JP2007052059A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 カラーホイールの回転数及びカラーフィルタの組数を増加させることなく、色時分割速度を2倍にすることができ、カラーブレーキング現象による色分離を防ぐことができるプロジェクタを提供する。
【解決手段】 赤・緑・青に色時分割された光を順次光変調するDMD7、及びDMD7が光変調した光を投射する投射レンズ8を備えるプロジェクタに、シアン・マゼンタ・イエローのカラーフィルタを周方向に3等配したカラーホイール3と、白色光源1からの白色光が2枚のカラーフィルタを透過するように、光を反射させる折り返しの反射鏡4とを備え、2つの光の入射点がカラーホイールの回転軸に関して軸対称となるように、反射鏡4を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】 赤・緑・青に色時分割された光を順次光変調するDMD7、及びDMD7が光変調した光を投射する投射レンズ8を備えるプロジェクタに、シアン・マゼンタ・イエローのカラーフィルタを周方向に3等配したカラーホイール3と、白色光源1からの白色光が2枚のカラーフィルタを透過するように、光を反射させる折り返しの反射鏡4とを備え、2つの光の入射点がカラーホイールの回転軸に関して軸対称となるように、反射鏡4を配置する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、等速回転するカラーホイールで白色光を赤・緑・青の光に色時分割し、色時分割した光を順次光変調して投射するプロジェクタに関する。
従来のDLP(Digital Light Processing)単板方式のプロジェクタは、赤・緑・青のカラーフィルタを周方向に配しており、放電ランプの白色光を赤・緑・青の光に色時分割するカラーホイール、及び色時分割された赤・緑・青の光を順次光変調する光変調素子、例えばDMD(Digital Micromirror Device)を備えている。
DMDは、画像の各ドット、例えばSVGA規格の600×800のドットに対応付けられた複数の微小可動ミラーを備えており、DMD駆動部がDMDの各ミラーを選択的に±10度傾けることにより、入射した赤・緑・青の光を投射レンズ又は投射レンズ外へ反射させ、スクリーンにカラー画像を色時分割表示する(特許文献1)。
ところで、DLP単板方式のプロジェクタにおいては、例えばカラーホイールが3600r.p.mで等速回転する場合、赤色画像、緑色画像、青色画像が約180分の1秒毎に時系列順に投射されるため、使用者が視線を移動させた場合、画像が赤・緑・青色の画像に色分離して見えるカラーブレーキング現象が生ずる。
カラーブレーキング現象による色分離は、白色光をより高速で色時分割することで防ぎ又は抑えることができる。そこで、カラーホイールの回転数を3600r.p.mの2倍〜5倍にして、より高速で白色光を色時分割するように構成されたプロジェクタが提案されている。
また、カラーホイールに赤・緑・青のカラーフィルタ2組、又は3組を等配することで、カラーホイールの回転数を上げることなく、より高速で白色光を色時分割するように構成されたプロジェクタが提案されている。
特開2004−085813号公報
しかしながら、カラーホイールの回転数を上げた場合、カラーホイールの風切り音による騒音が大きくなり、カラーホイールの回転駆動系の温度上昇、摩耗等が生じ、該回転駆動系の寿命が短くなるという問題があった。
また、複数組のカラーフィルタを等配した場合、1組のカラーフィルタを等配する場合に比べてコスト高になるという問題があった。
個別に製造された赤・緑・青のカラーフィルタを組み立ててなるカラーホイールの場合、各カラーフィルタ間に生ずる段差による風切り音が問題となる。また、カラーフィルタの枚数が多い程、カラーフィルタ間の接合が外れる虞が高くなり、カラーホイールの信頼性が下がるという問題があった。
個別に製造された赤・緑・青のカラーフィルタを組み立ててなるカラーホイールの場合、各カラーフィルタ間に生ずる段差による風切り音が問題となる。また、カラーフィルタの枚数が多い程、カラーフィルタ間の接合が外れる虞が高くなり、カラーホイールの信頼性が下がるという問題があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光の3原色に対する補色の光を夫々透過させるカラーフィルタを周方向に配したカラーホイールを備え、一のカラーフィルタを透過した光を再度、他のカラーフィルタに透過させるような折り返しの反射鏡を配置することにより、カラーホイールの回転数及びカラーフィルタの組数を増加させることなく、同数のカラーフィルタを備える従来のプロジェクタに比べて、色時分割速度を2倍にすることができ、カラーブレーキング現象による色分離を防ぐことができるプロジェクタを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、カラーホイールにn組(nは自然数)のカラーフィルタを等配した場合、カラーホイールの回転軸を中心にして略180/n度離隔したカラーホイールの2箇所へ光が入射するように構成することにより、白色光を3原色の光に時系列順で等分することができるプロジェクタを提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、カラーホイールに1組のカラーフィルタを等配した場合、カラーホイールの回転軸に対して互いに逆側の2箇所へ光が入射するように構成することにより、白色光を3原色の光に時系列順で等分することができるプロジェクタを提供することにある。
更にまた、本発明の他の目的は、シアン、マゼンタ、及びイエローの光を透過させるカラーフィルタを備えることにより、白色光を赤・緑・青の3原色に色時分割し、赤色画像、緑色画像、及び青色画像にてカラーの画像を色時分割表示することができるプロジェクタを提供することにある。
更にまた、本発明の他の目的は、各カラーフィルタを一体形成することにより、各カラーフィルタ間の段差によって生ずる風切り音を低減することができるプロジェクタを提供することにある。
本発明に係るプロジェクタは、白色光源と、該白色光源からの白色光を3原色の光に色時分割する色時分割手段と、該色時分割手段が色時分割した前記3原色の光を順次光変調する光変調手段とを備え、該光変調手段が光変調した変調光を投射レンズにて投射するようにしてあるプロジェクタにおいて、前記色時分割手段は、前記3原色に対する補色の光を夫々透過させる複数のカラーフィルタを周方向に配しており、回転することで白色光を色時分割するカラーホイールと、一の補色の光を透過させる前記カラーフィルタを透過した光を、他の補色の光を透過させる前記カラーフィルタへ反射させる反射手段とを備え、前記光変調手段は、前記一の補色及び他の補色の光を透過させる前記カラーフィルタを透過した光を光変調するようにしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、白色光源からの白色光がカラーホイールに配された一のカラーフィルタを透過し、透過した光は反射手段で反射されて、他のカラーフィルタを透過する。各カラーフィルタは、光の3原色に対する補色の光、つまり原色の光を重ねた場合、白色光になるような光を透過させる。例えば、光の3原色を赤・緑・青とした場合、赤の補色は、緑及び青の光を含むシアン、緑の補色は、赤及び青の光を含むマゼンタ、青の補色は、緑及び赤を含むイエローである。
従って、シアン、マゼンタ、イエローの各カラーフィルタのいずれか2枚を白色光が透過した場合、カラーフィルタ透過後の光は、赤、緑、又は青になり、白色光は、3原色の光に色時分割される。例えば、シアン及びマゼンタの2枚のカラーフィルタを白色光が透過した場合、いずれのカラーフィルタも透過することができる青の光がカラーフィルタ透過後の光となる。
そして、白色光は、異なる2種類のカラーフィルタを透過するため、図4に示すように、カラーホイール3が1回転した場合、白色光は、イエロー・マゼンタ、イエロー・シアン、マゼンタ・シアン、マゼンタ・イエロー、シアン・イエロー、シアン・マゼンタのカラーフィルタ3c,3m,3yの組み合わせで順次透過する。つまり、カラーホイールが1回転した場合、白色光は、赤・緑・青・赤・緑・青の順で6分割される。
従って、シアン、マゼンタ、イエローの各カラーフィルタのいずれか2枚を白色光が透過した場合、カラーフィルタ透過後の光は、赤、緑、又は青になり、白色光は、3原色の光に色時分割される。例えば、シアン及びマゼンタの2枚のカラーフィルタを白色光が透過した場合、いずれのカラーフィルタも透過することができる青の光がカラーフィルタ透過後の光となる。
そして、白色光は、異なる2種類のカラーフィルタを透過するため、図4に示すように、カラーホイール3が1回転した場合、白色光は、イエロー・マゼンタ、イエロー・シアン、マゼンタ・シアン、マゼンタ・イエロー、シアン・イエロー、シアン・マゼンタのカラーフィルタ3c,3m,3yの組み合わせで順次透過する。つまり、カラーホイールが1回転した場合、白色光は、赤・緑・青・赤・緑・青の順で6分割される。
本発明に係るプロジェクタは、前記カラーホイールが、前記補色の光を夫々透過させるカラーフィルタn組(但し、nは自然数)を周方向に等配しており、前記反射手段は、一の前記カラーフィルタへの白色光の入射点と、他の前記カラーフィルタへの光の入射点とが、前記カラーホイールの回転軸周りに略180/n度離隔するように配されていることを特徴とする。
本発明にあっては、3原色に対する補色の光を透過させるカラーフィルタn組が等配されていて、カラーフィルタへの光の入射点がカラーホイールの回転軸周りに略180/n度離隔している場合、カラーホイールを等速回転させることで、白色光を3原色の光に時系列で2n等分することができる。
例えば、図4に示すように、n=1組のカラーフィルタ3c,3m,3yが等配されていて、前記回転軸周りに略180(=180/1)度離隔した各入射点P1,P2を光が透過する場合、カラーホイール3が略60度回転する毎に、白色光が透過するカラーフィルタの組み合わせが変更される。
2組のカラーフィルタが等配されている場合も同様であり、図7に示すように、前記回転軸周りに略90(=180/2)度離隔した各入射点P3,P4を光が透過する場合、カラーホイール103が略30度回転する毎に、白色光が透過するカラーフィルタ103c,103m,103yの組み合わせが変更される。
例えば、図4に示すように、n=1組のカラーフィルタ3c,3m,3yが等配されていて、前記回転軸周りに略180(=180/1)度離隔した各入射点P1,P2を光が透過する場合、カラーホイール3が略60度回転する毎に、白色光が透過するカラーフィルタの組み合わせが変更される。
2組のカラーフィルタが等配されている場合も同様であり、図7に示すように、前記回転軸周りに略90(=180/2)度離隔した各入射点P3,P4を光が透過する場合、カラーホイール103が略30度回転する毎に、白色光が透過するカラーフィルタ103c,103m,103yの組み合わせが変更される。
本発明に係るプロジェクタは、前記カラーホイールが、前記補色の光を透過させる複数のカラーフィルタ1組を周方向に3等配しており、前記反射手段は、一の前記カラーフィルタへの白色光の入射点と、他の前記カラーフィルタへの光の入射点とが、前記カラーホイールの回転軸に対して互いに逆側になるように配されていることを特徴とする。
本発明にあっては、3原色に対する補色の光を透過させるカラーフィルタ1組が3等配されていて、カラーフィルタへの2つの入射点がカラーホイールの回転軸に対して互いに逆側にある場合、カラーホイールを等速回転させることで、白色光を3原色の光に時系列で6等分することができる。
本発明に係るプロジェクタは、前記補色がシアン、マゼンタ、及びイエローであることを特徴とする。
本発明にあっては、シアン・マゼンタ・イエローの光を透過させるカラーフィルタをカラーホイールが備えているため、異なる2色のカラーフィルタを白色光が透過した場合、白色光は、赤、緑、又は青の光になる。つまり、白色光を、赤・緑・青の3原色に色時分割することができる。
本発明に係るプロジェクタは、複数の前記カラーフィルタが、一体形成されていることを特徴とする。
本発明にあっては、各カラーフィルタが一体形成されているため、各カラーフィルタを個別に製造して組み合わせたカラーホイールに比べて、カラーホイールが回転した際に生ずる風切り音は小さい。
本発明によれば、カラーホイールの回転数及びカラーフィルタの組数を増加させることなく、同数のカラーフィルタを備える従来のプロジェクタに比べて、色時分割速度を2倍にすることができ、カラーブレーキング現象による色分離を防ぐことができる。
また、カラーホイールの回転数を増加させる必要がないため、カラーホイールの風切り音による騒音が大きくなる虞はない。
更に、カラーホイールの回転駆動系の温度上昇、摩耗によって、回転駆動系の寿命が短くなる虞はない。
更にまた、カラーフィルタの組数を増加させる必要がなく、低コストで、色時分割速度を2倍にすることができる。
また、カラーホイールの回転数を増加させる必要がないため、カラーホイールの風切り音による騒音が大きくなる虞はない。
更に、カラーホイールの回転駆動系の温度上昇、摩耗によって、回転駆動系の寿命が短くなる虞はない。
更にまた、カラーフィルタの組数を増加させる必要がなく、低コストで、色時分割速度を2倍にすることができる。
本発明によれば、白色光を3原色の光に時系列順で等分することができる。n組のカラーフィルタを等配しているカラーホイールを1回転させた場合、白色光を3原色の光に時系列順で3×2n等分することができる。
本発明によれば、白色光を3原色の光に時系列順で等分することができる。1組のカラーフィルタを等配しているカラーホイールを1回転させた場合、白色光を3原色の光に時系列順で3×2=6等分することができる。
本発明によれば、白色光を赤・緑・青の3原色に色時分割し、赤色画像、緑色画像、及び青色画像にてカラーの画像を色時分割表示することができる。
本発明によれば、各カラーフィルタ間の段差によって生ずる風切り音を低減することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施1の形態に係るDLP単板方式のプロジェクタのブロック図である。
図中1は、白色光を発するキセノンランプ又は超高圧水銀ランプ等の放電ランプ11を備えた白色光源であり、放電ランプ11の発光中心が回転放物面状の鏡面を有するリフレクタ10の焦点に位置するようにリフレクタ10に固定されている。リフレクタ10によって反射された放電ランプ11の白色光は、コンデンサレンズ2で集光され、カラーホイール3を透過して、平板の反射鏡4に入射する。
図1は、本発明の実施1の形態に係るDLP単板方式のプロジェクタのブロック図である。
図中1は、白色光を発するキセノンランプ又は超高圧水銀ランプ等の放電ランプ11を備えた白色光源であり、放電ランプ11の発光中心が回転放物面状の鏡面を有するリフレクタ10の焦点に位置するようにリフレクタ10に固定されている。リフレクタ10によって反射された放電ランプ11の白色光は、コンデンサレンズ2で集光され、カラーホイール3を透過して、平板の反射鏡4に入射する。
反射鏡4は、一のカラーフィルタ3c,3m,3y(図2参照)を透過した光を、他のカラーフィルタ3c,3m,3yへ反射させる。
2枚のカラーフィルタ3c,3m,3yを透過することで色時分割された光は、略直方体のロッドレンズ5に入射し、ロッドレンズ5の内面で反射を繰り返して均一な光となり、リレーレンズ6を通じてDMD7に入射する。
DMD7は、画像データに係る画像の各ドット、例えばSVGA規格の600×800のドットに対応付けられた複数の微小可動ミラーを備えている。図示しないDMD駆動部は、色時分割された赤・緑・青の光が、投射レンズ8へ又は投射レンズ8外へ選択的に反射するように、各微小可動ミラーを選択的に±10度傾ける。DMD7に入射した光は、DMD7の微小可動ミラーにより光変調、即ち反射され、光変調された変調光は投射レンズ8に入射する。
投射レンズ8は、DMD7で光変調された光を拡大投射する投射レンズ8、投射される画像の大きさを調節するレンズ等備えている。
図2は、白色光源1側から見たカラーホイール3の略示正面図である。カラーホイール3は、シアン・マゼンタ・イエローの光を夫々透過させる扇状のカラーフィルタ3c,3m,3yを、白色光の入射方向側から見て時計回りにシアン・マゼンタ・イエローの順に3等配しており、カラーフィルタ3c,3m,3yの回転通回域に白色光源1の投光域が位置するように配置されている。各カラーフィルタ3c,3m,3yは、無色透明の透光ホイールに各色を蒸着することで一体形成してある。
カラーホイール3の回転軸31から離隔した入射点P1を透過した光は、反射鏡4で反射され、カラーホイール3の回転軸31に関して軸対称な位置にある入射点P2を再び透過する。各カラーフィルタ3c,3m,3yは、周方向に3等配されているため、各カラーフィルタ3c,3m,3yの扇角は約120度である。従って、回転軸31に関して軸対称な入射点P1及びP2には、相異なるカラーフィルタ3c,3m,3yが位置し、白色光は、異なる2枚のカラーフィルタ3c,3m,3yを透過する。
カラーホイール3の回転軸31には、カラーホイール3を等速回転、例えば3600r.p.mで等速回転させるモータ30が接続されている。モータ30の回転は、図示しない制御部によって制御させる。等速回転しているカラーホイール3を透過した白色光は、色時分割される。
カラーホイール3の回転軸31には、カラーホイール3を等速回転、例えば3600r.p.mで等速回転させるモータ30が接続されている。モータ30の回転は、図示しない制御部によって制御させる。等速回転しているカラーホイール3を透過した白色光は、色時分割される。
図3は、各カラーフィルタの分光特性を示すグラフである。
図3(a)は、カラーフィルタ3cの分光特性、即ち光の波長に対する光の透過率を示したグラフである。図3(a)に示すように、シアンの光を透過させるカラーフィルタ3cは、青波長帯域及び緑波長帯域の光を透過させる。つまりカラーフィルタ3cは、青及び緑の光を透過し、赤の光を遮断する。具体的には、約450nm〜600nmの波長の光を透過させる。
なお、カラーフィルタ3cを透過したシアンの光と、赤の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3cを透過したシアンの光と赤の光とは、補色の関係にある。
図3(a)は、カラーフィルタ3cの分光特性、即ち光の波長に対する光の透過率を示したグラフである。図3(a)に示すように、シアンの光を透過させるカラーフィルタ3cは、青波長帯域及び緑波長帯域の光を透過させる。つまりカラーフィルタ3cは、青及び緑の光を透過し、赤の光を遮断する。具体的には、約450nm〜600nmの波長の光を透過させる。
なお、カラーフィルタ3cを透過したシアンの光と、赤の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3cを透過したシアンの光と赤の光とは、補色の関係にある。
図3(b)は、カラーフィルタ3mの分光特性を示したグラフである。図3(b)に示すように、マゼンタの光を透過させるカラーフィルタ3mは、青及び赤の光を透過し、緑の光を遮断する。具体的には、約450nm〜500nm、600nm〜750nmの波長の光を透過させる。
なお、カラーフィルタ3mを透過した光と、緑の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3mを透過したマゼンタの光と緑の光とは、補色の関係にある。
なお、カラーフィルタ3mを透過した光と、緑の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3mを透過したマゼンタの光と緑の光とは、補色の関係にある。
図3(c)は、カラーフィルタ3yの分光特性を示したグラフである。図3(c)に示すように、イエローの光を透過させるカラーフィルタ3yは、緑及び赤の光を透過し、青の光を遮断する。具体的には、約500nm〜750nmの波長の光を透過させる。
なお、カラーフィルタ3yを透過した光と、青の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3yを透過したイエローの光と青の光とは、補色の関係にある。
なお、カラーフィルタ3yを透過した光と、青の光とを重ね合わせた場合、白色光となるため、カラーフィルタ3yを透過したイエローの光と青の光とは、補色の関係にある。
図4は、カラーホイール3が等速回転した場合における光の入射点P1及びP2に位置するカラーフィルタ3c,3m,3yの時間変化を示す模式図、図5は、白色光が透過する2枚のカラーフィルタ3c,3m,3yの色と、透過した光の色との関係を示す図表である。
図4(a)に示すように、白色光がイエローのカラーフィルタ3yの入射点P1を透過した場合、図3(c)に示すように、青の光が遮断されて、緑及び赤の光、つまりイエローの光が透過する。そして、反射鏡4で反射されたイエローの光は、マゼンタのカラーフィルタ3mの入射点P2を透過する。カラーフィルタ3mは、図3(b)に示すように、緑の光を遮断し、青及び赤の光を透過させるため、カラーフィルタ3yを透過した光が、更にマゼンタのカラーフィルタ3mを透過した場合、緑及び青の光が遮断されて、赤の光が透過する。
従って、入射点P1及びP2がイエロー及びマゼンタの2枚のカラーフィルタ3y,3mに位置していて、各カラーフィルタ3y,3mを白色光が透過した場合、透過後の光の色は赤になる。
従って、入射点P1及びP2がイエロー及びマゼンタの2枚のカラーフィルタ3y,3mに位置していて、各カラーフィルタ3y,3mを白色光が透過した場合、透過後の光の色は赤になる。
図4(a)に示した状態から、カラーホイール3が時計回りに略60度回転した場合、図4(b)に示すように、白色光は、イエロー及びシアンのカラーフィルタ3y,3cを透過する。イエロー及びシアンの2枚のカラーフィルタ3y,3cを透過した光の色は、緑になる。
以下同様に、図4(b)に示した状態から、カラーホイール3が時計回りに略60度、120度、180度、240度回転した場合、図4(c)、(d)、(e)、(f)に示すように、白色光は、マゼンタ及びシアン、マゼンタ及びイエロー、シアン及びイエロー、並びにシアン及びマゼンタの各2枚のカラーフィルタ3c,3m,3yを透過し、透過後の光の色は、夫々青、赤、緑、及び青になる。
従って、カラーホイール3が1回転した場合、白色光は、赤・緑・青・赤・緑・青の光に色時分割される。また、2枚のカラーフィルタ3c,3m,3yを透過した光の色は、カラーホイール3が60度回転する度に切り替わる。
実施の形態1に係るプロジェクタにあっては、カラーホイール3の回転数、及びカラーフィルタ3c,3m,3yの組数を増加させることなく、白色光の色時分割速度を2倍にすることができる。
従って、カラーホイール3の回転数の増加による騒音、カラーホイール3の駆動系における発熱又は摩耗の問題を伴うことなく、カラーブレーキング現象による色分離を防ぐことができる。
従って、カラーホイール3の回転数の増加による騒音、カラーホイール3の駆動系における発熱又は摩耗の問題を伴うことなく、カラーブレーキング現象による色分離を防ぐことができる。
また、個別に製造した各カラーフィルタを組み合わせたカラーホイール3に比べて、風切り音の発生を抑えることができる。
更に、追加部材として反射鏡4のみを備える簡単な構成であるため、カラーホイール3の回転数、又はカラーフィルタ3c,3m,3yの組数を2倍に増加させた従来のプロジェクタに比べて、低コストで同様の効果を得ることができるプロジェクタを構成することができる。
なお、実施の形態1にあっては、1枚の反射鏡を用いて、光が2枚のカラーフィルタを通過するように光路を変更しているが、2枚以上の反射鏡を用いて光路を変更するように構成しても良い。
また、反射鏡として、平板鏡を一例として説明したが、光が2枚のカラーフィルタを透過するように光路を変更できるのであれば、平面鏡に限らず、反射プリズムであっても良い。また、光を複数回反射させて、光の光路を変更する光学素子を用いても良い。
更に、実施の形態1にあっては、蒸着によって3枚のカラーフィルタが一体形成されたカラーホイールを説明したが、3枚のカラーフィルタを3等配した場合の風切り音が問題とならない場合、カラーフィルタを個別に製造し、組み合わせてなるカラーホイールを採用しても良い。
カラーフィルタが一体形成されたカラーホイールを製造する場合、一のカラーフィルタの蒸着に失敗すると、カラーホイール全体が不良品となるため、歩留まりが下がり、コスト高になるが、個別にカラーフィルタを製造して組み合わせる場合、前記歩留まりの低下が生じないため、低コストでカラーホイールを構成することができる。
カラーフィルタが一体形成されたカラーホイールを製造する場合、一のカラーフィルタの蒸着に失敗すると、カラーホイール全体が不良品となるため、歩留まりが下がり、コスト高になるが、個別にカラーフィルタを製造して組み合わせる場合、前記歩留まりの低下が生じないため、低コストでカラーホイールを構成することができる。
更に、赤・緑・青の光を光変調する光変調素子として、DMDを備えているが、液晶パネルにて赤・緑・青の光を光変調するように構成しても良い。
(実施の形態2)
実施の形態2に係るプロジェクタは、実施の形態1と同様の白色光源1、コンデンサレンズ2、ロッドレンズ5、リレーレンズ6、DMD7、投射レンズ8等を備えている。
図6は、白色光源側から見た実施の形態2に係るカラーホイール103の略示正面図である。実施の形態2に係るカラーホイール103は、シアン・マゼンタ・イエローの光を透過させるカラーフィルタ103c,103m,103y2組を白色光の入射方向から見て時計回りにシアン・マゼンタ・イエロー・シアン・マゼンタ・イエローの順に6等配している。
実施の形態2に係るプロジェクタは、実施の形態1と同様の白色光源1、コンデンサレンズ2、ロッドレンズ5、リレーレンズ6、DMD7、投射レンズ8等を備えている。
図6は、白色光源側から見た実施の形態2に係るカラーホイール103の略示正面図である。実施の形態2に係るカラーホイール103は、シアン・マゼンタ・イエローの光を透過させるカラーフィルタ103c,103m,103y2組を白色光の入射方向から見て時計回りにシアン・マゼンタ・イエロー・シアン・マゼンタ・イエローの順に6等配している。
反射鏡4は、カラーホイール103の回転軸31から離隔した入射点P3を透過した光が、反射鏡4で反射され、カラーホイール103の回転軸31を軸として入射点P3から時計回りに略90度離隔した入射点P4に入射するように配置されている。
図7は、カラーホイール103が等速回転した場合における光の入射点P3及びP4に位置するカラーフィルタ103c,103m,103yの時間変化を示す模式図である。
図7(a)に示すように、入射点P3及びP4がイエロー及びマゼンタの2枚のカラーフィルタ103y,103mに位置していて、各カラーフィルタ103y,103mを白色光が透過した場合、透過後の光の色は赤になる。
図7(a)に示した状態から、カラーホイール103が時計回りに略30度回転した場合、図7(b)に示すように、白色光は、イエロー及びシアンのカラーフィルタ103y,103cを透過する。イエロー及びシアンの2枚のカラーフィルタ103y,103cを透過した光の色は緑になる。
以下同様に、図7(b)に示した状態から、カラーホイール103が時計回りに略30度、60度、90度、120度回転した場合、図7(c)、(d)、(e)、(f)に示すように、白色光は、マゼンタ及びシアン、マゼンタ及びイエロー、シアン及びイエロー、並びにシアン及びマゼンタの2枚のカラーフィルタ103c,103m,103yを透過し、透過後の光の色は、青、赤、緑、及び青になる。
従って、カラーホイール103が半回転した場合、白色光は、赤緑青赤緑青に6分割され、カラーホイール103が1回転した場合、白色光は、赤緑青赤…緑青に12分割される。
実施の形態2に係るプロジェクタにあっては、実施の形態1と同様に、カラーホイール103の回転数を増加させることなく、白色光の色時分割速度を2倍に増加させることができる。
実施の形態2に係るプロジェクタの他の構成、作用及び効果は、実施の形態1に係るプロジェクタの構成、作用及び効果と同様であるため、対応する箇所には同様の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態2にあっては、シアン・マゼンタ・イエローのカラーフィルタ104c,104m,104yを2組等配しているが、これに限らず、n組(自然数)のカラーフィルタを、周方向に周期的に等配するように構成しても良い。つまり、シアン・マゼンタ・イエロー…マゼンタ・イエローの順で周方向にカラーフィルタを等配しても良い。
n組のカラーフィルタを等配したカラーホイールを備えるプロジェクタにあっては、カラーホイールを1回転させることで、白色光を赤・緑・青の光に3×2n等分することができる。
n組のカラーフィルタを等配したカラーホイールを備えるプロジェクタにあっては、カラーホイールを1回転させることで、白色光を赤・緑・青の光に3×2n等分することができる。
1 白色光源
2 コンデンサレンズ
3 カラーホイール
3c,3m,3y カラーフィルタ
4 反射鏡
5 ロッドレンズ
6 リレーレンズ
7 DMD
8 投射レンズ
10 リフレクタ
11 放電ランプ
30 モータ
31 回転軸
2 コンデンサレンズ
3 カラーホイール
3c,3m,3y カラーフィルタ
4 反射鏡
5 ロッドレンズ
6 リレーレンズ
7 DMD
8 投射レンズ
10 リフレクタ
11 放電ランプ
30 モータ
31 回転軸
Claims (5)
- 白色光源と、該白色光源からの白色光を3原色の光に色時分割する色時分割手段と、該色時分割手段が色時分割した前記3原色の光を順次光変調する光変調手段とを備え、該光変調手段が光変調した変調光を投射レンズにて投射するようにしてあるプロジェクタにおいて、
前記色時分割手段は、
前記3原色に対する補色の光を夫々透過させる複数のカラーフィルタを周方向に配しており、回転することで白色光を色時分割するカラーホイールと、
一の補色の光を透過させる前記カラーフィルタを透過した光を、他の補色の光を透過させる前記カラーフィルタへ反射させる反射手段と
を備え、
前記光変調手段は、
前記一の補色及び他の補色の光を透過させる前記カラーフィルタを透過した光を光変調するようにしてある
ことを特徴とするプロジェクタ。 - 前記カラーホイールは、
前記補色の光を夫々透過させるカラーフィルタn組(但し、nは自然数)を周方向に等配しており、
前記反射手段は、
一の前記カラーフィルタへの白色光の入射点と、他の前記カラーフィルタへの光の入射点とが、前記カラーホイールの回転軸周りに略180/n度離隔するように配されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記カラーホイールは、
前記補色の光を透過させる複数のカラーフィルタ1組を周方向に3等配しており、
前記反射手段は、
一の前記カラーフィルタへの白色光の入射点と、他の前記カラーフィルタへの光の入射点とが、前記カラーホイールの回転軸に対して互いに逆側になるように配されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。 - 前記補色はシアン、マゼンタ、及びイエローである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載のプロジェクタ。 - 複数の前記カラーフィルタは、
一体形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載のプロジェクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005235316A JP2007052059A (ja) | 2005-08-15 | 2005-08-15 | プロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005235316A JP2007052059A (ja) | 2005-08-15 | 2005-08-15 | プロジェクタ |
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---|---|
JP2007052059A true JP2007052059A (ja) | 2007-03-01 |
Family
ID=37916573
Family Applications (1)
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JP2005235316A Pending JP2007052059A (ja) | 2005-08-15 | 2005-08-15 | プロジェクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2005
- 2005-08-15 JP JP2005235316A patent/JP2007052059A/ja active Pending
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