JP2007050873A - スターンフレームタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 船舶の推力減少率を改善することにより最終的に自航要素を改善できるスターンフレームタグを提供すること。
【解決手段】
本発明に係るスターンフレームタグは、船舶1のスターンフレーム13の後方であって、プロペラ軸より上側に帯状のタグ11を設け、かつ、タグ11はプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせプロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置にしてなるものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、船舶の自航要素を改善したスターンフレームタグに関するものである。
一般に船舶の性能を評価するファクタの一つとして、自航要素といわれるものが知られている。この自航要素は、推力減少率、有効伴流、プロペラ効率比の三つの要素から構成されている。
まず、推力減少率は(1−t)で表されており、一般に(1−t)は0.76〜0.83で値が高いほど良いとされている。ここに、tは推力減少係数のことを意味している。
また、有効伴流は(1−Wm)で表されており、一般に(1−Wm)は0.5〜0.7で値が低い程良いとされている。ここに、Wmは伴流係数のことを意味している。
さらに、プロペラ効率比は(ηR)で表されていて、プロペラが船後にあることで効率が変わることを示す値であり、一般にηRは0.99〜1.02で値が大きい程よいとされている。ここに、Rはプロペラ半径である。
この自航要素を改善した船舶に関しては既に提案がされている(特許文献1)。特許文献1に提案されているものは、この自航要素のうちの有効伴流率を改善した船舶であって、プロペラ軸の真上で、かつ、プロペラ半径の70パーセントから100パーセント付近の局所的な伴流ピークを緩和するために、プロペラ側に突出したプロペラボッシング部に向かって左右に拡開させた一対のフィンを取り付けたものである。
この船舶によれば、プロペラトップ付近の伴流分布が大幅に改善されるという利点がある。
特開2004−106774号公報
上記従来の船舶によれば、確かに伴流分布が大幅に改善されて自航要素が改善されるものの、プロペラへ流入する流れが左右対称のため、推力減少率に関しては改善されておらず、必ずしも自航要素に有利な流れとなっていないという不都合があった。
本発明は、上記従来技術の不都合な点を改善し、船舶の推力減少率を改善することにより最終的に自航要素を改善できるスターンフレームタグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明のスターンフレームタグは、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この上側タグは、プロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなることを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、本願請求項2に係る発明のスターンフレームタグは、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より下側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなることを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、本願請求項3に係る発明のスターンフレームタグは、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側と下側とにそれぞれ所定の形状をした帯状のタグを設け、この上側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状にし、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に成形して配置されてなることを特徴とするものである。
本願請求項4に係る発明では、本願請求項1,2または3に係るスターンフレームタグにおいて、前記上側タグまたは前記下側タグの形状は、シューピースタイプにあっては半楕円形状に、マリーナタイプにあっては三日形状に形成してなるものであることを特徴とするものである。
本願請求項5に係る発明では、本願請求項1または3に係るスターンフレームタグにおいて、前記上側タグは、プロペラ軸より上側でプロペラ半径の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度に設定し、上側タグの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグの上下端で0度程度の角度に設定したものであることを特徴とするものである。
本願請求項6に係る発明では、本願請求項2または3に係るスターンフレームタグにおいて、前記下側タグは、プロペラ軸より下側でプロペラ半径の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で右舷から左舷に向けて最大角度に設定し、下側タグの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、下側タグの上下端で0度程度の角度に設定したものであることを特徴とするものである。
本願請求項7に係る発明では、本願請求項5または6に係るスターンフレームタグにおいて、前記上側タグまたは前記下側タグは、プロペラ半径の0.7付近の角度を5〜15度に設定してなるものであることを特徴とするものである。
以上説明したように本願請求項1に係る発明のスターンフレームタグよれば、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この上側タグは、プロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなるので、プロペラ軸の上側において、プロペラ半径の略0.4〜1.0にわたって非対称の水流が発生し、特にプロペラ半径の略0.7付近に大きな非対称の水流が発生することになり、自航要素が改善して常用出力付近で馬力が1〜1.5パーセント軽減できる効果がある。
また、本願請求項2に係る発明のスターンフレームタグよれば、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より下側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなるので、プロペラ軸の下側において、プロペラ半径の略0.4〜1.0にわたって非対称の水流が発生し、特にプロペラ半径の略0.7付近に大きな非対称の水流が発生することになり自航要素が改善して常用出力付近で馬力が0.5〜1.0パーセント軽減できる効果がある。
さらに、他の本願各請求項に係る発明のスターンフレームタグよれば、船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側と下側とにそれぞれ所定の形状をした帯状のタグを設け、この上側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状にし、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に成形して配置されてなるので、プロペラ軸の上側において、プロペラ半径の略0.4〜1.0にわたって非対称の水流が発生し、特にプロペラ半径の略0.7付近に大きな非対称の水流が発生することになって自航要素が改善して常用出力付近で馬力が1〜1.5パーセント軽減でき、かつ、プロペラ軸の下側において、プロペラ半径の略0.4〜1.0付近に非対称の水流が発生し、特にプロペラ半径の略0.7付近に大きな非対称の水流が発生することになって自航要素が改善して常用出力付近で馬力が0.5〜1.0パーセント軽減でき、これら改善点を総合すると常用出力付近で馬力が1.5〜2.5パーセント軽減できる多大な効果がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
[第1の最良の実施形態]
図1ないし図3は、本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグを説明するための図である。
ここに、図1は本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図1(a)は船舶船尾部の側面図であり、図1(b)は図1(a)におけるB−B線から見た図であり、図1(c)は図1(a)におけるA−A線に沿う平面図である。図2は、図1(c)のm部付近を拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。図3は、本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、同船舶でスターンフレームタグを備えない場合の特性とを示す図であって、横軸に速力(knots)を、縦軸に馬力(kW)を、それぞれとったものである。
符号1は船舶であり、この船舶1の船体3の船尾部5の船底には、図1(a)に示すように、プロペラ7が設けられている。このプロペラ7の図示後方には、舵9が配置されている。
本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグは、図1(a)〜図1(c)に示すように、プロペラ軸7aより上側であって、船体3の船尾部5のスターンフレーム13の後端に帯状の鋼鈑で形成してなるタグ11を溶接して取り付けたものである。この上側タグ11は、プロペラ回転方向に向けて、すなわち左舷から右舷方向に所定の角度を持たせて、かつ、プロペラ半径(R)の略0.7付近に水流が収束する形状としてなるものである。
さらに説明すると、上側タグ11は、プロペラ軸7aより上側において、プロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度(deg)となるように設定し、上側タグ11の上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグ11の上下端で0度(deg)程度の角度に設定したものである。上側タグ11は、このような形状に形成されることにより、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成されたことになる。前記上側タグ11は、プロペラ半径の0.7付近において、最大角度が5〜15度に設定されるようにしたものである。
なお、ここで、前記プロペラ7は、船舶1の後方からみで時計周りに回転するものとする。また、この上側タグ11は、図1(a)および図1(b)に示すように、三日月形状に形成されている。
このように構成された第1の最良の実施形態に係るスターンフレームタグの作用を図1(a)〜図1(c)を基に、図2および図3をも参照して説明する。
このような形状をした上側タグ11を、船舶1の船体3の船尾部5のスターンフレーム13にプロペラ軸7aの上側において0.4R〜1.0Rの位置に取り付け固定したので、船舶1が航行すると、0.4R付近〜1.0R付近にわたって非対称流が発生し、その水流が図2に示す矢印のように流れてプロペラ7に向けて流入することになる。特に、略0.7R付近で大きな非対称流が発生して、プロペラ7に供給されることになる。
上記図3において、点線で示す特性はスターンフレームタグを備えた船舶の速度に対する馬力の関係を示すものであり、実線は同性能の船舶でスターンフレームタグを備えない船舶の速度に対する馬力の関係を示すものである。
このようなスターンフレームタグを備えた船舶1では、自航要素(1−t)が改善することになって、図3からも分かるように、スターンフレームタグを備えない同性能の船舶と比較して、常用出力付近Sにおいて、馬力が1〜1.5パーセントほど軽減できることがわかる。
[第2の最良の実施形態]
図4および図5は、本発明を実施するための第2の最良の形態に係るスターンフレームタグを説明するための図である。
ここに、図4は本発明を実施するための第2の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むシューピースタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図4(a)は船舶船尾部の側面図であり、図4(b)は図4(a)におけるB−B線から見た図であり、図4(c)は図4(a)におけるA−A線に沿う平面図である。図5は、図4(c)のm部付近を拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。これらの図においても、第1の最良の実施形態と同一要素には同一の符号を付して説明する。
本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグは、図4(a)〜図4(c)に示すように、プロペラ軸7aより上側であって、船体3の船尾部5のスターンフレーム13の後端に帯状の鋼鈑で形成してなるタグ11aを溶接して取り付けたものである。この上側タグ11aは、プロペラ回転方向に向けて、すなわち左舷から右舷方向に所定の角度を持たせて、かつ、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状としてなるものである。
さらに説明すると、上側タグ11aは、プロペラ軸7aより上側において、プロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径(R)の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度(deg)となるように設定し、上側タグ11aの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグ11aの上下端で0度(deg)程度の角度に設定したものである。上側タグ11aは、このような形状に形成されることにより、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成されたことになる。前記上側タグ11aは、プロペラ半径の0.7付近において、最大角度が5〜15度に設定されるようにしたものである。
なお、ここで、前記プロペラ7は、船舶1の後方からみで時計周りに回転するものとする。また、この上側タグ11aは、図4(a)および図4(b)に示すように、半楕円形状に形成されている。
このように構成された第2の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグの作用を図4(a)〜図4(c)を基に、図5を参照して説明する。
このような形状をした上側タグ11aを船舶1の船体3の船尾部5のスターンフレーム13にプロペラ軸7aの上側において0.4R〜1.0Rの位置に取り付け固定したので、船舶1が航行すると、0.4R付近〜1.0R付近にわたって非対称流が発生し、その水流が図2に示す矢印のように流れてプロペラ7に向けて流入することになる。特に、略0.7R付近で大きな非対称流が発生して、プロペラ7に供給されることになる。
このように第2の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグによっても、図3に示す第1の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグと同様な特性を呈することになり、本発明の第2の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグによっても、自航要素(1−t)が改善することになって、図3からも分かるように、スターンフレームタグを備えない同性能の船舶と比較して、常用出力付近Sにおいて、馬力が1〜1.5パーセントほど軽減できることになる。
[第3の最良の実施形態]
図6ないし図8は、本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグを説明するための図である。
ここに、図6は本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図6(a)は船舶船尾部の側面図であり、図6(b)は図6(a)におけるD−D線から見た図であり、図6(c)は図6(a)におけるC−C線に沿う平面図である。図7は、図6(c)のn部付近を拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。図8は、本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、第1または2の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、第5の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、同船舶でスターンフレームタグを備えない場合の特性とを示す図であって、横軸に速力(knots)を、縦軸に馬力(kW)を、それぞれとったものである。
上記船舶1の船体3の船尾部5の船底には、図6(a)に示すように、プロペラ7が設けられている。このプロペラ7の図示後方には、舵9が配置されている。
本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグは、図6(a)〜図6(c)に示すように、プロペラ軸7aより下側であって、船体3の船尾部5のスターンフレーム13の後端に帯状の鋼鈑で形成してなるタグ11bを溶接して取り付けたものである。この下側タグ11bは、プロペラ回転方向に向けて、すなわち右舷から左舷方向に所定の角度を持たせて、かつ、プロペラ半径(R)の略0.7付近に水流が収束する形状としてなるものである。
さらに説明すると、下側タグ11bは、プロペラ軸7aより下側において、プロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度(deg)となるように設定し、下側タグ11bの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、下側タグ11bの上下端で0度(deg)程度の角度に設定したものである。下側タグ11bは、このような形状に形成されることにより、プロペラ半径(R)の略0.7付近に水流が収束する形状に形成されたことになる。前記下側タグ11bは、プロペラ半径(R)の0.7付近において、最大角度が5〜15度に設定されるようにしたものである。
なお、ここで、前記プロペラ7は、船舶1の後方からみで時計周りに回転するものとする。また、この下側タグ11bは、図6(a)および図6(b)に示すように、三日月形状に形成されている。
このように構成された第3の最良の実施形態に係るスターンフレームタグの作用を図6(a)〜図6(c)を基に、図7および図8をも参照して説明する。
このような形状をした下側タグ11bを、船舶1の船体3の船尾部5のスターンフレーム13にプロペラ軸7aの下側において0.4R〜1.0Rの位置に取り付け固定したので、船舶1が航行すると、0.4R付近〜1.0R付近にわたって非対称流が発生し、その水流が図7に示す矢印のように流れてプロペラ7に向けて流入することになる。特に、略0.7R付近で大きな非対称流が発生して、プロペラ7に供給されることになる。
上記図8において、白四角を点線で結んだ特性は、この第3の最良の実施形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の速度に対する馬力の関係を示すものであり、実線は同性能の船舶でスターンフレームタグを備えない船舶の速度に対する馬力の関係を示すものである。
このような第3の最良の実施形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶1では、自航要素(1−t)が改善することになって、図8からも分かるように、スターンフレームタグを備えない同性能の船舶と比較して、常用出力付近Sにおいて、馬力が0.5〜1.0パーセントほど軽減できることがわかる。
[第4の最良の実施形態]
図9および図10は、本発明を実施するための第4の最良の形態に係るスターンフレームタグを説明するための図である。
ここに、図9は本発明を実施するための第4の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むシューピースタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図9(a)は船舶船尾部の側面図であり、図9(b)は図9(a)におけるD−D線から見た図であり、図9(c)は図9(a)におけるC−C線に沿う平面図である。図10は、図9(c)のn部付近を拡大して示す図であって、水流の状態を示す図である。これらの図においても、第1の最良の実施形態と同一要素には同一の符号を付して説明する。
本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグは、図9(a)〜図9(c)に示すように、プロペラ軸7aより下側であって、船体3の船尾部5のスターンフレーム13の後端に帯状の鋼鈑で形成してなるタグ11cを溶接して取り付けたものである。このこの下側タグ11cは、プロペラ回転方向に向けて、すなわち右舷から左舷方向に所定の角度を持たせて、かつ、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状としてなるものである。
さらに説明すると、下側タグ11cは、プロペラ軸7aより下側において、図9(a)に示すようにプロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、図9(b)に示すようにプロペラ半径(R)の略0.7付近で右舷から左舷に向けて最大角度(deg)となるように設定し、下側タグ11cの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグ11の上下端で0度(deg)程度の角度に設定したものである。下側タグ11cは、このような形状に形成されることにより、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成されている。なお、ここで、前記プロペラ7は、船舶1の後方からみで時計周りに回転するものとする。また、この下側タグ11cは、図9(a)および図9(b)に示すように、半楕円形状に形成されている。
このように構成された第4の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグの作用を図9(a)〜図9(c)を基に、図10を参照して説明する。
このような形状をした下側タグ11cを船舶1の船体3の船尾部5のスターンフレーム13にプロペラ軸7aの下側において0.4R〜1.0Rの位置に取り付け固定したので、船舶1が航行すると、0.4R付近〜1.0R付近にわたって非対称流が発生し、その水流が図10に示す矢印のように流れてプロペラ7に向けて流入することになる。特に、略0.7R付近で大きな非対称流が発生して、プロペラ7に供給されることになる。
このように第4の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグによっても、図6に示す第1の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグと同様な特性を呈することになり、本発明の第4の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグによっても、自航要素(1−t)が改善することになって、図10からも分かるように、スターンフレームタグを備えない同性能の船舶と比較して、常用出力付近Sにおいて、馬力が0.5〜1.0パーセントほど軽減できることになる。
[第5の最良の実施形態]
図11は、本発明を実施するための第5の最良の形態に係るスターンフレームタグを説明するための図である。
ここに、図11は本発明を実施するための第5の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図11(a)は船舶船尾部の側面図であり、図11(b)は図11(a)におけるB−B線から見た図であり、図11(c)は図11(a)におけるA−A線に沿う平面図、図11(d)は図11(a)におけるD−D線から見た図であり、図11(e)は図11(a)におけるC−C線に沿う平面図である。これらの図においても、第1の最良の実施形態と同一要素には同一の符号を付して説明する。
これらの図において、本発明を実施するための第5の最良の形態に係るスターンフレームタグは、船舶1のスターンフレーム13後方であって、プロペラ軸7aより上側と下側とにそれぞれ所定の形状をした帯状のタグ11d,11eを設け、この上側タグ11dはプロペラ回転方向に向けるとともに(すなわち左舷から右舷方向に所定の角度を持たせて)、プロペラ半径(R)の略0.7付近に水流が収束する形状にし、かつ、この下側タグ11eはプロペラ回転方向に向けるとともに(すなわち右舷から左舷方向に所定の角度を持たせて)、プロペラ半径(R)の略0.7付近に水流が収束する形状に成形し、これらタグ11d,11eを配置したものである。
この第5の最良の形態に係るスターンフレームタグにおいては、前記上側タグ11dまたは前記下側タグ11eの形状は、シューピースタイプであるので、半楕円形状に形成してなるものである。
さらに、この第5の最良の形態に係るスターンフレームタグにおいては、前記上側タグ11dは、プロペラ軸7aより上側でプロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径(R)の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度に設定し、上側タグ11dの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグ11dの上下端で0度程度の角度に設定されたものである。
加えて、この第5の最良の形態に係るスターンフレームタグにおいては、前記下側タグ11eは、プロペラ軸7aより下側でプロペラ半径(R)の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径(R)の略0.7付近で右舷から左舷に向けて最大角度に設定し、下側タグの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、下側タグの上下端で0度程度の角度に設定したものである。
さらにまた、この第5の最良の形態に係るスターンフレームタグにおいては、前記上側タグ11dまたは前記下側タグ11eは、プロペラ半径(R)の0.7付近の角度を5〜15度に設定している。
このように構成された第5の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグの作用を図11(a)〜図11(e)を基に、図8を参照して説明する。
このように構成された第5の最良の実施形態に係るスターンフレームタグの作用を図11(a)〜図11(c)を基に、図8を参照して説明する。
このような形状をした上側タグ11を、船舶1の船体3の船尾部5のスターンフレーム13にプロペラ軸7aの上側において0.4R〜1.0Rの位置に取り付け固定したので、船舶1が航行すると、0.4R付近〜1.0R付近にわたって非対称流が発生し、その水流が図2に示す矢印のように流れてプロペラ7に向けて流入することになる。特に、略0.7R付近で大きな非対称流が発生して、プロペラ7に供給されることになる。
上記図8において、「×」を結んだ点線の特性は上側スターンフレームタグを備えた船舶の速度に対する馬力の関係を示すものであり、実線は同性能の船舶でスターンフレームタグを備えない船舶の速度に対する馬力の関係を示すものである。
この第5の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶1では、自航要素(1−t)が改善することになって、図8に示す「×」を結んだ点線の特性は、スターンフレームタグを備えない同性能の船舶と比較して、常用出力付近Sにおいて、馬力が1.5〜2.5パーセントほど軽減できることがわかる。
なお、この第5の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶1はマリーナタイプ船尾部を備えたものとして説明したが、シューピースタイプ船尾部を有する船舶であっても、第5の最良の実施の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶1と同様な作用効果を奏することはいうまでもない。
また、上記実施の形態では、マリーナタイプ船尾部ではタグを三日月形状に形成したものとして説明し、また、シューピースタイプ船尾部ではタグを半楕円形状に形成したものとして説明したが、これは、要するに、プロペラ半径の略0.7付近で水流が大きく収束すればよいので、これらの形状に限定されるものではなく、他の形状をしていてもよい。
図1は本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図1(a)は船舶船尾部の側面図であり、図1(b)は図1(a)におけるB−B線から見た図であり、図1(c)は図1(a)におけるA−A線に沿う平面図である。 図2は、図1(c)のm部付近をを拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。 図3は、本発明を実施するための第1の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、同船舶でスターンフレームタグを備えない場合の特性とを示す図である。 図4は本発明を実施するための第2の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むシューピースタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図4(a)は船舶船尾部の側面図であり、図4(b)は図4(a)におけるB−B線から見た図であり、図4(c)は図4(a)におけるA−A線に沿う平面図である。 図5は、図4(c)のm部付近を拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。 図6は本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図6(a)は船舶船尾部の側面図であり、図6(b)は図6(a)におけるD−D線から見た図であり、図6(c)は図6(a)におけるC−C線に沿う平面図である。 図7は、図6(c)のn部付近を拡大して示す図であって、水流の状態をも示す図である。 図8は、本発明を実施するための第3の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、第1または2の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、第5の最良の形態に係るスターンフレームタグを備えた船舶の特性と、同船舶でスターンフレームタグを備えない場合の特性とを示す図である。 図9は本発明を実施するための第4の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むシューピースタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図9(a)は船舶船尾部の側面図であり、図9(b)は図9(a)におけるD−D線から見た図であり、図9(c)は図9(a)におけるC−C線に沿う平面図である。 図10は、図9(c)のn部付近を拡大して示す図であって、水流の状態を示す図である。 図11は本発明を実施するための第5の最良の形態に係るスターンフレームタグを含むマリーナタイプ船尾部を具備する船舶船尾部を示す図であって、図11(a)は船舶船尾部の側面図であり、図11(b)は図11(a)におけるB−B線から見た図であり、図11(c)は図11(a)におけるA−A線に沿う平面図、図11(d)は図11(a)におけるD−D線から見た図であり、図11(e)は図11(a)におけるC−C線に沿う平面図である。
符号の説明
1 船舶
3 船体
5 船尾部
7 プロペラ
7a プロペラ軸
9 舵
11,11a,11b,11c,11d,11e タグ
13 スターンフレーム

Claims (7)

  1. 船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この上側タグは、プロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなることを特徴とするスターンフレームタグ。
  2. 船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より下側に所定の形状をした帯状のタグを設け、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に形成して配置されてなることを特徴とするスターンフレームタグ。
  3. 船舶のスターンフレーム後方であって、プロペラ軸より上側と下側とにそれぞれ所定の形状をした帯状のタグを設け、この上側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たせるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状にし、かつ、この下側タグはプロペラ回転方向に向けて所定の角度を持たるとともに、プロペラ半径の略0.7付近に水流が収束する形状に成形して配置されてなることを特徴とするスターンフレームタグ。
  4. 前記上側タグまたは前記下側タグの形状は、シューピースタイプにあっては半楕円形状に、マリーナタイプにあっては三日形状に形成してなるものであることを特徴とする請求項1,2または3記載のスターンフレームタグ。
  5. 前記上側タグは、プロペラ軸より上側でプロペラ半径の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で左舷から右舷に向けて最大角度に設定し、上側タグの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、上側タグの上下端で0度程度の角度に設定したものであることを特徴とする請求項1または3記載のスターンフレームタグ。
  6. 前記下側タグは、プロペラ軸より下側でプロペラ半径の0.4〜1.0の位置に配置し、プロペラ半径の略0.7付近で右舷から左舷に向けて最大角度に設定し、下側タグの上下端に向かって徐々に角度が小さくなり、下側タグの上下端で0度程度の角度に設定したものであることを特徴とする請求項2または3記載のスターンフレームタグ。
  7. 前記上側タグまたは前記下側タグは、プロペラ半径の0.7付近の角度を5〜15度に設定してなるものであることを特徴とする請求項5または6記載のスターンフレームタグ。
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