JP2007053032A - 加湿装置及び燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 加湿装置の応答性を向上させる。
【解決手段】 内部に液層部50A及び気層部50Bが構成された所定の容器50を備え、液層部50A及び気層部50Bの順に空気を通過させて加湿する加湿装置5であって、容器50の内壁の気層部側方及び気層部上方に内壁流路50Cを設け、液層部50Aと内壁流路50Cとに連通する外部流路53を容器50の外部に設け、外部流路53を経由させて液層部50A内の水を内壁流路50Cへと供給することにより、内壁流路50Cに液層部50A内の水を流通させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、加湿装置及び燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、電解質膜を有する燃料電池と、この燃料電池に反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)を供給するためのガス供給手段と、を備えている。燃料電池の電解質膜として固体高分子電解質膜を採用する場合には、イオン導電性を発揮させるために固体高分子電解質膜を飽和加湿する必要がある。このため、燃料電池システムには、燃料電池に供給される反応ガスを加湿するための加湿装置が設けられるのが一般的である。
従来の加湿装置としては、所定の容器内に水を貯留して液層部及び気層部を構成し、液層部及び気層部の順に反応ガスを通過させて反応ガスを加湿するものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−67893号公報
しかし、前記特許文献1に記載されているような従来の加湿装置においては、反応ガスの湿度調整(露点調整)のために系全体の温度を変化させようとしても、液層部と比較して気層部の温度変化が遅いため、迅速な湿度調整が困難であるという問題があった。特に、反応ガスの流量が少ない場合や系全体の温度を低下させる降温時においては、応答性が一層低下する(系の温度変化に長時間を要する)ことが明らかとなっている。
一方、気層部の温度変化速度を高めるために加熱手段や冷却手段を用いると、気層部内に急な温度勾配が生じるため、気層部内の温度の安定性が損なわれるばかりでなく、過加湿や結露を引き起こして却って応答性に影響を与えるおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、加湿装置において応答性を向上させる(迅速な温度変化を実現させる)ことを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る加湿装置は、内部に液層部及び気層部が構成された所定の容器を備え、液層部及び気層部の順にガスを通過させて加湿する加湿装置であって、容器の内壁に設けられた内壁流路を備え、この内壁流路に液層部内の液体が流通するように構成されてなるものである。
かかる構成によれば、容器の内壁に設けられた内壁流路に液層部内の液体を流通させるので、容器の内壁の温度を液層部の温度に近付けることができる。そして、容器の内壁の温度を気層部に伝達して、気層部の温度を液層部の温度に迅速にかつ安定的に近付けることができる。この結果、加湿装置の応答性を大幅に向上させることができる。
前記加湿装置において、内壁流路は、気層部側方及び/又は気層部上方に設けられることが好ましい。このようにすることにより、容器の内壁の側方及び/又は上方から気層部に温度を伝達することができるので、気層部に温度むらが発生し難く、系全体が安定し易くなる。
また、前記加湿装置において、内壁流路は、容器の内壁に埋設されたフッ素樹脂製可撓管であってもよい。フッ素樹脂は耐熱性・耐寒性を有するため、液層部内の液体の温度変化を充分に許容することができる。また、フッ素樹脂製可撓管の管壁の肉厚を、(内圧及び外圧により管が潰れない程度に)可及的薄くしたり、フッ素樹脂製可撓管を多数本に分割して熱交換面積を増加させたりすると、熱交換効率が高くなるため好ましい。
また、前記加湿装置において、容器の外部に設けられ液層部と内壁流路とに連通する外部流路を備えることもできる。また、この外部流路を経由させて液層部内の液体を内壁流路へと供給するポンプを備えてもよい。
また、本発明に係る加湿装置は、内部に液層部及び気層部が構成された所定の容器を備え、液層部及び気層部の順にガスを通過させて加湿する加湿装置であって、液層部内の液体の量を変化させることにより気層部の容積を変化させる液位可変手段を備えるものである。
かかる構成を採用すると、例えば液層部内の液体の量を増加させることにより、液層部と比較して温度変化が遅い気層部の容積を低減させる(すなわち温度調整対象の容積を低減させる)ことができる。この結果、気層部の迅速な温度変化を実現させることができ、加湿装置の応答性を向上させることができる。
前記加湿装置において、液位可変手段は、容器内に供給されるガスの流量に応じて液層部内の液体の量を変化させるものであることが好ましい。容器内に供給されるガスの流量が少量である場合には、ガスの流れによる気層部の温度変化がほとんど期待できないため、系全体を所望の温度まで変化させるには長時間を要する。そこで、容器内に供給されるガスの流量が少量である場合に、例えば液層部内の液体の量を増加させて気層部の容積を低減させる(すなわち温度調整対象の容積を低減させる)ことにより、気層部の迅速な温度変化を実現させることができる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池と、この燃料電池にガスを供給するためのガス供給手段と、前記加湿装置と、を備え、ガス供給手段により燃料電池に供給されるガスは、前記加湿装置により加湿されるものである。
かかる構成によれば、高い応答性を有する加湿装置を備えているため、燃料電池に供給されるガスを適切に加湿することができるので、発電効率を高めることが可能となる。
本発明によれば、加湿装置の応答性を向上させる(迅速な温度変化を実現させる)ことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。本実施形態においては、本発明を燃料電池車両の車載発電システムに適用した例について説明することとする。
<第1実施形態>
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム1の構成の概要について説明する。燃料電池システム1は、図1に示すように、燃料電池2を中心として構成され、燃料電池2に燃料ガスとしての水素ガスを供給するため水素供給源3、燃料電池2に酸化ガスとしての空気を供給するためのコンプレッサ4、空気に所要の水分を加える加湿装置5、システム全体を統合制御する図示されていない制御装置等を備えて構成されている。
燃料電池2は、単電池(燃料電池セル)を所要数積層した燃料電池スタックを備えている。燃料電池2には、発電された電力を蓄える図示されていない蓄電池や、発電された電力及び/又は蓄電池に蓄えられた電力によって駆動する図示されていないモータ等が接続されている。水素供給源3としては、例えば高圧水素タンクを採用することができ、いわゆる燃料改質器や水素吸蔵合金等を採用することもできる。
燃料電池2の水素供給口には水素供給用配管21が接続されており、この水素供給用配管21を介して燃料ガスとしての水素ガスが水素供給源3から供給される。水素供給用配管21には、水素供給源3から水素を供給し又は供給を停止する遮断弁、燃料電池2への水素ガスの供給圧力を減圧して調整する水素調圧弁、燃料電池2の水素供給口と水素供給用配管21間を開閉する遮断弁等が設けられている。なお、各種弁については図示を省略している。
燃料電池2の水素排出口には水素循環用配管24が接続されており、燃料電池2で消費されなかった水素ガスは、水素オフガスとして水素循環用配管24に排出されて水素供給用配管21に戻される。水素循環用配管24には、燃料電池2と水素循環用配管24とを連通させ又は遮断する遮断弁、水素オフガスから水分を回収する気液分離器24a、水素オフガスを加圧する水素ポンプ24b、逆止弁24c等が設けられている。水素オフガスは、水素供給用配管21で水素ガスと合流し、燃料電池2に供給されて再利用される。また、水素循環用配管24は、パージ弁及びパージ用配管27を介して空気排出用配管25に接続される。なお、遮断弁及びパージ弁については図示を省略している。
燃料電池2の空気供給口には空気供給用配管22が接続されており、この空気供給用配管22を介して酸化ガスとしての空気(外気)が供給される。空気供給用配管22には、空気を加圧するコンプレッサ4、空気に所要の水分を加える加湿装置5、空気から微粒子を除去するエアフィルタ6等が設けられている。コンプレッサ4は、燃料電池2に空気(酸化ガス)を供給するためのものであり、本発明におけるガス供給手段の一実施形態である。また、燃料電池2の空気排出口には空気排出用配管25が接続されており、この空気排出用配管25を介して空気オフガスが外部に放出される。
燃料電池2の冷却水供給口には冷却水供給用配管23が接続されており、この冷却水供給用配管23を介して燃料電池2に冷却水が供給される。また、燃料電池2の冷却水排出口には冷却水排出用配管26が接続されており、この冷却水排出用配管26を介して燃料電池2から冷却水が外部に排出される。冷却水排出用配管26と冷却水供給用配管23とは冷却ファン26aを有するラジエータ26bを介して接続されている。冷却水供給用配管23には、燃料電池2に供給される冷却水の温度を検出する温度センサや冷却水を加圧して循環させるポンプ23a等が設けられている。
次に、図2を用いて、本実施形態に係る燃料電池システム1の加湿装置5の構成について説明する。
加湿装置5は、図2に示すように、所定量の水を収容する容器50、容器50の液層部50Aにおいて水を循環させるための第1循環流路51、液層部50Aの温度を調整する水温調整装置52、液層部50A内の水を容器50の内壁流路50Cに流動させるための第2循環流路53、第2循環流路53内における水の流れを生成するポンプ54等を備えて構成されている。
容器50内の空間には、図2に示すように、燃料電池2に供給される空気を加湿するための水が収容されることにより、液層部50A及び気層部50Bが設けられており、容器50の上流側(液層部50A側)及び下流側(気層部50B側)には、各々、空気供給用配管22が接続されている。上流側の空気供給用配管22を介して容器50内に供給した空気を、液層部50A及び気層部50Bの順に通過させることにより、この空気を加湿することができ、この加湿した空気を下流側の空気供給用配管22から排出することができるようになっている。容器50内に収容される水の量(液層部50Aの容積)は、燃料電池システム1の規模等に応じて適宜設定される。
また、容器50の側方及び上方には、図2に示すように、液層部50A内の水を流通させるための内壁流路50Cが設けられている。内壁流路50Cは、容器50の側方及び上方の壁の面(以下、「外方面」という)と、この外方面に対して若干の間隔をおいて設けられた内側の壁の面(以下、「内方面」という)と、これら外方面と内方面との間に螺旋状に設けられた図示されていない突状と、から構成されている。第2循環流路53を介して内壁流路50Cに供給された水が、突条に沿って上方から下方へと螺旋状に流れることにより、内壁流路50C全体に水が行き渡るようになっている。
第1循環流路51は、図2に示すように、容器50内に設けられた液層部50Aの上部と下部とを連通接続する流路であり、液層部50Aの下部の水を上部へと循環させるものである。第1循環流路51には、制御装置により駆動制御される図示されていないポンプが設けられており、かかるポンプにより液層部50Aの下部から上部への水の流れを生成している。水温調整装置52は、第1循環流路51内の水を加温・冷却することにより、液層部50Aの温度を調整するものである。
第2循環流路53は、図2に示すように、容器50の外部に設けられ液層部50Aと内壁流路50Cとに連通する外部流路である。ポンプ54は、第2循環流路53を経由させて液層部50A内の水を内壁流路50Cへと供給するものである。ポンプ54の動作は、制御装置により制御される。具体的には、制御装置は、燃料電池2に係る種々の物理量(燃料電池2の温度、使用時間、発電量等)に基づいて、燃料電池2で要求される空気の湿度(要求湿度)を算出する。そして、制御装置は、この要求湿度を得るために液層部50Aから内壁流路50Cに供給する水量を算出し、この算出した水量を供給するようにポンプ54を制御する。また、制御装置は、燃料電池2への空気供給量に基づいて、液層部50Aから内壁流路50Cに供給する水量を設定し、この設定した水量を供給するようにポンプ54を制御する。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1の加湿装置5においては、容器50の内壁に設けられた内壁流路50Cに液層部50A内の水を流通させるので、容器50の内壁の温度を液層部50Aの温度に近付けることができる。そして、容器50の内壁の温度を気層部50Bに伝達して、気層部50Bの温度を液層部50Aの温度に迅速にかつ安定的に近付けることができる。この結果、加湿装置5の応答性を大幅に向上させることができる。また、内壁流路50Cは、気層部50Bの側方及び上方に設けられているので、容器50の内壁の側方及び上方から気層部50Bに温度を伝達することができるので、気層部50Bに温度むらが発生し難く、系全体が安定し易くなる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システム1は、高い応答性を有する加湿装置5を備えているため、燃料電池2に供給される空気(酸化ガス)を適切に加湿することができるので、発電効率を高めることが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図3を用いて、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。本実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態に係る燃料電池システム1の加湿装置の構成を変更したものであり、その他の構成については第1実施形態と実質的に同一である。このため、変更した構成(加湿装置7)を中心に説明することとし、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る加湿装置7は、図3に示すように、所定量の水を収容する容器70、容器70の液層部70Aにおいて水を循環させるための第1循環流路71、液層部70Aの温度を調整する水温調整装置72、液層部70A内の水を容器70の内壁流路70Cに流動させるための第2循環流路73、第2循環流路73内における水の流れを生成するポンプ74等を備えて構成されている。
容器70内の空間には、図3に示すように、燃料電池2に供給される空気を加湿するための水が収容されることにより、液層部70A及び気層部70Bが設けられており、容器70の上流側(液層部70A側)及び下流側(気層部70B側)には、各々、空気供給用配管22が接続されている。上流側の空気供給用配管22を介して容器70内に供給した空気を、液層部70A及び気層部70Bの順に通過させることにより、この空気を加湿することができ、この加湿した空気を下流側の空気供給用配管22から排出することができるようになっている。
また、容器70の側方及び上方には、図3に示すように、液層部70A内の水を流通させるための内壁流路70Cが設けられている。本実施形態においては、内壁流路70Cとして、容器70の内壁に螺旋状に埋設されたフッ素樹脂製可撓管を採用している。フッ素樹脂は耐熱性・耐寒性を有するため、液層部70A内の水の温度変化を充分に許容することができる。また、本実施形態においては、図3に示すように、内壁流路70Cであるフッ素樹脂製可撓管の管壁の肉厚を、内圧及び外圧により管が潰れない程度に可及的薄くするとともに、フッ素樹脂製可撓管を多数本に分割して熱交換面積を増加させている。
第1循環流路71は、図3に示すように、容器70内に設けられた液層部70Aの上部と下部とを連通接続する流路であり、液層部70Aの下部の水を上部へと循環させるものである。第1循環流路71には、制御装置により駆動制御される図示されていないポンプが設けられており、かかるポンプにより液層部70Aの下部から上部への水の流れを生成している。水温調整装置72は、第1循環流路71内の水を加温・冷却することにより、液層部70Aの温度を調整するものである。第2循環流路73は、図3に示すように、容器70の外部に設けられ液層部70Aと内壁流路70Cとに連通する外部流路である。ポンプ74は、第2循環流路73を経由させて液層部70A内の水を内壁流路70Cへと供給するものである。ポンプ74の動作は、制御装置により制御される。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システムの加湿装置7においては、容器70の内壁に設けられた内壁流路70Cに液層部70A内の水を流通させるので、容器70の内壁の温度を液層部70Aの温度に近付けることができる。そして、容器70の内壁の温度を気層部70Bに伝達して、気層部70Bの温度を液層部70Aの温度に迅速にかつ安定的に近付けることができる。この結果、加湿装置7の応答性を大幅に向上させることができる。また、内壁流路70Cは、気層部70Bの側方及び上方に設けられているので、容器70の内壁の側方及び上方から気層部70Bに温度を伝達することができるので、気層部70Bに温度むらが発生し難く、系全体が安定し易くなる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システムの加湿装置7においては、内壁流路70Cとして耐熱性・耐寒性を有するフッ素樹脂製可撓管を採用しているため、液層部70A内の水の温度変化を充分に許容することができる。また、内壁流路70C(フッ素樹脂製可撓管)の管壁の肉厚を可及的薄くするとともに、内壁流路70Cを多数本に分割して熱交換面積を増加させているので、熱交換効率を向上させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システムは、高い応答性を有する加湿装置7を備えているため、燃料電池2に供給される空気(酸化ガス)を適切に加湿することができるので、発電効率を高めることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、図4及び図5を用いて、本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。本実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態に係る燃料電池システム1の加湿装置の構成を変更したものであり、その他の構成については第1実施形態と実質的に同一である。このため、変更した構成(加湿装置8)を中心に説明することとし、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態に係る加湿装置8は、図4に示すように、所定量の水を収容する第1容器80、第1容器80の液層部80Aにおいて水を循環させるための循環流路81、液層部80Aの温度を調整する水温調整装置82、連通管83を介して給排水を行うことにより第1容器80の液層部80Aの水位を変化させるための第2容器84等を備えて構成されている。
第1容器80内の空間には、図4に示すように、燃料電池2に供給される空気を加湿するための水が収容されることにより、液層部80A及び気層部80Bが設けられており、第1容器80の上流側(液層部80A側)及び下流側(気層部80B側)には、各々、空気供給用配管22が接続されている。上流側の空気供給用配管22を介して第1容器80内に供給した空気を、液層部80A及び気層部80Bの順に通過させることにより、この空気を加湿することができ、この加湿した空気を下流側の空気供給用配管22から排出することができるようになっている。
循環流路81は、図4に示すように、第1容器80内に設けられた液層部80Aの上部と下部とを連通接続する流路であり、液層部80Aの下部の水を上部へと循環させるものである。循環流路81には、制御装置により駆動制御される図示されていないポンプが設けられており、かかるポンプにより液層部80Aの下部から上部への水の流れを生成している。水温調整装置82は、循環流路81内の水を加温・冷却することにより、液層部80Aの温度を調整するものである。
第2容器84内の空間には、図4に示すように、第1容器80に供給される水が収容されている。第2容器84には給水管85と排水管86とが設けられている。給水管85を介して所定量の水を第2容器84に供給すると、第2容器84の水位が上昇すると同時に、連通管83を介して第2容器84から第1容器80に水が供給され、第1容器80内の液層部80Aの水位が上昇する。一方、排水管86を介して所定量の水を第2容器84から排出すると、第2容器84の水位が低下すると同時に、連通管83を介して第1容器80から水が排出され、第1容器80内の液層部80Aの水位が低下する。
第2容器84への水の供給量及び第2容器84からの水の排出量は、制御装置により制御される。制御装置は、これら水の供給量及び排出量を制御して第1容器80の液層部80A内の水量(液層部80Aの水位)を変化させることにより、気層部80Bの容積を変化させる。すなわち、第2容器84、連通管83及び制御装置は、本発明における液位可変手段の一実施形態を構成する。制御装置は、燃料電池2への空気供給量(第1容器80への空気供給量)に応じて、第1容器80の液層部80A内の水量(液層部80Aの水位)を変化させる。具体的には、制御装置は、燃料電池2への空気供給量が少量である場合に、液層部80Aの水位を上昇させて気層部80Bの容積を低減させる。
続いて、図5を用いて、本実施形態に係る燃料電池システムにおける加湿装置8の水位可変制御について説明する。なお、本実施形態においては、燃料電池2への空気供給量の最大値を100L/sとし、この最大値に基づいて加湿装置8の第1容器80の大きさを決定している。
本実施形態においては、燃料電池2への空気供給量(単位時間当たりに燃料電池2に供給される空気の体積)の変動に対応させて、加湿装置8の液層部80A内の水量(液層部80Aの水位)を変動させている。例えば、燃料電池2への空気供給量(加湿装置8の第1容器80への空気供給量)を最大値(100L/s)から「80L/s」へと変動させた場合には、制御装置は、図5に示すように、液層部80A内の水量を「約10L」だけ増加させる。なお、燃料電池2への空気供給量が最大値に近い「90L/s」を超える領域においては、液層部80Aの水位を上げると液層部80A表面の水が空気供給用配管22を介して燃料電池2に供給されるおそれがあるため、制御装置は、図5に示すように液層部80A内の水量を変化させず、水位を一定としている。
一方、燃料電池2への空気供給量を変動させて少量(例えば10L/s)にした場合には、液層部80Aの温度変化速度に対して、気層部80Bの温度変化速度が低くなるため、加湿装置8の系全体の温度変化に長時間を要し、迅速な湿度調整が妨げられる。このため、制御装置は、図5に示すように、液層部80A内の水量を「約90L」増加させて、液層部80Aと比較して温度変化が遅い気層部80Bの容積を低減させる。これにより、気層部80Bの迅速な温度変化を実現させ、加湿装置8の応答性を向上させる。同様に、制御装置は、燃料電池2への空気供給量の変動量に応じ、図5のグラフに基づいて、液層部80A内の水量を変動させる。
以上説明した実施形態に係る燃料電池システムの加湿装置8においては、燃料電池2への空気供給量(第1容器80内への空気供給量)が少量である場合に、液位可変手段により、液層部80A内の水量を増加させることができる。この結果、液層部80Aと比較して温度変化が遅い気層部80Bの容積を低減させる(すなわち温度調整対象の容積を低減させる)ことができるので、気層部80Bの迅速な温度変化を実現させることができ、加湿装置8の応答性を向上させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池システムは、高い応答性を有する加湿装置8を備えているため、燃料電池2に供給される空気(酸化ガス)を適切に加湿することができるので、発電効率を高めることが可能となる。
なお、以上の各実施形態においては、燃料電池システムの空気供給用配管に加湿装置を設けて空気(酸化ガス)を加湿した例を示したが、水素供給用配管に本発明に係る加湿装置を設けて水素ガスを加湿することもできる。また、以上の各実施形態においては、加湿装置の容器内に設けられた液層部の温度を水温調整装置により調整した例を示したが、容器にヒータ等を設けて液層部の温度を調整することもできる。
また、第1及び第2実施形態においては、加湿装置を構成する容器の外部に第2循環流路を設けた例を示したが、必ずしも容器の外部に第2循環流路を設ける必要はなく、容器の内部に第2循環流路を設けることもできる。
また、以上の実施形態においては、燃料電池車両に搭載される燃料電池システムに本発明を適用した例について説明したが、燃料電池車両以外の各種構造体(ロボット、船舶、航空機等)に搭載される燃料電池システムについても本発明を適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 図1に示した燃料電池システムの加湿装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの加湿装置の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムの加湿装置の構成図である。 図4に示した加湿装置における水位可変制御を説明するためのグラフである。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、4…コンプレッサ(ガス供給手段)、5…加湿装置、7…加湿装置、8…加湿装置、50…容器、50A…液層部、50B…気層部、50C…内壁流路、53…第2循環流路(外部流路)、54…ポンプ、70…容器、70A…液層部、70B…気層部、70C…内壁流路、73…第2循環流路(外部流路)、74…ポンプ、80…第1容器、80A…液層部、80B…気層部、83…連通管(液位可変手段の一部)、84…第2容器(液位可変手段の一部)

Claims (8)

  1. 内部に液層部及び気層部が構成された所定の容器を備え、前記液層部及び前記気層部の順にガスを通過させて加湿する加湿装置であって、
    前記容器の内壁に設けられた内壁流路を備え、前記内壁流路に前記液層部内の液体が流通するように構成されてなる加湿装置。
  2. 前記内壁流路は、前記気層部側方及び/又は前記気層部上方に設けられてなる請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記内壁流路は、前記容器の内壁に埋設されたフッ素樹脂製可撓管である請求項1又は2に記載の加湿装置。
  4. 前記容器の外部に設けられ前記液層部と前記内壁流路とに連通する外部流路を備える請求項1から3の何れか一項に記載の加湿装置。
  5. 前記外部流路を経由させて前記液層部内の液体を前記内壁流路へと供給するポンプを備える請求項4に記載の加湿装置。
  6. 内部に液層部及び気層部が構成された所定の容器を備え、前記液層部及び前記気層部の順にガスを通過させて加湿する加湿装置であって、
    前記液層部内の液体の量を変化させることにより前記気層部の容積を変化させる液位可変手段を備える加湿装置。
  7. 前記液位可変手段は、前記容器内に供給されるガスの流量に応じて前記液層部内の液体の量を変化させる請求項6に記載の加湿装置。
  8. 燃料電池と、この燃料電池にガスを供給するためのガス供給手段と、請求項1から7の何れか一項に記載の加湿装置と、を備え、
    前記ガス供給手段により前記燃料電池に供給されるガスは、前記加湿装置により加湿される燃料電池システム。

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