランドセメントを例に挙げて、本発明の窯業系部材に用いられるセメントとの違いを説明する。
普通ポルトランドセメントは、主に、2種類のケイ酸化合物であるエーライト(C3S)及びビーライト(C2S)と、2種類の間隙相であるアルミネート相(C3A)及びフェライト相(C4AF)の4つの化合物から形成されている。ここで、CはCaO、SはSiO2、AはAl2O3、FはFe2O3、HはH2O3である。
普通ポルトランドセメントの硬化には、前述した4種類の化合物と水を反応させるが、この中でも、特に、エーライトは、常温硬化に大きく寄与する成分である。これに対し、ビーライトは、エーライトに比べて最終強度が発現するまでに時間がかかるが、ビーライトの最終強度は、エーライトに比べて安定して大きくなるものと考えられる。
常温(約28℃)で水と反応させてセメントを硬化させると、下式(1)に示すエーライト水和反応が進行し、このエーライト水和反応に引き続き、下式(2)に示すポゾラン反応が進行する。
2C3S(エーライト)+ 7H → C3S2H3 + 3CH …式(1)
S(非晶質)+ CH → C-S-H …式(2)
この時、式(2)に示すC-S-Hが次第に大きくなり隙間が埋められることにより、強度が発現されて、最終的に高強度の窯業系部材になる。
常温(約28℃)ではなく、高温下で加圧してセメントを水と反応させて、セメントを硬化させる(つまり、オートクレーブ養生をする)場合には、予め、温度約60℃〜80℃、湿度約80%以上として、セメントを水と反応させる湿熱養生をすることが好ましい。これは、オートクレーブ養生前の材料の強度が不足している場合に、いきなりセメントをオートクレーブ養生(加温、加圧)すると、一気に反応が加速してしまいクラックや爆裂などの現象が起きてしまうからであり、さらに、オートクレーブ養生前の作業時の取扱い性を維持できる強度を確保するためである。
セメントを湿熱養生すると、上記の式(1)(2)の反応が進む。しかし、湿熱養生の階段で、式(2)に示す反応が進行しすぎると、非晶質シリカの周囲にC-S-Hが形成されて、C-S-Hが防護膜となってしまうと考えられる。この場合、オートクレーブ養生を行うと、非晶質シリカと新たなC-S-Hとの反応が妨げられて、最終的に、強度に寄与するトバモライト(C5S6H5)の生成が妨げられてしまう。そこで、本発明の実施の形態に係る窯業系部材において使用するセメントでは、エーライトを40重量%以下として少なくし、湿熱養生時でのC-S-Hの生成量を抑えてオートクレーブ養生後の強度を高めたものである。逆に、セメント中のエーライトを20%未満とした場合には、オートクレーブ養生前における作業時の強度が得られず、オートクレーブ養生中に爆裂したりクラックが入ったりしてしまう。従って、オートクレーブ養生を行うセメントに含まれるエーライトは、20〜40重量%の範囲とすることが好ましい。
また、セメントは、遊離酸化カルシウム(CaO)を1〜15重量%含むことが重要である。普通ポルトランドセメントの場合には、原料としてカルシウム成分は石灰石(CaCO3)の微粉砕したものを使用している。石灰石(CaCO3)を焼成すると、CaCO3はCaOとなり、シリカ、鉄、アルミナ等と反応するが、未反応の遊離酸化カルシウム(CaO)も存在する。普通ポルトランドセメントの場合、遊離酸化カルシウムの量は製造管理項目として用いられており、この量は少なくするよう管理されている。これに対し、オートクレーブ養生により用いる場合、セメントに含まれる遊離酸化カルシウム(CaO)量を1〜15重量%として温度と圧力を高くして硬化すると、遊離酸化カルシウム(CaO)はシリカと効率的に反応が進み、窯業系部材の強度が向上することになる。但し、オートクレーブ養生においても処理できる量は限られるため、セメントに含まれる遊離酸化カルシウム(CaO)は、1〜15重量%とすることが必要である。
また、セメントは、遊離酸化マグネシウム(MgO)を1〜5重量%含むことが好ましい。MgOは、セメント中にイレギュラー的に存在するものであり、必須の原料ではない。現状、JISでは5%以下のMgの混入は認められている。本来、Mgはエーライトやビーライトに固溶されたもの、あるいは、固溶されずに未反応の遊離酸化マグネシウム(MgO)として存在するものがある。遊離酸化マグネシウム(MgO)は、前述した遊離酸化カルシウム(CaO)と同様に、窯業系建材にある程度残っていると、MgOと水が反応して、体積の大きな水酸化マグネシウムとなり、経時的に基材の膨張などの不具合が発生してしまう。しかし、本発明の実施の形態に係る窯業系部材では、オートクレーブ養生をして製造したため、逆に、遊離酸化マグネシウム(MgO)は効率的にシリカと反応することになり、最終的には窯業系部材の強度を高めることができる。但し、オートクレーブ養生による反応においても処理できる量は制限されるため、遊離酸化マグネシウム(MgO)は、1〜5重量%とすることが好ましい。
なお、近年、セメントを製造する際に、廃棄物を利用することも多くなってきている。廃棄物として、使用済みの窯業系建材の使用も今後増加し、廃棄物処理法の一つとして、セメントの原材料化が考えられている。例えば、石綿(主成分はMg、Si)を含む窯業系建材や、バーミュキュライトのように、Mgを主成分とする無機充填剤を含む窯業系建材が存在するが、これ以外にも、難燃剤としてMgOHなどを含む廃材も存在する。このため、廃棄物をセメントの原材料として利用する場合には、セメント中にMgが混入される確率が増えるが、本発明の実施の形態に係る窯業系部材のように、オートクレーブ養生をすることにより遊離酸化マグネシウム(MgO)を有効に活用することが可能となるものである。
さらに、セメントは、酸化アルミニウム(Al2O3)を5〜10重量%含むことが好ましい。普通ポルトランドセメントの場合に、アルミナは原材料の一種である粘土中に多く含まれている。アルミナは、セメント成分中の間隙相であるアルミネート相(C3A)を形成し、水と反応しやすく初期の硬化に大きく寄与する。そして、普通ポルトランドセメント中には、酸化アルミニウム(Al2O3)が約5重量%含まれる。
普通ポルトランドセメントに比べて、本発明の実施の形態に係る窯業系部材で用いるセメント中の酸化アルミニウム(Al2O3)量を5〜10重量%と多くした利点を、以下に挙げる。
第1に、セメント中に酸化アルミニウム(Al2O3)が多く含まれると、セメントの製造時、酸化アルミニウム(Al2O3)が比較的低温で液化して反応性が高まる。低温焼成をしてセメントを製造すると、セメント中におけるエーライトの生成量は少なくなり、エーライトを20〜40重量%としたセメントを得ることができる。なお、ここでは、セメント中の酸化アルミニウム(Al2O3)量を規定し、焼成温度を低くしてエーライト量を制限したが、これに限定されず、原料の配合を変えてエーライト量を制限しても良い。
第2に、セメント中に酸化アルミニウム(Al2O3)が多く含まれると、間隙相であるアルミネート相(C3A)の割合も増加する。この相は、水との反応性が高く、初期の硬化に寄与する。本発明の実施の形態に係る窯業系部材については、オートクレーブ養生での反応を主に考えて、常温で水硬性の高いエーライトを敢えて低くしたセメントを使用したため、オートクレーブ養生をするまでの強度を維持して、作業時の取扱い性を高めることができる。
第3に、セメント中に酸化アルミニウム(Al2O3)が多く含まれると、割合が増加したアルミネート相(C3A)とフェライト相(C4AF)とは、オートクレーブ養生時、シリカと反応して窯業系建材の強度を向上することができることが判明した。
さらに、本発明の実施の形態に係る養生用セメントは、エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%と、を含むものである。オートクレーブ養生をする製品を製造する際、上記成分を含む養生用セメントを用いることにより、前述した原理によって製品の強度を高めることができる。
セメントは、次の手順により製造される。まず、セメントの原料として、カルシウム成分である石灰石と、シリカ成分である珪砂と、アルミナ成分である粘土と、鉄分である屑鉄と、を用いる。これらの原料を粉砕し、混合したものを焼成キルンに導入し、約1450℃〜1500℃で焼成する。焼成後にクリンカーという固まりが得られ、このクリンカーを粉砕した後、さらに反応制御剤として石膏を加えてセメントを得ることができる。
さらに、得られたセメントを接着剤として用いて、窯業系部材である窯業系建材を製造する場合には、以下の手順を用いる。まず、材料として、セメントの他にも、フィラーとして珪砂やフライアッシュ、ミクロシリカ、ワラストナイト、マイカ、バーミュキュアイトパルプ、化学繊維、金属繊維などを含めた材料を用意し、この材料を成型する。なお、成型方法は、特に限定されず、押出し、抄造、注型の方法を用いることができる。成型後、温熱養生をしてある程度の強度にする。温熱養生後、さらにオートクレーブ養生をして、加圧下で加熱を行い、セメントの反応を一気に進めて強度を発現させて、最終製品である窯業系部材とする。
このような窯業系建材は、例えば、繊維強化セメント板、押出成型セメント板、パルプセメント板、スラグ石膏板、窯業系サイディング及び住宅屋根用化粧スレートとして用いることができる。
以下、さらに具体的に実施例を用いて説明する。なお、例示した実施例に限定されないことはもちろんである。
実施例1
市販のセメントと同じ配合割合として調整した。(普通ポルトランドセメントと同じC/S、水硬率(C/S+A+F)、珪酸率(C/A+F)、鉄率(A/F)に合わせて配合した。普通ポルトランドセメントと同様にしてボールミルにて粉砕、混合して、同レベルの粒度を得た。これに若干の水分を加えて、ペレット化して電気炉内にて1350℃で10分間焼成してクリンカーとした。このクリンカーをボールミルにて、市販のポルトランドセメントと同様の粒度分布が得られるように粉砕し、この時、同レベルの石膏を加えてセメントを得た。
得られたセメントを用いて、次のように抄造外装材のサンプルを試作した。
得られたセメント40重量%、フライアッシュ40重量%、珪石粉10重量%、解繊パルプ10重量%の割合として配合し、これらの材料を粉体のままヘンシェルミキサーに投入し、混合攪拌をした。その後、多量の水を加えて、スラリー濃度が約8%となるように調整した後、分散させて混合した。さらに、凝集剤を加えて減圧脱水をした後、プレス(約30Kgf/cm2)を行い、80℃90%RH15時間の湿熱養生後、180℃10気圧下で4時間オートクレーブ養生を行い、最終的にサイズ250×250×12mmのサンプルを得た。
実施例2
実施例2では、焼成条件を1350℃で30分間焼成した以外は、実施例1と同様の方法を用いてセメントを得た。得られたセメントを用いて、実施例1と同様の方法を用いて抄造外装材のサンプルを得た。
実施例3
実施例1において、配合調整時にカルシウム成分の量を増やして、得られるセメント中の遊離酸化カルシウム(CaO)を10重量%となるように配合した。それ以外は、実施例1と同様の方法を用いてセメントを得た。得られたセメントを用いて実施例1と同様の方法を用いて、抄造外装材のサンプルを得た。
実施例4
実施例1において、配合調整時にアスベストを加えて、得られるセメント中の遊離酸化マグネシウム(MgO)を5重量%となるように配合した。他の条件は同様としてセメントを得た。得られたセメントを用いて、実施例1と同様の方法を用いて抄造外装材のサンプルを得た。
実施例5
実施例1において、配合調整時にAl2O3を加えて、得られるセメント中のAl2O3が10重量%となるように配合した。さらに、セメントの焼成温度を変えて、電気炉内において1300℃の温度で10分間焼成した。得られたセメントを用いて、実施例1と同様の方法を用いて抄造外装材のサンプルを得た。
実施例8
市販セメントと同じ配合に調整した。(普通ポルトランドセメントと同じC/S、水硬率(C/S+A+F)、珪酸率(C/A+F)、鉄率(A/F)に合わせて配合した。普通ポルトランドセメントと同様にしてボールミルにて粉砕、混合を行い、同レベルの粒度を得た。これに若干の水分を与えて、ペレット化して電気炉内において1350℃で15分焼成してクリンカーを得た。得られたクリンカーをボールミルにて市販ポルトランドセメントと同様な粒度分布が得られるように粉砕し、その際、同レベルの石膏を加えてセメントを得た。
得られたセメントを用いて、以下に示すように押出抄造外装材のサンプルを得た。
得られたセメント40重量%、フライアッシュ40重量%、珪石粉9重量%、解繊パルプ10重量%、流動化剤(メチルセルロース)0.7重量%、軽量骨材0.3重量%、水50重量%の割合として配合し、これらの材料を粉体のままニーダにて混練した後、押出機により押出成型をした。その後、80℃RH90%の条件下で5時間湿熱養生した後、180℃10気圧下で4時間オートクレーブ養生をして最終的にサイズ150×250×10mmのサンプルを得た。
比較例1
市販されているJIS合格品の普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法を用いて抄造外装材のサンプルを得た。
比較例2
比較例2では、焼成条件を1350℃に変えて焼成した以外は、実施例1と同様の方法を用いて、セメントを得た。得られたセメントを用いて、実施例1と同様の方法によって抄造外装材のサンプルを得た。
比較例3
実施例1において、配合調整時にカルシウム成分の量を増やして、得られるセメント中の遊離酸化カルシウムを16重量%となるように配合したこと以外は、実施例1と同様の方法によって抄造外装材のサンプルを得た。
比較例4
市販されているJIS合格品の普通ポルトランドセメントを用いて、実施例6と同様の方法を用いて抄造外装材のサンプルを得た。
上述した実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例4で使用した各セメントの成分を分析した。
セメントに含まれる遊離酸化カルシウム(CaO)は、エチレングリコール法(A法(エチレングリコール法)を用いて定量した。CaO+2CH3COONH4→(CH3COO)2Ca+2NH3+H2Oを利用した滴定法であり、セメント協会標準試験方法(JCAS)I-01-1997に規定された遊離酸化カルシウムの定量方法である。
セメントに含まれる遊離酸化マグネシウム(MgO)は、XRD(X線回折法)により定量し、酸化アルミニウム(Al2O3)はXRF(蛍光X線法)により定量した。
上記から得られた実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例4の各サンプルについて、強度試験と耐凍害性試験を行った。
強度試験は、得られた各サンプルを切り出して、3点曲げ強度を測定した後、断面積、比重による補正をして強度を求めた。なお、3点曲げ強度は、湿熱養生後のサンプル(A/C前曲げ強度)とオートクレーブ養生後の最終のサンプル(A/C後曲げ強度)について測定を行った。
耐凍害性試験は、JISA5422法を用いて、200サイクル試験後に目視により外観評価(膨潤を主眼において)をした。膨潤が生じていないものを○は、僅かに膨潤が生じているものを△として判定をした。
評価結果を表1に示す。
Figure 2007055844
表1に示すように、エーライトを20〜40重量%の範囲としたセメントを用いた実施例1〜実施例5は、市販の普通ポルトランドセメントを用いた比較例1に比べて、湿熱養生後(オートクレーブ養生前)の曲げ強度は低下していたが、オートクレーブ養生後は、エーライトによる反応が進み、比較例1に比べて曲げ強度が高く、さらに実施例のサンプルには膨潤も生じず、凍害性能も向上していることが判明した。なお、表1に示す結果からも明らかなように、抄造以外の押出しにより成型した実施例8は、普通ポルトランドセメントを用いた比較例4に比べて、曲げ強度が高いことが判明した。
これに対し、セメント中に含まれるエーライトを20重量%未満としたセメントを用いた比較例2では、オートクレーブ養生前の曲げ強度が1.5に低下し、また、オートクレーブ養生時にクラックが発生したため、強度試験と耐凍害性試験をすることができなかった。また、遊離酸化カルシウムの量が多すぎる比較例3は、曲げ強度が低く、耐凍害性試験の結果も不十分であった。
これに対して、各実施例の中でも、特に、実施例3〜実施例5は、遊離酸化カルシウム(CaO)、遊離酸化マグネシウム(MgO)及び酸化アルミニウム(Al2O3)の配合量を普通ポルトランドセメントに比べて増やしたため、オートクレーブ養生後の曲げ強度が、特に高くなり、高強度にできることが判明した。

Claims (4)

  1. エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%とを少なくとも含むセメントを接着剤として含有した材料を成型し、加圧下で加熱して得られたことを特徴とする窯業系部材。
  2. 前記セメントは、さらに遊離酸化マグネシウムを1〜5重量%含むことを特徴とする請求項1記載の窯業系部材。
  3. 前記セメントは、さらに酸化アルミニウムを5〜10重量%含むことを特徴とする請求項1又は2記載の窯業系部材。
  4. エーライト20〜40重量%と、遊離酸化カルシウム1〜15重量%とを含むことを特徴とする養生用セメント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113387653A (zh) * 2021-06-30 2021-09-14 四川双信管桩有限公司 一种免蒸压的高强混凝土管桩及其制备方法

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