JP2007053226A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造工程数の増加を招くことなく、ショットキー電極を形成した半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置は、半導体層10上に設けられたゲート絶縁膜16と、ゲート絶縁膜16上に設けられ、隣接するウェル領域13間に少なくとも1つの開口部8を有するゲート電極9と、ソース領域15にオーミック接触するソース電極19と、半導体基板11の裏面に設けられたドレイン電極18とを備えている。ゲート電極9およびソース電極19上には層間絶縁膜7が形成され、層間絶縁膜7上には、ソース電極19に接続された上部配線6が形成されている。この層間絶縁膜7は、ゲート電極9の開口部8の内部を通ってドリフト領域12の表面に達するコンタクトホール8’を有し、上部配線6の一部は、コンタクトホール8’を介してドリフト領域12の表面に接触し、ショットキー電極として機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、縦型トランジスタ構造を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
耐圧が高く、大電流を流すことができる半導体素子(パワーデバイス)は、様々な分野で使用されており、例えば、インバータ等の回路でスイッチング素子として使用される。
以下、図8を参照しながら、パワーデバイスを用いて形成された3相交流インバータの回路を説明する。
電源51からの交流電圧は、整流ダイオード52および整流コンデンサ53によって直流電圧に変換され、この直流電圧がスイッチング素子54のソースおよびドレイン間に印加される。スイッチング素子54のゲート電圧を制御して、任意の周波数でスイッチング素子54のオン状態とオフ状態とのスイッチングを行うことにより、モータ56に印加する電圧の周波数を制御することができる。ダイオード55は、スイッチング素子54に逆電流が流れて破壊することを防止するために設けられている。図1に示すような回路では、スイッチング素子54に大電流が流れるので、スイッチング素子自体のオン抵抗による電力損失が回路の大きな損失となる。電力損失を抑えて高効率な回路を形成しようとすると、スイッチング素子54のオン抵抗を低減する必要がある。
パワーデバイスの低損失化を目的として、シリコン(Si)半導体を用いたSiパワーデバイスに代わって、炭化珪素(SiC)半導体を用いたSiCパワーデバイスの開発が進められている。SiCは、Siよりも絶縁破壊電界が1桁高い。そのため、SiCを用いたPN接合やショットキー接合において、SiC半導体層に形成する空乏層を、Siを用いた接合における空乏層より薄くしても、逆耐圧を維持できる。従って、SiCを用いると、デバイスを薄くし、かつ不純物濃度(ドーパントレベル)を高くできるため、オン抵抗が低減され、高耐圧かつ低損失のパワーデバイスを実現できる。
代表的なSiCパワーデバイスの1つとして、二重注入型MISFETが挙げられる。以下、図9(a)および(b)を参照しながら、従来のSiC二重注入型MISFETの構造を説明する。図9(a)は、特許文献1に記載されている半導体装置を示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)のI−I’線断面図である。
図9に示される半導体装置は、n+型SiC基板11と、n+型SiC基板11の主面上に設けられたエピタキシャル層と、半導体エピタキシャル層に間隔を置いて形成された複数のp型ウェル領域13と、複数のp型ウェル領域13の各々の内部に形成されたn+型ソース領域15と、エピタキシャル層のうち複数のp型ウェル領域13が形成されていない部分から構成されるn型ドリフト領域12とを備えている。
この半導体装置は、更に、エピタキシャル層上に設けられたゲート絶縁膜16と、ゲート絶縁膜16上に設けられたゲート電極9と、n+型ソース領域15にオーミック接触するソース電極19と、n型ドリフト領域12にショットキー接触するショットキー電極111と、n+型SiC基板11の裏面に設けられたドレイン電極18とを備えている。
ゲート電極9、ソース電極19、およびショットキー電極111は、不図示の層間絶縁膜によって覆われている。図9(b)には、ソース電極19およびショットキー電極111に電気的に接続された端子Sと、ゲート電極9に接続された端子Gとが模式的に示されている。ソース電極19の電位は、通常、接地レベルに設定される。
この半導体装置では、ドリフト領域12のうちウェル領域13の間に位置する部分の表面にショットキー電極111を有しており、このショットキー電極111がソース電極19と電気的に接続されている。
ゲート電極9は、ドリフト領域12、ウェル領域13、およびソース領域15の上に、ゲート絶縁膜16を介して配置されている。ウェル領域13とドリフト領域とは逆導電型であるので、境界にPNダイオードが形成される。ソース電極19は、ソース領域15に接触するとともに、ウェル領域12にも接触しているので、ソース・ドレイン間には寄生のPNダイオードが並列に接続されていることになる。
ショットキー電極111が設けられていない従来の半導体装置では、オン状態からオフ状態にスイッチングするとき、少数キャリアに起因する寄生ダイオードの逆回復に要する時間遅れが発生し、このときに流れる逆回復電流がスイッチング損失を引き起こすことになる。これに対し、図9に示される半導体装置は、ドリフト領域12上にショットキー電極111を備えているため、逆回復時間が短縮される。以下、この点をより詳細に説明する。
MISFETがオン状態にあるとき、電流はソース電極19とドレイン電極18の間を流れる。ソース電極19は、p型ウェル領域13にも接触しており、p型ウェル領域とn型ドリフト領域12との間に寄生ダイオードが並列的に形成されている。このような寄生ダイオードが存在するために、MISFETがオン状態からオフ状態にスイッチングするとき、寄生ダイオードの逆回復に要する時間遅れが生じる。この寄生ダイオードと並列してショットキー電極111が存在すると、ドリフト領域12内の少数キャリアがPN接合を通してソース電極19に抜き取られるのでなく、ショットキー電極111に直接抜き取られるため、少数キャリアによる逆回復時間を短縮することができる。
特許第3502371号明細書
しかしながら、ショットキー電極を備える上記従来の半導体装置を製造するためには、ショットキー電極を形成する工程が必要になるため、製造コストが増大するという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、製造工程数の増加を招くことなく、ショットキー電極を形成した半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置は、第1導電型半導体基板と、前記半導体基板の主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層に間隔を置いて形成された複数の第2導電型ウェル領域と、前記複数のウェル領域の各々の内部に形成された第1導電型ソース領域と、前記半導体層のうち前記複数のウェル領域が形成されていない部分から構成されるドリフト領域と、前記半導体層上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられ、隣接するウェル領域間に少なくとも1つの開口部を有するゲート電極と、前記第1導電型ソース領域に設けられたソース電極と、前記第1導電型半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極と、前記ゲート電極および前記ソース電極上に形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成され、前記ソース電極に接続された上部配線と備える半導体装置であって、前記層間絶縁膜は、前記ゲート電極の前記開口部の内部を通って前記ドリフト領域の表面に達するコンタクトホールを有し、前記上部配線の一部は、前記コンタクトホールを介して前記ドリフト領域の表面に接触している。
好ましい実施形態において、前記上部配線のうち、前記コンタクトホールを介して前記ドリフト領域の表面に接触している部分は、ショットキー電極として機能する。
好ましい実施形態において、前記上部配線は、異なる材料から形成された複数の層を含む積層構造を有している。
好ましい実施形態において、前記上部配線は、前記ドリフト領域の表面に接触する第1導電層と、前記第1導電層の抵抗率よりも低い抵抗率を有する第2導電層とを含んでいる。
好ましい実施形態において、前記第1導電層は高融点金属から形成され、前記第2導電層はアルミニウムを主として含有する材料から形成されている。
好ましい実施形態において、前記コンタクトホールの内部の少なくとも一部は、CVD金属で埋め込まれており、前記CVD金属が前記上部配線の少なくとも一部を構成している。ここでCVD金属とは化学的気相成長法(CVD)によって堆積された金属のことである。
好ましい実施形態において、前記半導体基板および前記半導体層は、バンドギャップが2eV以上のワイドバンドギャップ半導体からなる。
好ましい実施形態において、前記ワイドバンドギャップ半導体はSiCである。
好ましい実施形態において、前記上部配線は融点が1000℃以上の高融点金属から形成されている。
好ましい実施形態において、前記高融点金属はタングステンからなる。
本発明による半導体装置の製造方法は、第1導電型半導体基板と、前記半導体基板の主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層に間隔を置いて形成された複数の第2導電型ウェル領域と、前記複数のウェル領域の各々の内部に形成された第1導電型ソース領域と、前記半導体層のうち前記複数のウェル領域が形成されていない部分から構成されるドリフト領域と、前記半導体層上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられ、隣接するウェル領域間に少なくとも1つの開口部を有するゲート電極と、前記第1導電型ソース領域に設けられたソース電極と、前記ゲート電極および前記ソース電極上に形成された層間絶縁膜とを備える構造物を用意する工程(A)と、前記ソース電極に達する第1コンタクトホール、および、前記ゲート電極の前記開口部の内部を通って前記ドリフト領域の表面に達する第2コンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成する工程(B)と、前記層間絶縁膜上に導電層を形成することにより、前記第1および第2コンタクトホールを介して前記ソース電極および前記ドリフト領域の表面に達する上部配線を形成する工程(C)とを含む。
本発明の半導体装置では、上部配線の一部がショットキー電極として機能するため、上部配線と半導体層との間に特別なショットキー電極を形成する必要がなく、デバイスの構成が簡単である。本発明によれば、ショットキー電極を備えていない従来の半導体装置を製造するために必要な工程数と同じ工程数で製造することが可能になり、製造コストの上昇を防ぐことができ、その結果、スイッチング損失の低い実用的なパワー素子が安価に提供可能になる。
本発明の半導体装置は、半導体基板の裏面にドレイン電極を備える縦型の電界効果トランジスタである。半導体基板の主面には半導体層(エピタキシャル層)が形成されており、その半導体層に接触するソース電極は、層間絶縁膜上に設けられた上部電極に接続されている。本発明に特徴的な点は、この上部配線の一部が層間絶縁膜のコンタクトホールを介して半導体層に達し、半導体層中のドリフト領域と接触していることにある。
高濃度に不純物がドープされていない半導体層と上部配線とが直接的に接触する界面領域には、通常、ショットキー接触が形成される。しかし、ショットキー接触の特性を決定するショットキーバリアの高さは、半導体層やショットキー電極の材料のみならず、接触界面の清浄度や製造工程の各種パラメータよっても変動し、その制御が非常に難しい。このため、従来、ショットキーダイオードなどの半導体デバイスを製造する場合には、上部配線とは別に、適切なショットキーバリア高さを示す最適な金属材料を用いてショットキー電極を形成する必要があると考えられていた。
本発明者は、このような技術常識にとらわれず、上部配線の一部をそのままショットキー電極として用いても、前述した寄生ダイオードの逆回復に要する時間遅れを充分に抑制し、その結果、逆回復電流に起因するスイッチング損失を低減できることを見出し、本発明を完成した。
本発明の半導体装置では、上部配線と半導体層との間に特別なショットキー電極を備えておらず、上部配線の一部がショットキー電極として機能するため、デバイスの構成が簡単であり、その製造も容易である。
本発明の半導体装置は、好ましくは、耐圧が100V以上であり、かつ1A以上の電流を流すことができるパワーデバイスである。耐圧が高いほど、ゲート絶縁膜には高い電位差が生じ得るため、高い信頼性が要求されるからである。
このようなパワー半導体装置は、Si、SiGeなどの半導体を用いて形成されてもよいし、それらの半導体よりもバンドギャップの大きいワイドバンドギャップ半導体を用いて形成されてもよいが、好ましくは、ワイドバンドギャップ半導体を用いて形成される。本明細書では、「ワイドバンドギャップ半導体」とは、伝導帯の下端と価電子帯の上端とのエネルギ差(バンドギャップ)が2.0eV以上である半導体を意味する。そのようなワイドバンドギャップ半導体としては、SiC、GaN等のIII族窒化物、ダイヤモンド等が挙げられる。ワイドバンドギャップ半導体のなかでもSiCを用いると特に有利である。SiCは、絶縁破壊電界や熱伝導度が大きいなどの物性値に優れるだけでなく、p型およびn型の伝導性の制御が比較的容易であり、また、熱酸化によってSi酸化膜が得られるためMOS構造を製造しやすいなどのプロセス上の利点を有する。
ワイドバンドギャップ半導体を用いることによって高温でもリーク電流が少なく、例えば数百℃以上の環境でもMISFETとして動作することができる。またショットキー電極と半導体エピタキシャル層との間の耐圧を確保しやすい。
(実施形態1)
以下、図面を参照しながら、本発明による半導体装置の第1の実施形態を説明する。本実施形態は、複数のスクウェアセルから構成されている二重注入型のMISFET(Metal Insulator-Semiconductor Field-Effect-Transistor)デバイスである。
まず、図1(a)〜(c)を参照する。図1(a)は、本実施形態における半導体装置の構成を示す平面図であり、図1(b)および(c)は、それぞれ、図1(a)のA−A’線断面図およびB−B’線断面図である。
本実施形態の半導体装置は、二次的に配列された複数のユニットセルを備えている。図1(a)は、この半導体装置を構成する複数のユニットセルのうちの4個のユニットセル示している。複数のユニットセルの各々がソース電極を備えるのに対して、基板裏面側には全てのユニットセルに対する1つのドレイン電極が設けられている。図示されている例では、各ユニットセルの平面形状が正方形であるが、ユニットセルの平面形状は、他の多角形や円などの他の形状であってもよい。また、1つの半導体装置に含まれるユニットセルの個数も任意である。
本実施形態の半導体装置は、図1(b)および(c)に示されるように、半導体基板11と、半導体基板11の主面上に形成された半導体エピタキシャル層(厚さ:例えば10μm前後)10と、半導体エピタキシャル層10の上に設けられたソース電極19およびゲート電極9と、半導体基板11の裏面に設けられたドレイン電極18とを有している。
本実施形態における半導体基板11は、4H−SiC基板から形成されており、具体的には(0001)面から<11−20>方向に向かって8°(オフ角)傾けた主面を有するオフアングル基板である。半導体基板11の導電型はn型であり、n型不純物がドープされている。半導体基板11におけるn型不純物の濃度は1×1018cm-3〜5×1019cm-3程度であり、相対的に高い値を示すように調整され、低抵抗化されている。
半導体エピタキシャル層10は、図1(c)に示されるように、各々がユニットセルを構成する複数のp型ウェル領域(厚さ:例えば800nm前後)13と、各ウェル領域13と半導体基板11との間に位置するn型ドリフト領域12とを備えている。本実施形態では、半導体エピタキシャル層10もSiCから形成されている。
ドリフト領域12は、半導体基板11よりも低い濃度でn型不純物がドープされたSiCをエピタキシャル成長させることによって形成されている。ドリフト領域12におけるn型不純物濃度は、半導体基板11におけるn型不純物濃度よりも低い。600V耐圧の半導体装置の場合、ドリフト領域12のn型不純物濃度は、たとえば1×1015cm-3〜1×1016cm-3程度に設定される。このため、ドリフト領域12の電気抵抗は相対的に高く、ドリフト領域12は高抵抗領域と呼ばれることもある。
複数のウェル領域13は、半導体エピタキシャル層10の表面に配列されている。図1(a)に示される例では、ウェル領域13が行および列からなるマトリクス状に周期的に配列されている。ウェル領域13におけるp型不純物濃度は、例えば1×1017cm-3〜1×1018cm-3程度に設定される。
本実施形態では、隣接するウェル領域13の間隔(最短距離)は、2μm〜10μm程度である。隣接するウェル領域13の間隔が大きすぎると(例えば10μm超)、オフ状態で各ウェル領域13からドリフト領域12に広がる空乏層がつながらず、その結果として耐圧が低下し、ゲート絶縁膜16が破壊されるおそれがある。一方、この間隔が小さすぎると(例えば2μm未満)、トランジスタのオン状態においてドレイン電極18から流れる電流の経路が狭くなるので、オン抵抗の増大につながる。また、この間隔が狭すぎると、後述するショットキー電極を形成するための領域を確保できないという問題も生じる。
各ウェル領域13の内部には、p型不純物濃度が例えば1×1019cm-3以上のp+コンタクト領域14と、n型不純物濃度が例えば1×1019cm-3以上のn型のソース領域15とが形成されている。p+コンタクト領域14およびソース領域15の厚さ(接合深さ)は、いずれも、300nm程度である。
図1(a)および(c)に示されるように、ソース領域15の略中心付近にp+コンタクト領域14が配置されている。ソース電極19は、p+コンタクト領域14上に設けられ、p+コンタクト領域14に接触するとともに、その外側に位置するソース領域15の一部とも接触している。ソース電極19とp+コンタクト領域14との間、およびソース電極19とソース領域15との間には、オーミック接触が形成されている。
ゲート電極9は、開口部が形成されている部分を除き、半導体エピタキシャル層10の上面の略全体を覆うようにパターニングされており、図1(a)に示されるように、複数のユニットセルに亘って共通の電極として用いられる。ゲート電極9は、ユニットセル毎に第1開口部9’を有しており、第1開口部9’の内部にはソース電極19が配置されている。第1開口部9’の平面サイズは、図1(a)に示されるように、ソース領域15の平面サイズよりも小さい。このため、ゲート電極9は、ソース領域15の外縁部分とオーバーラップしている。すなわち、ゲート電極9は、図1(c)に示されるように、ソース領域15とドリフト領域12との間に位置するウェル領域13の表面を覆っており、ゲート電極9にゲート電圧が印加されると、ソース領域15とドリフト領域12との間のウェル領域13の表面に反転層(反転型チャネル層)が形成される。反転層が形成されると、ドリフト領域12からソース領域15へ電流が流れ得る状態(オン状態)になる。このとき、ドレイン電極18とソース電極19との間に適当な電位差が与えられていると、ドレイン電極18からソース電極19に向かってドレイン電流が流れる。
本実施形態におけるゲート電極9は、第1開口部9’とは別に第2開口部8を有している。第2開口部8は、図1(a)に示すように、隣接するウェル領域13の間に位置するドリフト領域12の表面の一部を露出するように形成されている。この第2開口部8は、後述するショットキー電極のために形成されている。このため、どの位置にショットキー電極を形成するかに応じて、第2開口部8の位置が決定されることになる。本実施形態における第2開口部8は、図1(a)に示すように、隣接する4つのウェル領域の中間位置に形成されている。
本実施形態における第2開口部8は円形であるが、第2開口部8の形状は任意であり、多角形やその他の形状であってもよい。また、第2開口部8の大きさも特に限定されないが、第2開口部8を通って上部配線6がドリフト領域12の表面に達することが必要になるため、第2開口部8は、隣接するウェル領域13の間隔よりも小さいことが好ましい。第2開口部8が横に広がりすぎてウェル領域13に達すると、ウェル領域13のうち第2開口部8の真下に位置する部分は、ゲート電極9によって覆われず、MISFETのチャネルを形成することができない。このことは、MISFETのオン抵抗を増加させることにつながる。
このような平面形状を有するゲート電極9は、ポリシリコンやアルミニウムなどの導電膜をパターニングすることによって形成される。なお、公知のMISFETと同様に、ゲート電極9と半導体エピタキシャル層10との間にはゲート絶縁膜16が存在する。ゲート絶縁膜16は、半導体エピタキシャル層10の表面を熱酸化することによって形成され得る。ゲート絶縁膜16の厚さは、半導体装置を駆動するときのゲート電圧によって変わるが、例えば数10nm程度である。
ゲート電極9およびソース電極19は、酸化ケイ素などから形成された層間絶縁膜7によって覆われている。層間絶縁膜7は、例えばプラズマCVD法によって堆積される。層間絶縁膜7の厚さは、その耐圧が半導体装置の設計耐圧以上になるように設定され、例えば1〜3μm程度の大きさに設定される。
図1(c)に示すように、層間絶縁膜7にはソース電極19の表面に達する第1コンタクトホール6’が形成されている。また、図1(b)に示すように、ドリフト領域12の表面に達する第2コンタクトホール8’と、ゲート電極9の一部に達する第3コンタクトホール37も形成されている。第2コンタクトホール8’は、ゲート電極9における第2開口部8の内部を通ってドリフト領域12の表面に達している。第2コンタクトホール8’の直径は、0.5〜5μm程度の範囲にある。
層間絶縁膜7上には、アルミニウムなどの金属から形成された上部配線6およびゲートパッド電極37が設けられている。上部配線6の一部は、第1コンタクトホール6’および第2コンタクトホール8’の内部を埋めている。より詳細には、図1(c)に示すように、上部配線6の一部が第1コンタクトホール6’を介してソース電極19の表面に達しており、それによって上部配線6とソース電極19との間で電気的接触が実現している。
一方、図1(b)に示すように、上部配線6の他の一部が第2コンタクトホール8’を介してドリフト領域12の表面に達しており、それによって上部配線6の一部とドリフト領域12との間でショットキー接触が実現している。上部配線6のうち、第2コンタクトホール8’の内部に埋め込まれている部分は、直接に半導体エピタキシャル層10と接触し、ショットキー電極111として機能する。ショットキー電極111およびソース電極19は、上部配線6によって相互に接続され、同一の電位が付与される。
MISFETの動作状態では、通常、ソース電極19は接地電位に固定されるので、ショットキー電極111も接地電位に固定される。なお、上部配線6は、全てのユニットセルのソース電極9およびショットキー電極111を相互に電気的に接続するだけではなく、ソース電極パッドとしても機能することになる。
ゲート電極パッド37は、図1(a)および(b)に示すように、層間絶縁膜7のうち、半導体装置の端部近傍に位置する領域に形成されている。ゲート電極パッド37は、層間絶縁膜7に形成された第3コンタクトホール36を介してゲート電極9に接続されている。ゲート電極9の電位は、外部からゲート電極パッド37を介して制御される。ゲート電極パッド37は、上部配線6と同一のレイヤに属しており、同一の金属膜をパターニングすることによって形成され得る。これらの上部配線6およびゲート電極パッド37に対して、それぞれ、ボンディングワイヤを接続することにより、この半導体装置をパッケージ(不図示)のリードフレームに接続することができる。
なお、本実施形態の半導体装置は、ゲート電極9に電圧を印加することにより、ゲート電極9の下にあるp型ウェル領域13の表面に反転チャネル層を形成する反転型チャネル構造であるが、チャネル層の構造は反転型に限定されない。チャネル移動度を向上させる目的で、半導体エピタキシャル層10の表面に蓄積型のチャネル層を形成してもよい(蓄積チャネル構造)。
上述した構成を有する半導体装置によれば、p型ウェル領域13とn型ドリフト領域12との間に寄生ダイオードが並列的に形成されているが、この寄生ダイオードと並列してショットキー電極111が存在するため、前述したように、少数キャリアによる逆回復時間を短縮することができる。すなわち、オン状態からオフ状態にスイッチングするとき、少数キャリアに起因する寄生ダイオードの逆回復に要する時間遅れが抑制されるため、その結果、逆回復電流に起因するスイッチング損失が低減される。
本実施形態の半導体装置では、上部配線6と半導体エピタキシャル層10との間に特別なフォトリソグラフィおよびエッチング工程によって形成されたショットキー電極を備えておらず、上部配線6の一部がショットキー電極111として機能している。このため、デバイスの構成および製造工程が簡単になり、スイッチング損失の低い実用的なMISFETを安価に提供することが可能になる。
なお、半導体基板11および半導体エピタキシャル層10は、いずれもSiC(炭化珪素)から形成されているが、これらが相互に異なる材料から形成されていてもよい。例えば半導体基板11がSiから形成され、半導体エピタキシャル層10がSiCから形成されていても良い。この場合、安価なSi基板を用いながらも、絶縁耐圧の高い半導体装置を実現できる。
<製造方法>
次に、図2A〜2Hを参照しながら、本実施形態の製造方法を説明する。図2A〜図2Hは、図1(a)のC−C'線に沿って切断した断面における構成を示している。
まず、図2Aを参照する。本実施形態では、半導体基板11として、六方晶のSiCである4H−SiCからなり、(0001)面から<11−20>方向に向かって8°(オフ角)傾けた主面を有するオフアングル基板を用いる。半導体基板11はn型の低抵抗基板であり、1×1018cm-3〜5×1019cm-3程度のn型不純物がドープされている。
次に、図2Aに示すように、半導体エピタキシャル層10を半導体基板11上にエピタキシャル成長させる。このエピタキシャル成長は、プロパンガスとシランガスを原料ガス、窒素ガスをドーピングガスとして用いる熱CVD法によって行うことができる。半導体エピタキシャル層10の厚さは、例えば10μmであり、ドープするn型不純物の濃度は3×1015cm-3から1×1016cm-3程度に設定され得る。
次に、図2Bに示すように、半導体エピタキシャル層10の表面領域にp型のウェル領域13、n型のソース領域15、およびp型のコンタクト領域14を形成する。これらの領域は、半導体エピタキシャル層10の表面を不図示のマスクで覆った後、マスクの開口部を通して不純物イオンを注入することによって形成される。
注入するp型不純物イオンは、例えばアルミニウム(Al)またはボロン(B)である。異なる加速エネルギで複数回の注入(多段注入)を行うことにより、深さ方向に所定の不純物濃度プロフィルを有するウェル領域13を形成することができる。本実施形態のウェル領域13は、厚さが0.8μm程度、不純物濃度が1×1018cm-3程度であり、コンタクト領域14は、厚さが0.3μm程度、不純物濃度が1×1020cm-3程度である。
ソース領域15を形成するために注入するn型不純物は、例えば窒素(N)やリン(P)である。p型不純物と同様に異なる複数の加速エネルギで多段注入を行う。ソース領域15は、厚さが0.3μm程度、不純物濃度が1×1019cm-3程度である。
注入後には活性化アニールを行う。具体的には、例えば温度1700℃で30分程度の熱処理を不活性ガス中で行う。活性化アニールは、各イオン注入工程の後に行ってもよいし、全てのイオン注入工程が終わった後、一括的に行ってもよい。
半導体エピタキシャル層10のうち、p型のウェル領域13、n型のソース領域15、およびp型のコンタクト領域14が形成されていない部分がドリフト領域12として機能することになる。
次に、図2Cに示すように、半導体エピタキシャル層10の表面にゲート絶縁膜16として機能する熱酸化膜を形成する。厚さが約80nmのゲート絶縁膜16を形成する場合、例えば流量2SLMのドライ酸素雰囲気中で温度1180℃、5時間の熱酸化を行えばよい。
次に、図2Dに示すように、ゲート絶縁膜16上にゲート電極9を形成する。ゲート電極9は、例えば、導電性を制御したポリシリコンを減圧CVD法によってゲート絶縁膜16上に堆積した後、このポリシリコンをフォトリソグラフィおよびドライエッチングによってパターニングすることによって形成され得る。本実施形態では、ゲート電極9が適切な位置に第1開口部9’および第2開口部8を有するようにパターニングを行う。
次に、図2Eに示すように、半導体基板11の裏面にドレイン電極18を形成し、コンタクト領域14およびソース領域15に接触するソース電極19を形成する。
ドレイン電極18は、半導体基板11の裏面に存在する熱酸化膜を除去した後、半導体基板11の裏面全面にたとえばニッケル(厚さ:200nm程度)をEB蒸着法によって堆積することによって形成される。ドレイン電極18を形成した後、アルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気中において1000℃で1分程度の熱処理(RTA:Rapid Thermal Anneal)を行う。
ソース電極19は、ゲート絶縁膜16のうちソース領域15を覆っている部分の一部をエッチングによって除去した後、EB蒸着法によってニッケル(厚さ:200nm程度)堆積することによって形成される。ソース電極19の形成後、1000℃で1分程度の熱処理(RTA)を行う。
これらの熱処理により、ドレイン電極18と半導体基板11の裏面との間でオーミック接触が形成されるとともに、ソース電極19とソース領域15およびコンタクト領域14との間でオーミック接触が形成される。
次に、図2Fに示すように、ゲート電極9およびソース電極19を覆う層間絶縁膜7を半導体エピタキシャル層10の上に形成する。層間絶縁膜7は、例えばTEOSおよび酸素を原料するプラズマCVD法によって堆積された酸化シリコン膜から形成され得る。層間絶縁膜7の厚さは、その絶縁耐圧がソース−ドレイン間耐圧よりも大きくなるよう設定され、例えば1μm程度に設定される。
次に、図2Gに示すように、ソース電極19に達する第1コンタクトホール6’と、ドリフト領域12の表面に達する第2コンタクトホール8’とを層間絶縁膜7に形成する。このとき、ゲート電極9に達する第3コンタクトホール36(図1(b))も形成される。
これらのコンタクトホールは、公知のフォトリソグラフィおよびドライエッチングによって層間絶縁膜7の所定位置に開口部を設けることによって形成される。
第2コンタクトホール8’は、ゲート電極9の第2開口部8の内部に位置するようにアライメントが行われる。第2コンタクトホール8’を形成するとき、層間絶縁膜7のみならず、ゲート絶縁膜16もエッチングし、ドリフト領域12の表面を露出させる。第1コンタクトホール6’および第2コンタクトホール8’は同時に形成することが好ましい。
次に、図2Hに示すように、上部配線6を層間絶縁膜7の上に形成する。上部配線6は、例えばアルミニウム(厚さ3μm程度)をスパッタ法によって層間絶縁膜7の上に堆積した後、このアルミニウムをフォトリソグラフィおよびエッチングによってパターニングすることによって形成され得る。アルミニウムのエッチングは、塩素系ガスを用いたドライエッチングによって行うことができる。
アルミニウムの堆積直前には、第2コンタクトホール8’の底部に露出したドリフト領域12の表面を清浄化する工程を行う。コンタクトホール形成のために行うドライエッチングにより、コンタクトホールの底面にはポリマー等のエッチング残渣が形成されている可能性があり、このような残渣は除去しないとコンタクト不良が発生する可能性があるからである。コンタクトホール底部の清浄化は、ポリマー除去液による洗浄や、逆スパッタによるクリーニングによって行うことができる。
上部配線6となる金属材料を層間絶縁膜7上に堆積するとき、各コンタクトホール6’、8’、36の内部は金属材料で充填される。第2コンタクトホール8’の内部を埋め込む金属材料はドリフト領域12の表面に接触するため、上部配線6の一部がドリフト領域12の表面と直接接触する構造が実現する。
上部配線6とドリフト領域12との界面に存在する極薄の絶縁膜(自然酸化膜)を破壊するため、不活性ガス中で400℃以下の熱処理を行ってもよい。ドリフト領域12の不純物濃度が1×1017cm-3以下であり、また、熱処理の温度が400℃以下であるため、上部配線6とドリフト領域12との間にはオーミック接触が形成されず、ショットキー接触が形成されることになる。この結果、上部配線6のうち第2コンタクトホール8’の内部に位置する部分は、ショットキー電極111として機能することになる。
本実施形態の方法とは異なり、層間絶縁膜7を形成する前に、別途、ショットキー電極111を形成することも可能である。しかしながら、そのようにする場合は、ショットキー電極111を形成するための工程が必要になる。このようなショットキー電極111を形成するための工程を別途行なう場合の問題を図3および図4を参照しながら説明する。
図3(a)から(d)は、それぞれ、ウェル領域13、ゲート電極9、ショットキー電極111、および第2コンタクトホール8’の平面レイアウトの一部を模式的に示す図面である。図3では、簡単のため、ある1つのショットキー電極111が形成されるべき領域を部分的に取り出して記載している。
ショットキー電極111を形成するためには、ゲート電極9の第2開口部8を形成し、その第2開口部8を図3(a)に示す4つのウェル領域13に囲まれた領域に配置させる必要がある。更にショットキー電極111は、このゲート電極9における第2開口部8の内部に高い精度で配置される必要がある。ショットキー電極111は、金属膜を堆積した後、フォトリソグラフィ工程およびエッチング工程によってパターニングすることで形成される。このフォトリソグラフィ工程では、先に形成したゲート電極9に対するマスク合わせを行う必要がある。このとき、マスク合わせに不可避的なズレが発生するため、ショットキー電極111のサイズは、ゲート電極9の第2開口部8のサイズよりも充分に小さく設計する必要がある。第2開口部8の直径をD、マスク合わせ精度をzとすれば、ショットキー電極111の直径はD−2×z以下に設定する必要がある。なお、2×zで示される「寸法上の余裕」は、「アライメントマージン」と呼ばれる。
隣接するウェルの間隔は通常2〜10μmであり、好ましくは2〜5μmに設定される。このため、第2の開口部8の直径は1〜5μm程度に設定することが好ましい。例えば、D=3μm、z=0.5μmのとき、ショットキー電極111の直径は、1μm(=D−2×z=3−2×0.5)以下に設定する必要がある。
層間絶縁膜7に第2コンタクトホール8’を形成するためのフォトリソグラフィ工程を行うときにもマスク合わせを行う必要がある。第2コンタクトホール8’は、ショットキー電極111から外れない位置に形成する必要があり、そのためにもマスク合わせが必要になる。第2コンタクトホール8’の直径も、アライメントマージンを考慮して設計される必要がある。上記の例の場合、第2コンタクトホール8’の直径は、ショットキー電極111の直径よりも2×zだけ小さく設定されることになる。すなわち、第2コンタクトホール8’の直径はD−4×zであり、D=3μm、Z=0.5μmの場合、1(=3−4×0.5)μm以下になり、極めて小さくなる。層間絶縁膜の厚さは、通常1〜3μmであるので、第2コンタクトホール8’のアスペクト比は1〜3と高くなる。コンタクトホールのアスペクト比が高くなると、上部配線でコンタクトホールを埋めることが困難になり、上部配線6とショットキー電極111との間で接続不良などの問題が発生する可能性がある。完全な断線にいたらずとも、抵抗が高くなり、少数キャリアを効果的に抜くことができなくなる。
一方、本実施形態によれば、上部配線6を形成すると同時にショットキー電極111を形成するため、図4(a)から(c)に示すように、ショットキー電極111を形成するためのフォトリソグラフィ工程が不要になる。第2コンタクトホール8’を形成するためのフォトリソグラフィ工程は必要であるが、そのときのマスク合わせは、第2コンタクトホール8’の位置をゲート電極9の第2開口部8に対してのみ合わせるだけでよい。このため、第2コンタクトホール8’の直径は、ゲート電極9の第2開口部8の直径よりも、一回分のアライメントマージンだけ縮小すれば良くなる。
このように本実施形態によれば、余分の工程が不要になるだけではなく、寸法設計の余裕も大きくなるため、ショットキー電極111を歩留まり良く形成することができる。
(実施形態2)
以下、図5を参照しながら、本発明による半導体装置の第2の実施形態を説明する。図5は、上部配線6のうち、ショットキー電極111として機能する部分を含む面で切り取った断面を示している。
実施形態1における半導体装置では、上部配線6が単層のアルミニウムから形成されているが、上部配線6の構造は単一層には限定されない。上部配線6は、複数の材料からなる積層構造を有していてもよい。
図5に示す本実施形態の半導体装置は、上部配線6の構成を除いて実施形態1における半導体装置と同一の構成を備えている。このため、上部配線6以外の構成要素については説明を省略し、以下、上部配線6の構成を詳細に説明することにする。
本実施形態における上部配線6は、層間絶縁膜7に対する密着性に優れた材料からなるチタン層を最下層(第1導電層)6aとして有している。第1導電層6aの上には、電気抵抗率が相対的に低いアルミニウムからなる第2導電層6bを有している。このような2層構造を採用することにより、良好なショットキー接触を形成しつつ、上部配線6の配線抵抗を低く抑えることができる。
上部配線6は、半導体エピタキシャル層10に対してショットキー接触を形成し得る材料からなる第1導電層6aと、この第1導電層6aよりも低い抵抗率を有する材料からなる第2導電層6bとを有していることが好ましい。第2導電層6bは、第1導電層6aよりも厚く形成されることが好ましい。このような積層構造を採用することにより、ショットキー接触を安定に形成しながらも、上部配線6の配線抵抗を全体として低く抑えることができるからである。
例えば第1導電層6aは厚さ10nm〜100nm程度のチタン層、第2導電層6bは厚さ1μm〜3μm程度のアルミニウム層から形成することができる。チタンは、SiO2からなる層間絶縁膜やSiCエピタキシャル層に対する密着性がよく、良好なショットキー接触を実現できる。しかし、チタンはアルミニウムより抵抗率が高く、チタン単層で上部配線6の全体を形成すると、上部配線6の配線抵抗が増大してしまうことになる。ショットキー電極111として機能させるためには、最下層(チタン層)の厚さを100nmよりも厚くする必要が無いため、配線抵抗を低減するという観点から、チタン層は薄く(例えば厚さ100nm以下)に形成し、抵抗の低い第2導電層6bを相対的に厚く形成することが好ましい。
(実施形態3)
次に、図6を参照しながら、本発明による半導体装置の第3の実施形態を説明する。
SiCなどのワイドバンドギャップ半導体を用いると高温動作が可能になるが、前述の実施形態1、2のように上部配線6の全部または一部がアルミニウムから形成されていると、半導体装置の動作温度を約500℃以下にする必要がある。これは、アルミニウムの融点が660℃であるためである。500℃を超える高い温度で半導体装置を動作させる場合には、1000℃以上の融点を有する高融点金属から上部配線6を形成することが好ましい。
本実施形態の半導体装置は、融点が1000℃を超えるタングステンから形成した上部配線6を備えている。本実施形態の半導体装置は、上部配線6を除いて実施形態1における半導体装置と同一の構成を備えているため、上部配線6以外の構成要素については説明を省略する。
本実施形態において上部配線6の材料として用いるタングステンは、高融点金属であるというだけでなく、六フッ化タングステンを原料とするCVD法(化学的気相成長法)によっても堆積が可能である。CVD法は、スパッタ法とは異なり、アスペクト比の高いコンタクトホールの内部への堆積が容易である。特に六フッ化タングステンを原料とするCVD法では、コンタクトホールの内部にのみ選択的にタングステンを堆積することも可能である。CVD法によってコンタクトホールの内部を埋め込んだ金属は、「CVD金属プラグ」と称される場合があり、Si集積回路デバイスに用いられている。
なお、タングステンの代わりに、モリブデンなどの他の高融点金属を採用してもよい。上部配線6の全部を高融点金属から形成すれば、SiCからなるMISFETの高温動作可能性を十分に引き出すことができる。
図7は、第2コンタクトホール8’の内部をタングステンからなるCVD金属6cで埋め込み、上部配線6の上層部分をアルミニウムから形成した上部配線6の構成例を示している。この場合は、500℃を超える高い温度での動作は行えないが、アスペクト比の高いコンタクトホール8’をタングステンによって埋め込むことができるため、コンタクトホール8’の内部で上部配線6が断線するなどの問題を回避できる。
以上の説明から明らかなように、上部配線6の一部がショットキー電極111として機能することは、上部配線6のうちショットキー電極111として機能する部分と他の部分とが、同一の材料から形成されていることを意味するものではない。本明細書では、上部配線6の一部がショットキー電極111として機能する場合とは、上部配線6のうちショットキー電極111として機能する部分と他の部分との間で、フォトリソグラフィ工程におけるマスク合わせが行われず、その結果、両者の間に位置ズレが生じていない場合を広く含むものとする。
本発明の半導体装置は、ショットキー電極を設けない従来の半導体装置と同じ工程数で製造することができるため、製造コストを上昇させることなく、性能が向上する。
(a)は、本発明による半導体装置の第1の実施形態を示す平面図であり、(b)および(c)はそれぞれA−A‘断面図およびB−B’断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明による半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 (a)から(d)は、それぞれ、ウェル領域13、ゲート電極9、ショットキー電極111、および第2コンタクトホール8’の平面レイアウトの一部を模式的に示す図面である。 (a)から(c)は、それぞれ、ウェル領域13、ゲート電極9、および第2コンタクトホール8’の平面レイアウトの一部を模式的に示す図面である。 本発明による半導体装置の第2の実施形態を示す断面図である。 本発明による半導体装置の第3の実施形態を示す断面図である。 本発明による半導体装置の他の実施形態を示す断面図である。 3相交流インバータの回路図である。 (a)は、従来の半導体装置の構造を示す平面図であり、(b)は、I−I’断面図である。
符号の説明
6 上部配線
6a 第1導電層
6b 第2導電層
6c CVD金属
6' 第1コンタクトホール
7 層間絶縁膜
8 ゲート電極の第2開口部
8' 第2コンタクトホール
9 ゲート電極
9’ ゲート電極の第1開口部
10 半導体層(半導体エピタキシャル層)
11 半導体基板
12 ドリフト領域
13 ウェル領域
14 P+コンタクト層
15 ソース領域
16 ゲート絶縁膜
18 ドレイン電極
19 ソース電極
36 第3コンタクホール
37 ゲート電極パッド

Claims (11)

  1. 第1導電型半導体基板と、
    前記半導体基板の主面上に設けられた半導体層と、
    前記半導体層に間隔を置いて形成された複数の第2導電型ウェル領域と、
    前記複数のウェル領域の各々の内部に形成された第1導電型ソース領域と、
    前記半導体層のうち前記複数のウェル領域が形成されていない部分から構成されるドリフト領域と、
    前記半導体層上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に設けられ、隣接するウェル領域間に少なくとも1つの開口部を有するゲート電極と、
    前記第1導電型ソース領域に設けられたソース電極と、
    前記第1導電型半導体基板の裏面に設けられたドレイン電極と、
    前記ゲート電極および前記ソース電極上に形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、前記ソース電極に接続された上部配線と、
    備える半導体装置であって、
    前記層間絶縁膜は、前記ゲート電極の前記開口部の内部を通って前記ドリフト領域の表面に達するコンタクトホールを有し、
    前記上部配線の一部は、前記コンタクトホールを介して前記ドリフト領域の表面に接触している、半導体装置。
  2. 前記上部配線のうち、前記コンタクトホールを介して前記ドリフト領域の表面に接触している部分は、ショットキー電極として機能する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記上部配線は、異なる材料から形成された複数の層を含む積層構造を有している請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記上部配線は、前記ドリフト領域の表面に接触する第1導電層と、前記第1導電層の抵抗率よりも低い抵抗率を有する第2導電層とを含んでいる、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第1導電層は高融点金属から形成され、
    前記第2導電層はアルミニウムを主として含有する材料から形成されている、請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記コンタクトホールの内部の少なくとも一部は、CVD金属で埋め込まれており、
    前記CVD金属が前記上部配線の少なくとも一部を構成している、請求項2に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板および前記半導体層は、バンドギャップが2eV以上のワイドバンドギャップ半導体からなる請求項1から6のいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 前記ワイドバンドギャップ半導体はSiCである請求項7に記載の半導体装置。
  9. 前記上部配線は融点が1000℃以上の高融点金属から形成されている請求項1に記載の半導体装置。
  10. 前記高融点金属は、タングステンからなる請求項9に記載の半導体装置。
  11. 第1導電型半導体基板と、前記半導体基板の主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層に間隔を置いて形成された複数の第2導電型ウェル領域と、前記複数のウェル領域の各々の内部に形成された第1導電型ソース領域と、前記半導体層のうち前記複数のウェル領域が形成されていない部分から構成されるドリフト領域と、前記半導体層上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられ、隣接するウェル領域間に少なくとも1つの開口部を有するゲート電極と、前記第1導電型ソース領域に設けられたソース電極と、前記ゲート電極および前記ソース電極上に形成された層間絶縁膜とを備える構造物を用意する工程(A)と、
    前記ソース電極に達する第1コンタクトホール、および、前記ゲート電極の前記開口部の内部を通って前記ドリフト領域の表面に達する第2コンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成する工程(B)と、
    前記層間絶縁膜上に導電層を形成することにより、前記第1および第2コンタクトホールを介して前記ソース電極および前記ドリフト領域の表面に達する上部配線を形成する工程(C)と、
    を含む半導体装置の製造方法。
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