JP2007050529A - 多層弾性ロールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種物性が異なる、もしくは接着性の乏しい材料同士を積層させる場合においても、工程数を増加させること無く、さらには、層間の接着力をも増加させた状態の多層弾性ロールを得ることが可能な多層弾性ロールの製造方法を提供する。
【解決手段】金属製の軸芯体の外周に、軸芯体側層と表層からなる2層の弾性層を形成することによる多層弾性ロールの製造方法において、該軸芯体を金属製の円筒型内に配しその両端を材料注入口のついたコマにより支持する工程、次いで該両端の材料注入口のどちらか一方から、第一の弾性層用材料と第二の弾性層用材料からなる2種類の材料を該型内に注入する工程、次いでこれを熱硬化させる工程を有し、かつ該注入工程が、該第一の弾性層用材料を該型内に注入した後第二の弾性層用材料を該型内に注入する工程であることを特徴とする多層弾性ロールの製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】金属製の軸芯体の外周に、軸芯体側層と表層からなる2層の弾性層を形成することによる多層弾性ロールの製造方法において、該軸芯体を金属製の円筒型内に配しその両端を材料注入口のついたコマにより支持する工程、次いで該両端の材料注入口のどちらか一方から、第一の弾性層用材料と第二の弾性層用材料からなる2種類の材料を該型内に注入する工程、次いでこれを熱硬化させる工程を有し、かつ該注入工程が、該第一の弾性層用材料を該型内に注入した後第二の弾性層用材料を該型内に注入する工程であることを特徴とする多層弾性ロールの製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、多層弾性ロールの製造方法に関し、詳しくは、工程数が少なく、かつ層間接着力が強いロールを得ることが可能な多層弾性ロールの製造方法に関する。
従来より、金属などの剛性のある軸芯体の外周上に弾性・導電性など様々な機能を持たせた種々の材料を配することにより得られる多層ロールの加工には、通常、押し出し成形後に研磨をするか、もしくは金型成形などにより基層を加工し、さらに必要に応じてその外周上に樹脂層や弾性層を塗工やチューブ被覆により配して行っていた。また、弾性層成形時にあらかじめ用意したチューブの内側に、弾性層材料を注入し多層ロールを得る方法も考案されている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、いずれの場合も複数の層を積層する場合には、工程数が多くなり、コスト面で不利になってしまう。このような問題に対し、一工程にて複数の層を積層する方法として、押し出し時に複数の層を同時に押し出すことで、多層化する共押出し技術も採用されている。しかしながら、このような技術においては、各々の層を任意の膜厚にすることが困難であり、とりわけ数十μmという薄層を形成することは、非常に困難なことである。このような薄層を積層するためには、現在では上記のようなコーティングに頼るか、もしくは薄層チューブを作成し、これを被覆するかのどちらかであった。この方法をとる場合は、先に述べた通り、複数の層を積層するための長い製造工程となることが多く、製造コストを低減することが非常に困難であった。
このような技術的問題点に対し、本案では薄い表層を有する複数の層からなるロールを一工程のみにて加工することを目的とする。即ち本案では複数の材料を順番に各々適量ずつ金型内に注入することで、複数の層が積層された成形品を得ることが可能であることを見出し本発明に至った。
さらには積層する材料同士が、金型注入時に未硬化の状態にて接触するため、硬化後の材料同士では本来接着が困難であるような材料間においても、両材料が分子レベルで絡み合うため強固に接着することを可能にするものである。また、このような境界面の接着様態に伴い、従来のような複数の工程により層間を接着させて積層したロールの使用時発生していたような、両材質間の諸物性の違いから起こる、接着界面への応力集中などによる層間剥離などの種々問題をも緩和することが可能になる。
特開平6−64070号公報
このような背景から、種々の機能を有する多層ロールを得るためには、従来の方法では工程が長くなり、ロールを低コスト化することが難しく、もとより、種々の材料を積層することにより、それぞれの各層間の物性の違いにより引き起こされていた層間剥離等の重篤な問題の危険性も増加するという状態となっていた。
従って、本発明の目的は、各種物性が異なる、もしくは接着性の乏しい材料同士を積層させる場合においても、工程数を増加させること無く、さらには、層間の接着力をも増加させた状態の多層弾性ロールを得ることが可能な多層弾性ロールの製造方法を提供することである。
本発明の目的は以下により達成される。
即ち、本発明は、 金属製の軸芯体の外周上に、軸芯体側層と表層とからなる2層の弾性層を形成することによる多層弾性ロールの製造方法において、該軸芯体を金属製の円筒型内に配し、その両端を材料注入口のついたコマにより支持する工程、ついで該両端の材料注入口のどちらか一方から、表層側に配する材料を注入し、ついで軸芯体側に配する材料を注入する工程、ついでこれらを熱硬化させる工程を有し、前記表層側に配する材料の、前記軸芯体側層に配する材料を注入する際の粘度ρs(Pa・s)または前記軸芯体側層に配する材料の未硬化状態での粘度ρb(Pa・s)と前記軸芯体側層に配する材料の、前記型内への注入時にロール本体を形成する部分のうち、前記表層に配する材料と接触している部分における線速度の最大値Vi(m/s)とが、以下の関係式を満たすことを特徴とする多層弾性ロールの製造方法である。
ρs(Pa・s)/Vi(m/s)≧8000 または ρb(Pa・s)/Vi(m/s)≧8000
且つ ρs,ρb≧50(Pa・s)
該構成により、2種類の材料が積層した状態で成形できる。また、該構成により、表層に配する材料の粘度または軸芯体側層に配する材料の粘度に比較して、軸芯体側層に配する材料を注入する際の材料線速度を上記式の範囲にすると、注入時の2種類の材料の型内での混合をより減少させることができる。
且つ ρs,ρb≧50(Pa・s)
該構成により、2種類の材料が積層した状態で成形できる。また、該構成により、表層に配する材料の粘度または軸芯体側層に配する材料の粘度に比較して、軸芯体側層に配する材料を注入する際の材料線速度を上記式の範囲にすると、注入時の2種類の材料の型内での混合をより減少させることができる。
また、本発明は、前記軸芯体側層に配する材料が付加反応架橋型液状シリコーンゴムであることを特徴とする上記多層弾性ロールの製造方法である。
また、本発明は、前記表層に配する材料がウレタン結合を有する材料であることを特徴とする上記多層弾性ロールの製造方法である。
また、本発明は、前記多層弾性ロールが現像剤担持ロールであることを特徴とする上記多層弾性ロールの製造方法である。
また、本発明は、現像剤担持ロールを有し、該現像剤担持ロールの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像剤担持ロールを画像形成体に接触あるいは近接させて該画像形成体表面に該現像剤を供給することにより該画像形成体表面に可視画像を形成させるプロセスカートリッジにおいて、該現像剤担持ロールが、上記方法により製造された現像剤担持ロールであることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また、本発明は、現像剤担持ロールを有し、該現像剤担持ロールの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像剤担持ロールを画像形成体に接触あるいは近接させて該画像形成体表面に該現像剤を供給することにより該画像形成体表面に可視画像を形成させる電子写真装置において、該現像剤担持ロールが、上記方法により製造された現像剤担持ロールであることを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、多層を積層した弾性ロールを得る場合、工程数を増加させることなく加工することが可能になり、さらに、本来接着力の乏しい材質により多層を形成した場合においても、両材質が強固に接着した多層ロールを得ることを可能にした。
本発明の製造方法により得られる多層弾性ロールの構成を図2に示す。
図2において、多層弾性ロール1は、軸芯体(芯金)の11外周に、軸芯体側層12と表層13の2層の弾性層を設けたものである。
〔軸芯体〕
本発明で使用する導電性の軸芯体1(図2)は、例えば、炭素鋼合金表面に5μm厚さの工業ニッケルメッキを施した円柱である。導電性軸芯体1を構成する材料としては他にも、例えば鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の合金やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、さらにカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては、円柱状のほかに中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
本発明で使用する導電性の軸芯体1(図2)は、例えば、炭素鋼合金表面に5μm厚さの工業ニッケルメッキを施した円柱である。導電性軸芯体1を構成する材料としては他にも、例えば鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の合金やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金、さらにカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては、円柱状のほかに中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
〔型内に注入する材料〕
以下に示すポリマー、導電剤及び微粒子を適宜混合したものを、2層の弾性層の各層を形成するために型内に注入する材料とすることができる。
以下に示すポリマー、導電剤及び微粒子を適宜混合したものを、2層の弾性層の各層を形成するために型内に注入する材料とすることができる。
〔液状シリコーンゴムポリマー〕
注型に用いる液状シリコーンゴムとしては、加工性に優れている、硬化反応に伴う副生成物の発生がないため寸法安定性が良好である、硬化後の物性が安定している等の理由から、付加反応架橋型シリコーンゴムポリマーが好ましい。
注型に用いる液状シリコーンゴムとしては、加工性に優れている、硬化反応に伴う副生成物の発生がないため寸法安定性が良好である、硬化後の物性が安定している等の理由から、付加反応架橋型シリコーンゴムポリマーが好ましい。
このシリコーンゴムポリマーは、例えば式1で表されるオルガノポリシロキサン、及び式2で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含み、さらに触媒や他の添加物と適宜混合させて用いることができる。
式1中、Xは正の整数である。
オルガノポリシロキサンはシリコーンゴム原料のベースポリマーであり、その分子量は特に限定されないが10万以上100万以下が好ましく、平均分子量は40万以上70万以下が好ましい。さらに加工特性及び得られるシリコーンゴム組成物の特性等の観点から、オルガノポリシロキサンの粘度は、下限値として10Pa・s以上が好ましく、50Pa・s以上がより好ましく、上限値としては300Pa・s以下が好ましく250Pa・s以下がより好ましい。
上記オルガノポリシロキサンのアルケニル基は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの活性水素と反応して架橋点を形成する部位であり、その種類は特に限定されないが、活性水素との反応性が高い等の理由から、ビニル基及びアリル基の少なくとも一方であることが好ましく、ビニル基が特に好ましい。
式2中、Y及びZは正の整数である。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤の働きをするもので、一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせるために、3個以上のポリマーが好ましい。ポリオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量に特に制限は無く、1000から10000まで含有されるが、硬化反応を適切に行わせるために、比較的低分子量1000以上5000以下が好ましい。
〔その他のポリマー〕
本発明では以下に挙げる樹脂を用い、多層ロールを形成することもできる。
本発明では以下に挙げる樹脂を用い、多層ロールを形成することもできる。
形成する材料としては、各種のポリアミド、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、オレフィン樹脂等が挙げられる。
〔導電剤〕
各弾性層を形成する材料には、必要に応じ導電剤を配合することができる。例えば、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物;硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉;または適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデンや、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN系カーボンブラック、ピッチ系カーボンブラック等のカーボン粉が挙げられる。
各弾性層を形成する材料には、必要に応じ導電剤を配合することができる。例えば、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物;硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉;または適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデンや、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN系カーボンブラック、ピッチ系カーボンブラック等のカーボン粉が挙げられる。
導電剤としては、比較的少量の添加で電気抵抗率を低下させることができ、ゴム組成物の硬度を大きくすることなく導電性を付与することができるので、特にカーボンブラックが好ましい。
〔表層の厚み〕
表層の厚みとしては、多層弾性ロールを現像剤担持ロールとして使用する場合には、低分子量成分がしみ出してきて感光体を汚染することを防止する観点から3μm以上が好ましく、また、現像剤担持ロールが硬くなり、融着が発生することを防止する観点から500μm以下が好ましい。より好ましくは5〜30μmである。
表層の厚みとしては、多層弾性ロールを現像剤担持ロールとして使用する場合には、低分子量成分がしみ出してきて感光体を汚染することを防止する観点から3μm以上が好ましく、また、現像剤担持ロールが硬くなり、融着が発生することを防止する観点から500μm以下が好ましい。より好ましくは5〜30μmである。
上記のような表層中に平均粒径が1〜20μmの微粒子を分散させることにより、現像剤担持ロール表面の現像剤の搬送を容易にすることができ、充分な量の現像剤を現像領域に搬送することができ、好ましい。このような目的に使用する微粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子、フェノール樹脂微粒子等のプラスチックピグメントが挙げられるが、特にポリメチルメタクリル酸メチル微粒子及びシリコーンゴム微粒子が好ましい、これらの微粒子は前記表層の約20〜200質量%(この微粒子を除く表層構成成分の総質量に対して)の範囲で添加することが好ましい。
該多層弾性ロールを現像剤担持ロール以外の用途に用いる場合には、適宜任意の膜厚とすることが可能である。
以下の実施例によって本案を詳細に説明するが、これは本発明をなんら限定するものではない。なお、以下特に明記しない限り、薬品等は市販の高純度品を用いた。
〔成形方法及び成形金型〕
図1に示すように、φ8mm、長さ250mmの軸芯体を成形金型内にその両端を支持することで配し、該軸芯体を支持する部材には注入口(ランナー)が設けられ、そのランナー部の内径最細部がφ1mmであり、さらにこのランナー部容積の総量が3mlである金型を用いて、その片側から表層に配する材料を一定量注入し、その後同じ側から軸芯体側層に配する材料を材料が出口側からオーバーフローするまで注入し、その後硬化させることでゴムの直径およそ16mmでゴム部分の長さが240mmの多層弾性ロールを得る。
図1に示すように、φ8mm、長さ250mmの軸芯体を成形金型内にその両端を支持することで配し、該軸芯体を支持する部材には注入口(ランナー)が設けられ、そのランナー部の内径最細部がφ1mmであり、さらにこのランナー部容積の総量が3mlである金型を用いて、その片側から表層に配する材料を一定量注入し、その後同じ側から軸芯体側層に配する材料を材料が出口側からオーバーフローするまで注入し、その後硬化させることでゴムの直径およそ16mmでゴム部分の長さが240mmの多層弾性ロールを得る。
〔画像評価方法〕
実施例及び比較例で行った、現像剤担持ロールの画像出し評価について説明する。本評価で使用した図3に示す電子写真式レーザービームプリンターは、A4版出力用の装置で、記録メディアの出力スピードはA4縦16枚/分、画像の解像度は600dpiである。電子写真感光体はアルミシリンダーにOPC(有機光導電体)層をコートした反転現像方式の感光ドラム31であり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー樹脂とする電荷輸送層である。
実施例及び比較例で行った、現像剤担持ロールの画像出し評価について説明する。本評価で使用した図3に示す電子写真式レーザービームプリンターは、A4版出力用の装置で、記録メディアの出力スピードはA4縦16枚/分、画像の解像度は600dpiである。電子写真感光体はアルミシリンダーにOPC(有機光導電体)層をコートした反転現像方式の感光ドラム31であり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー樹脂とする電荷輸送層である。
感光体上で現像されたトナー像は転写ロール42で記録メディア43に転写され、定着部で定着ロール44、加圧ロール45により熱定着される。転写ロールで転写しなかったトナーはクリーニングブレード38で感光体から掻き取られる。現像部分は現像容器41としてカートリッジ化されており、現像剤担持ロール33にはトナー層厚規制部材35である現像ブレードがカウンタ方向に当接し、トナーの層厚を規制する。図中、32は一次帯電ロール、34は現像剤供給ロール、36は撹拌羽、37はトナー、40はレーザー光である。
現像剤担持ロールの画像評価は、上記装置を用いてベタ画像及びハーフトーン画像で行った。
即ち、画像濃度が十分に濃く、印字面全体に渡って濃度ムラのないレベルを○、微小な濃度ムラは発生するが実用上問題のないレベルを△、濃度ムラが印字面全体に渡って発生するものを×とした。
〔実施例1〕
上記のように、その内部に軸芯体を配した金型内に、表層に配する材料としてウレタン樹脂に導電剤としてカーボンブラック及びトナーの搬送を容易にするために粒径20μmのポリウレタン粒子を配合した粘度ρsが100Pa・sである材料を5ml注入した後、軸芯体側層に配する材料として、液状シリコーンゴムポリマー(東レ・ダウコーニング社製/アスカC硬度40°品)に導電剤としてアセチレンブラックをシリコーンゴムポリマーに対して10部配合した粘度ρbが100Pa・sである材料を35ml、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.004m/sになるように注入し、その後注入した材料を熱硬化させることで、2層のゴムロールを得た。得られたゴムロールの弾性層部分(長手方向に3ポイント:両端から5mmの位置及びゴム部中央)を、軸芯体の長手方向と直角に切り取り、マイクロスコープにより表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
上記のように、その内部に軸芯体を配した金型内に、表層に配する材料としてウレタン樹脂に導電剤としてカーボンブラック及びトナーの搬送を容易にするために粒径20μmのポリウレタン粒子を配合した粘度ρsが100Pa・sである材料を5ml注入した後、軸芯体側層に配する材料として、液状シリコーンゴムポリマー(東レ・ダウコーニング社製/アスカC硬度40°品)に導電剤としてアセチレンブラックをシリコーンゴムポリマーに対して10部配合した粘度ρbが100Pa・sである材料を35ml、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.004m/sになるように注入し、その後注入した材料を熱硬化させることで、2層のゴムロールを得た。得られたゴムロールの弾性層部分(長手方向に3ポイント:両端から5mmの位置及びゴム部中央)を、軸芯体の長手方向と直角に切り取り、マイクロスコープにより表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
〔実施例2〕
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが200Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.025m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが200Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.025m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
〔実施例3〕
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが50Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.002m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが50Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.002m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
〔比較例1〕
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが200Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.03m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが200Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.03m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
〔比較例2〕
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが50Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.007m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが50Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.007m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
〔比較例3〕
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが30Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.002m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
<表層に配する材料>及び<軸芯体側層に配する材料>の未硬化状態での粘度ρs及びρbが30Pa・sであり、軸芯体側層に配される材料を、その速度が、ロール本体を形成する部分にて表層に配される材料と接触している部分での線速度の最大値Viが0.002m/sである以外は、実施例1と同様にしてゴムロールを得た。実施例1と同様に表層の膜厚を測定し、結果を表1にまとめた。さらに得られたゴムロールについて画像評価を行い、結果を表1にまとめた。
1 :現像剤担持ロール
11 :芯金
12 :軸芯体側層(弾性層)
13 :表層(弾性層)
2 :成形用金型
21 :円筒金型
22、23 :駒
24、24’:芯金保持窪み
25 :成形室(キャビティ)
26 :排出口
27 :ランナー部
28 :オーバーフロー部
29 :注入口
31 :感光体ドラム
32 :一次帯電ロール
33 :現像剤担持ロール
34 :現像剤供給ロール
35 :トナー層厚規制部材
36 :撹拌羽
37 :トナー
38 :クリーニング用弾性部材
40 :レーザー光
41 :現像容器
42 :転写ロール
43 :記録メディア
44 :定着ロール
45 :加圧ロール
11 :芯金
12 :軸芯体側層(弾性層)
13 :表層(弾性層)
2 :成形用金型
21 :円筒金型
22、23 :駒
24、24’:芯金保持窪み
25 :成形室(キャビティ)
26 :排出口
27 :ランナー部
28 :オーバーフロー部
29 :注入口
31 :感光体ドラム
32 :一次帯電ロール
33 :現像剤担持ロール
34 :現像剤供給ロール
35 :トナー層厚規制部材
36 :撹拌羽
37 :トナー
38 :クリーニング用弾性部材
40 :レーザー光
41 :現像容器
42 :転写ロール
43 :記録メディア
44 :定着ロール
45 :加圧ロール
Claims (6)
- 金属製の軸芯体の外周上に、軸芯体側層と表層とからなる2層の弾性層を形成することによる多層弾性ロールの製造方法において、該軸芯体を金属製の円筒型内に配し、その両端を材料注入口のついたコマにより支持する工程、ついで該両端の材料注入口のどちらか一方から、表層側に配する材料を注入し、ついで軸芯体側に配する材料を注入する工程、ついでこれらを熱硬化させる工程を有し、前記表層側に配する材料の、前記軸芯体側層に配する材料を注入する際の粘度ρs(Pa・s)または前記軸芯体側層に配する材料の未硬化状態での粘度ρb(Pa・s)と前記軸芯体側層に配する材料の、前記型内への注入時にロール本体を形成する部分のうち、前記表層に配する材料と接触している部分における線速度の最大値Vi(m/s)とが、以下の関係式を満たすことを特徴とする多層弾性ロールの製造方法。
ρs(Pa・s)/Vi(m/s)≧8000 または ρb(Pa・s)/Vi(m/s)≧8000
且つ ρs,ρb≧50(Pa・s) - 前記軸芯体側層に配する材料が付加反応架橋型液状シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1に記載の多層弾性ロールの製造方法。
- 前記表層に配する材料がウレタン結合を有する材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層弾性ロールの製造方法。
- 前記多層弾性ロールが現像剤担持ロールであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多層弾性ロールの製造方法。
- 現像剤担持ロールを有し、該現像剤担持ロールの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像剤担持ロールを画像形成体に接触あるいは近接させて該画像形成体表面に該現像剤を供給することにより該画像形成体表面に可視画像を形成させるプロセスカートリッジにおいて、該現像剤担持ロールが、請求項4に記載の方法により製造された現像剤担持ロールであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 現像剤担持ロールを有し、該現像剤担持ロールの表面に現像剤の薄層を形成し、該現像剤担持ロールを画像形成体に接触あるいは近接させて該画像形成体表面に該現像剤を供給することにより該画像形成体表面に可視画像を形成させる電子写真装置において、該現像剤担持ロールが、請求項4に記載の方法により製造された現像剤担持ロールであることを特徴とする電子写真装置。
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JP2005235339A JP2007050529A (ja) | 2005-08-15 | 2005-08-15 | 多層弾性ロールの製造方法 |
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JP2009217111A (ja) * | 2008-03-12 | 2009-09-24 | Arai Seisakusho Co Ltd | ローラ及びその製造方法 |
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2005
- 2005-08-15 JP JP2005235339A patent/JP2007050529A/ja not_active Withdrawn
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